【原ゆみこのマドリッド】いよいよ決勝まで辿り着いた…2018.05.05 10:00 Sat

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▽「そりゃ負けるよりは勝った方がいいけど」そんな風に私が肩をすくめていたのは金曜日、お昼のニュースでレアル・マドリーが日曜のクラシコ(伝統の一戦)に向けて練習をしている映像を見た時のことでした。いやあ、ご存知の通り、先週末の前節にリーガ優勝を決めたバルサはすでに月曜にはコパ・デル・レイとの2冠を祝う市内パレードを終了。もうバケーションまで秒読み態勢というか、多くの選手の関心は来たる6月のW杯に切り替わっているはずなんですが、対するマドリーも翌火曜には26日のCL決勝行きが決まったため、それまでの3週間は調整がメインに。

▽宿敵の優勝を称え、慣例のpasollo(パシージョ/勝者の花道、優勝チームを相手チームが2列を作ってお出迎えする)をするつもりもやっぱりないようで、ここ数日は、今季限りでバルサ退団を発表したイニエスタに両チームで花道を作ったらいいんじゃないかなんて意見まで出ていますが、そんなことは単なる些事。CL優勝の可能性を残したおかげで、マドリーが引け目を感じず、カンプ・ノウのピッチに立てるのは良かったものの、この段になって、無理してケガなんかされるのも困りますからね。

▽それでもクラシコ勝利で不甲斐なかった今季のリーガの憂さが少しでも晴らせるかと、ジダン監督は負傷のリハビリ中のイスコ、カルバハルを除き、クリスチアーノ・ロナウドを筆頭にクロースやモドリッチら、ベストメンバーを並べる予定だそうですが、果たして日曜午後8時45分(日本時間翌午前3時45分)からのこの一戦が盛り上がるのかどうか。ええ、マドリーの残りは1つ多い4試合でも、ロナウドとメッシのゴール数も8本差と開いているため、ピチチ(得点王)争いの楽しみすらないのはちょっと、私も残念なんですが…。

▽まあ、カフェインレスのクラシコはともかく、今週はマドリッド勢にとって、ハラハラさせられたものの、最高の結末となったCL、EL準決勝2ndレグがどうだったか、お伝えしておかないと。まずは先週の1stレグでバイエルンに1-2と勝利したマドリーがサンティアゴ・ベルナベウでの2ndレグを迎えたんですが、今回はremontada(レモンターダ/逆転劇)の必要がなかったにも関わらず、火曜の午後6時30分には大勢のファンがチームバスのスタジアム入りをお出迎え。いえ、人込みが苦手な私は丁度、出掛けに寄ったバル(スペインの喫茶店兼バー)のTVでその様子を眺めていただけだったんですけどね。

▽バルデベバス(バラハス空港の近く)の合宿所を出発したバスがハバナ通りを下り、ロス・サグラードス・コラソネス広場を回ってパドレ・ダミアン通りから駐車場に入るまで、物凄い数のマドリディスタたちに応援されていましたが、やっぱり駆けつけた全員が早々とソールドアウトになったチケットを手に入れられた訳じゃなかったんですね。ええ、私がメトロ(地下鉄)のサンティアゴ・ベルナベウ駅に着く頃にはお出迎えを終え、どこぞで試合を見ようと階段を下りてくるファンともかなり沢山、すれ違いましたっけ。

▽さて、fondo sur/フォンド・スール(ゴール裏南側)に「defendamos el trono, conquistemos la gloria/デフェンダモス・エル・トローノ、コンキステモス・ラ・グロリア(王座を守ろう、栄光を掴もう)」というメッセージの入った横断幕が掲げられ、意気揚々と始まった試合の方はというと、うーん、こうもいきなりショックを与えられていいもんですかね。先日、ユベントスとの準々決勝2ndレグでも開始2分のマンジュキッチ弾を皮切りに、3-3の総合スコアで同点にされてしまったマドリーでしたが、この日も3分にセルヒオ・ラモスのクリアミスから、1stレグでも早い先制点を挙げていたキミッヒにゴールを奪われてしまうって一体、どういうこと?

▽それこそ先が思いやられましたが、幸いにも11分にはマルセロのクロスをベンゼマがヘッドで決め、同点になってくれたから、ホッとしたの何のって。おまけに後でボールを持った息子さん連れでミックスゾーンに現れたマルセロも、「Si te digo que no ha tocado mi mano, soy mentiroso/シー・テ・ディゴ・ケ・ノー・ア・トカードー・ミ・マノ、ソイ・メンティローソ(もし手に触らなかったと言ったら、ボクは嘘つきだね)」と認めていたように、ハーフタイム入り間際、エリア内でキミッヒのシュートが当たりながら、ハンドでのペナルティを取られなかった彼らは後半開始直後、途方もない幸運に恵まれたんですよ。

▽だってえ、1分にはトリソがGKウルライヒにバックパスしたところ、それを取りに行った当人曰く、「ベンゼマが来ていたから、1対1に備えたんだけど、その一瞬、『このボールは手で掴んじゃいけない』と気づいたんだ。それで足でクリアしようとしたら…」という信じられない大ポカが生まれたから、ビックリしたの何のって。ええ、後ろに転がったボールを素早くベンゼマが蹴り込んで2点目をゲットしたとなれば、その日は右SBを本職のDFでないルーカス・バスケスがカバーしていたなんてこともありましたからね。バイエルンの破壊力を恐れていたファンたちもどんなに安心できたことか。

▽その後、敵はハメス・ロドリゲスの1度はバランに当たって跳ね返り、撃ち直して入れたゴールで2-2に持ち込んだんですが、この準決勝ではアルトウロ・ビダル、ロッベン、ボアテング、ハビ・マルティネスと選手の負傷に泣かされたハインケス監督も「マドリーはケイロルにお礼を言うべきだろう。素晴らしかった」と褒めていたように、GKナバスがバイエルンの逆転勝ち抜けに繋がる追加点を阻止。「ウチの方がいいチームだった訳じゃないが、より効率的だった」(クロース)おかげか、総合スコア4-3で勝ち抜けることができましたっけ。

▽え、試合後はジダン監督も「En la Champions no consigues cosas sin sufrir, y menos llegar a una final/エン・ラ・チャンピオンズ・ノー・コンシゲス・コーサス・シン・スフリル、イ・メノス・ジェガール・ア・ウナ・フィナル(CLでは苦しまずには何も得られない。ましてや決勝進出など)」と言っていたけど、この日の選手たちの喜びようは尋常じゃなかったんじゃないかって?そうですね、いきなり全員が「A por la 13(ア・ポル・ラ・トレセ(13回目へ))」とプリントしたTシャツを着用、フォンド・スールに手を繋いで駆け出して行った時には私も目を見張りましたけどね。その時、1人だけダイブしていたラモスなど、一旦、ローカールームに引っ込んだ後、また皆で出て来た時、グラダ・デ・アニマシオン(応援席)にまで上がり込む始末。

▽マイクを渡され、ファンと一緒に「como no te voy a querer/コモ・ノー・テ・ボイ・ア・ケレール(どうして君を好かずにいられようか/マドリーの定番応援ソング)」と歌ったりしていましたが、何より羨ましいのは彼らが、「Vamos a intentar defender en Kiev nuestro titulo/バモス・ア・インテンタール・デフェンデール・エン・キエフ・ヌエストロ・ティトゥロ(我々のタイトルを守るためにキエフに行くつもりだ)」(ジダン監督)と堂々、言えてしまうってこと。だってえ、これで3年連続のCL決勝進出ですよ。しかも勝てば3連勝、お隣さんが2度も貢献したおかげもあって、ここ5年間で4回目ともなれば、いかにマドリーがCL強者であるかわかるというものじゃないですか。

▽その分、決勝を応援に行くサポーターは大変ですけどね。しかも今回は会場がウクライナとあって、これまでのリスボン、ミラノ、カーディフに比べて費用が桁違い。ええ、私も野次馬根性でキエフへのフライトを調べてみたところ、直行などなく、乗り継ぎで10何時間かかるチケットに1000ユーロ(約13万円)以上の値がついていたり、すでに現地のホテルの部屋は1泊1500ユーロ(約20万円)もすると聞くと、正直、ソシオ(協賛会員)が抽選で当たると買える1万2750枚のチケットが完売するのか、疑問に思うんですが、さて。そうそう、翌日水曜のもう1つの準決勝では1stレグで5-2の勝利をしていたリバプールがローマのホームで4-2まで追い詰められたものの、こちらも総合スコア6-7で逃げ切って決勝進出を決めています。

▽そして1日置いた木曜、今度はアトレティコがアーセナルをワンダ・メトロポリターノに迎えたんですが、やっぱりELでも準決勝となると、ファンも奮い立つんですね。前夜の合宿入りの際にはヒルトン・エアポート・ホテルの前にサポーターたちが詰めかけ、カンティコ(メロディのついたシュプレヒコール)やベンガラ(発煙筒)でチームを鼓舞。スタジアムも満員となり、応援団の陣取るスタンドには赤白の旗や「Rumbo hacia Lyon/ルンボ・アシア・リヨン(行き先はリヨン)」という横断幕も現れたんですが、他の3面にはモザイクもなかったのはCLからELへ移ってUEFAからの報酬が減り、クラブの予算が削減されたせいだった?

