【J1クラブ中間評価】堅守崩壊に平山の誤算…積極補強も実らず残留争いへ《ベガルタ仙台》2017.07.16 16:30 Sun

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▽2017シーズンの明治安田生命J1リーグは早くも折り返し地点に。DAZNマネーで増加した分配金などを巡る争いも背景に存在していることから、優勝争いのみならず、例年以上に戦いが激化している。超ワールドサッカー編集部は、このタイミングでJ1全18クラブを中間評価。今回はベガルタ仙台編をお届けする。

◆クリスランが躍動も堅守崩壊で苦しい前半戦
勝ち点21/6勝3分8敗
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▽昨シーズンは渡邉晋政権下で最高となる12位でシーズンを終えた仙台は、今シーズン開幕前に大型補強を敢行。1桁順位を目指すべく開幕を迎えた中で、FC東京から加入した期待のFW平山相太が早々に負傷離脱するも開幕2連勝を飾る好調な出だしとなった。ところが4月7日に行われた第6節の浦和レッズ戦で、突如としてストロングポイントであった守備が崩壊。0-7という屈辱的な大敗を喫し、第7節の鹿島アントラーズ戦でも1-4と大敗。第8節のサンフレッチェ広島戦では引き分けに終わるも3失点を喫するなど、わずか3試合で14失点と、前半戦だけで昨季の1stステージ(25失点)を上回る32失点を喫している。

▽その後は、新加入のFWクリスランがチームにフィットし、チーム最多の7ゴールをマーク。徐々に白星も積み重ねていったが、最後まで守備の再構築はできず。第16節のセレッソ大阪戦、第17節のガンバ大阪戦に連敗して前半戦を終えた。さらに、そのG大阪戦ではルーキーながらも全試合に出場し、キーマンとなっていたDF永戸勝也が負傷し、今シーズン絶望。後半戦も苦しい戦いが続きそうな気配が漂っている。

◆ポジション別採点
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【GK&DF】10点/100点満点

▽開幕から2戦連続でクリーンシートを達成するも、上記にあるように浦和戦の大敗を境に守備が崩壊。17試合で32失点は、最下位のアルビレックス新潟(37失点)に次いでワースト2の記録となった。今シーズンから取り組む3バックは安定感を欠き、両サイドや裏のスペースを簡単に使われた結果、ラインを下げる場面が多く見られた。良い形で進んでいた戦術変更が、結果に繋がらず裏目に出た形となった。

【MF】30/100点満点

▽永戸勝也や中野嘉大といった新戦力が台頭してきた中盤だが、全体的なパフォーマンスは低かった。特に球際での弱さが目立ち、相手にポゼッションを奪われてからシンプルに3バックの裏を狙われる攻撃から失点を重ねた。守備改善には、中盤のアプローチから変える必要がある。またボランチで不動のコンビを組む富田晋伍、三田啓貴も守備に追われることが多く、攻撃に力を使えていない。一方でオフェンシブハーフは新加入の石原直樹が4ゴール。梁勇基、奥埜博亮、西村拓真らが揃って2ゴールを奪うなど最低限の仕事はした。

【FW】50/100点満点

▽期待された平山の負傷はあったものの、クリスランが躍動。14試合の出場でチームトップとなる7得点をマークする活躍で攻撃陣をけん引した。また平山の負傷でセンターフォワードを務めていた石原も、本来のポジションで起用され存在感が増すなど、クリスラン効果が表れている。

◆超WS的前半戦チーム内GOODプレーヤー
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FWクリスラン(25歳/No.20)
明治安田生命J1リーグ:14試合(先発8回)/7得点

▽仙台のMVPは文句なしのクリスランを選出。太もも肉離れの影響で出遅れるも、第4節の柏レイソル戦でJリーグデビューを果たすと、初のスタメンとなった第7節の鹿島戦で初ゴールをマーク。さらに第13節の新潟戦で決めた「左からのクロスを左足でトラップして左足で合わせる」ワールドクラスのプレーは、J1の月間ベストゴールに選出された。チームトップとなる7ゴールを奪う活躍で、残留圏内での折り返しに大きく貢献している。

