【ルヴァンカップ決勝プレビュー|名古屋vsC大阪】3日ぶり再戦のカギは“先制点”…初優勝か、4年ぶりか、タイトルの行方は
2021.10.30 10:30 Sat
【YBCルヴァンカップ決勝】
2021年10月30日(土)
13:05キックオフ
名古屋グランパス vs セレッソ大阪
[埼玉スタジアム2002]
2021シーズン、最初のタイトルを懸けた戦い。初の決勝進出を果たし初優勝を目指す名古屋と、2017年王者のC大阪の一戦となった。
Jリーグでは上位を争う名古屋と残留争いから抜け出せたC大阪という対照的な両チーム。初優勝となるか、それとも2度目の戴冠となるか。2万人と今シーズン最多の観客を迎えてのファイナルとなる。
◆こぼれ落ちていったタイトルも残り1つ【名古屋グランパス】
この2週間は名古屋にとって失意の連続だったと言えるだろう。ルヴァンカップの準決勝でFC東京と対戦し、第2戦では敗れたものの第1戦のアドバンテージを生かして決勝に進んだ名古屋。しかし、17日に行われたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)準々決勝の浦項スティーラース(韓国)との一戦では、3-0と完敗。可能性のあったタイトルを1つ逃した。
カップ戦3つタイトルのチャンスがあった名古屋だが、その手に残ったのは1つ。史上初となる決勝に駒を進めたルヴァンカップのみとなった。
マッシモ・フィッカデンティ監督は前日会見で「犠牲を払ってきた価値があることを、自分たち自身で良い終わり方をさせたいと思う」と語り、バブル生活の中で2つタイトルを失ったものを、最後に1つ獲って良い形で終わらせたいと語った。名古屋を応援する全ての人の想いとも言えるだろう。
主要タイトルとなれば、2010年のリーグ優勝以来。11年ぶりの戴冠となる。チーム全員で一丸となって戦うという点では「3人以外は試合に出られる状況で、全員来ている」とケガで離脱中のDF丸山祐市、MF阿部浩之、MF米本拓司の3名以外は起用可能な状態。誰が出ても目的は1つだ。
そして注目が集まるのは加入1年目で古巣との決勝となるFW柿谷曜一朗だろう。決勝に向けては「決勝が決まった時からワクワクしています」と楽しみな気持ちがある中で「最後にトロフィーを掲げて喜んでいるのは名古屋の選手」と優勝しか見えていない。悲願のカップ制覇なるか。最近失われつつある堅守を取り戻し、先制点を与えずに名古屋らしい戦いでトロフィーを目指す。
★予想スタメン[4-2-3-1]
GK:ランゲラック
DF:宮原和也、中谷進之介、キム・ミンテ、吉田豊
MF:稲垣祥、木本恭生
FW:マテウス、柿谷曜一朗、森下龍矢
FW:前田直輝
監督:マッシモ・フィッカデンティ
◆天皇杯の再現、2度目の戴冠へ【セレッソ大阪】
3日前、天皇杯では控え組を中心としたメンバー構成で名古屋と対戦。正確なセットプレーから2つのゴールを奪い主導権を握ると、3-0で完勝。ベスト4進出を決めた。
今シーズンは攻撃的なサッカーを取り戻そうと、レヴィー・クルピ監督を8年ぶりに招へい。さらにベテランのFW大久保敬人を獲得するなど、タイトル獲得へと邁進する1年になるはずだった。ACLにも出場したチームだったが、リーグ戦では低迷。シーズン当初こそ結果を残したが、途中には11先未勝利など順位は下がり、クルピ監督が退いて小菊昭雄監督に託された。
しかし、その後も連敗を2度喫するなど苦しい戦いとなったが、ルヴァンカップでは準決勝で浦和レッズを下して決勝に進出。天皇杯でもベスト4に入るなど、10月に入って調子を取り戻しつつある状況だ。リーグ戦でも逆転優勝を目指していた2位の横浜F・マリノスに2-1と競り勝っている。
4年前の優勝をコーチとして経験している小菊監督は「改めてもう一度あの感動をセレッソファミリーのみなさんと分かち合いたい」と語り、監督としてのタイトル獲得に挑むこととなる。調子は上向き、そして天皇杯での対戦で見えたものもあるはずだ。「いつこのようなチャンスが訪れるかというのはわからない」と決勝へ進めたチャンスを生かしたい気持ちは強い。
そしてタイトルに飢えている選手がもう1人。それが夏に復帰したMF乾貴士だ。2011年にチームを出て以降、ドイツ、スペインで自身を磨いてきた乾。しかし、どのチームもタイトル争いとは程遠い存在であり、Jリーグ時代もタイトルを獲得したことがない。
乾が最後に獲得したタイトルは野洲高校時代の全国高校サッカー選手権大会が最後。プロ入り後、初めてタイトル獲得のチャンスが訪れた。「サッカー人生でタイトルを獲ってみたいというのはもちろんありました」と語った乾。そのチャンスが加入して2カ月でやってきた。4年前の優勝はスペインからテレビで見守っていたというが「やっぱうらやましかった」とタイトルへの憧れはある。「ファンの人とチームメイトと一体になって喜びを分かち合いたい」と意気込む乾は自身のゴールでチームをタイトルに導けるか。堅守を打ち破り、4年ぶりの戴冠に注目だ。
★予想スタメン[4-4-2]
GK:キム・ジンヒョン
DF:松田陸、西尾隆矢、瀬古歩夢、丸橋祐介
MF:坂元達裕、奥埜博亮、原川力、乾貴士
FW:加藤陸次樹、清武弘嗣
監督:小菊昭雄
2021年10月30日(土)
13:05キックオフ
名古屋グランパス vs セレッソ大阪
[埼玉スタジアム2002]
2021シーズン、最初のタイトルを懸けた戦い。初の決勝進出を果たし初優勝を目指す名古屋と、2017年王者のC大阪の一戦となった。
◆こぼれ落ちていったタイトルも残り1つ【名古屋グランパス】
この2週間は名古屋にとって失意の連続だったと言えるだろう。ルヴァンカップの準決勝でFC東京と対戦し、第2戦では敗れたものの第1戦のアドバンテージを生かして決勝に進んだ名古屋。しかし、17日に行われたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)準々決勝の浦項スティーラース(韓国)との一戦では、3-0と完敗。可能性のあったタイトルを1つ逃した。
その後リーグ戦でヴィッセル神戸相手に2-2の引き分けとなると、3日前に行われた天皇杯準々決勝では、今回の対戦相手であるC大阪相手に0-3で完敗。控え組を中心としたメンバー相手に見事にやられ、こちらもタイトルの可能性が潰えた。
カップ戦3つタイトルのチャンスがあった名古屋だが、その手に残ったのは1つ。史上初となる決勝に駒を進めたルヴァンカップのみとなった。
マッシモ・フィッカデンティ監督は前日会見で「犠牲を払ってきた価値があることを、自分たち自身で良い終わり方をさせたいと思う」と語り、バブル生活の中で2つタイトルを失ったものを、最後に1つ獲って良い形で終わらせたいと語った。名古屋を応援する全ての人の想いとも言えるだろう。
主要タイトルとなれば、2010年のリーグ優勝以来。11年ぶりの戴冠となる。チーム全員で一丸となって戦うという点では「3人以外は試合に出られる状況で、全員来ている」とケガで離脱中のDF丸山祐市、MF阿部浩之、MF米本拓司の3名以外は起用可能な状態。誰が出ても目的は1つだ。
そして注目が集まるのは加入1年目で古巣との決勝となるFW柿谷曜一朗だろう。決勝に向けては「決勝が決まった時からワクワクしています」と楽しみな気持ちがある中で「最後にトロフィーを掲げて喜んでいるのは名古屋の選手」と優勝しか見えていない。悲願のカップ制覇なるか。最近失われつつある堅守を取り戻し、先制点を与えずに名古屋らしい戦いでトロフィーを目指す。
★予想スタメン[4-2-3-1]
GK:ランゲラック
DF:宮原和也、中谷進之介、キム・ミンテ、吉田豊
MF:稲垣祥、木本恭生
FW:マテウス、柿谷曜一朗、森下龍矢
FW:前田直輝
監督:マッシモ・フィッカデンティ
◆天皇杯の再現、2度目の戴冠へ【セレッソ大阪】
3日前、天皇杯では控え組を中心としたメンバー構成で名古屋と対戦。正確なセットプレーから2つのゴールを奪い主導権を握ると、3-0で完勝。ベスト4進出を決めた。
今シーズンは攻撃的なサッカーを取り戻そうと、レヴィー・クルピ監督を8年ぶりに招へい。さらにベテランのFW大久保敬人を獲得するなど、タイトル獲得へと邁進する1年になるはずだった。ACLにも出場したチームだったが、リーグ戦では低迷。シーズン当初こそ結果を残したが、途中には11先未勝利など順位は下がり、クルピ監督が退いて小菊昭雄監督に託された。
しかし、その後も連敗を2度喫するなど苦しい戦いとなったが、ルヴァンカップでは準決勝で浦和レッズを下して決勝に進出。天皇杯でもベスト4に入るなど、10月に入って調子を取り戻しつつある状況だ。リーグ戦でも逆転優勝を目指していた2位の横浜F・マリノスに2-1と競り勝っている。
4年前の優勝をコーチとして経験している小菊監督は「改めてもう一度あの感動をセレッソファミリーのみなさんと分かち合いたい」と語り、監督としてのタイトル獲得に挑むこととなる。調子は上向き、そして天皇杯での対戦で見えたものもあるはずだ。「いつこのようなチャンスが訪れるかというのはわからない」と決勝へ進めたチャンスを生かしたい気持ちは強い。
そしてタイトルに飢えている選手がもう1人。それが夏に復帰したMF乾貴士だ。2011年にチームを出て以降、ドイツ、スペインで自身を磨いてきた乾。しかし、どのチームもタイトル争いとは程遠い存在であり、Jリーグ時代もタイトルを獲得したことがない。
乾が最後に獲得したタイトルは野洲高校時代の全国高校サッカー選手権大会が最後。プロ入り後、初めてタイトル獲得のチャンスが訪れた。「サッカー人生でタイトルを獲ってみたいというのはもちろんありました」と語った乾。そのチャンスが加入して2カ月でやってきた。4年前の優勝はスペインからテレビで見守っていたというが「やっぱうらやましかった」とタイトルへの憧れはある。「ファンの人とチームメイトと一体になって喜びを分かち合いたい」と意気込む乾は自身のゴールでチームをタイトルに導けるか。堅守を打ち破り、4年ぶりの戴冠に注目だ。
★予想スタメン[4-4-2]
GK:キム・ジンヒョン
DF:松田陸、西尾隆矢、瀬古歩夢、丸橋祐介
MF:坂元達裕、奥埜博亮、原川力、乾貴士
FW:加藤陸次樹、清武弘嗣
監督:小菊昭雄
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