【独占インタビュー】「負の遺産という表現もできるかも」低迷が続き試行錯誤のG大阪、OB橋本英郎氏が思う“ガンバらしさ”とは?

2023.12.07 18:30 Thu
ガンバ大阪を支えるアカデミー出身の宇佐美貴史
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ガンバ大阪を支えるアカデミー出身の宇佐美貴史
日本代表としても国際Aマッチ15試合に出場し、今年1月に25年のプロ生活に幕を閉じた橋本英郎氏。12月16日にキャリアの原点であるガンバ大阪の本拠地パナソニック スタジアム 吹田で引退試合を行うのに先駆け、超ワールドサッカーではインタビューを実施し、中編では今のG大阪を振り返ってもらった。

【第3回/全3回|前編後編
――今のガンバ大阪は復権を期して後輩たちが日々頑張っているが、厳しいシーズンが続いています。OBとしていかがでしょうか。

「非常に苦労しているなと思いますね。特に、ユースから上がってきた選手で残れている選手が少し減っているなと。トップに上がれてはいるんですけど、レンタルで出ていく選手も増えていますし、そのあたりでもう一回取り戻せたらいいなと個人的に思います」

――実際、ガンバ大阪のユースはプレミアリーグから降格し、トップチームと同じく落ち込み気味。トップチームではユース出身で倉田秋宇佐美貴史に続く選手がなかなか出てきていません。
「ちょっと時代が変わって、堂安律選手とか、井手口(陽介)選手も含め、活躍すると、海外に行ってしまうので、その辺りの難しさは感じます。食野(亮太郎)は帰ってきましたけど、彼とかが中心になって引っ張っていけるようになると、また違った状況になるのかなと思います」

――今のガンバ大阪で注目する若手はいかがでしょうか。中村仁郎選手や唐山翔自選手のような注目株もいますが。

「唐山(翔自)くんですかね。でも、ちょっとチャンスのもらい方を見ると、彼に柔軟性が必要なのかなと。特に、(ダニエル・)ポヤトス監督がフォーメーションだったり、約束事が多いので、そのなかで生きるにはどうしたらよいかだったり、そういう考える力がないと、今のサッカーに彼自身がフィットしていくのは難しいのかなと」

「ある程度、フォーメーションが変わって、彼向きの形を作ってくれれば、また違うと思いますけど、今のやり方で彼が生きるかと思うと、生きる感じがしないです。であれば、彼自身がもうちょっと柔軟性を持ったり、ゴールというところにフォーカスして、周りに作りをお願いしたりとか、そういうところの考え方を変えていかないといけないのかなと思います」

「(倉田)秋や、(宇佐美)貴史がそこらへんで頑張っていると思いますけど、彼らのような選手がそこらへんもアドバイスしていけると、もっと良いんでしょうけどね」

――唐山選手の理想像は大黒将志さんだと思いますけど、いかがでしょうか。

「そんな感じだと思います。ってことは大黒のようにプレーするには周りの選手にどういうプレーをしてもらったら良いんだろうっていう要求をしていかないといけないです」

「自分はゴール前で勝負するっていうなら、作りのところはある程度簡単にして、そこまで参加せず、ゴール前で勝負できるところで勝負するのは駆け引きとして大事になると思います」

「背後を取る動きや、ゴール前でのクロスに対するタイミング、足もとでもディフェンダーと入れ替わるようなタイミングで受けるようにするとか、そういう細かいところを考えていかないといけないです」

「フォワードとなると、外国人選手を取ってくるので、争っていくのは正直難しいんですよね。(イッサム・)ジェバリ選手がライバルなら、ポストプレーが上手ですし、真似しようとしても体格や身体の使い方からして難しいです」

「であれば、彼と違う特長を出す必要があります。そのなかで、ポヤトス監督が考えるような、途中交代で流れを変えたい、同じポジションだけで雰囲気が変わる、みんなの動き方が変わる選手ってなれば、全然違うと思います」

――近年のG大阪は韓国代表FWファン・ウィジョ選手がいなくなってから、ゴールゲッターが見つからない状況。チームに合うストライカーはどういうタイプだと考えますか?

