39歳元パラグアイ代表MFが楽しむ“地域リーグ”…古巣NECナイメヘンを応援するオランダ5部クラブでサッカー人生謳歌
2024.04.17 14:55 Wed
2010年W杯の日本戦でPKを沈めたエドガル・バレート(右)
元パラグアイ代表MFエドガル・バレート(39)は、今なお“地域リーグ”でサッカー人生を謳歌する。
エドガル・バレート。名前を聞いてもピンとこないが、この顔は覚えている…という方も多いのではないか。
パラグアイ代表通算60キャップを誇り、2010年南アフリカW杯ラウンド16の日本代表戦にも出場した知る人ぞ知るセントラルハーフ。日本列島が涙したあのPK戦でも、パラグアイ1人目のキッカーとしてネットを揺らしている。
クラブキャリアはレッジーナやアタランタ、パレルモなどに所属したイタリア歴が長く、セリエA通算264試合出場。5年間所属のサンプドリアでは一時期ながらも吉田麻也と共にプレーした。
そんなバレートは2020年夏、イタリアに別れを告げ、エールステ・ディヴィジ(オランダ2部)のNECナイメヘンへ移籍。
ただ、実は現役引退を宣言しておらず、現在も母国パラグアイに戻ることなく、プロキャリア最後のクラブとなったNECの本拠地、オランダ・ナイメヘンに自宅を構えているのだ。
今年7月に40歳を控えて何をしているかというと、NECと同じくナイメヘンを本拠地にするアマチュアクラブ、フーフトクラッセ(オランダ5部)のSVオリオンで現役生活を続けているのだ。
“フーフトクラッセ”は、日本でいうところの地域リーグ1部(例:関東サッカーリーグ1部・九州サッカーリーグ)。64チームが16チームごとの4組に分かれて覇権を争い、もちろんライセンスが付与されれば昇格権も与えられる熾烈な戦いだ。
そんな環境に身を置くバレートをオランダ『Voetbal International』が取材。選手全員が自らより若く、そしてNECナイメヘンの“サポーター”だというSVオリオンで、どんな日々を送っているのか。
「息子のトレーナーに紹介されてね。このクラブでプレーすることになったんだ。少年たち(選手)は全員がNECのサポーターなんだよ。10人くらいはシーズンチケットも持ってるし(笑)」
「ここにいる選手のほとんどは毎日懸命に働いて生計を立てている。練習で彼らに『もっと走れ!』とか言えないよね」
NECナイヘメンを熱心に応援する周囲の選手たちにとって、贔屓クラブに2度所属した39歳バレートは崇拝の対象。チームメイトのミシェルさんいわく、「ロッカールームでオナラ禁止」という珍ルールがバレート加入に伴い誕生したという。
かといって、特段気を使われていることもないようで、「ここで僕はただのエドガルだね(笑) “バレートさん”ではないみたいだ」と笑う。
チームメイトのロエルさんは「エドガルが加入後2回目の全体練習で、選手全員の名前を覚えていたのは嬉しかったな。彼も僕らと同じく、使用済みのボトルを洗ったり、皆のシャツを洗濯したりする」と、W杯まで戦ったバレートのパーソナリティを明かす。
SVオリオンに所属することで給料は発生しないようだが、バレートは愛着を持つオランダ・ナイメヘンで、そのサッカー人生を楽しんでいる。
エドガル・バレート。名前を聞いてもピンとこないが、この顔は覚えている…という方も多いのではないか。
クラブキャリアはレッジーナやアタランタ、パレルモなどに所属したイタリア歴が長く、セリエA通算264試合出場。5年間所属のサンプドリアでは一時期ながらも吉田麻也と共にプレーした。
そんなバレートは2020年夏、イタリアに別れを告げ、エールステ・ディヴィジ(オランダ2部)のNECナイメヘンへ移籍。
NECナイメヘンはバレートにとって特別なクラブ。2004年に19歳で欧州最初のクラブとして加入した古巣であり、20年の2度目となる加入では1部昇格へと導いたのち、22年夏に契約満了で退団。そこでプロキャリアが終わっている。
ただ、実は現役引退を宣言しておらず、現在も母国パラグアイに戻ることなく、プロキャリア最後のクラブとなったNECの本拠地、オランダ・ナイメヘンに自宅を構えているのだ。
今年7月に40歳を控えて何をしているかというと、NECと同じくナイメヘンを本拠地にするアマチュアクラブ、フーフトクラッセ(オランダ5部)のSVオリオンで現役生活を続けているのだ。
“フーフトクラッセ”は、日本でいうところの地域リーグ1部(例:関東サッカーリーグ1部・九州サッカーリーグ)。64チームが16チームごとの4組に分かれて覇権を争い、もちろんライセンスが付与されれば昇格権も与えられる熾烈な戦いだ。
そんな環境に身を置くバレートをオランダ『Voetbal International』が取材。選手全員が自らより若く、そしてNECナイメヘンの“サポーター”だというSVオリオンで、どんな日々を送っているのか。
「息子のトレーナーに紹介されてね。このクラブでプレーすることになったんだ。少年たち(選手)は全員がNECのサポーターなんだよ。10人くらいはシーズンチケットも持ってるし(笑)」
「ここにいる選手のほとんどは毎日懸命に働いて生計を立てている。練習で彼らに『もっと走れ!』とか言えないよね」
NECナイヘメンを熱心に応援する周囲の選手たちにとって、贔屓クラブに2度所属した39歳バレートは崇拝の対象。チームメイトのミシェルさんいわく、「ロッカールームでオナラ禁止」という珍ルールがバレート加入に伴い誕生したという。
かといって、特段気を使われていることもないようで、「ここで僕はただのエドガルだね(笑) “バレートさん”ではないみたいだ」と笑う。
チームメイトのロエルさんは「エドガルが加入後2回目の全体練習で、選手全員の名前を覚えていたのは嬉しかったな。彼も僕らと同じく、使用済みのボトルを洗ったり、皆のシャツを洗濯したりする」と、W杯まで戦ったバレートのパーソナリティを明かす。
SVオリオンに所属することで給料は発生しないようだが、バレートは愛着を持つオランダ・ナイメヘンで、そのサッカー人生を楽しんでいる。
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オランダ1部・エールディビジでも有数のGKに、中東イランの強豪クラブから好条件で契約オファーが届いたという。オランダ『Voetbal International』が伝えている。 欧州5大リーグに準ずるオランダのトップディビジョン、エールディビジ。この舞台で今季確かな評価を確立し、王者PSVやフェイエノールトも獲得を望むGKに、中東イランからオファーが届いたとのこと。 男はオランダ人GKエティエンヌ・ファーセン(28)。かつてオランダの植民地だった南米スリナムに在住歴があり、今月に入ってスリナム代表デビュー…即座に正GKの地位を得た。 クラブキャリアは20歳からRKCヴァールワイクに所属。チームは今季18チーム中15位でギリギリ残留、自身は30試合49失点というなかでも、セービングを始めとするスキル全般が高く評価され、国内トップクラブへの移籍が噂に。 6月30日付けでフリーエージェントとなることもあり、PSVやフェイエノールト、AZアルクマール、NACブレダ、ヴィレムII、フローニンヘンから、すでに契約オファーがあるという。 ただ、そこへ中東イランの最強クラブ、ペルセポリスも介入。ファーセンは前述のスリナム代表デビュー後、休暇中に突如スマホが鳴り、ペルセポリスからPSVやフェイエノールトを遥かに凌駕する好条件を提示されたとのことだ。 “イラン勢がオランダ1部有数のGKに関心” この噂は以前から中東発信で存在したそうだが、ついにペルセポリスが本腰を入れ始めた格好。サウジアラビアでもUAEでもなくイラン…興味深く捉えたサッカーファンは、ファーセンのSNSに「いい一歩だよ」などとコメントし、イラン行きを後押ししているそうだ。 これまでファーセン獲得の最有力とされたのはフローニンヘン。ただ、トップクラブではない故、普遍的な年俸しか提示できず、ペルセポリスが脅威の存在に。ファーセンの去就はいま、オランダで小さくない注目を浴びている。 2024.06.21 12:30 Friオランダ1部・フィテッセ、プロリーグライセンス剥奪へ
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フィテッセはオランダ・プロリーグからの撤退を余儀なくされるのか。オランダ『Voetbal International』が伝えている。 かつて安田理大氏、ハーフナー・マイク氏、太田宏介氏が所属し、短期間ながら本田圭佑もプレーしたフィテッセ。オランダ1部・エールディビジの優勝経験こそないが、長らくトップディビジョンに君臨する由緒正しきクラブだ。 そんなフィテッセは、22年2月のロシアによるウクライナ侵攻を発端として経営が悪化。 