J1昇格まであと一歩に迫った東京Vのロティーナ監督&イバンコーチが退任

2018.12.09 10:22 Sun
Getty Images
▽東京ヴェルディは9日、ミゲル・アンヘル・ロティーナ監督(61)とイバン・パランコ・サンチアゴ コーチ(38)の退任を発表した。

▽スペイン人指揮官のロティーナ監督は、ヌマンシアやオサスナ、セルタ、エスパニョール、レアル・ソシエダ、デポルティボ、ビジャレアルなどを指揮。2017年に東京Vの監督に就任すると、1年目でJ2・5位にチームを導くもJ1昇格プレーオフでアビスパ福岡に敗れ残留。2年目の今シーズンは常に上位争いを繰り広げると、6位でシーズンを終えていた。
▽J1参入プレーオフでは、1回戦で大宮アルディージャ(0-1)、2回戦で横浜FC(0-1)を下し決定戦へ。しかし、8日に行われたジュビロ磐田との一戦は2-0で敗れ、J1昇格を逃していた。

▽イバンコーチは、ロティーナ監督とともに2014年から仕事をし、東京Vのコーチに就任。試合中はタッチライン際で指示を送るなど、ロティーナ監督とともにチームを作り上げてきた。両氏はクラブを通じてコメントしている。

◆ミゲル・アンヘル・ロティーナ監督
「この2年間を振り返り、ヴェルディサポーターの皆さんに伝えたいこととして頭に浮かぶのは、「ありがとう」という言葉です。なぜなら、後ろを向いて我々が共に歩んできた道のりを振り返ると、深い感謝の気持ちが溢れ出してくるからです。この偉大なファミリーを形成するすべての方々に感謝の意を示したいです」
「社長、強化部の皆さん、ありがとうございました。我々を信頼してくれて、成功のために常に我々の近くから協力してくれました」

「私のテクニカル・メディカルスタッフチームの皆さん、ありがとうございました。この忘れることのできない2シーズンの間、素晴らしい仕事で私を支えてくれて、私をより良い監督にしてくれました」

「全てのクラブ職員、スタッフの皆さん、ありがとうございました。この挑戦のために大きな努力をしてくれて、素晴らしいプロジェクトの一部となってくれました」

「そして選手の皆さん、ありがとうございました。我々スタッフの要求に対して、「忠誠」、「信頼」の模範を示し続けてくれました。謙虚で、献身的であり続けてくれました。全てが私の中で良い思い出であり続けます」

「そして、特にファン、サポーターの皆さんに、私より、そして私の家族より大きな感謝を伝えたいです。とても、とても、とてもありがとうございました。2年前に私が日本に到着した時、どんな未来が待ち受けているのか想像できませんでした。知らない国で異なるサッカーと出会いましたが、今は大好きになりました。ファン、サポーターの方々の温かい歓迎のおかげで、ここを自分の国のように感じることができました。皆さんがこの2年間を素晴らしいものにしてくれました。良い時期も、難しい時期も我々を励ましてくれました。我々と共に喜んでくれました。そして物事がうまくいかない時や、期待通りにならない時は、我々が立ち上がるように支えてくれました。皆さんの応援歌は、どこに行こうとも私の中で響き続けます。私はあなた方に一生分の無償の借りを持つことになりました。特にあの「ロティーナ、ロティーナ」の歌を歌ってもらえるようになってからは」

「全ての方々に感謝を示したいです。これは、「さよなら」ではなく「またね」です。私は遠くには行きません。どこにいても偉大な東京ヴェルディファミリーと繋がり続けることを約束します。私の魂の一部はあなた方と共にあります」

「ARIGATOU」

◆イバン・パランコ・サンチアゴ コーチ
「親愛なる東京ヴェルディの友人たちへ」

「私はこの素晴らしいクラブで本当に幸せな2年間を過ごさせていただきましたが、本日をもって東京ヴェルディでの美しい日々に終止符を打つこととなりましたので、みなさんにお別れの言葉を伝えたいと思い、こうして“短い"手紙を書くことにしました」

「正直言って、すべての方々に対して適切な別れの言葉を探すことは、今の私にとって非常に困難です。なぜならば、時には涙がこみ上げてくるほどのこの高ぶる気持ちを言葉だけで表現することは不可能だからです。ですから今回は、みなさんと共有することができたこの素晴らしい日々を振り返りながら、(別れの言葉ではなく)私の素直な感謝の気持ちをみなさんにお伝えしようと思います」

