チェルシーとビラの上位対決は痛み分け! “ビラキラー”ジルーが7戦連発も2戦未勝利で2020年終了《プレミアリーグ》

2020.12.29 04:33 Tue
Getty Images
プレミアリーグ第16節、チェルシーvsアストン・ビラが28日にスタンフォード・ブリッジで行われ、1-1のドローに終わった。
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勝ち点25で並ぶ8位のチェルシーと7位のアストン・ビラによるトップ4圏内浮上を懸けた一戦。
チェルシーは前節、アーセナルとのビッグロンドン・ダービーを1-3のスコアで落とし、今季4敗目を喫した。そのダービーから中1日の超過密日程で臨んだビラとのホームゲームでは、先発6人を変更。最終ラインはチルウェルを除きアスピリクエタ、クリステンセン、リュディガーとフレッシュな選手が入り、中盤はコバチッチに代わってジョルジーニョ、前線は継続起用のプリシッチの相棒にジルーとハドソン=オドイが起用された。

試合の入りはコンディションで勝るアウェイのビラが主導権を握る。まずは6分、ボックス右で仕掛けたグリーリッシュが右足のシュートを放つが、DFに当たって勢いを失ったシュートはGKメンディにセーブされる。

一方、フィニッシュの数で相手に上回られるチェルシーは12分、グリーリッシュの不用意なバックパスを相手ボックス手前で奪ったプリシッチに絶好機も、ここはシュートを枠の右に外してしまう。
互いに一度ずつ決定機を作りあった序盤を経て試合は拮抗した展開が続くが、攻守両面で上回るビラがより際どいシーンを作り出すなど、上位陣相手の強さを示す。

だが、チェルシーも粘り強い守備で先制点を与えずにいると、直近の対戦7試合連続でゴールを挙げている“ビラキラー”が仕事を果たす。34分、ボックス手前のジルーへのクサビのパスを起点にプリシッチが左サイドをオーバーラップしたチルウェルに繋ぐと、鋭いクロスにダイビングヘッドで合わせたのはジルー。強烈なシュートがニアに突き刺さり、対ビラ7試合連続ゴールとした。

ジルーのゴールによってチェルシーの1点リードで折り返した試合だが、ビラが後半早い時間帯に追いつく。50分、相手のクリアボールを拾ったグリーリッシュが左サイドから中にドリブルで切り込んで右サイドのキャッシュにボールを預ける。ここでキャッシュのファーを狙った絶妙なクロスに反応したエル・ガジが右足ワンタッチで流し込み、3試合連続ゴールを記録した。

やや緩い入りから追いつかれたチェルシーはすぐさま攻撃のギアを上げて勝ち越しゴールを狙う。59分にはより高い位置を取り始めたカンテがミドルシュートを枠に飛ばすが、GKマルティネスにセーブされる。さらに、66分にはセットプレーの波状攻撃からゴールネットを揺らしたが、プリシッチのオフサイドによってゴールは認められない。

一方、押し込まれてカウンター主体の攻撃が続いたビラは69分、ボックス手前中央までボールを運んだマッギンが強烈なミドルシュートを放つが、これは惜しくもクロスバーを叩いて逆転ゴールとはならず。

その後は互いに中1日の過密日程の影響が出始めて試合はオープンな展開に。チェルシーは72分にジルー、ジョルジーニョに代えてヴェルナー、ハヴァーツ、ビラは80分を過ぎてエル・ガジ、トラオレに代えてラムジー、キーナン・デイビスを投入。

試合終盤にかけて互いに決定機を作り合い、チェルシーはヴェルナーやプリシッチ、ビラはラムジーに決定的な場面が訪れるが、決め切ることができない。4分が与えられた後半アディショナルタイムにはハドソン=オドイの浮き球クロスをボックス左のチルウェルが見事な左足ボレーで合わすが、これはわずかに枠の右に外れた。

そして、試合はこのまま1-1のスコアでタイムアップを迎え、中1日での上位対決は痛み分けのドロー。チェルシーは2戦未勝利、ビラは連勝が「2」でストップする形で2020年の戦いを終えることになった。

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