明治安田生命J1リーグ第17節、川崎フロンターレvs鹿島アントラーズが30日に等々力陸上競技場で行われ、ホームの川崎Fが2-1で鹿島を下した。
前節はアウェイで湘南ベルマーレと引き分けた川崎Fは、前節からスタメンを5人変更。殊勲の同点弾を挙げたレアンドロ・ダミアンが先発に復帰した。対する鹿島は、前節セレッソ大阪と対戦して1-0で勝利。今節は上田を7戦ぶりにスタートから起用した。
ゲームは開始早々から川崎Fが攻勢をかける。左からのクロスが相手にわたった瞬間、レアンドロ・ダミアンが即座に奪い返してパスを送ると、J1通算50出場となった三笘が一人かわしてボックス左から左足シュート。しかし、ここはわずかに右に外れた。
以降も川崎Fのボール保持率が高く、守備の時間が続く鹿島は、取りどころを絞れずに我慢を強いられる展開に。奪っても川崎Fの切り替えが早いため、前線にボールが収まらない。
川崎Fは16分、登里が持ち上がって横パスを送ると、レアンドロ・ダミアンはスルー。山根へと渡し、リターンを受けてゴール正面から左足で狙うが、やや腰が回り切らずに左へそれてしまう。さらには、レアンドロ・ダミアンのスルーパスに三笘が抜け出して一対一を迎えるも、GK沖が好判断で飛び出してシュートストップを見せた。
そして19分、ジェジエウが右斜め前にパスを送り、山根が敵陣の右サイドで受けて1つ前の家長を飛ばしたスルーパスを送ると、ボックス右に進入したレアンドロ・ダミアンが冷静にGK沖の股を抜き、2試合連続ゴールで先制に成功した。
守勢の鹿島は31分にようやく川崎Fのハーフスペース付近でボールを回すシーンを作るも、最後の常本のクロスは制度を欠き、フィニッシュにつなげられない。そんなアウェイチームのチャンスシーンは39分にようやく訪れる。最終ラインからパスを引き出した荒木がボックス手前の左から横パス。土居が相手と競り合いながら右足で合わせるも、枠の左へ外れた。
前半は受けに回った鹿島だが、後半は前からプレッシャーをかける。積極的にラインアップする背後を川崎Fにたびたび狙わるものの、GK沖が広範囲をカバーして追加点を許さない。
すると、鹿島は上田が続けざまに決定機を迎える。59分、土居が右サイドから斜めのドリブルで中央に切れ込んでスルーパスを送ると、ボックス右へ抜け出して一対一を迎える。しかし、ここはGKチョン・ソンリョンに動きを読まれてしまい、シュートは打てず。
直後には荒木のパスをボックス左で受け、飛び出してきたGKチョン・ソンリョンを確認して軽く浮かせたシュートでネットを揺らすもオフサイドの判定に。だが、VARで確認が行われた結果、判定は覆ってゴールが認められ、61分に鹿島が同点に追い付いた。
鹿島の勢いに後手を踏んだ川崎Fだが、75分に思わぬ形でチャンスがやってくる。右サイドに開いた旗手からクロスが入ると、ボックス内でディエゴ・ピトゥカがクリアミス。こぼれ球をレアンドロ・ダミアンが強振するも、当たり損ねてしまった。さらには、山根の落としから田中がミドルシュートを放ったが、GK沖にキャッチされた。
82分には右CKからジェジエウが頭で合わせてネットを揺らすも、直前にディエゴ・ピトゥカへのファウルがあったとしてゴールは認められず。
両チームともに交代カードを駆使して最後までゴールを目指したなか、後半のアディショナルタイムにドラマが。長谷川が左サイドで相手をかわして右足でクロスを入れると、町田と知念の競り合いで流れたところを小林が拾ってネットを揺らす。VARでオフサイドチェックが行われたが、町田のクリアだと確認され、土壇場で川崎Fが勝ち越しに成功した。
このままタイムアップを迎え、鬼木監督はJ1最速での100勝を達成。開幕からの無敗記録も「20」に伸ばし、盤石の首位キープとなった。対する鹿島は後半にペースをつかんだものの連勝とはならず。王者相手に屈する格好となった。
川崎フロンターレ 2-1 鹿島アントラーズ
【川崎F】
レアンドロ・ダミアン(前19)
小林悠(後49)
【鹿島】
上田綺世(後16)
