【日本代表コラム】変化を見せたメンバー起用
2014.10.11 12:30 Sat
▽試合開始直後からアグレッシブな姿勢を見せた日本は前半4分、FW武藤がファーストシュートを放つ。アンカーの位置で起用された細貝は、広い範囲をカバーしながら鋭い出足でボールを奪い取り、センターフォワードとしてプレーした岡崎も軽快な動きを見せてDFを翻弄する。そして16分、集中力が散漫なジャマイカの選手から岡崎がボールを奪い取ると、素早く本田につなぎ、その本田を追い越してパスを受けた柴崎のセンタリングがオウンゴールを誘発した。
▽ただ、日本ゴールはその1点のみ。アギーレ体制での初白星を手にすることはできたが、再三の好機を得点に結びつけられなかったことには不満が残る。たとえどれほど力の差が離れていようが、一瞬の隙を突かれてゴールを奪われる可能性はある。実際、今日の試合でも終盤にDF長友の信じられないようなパスミスからピンチを迎える場面があった。DF森重の好守に助けられて事なきを得たが、あれだけ一方的な試合をしていても引き分けという結果に終わる可能性があったということは覚えておきたい。もちろん長友のミスは言語道断だが、追加点を奪えないと、そういったことも起こり得る。
▽ジャマイカのレベルや状態、日本のチャンスの数を考慮すればスッキリしない初勝利ではあるが、ポジティブな部分も多かった。1つは、前回の代表戦に呼ばれていなかった9名中5名(MF香川、DF塩谷、FW小林、DF太田、MF田口)が今回のジャマイカ戦に出場し、良い印象を残したこと。先発した香川と塩谷は攻守にわたって存在感を示し、この試合で代表デビューを飾った小林も約30分のプレー時間の中で質の高い動き出しからゴールに迫った。太田と田口は時間が短すぎたが、太田は一本、左サイドからシュートにつながるクロスを上げるなど、短い時間の中でも積極性を出せたことは次につながるだろう。
▽また、9月の試合では所属クラブとは異なる位置で起用されていた森重、細貝、岡崎は、定位置でしっかりと存在感を示した。岡崎に関しては以前からやっていたサイドでも良い動きを見せていたが、森重と細貝は前回よりも良いパフォーマンスだったと思う。森重は吉田の不在を感じさせない出来だったし、細貝がいることで柴崎や香川も思い切りよく攻撃に絡むことができていた。ここに展開力が加われば、もう一段上のレベルにいけるはずだ。
▽その他にも、武藤をセンターフォワードの位置に置いて本田を左に回し、最後は柿谷をサイドではなく中央で起用するなど、色々な選手を色々なポジションで試した。これは、色々なことを試しながら、選手の特徴や特性を探る一環なのだろう。実際、柿谷の中央や小林の右サイド、細貝のアンカーなどは、アギーレ監督が選手たちの特徴を理解しはじめていることの表れだと思っている。それが今日のパフォーマンスにもつながったと言えるだろう。
《超ワールドサッカー編集部・平野由倫》
▽ただ、日本ゴールはその1点のみ。アギーレ体制での初白星を手にすることはできたが、再三の好機を得点に結びつけられなかったことには不満が残る。たとえどれほど力の差が離れていようが、一瞬の隙を突かれてゴールを奪われる可能性はある。実際、今日の試合でも終盤にDF長友の信じられないようなパスミスからピンチを迎える場面があった。DF森重の好守に助けられて事なきを得たが、あれだけ一方的な試合をしていても引き分けという結果に終わる可能性があったということは覚えておきたい。もちろん長友のミスは言語道断だが、追加点を奪えないと、そういったことも起こり得る。
▽また、9月の試合では所属クラブとは異なる位置で起用されていた森重、細貝、岡崎は、定位置でしっかりと存在感を示した。岡崎に関しては以前からやっていたサイドでも良い動きを見せていたが、森重と細貝は前回よりも良いパフォーマンスだったと思う。森重は吉田の不在を感じさせない出来だったし、細貝がいることで柴崎や香川も思い切りよく攻撃に絡むことができていた。ここに展開力が加われば、もう一段上のレベルにいけるはずだ。
▽その他にも、武藤をセンターフォワードの位置に置いて本田を左に回し、最後は柿谷をサイドではなく中央で起用するなど、色々な選手を色々なポジションで試した。これは、色々なことを試しながら、選手の特徴や特性を探る一環なのだろう。実際、柿谷の中央や小林の右サイド、細貝のアンカーなどは、アギーレ監督が選手たちの特徴を理解しはじめていることの表れだと思っている。それが今日のパフォーマンスにもつながったと言えるだろう。
▽ただ、先にも述べたように、相手のレベルが低かったことも事実。まずは4日後のブラジル代表戦で、今回の試合でできたことがどれだけ出せるのかを見てみたい。それだけに、攻撃面でアクセントになっていた香川の離脱は残念だ。とはいえ、その他の選手たちにとってはまたとないチャンス。特に相手がブラジルということで、田中や森岡よりも守備的なタスクがこなせる田口が入る可能性も考えられる。次のブラジル戦では、選手の起用法と共に試合へのアプローチについても注視してみたい。
《超ワールドサッカー編集部・平野由倫》
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