元々不安定なクラブ経営が続いていたなか、翌月にロシア人オリガルヒのオーナー、ヴァレリ・オイフ氏が全面撤退し、主に財政面の問題が深刻化…今年4月、オランダサッカー連盟・独立ライセンス委員会から勝ち点18剥奪を突きつけられ、当時最下位のフィテッセは、この時点で2部リーグへの降格が決まった。 独立ライセンス委員会が「プロリーグ史上最大の勝ち点剥奪」という重い処分を下したのは、フィテッセがプロリーグライセンスを維持するに値しない経営状況と判断したため。 当時、フィテッセのエドウィン・ラインチェスGMは「クラブの新たな方向性に自信がある。フィテッセを消滅させてはならない」と語るも、6月17日に独立ライセンス委員会へ提出した新たな予算案は「包括的ではない」と突き返され、いよいよプロリーグライセンスの取り消しが現実味を帯びてきた格好だという。 現実的に、生き残るには外部からの資金援助に頼るしかない状況とされ、ラインチェスGMも取材対応で「再びいくつかの深刻な困難に直面した」とうつむき顔。自信を持って独立ライセンス委員会へ出向き、ライセンス保持を期待していたなかでの“成果なし”だったようだ。 現在、フィテッセは総力を挙げてクラブの売却先を探しており、ラインチェスGMいわく「オランダ国内の事業者と協議中」とのこと。プロリーグライセンス維持へのタイムリミットは未定だが、このままでは2部降格どころか、アマチュアからの再出発ないしクラブ消滅だ。 2024.06.19 14:10 Wed
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日本代表DF板倉滉が見せたパフォーマンスが衝撃を与えている。 今夏マンチェスター・シティからボルシアMGに完全移籍で加入した板倉。ダニエル・ファルケ監督の下、早速信頼を得ると、開幕戦から2試合連続でフル出場を果たし、チームの守備を支えている。 その板倉は13日に行われた第2節で、昨シーズン所属したシャルケと対戦。日本代表DF吉田麻也との日本代表対決が注目を集めた中、試合は2-2の引き分けに終わった。 古巣相手に戦った板倉だが、試合中に見せたワンプレーが大きな話題を呼んでいる。 それはシャルケのFWマリウス・バルターとのマッチアップ。スペースへのパスに反応したバルターに対し、板倉が寄せに行くと、バルターは縦に行かずにインサイドへ切れ込む形に。これに対して縦を切った板倉はターンしてボールを奪いに行くが、これに対してバルターは華麗なターンで板倉をかわす。 ボックス手前の攻防で完全に置いていかれると思われた中、板倉はすぐに体制を立て直して対応。ボックス内に侵入したバルターは左足でシュートを放つが、板倉はスライディングでブロック。完璧な対応に、思わず吠えてガッツポーズを見せた。 このプレーには「しびれる」、「2度追いどころか3度追い」、「こーゆうの大好き」、「これは素晴らしい」、「カッコよすぎ」、「桜木花道を思い出した」、「重心の動かし方が完璧」と称賛の嵐。特に2度目にかわされた後の対応スピードが驚きを与えていた。 <span class="paragraph-title">【動画】パーフェクトな対応を見せた板倉滉のスーパーディフェンス</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="de" dir="ltr">Was heißt Wadenbeißer auf japanisch? <a href="https://t.co/IvsbjMzpwM">pic.twitter.com/IvsbjMzpwM</a></p>— Borussia (@borussia) <a href="https://twitter.com/borussia/status/1559419691763908610?ref_src=twsrc%5Etfw">August 16, 2022</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2022.08.16 17:18 Tue4
「冨安に夢中だ」完璧デビューの冨安健洋、「誰?」と懐疑的だったアーセナルファンを振り向かせた高パフォーマンス
「彼がピッチに立った瞬間、本当に集中し、決心し、自分の役割をよく理解していた」 試合後にそう語ったのはアーセナルのミケル・アルテタ監督。チームに合流し2日でプレミアリーグのピッチに立った日本代表DF冨安健洋への称賛の言葉だ。 11日、プレミアリーグ第4節のアーセナルvsノリッジ。そのスターティングメンバーに、冨安の名前があった。ボローニャからの加入が決定したのは8月31日、移籍市場最終日のこと。その後、日本代表の活動に参加し、アーセナルへ戻ったのは10日。そして11日に先発デビューを果たし、63分までプレー。チームも今季初のクリーンシートで初勝利を収めていた。 <span class="paragraph-title">◆チーム再生への投資の一環</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2021/tomi20210912_tw1.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">Getty Images<hr></div> 今夏の移籍市場ではプレミアリーグで最多の1億5680万ポンド(約238億円)の金額を投資し、20代前半の選手を中心に補強したアーセナル。世代交代を図り、将来への投資という意味合いが強い移籍市場での動きとなった一方で、開幕から無得点での3連敗と最悪のスタートを切ったことで、クラブへの風当たりは強まるばかりだった。 クラブとして過渡期にあるアーセナルにとって、3連敗のうちに昨シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)王者であるチェルシーと、昨シーズンのプレミアリーグ王者であるマンチェスター・シティが含まれていることは忘れてはならない。それでも、開幕戦では初のプレミアリーグ昇格を果たしたブレントフォードに敗れ、3試合で良いところが全くないチームは苦しい状況だった。 ライバルクラブの動向を見れば、チェルシーはベルギー代表FWロメル・ルカク、マンチェスター・シティはイングランド代表FWジャック・グリーリッシュとビッグネームを獲得。さらに、マンチェスター・ユナイテッドがイングランド代表MFジェイドン・サンチョとポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドを獲得と、実力者に大金を投じていた。 アーセナルもイングランド代表DFベン・ホワイト、ベルギー代表MFアルベール・サンビ・ロコンガ、ノルウェー代表MFマルティン・ウーデゴールと代表クラスの選手を補強しているが、ネームバリューだけを見れば、今のチームの立ち位置が厳しいものだということが分かるだろう。 その中で、苦しいチームに最後に加わったのが冨安だった。トッテナムへの加入が長い間噂されていた日本人DFがいきなりチームに加入することに。アルテタ監督主導の補強となったわけだが、正直言って現地のファンには未知数な選手が来たと思われていたはずだ。 アーセナルは予てから日本人選手との縁はあるクラブ、MF稲本潤一に始まり、FW宮市亮、FW浅野拓磨と、過去に3名が在籍した。しかし、3選手ともにアーセナルで大きな結果を残したとは言えない。浅野に関してはアーセナルでプレーしたことがないまま退団しており、日本人へのイメージも期待が高いとは言えなかったはずだ。 <span class="paragraph-title">◆揺るぎないアルテタ監督の信念を目の当たりに</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2021/tomi20210912_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">Getty Images<hr></div> 結果の出ないチーム、それに伴うアルテタ監督への風当たりの強さ。そして、その監督が主導して連れてきた日本人DF。確かにチームの守備は3試合で崩壊しており、特に右サイドの人選に苦慮していたことを考えれば、補強ポイントであることは間違いなかった。 セリエAで2シーズンを戦い、ほとんどの試合を先発出場。さらに、センターバックだけでなく、両方のサイドバックも務め、得点も記録しているというデータは後押しになっただろうが、起爆剤となる選手を欲していた人からすれば、不完全燃焼感もあっただろう。 しかし、その冨安に関しては日本代表でのプレーが話題を呼んだ。アーセナルへ加入することとなった冨安は、7日に中国代表とのカタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選に出場。一部のアーセナルファンはその試合でのパフォーマンスを見て、冨安の能力の高さを認識。特にスピードとボールを扱うテクニック、そして空中戦の強さに感銘を受けたようだ。 