「今はちょっと変わっているのかもしれないですけど、昔は数少ない決定機でも点を決められるタイプの選手。特に、俊敏性がある選手が合ったんですよね。高さというよりは」

チョ・ジェジンとかもいたんですけど。チョ・ジェジンがそんなに点数が多くなかったのはクロスからのゴールが当時のチームにそこまで多くなかったんです」

「今はクロスからのゴールが増えて、黒川(圭介)が上がれたりもするので、ゴール前で勝負できる選手が必要なのかなと思いますね。ポヤトス監督がどっちを求めているのかあまりわからないところがありますけど、最初はサイズを求めているのかなと思っていました」

「最初は鈴木(武蔵)選手を使っていましたけど、ジェバリ選手を使って、次は宇佐美選手を使っていますし。多少は高さや、ボールキープのところを優先しているのかなという気がします」

――宇佐美選手のストライカー起用はいかがでしょうか。

「彼自身がその意図だったり、やり方でそういう考えになれれば良いと思います。彼の場合はシーズン初めにタスクがすごく多かったです。キャプテンになって、7番を背負って、チームを引っ張る。で、インテリオールのポジションで攻守両面に関わって、FKもCKも蹴る。やることがいっぱいありました」

「点を取るだけでなく、アシストも含めてやらなければいけません。おっしゃるように、どちらかといえばゴールだけ、『フィニッシャーとしての力を発揮してください』であれば、持っているものは持っていますし、ゴール前の仕掛けも細かいタッチでかわせますから、チームとして求めて、フォーカスさせるのは大事かもしれないですね」

――その宇佐美選手は中盤での作りも担っていますが、山本悠樹選手が台頭しています。印象はいかがでしょうか。

「貢献度はめちゃくちゃ高いと思います。ダワン選手やネタ・ラヴィ選手、ファン・アラーノ選手との関係性も上手に作っていますし、外国人選手にうまく合わせられるのもすごく魅力的ですよね」

「能力の高い選手に合わせながら、自分の良さもしっかりと出せています。次はウィングや前線、サイドバックからのサポート、攻撃の厚みという話になってくるかもしれないですね」

――山本選手も橋本さんのようにクレバーな印象を受けますが。

「(クレバーさを)感じますね。視野は広くて、キックの種類も色々と変えて蹴っています。技術も僕より全然あると思います。僕の方がちょっと(足は)速かったかなと思うぐらいです(笑)。彼と僕は得点力でいったら同じぐらいだと思います。彼の方がもっと取れるんじゃないかなと思いますけど、彼のマインドのところだと感じます」

「今はチームのゲームメイクをするところにフォーカスしていると思うので、それにプラスアスファで点を取ったり、FKを決めたり、CKからアシストできる選手になれれば、僕じゃなく、遠藤(保仁)選手のようになれるんじゃないかなと思います」

――改めてチームに話を戻して、近年はガンバらしさを追い求めるシーズンが続いています。それが続く故、ガンバらしさが抽象化しつつありますが、それを築いた時代の1人としてガンバらしさとは何を指すものだと感じますか。

「ある意味、負の遺産という表現もできるかもしれないです。僕らの頃に点を取られても点を取るとか、そういうサッカーを気に入ってもらったサポーターの方が多くいました。それがガンバらしさという言葉で一人歩きしてしまったのかなと」

「その後、“ウサパト”っていう宇佐美とパトリック長谷川健太さんの3冠のときって、堅守速攻だったんですよね。それが続いて、タイトルを獲っているのにあまり面白くないという理由で叩かれてしまう、タイトルを獲って上位争いをしているのに面白くないと言われてしまう。これってすごく難しいなと」

「勝って、タイトルを獲って、3冠なんて僕らのときでもできていないのに、そのチームが違うと言われて、ガンバ大阪として『やっぱり違うよな、サポーターも言っているし』となったところもあるのかもしれません。そのあたりが正直、どこをゴールにするかが本当に難しいと思います」

「今年でいうと、ポゼッション率の低いチームの方が勝率良いんですよね。圧倒的に良いんですよ。これが面白いくらいハマっちゃってて。それは今シーズン、世界的にもそうなっています」

「マンチェスター・シティや、バルセロナぐらいまでいってしまえば、ポゼッションでもいいですけど、中途半端だと、今は守備が良くなっているので、逆にカウンターを受ける確率が上がります。守備が洗練されて、システマチックになって、理論的になって、一般的な攻撃だと止められますし、質が劣るとやられるようなことが増えています」

「あとはイマジネーション溢れるプレーであれば、打開できますけど、どんどんフィジカル重視というか、スピード感とか、世界でそういう流れになって、ファンタジスタやゲームメーカーがいなくなってきたと言われています」

「そういう時代背景もあって、どうしてもそちら側に寄っていっているので、クラブの理念や、フィソロフィーというところでブレずにやるところと、時代と若干のズレがあるなかで求められると、難しい部分もあるのかなと個人的に思います」

――そのなかで、今のガンバ大阪はポヤトス監督が主導権を握るサッカーで勝つスタイルの確立を目指しています。

「主導権という言葉の意味をどう捉えるかですよね。サポーターも含め、世間がどう見るかもあるんですけど。セレッソ大阪はダービーのとき、ボールを持たせて主導権を握りました。(ボールを)奪ったときに自分たちがポゼッションしやすい形を作るというのも1つだと思います」

「確実に自分たちがボールを回すのが主導権なのかをポヤトス監督が声を大にして言い出せば、また話は変わってくるのかなと。相手に持たれるけど、しっかりと守備を構築して、相手にボールをゴール前に運ばせないとか、奪ったあとに中盤を押し込んでボールを回せるとか」

「谷(晃生)選手と東口(順昭)選手が前半戦、繋がなあかん、繋がなあかん、繋がなあかんってどんだけ苦しむねんってぐらい悩んでいたと思います。それを解放した途端に勝ち出しました。やっぱりそういう要素はあると思います」

「相手が取りにきたら背後、背後を消されたら手前で繋げればいいというような、相手に合わせてプレーすること自体も主導権っていう考え方ができます。何をもって主導権かをクラブの発信の仕方だったり、監督や、選手がどう捉えているかが大事だと思います」

――シーズン中盤は3連勝&4連勝の8戦無敗で一気に中位まで浮上したガンバ大阪ですが、ここにきて急ブレーキ。この歩みをどう見ていますか。

「まずは自信がなくなっているのが大きいですね。倉田秋とも結構喋ったんですけど、彼が(第14節の)マリノス戦に出て負けたんですけど、そこで兆候が変わったと。その後の新潟戦で彼が先制点を取って、3-1で勝ったと思います。それから試合に勝てるようになりました」

「要はハードワークするのをみんなが認識して、それをベースに、本来は普通の話なんですけど、ミスしても切り替えてすぐ行動を取れれば、どんなサッカーでもある程度戦えたりします。それが今、横浜FCや、湘南が上のチームと戦える要素になっていると思います。そこでサボったり、基本的なところを疎かにして、その上っ面の戦術的なことばかりだと難しいです」

「やっぱり根幹にある、走らないといけないとか、球際は戦わないといけないとか。まずはそれが先にあってから戦術の話。自分たちに迷いが生まれたときに足が止めたり、どうしたらいいんだろうではなく、アクションを取ろう、正解じゃなくても正解にしようとか、そういうのができるとまた流れが変わってくると思います」

――試行錯誤が続くガンバ大阪ですが、今季のポジティブな要素はいかがでしょう。

「半田(陸)選手ですね。ポテンシャルを感じながら、シーズン初めこそJ2から来て、山形から来て、結構苦労している印象でしたけど、若さもあり、食らいついて、気づけば主力になりました。彼が右サイドにいないとっていう雰囲気まで出てきました。そのタイミングでケガをしたり、海外移籍の話なんかも出ましたけど、そこまで成長したのはクラブとして間違いなく良い兆しだと思います」

「あとは山本選手ですよね。彼自身もこのシステムのなかで役割を見つけて、良い動きをして、上がり目、ボランチ、アンカーでタスクをこなして、色んな選手に指示を出して、ゲームのコントロールもしています。そういう選手が元々、持った力を出せるようになりました」

「あとは外国人選手もある程度の助っ人という雰囲気を出してくれています。ファン・アラーノ選手は鹿島から出て来て、主力として点も取ってくれて、すごい運動量でチームを支えてくれています。特に、勝っている時期は彼がいないと成り立たなかったりもしました」

「ネタ・ラヴィ選手もダワン選手もですし、軸となりそうな選手が出てきているなと思います。あとはセンターバックにも若い佐藤(瑶大)選手が出てきました。福岡(将太)選手と佐藤選手は1失点してしまうのを改善できなかったところが少しネックですけど、クラブとしてもう少しアプローチできていれば彼らがもっと成長の速度を上げた状態で支えてくれたんじゃないかと」

「どうしても失点してしまうと、クォン・ギョンウォン選手を使ったりとか。三浦弦太選手の方も能力があると思いますし、そこを使うとなると、彼らのチャンスがまたなくなってしまいます。そこでまた競争して、また彼らが出たときに良いパフォーマンスを発揮していくのが大事だと思います」

――ポヤトス監督のもと、試行錯誤が続くなかでやろうとしていることは見て取れます。この取り組みを加速させるには何が必要でしょうか。

「このままの形でいくなら、質ですね。パススピードを上げたり、細かい立ち位置を変えるとか、仕掛けるところと捌くところの判断だったり、そこの質をしっかりと上げていくのは大事になると思います。それ以上に走るとか、ベーシックなところも必要かなと。それができても、同じやり方を続けるのであれば、質は求められてくるんじゃないかなと思います」

――その中で、ガンバ大阪が“西の雄”に返り咲くために求められるものは何が必要でしょうか。

「大きくいうと、アカデミーかなと思っています。“西の雄”に長くいられるのはやはり育成だったり、教育の環境や、理念だったり、そこが安定して、地域にも認められて、そういう選手たちが人間性を含めて入ってくると、クラブは安定していくんじゃないかなと思います」

――現在のアカデミーではご自身と一緒にプレーした選手がコーチとして後進の育成に携わっています。

「クラブ愛の強い選手が入ってきてくれればなと。海外に行っても、堂安にしろ、気にはかけてくれています。そういう選手が増えて、帰ってくればなと。セレッソがそうで、清武(弘嗣)選手にしろ、香川(真司)選手にしろ、柿谷(曜一朗)選手にしろ、(山口)蛍選手にしろ、みんな帰ってきています」

「そういうクラブになってほしいなと思います。貴史は帰ってきてくれましたけど。そういう愛情を含め、思いも貴史だけが背負うんじゃなくて、秋も背負ってくれていると思いますけど、下の年代からも『俺が背負っていくよ』っていうメンバーが増えてきたら、軸ができます」

「で、補強でも取って、大学からも取ってっていう、理念というか、クラブの芯が整って、クラブ愛のある、みんなに愛される、変わらずにそう進んでいくと、安定して上位にいけるんじゃないかなって思います」

