1週間に3試合は辛い…/原ゆみこのマドリッド
2024.01.31 22:00 Wed
「マドリッド勢ばっかり忙しいじゃない」そんな風に私がボヤいていたのは火曜日、お昼にはもうすでに、ラージョ戦前日記者会見でシメオネ監督が話しているのに気がついた時のことでした。いやあ、幸い、直近のリーガ22節で負けたマドリッドの1部チームはなかったため、1月第2週に行われたスペイン・スーパーカップのせいで順延されていた20節を前にして、特に大きなプレッシャーが懸かっている訳ではなし。それこそ、ビジャレアルにホームで3-5の逆転負けを喰らい、直後にチャビ監督が今季いっぱいで辞任すると発表したバルサが大混乱の最中にありながら、早くも水曜にはオサスナを迎えるのとは雲泥の差なんですけどね。
まあ、そんなことはともかく、22節の結果もお伝えしていかないと。土曜のレアル・ソシエダ戦で先陣を切ったラージョはアウェイながら、スコアレスドローで勝ち点1をゲット。うーん、相手はここ2週間、ハードスケジュールをこなしてきたコパ準決勝進出組で、スタメンローテーションしていた上、様々な理由で8人も出場できない選手がいたことを考えると、ちょっと物足りない感はありますが、イマノル監督のチームは6位で、13位の彼らと比べると、かなり差がありますからね。
フランシスコ監督も「前節のラス・パルマス戦ではホームで沢山、チャンスを作りながら0-2で負けた。でも今日は、nos vamos con un punto habiendo tenido muy pocos tiros o ninguno a puerta/ノス・バモス・コン・ウン・プント・アビエンドー・テニードー・ムイ・ポコス・ティーロス・オ・ニングーノ・ア・プエルタ(かなり少ないシュート数、もしくは枠内シュート0だったのに勝ち点1を持ち帰れる)」と言っていたように、相変わらず、ラージョのFW陣はゴールを挙げられず。その日もGKディミトリエフスキには散々、お世話になりましたし、順位が変わらなかっただけ、引分けでも十分、御の字だった?
逆に後半開始早々から、牙を剥いたのがピミエンタ監督のチームで、ええ、再開早々のムニルのシュートはGKルーニンがparadon(パラドン/スーパーセーブ)してくれたんですけどね。何と8分には、こちらもヘタフェOBのサンドロがロングパスを追い、エリア内で折り返したボールを先日、エスタディオ・バジェカスで2点目のゴールを挙げ、ラージョに止めを刺したハビ・ムニョスがシュート。ナチョにボールが当たり、軌道が変わったのも災いして、ラス・パルマスに先制点を奪われてしまったから、さあ大変!
でもマドリーの場合は違うんですよ。そう、アンチェロッティ監督も「相手のゴールがnos ha dado un empujón para meter más presión sin balón y ser más eficaces arriba/ノス・ア・ダード・ウン・エンプホン・パラ・メテール・マス・プレシン・シン・バロン・イ・セル・マス・エフィカセス・アリバ(もっとプレスをかけて、前線でより効率的になるよう、ウチを一押ししてくれた)」と言っていたように、だってえ、彼らは根性のremontada(レモンターダ/逆転劇)精神がDNAに刷り込まれているチームなんですよ。カルバハルのゴールがオフサイドで認められなかった後、セバージョスとブライムをバルベルデとホセルに代えて、マドリーの反撃準備が整ったところ…。
いえ、18分にクロースのラストパスから、ビニシウスが放ったvaselina(バセリーナ/ループシュート)はゴールバーの上に飛んでしまったんですけどね。その2分後にはカマビンガの敵DFの上を越えるパスから、ビニシウスが今度はネットに収めてくれたとなれば、もうこれはマドリーの既定路線と言っていい?その後、なかなか勝ち越しゴールは生まれなかったものの、36分にカマビンガとロドリゴがチュアメニとギュレルに交代してほんの3分、とうとうクロースの蹴ったCKをチュアメニがヘッドで得点することに。いやあ、当人は「Trabajamos los balones parados antes de cada partido/トラバハモス・ロス・バロネス・パラードス・アンテス・デ・カーダ・パルティードー(毎回、試合前にはセットプレーの練習をする)」と説明していたんですが、え、それだけ?だったら、同じようにシメオネ監督が前日セッションで稽古させているお隣さんはどうして、滅多にCKからのゴールが決まらないんでしょう。
まあ、これぞレモンターダの鬼の真骨頂と言いますか、ええ、そのままマドリーは1-2で今季10度目の逆転勝利を挙げたんですけどね。ラス・パルマスのキリアンの「Quizás cuando metimos el gol lo hicimos muy pronto/キサス・クアンドー・メティモス・エル・ゴル・ロ・イシモス・ムイ・プロントー(多分、ウチはゴールを入れたのが早すぎたんだろう)。ポゼッションを維持して、もう少し耐え続けて、相手を目覚めさせないようにもっと遅くに決めていたら、あるいは」という意見には激しく私も同意。だからマドリーダービーの時はいつも、アトレティコがあまり早く得点しないように祈ってしまったりするんですが、こればっかりはねえ。
ちなみにそのアトレティコは翌日曜にバレンシアをスイートホーム、メトロポリターノに迎えたんですが、こうも連戦が続くと、さすがにシメオネ監督もローテーションをせざるを得ず。この日はモラタ、ビッツェル、エルモーソをベンチスタートにし、代わりにメンフィス・デパイ、バリオス、レイニウドが入ったんですが、それでもすでに1年以上もホームでは負けていないとなると、スダンドにもどこか、安心感が漂っていたかと。実際、開始1分から、モリーナがGKママルダシビリにセーブを強くなど、若手が多い相手を圧倒していたんですが、ただねえ、なかなかゴールは奪えず。
それこそ、デパイもグリーズマンも、果てはバリオスまで撃っていったんですが、ことごとくママルダシビリに弾かれてしまったため、前半は0-0のままで終わりそうだったんですけどね。5分あったロスタイムの最後、何と自陣でスローインを受けたグリーズマンがロングパスを放ち、それを追ったサムエル・リノが先制点を挙げてくれたとなれば、またしても午後9時という遅い時間にメトロポリターノを訪れることになったファンもどんなに喜んだことか。
そして後半もCKから、サビッチの強烈ヘッドがママルダシビリに弾かれた後、12分にはコケがモリーナにサイドチェンジ。そこからモリーナがゴール前のデパイに送り、2点目が入ったんですが、いやあ、セビージャ戦に続いての2試合連続ゴールとは、いよいよ彼も調子が上がってきたと言っていいのか、次の負傷期が近づいてきたと言っていいのか、迷うところ。ただその日、ケガをしたのはヒメネスで、ええ、ゴール祝いの熱気も覚めやらぬ14分、ハムストリングを痛めて、ビッツェルと交代することに。ここ2年ぐらい、負傷癖がついてしまった彼にしては軽傷の全治3、4週間と後日、わかったんですが、何せ今はアスピリクエタもヒザの半月板を痛めて休場中。ソユンチュもフェルネバフチェにレンタル移籍しちゃいましたからね。
おかげでその日、メトロポリターノのピッチにいたバレンシアのベテランCB、33才のパウリスタに急遽、白羽の矢が当たり、火曜の夕方には再びマドリッドを訪れることに。折しも、更にローテーションで選手を交代、それで入ったモラタが試合終了間もない時のプレーで脚を打撲してしまったものの、アトレティコがそのままほとんどピンチも迎えず、2-0で勝利するのをパルコ(貴賓席)で観戦。コパのセビージャ戦を同様に見学して、翌日には移籍金2000万ユーロ(約32億円)での入団が決まった18才のボランチ、フェルメーレン(アントワープ)はすでにバレンシア戦のベンチに入ったものの、デビューはできなかったんですが、ユベントスからのレンタル移籍が秒読みだったFWモイゼ・ケアンは月曜のメディカルチェックで全治4週間の負傷をしているのが発覚し、契約できなかったなんて前例があったばかりですからね。
よって、パウリスタについても公式発表があるまで、絶対とは言えないんですが、アル・イティハド移籍の噂がずっとあったコレアも残留を決意したようで、アトレティコの冬の補強はGKモルドバン(ラピド・ブカレスト)と合わせて、3人で完結するよう。水曜、またしても午後9時(日本時間翌午前5時)からのラージョとのメトロポリターノでの一戦は、モラタは日曜に備えてお休みするものの、もしかしたら、フェルメーレンが見られるかもしれないのは楽しみかと。ちなみにこの週末の結果により、勝ち点でバルサに並び、3位に上昇したアトレティコは2位のお隣さんとは10差。それにも関わらず、「Tenemos opciones/テネモス・オプシオネス(ウチにもオプションがある)」(グリーズマン)と信じているのに、チャビ監督のチームがリーガ逆転優勝ほぼ不可能と見なされているのはどうしてなんでしょうかね。
そして月曜にはヘタフェが22節のトリとして、グラナダをコリセウムに迎えたんですが、いい相手に当たりましたね。というのも降格圏19位にいるメディーナ監督のチームは前節も、アウェイを大の苦手にしているアトレティコからですら、1点も奪えず、0-1で負けてしまう程、ゴールが入らないチームだったから。そこに前半21分、グリーンウッドがエリアに入ったところから撃ったシュートがイグナシ・ミケールに当たって先制できたのもラッキーだったんですが、35分など、セルヒオ・ルイスのバックパスをGKバタジャが逃し、マジョラルが空のゴールに蹴り込んで、2点目をゲットとなれば、もう大船に乗った気でいていい?
実際、それだけでもまだ今季、ホームで挙げた2勝以外、白星のないチームには重荷だったはずですが、後半9分にはCKから、リカルドのヘッドが外れながら、VAR(ビデオ審判)注進により、ジョルディ・マルティのハンドが発覚。PKで1点返すチャンスを得ながら、ウズニがボールをポストに当ててしまっては…。おかげで今年になって、リーガ2連敗していたヘタフェが2-0で勝利して、ファンと祝うことができたのは朗報だったかと。ええ、ボルダラス監督も「Teníamos que cambiar la dinámica/テニアモス・ケ・カンビアール・ラ・ディナミカ(ウチは流れを変える必要があった)」と言っていましたしね。
だからと言って、木曜午後9時からの兄弟分ダービー、今季はアトレティコ以外に負けていないマドリーとのホームゲームでいい結果が出せるかは微妙ですが、一応、この日のゴールでマジョラルも今季リーガ14得点に。ピチチ(得点王)レースの先頭を走るベリンガム、更には首位ジローナのドブニクにも並んだのは自信になるかも。ラス・パルマス戦で出場停止だったベリンガムもコリセウムには来るため、それこそ興味深い直接対決になりそうですが、やはりネックはマドリーの方が中日が2日多いことでしょうか。一応、グラナダ戦が出場停止だったルイス・ミジャ、カルモナ、ダミアンは休養できていますけどね。先週末はジローナがセルタに勝ったため、2位に留まったマドリーですが、いよいよこの順延試合で首位奪還ができるとなれば、絶対、手加減してくれませんって。
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ただ、先週末から、兄弟分ダービーを挟む特殊な3連戦に突入したマドリッド勢4チームも日程の過酷さには微妙に差があって、一番ハードなのは弟分のヘタフェ。ええ、月曜のグラナダ戦の後、中2日で木曜にはレアル・マドリーをコリセウムに迎え、また中2日で日曜にアウェイのベティス戦と、正直、この世のものとも思えないことになっているんですが、何せ、もう1つの弟分のラージョとは差がありすぎますからね。こちらは土曜のレアル・ソシエダ戦の後、中4日で水曜のアトレティコ戦、更に中4日で来週月曜にセビージャ戦となれば、それ程、辛くはないかと。一方、この3連戦を日曜にサンティアゴ・ベルナベウでの今季4度目となる本家マドリーダービーで締めるマドリーとアトレティコを見ると、前者は土曜のラス・パルマ戦の後、中4日でヘタフェ戦、次は中2日。後者は日曜のバレンシア戦の後、中3日でラージョ戦、次は中3日となるんですが、いやはや、勝ち組は辛いですよねえ。そう、コパ・デル・レイ16強対決でお隣さんを敗退に追いやったアトレティコは先週ミッドウィークの準々決勝でもセビージャを倒したため、3連戦ならぬ、5連戦になることに。ダービーが終わっても、中2日でコパ準決勝アスレティック戦1stレグ、そして中3日でリーガのセビージャ戦となれば、記者会見でシメオネ監督が、アスレティック戦は「el jueves? Ah el miércoles, pensé que era el jueves.../エル・フエベス?アー・エル・ミエルコレス、ペンセー・ケ・エラ・エル・フエベス(木曜?ああ、水曜ね。木曜だと思ったよ)」とボケをかましていたのも無理はなかった?フランシスコ監督も「前節のラス・パルマス戦ではホームで沢山、チャンスを作りながら0-2で負けた。でも今日は、nos vamos con un punto habiendo tenido muy pocos tiros o ninguno a puerta/ノス・バモス・コン・ウン・プント・アビエンドー・テニードー・ムイ・ポコス・ティーロス・オ・ニングーノ・ア・プエルタ(かなり少ないシュート数、もしくは枠内シュート0だったのに勝ち点1を持ち帰れる)」と言っていたように、相変わらず、ラージョのFW陣はゴールを挙げられず。その日もGKディミトリエフスキには散々、お世話になりましたし、順位が変わらなかっただけ、引分けでも十分、御の字だった?
そして続く時間帯にグラン・カナリア島でラス・パルマス戦のキックオフを迎えたのがマドリーだったんですが、イベリア半島との時差1時間、午後3時過ぎの陽気が選手たちをシエスタへと導きましたかね。先週中は試合がなく、累積疲労もなかったはずですが、前半中の彼らはせいぜい、ロドリゴが6分にGKバジェスの頭を叩き、イエローカードをもらったぐらい。ベリンガムが出場停止の折りとあって、ビニシウスは張り切っていたものの、特に何事もなく終わることに。
逆に後半開始早々から、牙を剥いたのがピミエンタ監督のチームで、ええ、再開早々のムニルのシュートはGKルーニンがparadon(パラドン/スーパーセーブ)してくれたんですけどね。何と8分には、こちらもヘタフェOBのサンドロがロングパスを追い、エリア内で折り返したボールを先日、エスタディオ・バジェカスで2点目のゴールを挙げ、ラージョに止めを刺したハビ・ムニョスがシュート。ナチョにボールが当たり、軌道が変わったのも災いして、ラス・パルマスに先制点を奪われてしまったから、さあ大変!
でもマドリーの場合は違うんですよ。そう、アンチェロッティ監督も「相手のゴールがnos ha dado un empujón para meter más presión sin balón y ser más eficaces arriba/ノス・ア・ダード・ウン・エンプホン・パラ・メテール・マス・プレシン・シン・バロン・イ・セル・マス・エフィカセス・アリバ(もっとプレスをかけて、前線でより効率的になるよう、ウチを一押ししてくれた)」と言っていたように、だってえ、彼らは根性のremontada(レモンターダ/逆転劇)精神がDNAに刷り込まれているチームなんですよ。カルバハルのゴールがオフサイドで認められなかった後、セバージョスとブライムをバルベルデとホセルに代えて、マドリーの反撃準備が整ったところ…。
いえ、18分にクロースのラストパスから、ビニシウスが放ったvaselina(バセリーナ/ループシュート)はゴールバーの上に飛んでしまったんですけどね。その2分後にはカマビンガの敵DFの上を越えるパスから、ビニシウスが今度はネットに収めてくれたとなれば、もうこれはマドリーの既定路線と言っていい?その後、なかなか勝ち越しゴールは生まれなかったものの、36分にカマビンガとロドリゴがチュアメニとギュレルに交代してほんの3分、とうとうクロースの蹴ったCKをチュアメニがヘッドで得点することに。いやあ、当人は「Trabajamos los balones parados antes de cada partido/トラバハモス・ロス・バロネス・パラードス・アンテス・デ・カーダ・パルティードー(毎回、試合前にはセットプレーの練習をする)」と説明していたんですが、え、それだけ?だったら、同じようにシメオネ監督が前日セッションで稽古させているお隣さんはどうして、滅多にCKからのゴールが決まらないんでしょう。
まあ、これぞレモンターダの鬼の真骨頂と言いますか、ええ、そのままマドリーは1-2で今季10度目の逆転勝利を挙げたんですけどね。ラス・パルマスのキリアンの「Quizás cuando metimos el gol lo hicimos muy pronto/キサス・クアンドー・メティモス・エル・ゴル・ロ・イシモス・ムイ・プロントー(多分、ウチはゴールを入れたのが早すぎたんだろう)。ポゼッションを維持して、もう少し耐え続けて、相手を目覚めさせないようにもっと遅くに決めていたら、あるいは」という意見には激しく私も同意。だからマドリーダービーの時はいつも、アトレティコがあまり早く得点しないように祈ってしまったりするんですが、こればっかりはねえ。
ちなみにそのアトレティコは翌日曜にバレンシアをスイートホーム、メトロポリターノに迎えたんですが、こうも連戦が続くと、さすがにシメオネ監督もローテーションをせざるを得ず。この日はモラタ、ビッツェル、エルモーソをベンチスタートにし、代わりにメンフィス・デパイ、バリオス、レイニウドが入ったんですが、それでもすでに1年以上もホームでは負けていないとなると、スダンドにもどこか、安心感が漂っていたかと。実際、開始1分から、モリーナがGKママルダシビリにセーブを強くなど、若手が多い相手を圧倒していたんですが、ただねえ、なかなかゴールは奪えず。
それこそ、デパイもグリーズマンも、果てはバリオスまで撃っていったんですが、ことごとくママルダシビリに弾かれてしまったため、前半は0-0のままで終わりそうだったんですけどね。5分あったロスタイムの最後、何と自陣でスローインを受けたグリーズマンがロングパスを放ち、それを追ったサムエル・リノが先制点を挙げてくれたとなれば、またしても午後9時という遅い時間にメトロポリターノを訪れることになったファンもどんなに喜んだことか。
そして後半もCKから、サビッチの強烈ヘッドがママルダシビリに弾かれた後、12分にはコケがモリーナにサイドチェンジ。そこからモリーナがゴール前のデパイに送り、2点目が入ったんですが、いやあ、セビージャ戦に続いての2試合連続ゴールとは、いよいよ彼も調子が上がってきたと言っていいのか、次の負傷期が近づいてきたと言っていいのか、迷うところ。ただその日、ケガをしたのはヒメネスで、ええ、ゴール祝いの熱気も覚めやらぬ14分、ハムストリングを痛めて、ビッツェルと交代することに。ここ2年ぐらい、負傷癖がついてしまった彼にしては軽傷の全治3、4週間と後日、わかったんですが、何せ今はアスピリクエタもヒザの半月板を痛めて休場中。ソユンチュもフェルネバフチェにレンタル移籍しちゃいましたからね。
おかげでその日、メトロポリターノのピッチにいたバレンシアのベテランCB、33才のパウリスタに急遽、白羽の矢が当たり、火曜の夕方には再びマドリッドを訪れることに。折しも、更にローテーションで選手を交代、それで入ったモラタが試合終了間もない時のプレーで脚を打撲してしまったものの、アトレティコがそのままほとんどピンチも迎えず、2-0で勝利するのをパルコ(貴賓席)で観戦。コパのセビージャ戦を同様に見学して、翌日には移籍金2000万ユーロ(約32億円)での入団が決まった18才のボランチ、フェルメーレン(アントワープ)はすでにバレンシア戦のベンチに入ったものの、デビューはできなかったんですが、ユベントスからのレンタル移籍が秒読みだったFWモイゼ・ケアンは月曜のメディカルチェックで全治4週間の負傷をしているのが発覚し、契約できなかったなんて前例があったばかりですからね。
よって、パウリスタについても公式発表があるまで、絶対とは言えないんですが、アル・イティハド移籍の噂がずっとあったコレアも残留を決意したようで、アトレティコの冬の補強はGKモルドバン(ラピド・ブカレスト)と合わせて、3人で完結するよう。水曜、またしても午後9時(日本時間翌午前5時)からのラージョとのメトロポリターノでの一戦は、モラタは日曜に備えてお休みするものの、もしかしたら、フェルメーレンが見られるかもしれないのは楽しみかと。ちなみにこの週末の結果により、勝ち点でバルサに並び、3位に上昇したアトレティコは2位のお隣さんとは10差。それにも関わらず、「Tenemos opciones/テネモス・オプシオネス(ウチにもオプションがある)」(グリーズマン)と信じているのに、チャビ監督のチームがリーガ逆転優勝ほぼ不可能と見なされているのはどうしてなんでしょうかね。
そして月曜にはヘタフェが22節のトリとして、グラナダをコリセウムに迎えたんですが、いい相手に当たりましたね。というのも降格圏19位にいるメディーナ監督のチームは前節も、アウェイを大の苦手にしているアトレティコからですら、1点も奪えず、0-1で負けてしまう程、ゴールが入らないチームだったから。そこに前半21分、グリーンウッドがエリアに入ったところから撃ったシュートがイグナシ・ミケールに当たって先制できたのもラッキーだったんですが、35分など、セルヒオ・ルイスのバックパスをGKバタジャが逃し、マジョラルが空のゴールに蹴り込んで、2点目をゲットとなれば、もう大船に乗った気でいていい?
実際、それだけでもまだ今季、ホームで挙げた2勝以外、白星のないチームには重荷だったはずですが、後半9分にはCKから、リカルドのヘッドが外れながら、VAR(ビデオ審判)注進により、ジョルディ・マルティのハンドが発覚。PKで1点返すチャンスを得ながら、ウズニがボールをポストに当ててしまっては…。おかげで今年になって、リーガ2連敗していたヘタフェが2-0で勝利して、ファンと祝うことができたのは朗報だったかと。ええ、ボルダラス監督も「Teníamos que cambiar la dinámica/テニアモス・ケ・カンビアール・ラ・ディナミカ(ウチは流れを変える必要があった)」と言っていましたしね。
だからと言って、木曜午後9時からの兄弟分ダービー、今季はアトレティコ以外に負けていないマドリーとのホームゲームでいい結果が出せるかは微妙ですが、一応、この日のゴールでマジョラルも今季リーガ14得点に。ピチチ(得点王)レースの先頭を走るベリンガム、更には首位ジローナのドブニクにも並んだのは自信になるかも。ラス・パルマス戦で出場停止だったベリンガムもコリセウムには来るため、それこそ興味深い直接対決になりそうですが、やはりネックはマドリーの方が中日が2日多いことでしょうか。一応、グラナダ戦が出場停止だったルイス・ミジャ、カルモナ、ダミアンは休養できていますけどね。先週末はジローナがセルタに勝ったため、2位に留まったマドリーですが、いよいよこの順延試合で首位奪還ができるとなれば、絶対、手加減してくれませんって。
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