62年ぶりの欧州タイトル獲得へ! フィオレンティーナがECL決勝進出…指揮官は歓喜 「信じられない」

2023.05.19 14:36 Fri
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フィオレンティーナのヴィンチェンツォ・イタリアーノ監督がバーゼル戦を振り返った。『フットボール・イタリア』が伝えている。

フィオレンティーナは18日、ヨーロッパ・カンファレンスリーグ(ECL)準決勝2ndレグでバーゼルとのアウェイゲームに臨んだ。ホームでの1stレグを1-2で落としていたなか、90分を戦ってFWニコラス・ゴンザレスの2ゴールで2-1とし、決勝戦進出は延長戦へと委ねられる。
延長戦では観客席のバーゼルファンが体調を崩したために試合が10分ほど中断するアクシデントがあり、その影響で延長後半のアディショナルタイムが大幅に増加。それでも、120+9分にMFアントニン・バラクが劇的勝ち越し点を決めて3-1の勝利に。逆転で決勝戦進出を掴みとった。

今季のフィオレンティーナは就任2年目のイタリアーノ監督の下で大きく躍進。すでにコッパ・イタリアで9年ぶりの決勝戦進出を決めており、欧州カップ戦での決勝戦進出は1989-90シーズンのUEFAカップ(現ヨーロッパリーグ)以来33年ぶりに。指揮官は試合後のイタリア『スカイ・スポーツ』のインタビューで喜びをあらわにしている。

「信じられないほどの喜びだ…この舞台で3ゴールというのは、選手たちのファイナル進出への並外れた貪欲さを示しているものだ。昨季に始まり、ここに到達するまで苦労した」
「選手たちは本当に素晴らしかった。この舞台でこれほどの個性とクオリティを発揮するなんて、簡単にできることじゃない。コッパ・イタリアとあわせて2つのファイナルを戦うことになったが、間違いなく素晴らしい旅になっているよ」

また、来たる決勝戦に向けても意気込み。フィオレンティーナは24日のコッパ・イタリア決勝戦でインテルと、来月7日のECL決勝戦でウェストハムと対戦する。

「理論上はどちらも我々より格上だ。だが、我々は彼らを研究し、懸命に戦い、最大限の結果を勝ち取るために最後まで全力を尽くす」

2000-01シーズンのコッパ・イタリア制覇以来、22年間にわたってタイトルから遠ざかっているフィオレンティーナ。欧州においては1960-61シーズンのUEFAカップウィナーズカップ(現在は廃止)が最後となっている。22年ぶりの国内タイトル、62年ぶりの欧州タイトルへ向け、まだまだ戦いは終わらない。
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