【ラ・リーガ第25節プレビュー】首位マドリーは監督交代のラージョ戦! 前節取りこぼしの上位陣はバウンスバック図る

2024.02.16 19:00 Fri
首位マドリーは監督交代のラージョ戦
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首位マドリーは監督交代のラージョ戦
先週末に行われた第24節では、ジローナとの首位攻防戦で圧巻のパフォーマンスを見せた首位のレアル・マドリーが完勝。さらに、3位以下ではバルセロナ、アトレティコ・マドリー、アスレティック・ビルバオが下位相手に手痛い勝ち点逸となり、エル・ブランコが独走の構えを見せ始めている。
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UEFAコンペティション再開によって強豪クラブにとって過密日程の戦いが続くなか、今節も引き続き上位陣の戦いに注目したい。
レアル・マドリーは前節、2位のジローナとの首位攻防戦に4-0で完勝。敵地で3-0の勝利を収めた前回対戦以上に力の差を見せつけ、勝ち点差を「5」に広げた。試合序盤のFWヴィニシウスのゴラッソを皮切りに、MFベリンガムのドブレーテ、FWロドリゴと若き攻撃陣が躍動。さらに、急造の守備陣も相手の攻撃陣をきっちり封じ切り、2位チームに大きなダメージを与える最高の勝利となった。

その試合でベリンガムの負傷離脱というアクシデントに見舞われたが、直近のチャンピオンズリーグ(CL)のRBライプツィヒ戦では代役ブラヒム・ディアスが圧巻のゴラッソ。加えて、守備陣ではクルトワの代役を担うGKルニンがブラヒム以上のインパクトを残し、ウノセロ勝利に貢献した。一部主力のコンディションは懸念材料も、指揮官の好采配を含めて安定感抜群の首位チームは、フランシスコ監督を解任して36歳の青年指揮官イニゴ・ペレスを新指揮官に据えた14位のラージョとのマドリード自治州ダービーで公式戦3連勝を狙う。前回対戦はゴールレスドローに終わっており、今季唯一得点できなかった相手との一戦となるが、懸念材料とはならなそうだ。

その首位チームに心を折られる惨敗となったジローナは、最下位のアルメリア相手に取りこぼした5位のアスレティック・ビルバオとの上位対決でバウンスバックの勝利を目指す。今季2度の直接対決で優勝争いの厳しさを味わったが、逆転優勝、トップ4フィニッシュに向けて連敗は許されない。しっかりと気持ちを切り替えて臨みたい。首位攻防戦での4失点に関しては相手を褒めるべき部分が多かったが、攻撃面に関しては振るわなかったFWドフビクやFWサヴィオらの奮起を含め、堅守アスレティック相手に改善を示したい。
3位のバルセロナは17位のセルタを相手に2戦ぶりの白星を目指す。下位のグラナダをホームで迎え撃った前節はFWラミン・ヤマルがプリメーラ史上最年少ドブレーテを達成したが、守護神テア・シュテーゲンが復帰したものの格下に3失点を喫し、痛恨の3-3のドローに終わった。これで首位とのポイント差は「10」に広がり、逆転での連覇は風前の灯火だ。苦手とするバライードスでのアウェイゲームでは、ここに来て得点感覚が戻りつつあるFWレヴァンドフスキら攻撃陣の活躍に加え、守備では前回対戦で苦戦した被カウンター時の対応の改善が必須だ。週明けにCLナポリ戦を控えるが、まずはこの試合に集中したい。

公式戦2連敗の4位アトレティコは、8位のラス・パルマス相手に連敗ストップを狙う。コパ・デル・レイのアスレティック戦でホームで約1年ぶりの敗戦を喫したシメオネのチームは、セビージャとのアウェイゲームでバウンスバックの白星を目指したが、FWイザーク・ロメロに決められたゴールを最後まで取り返すことができず、2戦連続のウノセロ負けとなった。同試合で負傷交代したFWモラタの軽傷は朗報も、しばらくの離脱は確実なため、勤続疲労が見受けられるFWグリーズマンと相棒を組むFWデパイや若手アタッカー陣の奮起に期待したい。そして、良い形で週明けのCLインテル戦に繋げたいところだ。

MF久保建英を擁する7位のレアル・ソシエダは、直近のコパで接戦を演じた16位のマジョルカと対戦。前節のオサスナ戦を0-1で落としたチームは、直近のCLのパリ・サンジェルマン戦に0-2で敗れて公式戦連敗。さらに、公式戦5試合連続無得点と苦しい戦いが続く。この一戦でのFWオヤルサバル復帰は朗報となりそうだが、チームとして攻撃の改善は急務。孤立傾向が続く久保にはさらなる個の力を発揮し、チームを勝利に導く仕事を期待したい。

その他では前節のアスレティック戦で開幕24試合未勝利のラ・リーガワースト記録を更新したアルメリアは、19位のグラナダとの裏天王山に臨む。昨季から27試合未勝利のチームはレバンテの連続未勝利記録に並んでおり、今回の一戦では今季初勝利で2つ目の不名誉記録を回避したいところだ。

《ラ・リーガ第25節》
▽2/16(金)
《29:00》
ビジャレアル vs ヘタフェ

▽2/17(土)
《22:00》
アトレティコ・マドリー vs ラス・パルマス
《24:15》
オサスナ vs カディス
《26:30》
セルタ vs バルセロナ
《29:00》
バレンシア vs セビージャ

▽2/18(日)
《22:00》
ラージョ vs レアル・マドリー
《24:15》
グラナダ vs アルメリア
《26:30》
マジョルカ vs レアル・ソシエダ
《29:00》
ベティス vs アラベス

▽2/19(月)
《29:00》
アスレティック・ビルバオ vs ジローナ

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先週末に行われた第34節ではレアル・マドリーの2シーズンぶり36度目の優勝が決定。これにより、残り4試合では上位争い、ヨーロッパ出場権争い、残留争いにより多くの注目が集まる。 今節の最注目カードはマンデーナイトに行われる3位のバルセロナと6位のレアル・ソシエダの上位対決だ。 バルセロナは前節、2位攻防戦となったジローナとのカタルーニャ自治州ダービーに2-4で敗戦。DFクリステンセン、FWレヴァンドフスキのゴールによって2度リードを手にしたが、ミス絡みの2失点目で2-2のイーブンに戻されると、そこから2ゴールを叩き込まれ、前回対戦と同じスコアでの厳しいシーズンダブルを喫し、3位に交代した。 これにより、クラブ財政において重要な来季のスーペル・コパ・デ・エスパーニャ出場権獲得はライバルの取りこぼしが必須の厳しい状況となった。その敗戦からのバウンスバックを図るチャビのチームは、直近の公式戦4試合連続で複数失点が続く守備の改善を図りつつ、ラ・レアルのソリッドな守備攻略へ好調のレヴァンドフスキの活躍に期待したい。 一方、ソシエダは前節、ラス・パルマス相手にオウンゴール、FWベッカーのゴールによって2-0の快勝。MFスビメンディ、DFスベルディアの負傷離脱に加えてMF久保建英のコンディションは懸念材料だが、何とかチーム一丸となった戦いで格上相手に連勝を狙いたい。古巣相手に躍動が期待される久保に関してコンディションの改善が確認されており、スタメンか途中投入かは不明だが、プレーできる状況にあるようだ。 前節、カディス戦での3-0の快勝とバルセロナの敗戦によって4節を残してのプリメーラ制覇を決めたマドリーは、王者として初めて臨む一戦で19位のグラナダとのアウェイゲームに臨む。