守護神としてW杯出場権獲得の権田修一、W杯出場の意義を語る

2022.03.25 02:33 Fri
©超ワールドサッカー
日本代表のGK権田修一(清水エスパルス)が、オーストラリア代表戦を振り返った。

24日、カタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選のオーストラリア代表vs日本代表が行われ、0-2で日本が勝利。7大会連続7度目のW杯出場を決めた。
日本は前半から押し込んでいく展開が続く中、なかなかゴールが奪えずにゴールレスでの折り返しに。その後、後半に入ってオーストラリアに盛り返されたものの、決定機を与えることなく試合は0-0のまま後半終盤に突入。

その中でMF三笘薫(ユニオン・サンジロワーズ)の投入で流れを引き寄せた日本は、89分と94分にその三笘が続けてゴールを記録。最終的に2-0の勝利を収め、7大会連続7度目のW杯出場を決めた。

この試合でディフェンスラインと共に相手の攻撃をシャットアウトした守護神の権田は、試合後にオンライン会見に出席。「今日決めるという準備をしてきた」と、要所でリスクを背負った戦い方に関して自身の考えを語っている。
「まず試合に入る前に勝ちに行くということで入りました。勝ち点3を取って今日決めるという準備をして試合に入りました。試合の展開に関して、点を取った時間帯を含めてボールをキープする戦い方を選択すべきだったかもしれませんが、相手が隙を見せたところをアグレッシブに攻めたことが点につながりましたし、結果論ではありますが、少し後ろが同数になるリスクもありましたが、アグレッシブにやり切れたと思います。その姿勢はチームの良さでもあるので、次のベトナム戦も継続してやっていきたいです」

また、最低限のノルマと言われたW杯出場権獲得に関しては、嬉しさと共に安堵の思いが強いようだ。

「率直に嬉しかったです。同時にホッとした気持ちです」

「僕自身、1998年のフランスワールドカップがあったとき、小学3年生か4年生で、ちょうど自分の息子ぐらいの年齢でした。最近、息子の試合を見に行って、子供が純粋にサッカーを楽しんでいるところを目にする機会が増えています」

「僕は3、4年生の頃にフランスワールドカップを見てサッカーへの憧れを持った大会だったので、そういう機会を僕らのところで途絶えさせてはいけない。あとは僕は静岡でプレーしていますが、そこにいるサッカーが好きな子供たちにワールドカップを見せるという機会を絶対に作らなければいけないという、気持ちがとても強いので、そういう意味でホッとしています」

「エスパルスでの試合ではまた違ったプレッシャーがありますが、やっぱり代表戦では比較にならないようなプレッシャーを感じてぷれーしているということは隠せない部分でもあります」

「今日の試合では仲間の(清水エスパルスの)神谷優太、(V・ファーレン長崎の)奥井諒とかが試合後に連絡をくれました。神谷とはエスパルスで今一緒にやっているので、こういうサッカーをチームでもスタンダードにしていこうと話していました。奥井選手とも来年はJ1で勝負しようと話しました」

「僕のサッカー仲間も今日の試合を見て色んなことを感じてくれたと思います。今日の試合では(川崎)フロンターレの選手が多いですが、Jリーグから世界に旅立った選手でこの代表チームは成り立っていると思うので、Jリーグの各クラブが今日のオーストラリア戦のような緊張感を常に出していかなければならないです」

また、今予選を通じて日本のゴールマウスを守り続けてのW杯出場は個人としても非常に価値のあるものだが、権田も今予選を通じての個人としての成長を感じている。

「まずは本当に予選を勝ち抜く難しさを改めて感じました。二次予選も最終予選も簡単なものではなかったですが、個人的には二次予選でこのオーストラリア戦があったら個人的には全部ロングボールを蹴っていたと思います。やっぱり、今日も相手がプレッシャーをかけてきてグラウンドもぬかるんだ状況でしたが、自信を持ってビルドアップに参加することができました。そこは二次予選からずっとで続けてきた個人としての成果だと捉えています」

「もちろん、コーナーキックで僕に対するファウルを取ってくれたところなんかは、どっちに転ぶか分からずに負けてしまうこともあるので、これからワールドカップで勝っていくために持つべき強さだと思います。自分の中では自信も付いた一方、まだまだやらなければならないことも感じています。その意味で色んな感情を持てたことがここまでの成果です」

互いに一部主力を欠く中、チームとしての総合力、タフさが求められる試合で勝ち切れた日本。権田もその点でチームの成長を実感している。

「僕らはこの予選を通じて、様々な苦しい状況を乗り越えてきたたくましさを最後に見せられたのかなと思っています。ただ、すべては結果論で、もしかしたら過程の部分でもっとやらなければならなかったところが、個人としてもチームとしてもあったのかなと思います」

「アジアでは圧倒的な強さをみせろ、という意見も僕らは当然理解しています。ただ、常々言ってきたように、まずは予選を突破することが最も重要なことで、この予選を通して僕はずっとチームに携わってきましたが、成長を続けて目標を達成できたことは、本当にチームとしても日本サッカーとしても大きなことではないかなと思います」

この試合では途中出場の選手がチームを活性化させるなど、チームとしての総合力の充実が光るが、権田は普段の準備段階からのチームの雰囲気、個人の姿勢をその理由に挙げている。

「練習は大変です。前日練習である程度、スタメン、サブ組は分かりますが、自分がスタメンではないと分かったときに、サブ組は相手の並びに合わせてプレーするなど、色んな思いを抱えているとは思いますが、それでも全力で取り組んでくれます。代表に関して僕はザッケローニさんのときも携わっていましたが、全員が色んな思いを抱えて集まっています」

「今回に関しては(招集人数が)23名ではないので、呼ばれてもベンチメンバーから外れてしまう選手もいます。ただ、これが日本の良さと感じる部分は、誰一人として試合に出られないのであれば、練習をしないというような人間はいませんし、個人の成長やチームを勝たせるために同じ方向を見てやれています」

「前日練習は一番大変です。ゲームよりも前日練習の方が、より押し込まれることもありますし、チャンスを作れないことが多いです。それは日本の良さですし、所属クラブとかでも感じますが、紅白戦でうまくいかないぐらいがちょうどいいと言いますか、紅白戦で熱量があって良いプレーができて、スタメン組がうまくいかないぐらいのチーム状態の方が、もしかしたら良いのかもしれません」

「もちろん、スタメン組がもっと頑張れという意見もあるとは思いますが、チームは11人ではないので。そういう意味で今日は途中出場の選手が試合を決めましたし、(上田)綺世にしてもコパ(・アメリカ)には出ていましたが、自分が一緒に出るのは初めてでした。本人としてはデビュー戦のような気持ちがしたかもしれませんが、それでも途中から入ってあれだけのプレーをするのは簡単なことはないです。それこそ普段の準備やJリーグで力を出せている成果だと思います。そういうところがチームにとって絶対にプラスになると考えています」

この試合では少数ながらもアウェイの地に駆け付けたサポーターから試合を通して、チームの背中を押す応援が見られた。権田は試合後にW杯出場の喜びを分かち合った“仲間”の存在の大きさを改めて実感している。

「やっぱり、これがサッカーだなと改めて感じました。当然、Jリーグでは“まん防”が終わって入場制限が解けますが、まだ声出しができないとか、色んなルールがある中でみなさん我慢しながら色んな形で応援してくれています。オーストラリアではその規制がなく、自分が考えるサッカーのあるべき姿を久々に体験することができ、すごく難しい試合でしたが、最後のところであの応援を聞きながらやれたということは、アウェイでしたが僕らにとって大きな試合になりました」

「ただ、そこは難しいところで、次のベトナム戦(ホーム)は声を出してはいけないので、難しい部分ですが、今日はアウェイの難しい試合の中であれだけの応援をしていただけたことは本当にありがたかったです。こんな遠いオーストラリアまで来てくれた人たちの前で出場権を取れたことは良かったです。ベトナム戦は凱旋試合の形になりますが、そこで見に来てくれる人たちのために躍動する姿を見せたいと思います。声出しはできないですが、たくさんの方々に埼スタに集まってほしいです」

これで本大会行きを決めたことで、ここからは本大会メンバー入りへのポジション争いが熾烈を極めていくことになる。しかし、権田自身は目の前の試合だけに集中している。

「僕は次のベトナム戦に勝つことしか考えていないです。僕はそんなに何カ月も先のことを考えてプレーできるような器用な人間ではないので、まずは次のベトナム戦を勝てるように最高のコンディションを作っていくだけです。そういう積み重ねをこれからもやっていきたいです」
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「僕も納得」パリ五輪の派遣なしに久保建英が言及、イマノル監督は「クラブの判断」と自身の関与はないとしながらも「休みを与えられる。非常にありがたい」と安堵

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日本代表メンバー発表も伊東純也と三笘薫の名前は……/六川亨の日本サッカー見聞録

6月6日のアウェー・ミャンマー戦と11日の広島でのシリア戦に臨む日本代表26人が昨日24日に発表された。すでに2次予選は突破が決まっているため、国内組を中心にチームを作るプランもあったかもしれないが、森保一監督は海外組も含めてほぼベストメンバーを招集した。何事にも万全を期す、森保監督らしい人選と言える。 GKの前川黛也、大迫敬介、谷晃生の3人は順当なところ。3人とも今シーズンのJ1リーグで実力を証明している。鈴木彩艶と小久保怜央ブライアンはしばらく五輪に専念という事情もある。これまでの出場数では大迫がリードしているが、前川と谷には高いレベルでのポジション争いを期待したい。 DF陣については、パリ五輪のOA枠候補として名前のあがっている板倉滉と町田浩樹、谷口彰悟だが、「現段階で森保監督にOA枠について伝える状況ではない。できればU-23の話は(メンバー発表の)30日にまた発表させていただきます」と山本昌邦NTDは話すにとどめた。 長友佑都に関しては、3月の北朝鮮戦に続いての招集だが、その理由は当時と変わらないだろう。森保監督は「まずはプレーヤーとして選んだ」と言うものの、彼のファイティングスピリットとムードメーカーとしての精神的支柱を期待しての招集だろう。 逆に右SBの主力選手と思われていた毎熊晟矢がメンバー外になった。その理由を森保監督は「コンディションを見ながら決めさせていただいている。代表は約束された絶対な場所ではない」と明かした。1月のアジアカップで精彩を欠いた菅原由勢の奮起を期待する部分もあるのではないだろうか。 攻撃陣では北朝鮮戦で復帰し決勝ゴールを決めた田中碧に続き、ラツィオで復活した鎌田大地の復帰も明るい材料と言える。3月に続いての代表となる小川航基も楽しみな存在だ。上田綺世とのポジション争いに期待したい。 一方で残念なのは、まだ負傷が癒えていない三笘薫と、スピードスター伊東純也の招集が見送られたことだ。負傷の三笘は仕方ないとして、伊東に関しても「結論から言うと3月と状況が変わらないし、彼のために招集しませんでした。彼がスタッド・ランスでプレーしているところは日頃から確認していて、確実に戦力になるのは評価している。ただ3月と同じで、代表として来る場合、彼にプレッシャーがかかることが起こりえる」と、サッカー以外で注目を集めてしまうことを懸念しての招集断念であると話した。 彼ら2人の代わりと期待されているのが相馬勇紀であり前田大然、中村敬斗だろうが、まだ絶対的な存在にはなれていない。ここらあたりが森保ジャパンの悩ましいところであり、アジアカップでベスト8止まりに終わった一因ではないだろうか。 最後に久保建英と鈴木唯人に関しては「長い時間をかけてU-23(パリ五輪)の招集をクラブとやりとりしてきました。その中で鈴木と久保はFIFAルールで招集できない。クラブができない」(山本NTD)ということから、招集に強制力のあるA代表の活動に専念するようになった。 リーグ戦とカップ戦に加え、久保はCLも戦っただけに、オフをしっかり取って休養することも必要だろう。6月の2試合は、いわば消化試合のようなもの。くれぐれもケガには細心の注意を払ってもらいたい。 <hr>【文・六川亨】<br/><div id="cws_ad">1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた</div> 2024.05.25 18:00 Sat
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