“全社”2023開幕目前! 地域CL出場権確保済みのVONDS、FC徳島、福山はどう戦う?【Road to JFL】

2023.10.18 20:40 Wed
悲願のJFL昇格へ! 地域CLへ繋がる全社が21日開幕
©超ワールドサッカー
悲願のJFL昇格へ! 地域CLへ繋がる全社が21日開幕
日本フットボールリーグ(JFL)昇格を目指すチームが集う過酷な5連戦、第59回全国社会人サッカー選手権大会(以下:全社)が10月21日〜25日にかけて佐賀県で開催される。“全社”とは、日本全国の地域リーグ(北海道、東北、関東、北信越、東海、関西、中国、四国、九州、各県リーグなど)に所属するチームの中からそれぞれ地域予選を勝ち抜いた32チームが集まる大会。1〜2回戦、準々決勝、準決勝、決勝と5日間で5連勝したチームが頂点に輝くという、この上なくハードなスケジュールが最大の特徴だ。
その過酷さゆえ、多くのサッカーファンを惹きつけてやまない全社だが、JFL昇格を目指すチームにとって非常に重要なトーナメントであり、全国地域チャンピオンズリーグ(地域CL)出場を決めているチームにとっては前哨戦となる戦い。また「全社から地域CLへ(※1)」の道も開かれている。

(※1)大会レギュレーションについては「目指すはJFL昇格!前回王者ブリオベッカ浦安に続け! “全社”2023が21日開幕【Road to JFL】」をご参照ください。

昨年の全社王者に輝いたブリオベッカ浦安は、その後の地域CLまで制して6年ぶりにJFLへ返り咲き、今季のJFLでは現在12試合無敗で4位。関東サッカーリーグ1部6位からのJFL昇格、そして大躍進…現時点で今年の地域CL出場権を持っておらずとも、JFL入会意思を持つ全クラブに「全社から地域CLへ」のチャンスがあると言って良いだろう。
一方で、全社を前哨戦として戦うチームも、死に物狂いで挑んでくるチームにリーグ優勝の良い流れを断ち切られたくないところだ。

★VONDS市原FC(関東1部1位)

浦安が抜けた今季の関東1部を制し、すでに地域CL出場権を確保済みのVONDS。高校サッカーの名門・市立船橋高校サッカー部を築き上げた布啓一郎監督が率い、MF清原翔平(36)やMF久富賢(33)、FW沼大希(26)、DF渡辺広大(36)ら多数の元Jリーガーが所属するライトグリーンの強豪だ。

チームの特徴は関東1部18試合で「8」失点という堅守。充実のスカッドはシーズンを通して安定した戦いを披露し、強敵・栃木シティフットボールクラブとの2試合も2連勝。大きな不安要素もなく地域CLの前哨戦となる全社へ挑む。

昨年の全社では「全社から地域CLへ」を目指して1回戦を突破するも、2回戦で九州サッカーリーグの新興勢力・FC延岡AGATAに0-2で敗れて敗退。JFL昇格は夢と散った。そして今回、延岡と1回戦で激突することとなる。

延岡は今季の九州リーグで2位となったため、2年連続となる地域CL出場のためには「全社ベスト4」がマスト。VONDSにとって今大会は前哨戦ではあるものの、地域CLで再び顔を合わせるかもしれない延岡に対し、どんなメンバー構成で臨むのか。この1回戦を注目ポイントとしたい。

★FC徳島(四国1位)

徳島県勢2番目のJリーグ加盟を掲げるFC徳島。四国サッカーリーグ内に敵なしの彼らは、昨年の地域CL1次ラウンドをホーム徳島で戦うも、昇格した浦安、福山シティFC、アルテリーヴォ和歌山に3連敗を喫し、あえなく敗れ去った。

しかし、その戦いぶりは翌年に期待を抱かせるには十分なもの。前半に2点を先行された浦安戦(1●2)は後半45分間押し込み続け1点を返すも惜敗。福山戦(1●2)は逆転負けを喫すも終盤まで1点をリードし、グループ本命とみなされた福山と互角以上の戦いを披露した。

今年は5年連続となる地域CL出場に先立ち、全社1回戦でFC LA U. Sendai(東北1部7位)と対戦。ここを突破すれば地域CL出場歴のある北海道十勝スカイアース(北海道2位)、VONDS、延岡も同じブロックに入っており、前哨戦として十分な腕試しの場にできるだろう。

★福山シティFC(中国1位)

2017年創設の福山。広島県から誕生した地域リーグの新興勢力としてもてはやされた時期は早くも過ぎ、昨季の中国サッカーリーグ昇格から今季で2連覇。見事、全勝優勝を成し遂げ、2年連続で地域CL出場権を手にしている。

マンチェスター・シティを彷彿とさせる華麗なムービングフットボールは、昨年の地域CLで一次ラウンドCグループの本命候補と見なされるも、2連勝で迎えた第3戦の浦安戦、自陣でのパスミスから先制点を献上。引き分け以上で決勝ラウンド進出という状況だったが、この1点に泣いた。

20代前半の新卒指揮官として注目された小谷野拓夢監督は昨季で退任し、今季からは数々のJクラブで指揮官を歴任した上野展裕監督が就任。FC徳島同様、地域内に敵なしの福山だが、地域CLの前哨戦となる全社で全国基準のフットボールを展開できるか、非常に楽しみだ。1回戦は東邦チタニウム(関東1部4位)と対戦する。

◆全社1回戦
▽10月21日/11:00
[1]BTOP北海道(北海道1位) vs FC BASARA HYOGO(関西1部6位)

[2]ジェイリースフットボールクラブ(九州3位) vs 栃木シティフットボールクラブ(関東1部2位)

[3]ジョイフル本田つくばFC(関東1部5位) vs トヨタ蹴球団(東海2部8位)

[4]KUFC南国(四国3位) vs コバルトーレ女川(東北1部2位)

[5]ベルガロッソいわみ(中国4位) vs FC刈谷(東海1部2位)

[6]東京23FC(関東1部9位) vs 阪南大クラブ(関西2部2位)

[7]福山シティFC(中国1位) vs 東邦チタニウム(関東1部4位)

[8]KMGホールディングスFC(九州4位) vs NUHW FC(新潟医療福祉大学/新潟県1部1位)

▽10月21日/13:30
[9]ヴェロスクロノス都農(九州1位) vs 厚木はやぶさFC(関東2部3位)

[10]守山侍2000(関西1部4位) vs wyvern(東海1部1位)

[11]アルテリーヴォ和歌山(関西1部1位) vs 東京ユナイテッドFC(関東1部3位)

[12]岳南Fモスペリオ(東海2部1位) vs アルティスタ浅間(北信越5位)

[13]北海道十勝スカイアース(北海道2位) vs Brew KASHIMA(佐賀県・開催地代表/九州7位)

[14]FC徳島(四国1位) vs FC LA U. de Sendai(仙台大学/東北1部7位)

[15]FCバレイン下関(中国3位) vs 飛鳥フットボールクラブ(関西1部5位)

[16]VONDS市原FC(関東1部1位) vs FC延岡AGATA(九州2位)
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Jリーグ参入見据えるJFL高知が開幕6連勝で首位…遅攻速攻セットプレー&スーパーサブで14得点、対戦相手を悩ます精鋭集団に

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首位高知がソニー撃破で開幕6連勝! 2位沖縄&3位V三重は揃ってドロー…早くも勝ち点「6」差に【JFL第6節】

