試合途中に飲水タイムならぬもぐもぐタイム? トルコ2部で切実もほっこりなシーン

2021.04.15 07:30 Thu
Getty Images
トルコ2部リーグの一戦において、飲水タイムならぬ、もぐもぐタイムが設けられることになった。イギリス『SPORT BIBLE』が伝えている。今月13日から5月12日までムスリム(イスラム教徒)の間では、ラマダンが始まっている。
イスラム暦で9月を意味するラマダンは、ムスリム(イスラム教徒)にとって“聖なる月”とされており、自制と規律が求められるこの期間にムスリムは夜明けから日暮れまでの間、一切飲食物を口にすることができない。

そして、フットボール界においても多くの敬虔なムスリムはサウムの期間にその教えを忠実に守り、たとえトレーニング中や試合中においても飲食物を口にすることはない。

そういった中、今月13日に行われたトルコ2部のギレスンスポルとアンカラ・ケジオレングジュの一戦では、試合途中にラマダン期ゆえの珍しいシーンがあった。
同試合の試合開始直後にはたまたまピッチ内で負傷者が出てしまい、試合が一時中断。そして、治療に思わぬ時間がかかっていた中でケジオレングジュのベンチサイドに4人の選手が集まると、そこにチームスタッフが何かが入ったビニール袋を持参して駆け寄る。

すると、選手たちはスタッフから渡されたものを口に放り込んでもぐもぐと食べ始めたのだ。中継カメラがその様子をズームで映すと、どうやら選手たちが口にしていたのは、バナナやデーツ(ナツメヤシの実)といったすぐにエネルギーに変わる食べ物。また、画面が切り替わると、GKが何らかの飲み物を少しずつ口にする姿も映されていた。

なお、トルコ『beIN SPORTS』によると、同試合の開始直後にちょうど日没を迎えてイフタール(日没後最初の食事)が可能となったことで、ケジオレングジュの選手たちは、このタイミングでもぐもぐタイムを取ることになったとのことだ。

選手たちにとってここから激しい試合を戦い抜くための栄養補給は切実なものだったが、試合再開の状況を具に確認しながらもぐもぐタイムを取る、いかつい選手の姿は非常にほっこりするものとなった。

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