「2つの心臓を1つに」北朝鮮代表監督、女子チームも支えた同胞たちの後押しに期待…日本戦は「熾烈な戦いになる」

2024.03.20 21:40 Wed
北朝鮮代表を指揮するシン・ヨンナム監督
©超ワールドサッカー
北朝鮮代表を指揮するシン・ヨンナム監督
北朝鮮代表のシン・ヨンナム監督が、日本代表戦に向けた前日記者会見に出席。意気込みを語った。

21日、2026年北中米ワールドカップ(W杯)アジア2次予選兼2027アジアカップ予選で北朝鮮は日本とアウェイで対戦する。両者の対戦は、2017年12月に行われたEAFF E-1サッカー選手権以来となり、6年ぶりの対戦となった。
今回は21日に日本で、26日に平壌で対戦し連戦に。2次予選突破に向けては非常に重要な試合となる。

シン・ヨンナム監督は日本戦に向けて「明日の試合というのは非常に熾烈な戦いになると思う。どういう結果が出るかわからないが、ベストを尽くしたい」とコメントした。

日本の試合はアジアカップも観ていたとのこと。ロングボールに苦しむところも見てきたという中、「明日の試合というのは流れ次第で戦略は変化がもたらされると思う。明日の試合の流れを見てもらいたい」と語り、どのように戦うかは語らなかった。
また、2月にはなでしこジャパンと北朝鮮女子代表がパリ・オリンピック出場権を懸けて対戦し、日本が勝利。ただ、日本での試合では3000名の在日朝鮮人の方々が応援に駆けつけ、選手たちを後押ししていた。

アウェイの地での応援については「同胞たちの応援というのは選手たちにとって非常に大きな力になる。試合の成果にも繋がるものになる」とコメント。「試合で同胞たちの応援を受けながら、2つの心臓を1つにして一緒に走っている気持ちになり、一緒に肩を組んでいる心境で戦うことになる。明日の試合では同胞の皆さんに是非挨拶をしたいし、応援をお願いしたいと思う」と語り、大きな後押しを期待した。

また、日本代表については「日本はアジアでも非常に強い国であり、強い国と対戦するために非常に大きな努力をしてきた」とコメント。そのために準備はしてきたと言うが「強い国である日本を相手に、様々な準備をしてきたが、どのような準備をしてきたか、過程や内容は話すことができない」と、詳細を明かすことはなかった。

会見には元北朝鮮代表選手で、2010年の南アフリカW杯にも出場し、Jリーグでも長らくプレーした鄭大世さんも参加。W杯に出場した2010年とのチームの差を質問すると、監督は全てが変わっていると語った。

「2010年と比べて選手は全て交代しており、現在の選手たちの方が当時の選手たちよりも非常に熱心に努力している。全ての面で当時を上回っていると思う。監督の私としても非常に期待している」