13〜14日にかけ、日本フットボールリーグ(JFL)第6節の8試合が各地で行われた。 ◇Honda 3-0 ミネベア 毎年恒例のスロースタートとはいえ、開幕5試合で1勝&直近4試合未勝利だった王者Honda FC。ここまで2ゴールと得点力不足も深刻だったが、ミネベアミツミFCとの企業対決で3発快勝だ。 まずは22分、中盤でのデュエルの連続を制して左サイドを前進すると、最後はマイナスのクロスにFW鈴木理久が合わせて先制。後半頭の50分には、左からのクロスがゴール前へ折り返され、混戦からDF川畑隼人が蹴り込んで追加点とする。 その後しばらく2点リードを保った“Jへの門番”。締めくくりは90+2分、FW児玉怜音が倒されて得たPKを自らきっちり成功し3点目に。JFL2連覇を目指すHondaのギアが上がってきた。 ◇滋賀 2-0 マルヤス JFL随一の戦力を揃えてJ3参入を見据えるレイラック滋賀。今節は主軸センターバックのDF井出敬大が、前節の1発レッドによって出場停止だったが、ホームでFCマルヤス岡崎にきっちり勝利だ。 滋賀は開始2分、左サイドをテンポ良く繋いで崩し、最後はMF久保田和音の技ありヘッドでいきなり先制。57分には、相手のハンドで得たPKをDF平尾壮が決めて追加点とする。 しかし、元ガンバ大阪の加入2年目、今季初スタメンでゲーム主将を務めた平尾は67分、浮き玉に抜け出そうとした相手FWを倒してしまい、決定機阻止で1発レッドを喰らってしまう。 2試合連続で数的不利を強いられた滋賀だが、最後までマルヤスを抑え込み、2点リードを保って試合終了。2試合ぶりの白星を挙げた。 ◇ソニー 0-2 高知 早くもJFL初優勝の期待が高まる、開幕5連勝の首位・高知ユナイテッドSC。うち4試合はホームだが、チームの完成度はJFL16チームの中で群を抜き、今節は強豪ソニー仙台FCを敵地で撃破だ。 前半はソニーに押し込まれた高知。シュートは1本しか打てず、ソニーに対しCK6本を与える苦しい展開も、J3福島ユナイテッドFCから加入の新守護神、GK大杉啓を中心に無失点で凌ぐ。 すると後半頭の51分、ハーフタイム明けから投入のFW小林心がボックス内で倒されてPK獲得。自らキッカーを務めて成功し高知が先制する。小林心はさらに83分、ロングカウンターから味方がパスを繋ぎ、ボールは自身の足元に。小刻みかつスピードに乗ったドリブルでDF2人をかわし、右足シュートをゴール左隅へ流し込んだ。 小林心の2ゴールでソニーを振り切った高知。磐石の首位キープだ。なお、小林心はこの2ゴールで今季4得点とし、得点ランキング1位タイにつけたが、なんと全て途中出場からのゴールだ。 ◇武蔵野 1-1 沖縄 その一方、前節終了時点で首位高知と勝ち点「4」差の2位沖縄SV。昨季最下位からスケールアップした彼らだが、今節は横河武蔵野FCと敵地でドローに終わり、勝ち点差も「6」に拡大だ。 立ち上がりから武蔵野を押し込み、幾度となくバイタルエリアまで侵入した沖縄。19分には、FW小田垣旋のワンタッチシュートがクロスバーを直撃するなど先制点を予感させる。 武蔵野も20分過ぎから持ち直したなか、沖縄はなおもシュート・セットプレーの数で大きく上回り、41分に先制。左CKを跳ね返されるも即時奪還で奪い返し、ボックス右からFW青戸翔が強烈な右足シュートをゴール左上へ叩き込んだ。 しかし1点リードで推移した試合も終盤の78分、武蔵野にセットプレーの流れから自陣ゴール前を混乱に陥れられ、最後はDF谷本竜一に蹴り込まれて同点に。逆転こそ許さなかった沖縄だが、勝ち点1の積み上げにとどまり、首位高知とは勝ち点「6」差に。3位ヴィアティン三重もラインメール青森と引き分けたため、かろうじて2位キープだ。 ◆JFL第6節 ▽4月13日(土) Honda FC 3-0 ミネベアミツミFC ソニー仙台FC 0-2 高知ユナイテッドSC 栃木シティ 3-1 ブリオベッカ浦安 ▽4月14日(日) レイラック滋賀 2-0 FCマルヤス岡崎 横河武蔵野FC 1-1 沖縄SV ラインメール青森 1-1 ヴィアティン三重 ヴェルスパ大分 2-3 FCティアモ枚方 アトレチコ鈴鹿 0-0 クリアソン新宿 ◆順位表 1位 高知ユナイテッドSC | 勝ち点18 | +12 2位 沖縄SV | 勝ち点12 | +6 3位 ヴィアティン三重 | 勝ち点11 | +3 4位 レイラック滋賀 | 勝ち点10 | +2 5位 FCティアモ枚方 | 勝ち点10 | +1 6位 Honda FC | 勝ち点9 | +3 7位 栃木シティ | 勝ち点9 | ±0 8位 横河武蔵野FC | 勝ち点8 | ±0 9位 アトレチコ鈴鹿 | 勝ち点7 | -1 10位 ソニー仙台FC | 勝ち点7 | -1 11位 ラインメール青森 | 勝ち点6 | -1 12位 FCマルヤス岡崎 | 勝ち点6 | -2 13位 ヴェルスパ大分 | 勝ち点5 | -3 14位 ミネベアミツミFC | 勝ち点5 | -6 15位 クリアソン新宿 | 勝ち点5 | -8 16位 ブリオベッカ浦安 | 勝ち点3 | -5 2024.04.14 15:10 Sun

開幕4連敗の浦安が武蔵野撃破でついに今季初白星! 首位高知は鈴鹿をねじ伏せて開幕5連勝【JFL第5節】

6〜7日にかけ、日本フットボールリーグ(JFL)第5節の8試合が各地で行われた。 ◇浦安 2-1 武蔵野 開幕4試合連続で0-1の敗戦中だったブリオベッカ浦安と、開幕4試合で勝ち点7を積み上げた横河武蔵野FC。 ここまで得点さえなかった浦安は45+1分、右CKの混戦から古巣対戦となったMF岩出拓也が蹴り込んで先制。後半頭の47分には、速攻からMF山崎広大が右足シュートを流し込んで追加点。効率よく2点を奪う。 その後1点を返され、終盤には数的不利を迎えた浦安だが、なんとか逃げ切って今季初白星に。今節での最下位脱出はならずも、待望の勝ち点3をゲット。次節は栃木シティとのアウェイゲームだ。 ◇新宿 2-0 栃木C 浦安同様開幕4試合未勝利だったクリアソン新宿は、今季昇格で関東サッカーリーグ1部時代からのライバルである栃木シティを撃破。 味の素フィールド西が丘で行われた一戦は59分、MF石井圭太がボックス外から内巻きの右足ミドルを突き刺して先制。終盤の86分には、前がかりになる栃木Cを尻目に速攻を仕掛け、一度は減速も、最後はゴール前の混戦からMF中山雄登が蹴り込んで追加点となった。 互いに関東1部時代の2021年以来となった対戦を制した新宿。今季初白星の勢いで、次節は敵地でアトレチコ鈴鹿も撃破したい。 ◇滋賀 0-1 V大分 昨季3位でJ3参入を逃したレイラック滋賀と、2020年のJFL王者・ヴェルスパ大分。滋賀は開幕4試合で2勝1分け1敗と及第点ギリギリの船出になり、対するV大分は開幕4戦未勝利だ。 ともにJ参入を見据えるなか、この対戦は是が非でも勝ち点3が欲しいところ…均衡を破ったのは敵地に乗り込んだV大分。11分、MF堀研太が倒されて得たPKをFW中村真人が蹴り込む。 追いかける滋賀は58分、DF井出敬大がプレー中断中の暴力行為で一発レッドに。審判団が3分近く協議した末、レッドカードが提示された。 これで数的不利となった滋賀は最後まで1点が遠く、最少失点での黒星に。2試合未勝利となった。V大分は今季初白星で13位浮上だ。 ◇高知 2-0 鈴鹿 16チーム中唯一の開幕4連勝で首位を突っ走る高知ユナイテッドSCと、開幕2勝2敗の新生・アトレチコ鈴鹿。 勢いと完成度で他の15チームを凌駕する高知は17分、MF佐々木敦河が右から上げた低いクロスに、昨季天皇杯で勝利の横浜FCからレンタル加入したMF宇田光史朗がスライディングで飛び込んで先制。19歳宇田はキャリア初得点だ。 さらに65分、鈴鹿のビルドアップを刈り取り、カウンターを発動。佐々木のスルーパスに抜け出したのは、前節栃木C戦で2得点のFW東家聡樹。GKとの一対一を制し、右足シュートを流し込んだ。 地元出身の背番号「10」佐々木が2アシストで勝ち点3をもたらした高知は開幕5連勝。5試合で12得点2失点が眩しい…今後の観客動員増にも期待が膨らむ。 ◇枚方 1-0 Honda 昨季王者のHonda FCが、敵地でFCティアモ枚方に敗れて今季初黒星。毎年スロースターターのHondaではあるが、今季は開幕戦で勝利後、3試合連続ドローからの今季初黒星に。 この間、ゴールは第1節と第2節で1得点ずつの計「2」得点のみ。今節含め、直近3試合ノーゴールだ。昨季10得点のエースFW岡﨑優希も今季ノーゴール…Jへの門番は厳しい戦いが続く。 ◆JFL第6節 ▽4月6日(土) ブリオベッカ浦安 2-1 横河武蔵野FC FCマルヤス岡崎 1-2 ヴィアティン三重 ▽4月7日(日) クリアソン新宿 2-0 栃木シティ レイラック滋賀 0-1 ヴェルスパ大分 高知ユナイテッドSC 2-0 アトレチコ鈴鹿 沖縄SV 2-1 ラインメール青森 FCティアモ枚方 1-0 Honda FC ミネベアミツミFC 0-0 ソニー仙台FC ◆順位表 1位 高知ユナイテッドSC | 勝ち点15 | +10 2位 沖縄SV | 勝ち点11 | +6 3位 ヴィアティン三重 | 勝ち点10 | +3 4位 ソニー仙台FC | 勝ち点7 | +1 5位 FCティアモ枚方 | 勝ち点7 | ±0 6位 横河武蔵野FC | 勝ち点7 | ±0 7位 レイラック滋賀 | 勝ち点7 | ±0 8位 FCマルヤス岡崎 | 勝ち点6 | ±0 9位 Honda FC | 勝ち点6 | ±0 10位 アトレチコ鈴鹿 | 勝ち点6 | -1 11位 栃木シティ | 勝ち点6 | -2 12位 ラインメール青森 | 勝ち点5 | -1 13位 ヴェルスパ大分 | 勝ち点5 | -2 14位 ミネベアミツミFC | 勝ち点5 | -3 15位 クリアソン新宿 | 勝ち点4 | -8 16位 ブリオベッカ浦安 | 勝ち点3 | -3 2024.04.07 17:30 Sun
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