【後編は、「橋本英郎氏が引退試合への想いを語る」】

取材・文:超ワールドサッカー・玉田裕太
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東京ヴェルディのMFチアゴ・アウベスが、J1初ゴールを狙うガンバ大阪戦への意気込みを語った。 昨年まで2シーズンに渡ってモンテディオ山形でプレーし、ボタフォゴFC(ブラジル2部)を経て、今年3月下旬に東京Vに加入したチアゴ・アウベス。 翌月に行われたJリーグYBCルヴァンカップの鹿児島ユナイテッドFC戦で新天地デビューを飾ると、その3日後の川崎フロンターレ戦でJ1デビュー。以降はサガン鳥栖戦、ジュビロ磐田戦でスタメン出場するなど、ここまでリーグ戦5試合に出場している。 3試合ぶりに途中出場となった前節の鹿島アントラーズ戦ではゴールやアシストといった目に見える結果は残せなかったが、30分ほどのプレータイムの中で1点目と2点目の起点を担うなど左サイドの攻撃を活性化。MF齋藤功佑、MF 翁長聖と共に“ゲームチェンジャー”として、3点ビハインドから後半アディショナルタイムのゴールで3-3のドローに持ち込んだ劇的一戦での勝ち点1獲得に大きく貢献した。 ポルトガル人MFは、「アウェイで勝ち点1を取る上でチームへ貢献できたことを嬉しく思いますし、鹿島という偉大なクラブ相手に難しいゲームになるというのはわかっていた中、自分たちが先に3点を奪われた状況で、1点取ったときにいけるのではないかという可能性を信じた結果、勝ち点1を勝ち取れた」と、その鹿島との激闘を振り返った。 また、敗色濃厚の状況での途中出場となった中、細かな戦術的な部分よりもまずは「諦めない気持ちをしっかり出せればいい」とメンタル面を強調して臨んだという。その上で「(齋藤)功佑も含めて途中から入った選手がしっかりいい活躍を見せた結果、こういう勝ち点1がアウェイで取れた」と、“ゲームチェンジャー”の貢献でつかみ取った勝ち点1への満足感を示した。 目に見える結果が待たれる一方、それ以外の部分ではピッチに立つ選手全員にハードワーク、高い守備意識を求める城福浩監督の下、献身的なプレスバックやプレーの連続性という、出場するためにまず求められるタスクをクリアした印象だ。 その点についてチアゴ・アウベスは「監督から求められている部分は、加入時から特に変わってきてはいないですが、チームとしてやるべきことは決まっているので、そこをまず自分の中で体に染み込ませることが大事。ディフェンスの部分でしっかりとチームに貢献することが大事だと思います。自分自身の成長というだけでなく、チームとしてもっと成長していけると思うので、それを信じてやり続けるだけです」と、ポジティブな姿勢で取り組んでいる。 一方、攻撃の部分では周囲との連携の向上、持ち味である仕掛けや相手守備者との駆け引きの部分での手応えを実感している。 「(攻撃面の改善は)フィジカル的なコンディションも上がっているところで、チームに合流してから時間も経っていますし、その中でチームメイトとのコンビネーションもすごく良くなっているのがある。そういう意味で、プレーが良くなってきているのは必然的かなと感じています。元々自分がいたチームのスタイルと全く違うところに来たので、その中で慣れていくための時間が必要でしたが、そこがうまく当てはまってきているのかなと思います」 そして、15日に味の素スタジアムで行われる明治安田J1リーグ第14節では、今シーズン2度目の連勝で5位に浮上したG大阪相手に初ゴールも期待されるところだ。 試合後の自身SNSでも初ゴールへの強い意欲を示す背番号14は次節に向けて「常にまずは1点目を取りたいと言っていますし、その中で1点取れれば自信もついてくる」、「しっかりとチームに貢献するというのを第一に、得点という形ではなくても、チームに貢献できる方法というのはあるので、そこを追い求めながらもゴールも取れればしっかりと自信に繋がって、そこから良い結果に繋がっていくと考えています」と、変わらずの貢献と共に自身のゴールでチームを助けたいと意気込んだ。 なお、母国屈指の名門、スポルティングCPの下部組織育ちで東京V加入時には「緑は好きで、恋しかった」と緑の名門へのシンパシーも口にしていたチアゴ・アウベス。 今月4日にその古巣がプリメイラ・リーガ優勝を果たしたことについて聞くと、その優勝に貢献した日本代表MF守田英正についても触れつつ、ファンとしての喜びと共に良い刺激を受けたと話した。 「自分が応援しているひとつのチームで率直にすごく嬉しい。その中で守田選手が日本人としてポルトガルリーグで活躍している姿を、ポルトガル人として見られるのもすごく嬉しい。SNSで彼がポルトガル語で歌っている動画などを見て、日本とポルトガルの繋がりも感じられました。リーグ優勝というのは本当におめでたいことかなと思います」 2024.05.14 20:30 Tue

東京Vの城福監督、入り改善へ「自ら火をつける」選手求む…「去年に比べソリッド」と評価するG大阪撃破へ

東京ヴェルディの城福浩監督が、13日にクラブハウスで行われた会見でガンバ大阪戦への意気込みを語った。 前節、3連勝を狙った鹿島アントラーズ戦を3-3のドローで終えた東京Vは、11位に順位を落としたが、リーグ無敗を「10」に更新。15日に味の素スタジアムで行われる明治安田J1リーグ第14節では、今シーズン2度目の連勝で5位に浮上したG大阪と対戦する。 鹿島戦は後半立ち上がりまでに3失点を喫する厳しい展開を強いられたが、選手交代と布陣変更で流れを変えて69分、81分に続けてゴールネットを揺らして1点差に迫る。そして、6分が加えられた後半アディショナルタイムの93分にMF見木友哉が決めた同点ゴールによって劇的な形で難所から勝ち点1を持ち帰ることになった。 開幕3試合連続の後半終盤の失点によって勝ち点を失った一方、直近は3試合連続の後半アディショナルタイムの得点によって2勝1分けと勝ち点奪取に成功。良くも悪くも劇的な試合が多い、今季の戦いぶりを評して“ヴェルディ劇場”と揶揄する向きもある中、指揮官は「反省ばかり」と前節を含めたチームの課題について言及。 鹿島戦だけでなく劣勢を強いられた京都サンガF.C.戦、湘南ベルマーレ戦にも見受けられた前半の戦い方については、「インテンシティの高い前半の入りをしてくるチームに対しては、大体苦戦している」と、チームとして明確な課題だと捉える。 「前半で出来がいい試合も中にはありますが、圧力がかかったというか、インテンシティの高い前半の入りをしてくるチームに対しては、大体苦戦している。そこが学べていないという言い方がいいか、このチームの大きなひとつの問題だと思っていますけど、どちらかというとスロースターターの選手が多い」 「(前半は)ルーズボールで負けていた。バウンドしたボールに対する身体の入れ合いで既に負けていて、そういうシーンが至るところにあった。それぐらい鹿島の入りというか、25分、30分ぐらいまではインテンシティが高い中で、なかなか五分で戦えなかった」 「勝つシーンも負けるシーンもありますが、五分五分に転がったボールがほぼほぼ鹿島に行っていたというのが現実。選手にもそれは見せましたし、共有しました。4連続ぐらいでルーズボールに競り負けているシーンも見せましたけど、やり方というよりもそこだと思います。後半に関してルーズボールで競り合うところで得意としたメンバーが揃ったかというと、全くそういうわけではない。ただみんなの尻に火がついた。それでは遅い。なので、劇場みたいなので良かったねと僕は全く思っていないです。むしろ何回繰り返すんだという思いの方が強いので、その部分も含めて、今日のフィードバックはかなり強めでした」 さらに、指揮官は若手中心のスカッドにおいて、「自ら火をつけて」チームを引っ張っていく選手の登場を強く求める。 「どうしてもそこで自ら火をつけて自分が先頭に立って、自分が最初に変わっていくんだというぐらいの気概を持ってやるキャラクターというか、ここはこのチームがブレークスルーできるかどうか、ひとつ上に行けるかどうかのカギになるかなと思っています」 「まだそこの部分で自分は解を見つけ切れていない。それ故に、このような試合展開になっていると。チームの戦い方として、自らが火をつけられる集団になっていかないと、上位相手にはやはり苦しむのではないかと思います」 「当たり前ですけど、ルーズボールでエネルギーを半分以上使いながら自分たちのペースに、あるいは自分のペースに持っていく選手が1人でも増えないといけない。これはこのチームが対等に戦えているようで、まだまだ分担制という言い方がいいか、まだチームに火をつけて自分で戦って、しかも落ち着いた状況のゲームの中で、今度はヴェルディらしくボールを回していくという全ての局面で、先頭に立てる選手がいるかというと、ここは戦いながら成長しながら、誰がそこの先頭を切っていってくれるのかは、今も楽しみというか、みんなの背中を押しながら一歩先に出てくる選手を、待ちたいなと思います」 そういった意味で、指揮官の求める役割に最も近い仕事を見せているのが、“ゲームチェンジャー”として鹿島戦ドローの立役者となったMF齋藤功佑だ。 先発出場でも途中出場でもチームに安定感をもたらす多才なMFに関しては城福監督も「ひとつ我々として核になっている」とその貢献度の高さを認める。 「彼はプレーもそうですけど、やっぱりちょっとエネルギーを持って入ってくれる。チームにエネルギーをもたらすような入り方をしてくれると、彼が守備の人とは言わないですけど、守備においても全く手を抜かない。攻撃においては縦横無尽にボールに絡みますし、自分が託された時間で全てを出して、自分が勝ち点をもたらしているという覚悟というか、熱量というのを持って入ってもらえる選手なので、これはすごく貴重。彼のような熱量というのか、エネルギーというか、それが先発組も含めて、1人でも2人でも伝播していくと、チームとしてもうひとつ成長できるのではないかなと思います」 現状では唯一無二とも取れる特長を持つだけに、齋藤の起用法に関しては指揮官としても大きな悩みどころ。「もちろん先発という選択肢もある」としつつ、互いに消耗が激しい前半入りの部分で力を発揮させるか、「アイデアを出せるようなゲームのシチュエーションになった上で、特徴を出してもらうことが有益なのか」を見定めたいとしている。 一方、齋藤と同様に“チームの心臓”として最も替えが利かない選手の一人であるMF森田晃樹に関しては、ビルドアップの起点を担い、直近2試合連続でアシストを記録するなど、ゲームメーカーとして抜群の存在感が光る一方、対戦相手の徹底監視に晒されてピンチに繋がるパスミスやボールロストも散見される。 その若きキャプテンについて城福監督は、「今は工夫時」とチーム、森田自身がさらなる高みに到達するための奮起を促す。 「森田晃樹について、おそらく相手チームからすれば、『彼を潰せ』ということになっていると思います。それを理解した上で、彼はプレーしなければいけない。90分を通した中で、インテンシティというか、プレッシャーがアベレージの数字に近い状況で、自分にプレッシャーが来ると思ってプレーをしたら、それはたぶん本人にとっても、チームにとっても非常に苦しい展開になる」 「自分には特別なプレッシャーが来ると思ってプレーをする、そういう準備をしてピッチに立つ。準備というのはウォームアップの準備という意味ではなく、2歩3歩のポジションの準備だったり、ボールをふたつ触る前に周りを見ておくということだったり、自分が動くことによって、人にスペースを与えることだったり、そういうことをしながら、少し全体のプレッシャーが落ち着いてきたときに、本来の自分のペースを掴んでいくというような、今は工夫時だと思います」 「彼はそこで強いプレッシャーを受けてかっさらわれて、そこから目が覚めてという、このサイクルはチームもそうですけど、彼も脱しなければいけない」 また、指揮官が常々、J1残留に向けて“成長”、“伸びしろ”を大きなテーマに掲げる中、鹿島戦で初スタメンを飾ったDF山田裕翔は2失点目に関与するなど、いわゆる“授業料を払わされる”ほろ苦い一戦に。試合後のファン・サポーターへの挨拶の際には悔し涙も見せていた。 チームの財政事情もあり、そういったリスク覚悟で若手抜擢をいとわない指揮官は、選手を育てながらJ1で結果を残していくという、極めて困難な両立についての考えを明かした。 「もちろん引き分けに満足はしてないですけど、それでも勝ち点1で終わったからこそ言えるセリフかもしれないですが、おそらくレンタルの選手が多くなければ、ほとんどが自前の選手だったら、彼はあの舞台に立てるチャンスというのは、ほぼなかったと思います」 「このクラブにいて、今のヴェルディが出場のチャンスを求めて、レンタルでこのチームにたくさん来てくれて、彼らが成長していく中で、出られない試合があるからこそ、山田裕翔はチャンスをもらえたわけです。こういうことが、このクラブですごく大事だと思います」 「もう盤石の完全移籍でここにいる選手たちだったら、なかなか難しい。あの鹿島のあのスタジアムの先発で、いろんなことを体験できたことは、やはりそう多くはない。彼はこの経験を大事にしてほしいし、その悔しさというのを感じながら今日も練習をしっかりしていました。これこそが今我々が置かれている中でひとつのプラスかなと思います」 「次も出られない選手(山見大登)がいますけど、だからこそチャンスが来る選手がいるわけで、一度そういう場を経験すると、もう一度立ちたいと思う。それでさらに日頃のトレーニングの熱量が上がっていくというサイクルにしたい」 そういったチーム、個々の成長を意識しながら中2日で臨む上位連戦2試合目に向けては、昨季J1でリーグワーストタイの61失点から、今季はリーグ最少タイの10失点と見違えるような守備の改善がみられるG大阪を警戒。とりわけ、「今のガンバを象徴している選手の1人」と、MFダワンへを高く評価した。 「去年に比べて本当にソリッドなチームになったなと思います。中盤の強度が上がりましたし、前線にはクオリティの高い選手がいますが、宇佐美選手も守備を免除されているかと言われれば、全くそういうわけではないですし、若手もベテランも全員がハードワークをするチームに変貌したなと思います」 「また、外国籍の選手も本当にクオリティが高く、インテンシティが高い。ボランチのダワンとかは本当に球際も強いし、3列目からゴールまで入ってきますし、なかなか警戒するにしても対策のしようがないぐらい彼自身がインテンシティの高さを発揮してくる選手なので、今のガンバを象徴している選手の1人かなと思います」 16年ぶりにJ1の舞台に戻ってきた東京Vにとって、1993年の開幕日である5月15日の“Jリーグの日”に行われるG大阪とのオリジナル10対決は、感慨深いものがあるが、当時とは大きく立ち位置が入れ替わった中で臨む一戦で2試合ぶりの白星を掴み取れるか。 2024.05.14 20:00 Tue

4月度の月間ヤングプレーヤー賞、J1は3戦連発のG大阪FW坂本一彩、J2は5連勝に貢献の長崎MF笠柳翼、J3は福島のMF大関友翔が受賞

Jリーグは14日、4月度の明治安田Jリーグ月間ヤングプレーヤー賞を発表した。 4月度は明治安田J1リーグがガンバ大阪のFW坂本一彩、明治安田J2リーグがV・ファーレン長崎のMF笠柳翼、明治安田J3リーグが福島ユナイテッドFCのMF大関友翔が受賞した。3選手ともに初受賞となる。 坂本は4月はリーグ戦6試合に出場。3試合連続ゴールを記録するなどチームの勝利に貢献した。 選考委員会の総評と坂本のコメントは以下の通り。 ◆Jリーグ選考委員会による総評 山本昌邦委員 「マークを外す動きや3人目の動き、先を見る力、DFラインの裏への意識が高く、頭がいい選手。サッカーセンスがあり、先が読める選手。ワンタッチシュートも上手い」 北條聡委員 「スタメンの座を勝ち取るや3戦連発の大暴れ。ボールの転がる先を読む鋭い嗅覚、やすやすとネットを射抜く冷静さと技術が光った」 丸山桂里奈特任委員 「今月3ゴール。ボールを持ったらガンガン前に仕掛ける姿勢が良いし、それが結果につながっている」 ◆FW坂本一彩(ガンバ大阪) 「4月の月間ヤングプレーヤー賞に選んでいただけて本当に嬉しく思っています。4月は多くの試合に出場することができ、特に浦和レッズ戦の埼玉スタジアムでのゴールが自分の記憶には残っています。浦和まで多くのサポーターが駆けつけてくれて、皆さんの前で決勝ゴールを決めることができたのは嬉しかったです」 「今回は自分だけの力ではなく応援してくれるサポーターの皆さんのおかげで受賞することができたと思っています。これからも応援よろしくお願いします。このような賞をいただけたことはすごく嬉しいことですが、これに満足せず、また次もこのような賞をいただけるよう頑張りたいです」 笠柳は4月の5試合に出場し1ゴールを記録。5連勝を収めたチームを支えた。 選考委員会の総評と笠柳のコメントは以下の通り。 ◆Jリーグ選考委員会による総評 足立修委員長 「コンスタントに試合出場して結果を残している。チームの躍進に十分貢献している」 山本昌邦委員 「今後に注目したい」 寺嶋朋也委員 「切れ味鋭いドリブルを武器に、攻撃で「違い」を作る存在となっている」 植松隼人特任委員 「ドリブルからのチャンスを作り出す事もでき、マテウス選手へのラストパスが得点に繋がっている。第10節のゴールも素晴らしい」 ◆MF笠柳翼(V・ファーレン長崎) 「今回このような光栄な賞に選ばれて大変嬉しく思います。これからもチームの目標、個人の目標に向けて、努力を続けます。長崎ファン・サポーターの皆さん、引き続きチームの目標達成にむけて共に戦ってください!」 大関は川崎フロンターレから育成型期限付き移籍で今季加入。4月は5試合に全て先発出場し1ゴールを記録し、チームの攻撃を牽引していた。 選考委員会の総評と大関のコメントは以下の通り。 ◆Jリーグ選考委員会による総評 足立修委員長 「攻撃のアクセントもあり、非常にインパクトのある選手」 山本昌邦委員 「中盤での展開力や技術は確かなものがあり、センスも抜群。これからが楽しみな選手」 橋本英郎委員 「コンスタントに安定したパフォーマンスを出している為。また大量得点にも関与していたので。パス本数でもチームの中心としてゲームに関わり続けている」 ◆MF大関友翔(福島ユナイテッドFC) 「4月度の月間ヤングプレーヤー賞に選出いただいたことを大変うれしく思います。今回の受賞は、自分だけの力ではなく、監督、コーチ、スタッフ、チームメート、さらには、ファン、サポーターのみなさまのサポートがあってこそのことだと思っています。いつも心強い後押しを本当にありがとうございます。現状に満足することなく、チームをJ2昇格に導く活躍ができるよう精進してまいります。引き続き、応援よろしくお願いいたします」 2024.05.14 17:58 Tue
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