理由は一部ファンによる黒人選手へのバナナ投げつけ、来季続投予定の監督が突如退任

2022.06.02 12:50 Thu
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ブルガリアのCSKAソフィアは1日、アラン・パーデュー監督(60)の退任を発表した。

これまでレディングやウェストハム、チャールトン、サウサンプトン、ニューカッスル、クリスタル・パレス、WBAと指揮してきたパーデュー監督。
その後、オランダのADOデン・ハーグで指揮を執ると、CSKAソフィアのテクニカルディレクターに就任。今年4月に暫定監督となり、その後正式に監督に就任していた。

カップ戦決勝に勝ち上がっていたCSKAソフィアだが、決勝ではレフスキ・ソフィアの前に敗戦。イギリス『スカイ・スポーツ』によると、優勝を逃したものの、来シーズンは監督として率いることが決定していた。

しかし、その後にリーグ最終節を戦う際、スタジアムの外ではサポーターが怒りを露わに。優勝を逃したことへの怒りだったが、その中で黒人の4選手に対する人種差別的な虐待行為が発生。バナナを投げつけられるという屈辱にあったという。
選手たちは試合への出場を拒否したものの、説得に応じてプレーをすることに。しかし、パーデュー監督はこの行為に対して怒りを露わにし、クラブの幹部との話し合いを求めていたとされている。

結局クラブとの話し合いの末に退任することが決まったパーデュー監督。クラブを通じて、一部ファンへの苦言を呈した一方で、その他のファンとクラブには感謝した。

「ゲームを妨害しようとしたこの組織化された人種差別主義者のファンの小さなグループは、私がチームを指導したいと思うファンではない。クラブはもっと多くの価値があるので、それは間違いなくCSKAにとって正しい方法ではない」

「全ての真のCSKAのファンのサポートと情熱に感謝する。全ての課題、状況に置かれた中、クラブを前進させるための努力をしたオーナーにも感謝する」

「この素晴らしいクラブに奉仕することは光栄であり、名誉なことだった。ただ、残念ながら私のここでの時間は終わってしまった」

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