【セリエA・シーズンプレビュー】ロナウド加入で沸く7連覇中ユーベの牙城を崩せるか
2018.08.18 12:00 Sat
▽2018-19シーズンのセリエAが18日に開幕する。昨季はナポリがシーズン終盤までスクデット争いを盛り上げたものの、終わってみれば絶対王者ユベントスが盤石の強さで7連覇を達成した。新シーズンもFWクリスティアーノ・ロナウドを獲得したユベントスを中心にスクデット争いが繰り広げられることが確実だが、効果的な補強を施したインテルやローマ、監督交代があったものの戦力を維持したナポリらが優勝争いを盛り上げてくれることを期待したい。
◆充実の補強でユーベの対抗に~インテル~
◆ナインゴランとアリソン流出をモンチ・コネクションでカバー~ローマ~
◆サッリの遺産を引き継いだアンチェロッティの手腕~ナポリ~
◆戦力維持に成功~ラツィオ~
◆パルマら復帰組~昇格組~
▽1990年代から2000年代初頭にビッグ7の一角と称されたパルマがセリエDからわずか4年で這い上がってきた。破産を受けて4部まで降格したかつての名門は、昨季のセリエBで2位となり、自動昇格を決めた。その他、セリエB優勝のエンポリが1年で、昇格プレーオフを勝ち抜いたフロジノーネが3年ぶりにそれぞれセリエAに復帰している。
PR
◆ロナウド獲得にボヌッチ復帰で盤石の陣容~ユベントス~Getty Images
▽セリエA7連覇中の絶対的王者であるユベントスを中心に今季もスクデット争いが行われるのは間違いない。20年以上遠ざかっている悲願のチャンピオンズリーグ(CL)制覇も見据え、この夏は大きく動いた。レアル・マドリーから1億ユーロでロナウドを引き抜き、昨季アッレグリ監督との確執によりミランへ移籍したDFボヌッチがDFカルダーラとのトレードで復帰を果たした。また、移籍が噂されていたDFベナティアやDFアレックス・サンドロも残留し、DFカンセロを加えたディフェンスラインは昨季を上回る戦力となっている。精神的支柱だった守護神のGKブッフォンがクラブを離れたが、2チームを優に組める圧倒的な戦力を擁す中、就任5季目のアッレグリ監督がロナウドを中心にどのようなチーム作りを見せるのかに注目だ。Getty Images
▽昨季は名将スパレッティ監督の招へいで辛くも4位に滑り込み、CL出場権獲得に成功したインテルをユベントスの対抗に推したい。昨季セリエA得点王のFWイカルディを筆頭に主力の流出がない上、ローマからMFナインゴラン、ラツィオからDFデ・フライ、ユベントスからDFアサモア、アトレティコ・マドリーからDFヴルサリコ、モナコからFWケイタ・バルデ、ラシンからFWラウタロ・マルティネスとクラブの新シーズンに懸ける本気度が窺える補強を敢行。スパレッティ監督の攻守に隙のない戦術がより浸透してくることが予想される中、イカルディと共に得点源となることが期待されるラウタロをどのように機能させられるかが見どころだ。◆ナインゴランとアリソン流出をモンチ・コネクションでカバー~ローマ~
Getty Images
▽インテルの次に推したいのがこの夏も敏腕SDモンチ氏の下で大きく動いたローマだ。昨季もFWサラーを引き抜かれた中、ディ・フランチェスコ新監督の下で危なげなくCL出場権を獲得した上、CLではバルセロナを破ってベスト4まで勝ち上がる大健闘を見せた。そのローマはチームの心臓であったナインゴランと守護神となったGKアリソンの流出が痛かったが、前者はセビージャの主軸MFエンゾンジとアタランタで自身の能力を再証明した元ミランMFクリスタンテで、後者はロシアW杯でスウェーデンのベスト8進出に貢献したGKオルセンで埋めにかかる。その他、FWクライファートやMFパストーレといったアクセントを付けられる攻撃陣を加え、昨季の得点力不足を補いにかかる。◆サッリの遺産を引き継いだアンチェロッティの手腕~ナポリ~
Getty Images
▽スペクタクルなサッカーを展開しつつ、結果も出していたサッリ監督がデ・ラウレンティス会長との確執から退団し、アンチェロッティ監督を招へいしたナポリは、スクデットを争うにはやや苦しいか。主力の流出こそMFジョルジーニョとGKレイナに留まっているが、優れた戦術眼を持っていたサッリに比べ、人心掌握にこそ一日の長があるものの、明確な戦術を持たないアンチェロッティでは、昨季ほどの結果を残すのは厳しい気もするが果たして。◆オーナー変更などゴタゴタ続きも幾つかの希望~ミラン~
Getty Images
▽昨季は中国資本となって約240億円の補強費を費やしたミランだったが、ノルマのCL出場権獲得はならず、ファイナンシャル・フェア・プレーの問題を乗り越えて何とかヨーロッパリーグ(EL)に回ることとなった。そのミランは今季こそCL出場を狙いたいところだが、この夏に中国人オーナーからアメリカ資本に変わるなどゴタゴタが続いている。そんな中、フロントにはかつての黄金時代を築いたレオナルド氏やマルディーニ氏が入閣しており、その点においては希望が見いだせる格好だ。2季目となるガットゥーゾ監督の下、絶対的得点源のイグアインを手に入れたミランの真価が問われるシーズンとなる。◆戦力維持に成功~ラツィオ~
Getty Images
▽昨季は惜しくも最終節でインテルに敗れてCL出場を果たせなかったラツィオ。今季も目指すはCL出場権獲得となる。主力ではDFデ・フライとMFフェリペ・アンデルソンが移籍したが、売り出し中のMFミリンコビッチ=サビッチが残留した上、MFバデリやMFホアキン・コレアといった実力者を獲得しており、大きな戦力ダウンには陥っていない。堅実な手腕を発揮するS・インザーギ監督の下、昨季得点王のFWインモービレら攻撃陣が今季も期待通りの結果を残せば上位進出は確実だ。◆パルマら復帰組~昇格組~
▽1990年代から2000年代初頭にビッグ7の一角と称されたパルマがセリエDからわずか4年で這い上がってきた。破産を受けて4部まで降格したかつての名門は、昨季のセリエBで2位となり、自動昇格を決めた。その他、セリエB優勝のエンポリが1年で、昇格プレーオフを勝ち抜いたフロジノーネが3年ぶりにそれぞれセリエAに復帰している。
PR
|
関連ニュース