2シーズンぶりの優勝に加え、ミッドウィークに行われたチャンピオンズリーグ(CL)準決勝ではバイエルン相手に劇的な逆転勝利を収め、ウェンブリーへの切符を手にした。初戦を2-2のドローで終えた中、後半半ばに先制点を奪われる厳しい展開となったが、途中投入のFWホセルが土壇場の88分と91分に奪った連続ゴールによって2-1の逆転。最高の1週間を過ごすことになった。 今後は6月1日に控えるドルトムントとのCL決勝に向けたコンディション調整が最優先事項となるため、今回の一戦では大幅なターンオーバーが見込まれるが、守護神クルトワやDFミリトンなど虎視眈々とCL決勝への出場を目指す実力者たちが指揮官へのアピールに向けてしっかりとしたパフォーマンスを見せるはずだ。なお、対戦相手のグラナダは残り4試合で17位のマジョルカと11ポイント差となっており、この試合で引き分け以下に終わった場合、3節を残してのセグンダ降格が決定する。 前述のバルセロナとのダービーで会心の勝利を収め、悲願の来季CL出場が確定した2位のジローナは、ここからボーナスとなるスーペル・コパ出場権確保を目指す。そして、今節は3連勝で11位に順位を上げてきたアラベス相手に4連勝を狙う。この試合ではバルセロナ戦でリーグ戦20ゴールの大台に乗せ、ピチーチ争いでトップに立つ主砲ドフビクの活躍にも期待だ。 リーグ連勝で4位死守へ順調に勝ち点3を重ねるアトレティコ・マドリーは、残留へ勝ち点を積みたい15位のセルタとのホームゲームに臨む。前節はマジョルカ相手にFWリケルメの見事なミドルシュートで上げたゴールを最後まで守り切ってウノセロ勝利。追加点に課題を残したが、公式戦14試合ぶりのクリーンシートはポジティブな要素だ。セルタ戦では引き続き無失点にこだわりつつ、得意のホームゲームで攻撃陣も躍動といきたい。 そのアトレティコを6ポイント差で追走する5位のアスレティック・ビルバオは13位のオサスナ相手に連勝を狙う。前節はDFジェライ、DFパレデスとセンターバック2人が退場するアクシデントに見舞われたが、守護神ウナイ・シモンが驚異的なパラドンを連発し、FWイニャキ・ウィリアムズが挙げた2ゴールを守り抜いた。両主力センターバックをサスペンションで欠くこの一戦ではウィリアムズ兄弟が牽引する攻撃陣の働きが重要となる。 その他ではヨーロッパ出場を争う7位のベティスや8位のバレンシア、残留へ崖っぷちの18位カディスの試合や、ビジャレアルvsセビージャの名門対決にも注目したい。 《ラ・リーガ第35節》 ▽5/10(金) 《28:00》 アラベス vs ジローナ ▽5/11(土) 《21:00》 マジョルカ vs ラス・パルマス 《23:15》 ビジャレアル vs セビージャ 《25:30》 グラナダ vs レアル・マドリー 《28:00》 アスレティック・ビルバオ vs オサスナ ▽5/12(日) 《21:00》 カディス vs ヘタフェ 《23:15》 アトレティコ・マドリー vs セルタ 《25:30》 バレンシア vs ラージョ 《28:00》 ベティス vs アルメリア ▽5/13(月) 《28:00》 バルセロナ vs レアル・ソシエダ 2024.05.10 19:00 Fri

【EL準決勝プレビュー】欧州無敗記録更新で逃げ切りか、奇跡の逆転突破か…ダブリン行き懸けた運命の第2戦

ヨーロッパリーグ(EL)準決勝の2ndレグが9日に開催される。ファイナル進出を懸けた第2戦の展望を紹介していく。 ◆準決勝2ndレグ ▽5/9(木) 《28:00》 レバークーゼン vs(AGG:2-0) ローマ アタランタ vs(AGG:1-1) マルセイユ ◆欧州記録更新でリベンジか、奇跡の逆転か <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240508_100_tw1.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> ★予想スタメン ◆レバークーゼン◆ 【3-4-2-1】 GK:コヴァル DF:タプソバ、ター、インカピエ MF:スタニシッチ、アンドリッヒ、ジャカ、グリマルド FW:フリンポン、ヴィルツ、アドリ ◆ローマ◆ 【4-3-3】 GK:スヴィラール DF:チェリク、マンチーニ、スモーリング、スピナッツォーラ MF:クリスタンテ、パレデス、ペッレグリーニ FW:ディバラ、ルカク、エル・シャーラウィ 2シーズン連続の対峙となった因縁の対戦カードは、ブンデスリーガ初優勝の勢いに乗るレバークーゼンが難所オリンピコで2-0と先勝した。 前半からほぼ五分五分の攻防が繰り広げられたが、半ば過ぎの28分にDFカルスドルプのミスを突いたDFグリマルドのお膳立てからMFヴィルツが先制点を奪取。ここから完全に主導権を握ったアウェイチームは幾つかの決定機で仕留め切れずにいたが、後半半ば過ぎの73分にMFアンドリッヒが見事なミドルシュートを突き刺し、待望の追加点を奪取。以降はローマが攻勢を強めたものの、後半アディショナルタイムの絶好機でFWエイブラハムが決め切れず、開幕からの無敗記録を「47」に更新したレバークーゼンが先勝に成功した。 昨季、敗戦を喫した敵地で先勝に成功したシャビ・アロンソ率いるチームは、先週末に行われたブンデスリーガのフランクフルト戦では先発7人を入れ替えたアウェイゲームを5-1で快勝。MFジャカの先制点を皮切りに、FWシックやFWボニフェイスと控え選手が得点を重ねて完勝し、公式戦48戦無敗としたチームは、ベンフィカが1963年12月~1965年2月にかけて樹立した欧州公式戦無敗記録に並んだ。そして、万全の状態で臨むバイ・アレーナでの一戦では、1987-88シーズン以来の決勝進出に加え、欧州新記録を樹立を狙う。 一方、相手に主導権を握りながらチャンスも作っていたものの、ミスや決定機逸によって2シーズン連続のファイナル進出へ暗雲たれ込めるローマ。先週末のリーグ戦では上位のユベントスとのビッグマッチを1-1のドローで終えた。熾烈なセリエAでのチャンピオンズリーグ(CL)出場権争いにおいて、1試合未消化のアタランタに同勝ち点で並ばれて6位に後退したが、先発6人を入れ替えて主力を早めのタイミングでベンチに下げたなか、手応えを得るドローでもあった。 今季未だ無敗の難敵相手の逆転突破は至難の業と言わざるを得ないが、2017-18シーズンのCL準々決勝で初戦を1-4で落とした中、バルセロナ相手に“オリンピコの奇跡”と称される3-0の勝利を収めた不屈のジャッロロッシは“バイ・アレーナの奇跡”を狙う。当時、カピターノとして“オリンピコの奇跡”を起こしたデ・ロッシ監督は、その再現に向けて必ずやチームを鼓舞するはずだ。 ◆2戦連続の激闘制するのは <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240508_100_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> ★予想スタメン ◆アタランタ◆ 【3-5-2】 GK:ムッソ DF:スカルヴィーニ、ディムスティ、コラシナツ MF:ザッパコスタ、デ・ローン、コープマイネルス、エデルソン、ルッジェーリ FW:デ・ケテラエル、スカマッカ ◆マルセイユ◆ 【3-5-2】 GK:パウ・ロぺス DF:ムベンバ、ジゴ、バレルディ MF:クラウス、アリ、コンドグビア、ヴェレトゥ、メルラン FW:サール、オーバメヤン 初顔合わせとなった実力者同士の一戦は、イーブンの状態で第2戦を迎えることになった。 スタッド・ヴェロドロームで行われた1stレグは、アウェイのアタランタが絶好調のFWスカマッカのゴールで先制に成功。だが、マルセイユも伏兵DFムベンバの圧巻のミドルシュートで20分に追いついた。以降は熱狂的なホームサポーターの大声援を後押しに、ホームチームが攻勢を仕掛けたが、FWオーバメヤンが前半終盤のGKとの一対一のチャンスを決め切れず。後半もマルセイユペースながら、アタランタも要所で際どいシーンを作り出す睨み合いの展開が続いた中、1-1のドロー決着となった。 敵地での初戦を最低限のドローで終えたアタランタは、先週末のセリエAですでに降格が決定したサレルニターナに2-1の逆転勝利。ローマを得失点差で上回り、CL出場圏内の5位に浮上した。先発6人を入れ替えて臨んだアウェイゲームでは立ち上がりに先制点を奪われたが、後半立ち上がりのスカマッカの同点ゴールに、MFコープマイネルスの見事な左足ミドルシュートで得点を重ねてきっちり勝ち切った。今週末にローマとのシックスポインター、ユベントスとのコッパ・イタリア決勝と重要な連戦を控えるが、まずはこのマルセイユ戦をしっかりと勝ち切ってシーズン最終盤の重要な連戦へ弾みを付けたい。 内容面を鑑みれば先勝を逃した印象が強いマルセイユだが、下馬評では苦戦必至と見られた一戦を五分以上の内容で終えられた点では、間違いないく自信と勇気を得られたはずだ。また、リーグ側の配慮によって先週末のスタッド・ランス戦は来週ミッドウィークに延期されており、相手に比べてよりフレッシュな状態で臨める。この間にサスペンション明けのDFジゴや負傷明けの一部選手がコンディションを上げており、初戦に比べて選手層に厚みが加わった中で敵地へ乗り込める。 ほぼイーブンの状態で臨むダブリン行きを懸けた両雄の運命の第2戦は、いずれにせよ激戦必至となりそうだ。 2024.05.09 18:00 Thu
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