マンチェスター・シティなどを運営するシティ・フットボール・グループ(CFG)が、イタリアのパレルモFCを買収した。パレルモは4日、CFGによる買収を発表した。
日本では横浜F・マリノスも傘下に入るCFG。アメリカのニューヨーク・シティやオーストラリアのメルボルン・シティもその一つで、2020年に買収が発表されたフランスのトロワACは10クラブ目となった。さらに、2021年にはボリビア屈指の名門として知られるクルブ・ボリバルとパートナー契約を結んでいる。
そのCFGは今回、2021-22シーズンのセリエC昇格プレーオフを制して、セリエBに返り咲いたパレルモを11クラブ目として買収した。
イタリア『Giornale di Sicilia』など現地メディアによると、CFGは現会長であるダリオ・ミッリ氏との交渉の中で、1300万ユーロ(約18億4000万円)の金額でクラブ株式の80%を取得したという。
ただ、未だに20%の株式を所有するミッリ氏は今後も会長職に留任し、CFGと協力しながらクラブ運営に携わる予定だという。
イタリアのシチリア島にあるパレルモに本拠地を置くパレルモFCは1900年に創設。長らく下部カテゴリーを主戦場としてきたが、2002年にクラブを買収した故マウリツィオ・ザンパリーニ氏の下で急成長。2004年に31シーズンぶりのセリエA昇格を果たすと、イタリア国内と南米を中心としたスカウト網を駆使し、有能な若手タレントを育ててビッグクラブに高額で売り渡す育成型のクラブとして台頭。
アルゼンチン代表FWパウロ・ディバラ、ウルグアイ代表FWエディンソン・カバーニ、元アルゼンチン代表MFフランコ・バスケス、元アルゼンチン代表MFハビエル・パストーレといった南米出身の選手、イタリア代表FWアンドレア・ベロッティ、元イタリア代表FWルカ・トニといった国内の無名選手を発掘してきた。
一方、“クビ切り魔”の愛称で監督交代を繰り返したザンパリーニ氏の堪え性のなさが影響し、2010年代中盤から低迷を強いられると、同氏が退任後の2019年には深刻な財政難に見舞われ、クラブは経営破綻。
その後、SSDパレルモに改称し、セリエDからの再出発を余儀なくされたが、2019-20シーズンにセリエCに昇格、2020年7月にパレルモFCに改称した後は、2シーズン目となった2021-22シーズンのセリエC昇格プレーオフを制し、セリエBに昇格していた。
<span class="paragraph-title">【画像】パレルモがCFG傘下11クラブ目に</span>
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