【ラ・リーガ第19節プレビュー】首位ターンはマドリーorジローナ? 新年初戦は前半戦ラストゲーム

2024.01.02 19:00 Tue
首位ターンはマドリーかジローナか?
Getty Images
首位ターンはマドリーかジローナか?
2023年最終戦となった第18節では、劇的勝利を収めたレアル・マドリーが取りこぼしたジローナを抜いて首位奪還。また、第2集団ではセビージャとの延期分を制したアトレティコ・マドリーがバルセロナと勝ち点で並んでいる。
PR
2024年初戦となる今節は前半戦の最終戦となり、勝ち点45で並ぶ首位のレアル・マドリー、2位のジローナのいずれが冬の王者に輝くかに注目が集まるところだ。
レアル・マドリーは前節、後半序盤のDFナチョの退場に影響もあってアラベスに大苦戦。それでも、ゴールレスドローが濃厚と見られた後半アディショナルタイムに伏兵ルーカス・バスケスが決めた値千金の決勝ゴールによって劇的なウノセロ勝利を収めた。これにより、首位で年越しに成功したチームでは今シーズン限りでの退団が既定路線と見られたアンチェロッティ監督の契約延長という朗報も届いた。

その良い流れを活かして勝ち切りたいホーム開催の新年初戦は14位のマジョルカと対戦する。DFアラバの長期離脱にナチョのサスペンションによってセンターバックのやり繰りはさらに困難を極め、DFリュディガーの相棒はMFチュアメニが務めることが濃厚だ。その一方で、FWヴィニシウス、MFカマヴィンガ、DFカルバハルの3選手がチームトレーニングに復帰し、この試合での戦列復帰の可能性が高まった点は非常にポジティブなニュースだ。この試合ではエース復帰で破壊力を増す攻撃力でアウェイチームの堅守をこじ開けたい。

逆転での首位ターンを目指すジローナは前節、今季上位相手に粘りが光る7位のベティスと1-1のドロー。主砲ドヴビクのゴールで先制したが、試合最終盤のセットプレーで追いつかれてもったいない勝ち点逸となった。その痛恨ドローからバウンスバックを図る今節は、勝ち点7差で3位に位置するアトレティコとの上位対決となる。今季ここまでの上位陣との対戦ではバルセロナ相手に勝利を収めた以外は勝ち点3を手にできておらず、真のタイトルコンテンダーとなる上ではホームで勝ち切りたいところだ。
対するアトレティコはアスレティック・ビルバオ、ヘタフェとの試合を1分け1敗で終えていたなか、悪天候の影響で延期されたセビージャとの第4節延期分をウノセロ勝利で飾って3戦ぶりの勝利。途中出場のDFソユンジュの一発退場で苦しい戦いを強いられたが、MFマルコス・ジョレンテの虎の子の1点を守り切り白星を取り戻して2023年の戦いを終えた。敵地での激戦が予想されるなか、2試合連続で退場者を出しているカードトラブルを避けたいところ。また、やや疲労感が出ていたFWグリーズマンとFWモラタの2トップが束の間のリフレッシュを経て再び躍動できるかが勝敗のカギを握る。

4位のバルセロナは後半戦での逆転連覇を目指し、9位のラス・パルマス相手に連勝を狙う。前節は最下位アルメリアに2度のリードを追いつかれる拙い試合運びとなったが、カピタンのDFセルジ・ロベルトの圧巻のドブレーテの活躍によって3-2の辛勝。公式戦4試合ぶりの勝利でひとまず危機を脱した。ラス・パルマスはレアル・マドリーに次ぐリーグ2位の堅守を誇る相手であり、得点力の問題を抱えるチャビのチームにとって短いブレーク期間での修正が試される一戦となる。主砲レヴァンドフスキの奮起と共にチームとして多くの決定機を生み出せるか注目したい。

MF久保建英を擁する6位のレアル・ソシエダは、16位のアラベスとのバスク自治州ダービーで2024年の戦いをスタートする。前節、目に余るラフプレーが物議を醸したカディス相手にゴールレスドローに終わったラ・レアルは、公式戦3試合連続0-0のドローと深刻な得点力不足に喘ぐ。さらに、久保のアジアカップ招集が正式決定したことで、さらなる攻撃のクオリティダウンが見込まれる。今回のアラベス戦では久保の置き土産のゴールに期待しつつ、FWサディクとFWアンドレ・シウバのセンターフォワード陣、負傷明けのFWバレネチェアらのパフォーマンスにも注目が集まるところだ。

その他ではキケ・フローレス体制で1勝1敗の15位セビージャと、5位のアスレティック・ビルバオが対峙する名門対決。開幕から未だ未勝利の最下位アルメリア、年明けの数試合の結果次第でベニテス監督更迭も噂される18位セルタ、激戦必至のヘタフェvsラージョのオトラ・マドリード・ダービーも必見だ。

《ラ・リーガ第19節》
▽1/2(火)
《25:00》
ヘタフェ vs ラージョ
《27:15》
レアル・ソシエダ vs アラベス
《29:30》
バレンシア vs ビジャレアル

▽1/3(水)
《25:00》
グラナダ vs カディス
《27:15》
セルタ vs ベティス
レアル・マドリー vs マジョルカ
《29:30》
ジローナ vs アトレティコ・マドリー

▽1/4(木)
《25:00》
オサスナ vs アルメリア
《27:15》
セビージャ vs アスレティック・ビルバオ
《29:30》
ラス・パルマス vs バルセロナ

PR
関連ニュース

【ラ・リーガ第37節プレビュー】EL出場権懸けたベティスvsソシエダ! 不穏バルサは2位フィニッシュ決められるか

今シーズン最後のミッドウィーク開催となった前節はアトレティコ・マドリー、アスレティック・ビルバオのトップ4争いが決着。また、残留争いでは18位のカディスが勝ち点3を積み上げて逆転残留に望みを繋げた。 次週の今季最終節を前に、ほぼすべての争いへの決着も見込まれる今節はバルセロナ(勝ち点79)とジローナ(勝ち点75)の2位争い、7位のベティス(勝ち点56)と6位のレアル・ソシエダ(勝ち点57)のヨーロッパリーグ(EL)出場権争い、残り1枠を巡る残留争いに注目が集まる。 前節、最下位のアルメリアを相手にMFフェルミン・ロペスのドブレーテの活躍で快勝を収めたバルセロナは、2連勝で2位の座を死守。15位のラージョをホームで迎え撃つホーム最終戦での勝利で来シーズンのスーペル・コパ・デ・エスパーニャ出場権確保を狙う。 ジローナ戦大敗後は2連勝と復調の気配を示すブラウグラナだが、ここ数日間でクラブ内で問題が発生。先日に退任を翻意して続投が発表されたチャビ監督とラポルタ会長の間でクラブ財政や補強を巡る一部発言を巡って亀裂が生じ、同会長が解任を決断したとの報道が出ており、現状では今回の一戦がチャビ体制で戦う最後のホームゲームとなる可能性が高い。そういった不穏なムードの中でチームとしてピッチ上のパフォーマンスに集中できるか。 一方、そのバルセロナ相手のシーズンダブルによって悲願のチャンピオンズリーグ(CL)出場権を確保したジローナ。ただ、その目標達成で少し気が抜けたか、直近2試合はアラベス、ビジャレアル相手に1分け1敗で3位に転落。バルセロナとは4ポイント差、4位のアトレティコとは2ポイント差となった。難所メスタージャに乗り込む9位のバレンシア戦では残り2試合での熾烈なピチーチ争いに身を置く得点ランキング首位のFWドフビクの再爆発に期待だ。 来季のELとカンファレンスリーグ(ECL)争いでは8位のビジャレアル(勝ち点51)に逆転でのECL出場権獲得の可能性が残されているが、実質ソシエダ、ベティスの2チームに絞られており、今回の直接対決の結果が来季の両チームがいずれのコンペティションで戦うかを決めることになる。 MF久保建英を擁するソシエダは前節、3試合ぶりのスタメン復帰を果たした日本代表MFの見事なアシストからFWアンドレ・シウバが決めたゴールを最後まで守り切ってウノセロ勝利。2試合ぶりの白星を飾った。最終節にアトレティコとの対戦を控えるため、来季EL出場へ敵地で勝利必須のベティスとの直接対決では、状態を上げる久保の決定的な仕事を期待したい。 残留争いではカディスvsラス・パルマス、マジョルカvsアルメリア、グラナダvsセルタの3カードの結果次第で今節でのカディスの降格が決定する。 直近ヘタフェ、セビージャ相手の連勝で逆転残留へ粘りを見せるカディス(勝ち点32)は、17位のマジョルカ(勝ち点36)と4ポイント差に接近。また、16位のセルタ(勝ち点37)とは5ポイント差と残り2試合で連勝できれば逆転残留も可能だ。 そういった中、今節は14位のラス・パルマス(勝ち点38)とのホームゲームを戦うことになり、3連勝達成の可能性は十分にある。ただ、マジョルカは最下位のアルメリア、セルタは19位のグラナダとすでに降格が決定した相手との対戦となるため、両者の結果次第で勝利を収めても降格が決定する状況だ。 6月1日にドルトムントとのCL決勝を控える首位のレアル・マドリーは、ビジャレアルとのアウェイゲームでリーグ10連勝を狙う。前節はDFリュディガーをスタメンから外したものの、ほぼ主力を起用としたアラベスとのホームゲームをFWヴィニシウスのドブレーテの活躍などでマニータの完勝。攻撃陣の躍動に加え、GKルニンとCLファイナルのスタメンの座を争う守護神クルトワが圧巻のパフォーマンスを披露し猛アピール。実りある内容での勝利となった。アウェイ開催となる今節は再びターンオーバーの可能性が高いが、逆転でのピチーチを狙うベリンガムらが貪欲にゴールを目指して勝ち点3を目指すことになる。 前節、ヘタフェ相手にFWグリーズマンのトリプレーテの活躍で3-0の快勝を収めたアトレティコは、12シーズン連続のCL出場権獲得に成功。今節は3位の座も意識しながら、13位のオサスナとのアウェイゲームに臨む。 《ラ・リーガ第37節》 ▽5/18(土) 《28:00》 アラベス vs ヘタフェ ▽5/19(日) 《26:00》 アトレティコ・マドリー vs オサスナ アスレティック・ビルバオ vs セビージャ バルセロナ vs ラージョ ベティス vs レアル・ソシエダ カディス vs ラス・パルマス マジョルカ vs アルメリア グラナダ vs セルタ バレンシア vs ジローナ ビジャレアル vs レアル・マドリー 2024.05.18 19:00 Sat

