【リーガエスパニョーラ第30節プレビュー】バルサvsセビージャの上位対決!

▽インターナショナルウィーク明けとなった第29節では、首位レアル・マドリーと2位バルセロナが揃って勝利。その一方で、セビージャが格下スポルティング・ヒホンとホームで引き分け、格下マラガにきっちり勝ち切ったアトレティコ・マドリーに抜かれ、4位転落となった。また、トップ4浮上を目指す5位ソシエダや6位ビジャレアルが再び勝ち点を取りこぼし、トップ4争いが決しつつある。▽ミッドウィーク開催となる今節最大の注目カードは、2位バルセロナ(勝ち点66)と4位セビージャ(勝ち点58)による上位対決だ。
▽前節、出場停止のエースFWメッシ不在に加え、ワールドカップ南米予選帰りのFWスアレス、FWネイマールのコンディションが懸念されたバルセロナだったが、格下グラナダを4-1で一蹴し、きっちり勝ち点3を持ち帰ることに成功した。今回のセビージャ戦に向けてはFWラフィーニャが負傷離脱するアクシデントに見舞われたが、出場停止にリーチが懸かっていた影響で温存されたDFピケに加え、休養十分のメッシが戻ってくるため、万全の状態で臨めるはずだ。不調とはいえ、前回対戦でも苦しめられたセビージャ撃破のカギは、グラナダ戦で躍動したスアレスとネイマールにサスペンション明けのメッシが加わるトリデンテだ。

▽一方、決定力不足に泣きホームでヒホンとゴールレスドローとなったセビージャは、リーグ戦4試合未勝利でチャンピオンズリーグ(CL)ストレートイン圏外の4位に転落。そして、サンパオリ率いるチームは、最悪の状態でバルセロナとのアウェイゲームに挑む。難敵撃破に向けては、直近の公式戦6試合で複数得点が一度もない攻撃の改善が急務。サイドを起点に攻め込む場面は多いものの、中央を崩し切るクオリティを欠き、中央を締めた相手のブロックをなかなか攻略し切れていない。バルセロナは引いて守るタイプではないが、少ない決定機を決め切ることが求められる。また、DFメルカドとDFラミを負傷でサスペンション明けのDFエスクデロに代わって、DFマリアーノが出場停止となるなど、離脱者続出の最終ラインにも不安が残る。

▽バルセロナの躓きを期待しつつ、首位固めを目指すレアル・マドリー(勝ち点68)は、降格圏手前の17位レガネスとのアウェイゲームで5連勝を狙う。直近のアラベス戦では好調のFWベンゼマやMFイスコらの活躍で3-0の快勝を収め、チーム状態は良好だ。ただ、今週末にアトレティコとの“マドリッド・ダービー”を控えるため、ジダン監督がターンオーバーを採用する可能性が高い。したがって、モチベーション面や連係面といった部分が唯一の懸念材料となる。▽リーグ戦4連勝で3位に浮上したアトレティコ(勝ち点58)は、リーグ3試合未勝利の5位ソシエダ(勝ち点49)とホームゲームを戦う。レアル・マドリーと同様に週末のダービーに向けて主力を温存したいところ。だが、負傷者続出に加え、前回対戦で敗れている難敵との対戦だけに100パーセントの戦いが求められる。古巣対戦となるFWグリーズマンを軸に、控え選手やカンテラーノを含め総力戦で難敵を撃破し、5連勝で敵地でのダービーに臨みたい。

▽その他では、熾烈を極めるヨーロッパリーグ出場権争いを戦う6位ビジャレアル(勝ち点48)、7位ビルバオ(勝ち点47)、8位エイバル(勝ち点44)、9位エスパニョール(勝ち点43)の4チームの戦いにも注目。とりわけ、7位ビルバオと9位エスパニョールの直接対決は、今後のEL出場権争いにおいて重要な一戦となるはずだ。また、前節エイバルとの直接対決に敗れたビジャレアルは、14位ベティスと、MF乾貴士を出場停止で欠くエイバルはラス・パルマスと対戦する。