▽でも大丈夫。熱いアトレティコファンたちは皆、bufanda(ブファンダ/マフラー)を掲げてhimno(イムノ/クラブ歌)を大合唱していましたが、私が比較的、気楽でいられたのは先週、1stレグで1-1と引き分けていた彼らはスコアレスドローでも勝ち抜けられるとわかっていたから。とはいえ、ロンドンでの試合はピッチ脇でアップして、アーセナル陣営を威嚇するに留まったジエゴ・コスタが先発となると、いえ、その日はベンチ入り禁止処分により、パルコ(貴賓席)で観戦。「Hoy sentí lo que siente el hincha/オイ・センティ・ロ・ケ・シエンテ・エル・インチャ(今日はファンが感じることを感じた)」と、要所要所では自分もマフラーを盛大に振り、観客席を煽っていたシメオネ監督も後で言っていたんですけどね。

▽「Costa vino para esto, para ser determinante, para tener un delantero con rabia/コスタ・ビノ・パラ・エストー、パラ・セル・デテルミナンテ、パラ・テネール・ウン・デランテーロ・コン・ラビア(コスタはそのために来た。試合を決める、怒りを持ったFWとして)」というだけに開始6分、彼がチーム最初のシュートを惜しくも外した時には勝利への欲も感じたものですけどね。並行して、10分には自分が目を離している間にコシエルニが倒れていたせいで、「まさかコスタが何かしたのでは?」と1stレグのベルサイコ並のスピード退場を恐れたりもしたものですが、幸いそれは私の勘違い。どうやら1人でアキレス腱を痛めてしまい、下手をするとW杯に行けないぐらいの重傷のようだとか。

▽すぐにチェンベリーと代わりましたが、おかげでアトレティコの立ち上がりの勢いも削がれてしまったか、しばらくはアーセナルがボールを独占することに。その間、22分にはグリーズマンがそのチェンベリーのcodazo(コダソ/肘打ち)を耳の後ろに受け、出血しながらプレーしていたなんてこともあったんですが、それでも前半ロスタイム、GKオブラクのゴールキックからのボールを急造右SB、トマスが彼に送ったところ、絶妙のスルーパスに合わせてコスタが敵エリアへ一直線。後日、イギリスのマスコミから、「彼はビーガン(ベジタリアンの一種)だから、パワーがないんだ」と批判を受けることになるベジェリンとの競り合いにあっさり勝つと、GKオスピナの頭の上を抜くシュートを突き刺してくれるんですから、もうさすがとしか言いようがありませんって。

▽他にもコケやグリーズマンのシュートが枠をかすめたアトレティコは、いえ、もちろんオブラクも途中出場したムヒタリアンの一撃を止めるなど、普段よりは少ないながら、見せ場を作ったんですけどね。残り10分にはコスタが交代を頼み、ヒヤリとさせられたものの、当人も「Solo calambres/ソロ・カランブレ(足がつっただけ)」と言っていたため、逆にフェルナンド・トーレスがピッチに入り、自身ワンダで最後となるヨーロッパの大会の試合でプレーするいいキッカケになった?残念ながら、その彼のシュートはオスピナにparadon(パラドン/スーパーセーブ)されてしまいましたが、アトレティコが1-0で勝つのは珍しくありませんからね。

▽最後は総合スコア2-1でアーセナルを倒し、2014年のスペイン・スーパーカップ以来、ご無沙汰していたタイトル獲得の前段階として、EL決勝進出が決まったとなれば、こちらも一旦、ロッカールームに戻った選手たちがファンのコールに応えて再登場。まるで優勝したかのように場内一周していたって全然、構わない?いやあ、後でサウールなどは「Pienso que aún no está esa magia que tenía el Calderón/ピエンソー・ケ・アウン・ノー・エスタ・エサ・マヒア・ケ・テニア・エル・カルデロン(まだビセンテ・カルデロンにあった魔法はないと思う)」と言っていましたけどね。そういう雰囲気はチームがビッグマッチでの勝利を重ねてこそ、醸成されていくもの。ELの決勝トーナメントではこの準決勝だけだったものの、来季、CLで長く勝ち残れば、ワンダだってだんだん、カルデロンみたいになっていきますって。

▽そして彼らは16日、同時開催の準決勝ではザルツブルクに延長戦で2-1とし、総合スコア3-2で勝ち上がったオリンピック・マルセイユと対戦するんですが、何せリヨンは相手の地元から200キロしか離れていないため、思いっきりホーム感覚でプレーできますからね。「決勝なんだから、フランスでやろうと中国でやろうと同じさ。Hay que jugar, salir a ganar y ya está/アイ・ケ・フガール、サリール・ア・ガナール・イ・ジャー・エスタ(プレーして勝つために出ていくだけだよ)」とコケのように気楽な選手もいましたが、ちょっと心配なのは有名なマルセイユのウルトラ(過激なファン)たち。16強対決でアスレティックが当たった時もビルバオ(スペイン北部の町)で騒ぎを起こしていましたし、PSGvsマドリー戦のように場内が発煙筒で白くなるのも観客にとってはたまったもんじゃないかと。

▽まあ、その辺の状況はおいおいに伝えていきますが、とりあえずクラシコ以外の今週末、マドリッド勢の予定も告げておくと、アトレティコは日曜午後4時15分(日本時間午後11時15分)から、ホームでエスパニョール戦。弟分の方は負傷、出場停止者続出で11人、トップチームの選手が欠けるヘタフェが日曜午後6時30分(日本時間翌午前1時30分)から、すでに降格の決まっているラス・パルマスとのアウェイ戦で来季EL出場権のもらえる7位の座を争うことに。特に目標のないレガネスはブタルケで月曜夜、立場的に同様なレバンテ戦で残留決定のお祝いをしますが、何だか、今季のリーガは店仕舞い感が漂うのがちょっと早いですよね。
【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。

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【原ゆみこのマドリッド】プレシーズンマッチの結果は当てにならないとは言うものの…