電撃退任発表から一転続投のチャビ監督が解任の危機…クラブが“財政問題”を口にしたことに不信感

今シーズン限りでの退任を発表していながら、一転して来シーズンも続投することを発表していたバルセロナのチャビ・エルナンデス監督だが、解任される可能性があるようだ。スペイン『ムンド・デポルティボ』が伝えている。 慢性的な財政難に陥り、満足いくチーム作りもできない中で戦っていたチャビ監督。そんなこともあり、シーズン中の大敗を受けて電撃的に退任することを発表していた。 後任監督探しなども始まっていた一方で、ジョアン・ラポルタ会長をはじめとしたクラブ幹部は続投を求め、その思いを受け止めたチャビ監督が続投に合意。チームも状態を持ち直すなど、来シーズンに向けて良い状態に入っていると思われた。 しかし、一転して今度はクラブ側がチャビ監督へ不信感を持ったとのこと。16日に行われたアルメリア戦に向けた記者会見の様子に失望したという。 チャビ監督は記者会見でクラブの財政状況に言及。レアル・マドリーや他のヨーロッパのトップクラブとの競争はできないと発言した。 「バルセロナのファンは、スペインのレアル・マドリーや他のヨーロッパ諸国のクラブと競争するのは、特に経済的に非常に困難な状況であることを理解する必要があると思う」 「我々はこれに適応するつもりだ。それは、競争したり、トロフィーを争うために戦いたくないという意味ではない。現時点でのバルセロナの状況ということだ。我々には安定性と時間が必要だ」 そもそもはクラブが生み出した負債。新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックを境に、クラブが抱える巨額の負債が明るみ出ており、以前のクラブの体制などが生み出した負の遺産灯されている。 その解消に当然動いている一方で、移籍市場が開くたびに競争ができない状況は監督にとっては不満であることは違いない。選手の登録ができないこと、資金を生み出すために選手を売却しなければいけないことなど、プラスに働くものはない状況だ。 一方で、クラブとしてはその発言が許せなかった模様。そのため、新たなプロジェクトを一旦白紙にし、チャビ監督を解任する声が高まっているという。 今シーズンのバルセロナはレアル・マドリーから大きく離されて2位。コッパ・イタリアもチャンピオンズリーグも敗退し無冠に終わった。 昨シーズン王者でありながら、1年で無冠に。加えて、今夏の移籍市場ではライバルのマドリーは補強にも動ける状況。チャビ監督が言いたいことも、理解はできるだろう。 2024.05.17 21:25 Fri

チャビ監督がラポルタ会長と問題なしをアピール 「私は来季も監督であると確信」

バルセロナを率いるチャビ・エルナンデス監督が16日に行われたラ・リーガ第36節のアルメリア戦を振り返った。スペイン『マルカ』が報じている。 2位返り咲きのバルセロナは降格決まるアルメリアのホームに乗り込み、前後半にフェルミン・ロペスがそれぞれゴール。2試合連続の2-0勝利で連勝とした。 3位ジローナにも4ポイント差をつけ、2位固めのバルセロナ指揮官もこの勝利結果に満足感を示している。 「彼らにも非常に明確なチャンスがあり、我々も落ち着きがあったが、少し力強さに欠けた。2点目はもっと早く決められたはず。だが、2位フィニッシュの最低目標に近づく上で、意義ある勝利だ」 ドブレーテでシーズン10ゴールに伸ばしたフェルミンにも「彼はプレシーズンの時点ですでに準備万端だった」と評すと、ジョアン・ラポルタ会長の怒りを買ったとされるこの試合前会見でのチーム財政を巡る発言を釈明した。 「(ラポルタ会長とは)関係変わらずだ。すべてが正常。私は真実を言ったまでだ。すべてのタイトルを目指して戦い、その野心と熱意もあるが、簡単な状況じゃない」 「来季も監督であると確信しているし、このクラブにいられるのも光栄で、タイトルを掴みたいが、最高の状況じゃなく、それを好転させられるよう取り組んでいる」 「私からもそれを会長とデコに伝えてある。バルサが再びタイトルを掴むため、競い、戦いたいと心から思う。騒がれているのはわかっているが、意欲、熱意、野心が私にある。デコや会長と来季の契約も練っているところだ」 2024.05.17 11:25 Fri

フェルミン・ロペスのドブレーテで最下位アルメリアを退けたバルセロナが2位堅守【ラ・リーガ】

バルセロナは16日、ラ・リーガ第36節でアルメリアとのアウェイ戦に臨み、2-0で勝利した。 3日前の前節レアル・ソシエダ戦を2-0で勝利し2位返り咲きとしたバルセロナ(勝ち点76)は4選手を変更。ギュンドアンが出場停止の中、中盤にはセルジ・ロベルトが入った。 既に降格の決まっている最下位アルメリア(勝ち点17)に対し、3トップにレヴァンドフスキ、ヤマル、フェラン・トーレスを起用したバルセロナが立ち上がりから押し込むと14分に先制する。左サイドからのフォルトのインスウィングクロスをフェルミン・ロペスが頭で合わせた。 先制後の22分にはレオ・バチストンにディフェンスライン裏を取られるピンチを迎えるも、シュートミスに救われる。 前半半ば以降も主導権を握りきれないバルセロナは42分にもピンチ。またもディフェンスライン裏を突かれ、エンバルバにポスト直撃のシュートを浴びせられた。 追加タイムにフェルミン・ロペスがミドルでGKを強襲した中、バルセロナが1点をリードして前半を終えた。 迎えた後半開始2分、ロサーノに決定機を許したバルセロナはなかなか追加点に迫るような好機を生み出せない状況が続く。 それでも67分、少ないチャンスをモノにして追加点。セルジ・ロベルトがボックス左まで持ち上がりクロス。これをフェルミン・ロペスが合わせた。 フェルミン・ロペスのドブレーテで試合の大勢を決めたバルセロナはレヴァンドフスキとセルジ・ロベルトをお役御免とした中、終盤にかけては危なげなく試合を消化。2位の座を堅守している。 2024.05.17 06:23 Fri

ヤマル&クバルシはパリ五輪回避でユーロに専念? バルセロナがスペインサッカー連盟と交渉中か

バルセロナはスペイン代表MFペドリの二の舞いを回避すべく、スペインサッカー連盟(RFEF)と交渉を重ねているようだ。スペイン『ムンド・デポルティボ』が報じた。 ペドリは2021年夏、スペイン代表として臨んだユーロ2020と、U-24スペイン代表として戦った東京オリンピックの両方でフル稼働。多くの疲労やダメージが蓄積し、その後のケガのサイクルへと繋がってしまった。 同様の事態が懸念されるのが、スペイン代表でも重要な戦力になりつつある16歳のFWラミン・ヤマルと、17歳のDFパウ・クバルシ。今夏のユーロ参戦が確実視されるほか、パリ・オリンピックを戦うU-23スペイン代表メンバーにも選ばれる可能性がある。 しかし、バルセロナはヤマルとクバルシがユーロのみのプレーで済むよう、RFEFの関係者と協議しており、これがほぼ決まりかけているとのこと。一方、パリ・オリンピックを戦うU-23スペイン代表には、21歳のMFフェルミン・ロペスと、ジローナへ貸し出し中の23歳DFエリック・ガルシアの2名を送り込むつもりのようだ。 なお、バルセロナは今夏のプレシーズン中、7月下旬から8月上旬にかけてアメリカ遠征を予定。パリ・オリンピックとスケジュールが重なることから、プラン通りに事が運べばフェルミンとエリック・ガルシアは不参加となる。 また、ユーロに参加した選手には最低でも3週間の休暇が与えられる見込み。スペイン代表が7月14日の決勝まで勝ち進んだ場合、ヤマルとクバルシの2名もアメリカには行かないことが予想される。 2024.05.16 21:10 Thu
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly