【ラ・リーガ注目プレビュー】今季最初のマドリードダービー! 開幕5連勝の絶好調レアルにやや失速のアトレティコが挑む

2023.09.24 12:30 Sun
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ラ・リーガ第6節、アトレティコ・マドリーvsレアル・マドリーが、日本時間24日28:00にシビタス・メトロポリターノでキックオフされる。ミッドウィークに明暗分かれたスペイン首都の両雄による、今シーズン最初のマドリード・ダービーだ。昨シーズン後半戦の安定したパフォーマンスを受け、今シーズンは継続路線でスタートしたアトレティコ。開幕3試合では2勝1分け、10得点1失点と上々のすべり出しを見せたが、第4節のセビージャ戦が悪天候の影響で急遽開催延期になると、これが文字通り良い流れに水を差す形に。
インターナショナルマッチウィーク明けの初戦となった前節のバレンシア戦では、攻守両面で相手に上回られての0-3の完敗。今季初黒星を喫すると、ミッドウィークのチャンピオンズリーグ(CL)初戦のラツィオ戦ではMFバリオスのゴールで先制に成功したものの、後半ラストプレーで攻撃参加した相手GKプロベデルに劇的同点ゴールを献上し、勝ち点2を失う結果となった。バレンシア戦を除きパフォーマンスにそこまで悲観すべき部分はないものの、ホームでのダービーで不甲斐ない戦いとなれば、一気に悪い流れに陥りかねない。それだけに直近2試合の失態を払しょくする戦いを見せたいところだ。

一方、2シーズンぶりの覇権奪還を目指すレアルは長らくエースを務めたFWベンゼマの退団に伴い、前線を中心に一部スカッドの刷新に踏み切った。ワールドクラスのストライカー獲得を見送り、世界屈指の万能型MFベリンガムを手に入れたことで、プレシーズンから[4-3-1-2]の新布陣を採用すると、この変更が完璧に機能。守護神クルトワ、DFミリトンの長期離脱に加え、新エースのヴィニシウスもしばらくの戦線離脱と逆風が吹いた中、その目玉の新戦力が開幕4戦連発の大暴れで力強くチームを牽引している。

インターナショナルマッチウィーク明け後はレアル・ソシエダ戦をDFフラン・ガルシア、FWホセルの同じく2人の新戦力の活躍で2-1の逆転勝利を収めてラ・リーガ開幕5連勝を達成。続くCL初戦ではウニオン・ベルリンの堅守に手を焼くも、後半アディショナルタイムにベリンガムが見事な勝負強さを発揮して劇的決勝点を奪取。開幕からの全勝を継続した。そして、この勢いに乗って優勝争いの一角を担うマドリードの隣人を叩き、さらに連勝記録を更新したいところだ。
◆アトレティコ・マドリー◆
【5-3-2】
▽予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.

GK:オブラク
DF:モリーナ、サビッチ、ヒメネス、エルモソ、リーノ
MF:ジョレンテ、ヴィツェル、サウール
FW:グリーズマン、モラタ

負傷者:DFソユンジュ、ヘイニウド、MFバリオス、レマル、デ・パウル
出場停止者:なし

出場停止者はいない。負傷者に関してはヘイニウド、レマルの長期離脱組に加え、ラツィオ戦で負傷したバリオスと復帰が遅れているデ・パウルらが欠場となる。その一方で、負傷明けのコケとデパイは少なくともメンバー入り可能な状態にあるようだ。

スタメンに関してはバリオスの離脱を受け、ラツィオ戦後半の布陣で臨む可能性が高い。ただ、対レアルという部分で左ウイングバックにアスピリクエタといったより守備的なタイプを配置するオプションもありそうだ。

◆レアル・マドリー◆
【4-3-1-2】
▽予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.

GK:ケパ
DF:ルーカス・バスケス、リュディガー、アラバ、フラン・ガルシア
MF:バルベルデ、チュアメニ、クロース
MF:ベリンガム
FW:ホセル、ロドリゴ

負傷者:GKクルトワ、DFミリトン、カルバハル、MFギュレル
出場停止者:なし

出場停止者はいない。負傷者はクルトワとミリトンの長期離脱組に加え、カルバハルとギュレルが引き続き欠場となる。その一方で、負傷明けのヴィニシウスと胃腸の問題を抱えていたベリンガムは前日トレーニングをフルでこなしており、招集メンバー入りした。

スタメンに関しては前述の11人を予想。ただ、状態次第でヴィニシウスをホセルに代えてスタートから起用する可能性も。また、多士済々の面々が並ぶ中盤ではモドリッチ、カマヴィンガの起用も十二分にある。

★注目選手
◆アトレティコ・マドリー:FWアントワーヌ・グリーズマン
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コルチョネロスの“新7番”がダービー勝利のカギを握る。バルセロナから復帰2年目となった昨季は得点ランキング4位タイの15ゴールに、最多アシストとなる16アシストを記録。フランス代表での役割に近いトップ下でフリーロールを与えられ、卓越した戦術眼とテクニック、献身性を遺憾なく発揮した。

この活躍によってサポーターの信頼を再び勝ち得た32歳は、昨季の背番号8からジョアン・フェリックスの去就問題によって浮いた背番号7に変更。レ・ブルーでも背負う代名詞の番号を再び背負い、今季はさらなる活躍を期す。

今季ここまでは公式戦5試合で1ゴール0アシストと、ややエンジンがかかり切っていないが、ダービーでの活躍をきっかけに一気にリズムを掴みたいところ。持ち味であるキープ力、パスセンスを武器にモリーナやジョレンテの攻撃参加を促しながら、古巣対戦のモラタと共に最後の局面で決定的な仕事を果たしたい。

◆レアル・マドリー:MFジュード・ベリンガム
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ラ・リーガ席捲の20歳MFが初のダービーに挑む。ドルトムントでの鮮烈な活躍によって今夏メガクラブ行きが有力視されたイングランド代表MFは、リバプールやマンチェスター・シティといった母国クラブではなくスペインの名門行きを選択。1億300万ユーロ+アドオンという破格の移籍金に加え、ファンの多くはベンゼマの純粋な後釜を求めていたこともあり、当初は懐疑的な目を向けられていた。

しかし、プレシーズンの段階から存在感を示すと、開幕からの公式戦6試合で6ゴール1アシストと圧巻の活躍を披露。その6ゴールの内の4ゴールが決勝点と驚異的な勝負強さを発揮しており、文句なしで8月度の月間MVPにも選出された。

傑出したアスリート能力、戦術眼、テクニックの三拍子を揃える万能型MFは、レアル加入後に得点力に大きな磨きをかけており、ドルトムントでの昨季に記録したキャリアハイの14ゴールの更新はほぼ確実だ。

本職の6番や8番、10番に加え、9番としてのプレーも身に付けつつある驚異のマルチロールは、世界屈指の守備組織を誇る難敵相手にどんな引き出しを見せてくれるのか、非常に興味深いところだ。
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1年で約40億円の利益に…アトレティコが昨夏獲得の20歳FWオモロディオンをプレミアへ売却か

アトレティコ・マドリーがU-21スペイン代表FWサム・オモロディオン(20)を売却するようだ。スペイン『COPE』が報じた。 ナイジェリア人の両親の元、スペインで生まれ育った193cmの大型ストライカー、オモロディオン。昨夏グラナダからアトレティコ・マドリーへ完全移籍すると、今シーズンはアラベスへのレンタル移籍で経験を積むこととなった。 初めてラ・リーガの舞台で1年を通して戦った20歳は、公式戦36試合に出場して9ゴール1アシストを記録。リーグ10位のアラベスで随一の得点源として活躍した。 そんなオモロディオンだが、アトレティコは来シーズンの戦力として数えるのではなく、3000万ユーロ(約51億1000万円)で売却する運びとのこと。具体的なチーム名こそ明らかになっていないが、ジャーナリストのアントニオ・ルイス氏が『COPE』の番組「El Partidazo」にて、プレミアリーグのチームと移籍で合意に達したと伝えている。 なお、アトレティコはオモロディオンをグラナダから600万ユーロ(約10億2000万円)で獲得。今夏の売却が実現すれば、単純計算で2400万ユーロ(約40億9000万円)の利益を得ることとなる。 2024.06.04 14:30 Tue

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「僕はそこにいない」アトレティコ退団確実のデパイがPSV復帰を否定

オランダ代表FWメンフィス・デパイ(30)が古巣復帰の可能性を排除した。オランダ『Voetbal International』が伝える。 メンフィスはPSVでプロデビュー後、若くして移籍したマンチェスター・ユナイテッドで挫折を味わい、一旦リヨンへ移籍し質実剛健なアタッカーに進化。脂が乗ってきた頃にビッグクラブ返り咲き、バルセロナ行きを勝ち取った。 ただ、スペイン上陸を境にケガが増え、指針なきクラブ経営にも振り回される形でバルセロナを1年半で退団。昨年1月からアトレティコ・マドリー所属も、やはり1年半で退団へ。今夏の契約満了を本人も代理人も認めている。 若手時代から注目を浴びてきたメンフィスも今年で30歳。まだまだ老け込む年齢ではないが、選手キャリア後半に差し掛かっていることもあり、ここ最近浮上していたのが「古巣PSVへ復帰する可能性もあるのでは?」という噂。 ただ、今月14日開幕のユーロ2024に備えて一時帰国のメンフィスはこれを否定。「PSVは僕の家。彼らが今季好調で嬉しかったし、リーグを獲り、来季はチャンピオンズリーグ(CL)を戦う。でも、僕はそこにいない」と語る。 続けて「僕はどこへでも自由に移籍できるらしい。これからのユーロに集中している一方、次のクラブがどうとかはあんまり心配してないな」とコメント。まだ新天地に関する具体的な情報が少ないメンフィスだが、来季はいかに。 2024.06.02 22:00 Sun

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