月間優秀監督賞はJ1が優勝争いで粘りを見せた川崎Fの鬼木達監督、J2は4戦全勝の東京Vの城福浩監督

2022.11.06 22:05 Sun
©︎J.LEAGUE
Jリーグは6日、10月・11月度の月間優秀監督賞の受賞者を発表した。

明治安田生命J1リーグは川崎フロンターレの鬼木達監督、明治安田生命J2リーグは東京ヴェルディの城福浩監督が受賞した。
鬼木監督は今季2度目、通算6度目の受賞。城福監督はJ2では初受賞となる。

鬼木監督は5試合を指揮して4勝1敗。一時は遠かった3連覇も最終節までもつれ込ませるパフォーマンスを見せた。

Jリーグ選考委員会の総評は以下の通り。
窪田慎二委員
「10・11月は5試合で4勝1敗勝点12を獲得。優勝争いを最終節までもつれ込ませ、J1リーグを大いに盛り上げた。惜しくもシャーレには届かなかったが、最後まで諦めない、積極的にボールを奪いに行く、ゴールを目指す攻撃的なサッカーを展開することで、多くのファン・サポーターを魅了した」

宮本恒靖委員
「重圧のかかる終盤戦で勝ち星を重ねる采配が光る」

北條聡委員
「残り4試合時点で首位と勝点8差という絶望的な状況からの鮮やかな巻き返し。選手たちを奮い立たせる心理マネジメントの妙、勝負どころで流れを引き寄せる采配など、見事なベンチワークを披露した」

寺嶋朋也委員
「負傷や出場停止で主力を欠く中で抜擢した選手が活躍を見せたのは信頼関係の賜物」

また、城福監督は、4戦全勝。7得点無失点と完璧なパフォーマンスを見せ、J1参入プレーオフ行きにあとわずかのところまで迫っていた。

Jリーグ選考委員会の総評は以下の通り。

窪田慎二委員
「10月は4試合全勝で勝点12を獲得。7得点で失点は0と攻守にわたり成熟した試合をみせてくれた。惜しくもJ1参入プレーオフには届かなかったが、J2リーグ戦終盤の戦いを大いに盛り上げてくれた」

宮本恒靖委員
「コンパクトな陣形からボールを奪う瞬間を作り出す守備と、ボールを大事にしながら攻める試合展開で4連勝と、月間無失点は文句なしの成績」

柱谷幸一委員
「月間最多勝点を獲得。途中就任ながらチームを勝つチームへと進化させた」

北條聡委員
「唯一の4連勝かつ4戦連続クリーンシートは見事の一語。しかも仙台、新潟、岡山の上位陣を連破する値打ちもの。ハイテンポで攻守の両輪を回す高強度のフットボールを実装した手腕はさすがだった」

寺嶋朋也委員
「上位陣との対戦が続く中で見事に4連続完封勝利。今季途中で就任してから守備のベースを整備し、終盤に一つの形となった。プレーオフ進出はならなかったが来季の東京Vが楽しみに」
関連ニュース

神戸vs京都にみるVARの功罪/六川亨の日本サッカー見聞録

5月9日は今年3回目となるレフェリーブリーフィングがJFAハウスで開催された。テーマはJ1リーグ第10節までの反則数や、イエローカードとレッドカードの昨シーズンとの比較だ。進行役を務めた佐藤隆治(審判)マネジャーによると「反則は去年と変わらない。チーム平均も横ばい」とのことだった。 ただイエローカードは243から291に増加。そのうちラフプレーが119と最多で、次に反スポーツ行為が117、そのうちDOGSOが1から5に増加した。レッドカードは14から19で、やはりDOGSOが3から10に増加していた。 その原因について佐藤マネジャーは、攻撃的なチームが増えたこと。タテへの速い攻撃が、結果としてDOGSOの増加につながったのではないかと分析した。 確かに全盛時の川崎Fのように、圧倒的なポゼッションとワンタッチパスの交換で、対戦相手を徹底的に崩してからゴールを奪うスタイルではDOGSOの機会も少ないだろう。逆に昨シーズンの覇者である神戸や、今シーズン昇格して旋風を巻き起こしている町田のような、タテへの速い攻撃を武器にするチームとの試合ではDOGSOも生まれやすいかもしれない。そして神戸や町田に限らず、ロングパスからのカウンターはどのチームも戦術として採用しているのが今シーズンのJ1~J3の傾向と言えるのではないだろうか。 そしてブリーフィングの後半は、やはりVARに時間が割かれた。参照例に取り上げられたのは4月27日のJ1第10節、神戸対京都戦の大迫勇也のゴールシーンに関する2度のVARだった。 左サイドの初瀬亮のロングスローをニアサイドで宮代大聖が空中戦で競り、そのこぼれ球を背後にいた大迫が決めた。主審はゴールと認めたが、VARとOFRで宮代が競った際に大迫の足が出ていたとしてオフサイドの判定からゴールは取り消された。ところが再度VARとOFRが入り、宮代が競ったボールがマーカーの腕に当たっていたため、宮代のパスではないのでオフサイドは取り消され、ハンドによるPKが神戸に与えられた。 このPKを大迫は得意の走り出しから右下を狙ったものの、GKク・ソンユンに読まれてストップされ、試合も原大智のヘッドによるゴールで0-1と敗れた。 ジャッジに正確を期すために導入されたVARだが、大迫のゴールからPKに判定が覆るまでに要した時間は9分。その間に選手とベンチに加えて両チームのファン・サポーターも事態の成り行きを見守るしかなかった。 プロ野球とJリーグの違いは、瞬時に攻守が入れ替わる『スピード感』もその1つだと思う。しかしVARが導入されてからは、その『スピード感』が阻害されている気がしてならない。これまでも何回か書いてきたが「誤審もサッカーのうち」であり、マラドーナの「神の手」のように“伝説”を生むと思っているからだ。 主審の主観とは別に、VARはプレーの一瞬(反則)を映像として切り取る。それはハンドかもしれないが、前後の流れからハンドがあってもなくてもプレーと結果に影響を与えることがないのであれば、流してもいいのではないだろうか。VARはあまりに杓子定規の気がしてならない。 佐藤マネジャーは、U-23アジアカップには審判インストラクターとして参加した。そして試合後は、当該試合の主審のジャッジについてディスカッションしたそうだが、その後のジャッジに影響を与えてはいけないとアドバイスやサジェストは避けたという。まずは主審の主観によるジャッジを優先するためだったという。 そしてブリーフィングの最後、「いまのサッカーはVARが主役になっている。1月のアジアカップもU-23アジアカップも。その結果、アディショナルタイムが増えている」と警鐘を鳴らした。まさに同感である。 <hr>【文・六川亨】<br/><div id="cws_ad">1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた</div> <span class="paragraph-title">【動画】神戸vs京都、2度のVARチェックが入ったプレー</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="HorDFYo7ogk";var video_start = 183;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.05.10 15:00 Fri