◆超WS的前半戦チーム内BADプレーヤー
FW平山相太(32歳/No.9)
明治安田生命J1リーグ:0試合(先発0回)/0得点

▽「無事之名馬」という言葉がある。能力で多少劣っていても、ケガなく走り続ける馬は名馬であるという意味だ。得点力不足を補うために加入した平山だが、開幕前に左腓骨筋腱脱臼により12週間の離脱となった。チームとしては軸に据えていた平山が離脱したことで、戦い方の変更を余儀なくされた。平山自身も新天地でのスタートで躓いてしまい悔しさがあるだろう。前半戦のワーストプレーヤーに選出するが、後半戦の巻き返しに期待したい。

◆地に足を付けて残留を
▽前半戦の戦いから見ても、当面の目標は早期の残留決定だ。そのためにも守備の再整備は必須条件といえる。幸いにもリーグ戦は約1カ月の中断期間に入るため、今シーズンから取り組む3バックシステムにもう一度向き合うことができる。新システムでもかつての堅守を取り戻すことができるかが残留を大きく左右する。また、オフェンス面では速攻の精度が重要だ。ここ数年は遅攻の取り組みをしてきたが、現状をシビアに見て効果的に勝ち点を奪える“堅守速攻”が有効。原点回帰してフィニッシャーのクリスランに繋げるまでのパターンを作り出したい。

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【J1クラブ通信簿】J1復帰初年度に桜旋風…守備意識改革でルヴァン制覇&リーグ3位の大躍進《セレッソ大阪》

▽歴史が動き、シーズンが閉幕した2017明治安田生命J1リーグ。最終節まで優勝争い、残留争いが繰り広げられ、最後まで目が離せない白熱したシーズンとなった。 ▽「DAZN」マネーにより、シーズンの成績で今後のクラブ強化に大きな影響を及ぼすこととなった2017シーズン。超ワールドサッカー編集部は、J1全18クラブを総括。トピックやチームMVP、補強成功度、総合評価で振り返る。第16弾はJ1復帰初年度で桜旋風を巻き起こした3位のセレッソ大阪を総括する。 <span style="font-weight:700;">◆シーズン振り返り</span><div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/20171210cosaka_7.jpg" style="max-width: 100%;" class="yui-img"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD<hr></div><span style="font-weight:700;">【主なトピック】</span> ●MF山村和也のアタッカーとしての覚醒 ●FW杉本健勇が本格派ストライカーに ●ルヴァンカップ制覇で初タイトル獲得 ●守備意識改革で4年ぶりのACL出場権獲得 ●J1昇格POチームの1年での降格ジンクス破る ●天皇杯で6年ぶりベスト4進出<hr>▽J1昇格プレーオフを勝ち抜いて迎えたJ1復帰初年度に桜旋風を巻き起こした。明治安田生命J1リーグではプレーオフ昇格チームの1年での降格というジンクスを破ると、4年ぶりのAFCチャンピオンズリーグ出場権を獲得。YBCルヴァンカップでは、リーグ戦組とルヴァン組にチームを二分した戦略で制覇し、チーム初のタイトルを獲得するという最高のシーズンを送った。 ▽3年ぶりのJ1復帰を決めたC大阪は、シーズン開幕前に“知将”尹晶煥監督を招へい。DFマテイ・ヨニッチやMF清武弘嗣ら実力者に加えて、尹晶煥監督のサガン鳥栖指揮官時代の教え子であるMF水沼宏太を獲得して久々のJ1の舞台に挑んだ。 ▽どちらかといえば綺麗なサッカーを志向してきたタレント集団は、序盤こそハードワークを重んじる尹晶煥監督の泥臭いスタイルに戸惑っていたが、第4節のサガン鳥栖戦(○1-0)でのシーズン初白星を皮切りに3連勝を飾るなど徐々に適応。その中で、FW杉本健勇の本格派ストライカーへの変貌、トップ下に抜擢されたMF山村和也の覚醒など明るいトピックがチームを飾り、首位の鹿島アントラーズにわずか1ポイント差の2位でシーズンを折り返した。 ▽第18節には躍進著しい柏レイソル(○2-1)を破り、シーズン初の首位に浮上。しかし、直後にシーズン最大の不振に陥る。敗れた第21節の清水エスパルス(●2-3)戦以降、山村の負傷離脱も影響して7試合を1勝1分け5敗。31節の時点で優勝争いから脱落した。それでも、今シーズン幾多の負傷に悩まされた清武の復調に呼応するかのように、チームは第29節のサガン鳥栖戦から5連勝。4年ぶりのACL出場権を手にした。 ▽そして、J1復帰初年度に大躍進を遂げたC大阪は、天皇杯のベスト4に勝ち進んでおり、2冠目に向けてまい進中。同一シーズンでチーム初載冠のルヴァンカップ制覇に続き、天皇杯をも制することになれば、これ以上にない最高の形でのシーズン締めくくりになりそうだ。 <span style="font-weight:700;">◆チームMVP</span><div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/20171210cosaka_3.jpg" style="max-width: 100%;" class="yui-img"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>FW杉本健勇(25) 明治安田生命J1リーグ34試合出場(先発34試合)/22得点<hr>▽チームの躍進の中には、杉本のストライカーとしての成長があった。昨シーズン明治安田生命J2リーグで14ゴールを奪うと、今シーズンはJ1の舞台で22ゴールを記録。得点ランキングでも終盤には一時首位に立つなど、J1の猛者たちを脅かした。 ▽ルヴァンカップ決勝でチームを優勝に導くゴールも挙げた杉本は、ゴールゲッターとしてだけでなく、新指揮官の求めるファーストディフェンダーとしての働きにも見事に回答。まさに獅子奮迅の活躍だった。 ▽そんな杉本は、今年日本代表にも初招集。10月10日に行われたハイチとのキリンチャレンジカップでは初先発で初ゴールをマーク。現在開催されているEAFF E-1サッカー選手権にはケガのため離脱したが、今シーズン大きな飛躍を遂げたストライカーのロシア・ワールドカップへの生き残りにも注目だ。 <span style="font-weight:700;">◆補強成功度「A」</span>(評価:S~E)<div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/20171210cosaka_4.jpg" style="max-width: 100%;" class="yui-img"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>▽3位と躍進したC大阪において、貴重な戦力となったDFマテイ・ヨニッチは大きな補強となった。仁川ユナイテッドFCでKリーグ・ベストイレブンに選出された実力は本物。リーグ戦34試合に出場しセットプレーからゴールを量産。6得点はチーム3位タイの数字だ。守備だけでなく、攻撃でもチームに貢献したヨニッチには最大の評価をしたい。 ▽また、サガン鳥栖時代以来となる尹晶煥監督とのタッグを組んだ水沼も、シーズンが進むにつれてポジションを確保。持ち前の高精度パスやシュート、クロスを武器に、リーグ戦24試合に出場し3得点8アシストをマーク。右サイドのポジションで、チームの攻撃を活性化させた。 ▽一方で、一番の注目度であった清武は、度重なるケガでシーズンを通して戦うことができず。シーズン終盤には復調したものの、結果としてはリーグ戦18試合に出場し6得点と期待外れに終わった感は否めない。MF福満隆貴に関しても、ルヴァン組としてチームの初タイトル獲得に貢献したが、レギュラーメンバーを脅かすほどには至らず。リーグ戦では5試合出場と物足りない結果となった。 ▽明治安田生命J3リーグを戦うU-23チームを保有するC大阪としては、ユースからの昇格組であるDF舩木翔や高卒ルーキーのMF大山武蔵、サンフレッチェ広島ユースから獲得したFW山根永遠ら将来への投資も積極的に実行。J3リーグで経験を積んだ選手も多く、投資という点を踏まえても補強はプラスと考えられる。 <span style="font-weight:700;">◆総合評価 「S」</span>(評価:S~E)<div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/20171210cosaka_5.jpg" style="max-width: 100%;" class="yui-img"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>▽開幕前のリーグ目標であった「1桁順位」を大きく上回る成績に加え、ルヴァンカップを初制覇。J1復帰初年度となった今シーズン、ここまでの大躍進を遂げることを想像する人は多くなかったはずだ。 ▽昨シーズンはJ2リーグで苦戦し、自動昇格が叶わず。J1昇格プレーオフをなんとか勝ち抜いてJ1昇格を決めたものの、タレントが揃いながらも技術に頼りすぎるスタイルに幾度となく「勝負弱い」と言われ続けてきた。 ▽今シーズン就任した尹晶煥監督は、新加入の大型DFマテイ・ヨニッチを最終ラインに組み込んだ上、タレント軍団に守備意識を要求。また、MF山村和也をトップ下にコンバートして新たな一面を引き出した他、本来の持ち味を生かして試合のクローザーを務めさせるなど、手堅く勝利を手にするためのオプションを用意することができた。 ▽規律と才能の融合で“上手い”から“強い”チームへと変貌を遂げさせ、J1復帰シーズンでリーグ2位の65得点。失点こそ「43」と少なくはないものの、戦いの舞台がJ1に変わったことを考えればまずまず出来といえる。<div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/20171210cosaka_6.jpg" style="max-width: 100%;" class="yui-img"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> ▽また、「リーグ戦組」と「ルヴァン組」と2チーム形成することでモチベーション維持に成功。FWリカルド・サントスや福満は数字で貢献し、舩木やMF秋山大地、MF斧澤隼輝ら若手も経験を積むことができ、最終的にタイトルまで獲得できた。 ▽シーズンを通して「ルヴァン組」から主力に定着したのはプロ2年目のMF木本恭生のみだが、チームのベースが20代の選手で構成されていることを考えれば、より尹晶煥監督のサッカーを体現することで、来シーズン以降の飛躍が期待される。 ▽今シーズンのリーグ戦でフル稼働した杉本に続くスコアラーが出てこなかったことは不安材料ではあるが、継続路線を進むことができれば、2つ目、3つ目の星がエンブレムの上につくことになるだろう。 ▽C大阪のシーズンはまだ終わっていない。天皇杯でベスト4に残っており、2冠の可能性を残している。しかし、日本代表を離脱した杉本不在の中で戦わなくてはならず、さらには海外移籍の噂まで浮上している。まずは2冠達成で最高のシーズンにすることができるか。そして、来シーズンに向けた準備を的確に行うことが、黄金期の到来に一役買う可能性は高い。 2017.12.11 22:20 Mon
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【J1クラブ通信簿】中村航輔ら若手の成長曲線と共に躍進《柏レイソル》

▽歴史が動き、シーズンが閉幕した2017明治安田生命J1リーグ。最終節まで優勝争い、残留争いが繰り広げられ、最後まで目が離せない白熱したシーズンとなった。 ▽「DAZN」マネーにより、シーズンの成績で今後のクラブ強化に大きな影響を及ぼすこととなった2017シーズン。超ワールドサッカー編集部は、J1全18クラブを総括。トピックやチームMVP、補強成功度、総合評価で振り返る。第15弾は4位でフィニッシュした躍進の柏レイソルを総括する。 <span style="font-weight:700;">◆シーズン振り返り</span><div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/20171210kashiwa_7_2.jpg" style="max-width: 100%;" class="yui-img"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.</div> <hr><span style="font-weight:700;">【主なトピック】</span> ●ハイプレス的中 ●太陽王のDNAを継ぐ若手に確かな成長曲線 ●2000年以来17年ぶりの8連勝 ●目標を「勝ち点60、ACL出場権獲得」から「J1優勝」に上方修正 ●成長の跡を示す4位フィニッシュ<hr>▽昨年に引き続き「柏から世界へ」のスローガンを掲げた下平隆宏体制2年目の柏。太陽王のDNAを受け継ぐ若手の活躍と共に、優勝争いにも絡む充実したシーズンを送った。 ▽序盤戦は、開幕から6試合で2勝4敗とスタートダッシュに失敗。だが、ここからの巻き返しが凄まじく、ポゼッションサッカーの中にハイプレス戦術を取り入れ、第7節から続いた8連勝を含む10戦無敗で一時は首位に立ち、優勝争いに名乗りを上げた。 ▽その中で、GK中村航輔らアカデミー育ちの若手が急激に成長を遂げ、首位の鹿島アントラーズを2ポイント差で追う11勝1分け5敗の3位で前半戦を終了。若手の著しい成長曲線が柏の躍進の原動力となり、前半戦の大きなトピックを飾った。 ▽だが、目標を当初の「勝ち点60、ACL出場権獲得」から「J1優勝」に上方修正した後半戦は、課題とする勝負どころの詰めの甘さを露呈。第17節から19節の1分け2敗、第28節から31節の2分け2敗が響き、優勝争いから脱落した。 ▽それでも、最終的には天皇杯の結果次第でACL出場権が転がり込んでくる4位締め。2011年以来のJ1制覇とはならなかったが、天皇杯でベスト4まで勝ち残っており、元日決勝を制するとなれば、より実り多き1年になる可能性がある。 <span style="font-weight:700;">◆チームMVP</span><div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/20171210kashiwa_3.jpg" style="max-width: 100%;" class="yui-img"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>GK中村航輔(22) 明治安田生命J1リーグ34試合出場(先発34試合)/33失点<hr>▽躍進の中心にいたのが中村だ。ホームの日立台を煌々と照らし続けたユース出身の若き守護神は、武者修行先のアビスパ福岡から復帰して2年目の今シーズン、自身初の全試合フルタイム出場。神がかったショットストップもさることながら、ポジショニングや反射神経にも磨きがかかり、GKの評価を左右する失点数においても試合数以下にとどめる充実のシーズンを過ごした。 ▽また、その活躍により、Jリーグベストイレブンを初受賞を果たしただけでなく、日本代表としてもデビュー。この調子でいけば、日本代表の正守護神の座を射止める日はそう遠くないかもしれない。 <span style="font-weight:700;">◆補強成功度「B」</span>(評価:S〜E)<div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/20171210kashiwa_2.jpg" style="max-width: 100%;" class="yui-img"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>▽今シーズンの補強も申し分なかった。チーム内に無駄な不満分子を生むことのない適材適所を確実に埋めるピンポイント補強で、チームの底上げに成功。FWハモン・ロペスに関しては、結果的に物足りなさこそあるものの、DF小池龍太が泣きどころだった右サイドバックのレギュラーを掴み、フロント陣の期待に応えた。 ▽また、MF細貝萌やDFユン・ソギョンにおいては、若手が多く在籍するチーム内の競争意識を高めたという面で一定の成果を挙げた。さらに、今夏加入のMFキム・ボギョンに至っては、チームの心臓として才能の片鱗を見せつつあったMF手塚康平の長期離脱をカバーする働きを披露。フロント陣の見極める力が際立った。 <span style="font-weight:700;">◆総合評価 「A」</span>(評価:S〜E)<div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/20171210kashiwa_5.jpg" style="max-width: 100%;" class="yui-img"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>▽優勝争いを演じていただけに、悔やまれるところもあるが、チームとしての成長曲線を考えれば、来シーズンの布石となる成功の1年だった。堂々たるパフォーマンスでチームをリードし続けた中村の圧倒的な活躍により、他の選手の頑張りが薄れて見えるが、DF中谷進之介とDF中山雄太の若きセンターバックコンビを筆頭に、若手多きチームの精神的支柱であるMF大谷秀和、FWクリスティアーノとFW伊東純也の両アタッカーといった各ポジションにおける軸の働きも見逃すことはできない。 ▽来シーズンに向けては、今シーズンの戦いをベースに、チームとしてまだ余りある伸び代をどう伸ばしていけるかがポイントになるだろう。リーグタイトルにあと一歩届かなかった今シーズンを踏まえると、成熟度を高めていく必要がありそうだ。<div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/20171210kashiwa_6.jpg" style="max-width: 100%;" class="yui-img"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>▽今シーズンは、地に足をつけた戦いで確実にポイントを積み上げたが、鹿島アントラーズや川崎フロンターレといった強敵の戦いに比べると、試合運びの面で劣る。勢いだけでなく、悪い内容でも勝ち切れる自力を身に付けたいところ。若手の台頭と共に迎えつつある新たな時代をより確固たるものするためにも、チームとしての完成度を極めたい。 2017.12.10 22:02 Sun
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【J1クラブ通信簿】試行錯誤の末に辿り着いた形…リーグ制覇に向け新たな船出へ《横浜F・マリノス》

▽歴史が動き、シーズンが閉幕した2017明治安田生命J1リーグ。最終節まで優勝争い、残留争いが繰り広げられ、最後まで目が離せない白熱したシーズンとなった。 ▽「DAZN」マネーにより、シーズンの成績で今後のクラブ強化に大きな影響を及ぼすこととなった2017シーズン。超ワールドサッカー編集部は、J1全18クラブを総括。トピックやチームMVP、補強成功度、総合評価で振り返る。第14弾は5位フィニッシュの横浜F・マリノスを総括する。 <span style="font-weight:700;">◆シーズン振り返り</span> <div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/20171210yokohama_6.jpg" style="max-width: 100%;" class="yui-img"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.</div> <hr><span style="font-weight:700;">【主なトピック】</span> ●MF中村俊輔ら主力の大量放出 ●DFミロシュ・デゲネクやMFダビド・バブンスキー、FWウーゴ・ヴィエイラら3人の外国人選手の獲得 ●DF山中亮輔、DF松原健、MF扇原貴宏ら若手の獲得 ●DF中澤佑二がJ1通算連続フル出場記録更新 ●MF齋藤学の長期離脱<hr>▽昨シーズン、失意の10位に終わった横浜FMはチーム改革を行った。長年チームを支えてきたMF中村俊輔をはじめ、GK榎本哲也、DF小林祐三、MF兵藤慎剛らを放出。一方で、MFダビド・バブンスキー、DFミロシュ・デゲネク、FWウーゴ・ヴィエイラの3人の外国人選手を獲得し、さらにDF山中亮輔、DF松原健、MF扇原貴宏ら有望な若手の迎え入れも成功させた。 ▽エリク・モンバエルツ体制3年目を迎えた今シーズン、主力を大量に放出したチームは周りの予想に反して開幕から2連勝を飾ると、一時調子を崩したものの、その後は引き分けを挟んで6連勝を飾るなど、6位でシーズンを折り返す。 ▽後半戦に入っても勢いは衰えず、第19節からは6戦4勝無敗の好スタートを切った。一方で、ひとたび崩れると立て直しに時間がかかる脆さも露呈。一度負けると決まってその後の2戦も勝利できないという奇妙なジンクスが1年を通して付きまとった。 ▽シーズン終盤では攻撃をけん引してきたMF齋藤学が右ヒザ前十字じん帯損傷で長期離脱。さらに、チーム内得点王のウーゴ・ヴィエイラが負傷のため一時帰国するなどアクシデントに見舞われたが、うまくポジションを入れ替えたことで大崩れせずシーズンを乗り切った。 ▽最終的に5位という成績で終えた今シーズン。昨季の10位と比べれば上々の結果だが、2004年以来の悲願のリーグ優勝に向けて、クラブはモンバエルツ監督と袂を分かつことを決断。これから新シーズンに向けて新たな船出を切ることになった。 <span style="font-weight:700;">◆チームMVP</span><div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/201712010yokohamafm_2_tw.jpg" style="max-width: 100%;" class="yui-img"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>DF中澤佑二(39) 明治安田生命J1リーグ34試合出場(先発34試合)/1得点<hr>▽改革を進めるチームにあって変わらずバックラインから支え続けてきたのがこの男だ。39歳という年齢でありながら第17節の大宮アルディージャ戦でJ1通算140試合フル出場の歴代最多記録を樹立。その後も記録を更新し、今シーズンの全34試合にフル出場を果たした。 ▽ミロシュ・デゲネクやパク・ジョンスとコンビを入れ替えながらも前半戦は横浜FMのゴール前に鉄壁を築き、最小失点に貢献した。終盤戦にかけては、疲労のせいか、全体で失点が増えたものの、新戦力が増えたチームがここまで戦えたのも中澤のキャプテンシーがあってこそ。年齢を重ねても知性と経験値で補って余りあるベテランの姿がそこにはあった。 <span style="font-weight:700;">◆補強成功度「A」</span>(評価:S~E)<div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/201712010yokohamafm_4_tw.jpg" style="max-width: 100%;" class="yui-img"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>▽補強は成功と言っていいだろう。ミロシュ・デゲネクはパク・ジョンスと入れ替わりながらも中澤の隣できっちりと役割をこなした。ウーゴ・ヴィエイラは一時離脱はあったがチーム最多の10ゴールを記録。ダビド・バブンスキーも後半戦では出場機会は減ったものの、開幕2戦連続ゴールを決めるなど、バルセロナのカンテラ育ちとあって今後の成長に期待できる。 ▽また、松原は右サイドバックでレギュラーを獲得。山中は後半戦から左サイドバックでチャンスを掴んだ。扇原もMF天野純がトップ下にポジションを移してから本職のボランチで起用されるようになり、齊藤やウーゴ・ヴィエイラの負傷離脱によってポジションチェンジを強いられたチームが大きく崩れなかったのも新加入選手の活躍が大きく影響していた。 <span style="font-weight:700;">◆総合評価 「B」</span>(評価:S~E))<div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/201712010yokohamafm_3_tw.jpg" style="max-width: 100%;" class="yui-img"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>▽惜しくも来季のACL出場を逃してしまう結果となったが、昨季の順位を考えれば、今シーズンの5位という成績は上々だったと評価できる。なにより、軒並み30歳を超えたベテランたちを放出し、代わりに獲得した外国人選手や若手がチームにフィットしたことで、及第点以上の活躍を残せたことが何よりの収穫だ。 ▽しかし、シーズン中に散見された“脆さ”から目をそらすことはできない。前述のような不安定さは昨シーズンにも見られ、一度崩れると立て直すのに時間がかかってしまっていた。それでも、勝ち始めたときの勢いは凄まじく、リーグ中盤戦の14戦無敗、しかも10勝という記録は優勝した川崎フロンターレに引けを取らない。いかに敗戦から上手くバウンスバックできるかが来シーズンの課題となるだろう。 ▽試行錯誤を繰り返していた前半戦とは打って変わり、後半戦に入って土台はできてきた。選手やポジションを入れ替えることで見えてきた課題と武器は来季以降の横浜FMにとってプラスとなるだろう。” 齋藤やウーゴ・ヴィエイラが負傷離脱していなければ”という思いもあるが、そこはポジティブに捉えるしかない。また、新加入のミロシュ・デゲネクやパク・ジョンスらが、中澤に代わるCBに成長することを期待したい。 ▽モンバエルツ監督の辞任が決定し、来シーズンの横浜FMを誰が指揮するのかは不透明なままだが、今季積み上げたものを崩さず進化させることが出来れば、リーグ制覇も夢じゃないはずだ。 2017.12.10 22:01 Sun
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