試合は21日(木)に国立競技場で開催。19時20分にキックオフを迎え、日本テレビ、Tverで生中継される。

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北朝鮮代表のシン・ヨンナム監督が日本代表戦を振り返った。 21日、2026北中米ワールドカップ アジア2次予選第3節で日本と北朝鮮が国立競技場で対戦した。 連勝スタートで首位に立つ日本と、1勝1敗で2位につける北朝鮮との対戦。互いのホームでの連戦となる中、試合は早々に動く。 2分、日本は左サイドから崩すもシュートはブロックされる。しかし、こぼれ球をボックス内右で拾った堂安律がクロス。これを田中碧がダイレクトで蹴り込み、日本があっという間に先制する。 その後は北朝鮮も立て直し、持ち前のハードな守備と、ロングボールをスペースに蹴り出しカウンターを狙っていくが、日本の前にゴールを奪えない。前半は日本が押し込んでいた中、後半に入って北朝鮮ペースに。一度はネットを揺らすが、直前のプレーがファウルとなりノーゴール。その後は日本の守備を崩し切れず、1-0で北朝鮮は敗れた。 試合を終え、シン・ヨンナム監督は記者会見に出席。「日本戦は両チームとも期待された戦いだったが、内容的にはとても良かったと思う。サッカーというのは勝つ時もあれば負ける時もあると思っている。今日の試合の経験を活かして、今後しっかり準備していきたい」とコメント。一定の手応えはあったが、結果を残念がった。 26日にはホームの平壌に日本を迎えての戦いとなる予定だったが、突然平壌での開催を拒否することに。開催地どころか、開催の有無も未定となった中、「今後のことは様子を見ていきたい。ここで言及することは避けたい。今後の流れ、成り行きについて注視してもらえればと思う」と言及しなかった。 2月のパリ・オリンピック アジア最終予選でなでしこジャパンと対戦した北朝鮮女子代表を応援すべく、3000人の同胞が集まったが、この日もスタンドは満員。大声援を送り続けてくれた。 シン・ヨンナム監督は「同胞の皆さんの前で良い結果を残したかったが、そうはならなかった。申し訳なく思う」と敗戦を謝罪。ただ「同胞の皆さんが我々と一緒に走るつもりで応援してくださったと言ってくれたが、同胞の皆さんの心臓の叫びが我々を鼓舞してくれた。結果は残念なものになったが、是非次戦を期待してもらいたい。次の戦いでは是非とも良い結果を残していきたいと思う」と、大きな後押しになっていたと感謝した。 また「次戦においても、本日同胞のみんなが送ってくれた声援がハートに来るものがあった。同胞の皆さんの思いを背負って、これから頑張り、次戦で良い結果を残したい」と、今回のサポートを胸に、しっかりと結果を求めていくと語った。 2024.03.22 00:40 Fri

24名で来日した北朝鮮代表のメンバーが発表! FC岐阜のムン・インジュや元セリエA FWも招集【W杯アジア2次予選】

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連覇目指したU-17日本女子代表、北朝鮮に屈して準優勝…2大会ぶり4度目【U-17女子アジアカップ】

19日、AFC U17女子アジアカップ決勝が行われ、U-17北朝鮮女子代表vsU-17日本女子代表の試合は、1-0で北朝鮮が勝利。2大会ぶり4度目の優勝を果たした。 グループAを首位で勝ち上がった北朝鮮と、グループBを首位で勝ち上がった日本の対戦。アジアではこの世代をリードする両国の決勝となった。 日本はこの試合も[4-2-3-1]のシステムを採用。GKに坂田湖琳、4バックは右から福島望愛、太田美月、牧口優花、鈴木温子と並び、ボランチに眞城美春と榊愛花、2列目はトップ下に平川陽菜、右に木下日菜子、左に古田麻子が入り、1トップに佐藤ももサロワンウエキが入った。 両者は2019年の前回大会でも決勝で対戦し、日本が2-1で勝利していた。 序盤から互いにペースを握っていきたい中、日本はポゼッションをして行こうとパスを繋ぎ、北朝鮮は素早く前にボールを送って機転を前に作っていく。 ディエルの激しさでは北朝鮮が一歩リード。セカンドボールの回収や前線からのプレスで日本を牽制。繋ぎたい日本は、プレスに屈してパスミスが多く目立ち、すぐにボールを相手に渡してしまう。 9分には北朝鮮がチャンス。ソ・リュギョンが左足でボックス外からミドルシュート。これが牧口の頭に当たってゴールへ飛ぶが、GK坂田がセーブする。 北朝鮮は前からぷれすをかけてハメに行く形を取り続けると、12分にはビッグチャンス。長い縦パスを入れると、ホ・ギョンがボックス内で受けて反転しシュートもGK坂田がセーブする。 日本は13分に眞城がファーストシュートを放つも、これは力なくGKがキャッチ。その逆襲で、北朝鮮はGKからのキック1本でゴールに迫るが、ボックス外に飛び出たGk坂田がクリアする。 北朝鮮がペースを握り続けた前半だったが、日本はGK坂田の好判断が続いてゴールを許さず。ただ、セカンドボールへの反応含め、北朝鮮が大きく上回っていく。 日本は徐々にリズムを掴むと、31分にビッグチャンス。右サイドでパスを持った福島のまた抜きパスをインナーラップした榊が受けてクロス。ボックス中央で平川がボールを収めるが、シュートはミートし切らずに決定機を逸してしまう。 ゴールレスで試合を折り返すと、日本は平川を下げて菊地花奈を投入。攻撃の流れを掴みに行くが、迎えた後半早々のプレーでスコアが動く。 46分、北朝鮮は日本のビルドアップを封じると、自陣から背後へロングボールを蹴り出す。これに対して、太田、牧口がお見合いのような形となり、GK坂田が前に出るのが遅れてしまうと、チェ・イルサンがボールを奪いにいきパス。これをジョン・イルチョンが無人のゴールに流し込み先制。今大会6ゴール目となった。 ペースを掴まれた中で先に失点してしまった日本。勢いに乗る北朝鮮は、後半も押し込み続けていき、何度も日本にシュートを浴びせていく。 日本は選手を入れ替えてなんとか追いつきにいくが、それでも北朝鮮の勢いは止められず。結局最後まで北朝鮮のゴールを打ち破れずにタイムアップ。北朝鮮が2大会ぶり4度目の優勝を無失点で達成した。 日本は悔しい敗戦で準優勝に終わった。なお、3位決定戦ではU-17中国代表とU-17韓国代表が対戦し、1-2で韓国が勝利。U-17女子ワールドカップの切符を掴んだ。 U-17北朝鮮女子代表 1-0 U-17日本女子代表 【得点者】 0-1:46分 ジョン・イルチョン(北朝鮮) 【出場メンバー】 GK 18.坂田湖琳(開志学園JAPANサッカーカレッジ高校) DF 3.牧口優花(セレッソ大阪ヤンマーガールズU-18) 4.太田美月(大商学園高校) →86分 17.朝生珠実(日テレ・東京ヴェルディメニーナ) 6.鈴木温子(日テレ・東京ヴェルディメニーナ) 16.福島望愛(JFAアカデミー福島) MF 5.榊愛花(JFAアカデミー福島) 8.木下日菜子(セレッソ大阪ヤンマーガールズU-18) 10.古田麻子(セレッソ大阪ヤンマーガールズU-18) →86分 11.根津里莉日(ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU-18) 14.眞城美春(日テレ・東京ヴェルディメニーナ) 22.平川陽菜(三菱重工浦和レッズレディースユース) →46分 7.菊地花奈(マイナビ仙台レディースユース) FW 9.佐藤ももサロワンウエキ(大商学園高校) →58分 12.津田愛乃音(マイナビ仙台レディースユース) 2024.05.19 22:35 Sun

