【プレミア注目プレビュー】丸1年迎えたモウ・スパーズ、宿敵シティ相手に就任後初の4連勝狙う

2020.11.21 16:00 Sat
Getty Images
プレミアリーグ第9節、トッテナムvsマンチェスター・シティが日本時間21日26:30にトッテナムホットスパー・スタジアムでキックオフされる。今月20日にモウリーニョ就任丸1年を迎えたトッテナムが、指揮官の宿敵グアルディオラ監督率いるシティを相手に、就任後初となる4連勝を狙うビッグマッチだ。
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モウリーニョ監督就任2年目となった今季のトッテナムは、開幕戦での黒星スタート以降、試合毎に成熟度を上げて5勝2分けの7戦無敗と好調を維持。とりわけ、直近の3試合では格下相手に苦しみながらも勝ち切る、ポルトガル人指揮官のチームらしい勝負強さを見せている。暫定ながら首位のレスター・シティ(勝ち点18)と1ポイント差の2位に順位を上げており、今節の結果次第では現体制で初となる首位浮上の可能性も出てきている。
また、昨シーズンのリーグ戦では2度の3連勝を記録も、4戦目をいずれもゴールレスドローで終えており、今回の一戦では3度目の正直での4連勝が懸かる。さらに、今節から年末にかけてはチェルシー、アーセナルとの連戦、リバプール、レスターという上位陣との苛烈な直接対決が続くため、その中でいかに連勝を継続できるかが、悲願達成に向けた重要なポイントになる。

一方、前節に昨季王者リバプールとの優勝候補本命対決を1-1のドローで終えた10位のシティ(勝ち点12)は、ここまで一度も連勝がなく波に乗り切れない状況が続く。攻守にパフォーマンスレベルはそこまで悪くないが、ストライカー陣を中心になかなかメンバーが揃わないこともあり、相手を圧倒するパフォーマンスや爆発力を欠いている印象だ。それでも、今月19日にはグアルディオラ監督が2023年までの契約延長にサインするという朗報が舞い込んでおり、心機一転を図る中でトッテナムを撃破し、ここから上昇気流に乗っていきたい。

なお、モウリーニョ監督はグアルディオラ監督との直接対決で6勝11敗6分けと分が悪いが、トッテナムの指揮官として臨んだ前回対戦では退場者を出した相手に2-0の快勝を収めている。
◆トッテナム◆
【4-2-3-1】
▽トッテナム予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.

GK:ロリス
DF:オーリエ、アルデルヴァイレルト、ダイアー、レギロン
MF:ムサ・シソコ、ホイビュルク
MF:ルーカス・モウラ、エンドンベレ、ソン・フンミン
FW:ケイン

負傷者:DFドハーティ、MFラメラ、ウィンクス
出場停止者:なし

出場停止者はいない。負傷者に関してはアイルランド代表招集中に新型コロナウイルスの陽性判定が出たドハーティ、軽傷を抱えるラメラ、ウィンクスの3選手が欠場することになる。

スタメンに関してはインターナショナルマッチウィークということもあり、各自のコンディション次第なところもあるが、前述のメンバーを予想。変更点があるとすれば、レギロン、ルーカス・モウラ、エンドンベレのところにベン・デイビス、ベイル、ロ・チェルソが起用されるぐらいか。

◆マンチェスター・シティ◆
【4-3-3】
▽マンチェスター・シティ予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.

GK:エデルソン
DF:ウォーカー、ルベン・ジアス、ラポルテ、カンセロ
MF:デ・ブライネ、ロドリ、フォーデン
FW:フェラン・トーレス、ガブリエウ・ジェズス、スターリング

負傷者:DFアケ、メンディ、MFフェルナンジーニョ
出場停止者:なし

出場停止者はいない。負傷者に関しては代表戦で負傷したアケに加えて、マッチフィットネスに問題を抱えるメンディ、フェルナンジーニョが引き続き欠場となる。一方、アグエロと代表途中離脱のスターリングに関しては復帰できる見込みだ。

スタメンに関しては復帰を急いで再負傷となったアグエロをベンチに置き、引き続きガブリエウ・ジェズスを最前線に配する形になるはずだ。スターリングは状態に問題なければ、スタートから起用し、難しい場合はフォーデン、マフレズが3トップの一角に入る形になるはずだ。また、トッテナム同様に代表戦帰りのコンディション次第でギュンドアン、ベルナルド・シウバ、エリック・ガルシアあたりに出番が回って来るかもしれない。

★注目選手
◆トッテナム:MFピエール=エミール・ホイビュルク
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トッテナムの注目プレーヤーは新たな闘将ホイビュルクだ。今シーズンのトッテナムではFWケインとFWソン・フンミンの超強力コンビや、7年ぶりに復帰したFWベイルと前線のタレントに注目が集まるが、好調なチームを支えているのは中盤で睨みを利かせるデンマーク代表MFだ。

モウリーニョ監督の熱烈なリクエストによって今夏サウサンプトンから1500万ポンドで加入した25歳は、ここまで公式戦14試合に起用されるなど、早くも中盤の絶対的な主力に君臨。屈強なフィジカルと献身性を武器にホールディングロールを完璧にこなし、脆弱な守備の安定に貢献。さらに、攻撃時には2センターバックと共に安定した球出しで繋ぎの起点として機能している。とりわけ、試合を読む力に長けており、機を見た攻撃的な守備によって効果的にショートカウンターの起点となり、危険な場面でのカードを辞さない潰し、悪い流れの中での周囲への叱咤激励と、数字に残らない貢献度は圧巻の一言だ。

バイエルン時代の恩師と対峙する今回のビッグマッチでは守勢に回る展開が予想されるが、守備ではファジーな位置取りを見せる1トップ、直接マッチアップするキーマンのデ・ブライネを抑え込み、攻撃では前線のタレントにクリーンなボールを届けたい。

◆マンチェスター・シティ:MFケビン・デ・ブライネ
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シティの注目プレーヤーは絶対的司令塔だ。昨シーズンのリーグ戦で13ゴール20アシストという異次元のパフォーマンスを示し、リバプールの後塵を拝した悔しいシーズンにおいて、個人としては抜群の存在感を放ったデ・ブライネ。今シーズンはMFフェルナンジーニョの不在も多い中、ゲームキャプテンを任される試合も増えており、プレーとリーダーシップの両面でチームをけん引している。

今シーズンここまではリーグ戦6試合で1ゴール3アシストと、チーム全体のパフォーマンスの問題もあって目に見える結果は付いてきていないが、相変わらず高いパフォーマンスレベルを維持。ただ、前節のリバプール戦ではらしくないPK失敗など、過密日程による蓄積疲労も出始めている。さらに、今回のインターナショナルマッチウィークでもUEFAネーションズリーグの2試合でフル出場を飾っており、疲労はピークに達していると思われる。

とはいえ、シティの今後の浮上に向けて絶対的司令塔の力は必要不可欠だけに、今回のトッテナム戦でもチームをけん引するハイパフォーマンスが求められる。ダイアーを筆頭に相手最終ラインはクロス対応、セットプレーの対応に難があり、昨季アシスト王の高精度のキックがゴールをこじ開けるカギになるはずだ。

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プレミアリーグ第26節延期分、チェルシーvsトッテナムが、日本時間2日27:30にスタンフォード・ブリッジでキックオフされる。来シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)出場権確保へ崖っぷちのスパーズが因縁ブルーズ撃破を狙う、ミッドウィーク開催のロンドン・ダービーだ。 9位のチェルシー(勝ち点48)は前節、アストン・ビラとのアウェイゲームを2-2のドローで終えた。後半に2点ビハインドを追いつき、後半アディショナルタイムにはディザジに劇的な逆転ゴールが生まれたかに思われたが、その直前のDFバディアシルの微妙なファウルを取られた結果、2-2のドロー決着。これでリーグ2戦未勝利となったチームは逆転でのヨーロッパ出場権獲得が絶望的になりつつある。 それでも、残り試合で全勝すれば奇跡を起こせる可能性もあるだけに、3試合ぶりのホームゲームでしっかりと勝利を取り戻したいところだ。なお、今回の一戦はサウサンプトン、トッテナム、チェルシーを指揮したポチェッティーノ監督にとってイングランドでの通算400試合目の指揮となる。その中で最も多くの試合を指揮した古巣相手にシーズンダブルを達成し、メモリアルゲームを飾れるか。 一方、5位のトッテナム(勝ち点60)は前節、ホーム開催のアーセナルとのノースロンドン・ダービーで2-3の敗戦。後半のロメロ、ソン・フンミンのゴールで追い上げたが、前半の3失点が響き宿敵相手に屈辱の敗戦となった。ニューカッスル戦に続く大量失点での敗戦となった中、2試合消化試合が多いアストン・ビラとのポイント差が「7」に広がり、自力での逆転の可能性が消滅。さらに、一縷の望みを託したUEFAカントリーランキングでのCL出場5枠確保の可能性は、直近CLでのドルトムントの勝利によってイタリア、ドイツの上位2位が確定したことで、同じく消滅した。 これで来季CL出場権確保に向けてはアストン・ビラとの対戦を残すリバプールの援護を期待しつつ、自分たちは残り試合で今回の対戦相手に加え、リバプール、マンチェスター・シティという難敵撃破が必須という崖っぷちの状況となった。その奇跡実現に向けて今回のダービーで勝ち点3を持ち帰ることができるか。 なお、昨年11月初旬にトッテナムホームで行われた前回対戦はアウェイのチェルシーが4-1の逆転勝ちで、ホームチームに今季のリーグ戦初黒星を与えている。また、同試合でトッテナムはロメロ、ウドジェの2選手の退場、マディソン、ファン・デ・フェンの負傷というアクシデントに見舞われ、その後の急失速に繋がっており、両者の因縁はより深まっている。 ◆チェルシー◆ 【4-2-3-1】 ▽予想スタメン <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240501_102_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> GK:ペトロビッチ DF:ギルクリスト、チャロバー、バディアシル、ククレジャ MF:カイセド、ギャラガー MF:マドゥエケ、パーマー、ムドリク FW:ジャクソン 負傷者:GKサンチェス、DFフォファナ、リース・ジェームズ、チアゴ・シウバ、グスト、コルウィル、チルウェル、ディザジ、MFエンソ・フェルナンデス、ウゴチュク、チュクエメカ、ラヴィア、FWスターリング、エンクンク 出場停止者:なし 出場停止者はいない。負傷者に関しては直近のアストン・ビラ戦で負傷したチアゴ・シウバ、ディザジが新たに長い負傷者リストに名を連ねることに。 スタメンは多くの離脱者の影響でほぼ選択肢がなく、前述のメンバーの起用が濃厚だ。カサデイやデイヴィドに加え、ユースの若手メンバーを抜擢する可能性もありそうだ。 ◆トッテナム◆ 【4-2-3-1】 ▽予想スタメン <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240501_102_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> GK:ヴィカーリオ DF:ペドロ・ポロ、ロメロ、ファン・デ・フェン、エメルソン MF:サール、ビスマ MF:クルゼフスキ、マディソン、ソン・フンミン FW:リシャルリソン 負傷者:GKフォースター、DFベン・デイビス、ウドジェ、MFスキップ、セセニョン、FWソロモン、ヴェルナー 出場停止者:なし 出場停止者はいない。負傷者に関しては長期離脱組に加え、アーセナル戦で負傷したベン・デイビス、ヴェルナーがいずれも今季絶望の見込みで欠場となる。 スタメンは主力不在の左サイドバックにエメルソン、セントラルMFはアーセナル戦後半のサール、ビスマのセットへの入れ替えが見込まれる。前線はリシャルリソンを最前線に置き、経験不足のギルクリストにソン・フンミンをぶつける可能性が高そうだ。ベンチメンバーでは16歳の超逸材MFマイキー・ムーアの初のベンチ入りも期待されるところだ。 ★注目選手 ◆チェルシー:MFコナー・ギャラガー <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240501_102_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 渦中の相手に注目されるパフォーマンス。前回対戦でハットトリックを記録したジャクソン、エースのパーマーがキーマンになることは間違いないが、やはり今夏の去就においてスパーズ行きの可能性が取り沙汰されるブルーズ生え抜きMFのパフォーマンスに大きな注目が集まるところだ。 PSRやFFPの問題を抱えるクラブにおいてホームグロウンによる“帳簿上”の価値の高さによって昨夏に続き売却候補の筆頭に挙がるギャラガー。ピッチ上では離脱が多いリース・ジェームズ、チルウェルに代わるゲームキャプテンとしてパーマーと共にチームMVP級の活躍を見せているが、契約延長交渉の難航や前述の問題によって現状では泣く泣くクラブを離れる可能性が濃厚とされる。そして、その新天地の最有力は今冬にも移籍の可能性が取り沙汰されたトッテナムだ。 最終的に移籍が実現するか否かは別として、その渦中の相手にブルーズのゲームキャプテンとして臨む一戦ではその一挙手一投足に注目が集まるところ。エンソ不在の中盤でのマルチタスクを担いつつ、エモーショナルなダービーにおいてリーダーシップも求められるところだ。 ◆トッテナム:DFクリスティアン・ロメロ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240501_102_tw5.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 因縁の相手に真のリーダーシップ示せるか。昨季アウェイゲームでのククレジャの髪掴み事件、今季前回対戦での一発退場とチェルシーとのダービーでは悪目立ちが続いているロメロは、ギャラガーと共に今回のダービーの主役の一人だ。 攻守両面でワールドクラスの資質を持ち合わせているものの、好戦的過ぎるキャラクターの影響で評価を下げているアルゼンチン代表DFだが、直近のノースロンドン・ダービーでは0-3と承服しがたい展開の中でプレー、コミュニケーションでチームを鼓舞し続け、反撃の狼煙を上げるゴールを含め傑出したパフォーマンス、振る舞いを示した。 これまでであればフラストレーションをラフプレーに繋げたり、相手の挑発にのって不必要なカードをもらって最終的に退場というシナリオも想定されたが、このアーセナル戦ではプレーヤーとして一皮むけた姿を見せた。 とはいえ、まだまだ懐疑的な見方を拭うまでには至っておらず、会場の雰囲気を含めて荒れる要素が満載な今回のダービーでの振る舞いに注目だ。ジャクソンとの対人戦、パーマーとの駆け引きを優位に進め、久々のクリーンシートと共にダービーでの勝利に導きたい。 2024.05.02 19:00 Thu

【CL準決勝プレビュー】名門同士によるロンドン行き懸けた第1戦! マドリーが目下6戦無敗と戦績圧倒もバイエルンが意地見せるか

チャンピオンズリーグ(CL)準決勝1stレグ、バイエルンvsレアル・マドリーが、日本時間30日28:00にフースバル・アレーナ・ミュンヘンでキックオフされる。現状の状態、直近の相性を鑑みればマドリー優勢も、ロンドン行きを懸けた激戦必至のセミファイナル初戦だ。 バイエルンは準々決勝でアーセナルと対戦。シーソーゲームとなった敵地での初戦を2-2のドローで終えると、ホーム開催の第2戦をキミッヒの圧巻のヘディングゴールで1-0と競り勝って2戦合計3-2での準決勝進出を決めた。 国内の戦いではDFBポカール早期敗退に加え、アーセナルとの2ndレグを前にレバークーゼンの優勝が決定し、ブンデスリーガ12連覇の夢が潰えた。すでに来季のCL出場権は確保しているが、自力での2位確定へ残り3試合で勝ち点4が必要な状況。アーセナル戦後はウニオン・ベルリンに5-1、フランクフルトにケインのドッペルパックで2-1の勝利を収め、公式戦4連勝で今回の一戦を迎えることになった。 対するマドリーは準々決勝でマンチェスター・シティと対戦。ゴラッソの応酬となったホームでの初戦は3-3のドロー、アウェイでの第2戦も1-1のドローで終えた結果、延長戦を経て臨んだPK戦をGKルニンの見事な2本のPKストップによって4-3と勝ち切って準決勝進出を決めた。 2シーズンぶりの覇権奪還を期すラ・リーガではシティ戦直後に行われた2位のバルセロナとのエル・クラシコをベリンガムの後半アディショナルタイムの劇的な決勝ゴールで3-2と逆転で制し、優勝をほぼ確実に。さらに、直近のレアル・ソシエダ戦は主力を完全に温存した中、リーグ初先発ギュレルのゴールを守り切ってウノセロ勝利。公式戦18試合無敗(13勝5分け)と抜群の安定感を維持して敵地へ乗り込む形となった。 なお、いずれもヨーロッパ屈指の名門である両者はこれまで通算26度対戦しており、バイエルンの12勝3分け11敗と非常に拮抗している。直近の対戦は2017-18シーズンの準決勝でアウェイの1stレグを2-1、ホームの2ndレグを2-2のドローで終えたマドリーが決勝進出を決めている。また、マドリーはその前回対戦含め今カードで目下6戦無敗(5勝1分け)だ。 ◆バイエルン◆ 【4-2-3-1】 ▽予想スタメン <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240429_100_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> GK:ノイアー DF:キミッヒ、デ・リフト、ダイアー、マズラウィ MF:ゴレツカ、ライマー MF:サネ、ムシアラ、ラファエル・ゲレイロ FW:ケイン 負傷者:DFブイ、ブナ・サール、FWコマン 出場停止者:なし 出場停止者はいない。負傷者に関しては右サイドバックの控え2人とコマンが欠場となる。また、デ・リフトが前日練習で不在となっており、出場が懸念されるところだ。一方で、ムシアラ、サネ、ライマー、ニャブリの4選手がトレーニングに復帰し、試合に絡める見込みだ。 スタメンは状態懸念の選手たちが起用可能なことを前提に、前述の11名を予想。仮に、先発が難しい場合はキム・ミンジェ、パブロビッチ、ミュラーといった選手が代役を担うことになる。 ◆レアル・マドリー◆ 【4-2-3-1】 ▽予想スタメン <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240429_100_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> GK:ルニン DF:ルーカス・バスケス、チュアメニ、リュディガー、メンディ MF:カマヴィンガ、クロース MF:バルベルデ、ベリンガム、ロドリゴ FW:ヴィニシウス 負傷者:DFアラバ 出場停止者:DFカルバハル(1/1) カルバハルが累積警告で出場停止に。負傷者に関してはGKクルトワの復帰でアラバのみが不在となる。 スタメンは前述の11名を予想。リュディガーの相棒は引き続きチュアメニが務める見込みで、それ以外のポジションでも変更はない模様だ。 ★注目選手 ◆バイエルン:FWセルジュ・ニャブリ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240429_100_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> トゥヘルの予言的中なるか。通常であれば、エースストライカーのケインやムシアラ、絶好調のサネ、ヴィニシウスとマッチアップするキミッヒに注目が集まるところだ。しかし、前日会見でトゥヘル監督が「どうしてそれがわかるかはわからないが、それは起こるはずだ」と異例のゴールを予言したニャブリを注目選手に推したい。 今シーズンは熾烈なポジション争いに加え、度重なるケガの影響で公式戦17試合の出場にとどまっているが、ブンデスリーガで3ゴール、CLではマンチェスター・ユナイテッドとの重要なグループステージ開幕戦、アーセナルとの準々決勝1stレグと重要な一戦でゴールを記録。その決定力と勝負強さには以前から定評がある。 ゴールを決めたアーセナルとの準々決勝1stレグでハムストリングを痛めた影響で、今回の一戦では途中出場が濃厚だが、左右のウイングのいずれかのプレーでルーカス・バスケス、メンディを相手に質的優位性をもたらし、指揮官の予言通りにゴールを決められるか。 ◆レアル・マドリー:MFトニ・クロース <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240429_100_tw5.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 古巣対戦で中盤制圧を狙う。こちらも元ドルトムントのベリンガムやヴィニシウスら注目選手に事欠かないが、古巣とのラスト対戦の可能性もあるドイツ代表MFを注目選手に推したい。 中盤に多士済々のタレントを揃え、比較的ターンオーバーを積極的に活用するアンチェロッティ監督だが、34歳のベテランMFに関しては過密日程や格下との対戦での6試合を除き、ほぼすべての試合で先発あるいは途中出場で起用。そして、百戦錬磨の司令塔は傑出した戦術眼、テクニックを生かしたゲームメイクによって、若手中心の前線と中盤を巧みに操っている。 ここまで3勝1分けの4戦無敗を誇る古巣との一戦では盟友ミュラーやゴレツカ、ムシアラといったマンシャフトの後輩を相手に中盤の攻防を優位に導き、敵地での勝利に貢献したいところだ。 2024.04.30 18:00 Tue

【プレミア注目プレビュー】優勝争い左右するノースロンドンダービー! スパーズの意地か、ガナーズが優勝への望み繋ぐか

プレミアリーグ第35節、トッテナムvsアーセナルが、日本時間28日22:00にトッテナム・ホットスパースタジアムでキックオフされる。優勝争いに影響与える今季2度目のノースロンドン・ダービーだ。 5位のトッテナム(勝ち点60)は、13日に行われた前々節でニューカッスル戦相手に0-4で敗戦し、2年連続セント・ジェームズ・パークで惨敗。4位のアストン・ビラ(勝ち点66)との暫定勝ち点差が6ポイントに広がった。後半戦に入って以降、一時期の離脱者の多さは改善されたものの、対戦相手の徹底した対策を上回ることができず。大きな問題を抱えるセットプレーの守備、被カウンター時のソリッドさを欠く対応によって失点を重ねるなど勝ち点3奪取に苦戦している。 現状でも自力でのトップ4フィニッシュの可能性は残しているが、3強に加えてチェルシーとのダービーを残すなどアストン・ビラに比べて厳しい日程となっており、ここからの逆転は至難の業だ。その最終盤の重要な戦いに弾みを付けると共に、宿敵の優勝阻止を狙う上でもホーム開催のダービーでの勝利は必須だ。 対する首位のアーセナル(勝ち点77)は前節、ウォルバーハンプトンとのアウェイゲームに2-0の完勝。さらに、第29節延期分ではホーム開催のチェルシーとのダービーに5-0の歴史的大勝。DFホワイトとMFハヴァーツの2ゴール共演など5ゴールを挙げた上、相手に一矢報いることも許さない完璧なパフォーマンスを披露。70分過ぎに多くの主力をベンチに下げる余裕の采配もみせ、今回のダービーに万全の状態で臨む構えだ。 現状ではシティの取りこぼしが逆転優勝に必須となるが、このダービーを制することができれば、マンチェスター・ユナイテッド戦を除き比較的勝ち点3獲得が容易な相手と対戦するため、敵地での大一番を制して望みを繋げたいところだ。 なお、昨年9月にエミレーツ・スタジアムで行われた前回対戦は2-2のドロー決着。アーセナルがオウンゴールとサカのPKによるゴールで2度先行したが、マディソンのお膳立てからのソン・フンミンのゴールで2度追いついたトッテナムが敵地から勝ち点1を持ち帰る形となった。 ◆トッテナム◆ 【4-2-3-1】 ▽予想スタメン <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240427_100_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> GK:ヴィカーリオ DF:ペドロ・ポロ、ロメロ、ファン・デ・フェン、ベン・デイビス MF:サール、ビスマ MF:クルゼフスキ、マディソン、ヴェルナー FW:ソン・フンミン 負傷者:GKフォースター、DFウドジェ、MFセセニョン、スキップ、FWソロモン 出場停止者:なし 出場停止者はいない。負傷者は手術を実施して今季絶望のウドジェに加え、軽傷を抱えるスキップが不在となる。一方でペドロ・ポロ、リシャルリソンが戦列に復帰する。 スタメンに関しては、セントラルMFと左右のウイングの組み合わせに注目。前者はベンタンクール、ホイビュア、後者はブレナン・ジョンソン、リシャルリソンの起用も見込まれる。 ◆アーセナル◆ 【4-3-3】 ▽予想スタメン <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240427_100_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> GK:ラヤ DF:ホワイト、サリバ、ガブリエウ、冨安健洋 MF:ウーデゴール、ジョルジーニョ、ライス FW:サカ、ハヴァーツ、トロサール 負傷者:なし 出場停止者:なし 出場停止者はいない。ティンバーの戦列復帰によって主力全員が起用可能だ。 チェルシー戦から中4日の日程となるが、余裕の試合展開によって消耗はさほどなく、同じ11人で臨む可能性は十分にある。ただ、トーマスに代えてジョルジーニョの復帰を予想。また、相手の特殊なスタイルを考えれば、トロサールのところによりスピードと走力があるマルティネッリを起用する形も想定される。 ★注目選手 ◆トッテナム:MFジェームズ・マディソン <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240427_100_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> ダービーで完全復活なるか。エースのソン・フンミンやウドジェ代役を担うベン・デイビスのパフォーマンスにも注目集まるが、前回対戦で2アシストと絶大な存在感を示した司令塔の復活がダービー勝利のカギを握る。 新加入ながらケインの背番号10を引き継ぎ、バイスキャプテンを任された中、開幕から“アンジェ・ボール”の担い手として絶大な存在感を示したマディソン。だが、昨年11月に負った足首のケガで2カ月の戦線離脱を強いられて以降は、シーズン序盤の輝きを取り戻せず。チーム全体として対戦相手の分析が進んだ点に加え、同じく後半戦で不調のビスマ、クルゼフスキらと共に攻撃の全権を握ったイングランド代表MFの不振が失速に繋がった印象だ。 今回のダービーに向けては2週間以上の準備期間があり、コンディション面では万全の状態を整えられているだけにライスやジョルジーニョ、ウーデゴールといった相手中盤とのデュエルにおいてプレスの矢印を折る得意のプレーで局面を打開し、高精度のラストパスやフィニッシュでアシスト、ゴールという決定的な仕事を果たしたい。 ◆アーセナル:DF冨安健洋 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240427_100_tw5.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 久々のダービー先発で勝利に貢献できるか。今シーズンも度重なる負傷に悩まされて継続性という部分に大きな問題を抱えているが、出場試合では攻守に安定したパフォーマンスを披露。ジンチェンコやキヴィオルら左サイドバックのポジション争いのライバルを前に総合力で上回っている印象だ。 昨年12月以来のリーグ戦先発となった直近のチェルシー戦ではさすがのパフォーマンスを見せており、リバウンドが出ない限りは2試合連続でのスタメン起用は濃厚。今季前回対戦を欠場し、昨季の2度の対戦はいずれも試合終盤の途中出場となり、先発出場は2022年12月以来となる見込みだ。 相手の右サイドは左利きで技巧派のクルゼフスキか、推進力と動き出しに優れるブレナン・ジョンソンが想定される中、守備では神出鬼没のサイドバック、サールのスペースへの走り込みへの対応を含めて臨機応変な対応が求められるところ。一方、攻撃では逆サイドのホワイトとのバランスを意識しながらボールの経由点、相手サイドバックの背後を狙う味方に精度の高い縦パスを供給したい。 2024.04.28 12:00 Sun
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