【2023-24 プレミアリーグ前半戦総括】超WS選出の最優秀選手は首位チーム牽引の絶対的エース

2024.01.03 22:00 Wed
大本命苦戦で混戦模様のなかでリバプールが首位ターン
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大本命苦戦で混戦模様のなかでリバプールが首位ターン
◆大本命苦戦で混戦に
史上初の4連覇を目指す大本命マンチェスター・シティの思わぬ苦戦や伏兵アストン・ビラの台頭によって混戦模様となった今シーズンのプレミアリーグ。クリスマスを首位で迎えたのはアーセナルだったが、最終的に首位で前半戦を終えたのはリバプールとなった。
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重鎮ヘンダーソン、ファビーニョらの退団によって中盤の大刷新を図ったクロップ体制9年目のリバプール(勝ち点42)は、誤審問題で唯一トッテナムに敗れたものの、ここまで12勝6分け1敗の安定した成績で冬の王者に輝いた。
シーズン序盤はMFソボスライを除くMFマク・アリスター、MF遠藤航がフィットに時間を要した中盤の構成力の問題や全体の強度不足で勝ち点を重ねながらも安定感を欠く試合も少なくなかったが、完全復活の新主将DFファン・ダイク、守護神アリソンを中心とするリーグ最少失点の堅守、伝統の勝負強さを武器にきっちり結果を残した。以降は前述の中盤のタレントのフィットに絶対的エースのサラーが牽引する破壊力のある攻撃がかみ合い、リーグテーブルの頂に相応しいチームに仕上がってきた。ただ、悲願達成に向けては4分け1敗の未勝利に終わった対ビッグ6の戦績の改善、サラーと遠藤がそれぞれアフリカ・ネーションズカップ(CAN)、アジアカップで離脱する2024年序盤戦の戦いが重要となる。

一方、前半戦最終戦での敗戦によって首位ターンを逃した2位のアーセナル(勝ち点40)。新守護神ラヤ、DFティンバー、MFライス、MFハヴァーツと各ポジションに実力者を獲得し、土壇場で優勝を逃した昨季の雪辱と共に久々のチャンピオンズリーグ(CL)との二足の草鞋に挑んだ。前半戦では物議を醸す判定も影響したニューカッスル、アストン・ビラ相手の敗戦で勝ち点を取りこぼした一方、天敵シティ相手のアルテタ体制初勝利やライスの劇的な2つのゴールで勝ち切った2試合を含め昨季の優勝経験が活きた試合もあり、全体のパフォーマンスを含め悪くない前半戦を過ごした。

ただ、ライバルに比べて離脱者は少ないが、指揮官の柔軟性を欠く采配に加えて控え選手のクオリティの問題で、一度流れが悪くなると挽回できないケースが目立っており、過密日程の12月に少なくない勝ち点を失った点は後半戦に向けて大きな懸念材料。ファイナンシャル・フェアプレー(FFP)の問題で今冬の大型補強の可能性も低く、現有戦力の奮起と指揮官の修正力が試される。
昨季ニューカッスルを彷彿させる大躍進で前半戦を3位フィニッシュしたのは古豪アストン・ビラ。昨季途中のエメリ監督の就任後は要塞化するビラ・パークでの圧倒的な強さを活かして逆転でのカンファレンスリーグ(ECL)行きを成し遂げたチームは、開幕前の積極補強によってスケールアップ。リバプールとマンチェスター・ユナイテッドに屈したものの、王者シティ相手の完勝を含めアーセナル、トッテナムに加え、ブライトン、ウェストハムといった強豪を撃破する圧巻の戦いぶりで今季の台風の目となる。後半戦では上位争いの重圧とうまく付き合いながら、やや不得手なアウェイの戦いの改善が目標達成のポイントとなる。

1試合未消化も大本命に推されたなか、王者シティ(勝ち点37)は前半戦を想定外の4位で終えた。開幕節で司令塔デ・ブライネを長期離脱で失うアクシデントに見舞われたが、開幕6連勝と上々のスタートを切った。しかし、伏兵ウォルバーハンプトンに今季初黒星を喫すると、直後には大得意としていたアーセナルにグアルディオラ体制で初の敗戦。さらに、前半戦を占う強豪4連戦では試合クローズの問題で勝ち点2を失う3連続ドロー、アストン・ビラ相手の衝撃的な完敗でよもやの4戦未勝利も経験。さらに、主砲ハーランドら一部主力の離脱によって苦境に追い込まれたが、クラブ・ワールドカップ初制覇以降の試合ではMFフォーデンら若手の活躍によって本来のフォームを取り戻しつつある。例年の終盤戦の勝負強さを鑑みれば、現状の上位との勝ち点差であれば、ここからの逆転は十二分に可能なはずだ。

トップ4圏外のトップハーフで前半戦を終えたのは、トッテナム(勝ち点36)、ウェストハム(勝ち点33)、マンチェスター・ユナイテッド(勝ち点31)、ブライトン(勝ち点30)、ニューカッスル(勝ち点29)、チェルシー(勝ち点25)。
いずれのクラブも地力を示す試合は少なくなかった一方、トップ4以上に多くの負傷者や離脱者に苦しめられた部分で勝ち点差を離される結果となった。

ポステコグルー新監督の下、開幕10戦無敗と序盤戦の主役を担った新生スパーズだが、初黒星を喫したチェルシー戦では2人の退場者と共に、DFファン・デ・フェン、MFマディソンの長期離脱という悪夢を経験。元々の選手層の問題に加えて、以降も離脱者が続いたチームはそこから4敗1分けの急失速を経験したが、オーストラリア人指揮官の卓越したチームマネジメントによって復調。リバプール同様に2024年序盤はCAN、アジアカップで一部主力不在の苦境に陥るなか、復帰組と新戦力補強が浮沈のカギを握る。

テン・ハグ体制2年目のマンチェスター・ユナイテッドはクラブ売却の遅延というピッチ外の混乱、度重なる負傷者というピッチ内のアクシデントに左右された前半戦に。負傷者続出のディフェンスライン、深刻な得点力不足と攻守両面で大きな問題を抱えており、昨季以上に新主将ブルーノ・フェルナンデスへの依存が顕著な組み立ての部分も含め、後半戦に向けてポジティブな材料は少ない。サー・ジム・ラトクリフ氏の参画が決定した今冬のリクルートの部分での後押しがなければ、現状の順位を維持するのも難しいかもしれない。

MF三笘薫を擁するブライトン、昨季4位のニューカッスルは経験が少ないUEFAコンペティションとの二足の草鞋に加え、想定以上の負傷者に苦しめられる前半戦となった。共に自身のスタイルを貫くなか、プレー強度の低下や勤続疲労による主力のパフォーマンス低下によって安定感を欠く試合が少なくなかった。それでも、ブライトンはMFヒンシェルウッド、ニューカッスルはMFマイリーと生え抜きの台頭というポジティブな要素もあり、後半戦で離脱者が戻ってくれば、ここからの巻き返しは十分に可能だ。

ボトムハーフでは昨季チャンピオンシップ(イングランド2部)の王者であるバーンリー(勝ち点11)を含め、シェフィールド・ユナイテッド(勝ち点9)、ルートン・タウン(勝ち点15)の昇格組3チームが降格圏に。プレミアリーグの大きな壁を実感する前半戦となった。

また、前線を中心に負傷者や主力の流出が目立ったフルアム(勝ち点21)やブレントフォード(勝ち点19)といった昨季躍進したクラブが苦戦。エバートン(勝ち点16)は財務問題でシーズン途中に勝ち点10を剥奪される苦境に陥ったなか、一時は4連勝で復調したが、直近の上位陣相手の敗戦で残留圏内ギリギリの17位に位置。後半戦も痺れる残留争いに身を置く形となりそうだ。

【最優秀選手&監督】
★最優秀選手
◆FWモハメド・サラー(リバプール)
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首位チームを牽引した絶対的エース。例年以上の混戦模様の前半戦ということもあり、FWハーランド一択だった昨季に比べて多くの候補がいたが、首位チームにおいて守備の主役を担ったDFファン・ダイクと共に攻撃の主役を担ったエジプト代表FWを前半戦MVPに選出した。

加入7年目となった今季のチームは中盤の刷新に加え、DFロバートソンの長期離脱、DFアレクサンダー=アーノルドの役割の変更によって自身のプレーに若干の変化を加える形となったが、前半戦ではリーグ2位の12ゴールにリーグ最多7アシストと圧巻のスタッツを叩き出した。さらに、19試合中ゴール関与がなかった試合はわずかに5試合と安定感の部分も申し分なかった。

今年6月で32歳とキャリア終盤に突入しつつあるが、今季はCL参戦を逃したことでリーグ戦により注力できる環境にあり、試合中もうまく消えつつ決定的な局面でギアを上げるベテランらしい、したたかなプレーも見せており、先日に達成したリーグ通算150ゴールから、さらに多くのゴールを積み重ねていきそうだ。今月から来月初旬までCAN2023参戦のため数試合を欠場するため、タイトル獲得は厳しいかもしれないが、復帰後の躍動でチームタイトルと共に個人タイトルも期待したいところだ。

★最優秀監督
◆ウナイ・エメリ(アストン・ビラ)
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CL出場権争いを上回る優勝争いに導く。プレミアリーグ史上初となる就任から3カ月連続の月間最優秀監督賞に輝いたトッテナムのポステコグルー監督の手腕も称賛に値するが、前半戦を3位フィニッシュしたアストン・ビラのスペイン人指揮官を最優秀監督に推す。

昨季、ジェラード前監督の下で崩壊しかけたチームを引き継ぎ、7位フィニッシュに導いた52歳の指揮官。さらなる躍進を期して臨んだ今季はECLとの二足の草鞋に備えセビージャ時代の盟友モンチ氏の助力も得て、MFティーレマンス、DFパウ・トーレス、DFラングレ、MFザニオーロ、FWディアビら実力者を補強。開幕戦となったニューカッスル戦、第4節のリバプール戦で大敗を喫するなどシーズン序盤こそ苦戦したが、以降はハイライン・ハイインテンシティをベースに真骨頂の分析力、有能なセットプレーコーチの下で繰り出す多彩なセットプレーを武器にハイペースで勝ち点を積み重ねた。

とりわけ、昨季から継続しクラブ新記録の15連勝を達成したビラ・パークでの強さは圧倒的で、ブライトン相手の6-1の圧勝を皮切りに、シティとアーセナルを連破してみせた。ここに来て負傷者や勤続疲労によって調子は下降気味だが、今冬の補強次第では後半戦も優勝争い、トップ4争いのメインキャストの一角を担うはずだ。

【期待以上】
★チーム
◆ボーンマス
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10戦目での初勝利をきっかけに完全覚醒。3位に躍進したアストン・ビラ、勝ち点10剥奪からV字回復のエバートンも捨てがたいが、今季も残留争いのメインキャストの一角が予想されたなかでトップハーフに肉薄する暫定12位のチェリーズを推したい。

昨季、パーカー監督の後任として就任したオニール新監督の下で15位での残留を果たしたものの、今季から前ラージョ指揮官のイラオラ新監督を招へい。逸材MFアレックス・スコットやDFケルケズといった興味深い数人のタレントを獲得したものの、MFアダムス以外に目玉となる補強はなく、且つその目玉がいきなり長期離脱を強いられる不運に見舞われた。

これにより開幕9戦未勝利(3分け6敗)と早くも監督交代の可能性も報じられたが、10戦目でバーンリー相手に待望の初勝利。その直後には王者シティに1-6の惨敗を喫したが、以降の7試合ではマンチェスター・ユナイテッド、ニューカッスル相手の勝利にアストン・ビラ相手のドローを含む6勝1分けと圧巻の戦績を残した。

プレミア仕様にマイナーチェンジしたものの、指揮官が求めるアグレッシブな縦志向のスタイルへの戦術的な落とし込みが完了し、この間に4試合のクリーンシートも記録。相手DFロッキャーの試合中の心停止によってフルマッチでの再試合となったルートン戦を勝利すれば一桁順位の可能性もあり、後半戦への期待値を含めて選出した。

★選手
◆FWドミニク・ソランケ(ボーンマス)
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26歳にして大器覚醒の予感。新戦力組ではリバプールMF遠藤航、トッテナムGKヴィカーリオ、バーンリーFWコレオショ、ウェストハムFWクドゥス、若手枠ではエバートンDFブランスウェイト、ニューカッスルMFマイリーらが当初の期待値以上の活躍を見せた。ただ、サプライズという点ではここまで18試合12ゴールを記録し、錚々たるアタッカー陣と得点王を争うチェリーズの主砲が最も印象的だ。

2017年のU-20ワールドカップで大会MVPを受賞し、かつてはチェルシー、リバプールでもプレーした早熟のストライカーだが、その両クラブ、ボーンマスでもプレミアリーグでは期待された活躍はできず。一昨シーズンに29ゴールを記録したチャンピオンシップでの活躍を引っ提げて臨んだ昨季も33試合6ゴールの数字にとどまった。

しかし、イラオラ新監督の下で臨んだ今季は開幕からコンスタントに得点を重ねて早々に昨季記録したキャリアハイを更新。先日のフォレスト戦では初のハットトリックを達成。ここまで3試合連続ノーゴールがない安定感に加え、得点以外のボールを収める仕事や利他的なプレーを含め仕事量の多さも評価ポイント。かつてチャンピオンシップでゴールを量産したFWトニー、FWミトロビッチに続く形で、後半戦もプレミアリーグの得点王争いに絡んでいきたい。

【期待外れ】
★チーム
◆チェルシー
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若手偏重の弊害に、続出する負傷者の影響で苦境続く。トゥヘル、ポッター、ランパードと3人の指揮官の下で戦い、12位に低迷した昨季の屈辱を晴らすべくポチェッティーノ新監督を迎えて捲土重来のシーズンに臨んだ新生ブルーズ。

開幕前にはMFカンテ、MFコバチッチ、DFアスピリクエタ、MFハヴァーツ、MFマウントとベテラン、生え抜きを一掃し、MFカイセド、MFラヴィア、MFパーマー、FWエンクンク、FWジャクソンら若手逸材を巨額の資金で獲得。育成路線をより先鋭化させてシーズンに臨んだが、ここまで7勝4分け8敗の10位に低迷。

当初、放出候補に挙がっていた生え抜きMFギャラガーの奮闘、重鎮DFチアゴ・シウバの存在によって崩壊は免れているが、DFリース・ジェームズ、DFチルウェルらリーダー役を託された主力の長期離脱によってチームとしての一体感、勝負強さを欠いての勝ち点逸が続く。また、元々戦術家としての手腕は懐疑的なアルゼンチン人指揮官は離脱者の多さによって明確なスタイルを構築できておらず、後半戦で離脱者が復帰した暁には試行錯誤が続くままシーズンを終える可能性も危惧される。

パーマーの期待以上のフィット、デビューは遅れたものの早速結果を残したエンクンクを中心に、ここからの攻撃の改善はある程度見込まれる。だが、ジャクソンやFWブロヤが完全に実力不足のストライカー補強に加え、ソリッドさを欠く守備を改善できなければ、最低限のノルマであるヨーロッパコンペティションの出場権確保は非常に困難と言わざるを得ない。

★選手
◆FWマーカス・ラッシュフォード(マンチェスター・ユナイテッド)
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チーム同様に期待外れの前半戦に。昨季はキャリアハイとなる公式戦30ゴールを達成し、今季はユナイテッドのエースとしてさらなる飛躍が期待されたが、前半戦はリーグ戦18試合2ゴール3アシストの低調な成績に終わった。

キャリアを通してシーズン中のパフォーマンスの波の大きさはよく知られるところだが、今季に関しては開幕から“凪”の状態が続く。多くの負傷者の影響によってチーム全体でビルドアップ、チャンスクリエイトの問題を抱えている点は間違いないが、個人としてドリブルのキレ、フィニッシュの局面での精度の低さや判断の悪さが目立つ。さらに、守備や切り替えの局面で献身性、強度を欠く覇気のないプレーがそのままチームの低迷に繋がっている印象さえある。

自身の低調なパフォーマンスが続くなか、規律問題で干されたFWサンチョ、攻撃面で存在感を欠くFWアントニーの体たらくで出場機会は得られているが、ここにきて台頭してきたFWガルナチョに得意の左ウイングのポジションを譲るケースが増えている。『INEOS』の少数株式取得で補強戦略への変化も予想されるなか、今後立場は安泰ではないだけに本来のパフォーマンスを取り戻し、後半戦は得点力不足のチームを牽引する働きを期待したい。

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2024シーズンの明治安田J1リーグが23日からいよいよ開幕する。今季からは20チーム制となり、降格も3つに増枠しての争いに。ここでは新シーズンの幕開けに先駆け、J1リーグ全チームをピックアップし、横浜F・マリノスを紹介していく。 【直近3シーズンの成績】 2023シーズン:2位(19勝7分け8敗) 2022シーズン:優勝(20勝8分け6敗) 2021シーズン:2位(24勝7分け7敗) 【昨季チーム得点王】 アンデルソン・ロペス 22ゴール 【今季ノルマ】 優勝 【編集部イチオシ】 FW植中朝日 昨季J1:9試合3ゴール <span class="paragraph-subtitle">◆夏場以降の失速が響いた昨季</span> 2022シーズンのJ1王者・横浜FM。昨季連覇を目指した彼らは順調に歩みを進めるも、ケガ人も続出し始めた夏場以降に失速し、最後はヴィッセル神戸が初優勝…シーズン終了後にはケヴィン・マスカット監督が退任、最後にACLこそグループステージ突破も、悔しさの残る1年となった。 <span class="paragraph-subtitle">◆あのキューウェルが日本で指揮官に</span> 新監督は現役時代にリバプールで欧州制覇を成し遂げ、2006年ドイツW杯のオーストラリア代表メンバーでもあるハリー・キューウェル氏。引退後はイングランドで指導者キャリアを開始し、昨年までセルティックでコーチを務めていた45歳…アンジェ・ポステコグルーの下で経験を積み、“師”がかつて率いた横浜FMの王座奪還を託された。 <span class="paragraph-subtitle">◆主力が軒並み残留</span> そのキューウェル新監督は、昨季の主力が概ね残留していることを頼もしく思うだろう。西村拓真や角田涼太朗が退団も、得点王アンデルソン・ロペス、エウベル、ヤン・マテウスという前線ブラジル人トリオの全員キープに成功し、また中盤・最終ラインに目を向けても顔ぶれは大きく変わらず。また、昨季は吉尾海夏、山根陸、植中朝日といった脇を固める“役者”たちの成長・突き上げが明るい兆しだった。強いて挙げれば1番手GK一森純がガンバ大阪へ復帰も、FC町田ゼルビアのJ2優勝に守護神として貢献したGKポープ・ウィリアムの獲得に成功している。 <span class="paragraph-subtitle">◆派手な補強はせずとも</span> 新戦力に目を向ければ、経験豊富な34歳・山村和也を獲得できたことは大きい。昨季は最終ラインを中心にケガ人続出…センターバックとボランチを遜色なくこなせるベテランはバックアッパーとしてスタンバイするだろう。3年ぶり復帰の32歳・天野純はもちろん主力級の働きが期待できるし、途中投入なら“違い”を生み出す存在にもなれる。したがって、王座奪還へカギを握るは、やはり「キューウェル新監督の采配」といったところか。ワクワクドキドキのシーズンがもうすぐ始まる。 <span class="paragraph-subtitle">◆2024年冬移籍情報</span> 【IN】 GKポープ・ウィリアム(29)→FC町田ゼルビア/完全移籍 GK寺門陸(21)→レノファ山口FC/期限付き移籍より復帰 DF加藤蓮(24)→東京ヴェルディ/完全移籍 DF渡邊泰基(24)→アルビレックス新潟/完全移籍 DF吉田真那斗(22)→鹿屋体育大学/新加入 MF山村和也(34)→川崎フロンターレ/完全移籍 MF天野純(32)→全北現代モータース(韓国)/期限付き移籍より復帰 MF植田啓太(21)→栃木SC/期限付き移籍より復帰 【OUT】 GK一森純(32)→ガンバ大阪/期限付き移籍終了 GKオビ・パウエル・オビンナ(26)→ヴィッセル神戸/完全移籍 DF角田涼太朗(24)→カーディフ・シティ(イングランド)/完全移籍 DF平井駿助(21)→レイラック滋賀FC/完全移籍 MF木村卓斗(23)→ヴァンフォーレ甲府/期限付き移籍 MF南拓都(21)→レイラック滋賀FC/完全移籍 FW西村拓真(27)→セルヴェット(スイス)/期限付き移籍 FW杉本健勇(31)→ジュビロ磐田/期限付き移籍終了 FW津久井匠海(21)→アスルクラロ沼津/完全移籍 2024.02.16 18:15 Fri

プレーでも結果でも感動を、J1復帰3年目は「強く超える」飛躍のシーズンに【J1開幕直前ガイド|京都サンガF.C.】

2024シーズンの明治安田J1リーグが23日からいよいよ開幕する。今季からは20チーム制となり、降格も3つに増枠しての争いに。ここでは新シーズンの幕開けに先駆け、J1リーグ全チームをピックアップし、京都サンガF.C.を紹介していく。 【直近3シーズンの成績】 2023シーズン:13位(12勝4分け18敗) 2022シーズン:16位(8勝14分け12敗) 2021シーズン:J2・2位(24勝6分け12敗) 【昨季チーム得点王】 パトリック、豊川雄太 10ゴール 【今季ノルマ】 中位 【編集部イチオシ】 FW原大智 昨季J1:13試合出場/7ゴール <span class="paragraph-subtitle">◆2年目のJ1で改善</span> 曺貴裁監督が率いて3年目、J1に昇格して2年目のシーズンとなった2023シーズンは順位を上げて13位でフィニッシュ。継続路線でハードワークを続けて前進していくスタイルを継続した。一定の成果を得たシーズンだったと言えるが、ゴールに向かっていくワクワクさせるフットボールは見せられたとは言い難い。主導権を握り続ける戦いを目指したいところだ。 <span class="paragraph-subtitle">◆目標は高く設定、ハードな1年に</span> チームとしての目標は勝ち点60。2023シーズンに照らし合わせるとトップ3を争える成績。通常のシーズンでも5位以内に入ることができる数字を目標に掲げた。 それ以上の注目は得点を「60」に設定したこと。2023年は40得点、2022年は30得点と10得点は増えたが、今まで以上にゴールへの意欲を高める必要がある。感動、ワクワクを与えるサッカーを目指す中で、得点力向上は重要。昨季のチーム得点王のパトリックが去ったことは大きいが、新戦力のマルコ・トゥーリオ、昨季途中加入の原大智に懸かる期待は大きくなる。 失点は「45」と2023年と同じ数字を保ちたいという目標だが、守備陣には鈴木義宜を補強して浦和レッズへ移籍した井上黎生人の代役を確保。さらに湘南ベルマーレ時代の教え子である鈴木冬一をスイスから戻し、サイドにも厚みを持たせることにも成功した。中盤にもハードなプレーが得意で対人プレーが得意な塚川孝輝もFC東京から獲得。退団選手もいる中で、チームに必要な人材を揃えたと言える。 <span class="paragraph-subtitle">◆軸を定められるか</span> 京都として気になるのは、チームの軸になっている選手が少ないこと。2023シーズンから残る選手で先発出場を20試合以上達成したのは4名だけ。良く言えば実力が拮抗していると言えるが、悪く取れば固定できるほどのハイパフォーマンスを出し続けた選手がいなかったとも言える。自動降格が3チームになる今季は早くチームを波に乗せることが重要になる。目標に掲げた勝ち点60を達成するためにも任せられる軸になる選手が多く出ることは必要になるだろう。 【IN】 GKク・ソンユン(29)←北海道コンサドーレ札幌/期限付き移籍→完全移籍 GKファンティーニ燦(25)←福島ユナイテッドFC/完全移籍 DF飯田陸斗(18)←京都サンガF.C.U-18/昇格 DF喜多壱成(18)←京都サンガ.C.U-18/昇格 DF松田佳大(23)←水戸ホーリーホック/完全移籍 DF鈴木義宜(31)←清水エスパルス/完全移籍 DF鈴木冬一(23)←ローザンヌ・スポルト(スイス)/完全移籍 DF宮本優太(24)←浦和レッズ/期限付き移籍 MF安齋悠人(18)←尚志高校/新加入 MF塚川孝輝(29)←FC東京/期限付き移籍 FWマルコ・トゥーリオ(25)←セントラルコースト・マリナーズ(オーストラリア)/完全移籍 【OUT】 GK若原智哉(24)→V・ファーレン長崎/期限付き移籍 GKマイケル・ウッド(25)→未定 DF井上黎生人(26)→浦和レッズ/完全移籍 DF植田悠太(19)→大宮アルディージャ/期限付き移籍 DFイヨハ理ヘンリー(25)→サンフレッチェ広島/期限付き移籍満了 DF飯田貴敬(29)→ヴァンフォーレ甲府/期限付き移籍 MF三沢直人(28)→ヴァンフォーレ甲府/完全移籍 MF荒木大吾(29)→FC岐阜/完全移籍 MF山田楓喜(22)→東京ヴェルディ/期限付き移籍 FWパトリック(36)→名古屋グランパス/完全移籍 FW木下康介(29)→柏レイソル/完全移籍 FW木村勇大(22)→東京ヴェルディ/期限付き移籍 FW田中和樹(24)→ジェフユナイテッド千葉/期限付き移籍→完全移籍 FWイスマイラ(25)→栃木SC/期限付き移籍→完全移籍 2024.02.15 18:45 Thu

井原正巳監督がシーズン初めから指揮、天皇杯決勝の戦いを足がかりに【J1開幕直前ガイド|柏レイソル】

2024シーズンの明治安田J1リーグが23日からいよいよ開幕する。今季からは20チーム制となり、降格も3つに増枠しての争いに。ここでは新シーズンの幕開けに先駆け、J1リーグ全チームをピックアップし、柏レイソルを紹介していく。 【直近3シーズンの成績】 2023シーズン:17位(6勝15分け13敗) 2022シーズン:7位(13勝8分け13敗) 2021シーズン:15位(12勝5分け21敗) 【昨季チーム得点王】 細谷真大 14ゴール 【今季ノルマ】 残留 【編集部イチオシ】 FW細谷真大 昨季J1:34試合出場/14ゴール <span class="paragraph-subtitle">◆ギリギリの残留</span> 昨季は天皇杯で11年ぶりの決勝進出とタイトルにもう一歩のところまで迫ったが、リーグ戦はというと、前年の7位から大きく落としての17位に。ネルシーニョ監督の後任として井原正巳監督が指揮するようになってからも課題が少なかったわけではなかったが、最下位のみが降格というレギュレーションにも希望を見いだしつつ、犬飼智也の夏加入や守備整備で勝ち点を着実に積み上げ、残留を決めた。 <span class="paragraph-subtitle">◆補強は…</span> J1優勝の過去を持つチームであるのを考えると、到底満足できるものではなく、この冬のチーム整備から力を入れていきたいところだったが、補強はレンタルバックとJ2からのステップアップが中心に。昨年もJ1クラブでプレーした新戦力は木下康介に限られており、ほかの新顔では野田裕喜や白井永地、島村拓弥といった個人昇格者が占める。 <span class="paragraph-subtitle">◆細谷真大の残留は朗報だが</span> 一方、主力からの退団者では椎橋慧也、仙頭啓矢、山田康太がそれぞれ新たなチャレンジを選択。武者修行先の徳島ヴォルティスで昨季13ゴールとブレイクの森海渡は横浜FCによもやの完全移籍を決断した。昨季14ゴールのエース、細谷真大に冬の海外移籍がなさそうな情勢というのは朗報だが、チーム力は現時点でIN&OUTの動向からしてダウン感が強い。 <span class="paragraph-subtitle">◆若手の成長度合いでチーム力が変化も</span> ほかでは守備の立て直しにひと役を買った犬飼の完全移籍移行も良い知らせではあったが、現時点ではJ1経験の乏しい選手がどこまで戦力として独り立ちしていけるかどうかといったところ。修行でひと回り大きくなって戻った鵜木郁哉をはじめ、ポテンシャルを秘めた若手も多く、そこから何選手が台頭を遂げるかでチーム力も変わってくる。 <span class="paragraph-subtitle">◆シーズンを通じて天皇杯決勝の戦いを</span> 攻守にわたって多くの課題を持ち越しての今季だが、天皇杯決勝では川崎フロンターレを相手に前線からのプレッシングと組織としての守りで相手のパスワークに制限をかけ、PK戦にもつれる死闘。川崎Fを大いに苦しめたあのスタイルは可能性を感じさせ、今季の初めから打ち出していければ楽しみだ。井原監督も続投。17位に沈んだ昨季からの巻き返しを期す。 <span class="paragraph-subtitle">◆2024年冬移籍情報</span> 【IN】 DF野田裕喜(26)←モンテディオ山形/完全移籍 DF関根大輝(21)←拓殖大学/新加入 DF犬飼智也(30)←浦和レッズ/完全移籍移行 MF島村拓弥(24)←ロアッソ熊本/完全移籍 MF白井永地(28)←徳島ヴォルティス/完全移籍 MF熊坂光希(22)←東京国際大学/新加入 MF鵜木郁哉(22)←水戸ホーリーホック/期限付きより復帰 FW木下康介(29)←京都サンガF.C./完全移籍 FW升掛友護(20)←愛媛FC/期限付きより復帰 【OUT】 DFブエノ(28)→未定 DF岩下航(24)→期限付き移籍 DF田中隼人(20)→V・ファーレン長崎/期限付き移籍 DF大嶽拓馬(21)→EDO ALL UNITED/完全移籍 DFエメルソン・サントス(28)→インテルナシオナウ(ブラジル)/完全移籍 MF三原雅俊(35)→未定 MF椎橋慧也(26)→名古屋グランパス/完全移籍 MF山田康太(24)→ガンバ大阪/完全移籍 MF仙頭啓矢(29)→FC町田ゼルビア/完全移籍 MF落合陸(24)→水戸ホーリーホック/期限付き移籍 MF加藤匠人(24)→福島ユナイテッドFC/期限付き移籍 FWドウグラス(36)→未定 FWアンジェロッティ(25)→FC今治/完全移籍 FW森海渡(23)→横浜FC/完全移籍 2024.02.15 18:15 Thu

攻撃陣は多士済々、2年目のクラモフスキー体制は真価を発揮できるか【J1開幕直前ガイド|FC東京】

2024シーズンの明治安田J1リーグが23日からいよいよ開幕する。今季からは20チーム制となり、降格も3つに増枠しての争いに。ここでは新シーズンの幕開けに先駆け、J1リーグ全チームをピックアップし、FC東京を紹介していく。 【直近3シーズンの成績】 2023シーズン:11位(12勝7分け15敗) 2022シーズン:6位(14勝7分け13敗) 2021シーズン:9位(15勝8分け15敗) 【昨季チーム得点王】 ディエゴ・オリヴェイラ 15ゴール 【今季ノルマ】 上位 【編集部イチオシ】 MF松木玖生 昨季J1:22試合出場/1ゴール <span class="paragraph-subtitle">◆不完全燃焼に終わった昨シーズン</span> アルベル監督の下で2年目を迎えた2023シーズン。タイトル争いを目標としながら開幕から成績が安定せず、6月にリーグ戦3連敗を喫して12位にまで沈み、アルベル監督解任の決断を下した。後任にピーター・クラモフスキー監督が就任してからも劇的な改善はなく、パフォーマンスも低調に。最終的にはリーグ11位、3シーズン無冠の結果に終わり、誰にとっても不満の残る1年となった。 <span class="paragraph-subtitle">◆即戦力を補強し攻撃陣は多士済々</span> 思うような結果を残せなかった昨シーズンからの巻き返しを目指し、即戦力の補強に成功した。主だったところでは北海道コンサドーレ札幌から小柏剛、アルビレックス新潟から高宇洋、鹿島アントラーズから荒木遼太郎を獲得。さらに、ウニオン・ベルリンからは遠藤渓太が加わり、アタッカーの選択肢が豊富になったことは頼もしい。一方で、守備陣についてはユースからの昇格や大卒の加入など、最小限にとどまった。 <span class="paragraph-subtitle">◆クラモフスキー監督にとって勝負の年に</span> 即戦力の補強に成功し、渡邊凌磨こそ去ったもののディエゴ・オリヴェイラ、松木玖生、小泉慶ら多くの主力は残留。上位を争える戦力は十分揃っているだけに、就任2シーズン目を迎えるクラモフスキー監督の手腕が問われることになるだろう。昨シーズンは途中就任の難しさもあり、最後まで説得力のあるサッカーは見せられず。前クラブのモンテディオ山形でも2シーズン目に成績を上げJ1参入プレーオフにチームを導いているだけに、指揮官がどのような采配を振るうかは注目だ。 <span class="paragraph-subtitle">◆新時代に向けた第一歩を踏み出せるか</span> ここ最近はタイトル争いに絡めず、もどかしい想いを抱くファンも少なくない。そんな中で、クラブは創設25周年を契機にエンブレムを一新。ここから新しい歴史を築いていく決意を新たにした。今シーズンは東京ヴェルディやFC町田ゼルビアの昇格により、にわかに首都が熱気を帯びているが、そんな中で長年J1を戦ってきた矜持を示し、ファンを熱狂させるサッカーが見せられるか、クラブの真価が問われる。 <span class="paragraph-subtitle">◆2024年冬移籍情報</span> 【IN】 GK小林将天(18)←FC東京U-18/昇格 GK波多野豪(25)←V・ファーレン長崎/期限付き移籍より復帰 DF岡哲平(22)←明治大学/新加入 DFペク・インファン(18)←チョナンジェイル高校(韓国)/新加入 DF東廉太(19)←SC相模原/期限付き移籍より復帰 MF高宇洋(25)←アルビレックス新潟/完全移籍 MF安斎颯馬(21)←早稲田大学/新加入 MF荒木遼太郎(22)←鹿島アントラーズ/期限付き移籍 MF遠藤渓太(26)←ウニオン・ベルリン(ドイツ)/期限付き移籍 MF安田虎士朗(20)←栃木SC/期限付き移籍より復帰 MF品田愛斗(24)←ヴァンフォーレ甲府/期限付き移籍より復帰 MF原川力(30)←セレッソ大阪/完全移籍移行 FW小柏剛(25)←北海道コンサドーレ札幌/完全移籍 FW野澤零温(20)←松本山雅FC/期限付き移籍より復帰 【OUT】 GKヤクブ・スウォビィク(32)→コンヤスポル(トルコ)/完全移籍 DF木村誠二(22)→サガン鳥栖/期限付き移籍 DFペク・インファン(18)→ツエーゲン金沢/期限付き移籍 DF大森理生(21)→いわきFC/期限付き移籍 DF蓮川壮大(25)→清水エスパルス/期限付き移籍 DF岡庭愁人(24)→ジェフユナイテッド千葉/期限付き移籍 MF渡邊凌磨(27)→浦和レッズ/完全移籍 MF青木拓矢(34)→未定/契約満了 MF塚川孝輝(29)→京都サンガF.C./期限付き移籍 MFアルトゥール・シルバ(28)→大宮アルディージャ/完全移籍 MF西堂久俊(22)→鹿児島ユナイテッドFC/期限付き移籍 MF梶浦勇輝(20)→ツエーゲン金沢/育成型期限付き移籍延長 MF内田宅哉(25)→名古屋グランパス/完全移籍移行 FWアダイウトン(33)→ヴァンフォーレ甲府/完全移籍 FW熊田直紀(19)→ヘンク(ベルギー)/期限付き移籍 FWペロッチ(26)→シャペコエンセ(ブラジル)/期限付き移籍満了 2024.02.14 19:00 Wed
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