【ELプレビュー】UEFA杯ラスト覇者が王者の3連覇を阻むか《シャフタールvsセビージャ》
2016.04.28 06:30 Thu
▽ヨーロッパリーグ(EL)・準決勝1stレグ、シャフタールvsセビージャが28日の日本時間28:05にアリーナ・リヴィヴで行われる。
▽対するセビージャは、準々決勝でビルバオとの同国対決を制して4強入りを決めた。難攻不落のサンチェス・ピスファンでのEL連勝記録が11試合で止まったとはいえ、PK戦をモノにして突破を決めるというチームとしてのしぶとさを披露。リーグ戦(現在7位)で来季の欧州カップ戦の出場権を逃す可能性もあり、昨シーズンのようにEL王者としてチャンピオンズリーグ出場権確保を狙っている。最近は公式戦4戦未勝利と結果が出ていなかったが、直近のベティスとのアンダルシア・ダービーでは2-0の完勝。良いムードでウクライナに乗り込む。
◆国内情勢に伴うスタジアム変更
▽元々はウクライナ東部のドネツクにあるドンバス・アレーナを本拠地とするシャフタールだが、現在は国内情勢の悪化に伴う安全性の問題により、ウクライナ西部のリヴィヴにあるアリーナ・リヴィヴをホームスタジアムとして使用している。なお、昨シーズンのファイナリストとなったドニプロも、本拠地のドニプロ・アレーナが紛争地から近い位置にあることでUEFAから開催禁止を受け、キエフのNSKオリンピスキーを使用していた。
GK:ピアトフ
DFスルナ、クチェル、ラキツキ、イスマイリ
MF:ステパネンコ、マリシェフ
MF:マルロス、コヴァレンコ、タイソン
FW:ファクンド・フェレイラ
負傷者:DFアセベド(ヒザ)
出場停止者:MFフレッジ
▽禁止薬物の摂取によりFIFAから処分を受けているMFフレッジは、所属クラブと代表チームの両方で出場停止となっており、2ndレグも含めて欠場となる。一方、出場停止明けのDFラキツキが先発に復帰する見込みだ。
GK:ソリア
DF:コケ、カリソ、コロジェチャク、エスクデロ
MF:クリホヴィアク、ヌゾンジ
MF:クローン=デリ、バネガ、コノプリャンカ
FW:ガメイロ
負傷者:DFラミ(そけい部)、DFトレムリナス(ハムストリング)、MFレジェス(虫垂炎)、MFビトロ(ハムストリング)
出場停止者:特になし
▽出場停止明けのMFバネガが復帰する。虫垂炎を患ったMFレジェスはすぐに手術を受け、遠征メンバーに入らなかった。一方、負傷中のDFラミ、DFトレムリナス、MFビトロの3人は遠征メンバーに入ってウクライナ入りしており、回復具合によっては出場するかもしれない。
★タクティカル・プレビュー
▽基本的には実力で上回るセビージャが試合のペースを握るだろう。守勢に回る可能性もあるシャフタールだが、前線のアタッカーによるカウンターで活路見出したい。
◆攻撃はマルロスとコヴァネンコに注目~シャフタール~
▽前述した通り、シャフタールの攻撃を担当するのは前線の南米アタッカーだ。とりわけ、右サイドのマルロスは高精度の左足のキックを持ち、小刻みなドリブルも織り交ぜて攻撃を構築する小柄なレフティー。右サイドでボールを持てばカットインからのシュートやスルーパス、またはオーバーラップするスルナを生かす術も有している。セビージャは左サイドバックのレギュラーであるトレムリナスが間に合わない可能性もあり、シャフタールのストロングポイントをより発揮しやすいかもしれない。
▽また、トップ下に入るコヴァレンコは、先月にウクライナ代表デビューを飾ったクラブ生え抜きの20歳。前線からのチェイシング、スペースを突く動き出しなど、質より量タイプの攻撃的MFだ。技術は平凡だが、チャンスが来そうなポジションに入るセンスに長けており、その機動力で相手の守備陣形をかく乱させたい。
◆ガメイロの動き出しを多用~セビージャ~
▽対するセビージャは、基本的に戦い方を変えないだろう。ビルドアップ時にはボランチの1枚がセンターバックの間に入り、両サイドバックを高く押し上げながらボールを運ぶやり方だ。その際に両サイドハーフが中に絞り、トップ下のバネガと連動しつつ、裏のスペースを狙うガメイロへのスルーパスを狙ってゴールを目指す。
▽いずれにしても、現在のセビージャにとってガメイロの動き出しとスピード、さらに突破力は大きな武器だ。これはクチェルやラキツキといった比較的スピードに難のあるシャフタールのセンターバックにも有効だろう。ルチェスク監督はその点を分析し、自陣深くに守備陣形を敷く方法やボールの出所を徹底して抑えることなど、何らかの対策してくるはずだ。こう着状態に陥る可能性もあるが、策士のエメリ監督がどういった手を打つのか、その采配に注目だ。
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▽シャルケ、アンデルレヒトといった実力チームを連破して準々決勝に進んだシャフタールは、ベスト8で2010-11シーズンのELファイナリストであるブラガに2戦合計スコア6-1の圧勝。10年以上の長期政権を築く名将ルチェスク監督の下、ELに名称が変更される前のUEFAカップ最後の覇者は、ウクライナ人を中心とした守備陣とブラジル人を軸とした攻撃陣によるチーム力の高さで準決勝進出を果たした。国内情勢の不安が続いているが、昨シーズンのドニプロに続きウクライナ勢2年連続となるファナイル進出を目指す。◆国内情勢に伴うスタジアム変更
▽元々はウクライナ東部のドネツクにあるドンバス・アレーナを本拠地とするシャフタールだが、現在は国内情勢の悪化に伴う安全性の問題により、ウクライナ西部のリヴィヴにあるアリーナ・リヴィヴをホームスタジアムとして使用している。なお、昨シーズンのファイナリストとなったドニプロも、本拠地のドニプロ・アレーナが紛争地から近い位置にあることでUEFAから開催禁止を受け、キエフのNSKオリンピスキーを使用していた。
◆シャフタール◆
【4-2-3-1】
▽シャフタール予想スタメン【4-2-3-1】
GK:ピアトフ
DFスルナ、クチェル、ラキツキ、イスマイリ
MF:ステパネンコ、マリシェフ
MF:マルロス、コヴァレンコ、タイソン
FW:ファクンド・フェレイラ
負傷者:DFアセベド(ヒザ)
出場停止者:MFフレッジ
▽禁止薬物の摂取によりFIFAから処分を受けているMFフレッジは、所属クラブと代表チームの両方で出場停止となっており、2ndレグも含めて欠場となる。一方、出場停止明けのDFラキツキが先発に復帰する見込みだ。
◆セビージャ◆
【4-2-3-1】
▽セビージャ予想スタメン【4-2-3-1】
GK:ソリア
DF:コケ、カリソ、コロジェチャク、エスクデロ
MF:クリホヴィアク、ヌゾンジ
MF:クローン=デリ、バネガ、コノプリャンカ
FW:ガメイロ
負傷者:DFラミ(そけい部)、DFトレムリナス(ハムストリング)、MFレジェス(虫垂炎)、MFビトロ(ハムストリング)
出場停止者:特になし
▽出場停止明けのMFバネガが復帰する。虫垂炎を患ったMFレジェスはすぐに手術を受け、遠征メンバーに入らなかった。一方、負傷中のDFラミ、DFトレムリナス、MFビトロの3人は遠征メンバーに入ってウクライナ入りしており、回復具合によっては出場するかもしれない。
★タクティカル・プレビュー
▽基本的には実力で上回るセビージャが試合のペースを握るだろう。守勢に回る可能性もあるシャフタールだが、前線のアタッカーによるカウンターで活路見出したい。
◆攻撃はマルロスとコヴァネンコに注目~シャフタール~
▽前述した通り、シャフタールの攻撃を担当するのは前線の南米アタッカーだ。とりわけ、右サイドのマルロスは高精度の左足のキックを持ち、小刻みなドリブルも織り交ぜて攻撃を構築する小柄なレフティー。右サイドでボールを持てばカットインからのシュートやスルーパス、またはオーバーラップするスルナを生かす術も有している。セビージャは左サイドバックのレギュラーであるトレムリナスが間に合わない可能性もあり、シャフタールのストロングポイントをより発揮しやすいかもしれない。
▽また、トップ下に入るコヴァレンコは、先月にウクライナ代表デビューを飾ったクラブ生え抜きの20歳。前線からのチェイシング、スペースを突く動き出しなど、質より量タイプの攻撃的MFだ。技術は平凡だが、チャンスが来そうなポジションに入るセンスに長けており、その機動力で相手の守備陣形をかく乱させたい。
◆ガメイロの動き出しを多用~セビージャ~
▽対するセビージャは、基本的に戦い方を変えないだろう。ビルドアップ時にはボランチの1枚がセンターバックの間に入り、両サイドバックを高く押し上げながらボールを運ぶやり方だ。その際に両サイドハーフが中に絞り、トップ下のバネガと連動しつつ、裏のスペースを狙うガメイロへのスルーパスを狙ってゴールを目指す。
▽またエメリ監督には、戦況に応じてトップ下にイボーラを置き、よりダイレクト志向を高めた布陣もある。その際にはガメイロがサイドのスペースに流れてボールを引き出し、突破からのクロスをゴール前のイボーラが合わせたり、イボーラを囮に使って背後のスペースに他の選手が飛び出すこともできる。
▽いずれにしても、現在のセビージャにとってガメイロの動き出しとスピード、さらに突破力は大きな武器だ。これはクチェルやラキツキといった比較的スピードに難のあるシャフタールのセンターバックにも有効だろう。ルチェスク監督はその点を分析し、自陣深くに守備陣形を敷く方法やボールの出所を徹底して抑えることなど、何らかの対策してくるはずだ。こう着状態に陥る可能性もあるが、策士のエメリ監督がどういった手を打つのか、その采配に注目だ。
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