新潟が秋山裕紀のミドルで連敗止めるドロー! 札幌は2選手負傷に退場者で連勝ならず【明治安田J1第8節】

2024.04.13 16:00 Sat
明治安田J1リーグ第8節の1試合が13日にデンカビッグスワンスタジアムで行われ、アルビレックス新潟vs北海道コンサドーレ札幌は1-1のドローに終わった。

今季初の連敗中で4試合勝利なしの14位新潟はU23アジアカップメンバーから落選の小見洋太が長谷川元希、宮本英治、早川史哉とともに先発。5連敗ストップの今季初勝利を掴み、さらなる巻き返しを期す最下位札幌は古巣凱旋の鈴木武蔵が1トップに復帰したほか、青木亮太も左ウィングバックに戻った。
両チームとも自分たちの色で押し通せるかが勝負の鍵となる戦いは開始2分に谷口海斗のフィニッシュで襲いかかるなど、新潟優勢の入りに。7分と10分にも小見と長谷川のシュートがいずれも枠を叩き、ホームチームのペースで進む。

札幌は16分に鈴木の負傷交代にも見舞われたりもしたが、20分にバイタルエリア中央の荒野拓馬が縦パスを試みると、相手のクリアボールがこぼれ、浅野雄也が左足を一閃。クロスバーの内側を叩いて吸い込まれ、先手を奪う。

22分にも左サイドからの折り返しに浅野がボックス中央で合わせ、追加点に迫った札幌だが、GK小島亨介が許さず。新潟は40分に長谷川がボックス左に仕掛けた流れからボックス中央の松田詠太郎が右足を振るが、宮澤裕樹の好カバーに遭う。
リスタートからセカンドボールの回収率を高め、ペースも引き戻す札幌だが、55分にも馬場晴也が負傷し、またもアクシデントによる交代。片やダニーロ・ゴメスを送り込み、同点を目指す新潟だが、ボールこそ前に運べど、ゴールを割れず。

そのなか、75分に大森が前半に続くイエローカードで退場となり、札幌は残り15分を数的不利で戦う苦境に。札幌が5バックで守りを固める策に出るなか、新潟はこの流れを見るや77分に長倉幹樹と奥村仁を送り込み、反撃に転じる。

すると、新潟全体が押し上げる80分に左サイドの小見が中にパスを出し、これを受けた秋山裕紀が右足ミドル。遠目の位置からだったが、ゴール前の岡村にヒットしたボールがゴール右に突き刺さり、新潟が秋山の今季初ゴールで追いつく。

直後に3選手の交代に動いた札幌を尻目に勝ち越しを狙った新潟は87分にもダニーロ・ゴメスが左足ミドルを放っていったが、次のゴールとはならず。新潟は2連敗ストップも5戦未勝利、札幌は連勝逃すも2戦負けなしとなっている。

アルビレックス新潟 1-1 北海道コンサドーレ札幌
【新潟】
秋山裕紀(後35)
【札幌】
浅野雄也(前20)
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東京Vの袴田裕太郎、前節リーグ初出場で定位置争いのスタートラインに「悔しい思いをしてきたので、全てを懸けてやっていきたい」

東京ヴェルディのDF袴田裕太郎が、新天地での定位置確保へ奮闘中だ。 浜松開誠館高校、明治大学を経て加入当時J2リーグの横浜FCでプロキャリをスタートした袴田は、加入1年目にJ1リーグへの昇格を経験。以降、2シーズンはJ1の舞台で主力としてプレーし、2021シーズン終了後にはアカデミー時代に在籍したジュビロ磐田に完全移籍した。 その古巣では思うように出場機会を得られず、在籍から約半年後にJ2の大宮アルディージャに期限付き移籍し、翌シーズンに完全移籍に移行。そして、今シーズンからJ1に昇格した東京Vに完全移籍で加入した。 左利きのサイドバックとセンターバックの選手層拡充を狙っていた上、J1経験者という部分でクラブにとって打ってつけの補強となり、プレシーズンの段階ではレギュラー候補、少なくとも試合に絡む存在となることが予想された。だが、ハイライン・ハイプレスのハイインテンシティのスタイルへの適応、2つのポジションで併用されるゆえの連携面や練度の影響もあって開幕数試合はベンチ外が続いていた。 それでも、先月17日に行われたJリーグYBCルヴァンカップの鹿児島ユナイテッドFC戦で新天地デビューを飾り、1-0の勝利と共にチームの公式戦初のクリーンシートに貢献すると、前節のアビスパ福岡戦では途中出場ながらリーグ戦での初出場も果たした。 チームは0-0のドローに終わり、ホーム初勝利と共に4試合ぶりの白星を逃したが、ようやくポジション奪取に向けたスタートラインに立った27歳DFは改めて新天地でのリーグ初出場を振り返った。 「日頃から常にチャンスを狙っていましたし、今は(谷口)栄斗や、(宮原)和也くんがケガでいないので、そこは絶対自分が出てやるという気持ちでした。メンバー外になってから、そこは常に取り組んでチャンスを狙っていましたけど、日頃の積み重ねだと思っているので、それを信じて城福さんが選んでくれたのかなと思います」 肝心のパフォーマンスの部分では「入りから勢いを持っていけたし、守備のところでインターセプトだったり、ボールを奪えたシーンというのはあったので、前向きなプレーが最初から出せたというのは、すごくポジティブだった」と、守備者として求められる仕事はこなせたという手応えを語った。 ただ、チームが勝ち点3から遠ざかっていることもあり、大宮時代から左足のフィードと共に得点力も評価されていた袴田は、左サイドバックでプレーする以上、攻撃面での貢献が重要であることを強く自覚する。 「左足からボールを縦に差すところや、ロングボールを使って相手の背後を突くというところは自分の良さかなと思っているので、そこを出しつつ、相手陣に侵入したらクロスというところも持ち味としてあるので、そこの部分をもっともっと出せるようにしたい」 「自分が出てからもコーナーキックのチャンスがあったりとか、右の山見(大登)が仕掛けてクロスというチャンスもあったので、そこのところで自分が入っていけば、数的優位になれますし、サイドバックで出る時はどんどんそういうところを狙って、隙あらばゴールも狙っていきたいです」 この福岡戦のドローによって無敗試合を「7」に伸ばしたものの、4試合連続ドローと今季2勝目が遠いなか、3日に駅前不動産スタジアムで行われる明治安田J1リーグ第11節では、勝ち点2差で降格圏の18位に位置する鳥栖とのシックスポインターに臨む。 現状ではメンバー入りが確約されていない袴田だが、相手のアタッカー陣への対応を含め、チームとして鳥栖から勝ち点3を持ち帰るためのプランをしっかりと描いている。 「相手はポジショニングの取り方も上手いですし、サイドに樺山(諒乃介)選手といったドリブラーの選手、前には強力なマルセロ・ヒアン選手だったりもいるので、本当に状況判断が大事。かといって、引いているだけではウチの目指しているサッカーではないので、チャンスが来たらどんどん仕掛けて前にチャレンジしていけるようにやっていきたいです」 「(ボールを持つ相手に対するカウンター意識)そこは常に僕たちも狙ってきているし、そういったところから(木村)勇大だったり、ソメ(染野唯月)だったり、本当に得点の嗅覚や迫力を持っているので、一人ひとりが90分集中を切らさずにやっていくだけかなと思います」 その鳥栖戦での自身の出場に向けては「チャンスが来れば、ここまで悔しい思いをしてきたので、試合に全てを懸けてやっていきたい。そのチャンスをしっかりと勝利という形で掴んで、あとは無失点でいきたいです」と、強い覚悟を示した。 2024.05.02 20:00 Thu

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