「まずはじめに、羽生社長、竹本GM、山本強化部長、そしてすべてのクラブ関係者に感謝の気持ちを伝えたいと思います。この素晴らしい国で、素晴らしいリーグで、そしてこの素晴らしいクラブで指導に携わるチャンスを下さり、そして私たちのことを信頼し続けてくださり、本当にありがとうございました」

「次に、この2シーズンの間、共に戦ってきたすべての選手たちに感謝の気持ちを伝えたいと思います。いつも私たちを尊重してくれて、そして忍耐強く私たちについてきてくれてありがとう。あなたたちは、私が今まで指導に携わった選手たちの中で、最もプロフェッショナルな選手たちでした。私のしつこい指導に耐えてくれて、私がスムーズに指導できるように協力してくれて、そして監督と共に私があなたたちを導くことを受け入れてくれて本当にありがとう。結果的に、あなたたちと過ごした日々の中で、誰よりも多くのことを学ぶことができたのは、間違いなく私自身でした。あなたたちのおかげで、私は人として、そして指導者として成長することができました。あなたたちと共に成長できたことは、私にとって最高の喜びです」

「次に、チームマネージャーのゴリ(後藤雄一)、エキップメントマネージャーのタカシ(佐藤崇史)、そしてメディカルスタッフの植村さん、谷口さん、志賀、シン(福士森)、能登にも特別な感謝の気持ちを伝えたいと思います。選手たちに対して素晴らしいサポートを提供してくれただけでなく、“ひ弱な"私のこともしっかりとケアしてくれて、本当にありがとう!」

「もちろん、苦楽を共にしたテクニカルスタッフの仲間たちにも感謝せずにはいられません。トニ、フジ(藤吉信次)、オキ(沖田政夫)、スガ(菅原智)、サワ(SAVA)、そしてマナト(小寺真人)、みんなの日々の努力、サポート、知識と知恵、そして新しいことを受け入れる広い心、それらすべてに対する感謝の気持ちを表現するための適切な言葉が見つかりません。本当にありがとう。また、時々夕食に連れ出してくれてありがとう。みんなのおかげで、毎晩“コンビニODEN"ばかり食べていては栄養が偏ってしまうことを私は学ぶことができました。本当に色々とありがとう。みんなは私にとって第二の家族です。みんなのことは一生忘れません」

「ロティーナ監督、もちろんあなたのことも忘れていません。改めて私のことを信頼してくださり、私の意見に耳を傾けてくださり、しつこい私に毎日耐えてくださり、良いお手本を常に示してくださり、そしてあなたの横でこの素晴らしい2年間を過ごさせてくださり、本当にありがとうございました。Gracias Loti!」

「そして最後に、ヴェルディサポーターのみなさんに最大の感謝の気持ちを伝えたいと思います。私に最高の愛情を注いでくださり、そして歓喜の時も苦渋の時も常にチームに対して声援を送り続けてくださり本当にありがとうございました。(辛い時に聞こえてきたみなさんの声援は一生忘れることができないでしょう)」

「“ヴェルディサポ"のみなさんこそが、東京ヴェルディの魂であり、誇りであり、血であり、そして心臓です。ですから、これからも“緑の志"と共に強く激しく叫び続けて東京ヴェルディを後押ししてください。そうすれば必ずや東京ヴェルディが本来いるべき場所であるJ1に返り咲くことができることでしょう!」

「心から感謝を込めて イバン」
関連ニュース

「がっちりハマった」衝撃の左足ミドルで先制ゴールの山田楓喜、左足の武器を見せつける「どんどん違いを見せていければ」

U-23日本代表のFW山田楓喜(東京ヴェルディ)が、U-23カタール代表戦を振り返った。 25日、AFC U23アジアカップの準々決勝で日本はカタールと対戦した。 ここで負ければパリ・オリンピック行きの可能性がなくなる両国。開催国であるカタールとの一戦だったが、開始2分に山田のゴールで日本が幸先良く先制する。 開始早々に衝撃のゴールを決めた山田。試合後のフラッシュインタビューでは左足ミドルでのゴールについて振り返り「最初からどんどん積極的にシュートを打っていこうと自分の中で決めていたので、がっちりハマって先制ゴールにつながりました」とコメント。狙い通りの一撃だったという。 山田のゴールで先制も24分に追いつかれてしまった中、41分にはカタールのGKがラフプレーで一発退場。日本は数的優位となり後半を迎えたが、早々にセットプレーから逆転を許す展開となる。 日本は嫌なムードが漂ったが、67分に木村誠二がCKからヘディングで同点ゴール。その後は決定力を失い延長戦に入ると、延長前半に細谷真大の待望のゴールで逆転に成功。延長後半には内野航太郎の初ゴールも生まれ、2-4で勝利。ベスト4入りを果たした。 リードし、数的優位になってから苦しんだ日本。山田は「正直、カタールが1人退場してから凄く楽になるかなと思ってプレーしていました」と、アドバンテージになると考えたという。ただ「それが逆に出て難しい試合になって、勝ち越されて凄く難しい展開になりました」と反省した。 自身のプレーについても「難しくて自分もどうしようかなという時に、左足のクロスから得点に繋がるかなと思っていました。得点には繋がらなかったですけど、相手にとっては嫌なプレーになったかなと思います」と、左足の武器を見せたことが、牽制には繋がっただろうと振り返った。 今大会はアシストやゴールとJリーグでの調子の良さを継続している山田。セットプレーについては「特にアジアの大会となるとセットプレーは一番重要なので、自分の左足でどんどん違いを見せていければと思います」と、今後の戦いでも違いを見せたいと意気込んだ。 日本は準決勝ではU-23イラク代表vsU-23ベトナム代表の勝者と29日の26時30分から対戦する。 <span class="paragraph-title">【動画】ついに目覚めたエース!細谷真大が値千金の決勝ゴール</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="pZnkovlMOfU";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.04.26 08:15 Fri

FC東京が“東京ダービー”での事象を報告「FC東京を揶揄することを目的としたと思われる貼り紙が複数確認」、東京Vとも連携

FC東京は22日、東京ヴェルディ戦での事象について報告した。 13日、明治安田J1リーグ第8節でFC東京は東京Vとの“東京ダービー”を戦った。 16年ぶりにJ1の舞台で実現した“東京ダービー”は大きな盛り上がりを見せる一方で、2023シーズンの天皇杯で対戦した際には、試合前に公共物の破損や試合中の火器の使用など、FC東京サポーターの問題行動が話題となった。 “東京ダービー”を前に、クラブは行動について注意喚起。調布警察署との連携も発表していた中、今回はFC東京が被害を受けたことを報告している。 発生した事象については「京王飛田給駅のスタジアム通りにおいて、FC東京を揶揄することを目的としたと思われる貼り紙が複数確認された」、「その一部が当クラブのパートナーであるキリンビバレッジ様が設置した自動販売機に貼られた」とのこと。クラブスタッフの巡回やSNSなどのインターネット媒体を用いて情報収集を行い、飛田給駅前交番や地元自治会とも連携して対応にあたったという。なお、試合前にもクラブ公式X(旧ツイッター)で注意喚起していた。 この件については東京V側にも報告。「FC東京から、当日の主管団体であります東京ヴェルディにも情報提供をいたしました。また、8月に弊クラブ主管にて開催いたします次回対戦時において、両クラブが連携して対策を検討していくことを確認しております」としている。 東京Vは21日に声明を発表しており、「看過されるべきでない事象と認識しております。また、実行者の特定に努め、捜査協力等を求められた場合には関係各所の対応に協力してまいります」としていた。 試合は東京Vが2点を先行するも、FC東京は終盤に2点差を追いつきドロー。両者は8月17日(土)に味の素スタジアムで再戦する。 <span class="paragraph-title">【動画】白熱の東京ダービー、東京VvsFC東京</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="HZj1w5Oa1Mc";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.04.22 11:55 Mon

“東京ダービー”で問題行動、東京Vが迷惑行為を報告「看過されるべきでない事象と認識」…実行者の特定に努める

東京ヴェルディは21日、FC東京との“東京ダービー”で発生した事象について報告した。 13日、明治安田J1リーグ第8節で東京Vは味の素スタジアムでFC東京と対戦。試合は2点先行していたものの、終盤に追いつかれ2-2の引き分けに終わっていた。 16年ぶりのJ1でのダービーということもあり盛り上がりを見せた一方で、2023年に天皇杯で対戦した時にはファン・サポーターの違反行動があり、問題となっていた。 今回のダービーを前に注意喚起も出されていた中、問題の行動が確認されているという。 東京Vによれば、「スタジアム通り(飛田給駅~味の素スタジアム)周辺の道路や公共設置物(街路灯・自動販売機等)への無許可の貼り紙による迷惑行為」があったとのこと。クラブは「本件につきましては、東京ヴェルディとしても、看過されるべきでない事象と認識しております。また、実行者の特定に努め、捜査協力等を求められた場合には関係各所の対応に協力してまいります」としている。 両クラブは試合開催にあたり、調布警察署との連携について発表しており、会場内やその周辺をカメラ撮影するとし、両クラブからも関係者が巡回監視していた。 クラブは「東京ヴェルディは、今後もスタジアム内外の警備体制の強化を含め、安心・安全なスタジアム運営に努めてまいりますので、皆さまのご理解とご協力をよろしくお願いします」としている。 <span class="paragraph-title">【動画】白熱の東京ダービー、東京VvsFC東京</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="HZj1w5Oa1Mc";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.04.21 12:55 Sun

東京Vの千田海人が29歳でのJ1デビュー戦で確かな爪痕…「J1で出場して終わる選手になりたくない」とさらなる飛躍へ決意

東京ヴェルディのDF千田海人が、待望のJ1デビューを果たした川崎フロンターレ戦で確かな爪痕を残した。 2017年に神奈川大学から当時J3リーグのブラウブリッツ秋田に加入し、プロキャリアをスタートした千田。その秋田で2017年と2020年のJ3優勝に貢献し、2021年にJ2リーグ昇格を果たすと、昨シーズンに東京Vに完全移籍した。 その新天地での1年目はチームが16年ぶりのJ1昇格を果たした一方、秋田とは大きくスタイルが異なる守備戦術への適応、自身の明確な課題として挙げていたビルドアップでの貢献という部分で苦戦を強いられ、メインキャストを担うことはできず。 加入2年目の今シーズンも第2節の浦和レッズ戦でベンチ入りを果たして以降はベンチ外が続いていたが、16日に行われたJリーグYBCルヴァンカップ2回戦の鹿児島ユナイテッドFCで今季の公式戦初出場を飾り、ゲームキャプテンとしてハーフタイムに交代するまで攻守に安定したパフォーマンスを披露。 この活躍と日々のトレーニングでのたゆまぬ研鑽によって、信頼を勝ち取った29歳は、前節のFC東京戦で負傷したDF谷口栄斗の代役として、20日にUvanceとどろきスタジアム by Fujitsuで行われた明治安田J1リーグ第9節の川崎F戦で待望のJ1デビューを果たした。 この一戦ではFWエリソンとFW山田新の先発2トップに加え、FWバフェティンビ・ゴミス、FW小林悠といった多士済々の強力攻撃陣を相手に、持ち味である強靭なフィジカルを生かした対人戦で圧倒。 さらに、常にアラートな状態を維持しての安定したクロス対応、得意の空中戦では単なるクリアでなく、的確に味方に繋ぐなど、こと守備に関しては出色のパフォーマンスを披露し、マン・オブ・ザ・マッチ級の活躍でチームに今季のリーグ戦で初のクリーンシートをもたらした。 戦前に語っていた秋田時代の天皇杯での敗戦の借りを返すには至らなかったものの、0-0のドローに貢献した千田は、「ずっとこの時を待っていた」と語った、J1デビュー戦を振り返った。 「良い準備をしてきた自信はありましたし、それを今日はしっかりと公式戦で出せればと思っていました。まずは今日ゼロで抑えられたことは収穫だと思いますし、それこそ僕が出ている意味だと思うので、勝ちたかったですけど、ゼロで抑えられたことを収穫に、また来週の試合に向けて引き続き良い準備をしたいです」 その千田について城福浩監督は試合後の会見で「我々は成長がJ1で残留する、J1で驚きを示す唯一の方法だと思っているので、日頃のトレーニングというのは、相当激しい。質も量も日本一でありたいとずっと思っています。比較はできないけれども、これ以上やれないでしょというところまでやり続けている。その代表格が千田海人だったと思います。そこまでやっても試合で表現できるチャンスが巡ってこない選手の代表として、彼は今日ピッチに立ったし、あれだけやったのだからやれないはずがない、という思いがほとばしっていた」と、日ごろからの真摯な取り組み、与えられたチャンスをモノにした勝負強さを称えた。 ルヴァンカップの試合前の円陣でも「自分たちの価値を示す」とチームメイトを鼓舞していた千田は、「(谷口)栄斗のケガは残念ですけど、チームとして普段準備している選手がピッチに出てやれることを証明したら、普段出場機会がない選手もそれが血となって普段の練習が間違っていないんだと思えると思うので、それを今日しっかり証明したい。そういった選手の思いも背負って証明したいなと思っていました」と、歯を食いしばってチャンスを窺う控え選手の代表として、強い覚悟を持って試合に臨んだことを明かした。 一見すると、この試合でのパフォーマンスは“大健闘”という表現となるが、戦前から「守備で劣っているとは全く思っていない」と語っていた千田にとっては、「ずっとそこは自信を持ってやっていたので、自分ができるのはわかっていた」と自身のその見立てが正しかったことを証明する形となった。 ただ、「J3から始まって、J1を目指してやってきましたが、J1で出場して終わる選手になりたくない」とあくまで今回の試合が出発点と語る苦労人は、「今日の試合だけ良くても次の試合がダメだったら意味がない」、「まだまだ完璧ではないので、そこを完璧に持っていけるように日々のトレーニングで高めたい」と、さらなる活躍に向けて気を引き締めた。 2024.04.21 06:45 Sun

東京Vの城福浩監督、勝ち点1にとどまるも今季初無失点の川崎F戦を評価「もう一度やらせてくれと思えるような試合をやれたのは我々にとって成果」

東京ヴェルディの城福浩監督が、今シーズン初のリーグ戦クリーンシートを達成した川崎フロンターレ戦を振り返った。 東京Vは、20日にUvanceとどろきスタジアム by Fujitsuで行われた明治安田J1リーグ第9節で川崎Fと対戦し、0-0で引き分けた。 前節のFC東京戦で負傷交代したDF谷口栄斗に加え、DF宮原和也とディフェンスラインの主力2選手を欠く中で、強力なアタッカー陣を擁する川崎F相手に苦戦も予想されたが、J1初出場となったDF千田海人を中心に急造のディフェンスラインが奮闘。FWマルシーニョやMF脇坂泰斗に幾度か決定的なシーンは作られたものの、9戦目にして今季初のクリーンシートを達成した。 一方、開幕から全試合で得点を記録していた攻撃面ではFW木村勇大、FW染野唯月の2トップを起点にショートカウンターや背後を突く形から決定機を作り出したが、それを得点に結びつけることができず。今季初の無得点に終わり、3試合ぶりの白星を挙げることはできなかった。 それでも、10人相手に2点差を追いつかれて2-2のドローに終わった東京ダービー後の会見とは異なり、今回の試合後の会見では同じ勝ち点1ながらもチームの戦いに対する手応えを窺わせた。 「ディフェンスラインが2人変わった中、試合を通じて全員が良い守備をしてくれてクリーンシートを今シーズン初めて達成できたことは自信になる。選手層の厚さを含めて、評価したいと思います」 「良い守備からの良い攻撃という意味では、決定機の創出においては我々の方が上回ったと自負しているので、今日の勝ち点1は本当に悔しい」と、勝ち点1にとどまった結果への歯がゆさも認めたが、「もう一度試合をやりたいと思えるような、もう一度やらせてくれと思えるような試合をやれたというのは、我々にとっては成果だと思いますし、続けていきたい」と、改めて今後に繋がる試合になったことを強調した。 その手応えという部分では、選手交代によるパワーダウン、ハイインテンシティのスタイルゆえの後半終盤のガス欠という開幕からの課題に関して、この試合では守備に走らされる時間帯はありながらも、終盤に押し返したこと。先発選手がより長い時間プレー強度を維持し、途中出場でリーグ戦初出場となったMFチアゴ・アウベスが上々のプレーを見せるなど収穫もあった。 城福監督は交代枠3枚を残した用兵については「ピッチ上で表現してくれていることは決して悪くない。自分たちのペースでやれているという自負があった。変えることで新しいエネルギーを注入するということも選択肢に入れながら、今やれていることを継続するということを選んだ」と、その意図を説明。 試合終盤のパフォーマンスについては「息が上がりきった中での最後の精度というのは、我々は学び続けていかなければいけない」と攻撃面での課題を口にしながらも、「ひとつのミスが誰かのカバーで帳消しになるというか、この繰り返しだと思うので、ここは痛い思いをしてきた中で、勇気を持って繋ごうとした中でのミスを、みんながしっかりカバーしているからこその失点ゼロだった」と、就任時からチームコンセプトに掲げる“リカバリーパワー”が徹底できた点を評価した。 今回の川崎F戦のドローによって6戦無敗(1勝5分け)としぶとく勝ち点を積み重ねる東京Vだが、今季初のリーグ戦でのクリーンシートと共にいくつかの収穫を得て臨む次節のアビスパ福岡戦では、待望のホーム初勝利を手にすることはできるか…。 2024.04.21 06:30 Sun
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly