「俺に任せろ」窮地の大宮を救えるか、佐々木則夫監督が選手に求める意識の変化「前への意識は強くなる」

2021.05.27 20:50 Thu
©超ワールドサッカー
大宮アルディージャは27日、暫定的に指揮官に就任した佐々木則夫監督(63)の就任会見を行った。

J1昇格を目指す大宮は、2021シーズンに向けてクラブOBである岩瀬健監督を招へい。開幕戦では勝利を収めたものの、その後は低迷。
ケガ人が相次いで出るなどのエクスキューズもあった中、2度の3連敗を喫するなどし、現在は10戦未勝利で降格圏に位置している。

23日に行われた明治安田生命J2リーグ第15節では残留を争う最下位のギラヴァンツ北九州に3-1で完敗。この結果を受けて岩瀬監督が25日に解任。クラブのトータルアドバイザーであり、大宮アルディージャVENTUSの総監督でもある佐々木氏が暫定監督に就任した。

チームは29日に予定されている第18節のジェフユナイテッド千葉戦に向けて準備を行う中、佐々木監督は要請を受けた理由について「岩瀬監督をサポートしなければいけない私自身も、様々な試合、内情も理解していたつもりなので、岩瀬監督、選手が頑張っている中でなかなか結果が出ないことは裏も表もわかっているつもりです」とコメント。「その状況の中で流れを変えなけばいけない。まだまだJ1(昇格)を捨てきれない.。順位を1つでも上げなければいけない状況の中では、私自身がサポートをしっかりできなかった分、自分自身がやらなければいけないという使命を感じていましたので、要請があった時は責任を持ってやりますということで受けました」と語り、チームの状況を理解していたからこそ、立て直しにかかろうという意識だと語った。
佐々木監督が見ていた問題点については「岩瀬監督には、数年後の大宮アルディージャも想定した中で、様々なトライをしていただいたと思います。各チームもそういった中で、勝ち点を取って上位へというところでやっていると思いますが、現状、理想と現実が状況が変わってきていたので、勝ち点を1つでも、引き分けよりも1試合で勝ち点3を取れるという現実的なサッカーをやる必要があると考えています」と、未来よりも目の前の試合が重要だとコメント。「そこを選手に伝え、何試合になるかわかりませんが、私が監督の時は現実的な勝ち点を積み上げることをしっかりとアプローチしていきたいと思います」と語り、勝ち点をしっかりと積み上げていくことの必要性を語った。

これまでの試合の印象については「試合の経過的には、1点差や逆転負け、些細なプレーが失点に繋がっている状況だった」と分析。「失点するときは、終盤とか、点を取った後にすぐ取られるとか、気の緩みという部分から脱出できないことが、現状に至っている」とメンタル面の問題を指摘した。「確率ではないですが、現実的にここで後ろに下げる、横パスというよりも、前への意識とか。前に意識を持たせるために、周りでコーチングをそつなくやっていくとか、細かい習慣を身につけることが重要だと感じて、口すっぱくそこを求めてやっています」と、メンタリティを変えにいく指導をしていると明かした。

また、これまでなでしこジャパンを長らく率いた経験については「これまでなでしこを率いた時に、少ない試合やトーナメントなど、常に一戦一戦負けることができない環境の中で、相手がドイツ、アメリカといった身体能力が高い、スピードがある、パワーがあるという状況下で、なんとか自分たちを分析しながら、どうやったら勝てるかをやってきました」と勝たなければいけない試合を多く経験してきたことを語り、「選手たちには俺に任せれば、自信を持ってこの数試合で勝ち点取れる戦い方をさせるからということを言ってやっています。なんとか、有言実行にしたいと思います」とし、選手たちはプレーに専念し、勝てるためのマネジメントをしていくと意気込みを語った。

今シーズンの大宮は、得点直後に失点をしたり、失点後に続けて失点をするなどする場面が散見。チームの流れが試合中に大きく落ちる傾向が見られていた。

その点については「守る時間が長いにもかかわらず、そういった姿勢になってしまうのは、勝ちたいというあまりに引けl腰になってしまうと思うので、そういったマインドを変えたり、前への意識を持たせたり」とここでもメンタリティを変えにいくとコメント。また交代策についても言及し、「メンバーを交代する時は、ディフェンスに置くのではなく、前目にスピードやパワー、テクニックのある選手を使うとか、そういった状況を選手にメッセージを伝える選手交代も必要だと考えている」とし、チーム全体としての意識を前に向かせるために動くとした。

また「ここまでの経過の反省を含めてでもありますが、徹底することはこの4日間でできるかはわかりませんが、とにかく以前よりは前への意識が強くなっていると思います」と語り、大きなポイントとして前向きな意識を持っていきたいと方向性を示した。

選手起用については「日々、メンバーを変えながら3日目をやりました」とトレーニングを指導し始めてから様々な組み合わせを試しているとした佐々木監督。「その中で、対ジェフと前向きな部分と、そういった中でどの組み合わせが良いかは明日決めていきたいと思っています」とし、チームコンセプトと相手を考えての選考にしたいとした。

久々の現場復帰となったが「現場の指導も本当に久々にした中で、現場はいいなという感じです」とコメント。「指導して少し変化する。改善できないことがアドバイスで変化する。お互いにできたこと、できなかったこと、感じたことを共有しながら現場でやるのはやはり良いねという感じです」と語った。

実際に指導したチームの印象は「選手たちは真面目な選手が多く、真面目すぎるという感じもあるので、そういったところをどうアプローチしていくかという感じです」とコメント。「3日間で感じたところです。素直な部分では、指示に対して順応性が高いという部分もあるので、変えられるなという感じはあります」と、チームの変化にも自信を窺わせた。

新体制で臨む千葉戦は、ホームゲームとなり、すでにチケットは完売。チームの変化を期待して、多くの大宮サポーターが注目する試合となる。

千葉戦については「ホームゲームで勝ち点3、勝利を届けることができていないので、とにかく私自身は引き分けはいらないと。絶対に勝つんだということを選手にしっかりと伝えて、ピッチに送り込みたいと思いますし、こんな厳しい状況下の中では29日はチケットが完売しているという状況でもあるので、そういったことを選手自身も感じていると思います。とにかく、皆さんのために走って、走って、走りまくって勝つしかないと思います」と語り、応援してくれるサポーターのためにも勝利を届けたいと語った。

また、厳しい中でも応援してくれるサポーターについては「こういう状況であっても辛抱強く応援していただけるサポーターの皆さんには感謝するしかありません。その中で、私自身が監督になって、私の使命は皆さんに勝ち点3を届けるために選手を大きくサポートするしかないと思います。(チケットが)完売していると聞いて、皆さんの熱い想いをひしひしと感じて、選手たちには頑張らせますし、私自身も誠心誠意選手たちをサポートしたいと思います。ご声援よろしくお願いいた足ます」と語り、感謝を述べるとともに、勝利を届けると約束した。
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overflow:hidden; padding:8px 0 7px; text-align:center; text-overflow:ellipsis; white-space:nowrap;"><a href="https://www.instagram.com/p/C53UHTfv_1j/?utm_source=ig_embed&amp;utm_campaign=loading" style=" color:#c9c8cd; font-family:Arial,sans-serif; font-size:14px; font-style:normal; font-weight:normal; line-height:17px; text-decoration:none;" target="_blank">相川暖花(@aikw_honoka)がシェアした投稿</a></p></div></blockquote> <script async src="//www.instagram.com/embed.js"></script> 2024.04.18 11:55 Thu

「良い意味で想定内」プロデビューを含む若手のパフォーマンスに手応えの名古屋・長谷川健太監督、2ゴールのパトリックには「信頼を勝ち得ていくと思う」

名古屋グランパスの長谷川健太監督が、YBCルヴァンカップの大宮アルディージャ戦を振り返った。 16日、ルヴァンカップ2回戦で名古屋は大宮とアウェイで対戦した。 今シーズンからJ1、J2、J3の全60クラブがトーナメント方式で戦うレギュレーションに変更されたルヴァンカップ。J3で無敗の首位に立つ大宮との一戦に臨んだ名古屋は、ターンオーバーして若手を起用した。 試合はなかなかゴールが奪えない中、前半終了直前にパトリックがCKからヘディングでゴールを奪い先制。後半はリードした中で54分にパトリックが大宮GK加藤有輝へプレスをかけると倒されPKを獲得。しっかりと決めてリードを広げ、0-2で勝利し3回戦に駒を進めた。 試合後、記者会見に出席した長谷川監督は、起用した若手について言及。リーグ戦に繋がる選手もいると手応えを語った。 「今日初めて合わせたメンバーでしたが、若い選手がしっかりとプレーしてくれて、まず2回戦を突破できたことはチームにとっても非常に大きな結果だと思っています」 「リーグ戦に絡んでいけそうな非常に活きのいい選手も何人かいたので、スケジュールもタイトですが状況を見ながら混ぜていきたいと思います。J3で好調な大宮に勝てたことは非常に良かったと思っています」 GKピサノアレクサンドレ幸冬堀尾はデビュー戦。その他、大卒ルーキーのMF榊原杏太もプロデビューを果たすなどしていた。 若手については「良い意味で想定内のプレーをしてくれたと思っています」と語り、「もしかしたらゲームに入れない選手も出てくるかもしれないと思っていましたが、みんなしっかりとゲームに入って、それぞれの持ち味を出してくれたと思います」と、初出場となった選手でもしっかりとプレーできていたと振り返った。 また「ピサノ(アレクサンドレ幸冬堀尾)も初めての公式戦とは思えないぐらい落ち着いてプレーしてくれましたし、榊原(杏太)も非常に彼の良さを出してくれたと思います」とデビューとなった2人についても言及。ただ「今後は、3点目を取れるチャンスが多々あったと思うので、ああいうところで決めきれる選手にそれぞれがなってもらいたいなと思っています」と、チャンスをものにできる力をつけて欲しいと期待を寄せた。 また、2ゴールのパトリックを含め、経験ある選手もしっかりとチームを支えた。「椎橋(慧也)には試合前に色々と話しました。内田(宅哉)も昨シーズン何試合かボランチとしてプレーしていたこともあり、彼ら2人が若い選手を引っ張ってくれたと思っています」と語り、「終盤に入った稲垣祥と三國(ケネディエブス)もしっかりと締めてくれたと思います。彼らの存在があってこその勝利だったと思います」と、支えがあってこその勝利だったとした。 長谷川監督にとっては、ガンバ大阪時代から知るFWパトリックが移籍後初ゴールを含む2ゴールの活躍。リーグ戦ではなかなか長い時間プレーさせていないが「リーグ戦ではなかなか彼の能力を生かしきれていない試合がいくつかありましたが、今日結果を出してくれました。みんなもパトの特長をつかんでいくと思いますし、信頼を勝ち得ていくと思います」とコメント。「ルヴァンカップでこういう形で結果を出してくれたことは、チームにとっても大きかったと思っています」と、数字を残せたことが信頼に繋がるだろうとした。 2024.04.18 00:10 Thu

「正直良くなかった」J1名古屋相手に良いところなしの大宮、J3で無敗も長澤徹監督は「一番大事にしてきたこと」の差を痛感

大宮アルディージャの長澤徹監督が、YBCルヴァンカップ2回戦の名古屋グランパス戦を振り返った。 今シーズンから明治安田J3リーグを戦う大宮。ルヴァンカップのレギュレーションが変更となり、J1からJ3までの全60クラブがトーナメントで当たる方式となり、J3ながらJ1クラブとの戦いとなった。 共にリーグ戦とはメンバーを入れ替えて臨んだ試合。大宮は序盤にチャンスを作るも活かせないでいくが、名古屋のインテンシティの高さに対応してゴールを許さないまま試合を進める。 しかし、前半終了間際のCKからパトリックに決められ失点すると、1点ビハインドで迎えた後半はGK加藤有輝がボールをコントロールしようとした中でミスをしてしまいPKを与え、パトリックに決められ2点差に。攻撃の形を上手く作れないまま試合は終了し、2回戦敗退となった。 試合後の記者会見に出席した長澤監督は、冒頭で平日にも関わらず5000人を超えた観客に感謝を示した。 「まず平日ナイターにもかかわらず5000人以上のサポーターに来ていただき、名古屋も1000人以上来ていたようですが、大宮のサポーターに凄く悔しい思いをさせてしまって申し訳ないと思っています」 「この先リーグも続いていくので、しっかり取り戻せるように、また準備していきたいと思います」 試合については「良くなかった」と振り返り、チームとして基本的なところの差があることを感じさせられたと振り返った。 「ゲームは正直、良くなかったです。最初にクイックスタートから決定機を掴んだんですが逃してしまい、逆に勝負どころで失点を食らっている。エラーで失点をしてしまい、カテゴリーが違うときのゲームで典型的なやられ方で、そこの準備ができなかったことは自分の指導力のなさを感じています」 「このグループでプレシーズンからやってきて、全体が揃ったゲームは初めてでした。やっぱりしっかりと学ばないといけないなと。戦術的というよりも、インテンシティで完全に持っていかれてしまって、本質のところを抑えないと、いつも通り進めないなとまざまざと目の前で見せられました」 「スコアは0-2でしたが、残り15分は打たれっぱなしになってしまいました。そこで個として、システムが割れた中で対応できるのか。そこを確認して、悔しい敗戦ですけど、糧にしてリーグにつなげていきたいと思います」 J3では無敗をキープして首位に立つ大宮。天皇杯でこそJ1クラブとも対戦しているが、J1を離れて7シーズン目を迎えており、選手個々とチームとしてのクオリティの差を感じる戦いとなった。 前半終了間際、そして後半の早い時間帯でのミスと2津の失点についても言及。チーム全体で、試合を読む、プレーの感覚の掴み方が上手くいっていないことを反省しないといけないと語った。 「カテゴリーの違うゲームのあるあるですが、相手がここに行くぞというところを感じられるかどうかです。やってしまった部分は仕方ないんですが、グループとしてエラーが出る状態というのはあまり良い状態ではないです」 「1人がそうなった時にグループで引き上げられるかどうか。それを感じているかどうかというのが、ちょっと今日は鈍かったなと思います」 「多少上手くポジションが取れない、ボールが動かせないという時間帯はありますけど、抑えるところを抑えてゲームをやっていかないと勝負とはかけ離れていってしまいます。プレシーズンからずっとやってきましたが、今日に関しては抑えるところを抑えずにゲームをやっていってしまったなというところです」 「私も含めてですが、選手は11人プラス、サブメンバーを含めて、耐える時、行く時というのが揃わないと、勢いというのが作れません。そういう意味で名古屋は出ると引くがハッキリしていたチームだなと思っていました」 また、これはJ1クラブをリスペクトし過ぎたという訳ではないとコメント。「プレシーズンから一番大事にしてきたことなので、受け止められないとも思っていないですし、もう1回今日は気を引き締めろということだと思います」と、チームとしてJ3優勝、J2昇格を果たすために、痛感させられるものがあったとした。 主力選手がプレーしなかったという側面もある一方で、チーム内で組み合わせによって力の差があることも露呈。リーグ戦に向けてどう修正をするのか。中3日でアウェイ・福島ユナイテッドFC戦が控えている。 2024.04.17 23:42 Wed
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