FIFAが日本戦を中止にした北朝鮮に罰金処分…試合は3-0で日本の不戦勝

国際サッカー連盟(FIFA)は2日、日本代表戦を突如中止とした朝鮮民主主義人民共和国サッカー協会に対しての罰金処分を発表した。 2026年の北中米ワールドカップ(W杯)アジア2次予選を戦っていた日本。3月21日に国立競技場で北朝鮮代表と対戦し、1-0で勝利を収めていた。 26日にはアウェイの平壌での試合が予定されており、13年ぶりの開催として大きな注目を集めていたが、21日に突如として北朝鮮側が試合の中止を要請し混乱を招くこととなった。 その後、アジアサッカー連盟(AFC)、FIFA共に試合の中止を正式決定。3月30日には没収試合になることが決定し、日本が3-0で不戦勝になることが決定していた。 そんな中2日、FIFAの規律委員会が裁定を発表。日本の3-0勝利とすると共に、1万スイスフラン(約167万円)の罰金処分を下すことを発表した。 中止を要請した理由については明らかにはされていないものの、試合直前の一方的で身勝手な決断への処分が決定することとなった。 2024.04.02 19:17 Tue

中止の北朝鮮戦が没収試合に、日本代表は3-0勝利で4連勝となり2次予選突破…森保一監督「大切な出場機会が失われたことに変わりありません」

日本サッカー協会(JFA)は30日、2026年の北中米ワールドカップ(W杯)アジア2次予選第4節の北朝鮮代表戦について、没収試合になったことを発表した。 これにより、日本は3-0での勝利となり、2次予選4連勝となり、最終予選に進出することが決定した。 日本は2連勝で迎えた21日のホームでの北朝鮮戦で、田中碧(デュッセルドルフ)のゴールで1-0と勝利し、3連勝。26日には13年ぶりに平壌での試合が予定されていた。 しかし、21日に突如として北朝鮮側が日本戦開催のは中止を要請。アジアサッカー連盟(AFC)は中立地での開催を求めたものの、北朝鮮側が用意できず。また、試合中にはJFAに対して日本での開催が打診されたが、滞在期限や手続きの問題から日本側が拒否。その後に国際サッカー連盟(FIFA)が正式に中止が発表されており、試合の取り扱いはFIFA規律委員会に委ねられていた。 宮本恒靖会長と森保一監督はJFAを通じて今回の決定についてコメントしている。 ◆宮本恒靖 JFA会長 「3月26日に平壤で試合が行われなかったことについて、日本時間の本日未明にFIFA規律委員会の決定内容を受け取りました。この試合の取り扱いに関するステイタスが更新されたことは良かったと思います」 「ワールドカップ予選突破に向けて、森保監督やスタッフ、選手たちには引き続き良い準備をして試合に臨んで欲しいですし、JFAとしてもしっかりとサポートをしていきます」 ◆森保一監督 「没収試合で日本の勝利という結果の通知を聞きました。選手たちの大切な出場機会が失われたことに変わりありませんが、一つ前に進んだとポジティブに捉えています」 「当然この結果に満足することなく、6月の代表活動、最終予選、ワールドカップ本番へと力を積み上げていきたいと思います」 2024.03.30 16:15 Sat

「自分たちの立場を伝えたい」宮本恒靖JFA会長が北朝鮮戦の中止に言及、U-23日本代表には「重圧を乗り越えてこそ」とエール

日本サッカー協会(JFA)の宮本恒靖会長がU-23日本代表vsU-23ウクライナ代表を視察。試合後にメディア取材に応じ、北朝鮮代表戦が中止になったことについて言及した。 25日、北九州スタジアムでパリ・オリンピック世代の日本vsウクライナが開催。日本は、佐藤恵允、田中聡のゴールで2-0と勝利を収めた。 U-23日本代表はアジア最終予選を4月に控えている中、2026年の北中米ワールドカップに向けたアジア2次予選を戦っている日本代表は26日の北朝鮮代表戦が突如中止に。大きく振り回されることとなった。 新たに就任した宮本会長は「大事な試合の機会がなくなったということは、チームにとっても選手にとっても残念です」とコメント。「でもプラスに捉えて、次の準備をしていくことにつなげていきます」と、前を向いていくとした。 日本の不戦勝となれば2次予選4連勝で最終予選進出が決まる。6月の活動にも影響が出ることになるが「AFCを通してFIFAに伝えるべきところもあると思いますし、早ければ早い方が良いかなと思います」とコメント。「DPRコリア(北朝鮮)に言うというよりも、AFCなりに伝えることかなと思います」と、ドタバタ劇となった今回の件についてはJFAとして話をしていくとした。 ただ「今回は手続きに関しても、選手たちは影響を受けてチームも大変だったので、その中でも結果を出してくれたことは良かったです」と、ホームでの試合に勝利できたことは良かったとコメント。「予想だにしていない理由もありますけど、自分たちの立場を伝えたいと思います」と、不可解な中止の要請で影響を受けたJFAとして、意見はしていくとした。 宮本会長として初仕事となったウクライナ戦の視察。「試合の前半と後半を見比べて、後半はチームの調子も良くなっていって、予選の前に勝てたことは良かったです」と試合の感想を語る中、会長としては「あまり実感はないです。これから出てくるのかなと思います」と、まだまだその感覚はないという。 日本代表のキャプテンとして、そしてオリンピックの予選も含めて多くの経験がある宮本会長。最終予選に向けて大事なことについては「やっぱり勝つこと。どんな内容でも勝つことがチームにとっても、自分たちにとっても説得力を持つことになる」と語り、「佐藤選手は押し込んだだけとは言ってましたけど、そういうことがあって流れも良くなったので、キッカケは大事だと思います」と、どんなプレーも意味があるとした。 U-23日本代表に必要なポイントについては「最後の方にチーム内での要求が聞こえてきて、苦しいところでも勝ち切るためにはそういうことが必要だと思うので、出してもらいたいです」と語り、「やるべきことをしっかり伝えるとか、誰かがやるのではなく、それぞれが発信することが大事だと思います」と、キャプテンとしてチームを牽引した宮本会長らしい見解を示した。 今回の予選を突破すれば8大会連続のオリンピック出場になる日本。「重圧はあると思いますけど、それを乗り越えてこそ、次のフェーズに選手たちはいけると思うので、そういう意識でやっていると思います」と語り、「サッカーの強国になっていくためには、そういう道を歩まなければいけないかなと思います」と、日本サッカーの発展にも重要な予選になるとした。 2024.03.25 23:57 Mon

「ケガのリスクを軽減できたことをポジティブに」北朝鮮戦の中止を受け森保一監督が心境、6月の予選に向けては「一戦一戦勝利を目指す」

日本代表の森保一監督がU-23日本代表vsU-23ウクライナ代表を観戦。試合後にメディア取材に応じ、北朝鮮代表戦が中止になったことについて言及した。 25日、北九州スタジアムでパリ・オリンピック世代の日本vsウクライナが開催。日本は、佐藤恵允、田中聡のゴールで2-0と勝利を収めた。 4月にはアジア最終予選に当たるAFC U23アジアカップが開催。最低でもベスト4に入らなければ、オリンピック出場の夢は潰えることとなる。 一方で、2026年の北中米ワールドカップに向けたアジア2次予選を戦っている日本代表。21日には国立競技場で北朝鮮に1-0で勝利。26日にはアウェイの平壌で北朝鮮と対戦する予定だったが、突如中止が決定。北朝鮮側がホーム開始ができないことを通達し、中立地での開催も不可能になったことで、アジアサッカー連盟(AFC)、国際サッカー連盟(FIFA)も正式に中止を発表していた。 日本代表活動も22日で早期に終了した中、森保監督は改めて北朝鮮戦が中止になったことへの思いを語った。 「チームの活動としては第1戦目で出られなかった選手がいた中で、2試合目ができればさらに多くの選手にプレーしてもらえて、そこからチームの経験値も上げていく、戦術も浸透させていくことができたかなと思いますので、試合がなくなったこと自体は残念です」 「でも、選手たちの状態はヨーロッパの舞台で戦っている選手たちが多い中で、ケガを抱えたりというところで満身創痍で参加してくれた選手が多かったです。そういう意味では試合が無くなって、選手たちの休息の時間ができたことはポジティブに受け取りたいと思いますし、ケガのリスクを軽減できたことをポジティブに考えています」 「平壌に行って試合をした場合は人工芝だったと思いますし、より相手も激しくくるという中で、選手たちのケガ等々のリスクを回避できたことはポジティブに捉えて、また次に迎えればと思います」 21日の試合に向けては、20日初めて25名全員が集合。強行スケジュールである中で、コンディションが万全ではない選手が多数いた。その中での北朝鮮戦はデリケートな問題になっていたが、リスク回避ができたことをプラスに捉えているという。 現時点で試合の扱いは未定だが、日本が不戦勝になる可能性があり、その場合は4連勝で最終予選進出が決定する。 森保監督は「そこはどういう形になるかわかりませんけど、我々は一戦一戦勝利に向けて戦った中で、2次予選の舞台で3連勝できて、これから残された2試合も一戦一戦勝利を目指して戦うことに変わりはありません」とコメント。「順位等々よりもチームとしてレベルアップを目指して戦いたいです」と、6月のシリア代表戦(ホーム)、ミャンマー代表戦(アウェイ)に向けても勝利を目指していくとした。 一方で、消化試合にもなるために公式戦でテストも可能になる。 「試していることは毎回あるので、またその舞台の中で試せるところは試していきたいですし、ベースを固めるところは固めるという両方やらなければいけないと思います。決定されてから考えたいと思います」と森保監督はコメント。「いずれにしても6月の活動が最終予選に繋がっていくというところ、我々の戦術的なベースをより固めていくところ、試すというところは選手も戦術的にも6月試せればと思います」と語り、裁定が出てから考えることになるようだ。 2024.03.25 23:38 Mon

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韓国代表が元神戸FWキム・ドフン氏を暫定監督に任命…蔚山でACL制覇などの実績、6月の2試合を担当

大韓サッカー協会(KFA)は20日、指揮官不在の韓国代表に関して、キム・ドフン氏(53)暫定的に指揮を執ることを発表した。 韓国代表は、アジアカップ終了後にユルゲン・クリンスマン監督を解任。その後新監督探しの時間がなく、U-23韓国代表を指揮するファン・ソンホン監督が暫定指揮。3月の北中米ワールドカップ(W杯)アジア2次予選を戦っていた。 その後、6月の北中米W杯アジア2次予選に向けて監督探しを再会。しかし、候補として名前が浮上していたジェシー・マーシュ氏はカナダ代表監督に就任するなど、後任が見つからない状況だった。 キム・ドフン氏は、現役時代は韓国代表のストライカーとしても活躍。“コリアン・ボンバー(爆撃機)”の愛称で親しまれ、全北現代ダイノス(現:全北現代モータース)、城南一和(現:城南FC)でプレー。また、1998年から1999年にはヴィッセル神戸dメオプレーし、2シーズンで58試合27ゴールと得点を量産した。 引退後は指導者となり、2015年に仁川ユナイテッドで初となる監督に就任。2017年からは蔚山現代FC(現:蔚山HD FC)で指揮を執り、コロナ禍の2020年のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)を制して退任。2021年からはシンガポールのライオン・シティ・セーラーズで監督を務めていたが、2022年7月に相手コーチと取っ組み合いの喧嘩をし、頭突きなどの暴力行為で解任されていた。 KFAは監督の選任は続いているものの、6月のW杯予選に間に合わない可能性を考慮し、暫定的にキム・ドフン氏が指揮を執ると発表した。 「代表チーム監督選定のための交渉が継続されており、6月のAマッチ前まで監督選任が終わらない可能性がある。この場合を備え、今日(20日)午前、国家代表電力強化委員を開き、この問題を議論し、その結果、6月の2試合を引き受ける臨時監督でキム・ドフン監督を選任することにした」 また、キム・ドフン氏については「キム・ドフン監督は指導者として多様なキャリアを築きながら能力と成果を見せた」と評価。「シンガポールリーグでチームを優勝に導くなど、現地環境をよく知っている点も背景として作用した」と、これまでの指導実績をもとに選んだとした。 2024.05.20 18:20 Mon

監督不在の韓国代表、最有力候補とされる元リーズのマーシュ氏と交渉中も報酬でズレか?

ユルゲン・クリンスマン監督との契約をアジアカップ後に解消してから監督不在の韓国代表。新監督候補はいるものの、マネーゲームをする気がなく、大韓サッカー協会(KFA)は監督選定を慎重に行う方針のようだ。韓国『聯合ニュース』が伝えた。 アジアカップではベスト4の成績を残した韓国。しかし、準決勝を前にチーム内で問題が発生。選手同士が衝突した中、準決勝ではヨルダン代表相手に2-0で敗れていた。 それまでもクリンスマン監督の手腕には疑問符がついており、マネジメントの問題もあったために契約解除となった中、3月の北中米ワールドカップ予選ではU-23韓国代表のシン・テヨン監督が暫定的に指揮を執っていた。 6月の活動に向けて新監督を探しているKFA。新たな監督候補を11人リストアップ。韓国人で4人、外国人で7人をピックアップした中、外国人監督の3、4名に絞ったという。 最終候補に対してランク付けをし、最も優先順位の高い人物から細部を詰めていく交渉をスタートしていくというKFA。最有力候補と見られていたのが、元リーズ・ユナイテッドの監督であった、アメリカ人指揮官のジェシー・マーシュ氏(50)と見られている。 KFAの幹部が4月にマーシュ監督とロンドンで会談していたことが発覚。ザルツブルクでは南野拓実も指導し、2019年から2021年まで指揮。オーストリア・ブンデスリーガで2度の優勝を経験している。その後は、RBライプツィヒでも指揮を執り、リーズで1年間指揮を執っていた。 実力に疑いはないものの、問題は報酬面だという。KFAは代表チームの監督の年俸について150〜200万ドル(約2億3000万〜3億1000万円)を水準としており、税金を含めるとおよそ倍になるという。ただ、マーシュ監督がこれまでもらっていたサラリーはそれ以上となっており、その部分での交渉が今は詰まっていないという。 韓国はアジア2次予選でグループCに入り、勝ち点10で首位。6月の2試合では最下位のシンガポール代表、2位の中国代表と対戦。予選突破はまだ決まっていない状況だけに、監督が決まらないと再び支障が大宇頃になりそうだ。 2024.05.13 17:55 Mon
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