「心が洗われる」「優しい世界」試合中に頭部が激突…磐田FWジャーメイン良と東京VDF林尚輝のSNSでのやり取りが称賛「本当に尊敬できる」

互いを思うJリーガー同士のSNS上でのやりとりが話題となっている。 そのやりとりを見せたのは、ジュビロ磐田のFWジャーメイン良と東京ヴェルディのDF林尚輝。6日に行われた明治安田J1リーグ第12節で対戦した両者だったが、2人はプレー中に接触していた。 試合では2-1で東京Vがリードして迎えた66分に、ボックス右からのブルーノ・ジョゼのクロスをジャーメイン良がヘッド。シュートは見事にネットを揺らし同点に追いついたが、クリアに入った林の頭部とジャーメイン良の顔面が激突。両者はそのまま倒れ込み、林は交代することとなっていた。 この衝突後もジャーメイン良はプレーを続けていたが、9日に左前額骨陥没骨折と診断されたことが発表。手術を受け、トレーニング合流まで1カ月程度は離脱することが発表された。 今シーズンはここまで12得点を記録し、得点ランキングトップを走っていたジャーメイン良。この報告に自身のX(旧ツイッター/@rukei13)を通じて、「悔しいですがもしあのシーンでこの怪我をするとわかっててもFWとしてあの1点を取りに飛び込んでたと思います!また復活してチームに貢献できるようにがんばります!土曜日の鳥栖戦絶対勝ちましょう!試合で衝突した東京ヴェルディの林選手、今のところ大事は無いということで早期の復帰を祈ってます」とコメント。自身の悔しさを滲ませながらも、衝突で交代した林の状態を気遣っていた。 すると、この投稿を引用する形で林が自身のX(@hayashi_naoki23)で反応。「ジャーメイン選手お心遣いありがとうございます。骨折と聞いてとても申し訳ない気持ちでした。そんな自分に「また復帰したらバチバチやりましょう」と言ってくれたことをとても感謝しています。また同じピッチに立てるように精進します。1日でも早く復帰できることを心から願っています」とし、先輩からの気遣いに感謝しつつ、ジャーメイン良の状態を心配した。 どちらも意図したプレーではなく、ケガは偶発的に起きてしまったもの。スポーツマンシップ溢れる2人のやりとりには「良い話」、「お互いをリスペクトし合う関係は素敵」、「本当に尊敬できる」、「お二人の漢気に感動」、「泣ける」、「2人ともかっこいいです」、「優しい世界」、「SNSの正しい使い方」、「心が洗われる」と称賛のコメントが寄せられている。 <span class="paragraph-title">【SNS】試合中に激突したジャーメイン良と林尚輝の心温まるやりとり</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="ja" dir="ltr">ジャーメイン選手<br>お心遣いありがとうございます。<br><br>骨折と聞いてとても申し訳ない気持ちでした。<br><br>そんな自分に<br>「また復帰したらバチバチやりましょう」<br>と言ってくれたことをとても感謝しています。<br><br>また同じピッチに立てるように精進します。<br><br>1日でも早く復帰できることを心から願っています。 <a href="https://t.co/YQ1xmkNr9H">https://t.co/YQ1xmkNr9H</a></p>&mdash; 林 尚輝 Hayashi naoki (@hayashi_naoki23) <a href="https://twitter.com/hayashi_naoki23/status/1788471976060997789?ref_src=twsrc%5Etfw">May 9, 2024</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2024.05.10 12:25 Fri

新潟vs広島で禁止の横断幕を巡って両サポーターが違反行為 両クラブが処分を科す

アルビレックス新潟とサンフレッチェ広島は10日、3日にデンカビックスワンスタジアムで行われた明治安田J1リーグ第11節の対戦時に起きた一件により、違反行為の両サポーターを処したと発表した。 新潟の方では広島サポーターの横断幕掲出を巡り、相手サポーターへの威嚇や、フェンスを破損しようとした行為、立入禁止エリアへの侵入でサポーター3名を今週末からのホーム戦5試合で入場禁止処分(その間のアウェイ戦、公式戦を含む)に。また、ほかにサポーター1名の違反行為も確認し、特定され次第、別途の処分を科すという。 一方の広島側も新潟から掲出禁止との事前通達を受ける横断幕の掲出を主導したサポーター1名と、それを掲出した同3名を違反行為に処分。主導したサポーター1名を6日の試合から起算してホーム戦10試合、掲出した同3名をホーム戦5試合の入場禁止(その間のアウェイ戦、公式戦を含む)に処した。 なお、新潟側は横断幕を巡って「試合当日の開門時に掲出可否の確認をサンフレッチェ広島様を通じて求められ、当クラブとしては安全な試合運営の支障となるリスクがあるとの判断から掲出禁止とし、承諾を得たものでした」としている。 2024.05.10 12:20 Fri

異例の事態、神戸vs京都で1つの事象に2度のVARチェック…判定決定後に再度VARに対してJFA審判委員会が見解「受け入れられ辛い」

9日、日本サッカー協会(JFA)は今シーズン第3回目のレフェリーブリーフィングを開催した。 2024シーズンの明治安田Jリーグ開幕後の2度目のブリーフィング。冒頭、今シーズンの第10節までの反則数や警告・退場数のデータが紹介された。 昨シーズンは18クラブだったが、今シーズンから20クラブに。10節までの反則数は「2578」から「2756」に増加。ただ、チーム数が1.11倍になっていることを考慮すると、「2862」になるため、ほぼ変わらない搭乗橋。1チームの平均反則数も「14.3」から「13.9」と変わらない。 また、警告数に関しては「243」から「291」となり、1.11倍だと「270」になるため、増加傾向。その中で、ラフプレーが「107」から「139」、反スポーツ的行為が「105」から「130」と増加傾向にある。 さらに退場数は10節で「19」となっており、昨年は「14」。1.11倍でも「16」となり少し増加。これは得点機会阻止が「3」から「10」に増加しており、DOGSOでの退場が増えていることとなる。 懲戒罰については「ボールをプレーしようと試みて、または、ボールに向かうことで(相手競技者に)チャレンジする」という文言が規則に書かれており、これによりPKが与えられた場合は、レッドカードがイエローカード、イエローカードがカードなしにカードが軽減されることとなる。 これにより警告が増えていることにも繋がり、DOGSOによる退場も増えることとなっている。 そんな中で、Jリーグの事象についても言及。注目されたのは4月27日に行われた明治安田J1リーグ第10節のヴィッセル神戸vs京都サンガF.C.の一戦でのVARの事象だ。 この試合では0-0で迎えた前半終了間際に問題のシーン。左サイドからのスローインのボールをニアサイドで福田心之助が触ると、これを大迫勇也が合わせて神戸が先制した。しかし、これにはVARチェックが入り、大迫がわずかにオフサイドだったとしてゴールは取り消し。チェックオーバーとなり試合が再開されると思われた。 しかし、再びVARチェックとなると、松田天馬のハンドのチェックが。すると、今度はハンドを取り、神戸にPKが与えられることとなった。 1つの事象に対し異例の2度のVARチェック+オンフィールド・レビュー。ゴール、オフサイドで取り消し、ハンドでPKと判定も二転三転してしまい、時間にしておよそ9分間止まっていた。 JFA審判マネジャー Jリーグ担当統括の佐藤隆治氏は、このシーンについて主審とVARの交信の様子も公開。一部の抜粋となったが、まずはオフサイドに関してVARオンリーレビューが行われ、オフサイドとなった。この際に、飯田淳平主審はVARに対し「APP(アタッキング・ポゼッション・フェーズ/攻撃側チームがボールを保持し攻撃に移る局面)は大丈夫か?」と確認。これは、オフサイド以外の事象のチェックは済んでいるかという確認だったが、VARは「大丈夫です」と答えた。 ただ、佐藤氏よれば、飯田主審は「松田天馬の手にボールが当たっている」ことは認識していたとのこと。そのため、オフサイドではなく、ハンドの可能性をチェックしたかを確認したという。 一度はチェックオーバーとしたが、VARがサイド確認するとハンドの可能性が疑われ、オンフィールド・レビュー。飯田主審は映像で確認しPKと判定した。なお、PKは大迫のシュートをク・ソンユンがセーブして失敗していた。 佐藤氏はこの一連の流れについて「何に疑義があるかと言えば手に当たっていることのチェックが完了しているか」と飯田主審の確認事項について説明。ただ、「オフサイドでゴールを取り消す前に確認すべきだと思う」と、VARの判定が出たという前にチェックすべきだったとした。 状況をしっかり把握できない状況の選手やファン、スタッフからすれば疑念が生じかねない状況。「最終決定をしてから念のためにもう1回見ますというのは適切なのか。決めたあとにもう1回見に行くのは、結果が正しくてもなかなか受け入れられ辛く、自分の疑いがクリアになってから決定すべきという話をしました」と、決定を覆すようなことはしない方が良いと見解を示した。 <span class="paragraph-title">【動画】神戸vs京都、2度のVARチェックが入ったプレー</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="HorDFYo7ogk";var video_start = 183;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.05.09 20:55 Thu

名古屋の大卒ルーキーMF倍井謙がプロA契約、今季11試合に出場「勝利に貢献していけるよう頑張っていきたい」

名古屋グランパスは9日、MF倍井謙(23)とのプロA契約締結を発表した。 名古屋の下部組織で育った倍井は、関西学院大学に在学していた昨シーズンに特別指定選手としてプレー。今シーズンから正式加入を果たすと、公式戦11試合でプレーしており、明治安田J1リーグ第8節のジュビロ磐田戦ではプロ初ゴールも記録した。 コンスタントに出場機会を得る倍井は、4月28日に行われた明治安田J1リーグ第10節の浦和レッズ戦にて、プロA契約締結条件である450分以上の出場を達成。晴れてプロA契約が結ばれることになった。 倍井はクラブを通じて喜びと意気込みを述べている。 「このたび、プロA契約を締結することができ、大変嬉しく思います。幼い頃からの憧れであったこのクラブで活躍する日を夢見て、これまでサッカーと向き合ってきました」 「ここからもっとグランパスファミリーの皆さんにその姿を見せられるように、またチームの勝利に貢献していけるよう頑張っていきたいと思います。引き続き応援よろしくお願いいたします」 2024.05.09 13:00 Thu
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly