レアル・マドリー女子チームの主力がクラブを痛烈批判…「不健康で危険な環境」

2022.06.24 18:42 Fri
Getty Images
今シーズンまでレアル・マドリー・フェメニーノに在籍していたスウェーデン女子代表FWコソヴァレ・アスラニがクラブを痛烈に批判した。スぺイン『ESPN』が報じている。
PR
スウェーデン代表として160キャップ以上を刻み、2度のオリンピック銀メダルや、2019年女子ワールドカップの3位入賞に貢献したレジェンドのアスラニ。
クラブレベルでは母国のリンシェーピングやパリ・サンジェルマン、マンチェスター・シティを渡り歩き、2019年にはレアル・マドリー・フェメニーノの前身となるCDタコンに移籍。2020-21シーズンにはクラブをリーグ2位フィニッシュに導く16ゴールを挙げる活躍も見せていた。

ただ、今シーズンはケガの影響もあり、リーグ戦17試合3ゴールの数字に留まり、今夏のタイミングでクラブを離れることになった。

現在、代表チームで活動中の32歳FWは公式会見の場で古巣について言及。「不健康で危険な環境」と、常にケガをした状態でプレーを強要したクラブを痛烈に批判した。
「クラブには、プレーヤーにとって不健全な文化があると思う」

「私はほとんどケガをした状態でプレーすることを余儀なくされていたわ。マネジメントチームはメディカルチームの言うことを聞いていない。とても不健康で危険な環境になってしまったわ」

「私は最初からクラブのために多くのことをしてきたし、クラブが長年にわたってプレーヤーをうまく扱ってこなかったことも見てきたわ」

「他の誰もこのことを話してくれなかったから、自分が話すことが重要だと思っているわ。私は変化を起こそうとしてきたけど、結局は、メディカルチームやプレーヤーの声に耳を傾けることを拒否するような環境がそこには出来上がってしまっていた」

「私があそこでケガをして挫折したのは偶然ではないわ。常にケガをしてプレーすることを強いられているのだから…。健康的な環境ではないし、私はこのクラブをとても大切に思っているけど、間違った方向に進んでいると感じているの」

なお、『ESPN』によると、昨年11月に解任された前監督のダビド・アスナル監督とチームの関係は険悪で、選手サイドはマネジメントスタイルへの批判や、過度のプレシーズントレーニングが選手のケガのリスクを高めたと主張していた。

その後、クラブはアルベルト・トリル監督を後任に据え、リーグ3位に浮上すると共に、女子チャンピオンズリーグでベスト8進出を果たしていた。

最後に、アスラニは結果至上主義に傾倒し、選手を単なる商品としてしか見ていない古巣の不健全さを改めて非難した。

「昨年の夏に退団していたかもしれないけど、最後のチャンスを与えたの」

「クラブの歴史に大きな影響を与えたと思うけど、残念ながら健全とはいえない環境で、それは私だけの問題ではなかったわ。トップクラブにふさわしいとは言えないような、いろいろなことを経験しなければならないプレーヤーたちが信じられないほどたくさんいるわ」

「それはただ結果を求め、プレーヤーを商品として見ることで生まれる環境だと思うわ」

クラブサイドの主張を聞かない限り、アスラニの主張のすべてが正しいかは判断できない。それでも、これまで多くのクラブを渡り歩き、国際舞台でも経験豊富なスウェーデンのレジェンドが勇気を持って声を挙げたものだけに、レアル・マドリー・フェメニーノは多くの闇を抱えているのかもしれない。

PR
関連ニュース

改めて凄まじいベリンガムのゴールペース…マドリー加入後9カ月で23得点、クラブキャリア全体では51得点

レアル・マドリーのイングランド代表MFジュード・ベリンガム。改めて凄まじいゴールペースだ。スペイン『Relevo』が伝える。 今季マドリー加入ですぐさま主軸に定着、大きな期待と膨大な移籍金に恥じぬ活躍が目を引く20歳ベリンガム。 来たる6月1日のチャンピオンズリーグ(CL)決勝は、昨季まで所属し、19歳で時にゲーム主将も担ったドルトムントとの対戦。会場は自国イングランドのウェンブリー…2023-24シーズンはベリンガムのための1年なのか。 さて、そんなベリンガムだが、なんといっても自身のゴールでマドリーに貢献。ラ・リーガは27試合で19得点、CLは10試合で4得点、公式戦全体では40試合23得点と、[4-3-1-2]のダイヤモンド頂点を主な定位置に、センターフォワード顔負けにネットを揺らす。 もちろんドルトムント時代から優れた選手であることは明白だったし、昨季は14得点をマーク。とはいえ、定位置はWボランチの一角が主で、まずはチームの舵取りが求められた。 まだ20歳と、今季で選手キャリア5年目というなか、ベリンガムはイングランド代表を除き、クラブキャリアの公式戦全体で51得点。バーミンガム1年で4得点、ドルトムント3年で24得点…マドリーは9カ月で23得点だ。 マドリーのスカッドの都合上、[4-3-1-2]のダイヤモンド頂点で起用され、凄まじいペースでネットを揺らすベリンガム。だが、この数字は今後も伸ばしていくことだろう。 2024.05.15 15:50 Wed

頑張ったルニン、復帰後3試合無失点のクルトワ…マドリーはCL決勝でどちらのGKを起用?

レアル・マドリーのウクライナ代表GKアンドリー・ルニンは今季1年本当に頑張ってきたわけだが…。スペイン『Relevo』がレポートする。 ラ・リーガ優勝決定済みのマドリーは14日、第36節でアラベスを5-0と一蹴。 6月1日のチャンピオンズリーグ(CL)決勝・ドルトムント戦を迎えるまでに国内で残り2試合…マドリーは調整期間としてこれらを戦う。 さて、アラベス戦では、長い負傷離脱から復帰したベルギー代表GKティボー・クルトワが3試合連続でゴールマウスを守り、3試合連続でクリーンシートを達成。この日は10本ものシュートをストップした。 『Relevo』はクルトワについて「本当にケガしていたのだろうか...ウェンブリー(CL決勝)への準備ができている様子だ。おそらく実際にそうなるだろう」などと称え、今季の大半を支えたルニンではなく、クルトワがCL決勝で先発起用されると予想している。 マドリディスタの間でも見解が分かれるであろう「ルニンとクルトワ、CL決勝でどちらの起用がベター?」という問い。あなたがカルロ・アンチェロッティ監督の立場なら、どう決めるだろうか。 2024.05.15 15:00 Wed

「一時代を築ける」大勝飾ったマドリーをアンチェロッティ監督も称賛、CL決勝に向け「最高の状態になるだろう」

レアル・マドリーのカルロ・アンチェロッティ監督が、チームの成長を喜んだ。クラブ公式サイトが伝えている。 すでにラ・リーガ優勝を決めているマドリーは、14日に行われた第36節でアラベスと対戦。10分にジュード・ベリンガムのゴールで幸先良く先制すると、その後は攻撃陣が爆発。ヴィニシウス・ジュニオール、フェデリコ・バルベルデのゴールで前半のうちに3点差とすると、後半もヴィニシウスとアルダ・ギュレルにゴールが生まれてさらに相手を突き放し、5-0の勝利を収めた。 流石の強さを示して公式戦4連勝を飾ったアンチェロッティ監督はチームのここまでの成長を称えつつ、チャンピオンズリーグ(CL)決勝へ向けて調整したいと語っている。 「このチームには並外れた才能があり、非常に若く、高いクオリティも備えている。今いる若い選手たちの価値を考えると、このクラブは将来的に一時代を築くことができるだろう」 「監督としては、最高のシーズンだった。チームはリーグ戦で素晴らしい活躍を見せてくれたと思う。誰もが失速を待っていたが、それは訪れなかった。我々は幸せであり、雲の上にいる気分だね。だが、まだ最も重要な試合が待っており、このまま続けていかなければならない」 「我々は(CL決勝のある)6月1日、最高の状態になっていると確信している。 チームはモチベーションが高く、集中力があり、良い状態だ。今週は休み、次の2週間でCL決勝に向けしっかり準備することが重要になる」 「私も選手たちと同じように休みつもりだ。決勝が近づいてきている。まだ2週間あり、来週はフィジカルレベルの向上に取り組みたい。そして次の週は、仕事量を減らして戦術レベルに集中するつもりだ。今週は、休息に集中することが重要になる」 2024.05.15 09:55 Wed

フリンポンは今夏レバークーゼン退団へ…ユーロ開幕前の早期去就決着か

レバークーゼンのオランダ代表DFジェレミー・フリンポン(23)は、ブンデスリーガ初優勝を置き土産に今夏ステップアップを果たすことになりそうだ。 2021年1月にセルティックから加入し、シャビ・アロンソ監督の下では右サイドのスペシャリストとして圧倒的な存在感を示すフリンポン。今シーズンはウイングバックを主戦場にサイドバック、2シャドーの一角でプレーし、公式戦44試合14ゴール12アシストを記録。開幕から公式戦50試合無敗を継続し、ブンデスリーガ初優勝にヨーロッパリーグ、DFBポカールで決勝進出を果たしたチームの原動力として活躍している。 クラブとしては当然のことながら右の翼の慰留に全力を注いでおり、選手自身は今夏の去就に関して固く口を閉ざしている状況だが、ドイツ『ビルト』は今夏の移籍が既定路線であると報じている。 レバークーゼンと2028年まで契約を残すフリンポンだが、現時点で4000万ユーロ(約67億7000万円)の契約解除条項が設定されているという。 その契約解除条項の詳しい失効の時期は不明だが、今夏の早い時期と見られており、マンチェスター・シティ、アーセナル、マンチェスター・ユナイテッド、レアル・マドリー、バイエルンといった獲得を狙うビッグクラブは、ユーロ2024開幕前の早い段階で獲得に動く見込みだという。 2024.05.15 09:01 Wed

ヴィニシウスのドブレーテなどマニータの圧勝! マドリーが好調アラベス粉砕でリーグ9連勝!【ラ・リーガ】

レアル・マドリーは14日、ラ・リーガ第36節でアラベスと対戦し5-0で圧勝した。 3日前に行われたグラナダ戦を圧勝した王者マドリー(勝ち点90)は、その試合からスタメンを8人変更。ホセルやモドリッチ、リュディガー、L・バスケスらに代えてヴィニシウスやロドリゴ、ベリンガム、クロースらをスタメンで起用した。 4試合負けなしの11位アラベス(勝ち点42)に対し、マドリーは10分に先制する。バイタエルエリア右手前でパスを受けたクロースがクロスを供給すると、ファーサイドのベリンガムが左足で折り返したボールがそのままゴールネットを揺らした。 幸先良く先制したマドリーは、27分にもベリンガムの縦パスをボックス右で収めたカマヴィンガが縦への仕掛けから折り返すと、最後はヴィニシウスがダイレクトシュートをゴールに流し込んだ。 前半半ば以降は一進一退の展開が続いたが、マドリーは前半終了間際に追加点を奪う。追加タイム1分、ベリンガムのパスを受けたバルベルデがボックス右から侵入し、シュートをニアハイを打ち抜いた。 前半を3点リードで終えたマドリーは、57分に最初のピンチを迎える。ブランコのロングパスでボックス内に侵入したハジが絶妙なトラップからシュートを放ったが、これはGKクルトワが好セーブで阻止した。 その後は互いに選手を入れ替えながらゴールを目指すなか、再びスコアを動かしたのはマドリー。70分、ベリンガムの縦パスに反応したヴィニシウスがダイアゴナルランでボックス右に侵入すると、ダイレクトシュートをゴール左隅に突き刺した。 4点としたマドリーは72分にクロースとミリトンを下げてセバージョスとリュディガーを投入。すると81分、左サイドをドリブルで突破したロドリゴがボックス左からシュート。これは相手DFにブロックされたが、こぼれ球をボックス中央右のギュレルが左足のダイレクトシュートでゴールに流し込んだ。 結局、試合はそのまま5-0でタイムアップ。ヴィニシウスのドブレーテなど大量5得点を奪ったマドリーが、公式戦4連勝を飾った。 2024.05.15 06:30 Wed
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly