ビジャレアルvsバルセロナのアメリカ開催が中止に…ラ・リーガ「実現できないことを遺憾に思う」

2025.10.22 12:01 Wed
©サッカーキング
ラ・リーガは21日、大きな注目を集めていた第17節に予定されている『ビジャレアルvsバルセロナ』のアメリカ・マイアミ開催を中止することを発表した。

スペインサッカー連盟(RFEF)およびイタリアサッカー連盟(FIGC)から、国内リーグ戦の国外開催に関する要請が行われ、選手やファンなどからは否定的な声も上がっていたなか、欧州サッカー連盟(UEFA)は今月6日に例外的に承認することを渋々決定したことを発表。これに伴い、ラ・リーガのビジャレアルvsバルセロナが12月にアメリカのマイアミで、セリエAのミランvsコモが来年2月にオーストラリアのパースで開催されることになった。

しかし、移動による疲労や大会の公平性への懸念から選手や監督、クラブ、現地のサポーターなどから猛反発が起こり、ラ・リーガではスペインのフットボール選手会が主導となり、全20クラブのキャプテンが賛同した上で、キックオフから15秒間プレーしないという抗議活動が行われる事態にもなっていた。
このような状況を受け、ラ・リーガは「マイアミで開催されるラ・リーガの試合を主催者と協議を重ねた結果、ここ数週間スペインで発生している不確実性のため、イベントの開催を中止することを決定した」と声明を発表し、次のように続けた。

「スペインサッカーの国際展開にとって歴史的かつ比類なき機会であったこのプロジェクトが、実現できないことをラ・リーガは深く遺憾に思う。国外での公式試合開催は、リーグの国際展開、クラブの国際的成長の強化、選手のポジショニングの向上、そしてアメリカのような戦略的な市場におけるスペインサッカーの知名度向上に大きく貢献するものであった」
「このプロジェクトは、すべての連盟規則に完全に準拠しており、大会の公平性にも影響を与えなかったことが、コンプライアンス保証を担当する関係機関によって確認されていたが、他の理由によってこのプロジェクトに反対された」

「プレミアリーグやチャンピオンズリーグといったリーグが、その規模と収益力を拡大し続けるなど、競争が激化する世界的な状況において、このような取り組みはスペインサッカーの持続可能性と成長を確実なものにするために不可欠なものだった。このような機会を放棄することは、新たな収入源の創出を阻害し、クラブの投資能力と競争能力を制限し、スペインサッカー全体の国際的な影響力を低下させることに繋がるものだ」

「最後に、このプロジェクトへのクラブの積極的な協力、そしてリーグの発展への継続的なコミットメントに感謝申し上げる。ラ・リーガはこれまでと同様にスペインサッカーを世界の隅々にまで届け、クラブ、選手、そしてファンの全てに利益をもたらす、オープンで現代的、そして競争力のあるビジョンを推進していく所存だ」

なお、大手メディア『ESPN』によると、同試合の開催に関わっていた『Relevent』は「12月20日にマイアミで予定されていたビジャレアル対バルセロナの試合を延期する必要があることをラ・リーガに通知した。スペインの現在の不確実性を考えると、この規模のイベントを適切に実施するには時間が足らない。試合が確定していない段階でチケット販売を開始するのは無責任だ」と中止に至った経緯を声明で説明している。

また、この中止が発表された時にチャンピオンズリーグ(CL)・リーグフェーズ第3節でマンチェスター・シティと対戦していたビジャレアルのマルセリーノ・ガルシア・トラル監督は、同試合後の記者会見でラ・リーガが発表したタイミングをも批判した。

「試合のハーフタイムに、予定されていたが実現しない出来事について声明を出すのは、全く敬意を欠いた行為だと思う。これはこのクラブの役員、クラブ自身、選手、そしてファンに対する敬意の欠如だ。クラブは明日、彼らの考えを表明するだろうが、これが今の私の考えだ」

出典:https://www.soccer-king.jp/news/world/esp/20251022/2079260.html


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