ただ、それでも懐疑的な目が向けられることには変わりない。あくまでもアジアでの戦い。プレミアリーグでの戦いとは大きく異なる。そして、アルテタ監督がいきなり先発起用したことでの反応からも、期待値の低さはうかがえた。 アーセナルにとって885番目の選手となった冨安。その先発が発表された際のSNS上での反応は様々だ。もちろん日本人のファンは大きな期待を寄せたが、海外のファンは「スモールクラブだ」「誰?」という声や、「私たちが高く評価していない選手を過大評価している」など、プレーを見ていない状況では辛辣な声が並んだ。 しかし、その声を冨安はプレーで払拭する。右サイドバックとして先発した冨安は、プレミアリーグのデビュー戦とは思えないほど落ち着いたプレーを見せる。チームメイトとトレーニングでほとんど合わせていない中、巧みにポジションを取ってビルドアップを助けると、持ち味である攻撃参加でも見せ場を作る。 右サイドを何度か上がった冨安。前半アディショナルタイムには、こぼれ球に反応しボックス内でダイレクトボレー。あわやゴールかというシーンも作った。安定したビルドアップも見せ、危ないシーンはほとんどなかった。 特に目を見張ったのが空中戦の強さだ。アルテタ監督が求めていた大きな部分でもある高さ。右サイドへと送られた相手のロングボールをことごとく跳ね返した冨安。サイドバックのところで高さ勝負で負けないことは、チームにとって非常に大きな要素となった。 結果として63分で交代。「痙攣していた」とアルテタ監督は試合後に交代の理由を説明し、パフォーマンスが問題ではなかったことを強調。さらに、ピッチを去った際には、スタンドからも拍手を送られるなど、冨安への評価はデビュー戦で大きく変わることとなった。 <span class="paragraph-title">◆勝負はここから、愛される選手へ</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2021/tomi20210912_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">Getty Images<hr></div> 冨安はシュート2本、パス成功率69%、ヘディングの勝利数は7、ボールタッチは49回というスタッツだった。そして、プレーを見たファンは試合前とは違う反応を見せている。 「冨安は空中戦では絶対に勝っていた」 「冨安にちゃんと惚れてしまった」 「冨安がサブである理由は分からない」 「とても印象的だ。なんてデビューだ」 「冨安に夢中だ。もう嘘はつけない」 「チームにとってポジティブな補強だ」 チームとして1-0という勝利に終わり、課題はまだまだある中で、冨安のプレーに対しては高い評価が並べられた。 チームに加わって2日。ほとんどトレーニングしていないという状況も踏まえれば、完璧と言っても良いデビュー戦。名前ではなく、ピッチ上のパフォーマンスでファンのハートを掴んだ冨安のデビュー戦は、大成功と言えるだろう。 今シーズンのスタートで躓いたアーセナルだが、格下とはいえノリッジ戦では結果を残した。ここから先、その期待をしっかりと結果で返していくことがチームには求められる。また、デビュー戦で高いパフォーマンスを見せた冨安には、不安定だったディフェンスラインの課題を解決するという期待が寄せられ、次節以降もファンの目が向けられることは間違いない。 同日、マンチェスター・ユナイテッドではC・ロナウドがデビューし、2ゴールを奪う役者ぶりを発揮した。多くの注目を集めたのはC・ロナウドだが、アーセナルファンの目には冨安という未知だった選手への期待が生まれた。 そのC・ロナウドともボローニャ時代には対峙しており、しっかりと対応した実績もある冨安。ユナイテッド戦では、その点がきっと話題になるだろう。 アルテタ監督が求めた冨安がしっかりと期待に応えることで、チームとしても結果が付いてくるはず。そして、アルテタ監督の目利きという点でも評価が上がるだろう。チームを再生している途上のアーセナルにとっては、相乗効果が期待できる。アーセナルの希望となる可能性のある冨安には、この先プレミアリーグで揉まれ、サウサンプトンで大きく成長した“先輩”吉田麻也のように、より大きく成長してもらいたいものだ。 《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》 2021.09.12 19:15 Sun5