サイクル終焉濃厚のミラン、新監督候補のコンテとチアゴ・モッタはカラーが正反対

2024.02.21 18:05 Wed
アントニオ・コンテ氏(左) ボローニャのチアゴ・モッタ監督(右)
Getty Images
アントニオ・コンテ氏(左) ボローニャのチアゴ・モッタ監督(右)
ミランの指揮官人事はどんな終着点を迎えるだろうか。

ステファノ・ピオリ監督(58)の退任が濃厚と言われるミラン。同監督は2021-22シーズンの11年ぶりスクデットの立役者だが、昨季今季のミランはやや安定感に欠ける。功績は称えられるべきだが、サイクルの終盤と捉えるべきか。
ポスト・ピオリによく名前が挙がるのは2人。

まず、ユベントスとインテルにスクデットをもたらし、イタリア代表指揮官も務めたアントニオ・コンテ氏(54)。その特徴は手堅いサッカーにベテランを重宝し、補強リクエストを容赦なく上層部に突きつけ、気に入らなければ辞任やむなし。90年代後半の美しきウノゼロ・カルチョでユベントスの主将を担った男は、超が付くほどのリアリストなのだ。

ミランと水面下で協議するなか、ナポリからイタリア代表DFジョバンニ・ディ・ロレンツォ(30)の獲得を要求しているとも伝えられる。
もう1人はボローニャのチアゴ・モッタ監督(41)。コンテ氏のように指導者としてのタイトル獲得経験はないが、柔軟さとフレッシュさでは勝る。今季のボローニャでは若手の積極登用・攻撃的サッカーがハマり、資金力に乏しいクラブをCL圏内も視界に捉える5位まで押し上げている。

バイエルンで伸び悩んだU-21オランダ代表FWジョシュア・ザークツィー(22)をオールマイティなセンターフォワード・人気銘柄へと進化させたのも、間違いなくモッタ監督の功績だ。

では、ピオリ監督退任を前提とした場合、コンテorモッタ、どちらが後任として有力か。

イタリア『カルチョメルカート』いわく、それは後者。ミランは長らくモッタ監督を探ってきたとされ、選手との対話力・若手へのアプローチ・豊富な戦術の引き出し・指導者としてバランスの取れた舵取り、これらを高く評価しているという。

しかし、異なる意見はキングから。昨年末ミランにアドバイザーとして復帰したズラタン・イブラヒモビッチ氏がどうやら“コンテ派”で、コンテ氏との意見交換を一任されているのも、何を隠そうイブラヒモビッチ氏だ。

現状、ピオリ監督退任→モッタ監督就任がより有力とされるミランだが、終着点やいかに。コンテ氏についてはバイエルンからのお誘いもあると伝えられる。
関連ニュース

忍び寄るバイエルン…デリケートな話題と化すテオ・エルナンデスの昇給希望、ミランの対応やいかに

ミランはフランス代表DFテオ・エルナンデス(26)の要求を呑むか否か…。 バイエルンからの関心が浮上しているテオ。左サイドバックとして世界No.1との呼び声も高いアタッキング能力を有し、ミランではゲーム主将を担う試合も珍しくない。脂の乗った素晴らしいフットボーラーだ。 そんなテオ、ミランとの契約は2026年6月まで残しており、通常なら現在は双方ともにさほど延長交渉を急ぐ時期ではない。しかし、テオはミランに対して大幅な昇給を求めていることが周知の事実となっている。 イタリア『カルチョメルカート』いわく、テオは現在の年俸“純額”400万ユーロ(約6億8000万円)から、800万ユーロ(約13億6000万円)へのアップを希望。 テオとミランは相思相愛であり、上述のようにバイエルンから関心も、選手に移籍の意思はない。ただ、経営者が2倍もの賃金アップをすんなり呑むはずもなく、よってテオの契約云々はデリケートな話題となっているのだ。 契約交渉そのものはオープンに話し合われる見通しで、いずれにしてもミランが主導権を握る協議となるようだが、果たして。 バイエルンは兄リュカ・エルナンデス(現PSG)が在籍していた頃からテオの代理人の連絡先を保有。現在、テオを巡って水面下で頻繁に連絡を取り合っているとも伝えられている。 2024.05.21 14:45 Tue

「我々が悪かったわけではないが…」敗戦に落胆のピオリ監督…ミラン解任の噂には「今シーズンを終えることに集中」

ミランのステファノ・ピオリ監督は、セリエAでの完敗を嘆いた。イタリア『スカイ・スポーツ』が伝えている。 18日、トリノとのセリエA第37節に挑んだミランは、前半にチャンスを作りながらも2失点を許してハーフタイムへ。後半も開始早々に失点する厳しい展開となると、55分にイスマエル・ベナセルがPKを決めて1点を返すもさらなる反撃とはならず、1-3で試合を終えた。 すでにセリエAでは2位が確定している中での敗戦について、ピオリ監督はメンタル面で相手に劣っていたことを嘆いている。 「枠内シュートを4本しか打てず、厳しい結果ではあったと思う。前半はクロスに対して、十分な集中ができていなかった。個人の戦いは多くの場面で負けており、それが試合の方向性を決定づけただろう。我々のプレーが悪かったわけではないが、相手はより集中力と決意を持っていた」 「今シーズン、我々は普通のチームの中では最高だっただろう。並外れたことを成し遂げたチーム(インテル)は1つあったが、他のチームより我々は優れた成績を収めていたと思う」 また、ピオリ監督はミランの指揮官解任やナポリ行きの可能性などが取り沙汰される自身の去就に言及。まだ決まったことは何もないと強調しており、残るシーズンに集中したいと語った。 「人々は私の去就について何カ月も話し続けてきたが、チームは非常に機能していたと思う。このような状況に陥っていた監督をフォローするのは簡単ではなかっただろう。だから、選手たちを称賛したい」 「シーズンはまだ1週間残っている。その週を経てから、様子を見てみよう。他のクラブとは何も話していない。ミランとの関係がいつ終わったとしても、私はこのクラブとそのファンに大きな敬意を抱いている」 「契約はまだあと1年残っており、私はこのクラブで素晴らしく濃密な5年間を過ごしてきた。だから、今シーズンを終えることに集中しているし、何かあればその時に判断するつもりだ」 2024.05.19 11:20 Sun

2位確定済みのミラン、トリノに3失点完敗【セリエA】

ミランは18日、セリエA第37節でトリノとのアウェイ戦に臨み、1-3で敗れた。 前節カリアリに5発圧勝として2位を確定させたミラン(勝ち点74)は、レオンやジルー、GKメニャンらをベンチスタートとした。 10位トリノ(勝ち点50)に対し、最前線にヨビッチ、右にプリシック、左にオカフォーとする[4-3-3]で臨んだミランは慎重な入りとした中、25分に好機。しかし、ボックス左から放ったオカフォーのコントロールシュートはわずかに枠を外れた。 すると1分後に失点。リカルド・ロドリゲスの左クロスからサパタにヘディングシュートを決められた。 さらに40分、今度はベッラノーバの右クロスからイリッチにヘディングシュートを決められ、2点のビハインドで前半を終えた。 そして迎えた後半、開始1分に3失点目。リカルド・ロドリゲスに強烈なミドルシュートを叩き込まれた。 3点を追うミランは2分後、プリシックのミドルがバーに直撃した中、53分にPKを獲得。これをベナセルが決めて1点を返した。 その後、レオンを投入したミランだったが、2点目に迫るような好機を作るには至らない。終盤にはジルーも投入したものの、1-3のまま敗戦している。 2024.05.19 05:44 Sun

LAFC加入決定のジルー、「いつもMLSでキャリアを終えたいと思っていた」…再会ロリスにも言及

ロサンゼルスFC(LAFC)への加入が決定したフランス代表FWオリヴィエ・ジルー(37)は、以前からキャリア最後の場所としてメジャーリーグ・サッカー(MLS)でのプレーを計画していたことを明かした。 母国のモンペリエで台頭したジルーは、アーセナル、チェルシーというプレミアリーグ屈指の強豪、2021年から今シーズン終了まではミランでプレー。 完全にベテランの域に入っているものの、今シーズンもセリエAで33試合14ゴール8アシストを記録するなど、衰えを知らない得点力を発揮していた。 まだまだ第一線での活躍が期待されていたが、今月14日にかねてより加入が報じられていたLAFCへの移籍が正式に発表された。 その移籍発表から数日後、ジルーはフランス『Canal Plus』のインタビューで今回の移籍の経緯を説明。以前から1人のプレーヤー、1人の父親としてMLSでキャリアを終えることを検討していたと語った。 「僕はいつもMLSでキャリアを終えたいと思っていたし、家族の観点からも、ライフスタイルや、遠い国、別の文化、別の英語圏の国に移住するチャンスを考慮していたんだ。それはロンドンで生まれた子供たちのためにも有益だと思っていた」 また、フランス代表の歴代最多得点者は、自身に先駆けて今年1月に同クラブに加入していた同国代表歴代最多出場記録者のGKウーゴ・ロリスの存在が加入を決断する上で大きかったことも認めている。 「ウーゴ、相棒、ここで彼と再会できたのは素晴らしいストーリーだ。彼は僕にロサンゼルスでの生活や、クラブとそのファンについても話してくれたんだ」 なお、ジルーとクラブの現行契約は2025年末までの1年半となるが、翌シーズンの延長オプションも付帯しており、現状のパフォーマンスを鑑みれば、あと2年は間違いなくトップレベルで活躍できるはずだ。 2024.05.17 17:21 Fri

ミランの後任最有力候補はフォンセカ監督? クラブはプロジェクトの継続路線を採用か

ミランは退任が噂されるステファノ・ピオリ監督(58)の後任として、リールのパウロ・フォンセカ監督(51)を最有力候補としたようだ。 今シーズン、5シーズン目を迎えたピオリ監督の下で思うようなシーズンを送れなかったミラン。セリエAでは2位につけるも宿敵インテルに大差をつけられ優勝を譲り、チャンピオンズリーグ(CL)はグループステージ3位で敗退となった。 ファンからの批判も強まりつつあるピオリ監督とミランの契約は2025年夏まで残るものの、クラブはシーズン終了後の解任を検討。新シーズンの指揮を執るのは誰になるか、後任候補に注目が集まっていた。 そんな中、イタリア『スカイ・スポーツ』ら複数メディアによると、ミランはフォンセカ監督を最優先ターゲットに設定した模様。ミランの選手に合致する [4-2-3-1]を基本布陣とするなど、ピオリ体制で続いたプロジェクトを継続しつつ、ブラッシュアップできる人材だと見込んでいるようだ。 フォンセカ監督はかつてローマでも指揮官を務め、2022年夏からリールの指揮官に就任。ヨーロッパ・カンファレンスリーグ(ECL)ではアストン・ビラにPK戦の末に敗れてベスト8敗退となったが、リーグ・アンでは現在3位とCL出場権を争っている。 そんなフォンセカ監督とリールの契約は、今季まで。近日中にクラブ関係者との会談が予定されているとのことだが、新契約について合意しなかった場合はミランの動きがさらに加速していくことが予想される。 2024.05.16 13:10 Thu
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly