【プレミアリーグ第12節プレビュー】チェルシーvsシティに、上位陣はバウンスバック図る

2023.11.11 12:00 Sat
チェルシーvsシティに、NL勢はバウンスバック図る
Getty Images
チェルシーvsシティに、NL勢はバウンスバック図る
先週末に行われた第11節ではトッテナム、アーセナルのノースロンドン勢がいずれも今シーズン初黒星。これで無敗のチームが消滅した中、王者マンチェスター・シティが首位に返り咲いた。
PR
2023年最後のインターナショナルマッチウィークを控えるなかでの開催となる今節は、10位のチェルシーと首位のマンチェスター・シティによるビッグマッチが最注目カードだ。
チェルシーは前節、首位のトッテナムとアウェイで対戦。ポチェッティーノ監督のN17初帰還に注目が集まったなか、ダービーは壮絶な展開に。開始早々に失点を喫し、守勢が続いたチェルシーだったが、DFロメロの一発退場にPK献上によってMFパーマーのゴールで追いつくと、後半序盤に2人目の退場者を出したホームチームに対して猛攻を仕掛けた。相手の堅守に手を焼いたものの、悩めるFWジャクソンのハットトリックによって最終的に4-1で勝利。首位チームに初黒星を与える会心のリーグ3戦ぶりの白星となった。

ただ、昨季から思うように結果が出ていないスタンフォード・ブリッジで再び首位チームを迎え撃つビッグゲームでは苦戦必至。相手の強力な攻撃を何とか撥ね返しつつ、古巣対戦のFWスターリングやパーマーの躍動が求められるところだ。

対するシティは前節、下位に沈むボーンマスと対戦。前半序盤こそ相手の守備的な戦い方に手を焼いたが、FWドクが1ゴール4アシストの驚異的な活躍を披露し、終わってみれば6-1の圧勝。リーグ3連勝を達成した。さらに、直近のチャンピオンズリーグ(CL)ではFWハーランドの2ゴールなどでヤング・ボーイズを3-0と一蹴。2節を残しての決勝トーナメント進出を決めている。同試合でDFストーンズとDFアカンジが負傷するアクシデントに見舞われたが、代役は十分に揃っており良い形で敵地へ乗り込む。
そのシティを2ポイント差で追う2位のトッテナムは、14位のウォルバーハンプトンとのアウェイゲームでバウンスバックの白星を目指す。前述のチェルシー戦ではロメロとDFウドジェの退場に加え、DFファン・デ・フェン、MFマディソンが重傷を負う痛恨のアクシデントに見舞われた。さらに、今週に入って以前から恥骨に問題を抱えていたFWリシャルリソンが手術を受け、元々選手層に問題を抱えるチームはさらなる窮地に立たされる。

対戦相手のウルブスは下位に低迷しているが、シティに今季初黒星を与えマンチェスター・ユナイテッドやリバプール相手にも善戦するなど上位陣との対戦においては侮れない相手だ。この試合では負傷とサスペンションによってバックラインの主力3選手を欠くなか、今季初先発が見込まれるDFダイアーに加え、今夏ブラックバーンから加入した18歳DFフィリップスのプレミアデビューも見込まれる。守備面に大きな不安を抱えるなか、FWソン・フンミンやMFクルゼフスキらアタッカー陣の爆発が勝利のカギを握る。また、敗れたダービーにおいても超急造のバックラインで9人でのハイライン戦術で最後まで勝ち点の可能性を残したポステコグルー監督の采配にも注目だ。

そのトッテナムとお付き合いする形で前節のニューカッスル戦で今季初黒星を喫した4位のアーセナルは、19位に低迷するバーンリーと対戦。ハイインテンシティの攻防を繰り広げたマグパイズとのアウェイゲームでは勝ち点3に値するパフォーマンスだったとは言えないが、少なくとも勝ち点1は持ち帰れる内容を見せた。だが、大きな波紋を残したFWゴードンの物議を醸す1ゴールに泣き、EFLカップのウェストハム戦に続く公式戦連敗となった。

それでも、CLのセビージャ戦では不振の相手にFWトロサール、FWサカのゴールによって2-0の完勝。大事を取って前半のみの出場となったDF冨安健洋ら一部主力のコンディションは懸念材料だが、きっちりリバウンドメンタリティを示した。直近で公式戦5連敗且つ、2得点14失点と泥沼の昨季チャンピオンシップ王者をしっかりと叩いてリーグ戦でも勝利を取り戻したい。

そのアーセナルと同勝ち点で3位のリバプールは、直近の3連勝で9位に浮上してきた難敵ブレントフォード相手に公式戦3試合ぶりの勝利を狙う。前節は昇格組ルートン・タウン相手にFWヌニェスの再三の決定機逸など最後の精度を欠いた結果、相手の見事なカウンター一発に屈して先に失点。その後、FWルイス・ディアスの土壇場ゴールによって辛くも勝ち点1を拾う形となった。さらに、直近のヨーロッパリーグ(EL)ではトゥールーズに2-3で敗れ、今季のELで初黒星を喫した。MF遠藤航ら控え選手の振るわないパフォーマンスに加え、後半は主力5人をピッチに送り込んだものの挽回できず。インターナショナルブレークを挟んでシティとのビッグマッチを控えており、ホームで戦うビーズとの一戦で何とか白星を取り戻したい。

8位のマンチェスター・ユナイテッドは17位のルートンとホームで対戦する。前節のフルアム戦では後半最終盤にMFブルーノ・フェルナンデスが決めた劇的ゴールによって1-0の勝利を収めて公式戦連敗をストップ。だが、CLではコペンハーゲンとのアウェイゲームでよもやの3-4の逆転負け。

古巣対戦となったFWホイルンドの2ゴールで前半半ばまでに2点を先行したが、FWラッシュフォードの一発退場で流れが変わると2点差を追いつかれる。その後、何とか粘ってB・フェルナンデスのPKによるゴールで勝ち越しに成功したが、後半終盤の連続失点によって格下に金星を献上した。さらに、DFエバンスと新たな負傷者も出してしまい、厳しい状況で今回の一戦に臨む。仮に今回のルートン戦でホーム3連敗を喫するようなことがあれば、テン・ハグ監督の去就問題に発展するだけにコペンハーゲン戦で評価を落としたラッシュフォードやDFヴァランらの奮起が求められる。

MF三笘薫を擁する7位のブライトンは最下位に低迷するシェフィールド・ユナイテッド相手にリーグ戦6試合ぶりの白星を目指す。前節は下位に沈むエバートンに苦戦し、三笘が演出したオウンゴールによって辛くも1-1のドローとなった。直近のELではその三笘の躍動もあって泥沼のアヤックス相手に2-0の快勝を収めたが、DFダンク、MFミルナー、DFエストゥピニャンの主力3選手が相次いで負傷。同試合の勝利を素直に喜べない形となった。そういった逆境で臨むブレイズ戦では三笘やブラジル代表初招集のFWジョアン・ペドロ、出場時の効率の良さが際立つFWアンス・ファティら攻撃陣の活躍でラクな試合展開に持ち込みたい。

その他では前節のノッティンガム・フォレスト戦で0-2の完敗を喫したものの、リーグ戦のホームゲーム12連勝中で1983年のクラブ記録に王手をかけた5位のアストン・ビラの試合や、負傷者続出で正念場を迎える6位のニューカッスルといった上位陣に戦いにも注目だ。

◆プレミアリーグ第12節
▽11/11(土)
《21:30》
ウォルバーハンプトン vs トッテナム
《24:00》
クリスタル・パレス vs エバートン
マンチェスター・ユナイテッド vs ルートン・タウン
アーセナル vs バーンリー
《26:30》
ボーンマス vs ニューカッスル

▽11/12(日)
《23:00》
アストン・ビラ vs フルアム
ブライトン vs シェフィールド・ユナイテッド
リバプール vs ブレントフォード
ウェストハム vs ノッティンガム・フォレスト
《25:30》
チェルシー vs マンチェスター・シティ

PR
関連ニュース

ブルーノ・フェルナンデスが注目の去就に改めて発言 「望んでくれる限りはここにいるつもり」

マンチェスター・ユナイテッドのポルトガル代表MFブルーノ・フェルナンデス(29)が注目の去就に改めて発言した。 新たにキャプテンの役割を託される今季も公式戦15得点12アシストと攻撃陣の絶対軸となるブルーノ。ただ、ユナイテッドは決勝進出のFAカップを除けば、チャンピオンズリーグ(CL)もグループステージ最下位で敗退と散々たる結果に終わり、主戦のプレミアリーグも最終節を残して8位と振るわずだ。 来る夏には組織改革を進めるジム・ラトクリフ共同オーナーのもと、現場レベルも大幅な整理が推察され、ブルーノもオファー次第で売却かと報じられ、話題に。ブルーノからも「いつだって選手が残留を望む必要があるけど、残ってほしいとも思われないといけない」との発言がなされ、不透明感が漂う。 注目を集める形でシーズン終盤を迎えたブルーノは15日にニューカッスル・ユナイテッドを相手に行われたプレミアリーグ第37節のホーム最終戦後、イギリス『スカイ・スポーツ』で「まだ2試合あるし、最高の形で締めくくらないといけない」と決意を新たにしつつ、揺れる去就にも改めて言及したという。 「クラブが僕を求め、将来の一員として望んでくれる限りはここにいるつもり。何かしらの理由で彼らが僕を望まないのであれば、出ていく」 こちらも進退が不透明だが、ニューカッスル戦後のエリク・テン・ハグ監督からも改めて残留を願う声が聞こえてくるブルーノ。最近のイギリス『The Athletic』ではクラブとの会談を経て残留との見方もあるが、いかに。 2024.05.17 15:05 Fri

去就不透明のB・フェルナンデスにサウジから関心、ロナウド所属のアル・ナスルが巨額オファー計画か

サウジ・プロフェッショナルリーグのアル・ナスルは、今夏にマンチェスター・ユナイテッドのポルトガル代表MFブルーノ・フェルナンデス(29)を狙う可能性があるようだ。 2シーズン目を迎えたエリク・テン・ハグ監督の下で、低調なシーズンとなってしまったユナイテッド。今夏にはジム・ラトクリフ共同オーナーのもと、大幅な選手整理も予想されているが、大黒柱であるブルーノの去就も不透明となっている。 ブルーノは『DAZN』のインタビューにおいて、「選手はいつだってここにいるのを望む必要があるけど、残ってほしいと思われないといけない」と発言。思うような成績を残せていないチームへの不満もうかがえる発言は憶測を呼んだが、クラブとしては全力で慰留する考えであり、残留は既定路線と考えられている。 しかし、イギリス『デイリー・メール』によると、アル・ナスルが今夏に動き出す可能性がある模様。同クラブに所属するクリスティアーノ・ロナウドは、元同僚であるブルーノとの再共演を熱望しているようだ。 アル・ナスルはブルーノに対して最大で9000万ポンド(約176億円)の移籍金を提示する用意があるとのこと。ユナイテッドにとっても無視できない金額になるが、クラブや選手がどのような決断を下すかが注目される。 2024.05.16 17:50 Thu

2戦連続先発で存在感発揮のアムラバト、常に準備していたものの「100%の状態ではない」

マンチェスター・ユナイテッドのモロッコ代表MFソフィアン・アムラバトが自らのパフォーマンスを振り返っている。クラブ公式サイトが伝えた。 15日、プレミアリーグ第34節延期分でニューカッスルをホームに迎えたユナイテッド。イングランド代表MFコビー・メイヌーやコートジボワール代表FWアマド・ディアロ、デンマーク代表FWラスムス・ホイルンドのゴールで3-2の打ち合いを制した。 そんな中、中盤で奮闘したのが今シーズン、フィオレンティーナからユナイテッドにレンタル加入しているアムラバト。前節のアーセナル戦に続き先発すると、相手のカウンターからのピンチを巧みなスライディングタックルで防ぐ見せ場もあり、チームの勝利に大きく貢献した。 ユナイテッドではここまでリーグ戦9試合の先発にとどまっている上、本職ではないサイドバックも任されるなど難しい立ち位置が続いたが、求められた際に全力を出せるよう準備を整えていたと試合後にコメント。フル出場での勝利を喜んでいる。 「(ベンチ続きの日々は)当然簡単ではなかった。誰もがプレーしたいと思っているからね。忍耐強くならなければならなかったが、常にチームのために戦う準備はできていた」 「チームが僕を必要とする時、必要とされる場所で1分でも10分でもプレーする。トレーニングでは常にベストを尽くすし、チームを助けられるようトライする」 「できることは1つしかないと思う。ハードワークして、チャンスが来るのを待つだけだ。シーズン終盤だから少し遅いかもしれないが、そのチャンスが来て、今日勝てたことを嬉しく思う」 また、プレータイムの少なさゆえまだ真価を発揮できていないとも語ったアムラバト。それでも今できることはやったと胸を張っている。 「自分をアピールできるのは良いことだけど、まだトップのソフィアン・アムラバトではないし、どんなプレーができるかだ。ここ4、5カ月で90分間プレーしたのは2度目だから、普段のような100%の状態ではない」 「だけど、自分が良いプレーをしたこと、そしてチームとしても良いプレーが見せられたことをとても嬉しく思っている。それに、僕らはこの試合で勝利したかった」 2024.05.16 17:04 Thu

「どうやったらこんな間違いができる?」足裏がかかとに入るもノーファウル…ゴードンは渦中のVARに激怒「明確なミスジャッジだ」

ニューカッスルのイングランド代表FWアンソニー・ゴードンが、判定に対して怒りを露わにした。イギリス『デイリー・メール』が伝えている。 ゴードンは15日に行われたプレミアリーグ第34節延期分のマンチェスター・ユナイテッド戦で先発。ヨーロッパリーグ(EL)出場権を賭けた重要な一戦だったが、31分に失点を許す苦しい展開に。その直後、ボックス内に進入したゴードンが背後からソフィアン・アムラバトに倒されるも判定はノーファウル。映像で見ると、アムラバトの足裏がゴードンのかかとに入りソックスも破れていたが、VARでも判定は変わらなかった。 後半は点の取り合いとなりゴードンにも得点が生まれたが、あと一歩及ばず2-3で敗北。ニューカッスルはチェルシーに抜かれて7位に転落しており、非常に痛い黒星となった。 試合後、ゴードンは自身へのファウルでPKが与えられなかったことに激怒。特に映像を見ながら何もしなかったとVARへの怒りは止まらず、VAR廃止に向けたクラブ投票が行われるとも報じられる中で、現状のままは許されないとの見方を示した。 「これは明確で明らかなミスジャッジだ。どうやったらこんな間違いができるのか、僕にはわからない。VARは排除するか、改善するかのどちらかしかないだろう。それはとてもシンプルだ」 「ピッチ上で審判が間違った判断をするのは仕方ない。物事の発生は本当に一瞬だからね。だけど、VARが間違った判断をする意味がわからない。ミスを修正するためにあるはずだ。(アムラバトは)僕のアキレス腱を蹴り、背中を押していた。正直言って、こうなる意味がわからない」 2024.05.16 15:30 Thu

「絶対に引き止めたい」退団報道も出ているB・フェルナンデスの去就にテン・ハグ監督が言及「彼はクラブを愛している」

マンチェスター・ユナイテッドのエリク・テン・ハグ監督が、去就が騒がしいポルトガル代表MFブルーノ・フェルナンデスについて語った。クラブ公式サイトが伝えた。 15日、プレミアリーグ第34節延期分でユナイテッドはホームにニューカッスルを迎えると、撃ち合いに。ホーム最終戦で3-2で勝利を収めることに成功した。 今シーズンはケガ人が相次いだこともあり、苦しい1年となったが、FAカップで決勝に勝ち上がっており、タイトル獲得のチャンスが最後にある。 一方で、新オーナーも決定し、選手たちの入れ替えも行われることに。その中で注目を集めているのが、キャプテンでもあるB・フェルナンデスだ。 チームを去るという報道も出ている中、試合後にテン・ハグ監督が去就に言及。クラブとしては引き留めるつもりであることを明言した。 「絶対にクラブはブルーノを引き留めたいと思っている。疑いの余地はない」 「彼はマンチェスター・ユナイテッドを愛しているし、ユナイテッドファンを愛しているし、ユナイテッドでプレーをすることを愛している」 「彼は常にベストを尽くしているのがわかるだろう。そして、彼はたとえケガをしていても、プレーする模範だ。彼はフットボールを愛している」 「彼は勝ちたがっている。それが、彼の性格を表現している方法だと私は思う」 また、苦しいシーズンながらもキャプテンとしてチームを支えたB・フェルナンデスのパフォーマンスを評価。労いの言葉を送った。 「彼のパフォーマンスにはとても満足している。そして、シーズン中の彼のパフォーマンスは、彼の周りで多くの選手が負傷し、その度にチームを背負わなければならない時、彼にとっては簡単ではなかった」 「しかし、彼個人に関して言えば、良いレベルを維持しており、特に春には素晴らしいレベルまで成長すると言えるだろう。とても満足している」 <span class="paragraph-title">【動画】B・フェルナンデス、決勝ゴールとなったホイルンドのゴールをアシスト!</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="t-rRF64WQC8";var video_start = 572;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.05.16 13:20 Thu
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly