試合巧者の浦和が“お得意様”清水を撃破! 山中の移籍後初弾に“キラー”興梠弾《J1》

2020.09.23 21:43 Wed
明治安田生命J1リーグ第18節の清水エスパルスvs浦和レッズが23日にIAIスタジアム日本平で行われ、アウェイの浦和が1-2で勝利した。

前節、湘南ベルマーレとの“裏天王山”に3-0で快勝し、連敗をストップするとともに、J1通算400勝を達成した16位の清水。連勝を狙う今節は先発を4人を変更。六平、中村、後藤、金子が外れ、立田、エウシーニョ、鈴木、河井が入った。
一方、前節首位の川崎フロンターレに0-3で完敗した8位の浦和は、2試合ぶりの勝利に向けて先発5人を変更。トーマス・デン、エヴェルトン、関根、柏木、杉本が外れ、橋岡、武藤、長澤、汰木、興梠がピッチに立った。

苦手とする浦和を相手に2013年以来の勝利を目指す清水は、立ち上がりからボールの主導権を握って上々の入りを見せる。サイドを起点に幾度か際どいクロスが入るが、中央を固めている浦和の守備を崩し切るまでには至らず。

一方、相手のボール回しに対してうまくプレスが嵌らず、なかなか攻撃に出られない浦和だが、セットプレーの流れからワンチャンスを生かし切って先制に成功する。
21分、右CKの場面でキッカーの武藤がアウトスウィングで入れたクロスがボックス手前左のスペースに流れると、山中が得意の左足を強振。強烈なシュートがGK大久保の手を弾いてクロスバーの内側を叩いたボールがゴールネットを揺らした。

山中の移籍後初ゴールで先制に成功した浦和だが、その後は再び受けに回る時間が続く。30分にはボックス手前右でボールを受けたジュニオール・ドゥトラに強烈なシュートを枠の左隅に飛ばされるが、ここはGK西川が好守で凌いだ。

前半許した唯一のシュートをゴールに結び付けられるなど、この試合でも相性の悪さを露呈した清水は、後半立ち上がりも相手を押し込む。厚みのある攻めから鈴木唯らに決定機が訪れるが、最後のところで決め切れない。58分にはボックス手前右の河井からのダイレクトクロスに西澤が左足ダイレクトで合わせるが、GK西川の好守に阻まれる。

すると、直後の59分には浦和の高速カウンターが発動。自陣中央での長澤のボール奪取から前線でフリーのレオナルドに縦パスが通る。そのままボックス右に持ち込んだレオナルドはDFとGKをうまく引き付けてゴール左にフリーで走り込んだ興梠にプレゼントパス。これをここまで対清水12戦10発とする清水キラーの興梠が難なく流し込み、貴重な追加点とした。

これが相性の悪さか、浦和の効率の良さか、試合展開とは裏腹に浦和の2点リードとなった試合は、互いに積極的に交代カードを切り、ここからよりオープンな展開となる。78分には浦和の途中出場のマルティノス、杉本、武富の3人の絡みからボックス内で3点目のチャンスも、ここは武富のシュートがGKのセーブに遭う。

一方、リスクを冒して前に出る清水は、途中出場の2選手の絡みでようやくゴールをこじ開ける。91分、左サイドに流れた後藤からのクロスを中央でDF山中をブロックして前に入ったティーラシン・デーンダーが左足のボレーで流し込んだ。

これで勢いづいた清水は6分が与えられたアディショナルタイムで相手ゴールに迫っていくが、96分に再び後藤が入れたクロスのこぼれ球に反応したヘナト・アウグストの右足シュートはうまくミートし切らず、GK西川がきっちりキャッチした。

そして、試合はこのままタイムアップを迎え、山中の移籍後初となるリーグ戦ゴール、清水キラーの興梠が挙げたゴールを守り切った試合巧者の浦和が、2試合ぶりの白星を手にした。一方、善戦の清水はまたしても浦和に屈して今季初の連勝を逃した。

清水エスパルス 1-2 浦和レッズ
【清水】
ティーラシン・デーンダー(後46)
【浦和】
山中亮輔(前21)
興梠慎三(後14)
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ディエゴ・オリヴェイラの変化で生まれ変わったFC東京/六川亨の日本サッカーの歩み

昨日カシマスタジアムで行われた鹿島対東京V戦、後半5分に右CKからCB植田直通がヘッドで3点目を突き刺し3-0とした時点で勝負は決まったかと思った。多くのチームがカシマスタジアムを“鬼門”としているし、東京Vの選手にとっては初めてプレーする選手も多かったからだ。 ところがここから東京Vの反撃が始まった。今シーズンの東京Vは、後半アディショナルタイムに劇的なゴールを決めることもあれば決められることもあった。そしてこの日は前者のパターン。まず後半24分に途中出場のMF齋藤功佑が1点を返すと、36分にはファーサイドで詰めたFW木村勇大が押し込んで1点差に詰め寄る。交代出場のSB翁長聖のクロスも効果的だった。 そして後半アディショナルタイム45+3分、翁長のFKをCB谷口栄斗が頭で落とすと木村がシュート。これは当たり損ねだったものの、走り込んだMF見木友哉が押し込んでついに3-3の同点に追いついた。今シーズン4得点のFW染野唯月とCB林尚輝が鹿島からのレンタル移籍のため出場できないというハンデをものともせずに演じた同点劇。城福浩監督も「辛抱強くボールを回し、崩して点を取る。鹿島から勝点1を取れたのは自信になる」と選手を称えた。 これで東京Vは10戦負けなし。引分けは8と多いものの、「勝点2を失った」というよりは「勝点1を積み重ねている」と前向きにとらえるべきだろう。なぜなら確実に順位を上げており、勝点3を獲得すれば大きく順位を上げることもできるからだ。 今シーズンは昇格組の町田がクローズアップされているが、「負けない」東京Vもダークホース的な存在になってくるかもしれない。 土曜日のJ1は同じく3-3で引分けたFC東京対柏戦を取材した。前半でMF松木玖生のスーパーボレーが決まり3-1と逆転したFC東京だったが、前半アディショナルタイム45+2分にGK波多野豪がFW細谷真大を倒して退場処分となったことが後半に響き、同点に追いつかれてしまった。 ただ、ケガから復帰したFWディエゴ・オリヴェイラが4試合連続ゴールを決めただけでなく、彼の加入により攻撃に連動性が生まれたことの方が驚きだった。昨シーズンまでのディエゴ・オリヴェイラは、ボールを持つと強引なドリブル突破を仕掛けていた。それでフィニッシュまで持ち込めればいいが、2~3人がかりのマークにストップされることも多かった。 彼やアダイウトンがボールを持つと相手にとって脅威だが、チームとしての攻撃は陰を潜めていた。 ところが今シーズンは、ワンタッチでの落としが飛躍的に増えた。トップ下の仲川輝人や松木、右サイドではSB白井康介がフォローしていることも大きいが、加えて右サイドは白井、FW安斎颯馬、MF高宇洋、左サイドはSBバングーナガンデ佳史扶、松木、FW俵積田晃太のトライアングルが1~2タッチでパスをつないで柏のサイドを切り崩していた。 昨シーズン途中に就任したピーター・クラモフスキー監督だったが、「攻撃の推進力」が目に見えて改善されたとは言い難かった。しかし今シーズン、ディエゴ・オリヴェイラの復帰により「ゴールを目ざす魅力的なフットボール」は現実のものになりつつある。名古屋、横浜FM、G大阪との3連戦を乗り越えれば、一気に視界は広がるかもしれない。 <hr>【文・六川亨】<br/><div id="cws_ad">1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた</div> <span class="paragraph-title">【動画】粘りの東京Vがアウェイで鹿島に3点差を追いつく劇的同点劇!</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="pXf3mcmFlhw";var video_start = 297;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.05.13 20:35 Mon

【Jリーグ出場停止情報】DOGSO退場のFC東京GK波多野豪は今季2度目の一発退場で2試合出場停止&罰金20万円

Jリーグは13日、明治安田Jリーグの出場停止選手を発表した。 J1では3名が出場停止。FC東京のGK波多野豪、湘南ベルマーレのMF田中聡、アビスパ福岡のMF前寛之が出場停止となる。 波多野のボックス外に出て細谷真大を倒したプレーについて、「ペナルティエリアを飛び出しドリブルをしていた相手競技者に対し、ボールにプレーできず反則で止め、決定的な得点機会を阻止した行為は、「著しい反則行為」に該当する」と判断し、DOGSOで1試合の出場停止。また、今シーズン2度目の一発退場となり、2試合の出場停止処分と共に罰金20万円の処分となった。 J2では2名が出場停止。ブラウブリッツ秋田のFW佐藤大樹、ファジアーノ岡山のMF末吉塁が出場停止となる。 また、J3は先週の時点で出場停止だった5名が出場停止となる。 【明治安田J1リーグ】 GK波多野豪(FC東京) 第14節 vs名古屋グランパス(5/15) 今回の停止:2試合停止(1/2) 第15節 vs横浜F・マリノス(5/19) 今回の停止:2試合停止(2/2) MF田中聡(湘南ベルマーレ) 第14節 vs柏レイソル(5/15) 今回の停止:警告の累積による1試合停止 MF前寛之(アビスパ福岡) 第14節 vsヴィッセル神戸(5/15) 今回の停止:警告の累積による1試合停止 【明治安田J2リーグ】 FW佐藤大樹(ブラウブリッツ秋田) 第16節 vsモンテディオ山形(5/18) 今回の停止:警告の累積による1試合停止 MF末吉塁(ファジアーノ岡山) 第16節 vsヴァンフォーレ甲府(5/19) 今回の停止:警告の累積による1試合停止 【明治安田J3リーグ】 DF佐古真礼(いわてグルージャ盛岡) 第14節 vsY.S.C.C.横浜(5/18) 今回の停止:警告の累積による1試合停止 MF西山拓実(SC相模原) 第14節 vsガイナーレ鳥取(5/19) 今回の停止:警告の累積による1試合停止 DF舘野俊祐(FC大阪) 第14節 vsカターレ富山(5/18) 今回の停止:1試合停止 DF生駒稀生(奈良クラブ) 第14節 vsFC岐阜(5/18) 今回の停止:警告の累積による1試合停止 MF弓場堅真(FC今治) 第14節 vs福島ユナイテッドFC(5/18) 今回の停止:1試合停止 【YBCルヴァンカップ】 DF濃野公人(鹿島アントラーズ) 3回戦vsFC町田ゼルビア(5/22) 今回の停止:1試合停止 FW野田隆之介(FC琉球) 3回戦vsセレッソ大阪(5/22) 今回の停止:警告の累積による1試合停止 <span class="paragraph-title">【動画】GK波多野豪が柏レイソル戦でDOGSO一発退場</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="DxSqiwnma_o";var video_start = 273;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.05.13 19:17 Mon

FC東京が明治大MF常盤亨太の来季加入内定を発表! 大学経由での帰還に

FC東京は13日、明治大学からMF常盤亨太(22)の来季加入内定を発表した。 元々、FC東京U-18でプレーしたとあって、古巣復帰となる常盤はトップチームに2種登録され、U-23チームとしてJ3リーグで出場歴あり。2021年から明治大学に進学し、来年からFC東京でプロ入りが決まった。 FC東京に入りのボランチはクラブの公式サイトで喜びの思いとともに、意気込みを語っている。 「2025シーズンから東京に加入することになりました、明治大学の常盤亨太です。アカデミー時代に育てていただいた大好きなクラブでプロサッカー選手になれること、大変嬉しく思います」 「サッカーの楽しさを教えていただいたレジスタFC、自分の可能性を信じて育ててくださったFC東京のアカデミー、サッカーだけでなく一人の人間として熱い指導をしていただき、高校時代には届かなかった舞台へ導いてくださった明治大学の指導者の方々、友人、そして22年間支えてくれた家族への感謝を胸にスタートラインに立ちます」 「東京のために全身全霊で戦い、多くの人に勇気や活力を与えられる選手になれるよう日々精進していきますので、応援よろしくお願いいたします」 2024.05.13 13:15 Mon

C大阪の左SB登里享平が左ハムストリング筋損傷…大阪ダービーで負傷交代

セレッソ大阪は13日、DF登里享平の負傷を報告した。 川崎フロンターレから今季加入の登里。明治安田J1リーグでは開幕から12試合連続で先発が続いた左サイドバックだが、6日に行われた第12節のガンバ大阪戦で筋肉系のトラブルにより、57分にピッチを後にした。 その影響で翌節を欠場したなか、クラブによって診断結果が明らかに。全治こそ明らかにされていないものの、検査で左ハムストリング筋損傷が判明したという。 なお、一時首位に立ったC大阪だが、大阪ダービーに続いて、先週末のヴィッセル神戸戦との関西勢対決も落とし、今季初の2連敗。順位も暫定7位にまで下げている。 2024.05.13 11:35 Mon
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