メッシが英雄マラドーナに捧ぐゴラッソ! グリーズマン1G1Aなど攻撃陣爆発のバルサが2戦ぶり白星!《ラ・リーガ》

2020.11.29 23:58 Sun
Getty Images
ラ・リーガ第11節、バルセロナvsオサスナが29日にカンプ・ノウで行われ、ホームのバルセロナが4-0で快勝した。
PR
前節、アトレティコ・マドリーに0-1のスコア以上の完敗となった13位のバルセロナは、同試合でDFピケとDFセルジ・ロベルトを負傷で失い、さらなる苦境に立たされている。それでも、直近のチャンピオンズリーグ(CL)ではディナモ・キエフを相手にFWメッシら複数の主力を温存した中、伏兵FWブラースヴァイトの2ゴールの活躍などで4-0の快勝。グループステージ4連勝で決勝トーナメント進出を決めた。
リーグ2戦ぶりの白星を目指す14位のオサスナとのホームゲームではアトレティコ戦から先発4人を変更。負傷のピケに代わってプリメーラデビューの21歳DFミンゲサが起用されたほか、セルジ・ロベルト、ピャニッチ、デンベレに代わってデスト、コウチーニョ、ブラースヴァイトが起用された。

クラブのレジェンドであるディエゴ・マラドーナ氏を悼む厳かなムードでスタートした一戦。[5-3-2]の守備的な布陣に変更したアウェイチームに対して、バルセロナが積極的な入りを見せる。

この試合、ブラースヴァイトを最前線に置き、グリーズマンをセカンドトップに配した[4-2-3-1]の変則的な布陣で臨んだバルセロナは、その2トップがスペースとギャップへのランニングを繰り返して相手守備に揺さぶりをかける。11分にはメッシのスルーパスに抜け出したグリーズマンがボックス右ライン際でボールを残してGKを引き付け、中央でフリーのコウチーニョに繋ぐ。コウチーニョはすかさず右足を振り抜くが、ここは相手DFのゴールライン上のスーパークリアに阻まれる。
その後、相手に負傷者が出た中、相手陣内で押し込む時間が続くホームチームはコウチーニョやグリーズマンが際どいシュートを浴びせていく。そして29分、メッシの斜めのスルーパスに抜け出したジョルディ・アルバがボックス左で折り返したボールをゴール前のコウチーニョがシュート。

これはGKに弾かれるが、こぼれ球に詰めたブラースヴァイトが泥臭く身体に当てた浮き球のボールがネットへ向かう。これに反応したメッシが母国の英雄にして恩師マラドーナの代名詞である“神の手ゴール”のオマージュのような形でプレーに関与を試みるが、ボールに触れることはなく、ブラースヴァイトの公式戦2試合連発となる今季リーグ初ゴールが生まれた。

前半のうちにゴールをこじ開けたバルセロナは畳みかける攻めで2点目を奪う。42分、ボックス付近でメッシを起点に細かくボールを動かし、再び左サイド深くに侵攻したアルバが浮き球のクロス。これを相手DFが頭でクリアしたところに反応したグリーズマンが左足を一閃。弾丸ボレーシュートがゴールネットに突き刺さった。

グリーズマンのスーペルゴラッソにより、2点差を付けて試合を折り返したバルセロナはペドリに代えて負傷明けのブスケッツを投入。後半も立ち上がりから主導権を握ると、57分にはグリーズマン、ブラースヴァイトの身体を張ったプレーからボックス左のグリーズマンに相手のクリアが渡る。そして、すかさず折り返したボールをゴール前のコウチーニョがワンタッチで流し込んだ。

この3点目で勝利を大きく引き寄せた中、クーマン監督は61分にデスト、ブラースヴァイト、コウチーニョに代えてトリンコン、デンベレ、ジュニオール・フィルポを同時投入。だが、直後の63分には相手との接触プレーで右足首を痛めたラングレがプレー続行不可能となり、アレーニャが緊急投入される。

センターバックの新たな負傷者にややバタついて相手に押し返される場面もあったが、70分にはメッシの中央突破からこぼれ球を回収したトリンコンのスルーパスに抜け出したデンベレが冷静にネットを揺らす。だが、ここはVARのレビューの結果、トリンコンの戻りオフサイドを取られてゴールは認められない。

それでも、73分にはこの試合で最もゴールを渇望していたバルセロナの背番号10にゴールが生まれる。ペナルティアーク付近でトリンコンからパスを受けたメッシは左にドリブルで運びながらシュートコースが空いた瞬間に左足を一閃。強烈なシュートがゴール右隅の完璧なコースに決まった。

そして、メッシはゴール直後にユニフォームを脱ぎ、事前に着用していた自身とマラドーナ氏の古巣であるニューウェルズ・オールドボーイズの背番号10のユニフォーム姿で天国へ旅立った英雄へゴールを捧げた。

メッシの4点目で相手の心を完全に折ったバルセロナはその後危なげなく試合を締めくくり4-0の大勝。マラドーナ氏に捧げる快勝でリーグ2戦ぶりの白星を手にした。

PR
関連ニュース

【ラ・リーガ第35節プレビュー】久保建英がバルサに挑む! 優勝マドリーは降格迫るグラナダ戦

先週末に行われた第34節ではレアル・マドリーの2シーズンぶり36度目の優勝が決定。これにより、残り4試合では上位争い、ヨーロッパ出場権争い、残留争いにより多くの注目が集まる。 今節の最注目カードはマンデーナイトに行われる3位のバルセロナと6位のレアル・ソシエダの上位対決だ。 バルセロナは前節、2位攻防戦となったジローナとのカタルーニャ自治州ダービーに2-4で敗戦。DFクリステンセン、FWレヴァンドフスキのゴールによって2度リードを手にしたが、ミス絡みの2失点目で2-2のイーブンに戻されると、そこから2ゴールを叩き込まれ、前回対戦と同じスコアでの厳しいシーズンダブルを喫し、3位に交代した。 これにより、クラブ財政において重要な来季のスーペル・コパ・デ・エスパーニャ出場権獲得はライバルの取りこぼしが必須の厳しい状況となった。その敗戦からのバウンスバックを図るチャビのチームは、直近の公式戦4試合連続で複数失点が続く守備の改善を図りつつ、ラ・レアルのソリッドな守備攻略へ好調のレヴァンドフスキの活躍に期待したい。 一方、ソシエダは前節、ラス・パルマス相手にオウンゴール、FWベッカーのゴールによって2-0の快勝。MFスビメンディ、DFスベルディアの負傷離脱に加えてMF久保建英のコンディションは懸念材料だが、何とかチーム一丸となった戦いで格上相手に連勝を狙いたい。古巣相手に躍動が期待される久保に関してコンディションの改善が確認されており、スタメンか途中投入かは不明だが、プレーできる状況にあるようだ。 前節、カディス戦での3-0の快勝とバルセロナの敗戦によって4節を残してのプリメーラ制覇を決めたマドリーは、王者として初めて臨む一戦で19位のグラナダとのアウェイゲームに臨む。2シーズンぶりの優勝に加え、ミッドウィークに行われたチャンピオンズリーグ(CL)準決勝ではバイエルン相手に劇的な逆転勝利を収め、ウェンブリーへの切符を手にした。初戦を2-2のドローで終えた中、後半半ばに先制点を奪われる厳しい展開となったが、途中投入のFWホセルが土壇場の88分と91分に奪った連続ゴールによって2-1の逆転。最高の1週間を過ごすことになった。 今後は6月1日に控えるドルトムントとのCL決勝に向けたコンディション調整が最優先事項となるため、今回の一戦では大幅なターンオーバーが見込まれるが、守護神クルトワやDFミリトンなど虎視眈々とCL決勝への出場を目指す実力者たちが指揮官へのアピールに向けてしっかりとしたパフォーマンスを見せるはずだ。なお、対戦相手のグラナダは残り4試合で17位のマジョルカと11ポイント差となっており、この試合で引き分け以下に終わった場合、3節を残してのセグンダ降格が決定する。 前述のバルセロナとのダービーで会心の勝利を収め、悲願の来季CL出場が確定した2位のジローナは、ここからボーナスとなるスーペル・コパ出場権確保を目指す。そして、今節は3連勝で11位に順位を上げてきたアラベス相手に4連勝を狙う。この試合ではバルセロナ戦でリーグ戦20ゴールの大台に乗せ、ピチーチ争いでトップに立つ主砲ドフビクの活躍にも期待だ。 リーグ連勝で4位死守へ順調に勝ち点3を重ねるアトレティコ・マドリーは、残留へ勝ち点を積みたい15位のセルタとのホームゲームに臨む。前節はマジョルカ相手にFWリケルメの見事なミドルシュートで上げたゴールを最後まで守り切ってウノセロ勝利。追加点に課題を残したが、公式戦14試合ぶりのクリーンシートはポジティブな要素だ。セルタ戦では引き続き無失点にこだわりつつ、得意のホームゲームで攻撃陣も躍動といきたい。 そのアトレティコを6ポイント差で追走する5位のアスレティック・ビルバオは13位のオサスナ相手に連勝を狙う。前節はDFジェライ、DFパレデスとセンターバック2人が退場するアクシデントに見舞われたが、守護神ウナイ・シモンが驚異的なパラドンを連発し、FWイニャキ・ウィリアムズが挙げた2ゴールを守り抜いた。両主力センターバックをサスペンションで欠くこの一戦ではウィリアムズ兄弟が牽引する攻撃陣の働きが重要となる。 その他ではヨーロッパ出場を争う7位のベティスや8位のバレンシア、残留へ崖っぷちの18位カディスの試合や、ビジャレアルvsセビージャの名門対決にも注目したい。 《ラ・リーガ第35節》 ▽5/10(金) 《28:00》 アラベス vs ジローナ ▽5/11(土) 《21:00》 マジョルカ vs ラス・パルマス 《23:15》 ビジャレアル vs セビージャ 《25:30》 グラナダ vs レアル・マドリー 《28:00》 アスレティック・ビルバオ vs オサスナ ▽5/12(日) 《21:00》 カディス vs ヘタフェ 《23:15》 アトレティコ・マドリー vs セルタ 《25:30》 バレンシア vs ラージョ 《28:00》 ベティス vs アルメリア ▽5/13(月) 《28:00》 バルセロナ vs レアル・ソシエダ 2024.05.10 19:00 Fri

デストの大ケガは去就にも影響…PSVが買取OPを行使せず

アメリカ代表DFセルジーニョ・デスト(23)はひとまずバルセロナに戻るようだ。 ダニエウ・アウベスの後継人として加入したバルセロナでは振るわず、ミラン行きの昨季に続くローンで昨夏からPSVに活躍の場を求めたデスト。アヤックスでプレーして以来となるエールディビジへのUターンだったが、公式戦37試合で2得点7アシストと重要なピースと化し、25度目の優勝に貢献した。 調子を取り戻す姿から、1000万ユーロ(約16億7000万円)の買取オプションを持つPSVも引き留めに前向きとされたが、移籍市場に精通するイタリア人記者のファブリツィオ・ロマーノ氏によると、行使されそうにないという。 PSVはそんなデストの活躍ぶりに大満足だが、先月23日のトレーニング中にヒザの前十字じん帯を断裂する重傷を負ったため、交渉が進められなくなったとのこと。従って、6月にバルセロナ復帰し、リカバリーに励む模様だ。 この大ケガで夏に迫るコパ・アメリカを棒に振ったが、去就にも影響したようだ。 2024.05.10 16:40 Fri

バルサが17歳のスペイン代表DFクバルシと2027年まで契約更新、契約解除金は836億円

バルセロナは9日、スペイン代表DFパウ・クバルシ(17)との契約延長を発表した。 新契約は2027年6月30日まで。なお、契約解除金は5億ユーロ(約836億8000万円)に設定されている。 クバルシは、ジローナのユースからバルセロナのカンテラに加入。そのまま昇格を繰り返し、今年1月に正式にファーストチームに昇格した。 財政難でもあるバルセロナにとって期待の星でもあるクバルシは、1月18日のコパ・デル・レイでデビュー。センターバックとしてラ・リーガで15試合、チャンピオンズリーグ(CL)で3試合に出場していた。 20試合中17試合でスタメンとしてプレー。パス成功率は90.98%と驚異的な数字。3月にはスペイン代表としてもデビューし、コロンビア代表、ブラジル代表との試合に出場。17歳2カ月とディフェンダーとしてはスペイン史上最年少でのデビューとなった。 <span class="paragraph-title">【写真】契約を更新しラポルタ会長とクバルシが2ショット</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="ca" dir="ltr"> Barça, Pau Cubarsí extend deal!</p>&mdash; FC Barcelona (@FCBarcelona) <a href="https://twitter.com/FCBarcelona/status/1788543656716030349?ref_src=twsrc%5Etfw">May 9, 2024</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2024.05.09 21:35 Thu

昨年は神戸との対戦で来日したバルセロナ、今年は韓国訪問予定も日程合わず?

昨シーズン終了直後には来日し、元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタが所属していたヴィッセル神戸と対戦したバルセロナ。今シーズン終了後も計画を立てていたようだが、上手くいかない可能性が出てきたという。スペイン『ムンド・デポルティボ』が伝えた。 チャビ・エルナンデス監督率いるバルセロナと、古巣対決となるイニエスタは大きな注目を集めた昨年の来日。今年のバルセロナは、韓国を訪問することを予定していたという。 慢性的な財政難を抱えるバルセロナにとっては、資金調達の意味合いが大きいアジアツアー。パリ・サンジェルマン(PSG)に敗れたことでチャンピオンズリーグ(CL)から敗退。ラ・リーガは自らがジローナに敗れてレアル・マドリーが優勝。残されたものはもう何もない。 加えて、CLの早期敗退により、2025年からスタートする新たなクラブ・ワールドカップ(CWC)への出場も叶わないことに。この大会は、参加するだけで5000万ユーロ(約83億6000万円)を手にすることができるという夢の大会だというが、その収入もバルセロナにはない。 今夏の移籍市場で資金が必要なバルセロナは、新たなスポンサー獲得か、選手の売却で資金調達をしなければいけない状況。親善試合も含めてツアーを行うことで売上を稼ぎたいところだったが、韓国でプレーすることを望んでいたという。 『ムンド・デポルティボ』によれば、FCソウルと韓国で対戦する予定を組んでいたとのこと。試合は5月26日に開催される予定だったが、FCソウルは28日と31日に試合があり、その日程では試合ができないと言うもの。6月まで延期されると見られている。 ただ、6月1日にCL決勝が終わると、ヨーロッパではユーロ2024が開催され、出場国の代表選手は活動に参加することとなり、主力メンバーをツアーに連れて行けない可能性が高い。 踏んだり蹴ったりのバルセロナ。目論見がどう進んでいくのか、今夏も資金面では苦しみ続けることになりそうだ。 2024.05.08 21:20 Wed

バルサ行き噂のベルナルド・シウバ、自身の去就決断のリミットをユーロ終了までに設定へ

マンチェスター・シティのポルトガル代表MFベルナルド・シウバ(29)だが、自身の去就についてはリミットを決めているようだ。 モナコから2017年7月にシティに加入したベルナルド・シウバは、7シーズンを過ごしシティで大きな成功を収めている。 ジョゼップ・グアルディオラ監督の下、これまで公式戦351試合に出場し66ゴールを記録。5度のプレミアリーグ優勝や、チャンピオンズリーグ(CL)優勝など、数々のタイトルを獲得してきた。 一方で、新たな挑戦を求めているともされ、昨夏はバルセロナへの移籍が噂されたものの、慢性的な財政難の影響で獲得に乗りだせずシティに残留。今シーズンも公式戦45試合で11ゴールを記録するなど、チームの中心としてプレーしている。 シティとの契約は2026年夏まで残っている中、今夏は再びバルセロナ行きの噂が浮上。そんな中、スペイン『スポルト』は、ベルナルド・シウバが自身の去就決断のリミットを決めていると報じた。 ポルトガル代表としてもプレーするベルナルド・シウバは、今夏ドイツで行われるユーロ2024に出場予定。本人の希望としては、ユーロが終了する7月14日を期限と考えており、移籍最終日まで待つ気はないようだ。 移籍するのであれば、しっかりとプレシーズンにも参加できる時期。シティに残るとしても、リラックスして時間を過ごすことができ、どのような結末になっても良いリミットだと考えられている。 一時は退任を口にしていたチャビ・エルナンデス監督の来季続投も決定したバルセロナ。そのチャビ監督はベルナルド・シウバを気に入っているが、どういった結末を迎えるだろうか。 2024.05.08 16:30 Wed
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly