【ACL2019展望】3度目のアジア制覇へ、一昨年王者・浦和が挑む〜グループG〜
2019.03.06 13:45 Wed
3月5日(火)、2019シーズンのアジア王者を決めるAFCチャンピオンズリーグ(ACL)が開幕する。日本からは、Jリーグ王者の川崎フロンターレ、天皇杯王者の浦和レッズ、そしてプレーオフを勝ち上がった、サンフレッチェ広島、鹿島アントラーズの4チームが出場する。
東地区のグループGに入ったのは、2018シーズンの天皇杯王者である浦和レッズだ。
今回は、浦和が入ったグループGの各チームのACLにおける成績や注目選手などを紹介したい。
■グループG
北京国安(中国)
ブリーラム・ユナイテッド(タイ)
全北現代モータース(韓国)
浦和レッズ(日本)
★2017年の王者、3度目のアジア制覇なるか!
浦和レッズ(日本/7回目)
【出場資格】
天皇杯2018 優勝
【前回出場】
2017年
【前回大会】
不参加
【最高成績】
優勝(2007、2017)
2018シーズンはリーグ戦で躓きを見せ、シーズン途中で監督交代。2017シーズンのACL制覇に貢献した堀孝史監督に代わり、鹿島アントラーズを率いた経験のあるオズワルド・オリヴェイラ監督が就任した。
オリヴェイラ監督就任後はチームも立ち直り、終わってみれば5位。さらに、天皇杯を勝ち進むと、決勝ではベガルタ仙台を下し優勝。ACLの出場権を獲得した。
【注目選手】
1986年7月31日(32歳)
多くの新戦力にも注目だが、浦和のタイトル獲得には欠かせないのがFW興梠慎三だ。
今シーズンも主力としての活躍が期待される興梠だが、ACLでは日本人選手でダントツの18ゴールを記録。これは歴代9位に位置する数字だ。
今シーズンから2トップになることが濃厚で、相棒となるFW杉本健勇とのコンビネーション確立はACLでのカギとなるだろう。
★シュミット体制でチーム最高成績を残せるか
北京国安(中国/8回目)
【出場資格】
中国FAカップ2018 優勝
【前回出場】
2015年
【前回大会】
不参加
【最高成績】
ベスト16(2010、2015)
4シーズンぶりにアジアの舞台へと復帰して来た北京国安。近年は中国スーパーリーグで結果を残せない時代が続いていた。
2017シーズン途中に、かつてレバークーゼンを率いたロジャー・シュミット監督を招へい。すると、2018シーズンは序盤から首位を快走。しかし、終盤に失速し4位で終えた。
それでも、中国FAカップで4度目の優勝を果たしACLに出場。チーム最高のベスト16超えを目指して戦う。
【注目選手】
1988年2月8日(31歳)
注目は現役ブラジル代表MFレナト・アウグストだ。ロシア・ワールドカップにも出場したレナト・アウグストは、2016年に北京国安に加入。それ以降、チームの中心として活躍。ブラジル代表としてもチッチ監督の下で、ポジションを掴んだ。
アンカーの位置からのゲームメイクや、バランスを取る動きは秀逸。さらに、昨シーズンはリーグ戦で10ゴールを記録するなど、北京国安の心臓と言ってもいい存在だ。
★最多出場の意地で3年ぶり優勝なるか
全北現代モータース(韓国/12回目)
【出場資格】
Kリーグクラシック 2018 優勝
【前回出場】
2018年
【前回大会】
ベスト8
【最高成績】
優勝(2006、2016)
韓国初の市民クラブであり、多くの国内タイトルを獲得している強豪クラブ。ACLも過去2度制するなど、アジアでも結果を残しているクラブだ。
しかし、2016年に2013年に行なっていた審判買収疑惑が浮上し、罰金処分に加え勝ち点を剥奪。2014年から続くリーグ3連覇は逃したものの、2017年、2018年と再び連覇している。
今シーズンからポルトガル人指揮官のホセ・モライス監督が就任。モライス監督はジョゼ・モウリーニョ氏の下で、ポルト、チェルシー、レアル・マドリー、インテルでアシスタントコーチを務めて来た。
監督としては、イエメン代表やチュニジアのエスペランス、トルコのアンタルヤスポル、ギリシャのAEKアテネなどを指揮。ACLの舞台での手腕にも期待がかかる。
【注目選手】
1988年4月14日(30歳)
全北現代の注目選手は、何度となく日本勢の前に立ちはだかった韓国代表FWキム・シンウクだ。
ロシア・ワールドカップにも出場したキム・シンウクは、2016年2月に蔚山現代から全北現代に加入。これまでACLで38試合に出場し15ゴール10アシストと結果を出しており、日本勢との対戦でも脅威となっている。
高さを生かした空中戦の強さは折り紙つきで、今大会でもどのようなパフォーマンスを見せるのか注目だ。
★タイ屈指の強豪クラブ、アジア制覇なるか
ブリーラム・ユナイテッド(タイ/8回目)
【出場資格】
タイ・リーグ1 2018 優勝
【前回出場】
2018年
【前回大会】
ラウンド16
【最高成績】
ベスト8(2008)
タイ国内でも屈指の人気を誇り、国内屈指の強豪クラブであるブリーラム・ユナイテッド。2018シーズンはタイ・リーグ1で優勝し連覇を達成。ACL出場権を獲得した。
指揮を執るのはモンテネグロ人指揮官のボジダール・バンドビッチ監督。オリンピアコスでも指揮を執ったことがあるバンドビッチ監督は、2017年6月からチームを率いている。
また、今冬は日本に所縁のある選手を補強。柏レイソルから元日本代表MF細貝萌、フォルタレーザからFWペドロ・ジュニオールを獲得し、アジアでも戦える戦力を整えた。
【注目選手】
1987年1月29日(32歳)
注目は、昨シーズンまで鹿島アントラーズでプレーしたFWペドロ・ジュニオールだ。
ブラジル国内でキャリアをスタートさせたペドロ・ジュニオールは、大宮アルディージャやアルビレックス新潟、ガンバ大阪、FC東京、ヴィッセル神戸などJリーグの多くのクラブでプレー。G大阪、鹿島ではACLを経験し、通算8試合で3ゴールを記録している。
浦和としては何度も対戦経験のあるFWだけに対応も可能だが、その怖さも知っているはず。ブリーラムの新たな得点源になることが期待されている。
★浦和は優勢? 全北現代とともに抜け出せるか
2018シーズンの天皇杯王者として出場する浦和レッズは、各国のタイトルホルダーと同居する。中国FAカップを制した北京国安、タイ・リーグ1を制したブリーラム・ユナイテッド、そしてKリーグ1を制した全北現代モータースと相見える浦和だが、グループステージ突破に向けては優勢と見てもいいだろう。
2017年に2度目のACL王者となった浦和だったが、リーグ戦やカップ戦で結果を残せなかったために2018シーズンは不参加。そして、鹿島アントラーズがACL初制覇を成し遂げた。今シーズンの浦和は、リーグタイトル獲得に加え、3度目のACL制覇を最優先事項としてチームを構築。日本代表FW杉本健勇(←セレッソ大阪)ら大型補強を敢行した。
鹿島時代には国内3冠を達成しているオズワルド・オリヴェイラ監督だが、アジアタイトルは獲得していない。指揮も2シーズン目となり、手応えを感じているともコメントしていただけに、名将がアジア制覇に導く可能性は高い。
ライバルの筆頭は韓国最強のチームである全北現代だ。12回目の出場となる全北現代は、何度となくJリーグ勢をACLで苦しめてきた存在。浦和の1年前になる2016年にアジア王者となっている。ACLの歴代得点ランキング1位に立つ元韓国代表FWイ・ドングクや、屈強なフィジカルと高さが驚異のFWキム・シンウクが在籍。指揮官はジョゼ・モウリーニョ氏の右腕としてアシスタントコーチを務めていたホセ・モライス監督であり、その手腕にも注目が集まる。
そのほか、北京国安はレバークーゼンで指揮を執っていたロジャー・シュミット監督が率い、ブラジル代表MFレナト・アウグストが所属。2018シーズンは好調を維持していただけに気になる存在。またタイ王者のブリーラム・ユナイテッドにはMF細貝萌、FWペドロ・ジュニオールとJリーグ経験者が今季加入した。細貝はACL登録メンバーから外れているが、ペドロ・ジュニオールは登録。4クラブが混戦状態になる可能性も大いにあり得るだろう。
東地区のグループGに入ったのは、2018シーズンの天皇杯王者である浦和レッズだ。
■グループG
北京国安(中国)
ブリーラム・ユナイテッド(タイ)
全北現代モータース(韓国)
浦和レッズ(日本)
★2017年の王者、3度目のアジア制覇なるか!
浦和レッズ(日本/7回目)
【出場資格】
天皇杯2018 優勝
【前回出場】
2017年
【前回大会】
不参加
【最高成績】
優勝(2007、2017)
2018シーズンはリーグ戦で躓きを見せ、シーズン途中で監督交代。2017シーズンのACL制覇に貢献した堀孝史監督に代わり、鹿島アントラーズを率いた経験のあるオズワルド・オリヴェイラ監督が就任した。
オリヴェイラ監督就任後はチームも立ち直り、終わってみれば5位。さらに、天皇杯を勝ち進むと、決勝ではベガルタ仙台を下し優勝。ACLの出場権を獲得した。
今シーズンはリーグタイトルの他、3度目のACL制覇を目指し大型補強を敢行。DF鈴木大輔(柏レイソル)、DF山中亮輔(横浜F・マリノス)、FW杉本健勇(セレッソ大阪)らを獲得。リーグ制覇とACL制覇をメインに掲げ、赤い悪魔が動き出す。
【注目選手】
(C)CWS Brains,LTD.
FW興梠慎三(日本)1986年7月31日(32歳)
多くの新戦力にも注目だが、浦和のタイトル獲得には欠かせないのがFW興梠慎三だ。
今シーズンも主力としての活躍が期待される興梠だが、ACLでは日本人選手でダントツの18ゴールを記録。これは歴代9位に位置する数字だ。
今シーズンから2トップになることが濃厚で、相棒となるFW杉本健勇とのコンビネーション確立はACLでのカギとなるだろう。
★シュミット体制でチーム最高成績を残せるか
北京国安(中国/8回目)
【出場資格】
中国FAカップ2018 優勝
【前回出場】
2015年
【前回大会】
不参加
【最高成績】
ベスト16(2010、2015)
4シーズンぶりにアジアの舞台へと復帰して来た北京国安。近年は中国スーパーリーグで結果を残せない時代が続いていた。
2017シーズン途中に、かつてレバークーゼンを率いたロジャー・シュミット監督を招へい。すると、2018シーズンは序盤から首位を快走。しかし、終盤に失速し4位で終えた。
それでも、中国FAカップで4度目の優勝を果たしACLに出場。チーム最高のベスト16超えを目指して戦う。
【注目選手】
Getty Images
MFレナト・アウグスト(ブラジル)1988年2月8日(31歳)
注目は現役ブラジル代表MFレナト・アウグストだ。ロシア・ワールドカップにも出場したレナト・アウグストは、2016年に北京国安に加入。それ以降、チームの中心として活躍。ブラジル代表としてもチッチ監督の下で、ポジションを掴んだ。
アンカーの位置からのゲームメイクや、バランスを取る動きは秀逸。さらに、昨シーズンはリーグ戦で10ゴールを記録するなど、北京国安の心臓と言ってもいい存在だ。
★最多出場の意地で3年ぶり優勝なるか
全北現代モータース(韓国/12回目)
【出場資格】
Kリーグクラシック 2018 優勝
【前回出場】
2018年
【前回大会】
ベスト8
【最高成績】
優勝(2006、2016)
韓国初の市民クラブであり、多くの国内タイトルを獲得している強豪クラブ。ACLも過去2度制するなど、アジアでも結果を残しているクラブだ。
しかし、2016年に2013年に行なっていた審判買収疑惑が浮上し、罰金処分に加え勝ち点を剥奪。2014年から続くリーグ3連覇は逃したものの、2017年、2018年と再び連覇している。
今シーズンからポルトガル人指揮官のホセ・モライス監督が就任。モライス監督はジョゼ・モウリーニョ氏の下で、ポルト、チェルシー、レアル・マドリー、インテルでアシスタントコーチを務めて来た。
監督としては、イエメン代表やチュニジアのエスペランス、トルコのアンタルヤスポル、ギリシャのAEKアテネなどを指揮。ACLの舞台での手腕にも期待がかかる。
【注目選手】
Getty Images
FWキム・シンウク(韓国)1988年4月14日(30歳)
全北現代の注目選手は、何度となく日本勢の前に立ちはだかった韓国代表FWキム・シンウクだ。
ロシア・ワールドカップにも出場したキム・シンウクは、2016年2月に蔚山現代から全北現代に加入。これまでACLで38試合に出場し15ゴール10アシストと結果を出しており、日本勢との対戦でも脅威となっている。
高さを生かした空中戦の強さは折り紙つきで、今大会でもどのようなパフォーマンスを見せるのか注目だ。
★タイ屈指の強豪クラブ、アジア制覇なるか
ブリーラム・ユナイテッド(タイ/8回目)
【出場資格】
タイ・リーグ1 2018 優勝
【前回出場】
2018年
【前回大会】
ラウンド16
【最高成績】
ベスト8(2008)
タイ国内でも屈指の人気を誇り、国内屈指の強豪クラブであるブリーラム・ユナイテッド。2018シーズンはタイ・リーグ1で優勝し連覇を達成。ACL出場権を獲得した。
指揮を執るのはモンテネグロ人指揮官のボジダール・バンドビッチ監督。オリンピアコスでも指揮を執ったことがあるバンドビッチ監督は、2017年6月からチームを率いている。
また、今冬は日本に所縁のある選手を補強。柏レイソルから元日本代表MF細貝萌、フォルタレーザからFWペドロ・ジュニオールを獲得し、アジアでも戦える戦力を整えた。
【注目選手】
Getty Images
FWペドロ・ジュニオール(ブラジル)1987年1月29日(32歳)
注目は、昨シーズンまで鹿島アントラーズでプレーしたFWペドロ・ジュニオールだ。
ブラジル国内でキャリアをスタートさせたペドロ・ジュニオールは、大宮アルディージャやアルビレックス新潟、ガンバ大阪、FC東京、ヴィッセル神戸などJリーグの多くのクラブでプレー。G大阪、鹿島ではACLを経験し、通算8試合で3ゴールを記録している。
浦和としては何度も対戦経験のあるFWだけに対応も可能だが、その怖さも知っているはず。ブリーラムの新たな得点源になることが期待されている。
★浦和は優勢? 全北現代とともに抜け出せるか
2018シーズンの天皇杯王者として出場する浦和レッズは、各国のタイトルホルダーと同居する。中国FAカップを制した北京国安、タイ・リーグ1を制したブリーラム・ユナイテッド、そしてKリーグ1を制した全北現代モータースと相見える浦和だが、グループステージ突破に向けては優勢と見てもいいだろう。
2017年に2度目のACL王者となった浦和だったが、リーグ戦やカップ戦で結果を残せなかったために2018シーズンは不参加。そして、鹿島アントラーズがACL初制覇を成し遂げた。今シーズンの浦和は、リーグタイトル獲得に加え、3度目のACL制覇を最優先事項としてチームを構築。日本代表FW杉本健勇(←セレッソ大阪)ら大型補強を敢行した。
鹿島時代には国内3冠を達成しているオズワルド・オリヴェイラ監督だが、アジアタイトルは獲得していない。指揮も2シーズン目となり、手応えを感じているともコメントしていただけに、名将がアジア制覇に導く可能性は高い。
ライバルの筆頭は韓国最強のチームである全北現代だ。12回目の出場となる全北現代は、何度となくJリーグ勢をACLで苦しめてきた存在。浦和の1年前になる2016年にアジア王者となっている。ACLの歴代得点ランキング1位に立つ元韓国代表FWイ・ドングクや、屈強なフィジカルと高さが驚異のFWキム・シンウクが在籍。指揮官はジョゼ・モウリーニョ氏の右腕としてアシスタントコーチを務めていたホセ・モライス監督であり、その手腕にも注目が集まる。
そのほか、北京国安はレバークーゼンで指揮を執っていたロジャー・シュミット監督が率い、ブラジル代表MFレナト・アウグストが所属。2018シーズンは好調を維持していただけに気になる存在。またタイ王者のブリーラム・ユナイテッドにはMF細貝萌、FWペドロ・ジュニオールとJリーグ経験者が今季加入した。細貝はACL登録メンバーから外れているが、ペドロ・ジュニオールは登録。4クラブが混戦状態になる可能性も大いにあり得るだろう。
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