▽「本当にリベンジできるのかな」そんな風に私が不安を募らせていたのは土曜日、マドリッドの両雄がUEFAスーパーカップ前最後のプレシーズンマッチを実施。見事に結果が吉凶分かれてしまった時のことでした。いやあ、確かにアトレティコは大黒柱のグリーズマンがフランス代表でW杯に優勝、そのためチーム合流が遅れたのは仕方ないんですが、それより早く練習を始めていたジエゴ・コスタも不具合があって、その日がこの夏初めての実戦。翻って、お隣さんはクリスチアーノ・ロナウドのユベントス移籍という逆境はあったものの、今季の核になるベイルとベンゼマがW杯に行かず、ここまでトレーニングをみっちり積んでいますからねえ。 ▽それがこのプレシーズン、昨季CLとELのチャンピオンの得点力の差につながっているとも言えなくもありませんが、いやいや。レアル・マドリーなんて、スペイン代表でW杯に行っていたアセンシオが早くも3ゴールを挙げているとなると、これはもう練習量の多寡よりも元々、チーム自体がgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)体質であるところが大きいかと。逆にアトレティコの方はなけなしの1点を守り倒すのがシメオネ監督時代のトレードマーク。それでも勝てれば全然、文句はありませんが…その結果が2つのCL決勝、2014年リスボンでは後半ロスタイムにセルヒオ・ラモスの奇跡の同点ヘッドで延長戦、2016年ミランでは1-1のまま延長、PK戦での負けに繋がっているとなれば、この水曜のタリン(エストニア)での一戦もあまり楽観できないというのが今の私の本音ではあるんですが…。 ▽とりあえず、先に先週の彼らがどうだったのかをお話ししていくことにすると、どちらもミッドウィークにもう1つ、親善試合をこなしていて、いえ、マドリーはインターナショナル・チャンピオンズカップのアメリカツアー最終戦、火曜の深夜にニュージャージーでローマ戦だったため、私は生中継を見ることができなかったんですけどね。ただ先の2試合とは違い、折しもアトレティコが水曜にはブルニコ(イタリア)キャンプの打ち上げとしてカリアリと対戦。何せ、2年前から、彼らはカランサ杯(カディス主催の夏の親善大会)に参加せず、おかげで私も便乗して、ビーチ&試合観戦の夏休みが過ごせないのに不満でしたからね。よく聞けば、カリアリのあるサルディーニャ島は地中海きってのリゾートアイランドとなれば、どうして連日猛暑のマドリッドなんかで煮詰まっていられる? ▽そこで水着を持って出かけることにしたんですが、大丈夫。島の南部にあるカリアリの町からバスで1時間半、ビラシミウスの透明度抜群、旅行パンフレットに出て来るような純白ビーチでアトレティコのリュカの大ファンという大学生のスペイン女子と知り合いになった翌日、水曜の朝には2-1でローマに勝っているのを確認できましたっけ。ええ、速攻で前半2分にはアセンシオが先制ゴールを挙げると、15分にはベイルが2点目。相手の反撃を後半38分、ストロートマンの1発に抑え、先週土曜のユベントス戦(ロナウドは出ていない)に続いて、アメリカの地で連勝しているとなれば、ロペテギキ新監督だって、一体、何を心配することがありますでしょうか。 ▽一方、その夜、サルディーニャ・アレアで行われたアトレティコの試合はというと、もう最近は知らない土地に行ってもGoogl mapのおかげで、迷わずに目的地に着けますからね。カリアリの地元ビーチ、ポエットの手前にあるスタジアムはバスで10分程と近いんですが、キックオフ前にはこの試合のため、シメオネ監督がマドリッドからゴディン、ヒメネス、フィリペ・ルイスらW杯参加組、そしてリハビリの終わったサビッチ、インテルに行ったベルサイコと入れ替わりでPSVから移籍してきたアリアスと、5人のDFをマドリッドから呼び寄せていたことが判明。ブルニコから来た本隊と当日合流し、最初の3人が先発したところ…確かに守りはカンテラーノ(下部組織の選手)ばかりの試合に比べ、かなりまともになりましたよ。 ▽でもねえ、シメオネ監督も「ウチはここまで中盤から後ろのラインでしか、練習ができなかった。Nos falta la parte ofensiva/ノス・ファルタ・ラ・パルテ・オフェンシバ(攻撃部分が不足している)」と言っていたように得点は前半32分、ジェルソン・マルティンス(スポルティグCPから移籍)のシュートを敵GKが弾き、それで正面に転がってきたボールをBチームのボルハ・ガルシアが押し込んだ1点のみに留まることに。何せ、トップチームのFWはビエット(フラムに移籍)やガメイロ(同バレンシア)すらおらず、フィリペ・ルイスがレマル(同モナコ)と左サイドで連携するのもこの日が初めてでしたからね。それも仕方ないところはあるんですが、後半など、馴染みの選手が次々と代わり、最後はサビッチがキャプテンに。その他、ロドリゴ(同ビジャレアル)、GKアダン(同ベティス)以外、全員カンテラーノとなれば、0-1で勝てただけでも御の字だった? ▽そして試合後、そのままマドリッドに戻ったチームはマハダオンダ(マドリッド近郊)で木金と練習。ようやく全員が揃った状態でいよいよ、土曜のインターナショナル・チャンピオンズカップ最後のインテル戦をワンダ・メトロポリターノで迎えたんですが、まさかキックオフ直前から、違いを見せつけられることになろうとは!というのもこちらは午後9時5分スタートで、9時ジャストにはお隣さんのサンティアゴ・ベルナベウ杯、ミラン戦が始まっていたんですが、何と開始2分、カルバハルのクロスからベンゼマがヘッドを決め、マドリーが先制したという報がオンダ・マドリッド(ローカルラジオ局)の多元実況で伝わってきたから。 ▽まあ、そのリードはまだアトレティコとインテルがピッチで挨拶している間、ロナウド加入の玉突き効果により、ユベントスからミランに移籍したイグアインが5万4000人の観衆が見守る中、エリア前から古巣恩返し弾。GKケイロル・ナバスを破って、帳消しになったんですが、ワンダでの最初の見せ場は10分、GKオブラクによるイカルディの至近距離シュートのparadon(パラドン/スーパーセーブ)でしたからね。いやあ、これは先週木曜にはクルトワがマドリーの入団プレゼンで「Mi objetivo siempre ha sido venir aqui/ミ・オブヘティボ・エス・シエンプレ・ア・シードー・ベニール・アキー(ボクの目標は常にここに来ることだった)。皆、知っていたけど、マスコミに言う訳にはいかなかった」と発言。 ▽あまつさえ、「アトレティコにはレンタルでいたから、違っていた。だから今日まで紋章にキスしたことはなかったんだよ」と、ユニフォーム姿でピッチに出てのお披露目では5度もそのポーズを繰り返していたことに傷ついていた2万3000人のファンの心を大いに慰めてくれましたけどね。それでもスタジアム正面の地面に並んでいるクルトワの100試合以上出場した選手の記念プレートをスプレーなどで汚す輩が出現するのは避けられませんでしたっけ(https://twitter.com/diarioas/status/1028375752432005120)。 ▽とはいえ、そのオブラクも31分、アサモアのクロスをラウタロがアクロバティックな空中volea(ボレア/ボレーシュート)でゴールに叩き込むのを防ぐことはできず、インテルが先制。うーん、40分にはコケのスルーパスから、ようやくコレアのシュートがゴールに入ってくれたんですけどね。運悪くというか、リーガ開幕に先駆けてこの日、実験的に使われていたVAR(ビデオ審判)からのお達しにより、オフサイドでこの1点はスコアにあがらず。ええ、丁度この頃辺りでしたよ。ベルナベウから、前半ロスタイムにCKのこぼれ球をベイルが押し込み、マドリー再びリードの報が伝わってきたのは。 ▽おまけにアトレティコに2013年のコパ・デル・レイ優勝をもたらしたミランダが後半15分、スタンドの拍手を浴びて交代した後、ジエゴ・コスタもお役御免に。まだ練習を始めて1週間のグリーズマンと入れ替わり、2人がピッチで一緒にプレーした時間がなかったため、いえ、入団したてのFWカリニッチ(同インテル)もデビューしましたし、ジェルソンが持ち前の突破力からクロスを上げ、ビトロの強烈ヘッドがGKハンダノビッチに弾かれてしまうという惜しいチャンスもあったはあったんですけどね。 ▽対照的にマドリーの方は後半ロスタイム、いきなり浮上したインテル移籍の噂が年棒をベイル、ラモス並の1000万ユーロ(約13億円)に引き上げることで解決。ワンダでの試合後記者会見でスパレッティ監督に、「ウチは強いチーム、彼がいればとても強いチームになったろう」と言わしめることになる残留が決まったモドリッチのシュートはGKドンナルンマに弾かれながら、マジョラルが頭で決めて3点目をゲットしているんですよ。3-1でミランに勝利し、ラモスがトロフィーを掲げる予行練習をしている間、結局、アトレティコはたった1点がどうしても返せず、そのまま0-1で負けてしまったとなれば、やっぱりファンだって、あんまり元気にはなれませんって。 ▽え、実はその土曜はスペイン中でプレシーズンマッチをやっていて、マドリッドの弟分チームたちも大体、同じ時間に戦っていたんだろうって?その通りでブタルケに3年ぶりに1部に戻って来た弟分仲間のラージョを迎えたレガネスはここ2年分の貫録を示して2-0で勝利。この夏、加入した大型FWカリージョ(サザンプトンから移籍)がdoblete(ドブレテ/1試合2得点のこと)と、期待を持たせる活躍をしてくれました。その反面、ラージョは水曜にも同じ1部出戻り組のバジャドリーに2-0と負けていて、日曜のリーガ開幕、セビージャ戦がちょっと不安なんですが、エスタディオ・バジェカスでなら、熱いファンの応援を頼りにできるのが慰めになるでしょうか。 ▽そして理由はよくわからないながら、その日は同じマドリッドの2部の弟分、アルコルコンのホーム、サント・ドミンゴでヘタフェもジローナと対戦していたんですが、こちらは3-3の撃ち合い。ええ、前半に2点を先行されながら、後半にはホルヘ・モリーナが反撃の狼煙を上げると、ファンペに1-3とされた後にアンヘルが2点を決め、引き分けに持ち込むことに。いやあ、グラナダ(2部)戦、ボアビスタ戦に続いて、水曜もスポルティング・ヒホン(2部)とスコアレスドローに終わった時はゴール日照りが心配された彼らですが、どうやら今季もチームのエースは不動。モリーナとアンヘルの両輪が当たる日は安心なようです。ちなみに柴崎岳選手はジローナ戦で途中出場となったんですが、今のところ、まだ移籍決定の報はないため、日曜の開幕戦、サンティアゴ・ベルナベウでの兄貴分とのミニダービーには出てくれるかもしれませんよ。 ▽そしてこれで週末までもう試合のない弟分たちにはこの1週間、練習でしっかり調子を整えてもらうことにして、最後に水曜のUEFAスーパーカップの情報もお伝えしておくことにすると。月曜にはタリンに移動するマドリーではどうやら、先発GKは入団したばかりのクルトワではなく、ナバスのよう。いえ、別に日曜のセッション前、アトレティコ時代の習慣のまま、バルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場入りする際、サインを求めるファンのために車を止め、5分以上もサービス。後ろで待っていたラモスの不況を買ったせいなんてことはないと思いますけどね(https://as.com/videos/2018/08/12/portada/1534086055_073771.html)。 ▽ロペテギ監督も「Keylor y Courtois no son un problema sino dos magníficas soluciones/ケイロル・イ・クルトワ・ノー・ソン・ウン・プロブレマ・シノ・ドス・マグニフィカス・ソルシオネス(ナバスとクルトワがいるのはトラブルではなく、2つの素晴らしい解決策)」と一流のGKを2人も持てるのを喜んでいましたが、当人は移籍が決まる寸前までチェルシーでの練習もボイコットしていて、新チームでのトレーニング回数も少ないですからね。残りのスタメンもほぼサンティアゴ・ベルナベウ杯のリピートで、モドリッチが入るかどうかといったところが焦点になりそうです。 ▽逆に組み合わせで四苦八苦しそうなのはシメオネ監督で王道はコスタとグリーズマンを並べることでしょうけど、補強でレマル、ジェルソン、ロドリゴと中盤やサイドの選択肢が増えているため、もう少し、当日が近づくまで予想はできないかと。うーん、今更ながら、サッカースタイルを変えることはできませんし、監督も「Es el grupo lo que harán una buena plantilla y no simplemente los buenos futbolistas/エス・エル・グルッポ・ロ・ケ・アラン・ウナ・ブエナ・プランティージャ・イ・ノー・シンプレメンテ・ロス・ブエノス・フトボリスタス(いいチームを作るのは選手たちのグループで、ただ単にいいサッカー選手がという訳じゃない)」と言っていましたしね。 ▽ボールを圧倒的に持つことになるだろうマドリーの前に耐え忍ぶのは当然としても、数少ないであろうチャンスを生かすことのできる選手を上手く起用できればいいんですが、さて。そうそう、まだUEFAの処分が残っているシメオネ監督は水曜午後8時45分(日本時間翌午前3時45分)からのこの試合でもベンチに入れず。まあ、昨季のEL決勝でも同じだったため、別に差し障りはないかと思いますが、いよいよマドリッド勢同士のガチンコタイトル争いですからね。一足先に日曜にはスペイン・スーパーカップがモロッコのタンジェで開催され、バルサがセビージャを2-1で破って戴冠しましたが、こちらは人事じゃないだけに、マドリーダービー前の緊張感を私もだんだん感じてきたところです。<hr> 【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2018.08.13 12:00 Mon
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【原ゆみこのマドリッド】タイトル争い前の最終リハ、どっちを選ぼう…

▽「何も同じ日にプレーしなくたっていいのに」そんな風に私が愚痴っていたのは日曜日、この先、手軽に見に行けそうな親善試合の日程をチェックしていた時のことでした。いやあ、8月第3の週末から始まる今季のリーガは前代未聞のマドリッド勢1部5チーム体制とあって、これからも似たような悩みが発生する可能性は大いにあるんですけどね。折しも11日の土曜はアトレティコのインターナショナル・チャンピオンズカップ(夏の親善大会)の3試合目、インテル戦がワンダ・メトロポリターノで午後8時(日本時間翌午前3時)から開催。おかげで泣く泣く、同じ時間にホームのファンへ新チームの紹介を兼ねて、レガネスがブタルケにラージョを迎えるビジャ・デ・レガネス杯を諦めることに。 ▽それがいつの間にやら、レアル・マドリーまでが土曜の午後9時(日本時間翌午前4時)から、サンティアゴ・ベルナベウ杯でミランと対戦って、うーん、すでに残り1000枚を切ったと聞くものの、10ユーロ(約1300円)という格安値段からチケットがあるため、丁度、マドリッド訪問の時期と重なるファンにはお勧めの試合なんですけどね。ユベントスから移籍したばかりの懐かしいイグアインの古巣再訪というのも魅力的ではありますが、ワンダでもインテルに行ってしまったばかりのベルサイコが見られるかもしれないし、最近の移籍市場の噂を鑑みると、同じクロアチの先輩、モドリッチなんて、どちらの試合に出るかすら、わからなかったりする? ▽え、レガネスに関してはシュダッド・デポルティバ・レガネスでの2部のマドリッド勢、アルコルコン(1-1)とラージョ・マハダオダ(3-0)との練習試合をスタンドで観戦。この水曜、唯一の海外遠征、ピレウス(ギリシャ)でのオリンピアコス戦ではスコアレスドローと健闘していたし、土曜には再び、2部のサラゴサ相手に差を見せつけて、エセキエル・ムニョス、そしてカンテラーノのオヘダとカリージョ(サザンプトンから移籍)が2発ずつ、5-2の勝利とペジェグリーノ新監督の下、着々と力をつけてきているため、あまり心配することはないんじゃないかって? ▽そうですね。レンタルでプレーした4シーズン前、いい印象を残したカクタ(河北華夏から移籍)や、昨季はレガネスにいたティト(2年前、6年間いたラージョからグラナダに移籍)が復帰と、3年ぶりのリーガ1部で戦う準備を進めているラージョにしても、水曜にはRMカスティージャ(2部BのマドリーBチーム)と親善試合。メトロ8号線フェリア・デ・マドリッド駅から歩いて30分、ベルデベバス(バラハス空港の近く)のレアル・マドリー練習場に隣接したエスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノまで、私も汗だくになって行って、モンティアル、トレホ、そしてハビ・ゲラのゴールで0-3と、ミチェル監督のチームが快勝するところを見ることができましたしね。 ▽もちろん、このソラーリ監督率いるカスティージャは主力をトップチームのアメリカ遠征に駆り出されていたため、カテゴリー差以上に不利だったのは否めませんが、猛暑の中、駆けつけたラージョファンたちの熱い応援は決して途切れず。エスタディオ・バジェカス(ラージョのホーム)に行けば、今季も独特の雰囲気を味わえる予感をさせてくれたのは大きな収穫だったかと。おまけにリーガ開幕戦の相手は折しもヨーロッパリーグ予選3回戦ジャルギリス(リトアニア)との2試合を終え、いよいよグループリーグ参加に向けて、正念場となるプレーオフに頭が行っているはずのセビージャとなれば、嬉しい白星発進ができるかもしれない? ▽一方、レガネスのお隣さん、ヘタフェは水曜のグラナダ(2部)の前半で柴崎岳選手が負傷交代。その詳細情報もないまま、第2次キャンプ地のカンポアモール(アリカンテ)からポルトに移動しての金曜、ボアビスタ戦でもスコアレスドローをリピートしてしまったんですが、同日には昨季はレギュラーを務め、モロッコ代表でW杯にも参加したファジルがフランスのカーンに移籍してしまうというショックなニュースも。まあ、もう新顔が9人もいるヘタフェですから、今後はさくさくと人減らしもしていかないといけないんですが、せめてリーガ開幕戦、マドリーとのミニダービーまでは柴崎選手にいてもらえると、夏休みを利用してマドリッドに観戦に来るファンも気合が入りますよね。 ▽え、それよりクリスチアーノ・ロナウドのユベントス移籍に続き、いえ、アメリカツアーに帯同中のペレス会長など、即座に「La unica posibilidad de que salga Modric es pagando 750 millones de euros/ラ・ウニカ・ポシビリダッド・デ・ケ・サルガ・モドリッチ・エス・パガンドー・セテシエントス・ミジョネス・デ・エウロス(モドリッチが退団する唯一の可能性は契約破棄金額の7億5000万ユーロ/約970億円を払うことだ)」と拒否姿勢を見せていたんですけどね。後輩のコバチッチにしてもマンチェスター・ユナイテッドのオファーは断ったものの、移籍希望は変わっていないのに対し、すでに契約秒読みに入っていると言われていたGKクルトワ(チェルシー)すら、到着していないマドリーは何をしているのかって? ▽いやあ、先週の火曜にはマイアミでインターナショナル・チャンピオンズカップの初戦、マンチェスター・ユナイテッド戦に挑んだ彼らはアレックス・サンチェスとアンデル・エレラのゴールでリードされ、テオのアシストでベンゼマが1点を返しただけに留まったため、2-1で敗戦。その後、セルヒオ・ラモスも加わったチームは金曜にワシントンに移動し、こちらで行ったユベントス戦では、うーん、ロナウドがトリノでプレシーズン練習を続けているため、一緒に来ていなかったのも良かったんでしょうかね。 ▽前半12分にはカンセロのクロスをカットしようとしたカルバハルがオウンゴールを入れてしまい、この日も先制点を許したものの、39分にはベイルがエリア外からgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)を決め、ロナウドが抜けた後、攻撃陣の主役を張るのは自分だとアピールをしてくれたから、助かったの何のって。後半は交代出場した若手が発奮、ええ、今季は籍をフベニル(RMカスティージャの下のチーム)に置くことになった18歳のビニシウス(フラメンゴから移籍)のアシストを受け、22歳のアセンシオが再開2分で勝ち越しゴールを挙げると、11分にもエリア内からのシュートで3点目をゲット。そのまま、3-1で終了し、マドリーはこの夏、そしてロペテギ新監督にとっても1つ目の勝利を祝うことができましたっけ。 ▽そんな彼らはアメリカで残すところあと1試合、日曜にはニューヨークに移動して、火曜深夜26時(日本時間水曜午前9時)からのローマ戦に備えることになりますが、実はここ近日、バルデベバスの方でも動きがなきにしろあらず。ええ、先週金曜にはカセミロ、翌日にはマルセロとW杯ブラジル勢が練習を始め、日曜にはコバチッチも戻って来ましたっけ。マドリーファンが一番心配しているモドリッチについては、ロペテギ監督も「W杯の後に話して、合流は8日。それで15日に間に合うかどうか見ることになる」と言っていたように、まだマドリッドにはいないようなんですけどね。結果は天と地の差とはいえ、同じW杯決勝組のバランもその日からトレーニングですが、移籍云々はともかく、まだこのグループの選手たちはサンティアゴ・ベルナベウ杯ではプレーしないかもしれません。 ▽そしてその15日、UEFAスーパーカップでマドリーダービーを繰り広げることになる相手、アトレティコの方はというと、いえ、先週は私も木曜の午前中にマハダオンダ(マドリッド近郊)までシンガポール遠征から帰って来たチームを偵察に行ったんですけどね。遅れてプレシーズンを始めたコケ、サウール、ゴディン、ヒメネス、フィリペ・ルイスらも途中から姿を現したんですが、グラウンド内にテントを張って作った特設ジムにこもってしまったため、状態はよくわからず。その間、シメオネ監督はロドリゴ(ビジャレアルから移籍)、トマス、フアンフラン、コレア、ガメイロら以外、主流はカンテラーノ(アトレティコBの選手)の本隊に延々と守備特訓を課していましたが、いやあ、何せ、今の時期、マドリッドは気温40度という猛暑に突入してしまいましたからね。 ▽同日、午後6時30分から、全員参加の攻撃練習は普段、体を鍛えている訳でもない自分が見学などしたら、熱中症まっしぐらという確信があったため、冷房のある近所のカフェで涼むことにしたんですが、勤勉なアトレティコの選手たちは翌朝8時にもセッションを行い、その足でブルニコ(イタリア)に向かうことに。いえ、ジエゴ・コスタや新加入のアリアス(PSVから移籍)も含む、まだフィジカルのできていない南米組やリハビリ中のサビッチ、ビトロ、トマス、ビエットらはお留守番なんですけどね。月曜からはいよいよ、栄えあるW杯王者、先週まではアメリカで趣味のNBAチーム訪問をしていたグリーズマン(https://twitter.com/AntoGriezmann/status/1025467193004355591)と、父親になったばかりのリュカも加わるものの、この常軌を逸した暑さが続く限り、あまりグラウンドでハードな練習はできないかもしれません。 ▽そして日曜、キャンプ組はドイツでシュツットガルトと親善試合。ガメイロが前日のセッションで早退したため、いよいよレマル(モナコから移籍)、ジェルソン・マルティンス(同スポルティングCP)の新人アタッカー2人に加え、コケ、サウールも初先発したんですが、いやあ、やっぱりグリーズマンとジエゴ・コスタがいないアトレティコという感じでしたかねえ。押し気味に進めていた19分、コレアから最高のラストパスをもらったレマルがシュートをゴールポストに当ててしまったり、36分にもフアンフランがエリア内右奥から折り返したボールをコケはスルー、予想していなかったサウールも逃してしまい、最後はカンテラーノのオラベが天高く撃ち上げているとなれば、点がなかなか取れないのも仕方ない? ▽0-0のまま、ピッチにロドリゴ、コレア以外、トップチームのフィールドプレーヤーがいなくなった後半、10分にはモンテーロがディダビを2度も倒してペナルティを献上すると、シュツットガルトはそのディダビのPKで先制。それでも2分後にはホアキン・ムニョスがエリア前から放ったシュートが決まり、なかなか後輩たちもやるじゃないかと思わせたんですが、まさか25分には再び、アイトールがペナルティを犯してくれるとは!この試合のゴールはアーセナル戦で腕を痛めたオブラクでなく、その試合のPK戦でヒーローとなったアダン(ベティスから移籍)が守っていたため、今度は止めてくれるかもしれないと期待したところ…シュッツガルトのトミーがキックをバーに当ててくれたため、最後は1-1で引き分けることができましたっけ。 ▽いやまあ、まだ半分アトレティコBのチームですからね。この日はレマルとジェルソンが前評判通りのプレーをしてくれたため、「Este equipo ilusiona, pero debemos trabajar/エステ・エキポ・イルシオナ、ペロ・デベモス・トラバハール(このチームは期待ができるけど、ボクらはもっと練習しないといけない)」(コケ)といった通りなんですけどね。大黒柱のFWがいなくてもそろそろ、他のトップチームの選手たちにもゴールを入れてほしいというのは私の偽らざる本音だったかと。 ▽ちなみに試合後、ブルニコに戻ったアトレティコは水曜午後8時(日本時間翌午前3時)から、サルディーニャ島(イタリア)でカリアリと親善試合をして帰国の予定。ガメイロが回復すれば、今度はシメオネ監督もCFを使えることになりますが、ドルトムントから移籍金3400万ユーロ(約44億円)のオファーがあったため、ほぼまとまっていたバレンシア行きがなかなか決まらず、当人も集中できていないなんて噂もありますからね。とりあえず、ジエゴ・コスタも準備が整い、グリーズマン以外はかなり完全形に近いチームが見られそうな土曜のインテル戦まで、今季のアトレティコの得点力を判断するのはお預けにした方がいいかと。こちらも15~60ユーロ(約2000~8000円)とかなりお手頃な値段でチケットが売っているため、現地観戦したいファンにはお勧めですよ。<hr> 【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2018.08.06 12:00 Mon
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【原ゆみこのマドリッド】見たい試合が見られない…

▽「ようやくマドリッドを脱出できるのね」そんな風に私が羨ましがっていたのは火曜日、7月2週目のプレシーズン開始から、ずっと地元のシュダッド・デポルティバ・レガネス(マドリッド近郊)でトレーニング。足慣らしの親善試合も2つは同じグラウンドでプレー、唯一、河岸を変えて行ったアラベス戦でさえ、ロス・アンヘレス・デ・サン・ラファエル(マドリッドから1時間の高原リゾート)での開催だったため、バスで日帰りしていたレガネスが水曜のオリンピアコス戦に備え、ギリシャのピレウスに移動すると知った時のことでした。いえ、もちろん7月のマドリッドは暑かったとはいえ、午前中はまだ過ごしやすく、運動できない訳ではないんですけどね。 ▽今週後半など、いよいよ気温40度になると言われている一番暑い夕方でも湿度は低いため、ダブルセッションをして倒れる選手の話なんか、聞いたことはないものの、いくらホテル等の費用が浮くといったって、ずっと同じところで練習していたら、リーガ開幕までに選手たちが飽きてしまう恐れがなきにしろあらず。何せ、アメリカツアー中のレアル・マドリーや1週間のシンガポール滞在をしたアトレティコなどにはクラブの商業的な理由もあるんですが、同じマドリッドの弟分仲間、ラージョも先週はマルベージャ(スペイン南部のビーチリゾート)でキャンプ、お隣さんのヘタフェに至ってはこの月曜から、オリバ(バレンシア)に続いてのカンポアモール(アリカンテ)で第2次キャンプ入りしていますからね。どこも時には環境を変えて、練習がマンネリにならないようにしているだけに、レガネスもこの遠征が気分転換になってくれるといいかと。 ▽ただ、すでに10人も補強選手が到着した彼らの仕上がり状態は上々、私も正面から照りつける練習場のスタンドで観戦した、先週土曜のラージョ・マハダオンダ(2部)戦では3-0でこのプレシーズン最初の白星をゲット。先々週のアルコルコン(2部)戦とは違い、今季、5年ぶりに1部に戻ってきたバジャドリーへの移籍が近いと言われているGKクェジェルの姿はありませんでしたが、新入団組のロラン(デポルからレンタル移籍、昨季はマラガでプレー)やカリージョ(サザンプトンから移籍)らが前線に加わったチームは前半39分、エル・ザールのゴールで先制。後半はカンテラーノ(下部組織の選手)のアギレスとオヘダが追加点を挙げてくれましたが、ガリターノ前監督(今季はレアル・ソシエダを指揮)時代より、ペレグリーニ新監督のレガネスの得点力が上がったのかどうかを見極めるのはまだ、時期尚早かと。 ▽まあ、相手も2部に初昇格したばかりのチームでしたからね。そうそう、実はこの日、ラージョ・マハダオンダではアラベスからレンタル移籍してきたエンソ・ジダンが先発してたいたんですが、眩しくて私は気がつかなかったものの、マドリー監督を辞任して、今は時間があるんでしょうか。ゴール裏で立ち見する観客に混じって、お父さんが長男を応援しに来ていたそう。おかげで昔、息子のアドリアン(マラガ)がヘタフェにいた時代、元マドリーのミチェル氏(今年の1月までマラガを指揮)がよく練習場に見学に来ていて、そのうち監督になってしまったなんていう過去の逸話を思い出すことに。 ▽もちろんCL3連覇の偉業を成し遂げたジダン監督が2部のチームに収まるなんてことはありえないんですが、これまでマハダオンダ(マドリッド近郊)にあるアトレティコのシュダッド・デポルティバ・ワンダ内のミニスタジアムでプレーしていたラージョ・マハダオンダは施設の改修が追いつかず、完成するまではワンダ・メトロポリターノでホームゲームを開催することが決定。となると、今季はそちらのパルコ(貴賓席)で彼の姿を見かけることもあるかと思いますが、さて。残念ながら、アトレティコのリーガ戦は日程に合わないものの、新しいスタジアムは見ておきたいというファンにとっても、ラージョ・マハダオンダの試合はいいオプションになるんじゃないでしょうか。 ▽え、6万7000人入るワンダのスタンドは解放限定で客席を少なくするからいいとして、ラージョ・マハダオンダにしろ、相手の2部チームにしろ、あの映画館のようなプレスコンファレンスルームで監督会見するとしたら、ちょっと仰々しすぎて気の毒じゃないかって?そうですね、実はこの月曜、火曜と続けて私もアトレティコの新入団プレゼンに行ってきたんですが、今は世間も夏休み真っ盛りなのが悪かったんでしょうか。 ▽先週木曜にはW杯フランス代表の同僚、グリーズマンとリュカより一足早く休暇を切り上げてマドリッド入り、翌日からフィジカルコーチのプロフェ・オルテガの下、コケ、サウール、ジエゴ・コスタらのスペイン代表組と一緒に練習を始め、「モナコでやっていたのとは違って、もっと要求が高くて難しい」と言っていたレマルのプレゼンも、「シメオネ監督の言葉が移籍を決めるのに重要だった。チームにもっと価値を与えられると言われた」というジェルソン・マルティンス(スポルティグCPから移籍)のプレゼンもマスコミの数がいつもより控え目だったのは少々、寂しかったかと。 ▽ちなみにこの2人のサイドアタッカーの加入により、変動があったのが背番号で、レマルが11番をもらったため、コレアが1月にカラスコが中国に行って以来、空いていた10番を着けることに。またリュカがW杯王者で割り当てられた21番を移籍予定のガメイロから受け継ぎ、おかげでジエゴ・コスタがお気に入りの19番に復帰。彼が昨季つけていた18番がジェルソンに回ることになったんですが、それより、早めに埋めてもらいたいのはサガン鳥栖へ移ったフェルナンド・トーレスの残した9番ですって。というのも…。 ▽いやあ、またしても中継を見られるバル(スペインの喫茶店兼バー)は見つからなかったんですが、月曜にシンガポールでPSGと対戦したアトレティコが、またしても昨季の前半を思い起こさせるような状態だったんですよ。ええ、まさに「El futbol es contundencia, ellos la tuvieron y nosotros no/エル・フトボル・エス・コントゥンデンシア、エヨス・ラ・トゥビエロン・イ・ノソトロス・ノー(サッカーは決定力で相手にはあったが、こちらにはなかった)」とシメオネ監督も試合後、言っていた通りで、コレア、ガメイロ、ビエットが次から次へとチャンスをムダにしていたとなれば、グリーズマン、ジエゴ・コスタに続くゴールゲッターを獲得してほしいと願うのは決して自分だけではなかった? ▽おまけにその間、前半32分にはヌクンクに、後半26分にもディアビに決められ、2点ビハインドの逆境でピッチからGKアダン以外、トップチームの選手が1人もいなくなったから、ウェブでスポーツ紙のマッチログを見ていた私もこれは諦めるしかないと肩を落としたものでしたが…まさか、30分にはCKから17歳のモジェホが決め、41分にもボルハ・ガルセスのクロスがベルナーデに当たったオウンゴールでスコアが同点になったから、驚いたの何のって。でもねえ、カンテラーノたちも結構、やるじゃないかと見直した直後、ロスタイムにポストラチからボールを奪えず、決勝ゴールを決められてしまうんですもの。やっぱりまだまだ修行が足りなかった?ええ、1戦目のアーセナル戦でオブラクが腕をケガしたため、2試合連続のPK戦でparapenalti(パラペナルティ/PK止め屋)ぶりを披露してやると張り切っていたアダン(ベティスから移籍)だって、これにはどんなにガッカリしたことでしょう。 ▽結局、3-2でPSGに負け、火曜には帰国したアトレティコですが、今週からトレーニングを始めたゴディン、ヒメネス、フィリペ・ルイスも含めたチームをマハダオンダで見られるのは木曜のセッションだけ。金曜にはイタリアのブルニコへキャンプに行ってしまうせいですが、そちらから向かう日曜のシュツットガルトとの親善試合ではいよいよ、ジエゴ・コスタが出場可能になるとか。いえ、トマスなどが「Estamos deseando volver a jugar con el/エスタモス・デセアンドー・ボルベル・ア・フガール・コン・エル(ボクらはまた彼とプレーするのを望んでいる)」と言っていたグリーズマンは8月6日まで戻りませんけどね。できれば、お隣さんと対決する15日のUEFAスーパーカップまでにはガメイロ、ビエットと入れ替わりになる控えFWの獲得が済んでいると、ファンも心強いですよね。 ▽そしてその、先週土曜からマイアミにいるマドリーはどうしているかというと。移動前日にはクロース、アセンシオ、ルーカス・バスケス、ナチョ、そしてイスコもバルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場に駆けつけ、土曜にフロリダ・インターナショナル・ユニバーシティのグラウンドで始まったセッションからはGKケイロル・ナバスとカルバハルも現地合流したんですが、不思議なのは同じスペイン代表組、しかもアメリカ滞在中なのにまだセルヒオ・ラモスが姿を現していないこと。一応、ツイッター(https://twitter.com/SergioRamos/status/1023651991820615680)に自主トレしているビデオを上げて、「体は鍛えているよ」とアピールはしていたんですが、うーん、マルセロもまだブラジルにいるみたいですし、もしやこれってキャプテン権限の一種? ▽どちらにしろ、カセミロも含め、スペインの火曜深夜26時(日本時間水曜午前9時)から行われるインターナショナル・チャンピオンズカップ、マンチェスター・ユナイテッド戦が終わった翌日には合流するようですが、次のマドリーの試合はワシントン、土曜深夜のユベントス戦、最後のローマ戦も7日の深夜ともう、これはとてもバルに行って見られるような時間帯ではないため、すでに私はTV観戦を諦めているんですが、何せこちらは攻撃の主力、ベイルとベンゼマがプレシーズン練習開始から参加していて初戦から、出場できますからね。 ▽この夏、加入したビンチウス(フラメンゴから移籍)もデビューが見込まれるとあって、クリスチアーノ・ロナウド(ユベントスに移籍)退団後の攻撃陣を試合でチェックできないのは残念なんですが、まあこればかっかりはねえ。その他、オドリオソラ(レアル・ソシエダから移籍)やデ・トマス(昨季はラージョにレンタル移籍)ら、新顔が登場するのも楽しみですし、ここはまず、ロペテギキ新監督のお手並み拝見。朝起きてビックリな結果が出ていないことを祈っています。このアメリカ遠征終了後は移籍希望のコバチッチはともかく、モドリッチやバランのW杯決勝組も加わってまた、マドリーはバルデベバスでUEFAスーパーカップまで(おそらく非公開)練習。夏休みのマドリッド訪問で選手たちを近くで見たいファンには練習場入り口で待つという手がありますが…周囲に日影が少ないため、多分、物凄く暑いですよ。<hr> 【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2018.08.01 18:30 Wed
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【原ゆみこのマドリッド】暑さも親善試合もこれからが本番

▽「もう本気モードなのね」そんな風に私が感心していたのは金曜日、前夜に行われたヨーロッパリーグ予選2回戦1stレグでセビージャがサンチェス・ピスファンで4-0と圧勝。ハンガリーのウーイペシュトにヘスス・ナバス、ベン・イェデル、サラビア、フランコ・バスケスのゴールで大差をつけ、来週木曜の2ndレグが済んだら、続く2週間での3回戦でジャルギリス(リトアニア)vsファドゥーツ(リヒテンシュタイン)の勝者と当たることをお昼のニュースで知った時のことでした。 ▽いやあ、まだこの段階では相手が相手ですし、昨季はシーズン後半の不調で最後はやっとのこと、リーガ7位の座を手に入れた彼らとて、コパ・デル・レイは準優勝、CLだって準々決勝まで進んだチームなんですから、こういう結果も全然、不思議はないんですけどね。この予選はプレーオフまである上、その隙間の8月12日にはモロッコのタンジェでの開催が決まったスペイン・スーパーカップでバルサとのタイトル争いも控えているとなれば、もしや今季から就任したマチン新監督も夏の間だけで一生分、セビージャを指揮したような気分を味わえるかも。 ▽え、灼熱のセビージャ(スペイン南部)で、異例の早期発進を余儀なくされたその様子を今季、グループリーグからのEL参加が決まっている同じ街のライバルは高見の見物と洒落込んでいるんだろうって?そうですね、折しもセビージャが今季初の公式戦に臨んだ同じ木曜、ベティスは午前中に乾貴士選手のプレゼンをベニト・ビジャマリンで開催。2週間程前、当人の日本滞在中には東京のスペイン大使館でもやったんですが、地元のファンには初お目見えとあって、4500人余りがスタンドに駆けつけるビッグイベントになったとか。 ▽記者たちの前で話した乾選手も最初は「Estoy muy feliz de estar en el Betis./エストイ・ムイ・フェリス・デ・エスタル・エン・エル・ベティス(ベティスにいられてとても幸せだ)」とスペイン語で挨拶。ただ、「Viva el Betis 'manquepierda'/ビバ・エル・ベティス・マンケピエルダ(万歳、ベティス、???)」と続けたのは意味不明で、ちょうど私もコリセウム・アルフォンソ・ペレスでベルガラ(昨季はレアル・ソシエダからのレンタルでプレー)とカブレラ(同クロトーネ)の入団プレゼンが始まるを待っていたため、顔見知りのラジオ記者に尋ねたところ、「Aunque pierda(アウンケ・ビエルダ/負けても)をアンダルシア(セビージャのある地方)訛りで言うとそうなる」とはいやはや。 ▽乾選手も早く現地に溶け込もうとなかなか、抜かりがありませんが、翌日の練習ではチームメートが彼を手荒く歓迎(https://twitter.com/RealBetis/status/1022893630116257792)。うーん、おそらく次のハードルは来週のイギリス遠征で、カナレス(レアル・ソシエダから移籍)などもやらされていた(https://twitter.com/RealBetis/status/1017143995405701121)ベティス恒例のnovatada(ノバタダ/新入団選手の通過儀礼)を済ませ、外国人には理解が難しいホアキンのchiste(チステ/ジョーク)に大笑いができるようになれば、きっと新天地での居場所が確保できますって。 ▽そうそう、何故、私がその日、ヘタフェにいたのかというと、そろそろW杯で乾選手と一緒に活躍した柴崎岳選手もプレシーズン練習に合流するんじゃないかと、チームがオリバ(バレンシア)でのキャンプから戻った月曜にもGKダビド・ソリア(セビージャから移籍)とマキシモビッチ(同バレンシア)のプレゼンを見るついでに偵察に行っていたんですけどね。その時はスポーツディレクターのニコ・ロドリゲス氏の「ガクへのオファーは来ているが、まだ選手はバケーション中。戻ってから、代理人や当人と話す」という言葉を聞いてまだ当分、帰ってこないのかと思いきや、とんでもない。 ▽木曜のプレゼン前に練習も見学しておくかと、早めにヘタフェに向かったところ、メトロでの長い道中、読んでいたAS(スポーツ紙)で前日のコンケンセ(3部)との親善試合にすでに柴崎選手が出場しているんですから、驚いたの何のって。スタジアム右横を下りたところにある練習場ではもちろん、当人も真っ黒に日焼けしたチームメートたちと一緒にpartidillo(パルティージョ/ミニゲーム)中で、引き上げる時にはヘタフェ主催のカンプス(サッカー教室)に参加している子供たちに囲まれて大変なことになっていましたが、クラブの人の話だと、もう火曜から合流していたとか。 ▽いやあ、日影もようようない練習場のため、つい私も行き渋ってしまったのが悪いんですが、何せ現在、昨季から時々、試合に出してもらっていたメルヴェイユやドゥロらカンテラーノ(ヘタフェBの選手)らも加えて、チームは26人以上の大所帯。更に金曜にプレゼンされたアレホ(エイバルから移籍)などもいて、ここまですでに1200万ユーロ(約16億円)程、補強にお金を使っているそうなので、この先は柴崎選手も含め、移籍金が見込める選手は売却して、収支を合わせないといけないのは自明の理ですからね。ただこの状態で初戦のユニオン・アダルベ(2部B)に4-1と快勝したのに続き、水曜のプレシーズン2試合目でもマタ(バジャドリーから移籍)、ホルヘ・モリーナ、ロベルト・イバニェス、ドゥロ、アンヘルのゴールで0-5の勝利と、かなり破壊力のあるチームに変貌しているのは痛し痒しといったところ? ▽ええ、ボルダラス監督も取捨選択に困るところかもしれませんが、こればかっかりはねえ。とりあえず、この先のヘタフェの予定を伝えておくと、この土曜にはタラベラ(2部B)と親善試合をした後、来週月曜からはカンポアモール(アリカンテ、スペイン南西部)から2次キャンプに入り、それ以降はずっと地元で練習。柴崎選手の姿が見られるのもいつまでになるか、わかりませんが、8月上旬にマドリッド訪問を予定している方など、クラブのオフォシャルウェブ(http://www.getafecf.com/PrimerEquipo/Entrenamientos.aspx)で練習予定を確認の上、紫外線対策を十分して、見学に行ってみるのもいいかと思います。 ▽え、それでその木曜にはお待ちかねだったアトレティコ、この夏、最初のプレシーズンマッチもあったんだろうって? その通りなんですが、W杯が全試合、オープンチャンネルで見られたのとは対照的にこのインターナショナル・チャンピオンズカップ(夏の親善大会)はバル(スペインの喫茶店兼バー)に行かないとダメなんですよ。おまけに開催地がシンガポールだったため、午後1時30分という、こちらでは誰もサッカーの試合があるなんて想像もしない時間帯。探し回っても流しているお店が1軒も見つからず、結局、終わってからサマリーをチェックするだけになってしまったんですが…。 ▽まあ、彼らのサッカーは変わりません。プレシーズン初日から参加しているトップチームメンバーがたったの9人ということで、火曜にカンテラーノ(下部組織の選手)13人を連れて16時間のフライトに挑んだアトレティコでしたが、ここ2週間、シメオネ監督がガッチリ、「una estructura defensiva muy fuerte/ウナ・エストルクトゥーラ・デフェンシバ・ムイ・フエルテ(とても強靭な守備構造)」を教え込んだのが良かったんでしょうか。相手のアーセナルは昨季のEL準決勝の時同様、ラガゼットを中心に攻め込んできたんですが、最後はGKオブラクのparadon(パラドン/スーパーセーブ)x3もあって、前半は得点に至らず。その隙をついて、40分にはコレアがエリア内右奥から上げたクロスをビエットがヘッドで押し込み、ちゃっかり先制しているって、いかにも彼ららしいじゃないですか。 ▽ただオブラクから、この月曜にワンダ・メトロポリターノでプレゼンがあったアダン(ベティスから移籍)に代わってすぐ、後半1分にはアーセナルの17歳、スミス・ロウにエリア前からのシュートを決められ、同点に追いつかれてしまった時はやはり、DFラインがファンフラン以外、カンテラーノだったのが響いた風もあったんですが、ない袖は振れませんからね。トマスやガメイロが撃って、5分程は猛攻タイムもあったものの、結局、試合は1-1で終わると即PK戦に。アトレティコは最初のキッカーだったコレアがポストに当ててしまい、カンテラーノのボルハ・ガルシアもGKチェフに止められてしたまったものの、アダンが面目躍如の3人止めを披露、最後は自身もPKを決めて、1-3で勝利できたのはまあ、良かったかと。 ▽何よりの収穫はガビ(アル・サッドへ移籍)の14番を受け継いだロドリゴ(ビジャレアルから移籍)がフル出場、PK戦でも成功し、背番号に恥じない名ボランチぶりを発揮していたことでしたが、この日はアーセナルでもエジルがベンチ観戦していたように、W杯に参加した選手はどちらのチームにもいませんでしたからね。来週月曜午後1時30分(日本時間午後8時30分)からの、エムバペやネイマール、カバーニがいないPSG戦も同じような感じになるんじゃないかと思いますが、それは置いておいて。実は入れ違いでこの水曜から、マハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場でフィジカルコーチのプロフェ・オルテガのしごきを受けているアトレティコの選手が4名いるんですよ。 ▽それはすでに月曜にはジムに顔を出していたサウールを始め、コケ、ジエゴ・コスタ、そして自由契約で移籍してきたジェルソン・マルティンス。うーん、このポルトガル代表は昨季、ウルトラ(過激なファン)が練習場のロッカールームに多数、乱入してきた事件を理由に、一方的にスポルティングCPとの契約破棄した選手の1人なんですが、この金曜になって相手がFIFAに提訴。アトレティコと選手当人に賠償金を請求しているようなので、ちょっと先行き、不安がないでもないんですが、何せ木曜にバラハス空港に到着、一緒にW杯優勝を遂げたフランス代表の同僚、グリーズマンとリュカに一足先んじて金曜から練習を始めたレマル(モナコから移籍)に7000万ユーロ(約91億円)という、クラブ史上最高額の移籍金を使ってしまったアトレティコですからね。 ▽後になってジェルソンに高いお金を払うことにならないといいのですが、戦力的には22歳のレマル同様、23歳の伸び盛りのサイドアタッカーということで、今季のアトレティコの「ワンダ・メトロポリターノでCL優勝杯を掲げる」という大望の役に立ってくれるのは間違いない?来週からはゴディン、ヒメネス、フィリペ・ルイスらの南米組も戻って来ますし、チーム本体が帰ってくる火曜以降には8月6日に戻るW杯決勝組(フランス勢とベルサイコ)以外、かなり見慣れたアトレティコらしくなってくるため、私もまた練習を見に行ってみようと思いますが…8月って、モンクロア(マドリッド市内のバスターミナル駅)からのバスが極端に少なくなるのがネックなんですよね。 ▽そしてオディオソラ(レアル・ソシエダから移籍)、ビニシウス(同フラメンゴ)、ルニン(同ゾリャ・ルハンシク)のプレゼンから、まだユベントスに行ってしまったクリスチアーノ・ロナウドの穴埋めをする大型補強に進展のないレアル・マドリーはどうしているのかというと。いやあ、彼らもすでに1週間以上、バルデベバス(バラハス空港の近く)でダブルセッションなど、厳しいトレーニングを続けているんですが、残念なことに全てがpuerta cerrada(プエルタ・セラーダ/非公開)。おかげでその様子はオフィシャルウェブ(https://www.realmadrid.com/)に上がるビデオでしか、わからないんですが、アメリカツアー出発を翌日に控えた金曜にはクロース、ルーカス・バスケス、ナチョ、アセンシオら、W杯参加組の一部が初出勤しています。 ▽いえ、他もニューヨークでブルックリン橋を自転車で渡っているビデオをアップしたセルヒオ・ラモス(https://www.instagram.com/p/BltgqgTnKpK/?hl=ja&taken-by=sergioramos)、バハマで女優の彼女、サラ・サラモさんと過ごしているイスコ(https://www.instagram.com/p/BlnLy8Cjs1k/?hl=ja&taken-by=iscoalarcon)、それこそすでに最初のマドリーの上陸地、マイアミに先乗りしたカルバハル(https://www.instagram.com/p/BlrRK9iAZ9q/?hl=es&taken-by=dani.carvajal.2)と皆、チーム合流に備えて近いところにいるようなんですけどね。さすがにインターナショナル・チャンピオンズカップの初戦、来週水曜のマンチェスター・ユナイテッド戦でのプレーを期待するのは時期尚早かと。 ▽アメリカでは5日のユベントス戦、8日のローマ戦も組まれているため、最後の辺りには見ることができそうですが、やはり注目はロナウドの去った後、今季こそは主役になれると張り切っているベイルとベンゼマ。ええ、2人共、W杯に行っていないため、ロペテギキ新監督の下、プレシーズン開始から、ずっと練習に励んでいますしね。スタイル的にもボールを持って攻撃的なサッカーと、ジダン前監督との違いもあまりないようですし、ここは彼らの活躍を楽しみにしたいところ。ちなみにマドリーの親善試合は今のところ、アメリカでの3試合しか予定されておらず、あとは8月15日のUEFAスーパーカップ前にサンティアゴ・ベルナベウ杯が入るかもしれないぐらい。 ▽何せ、19日にはもうリーガ1節、マドリッド1部5チーム体制の先陣を切って、ホームで弟分ヘタフェとのミニダービーが控えていますからね。同じ日に昇格組のラージョはセビージャとアウェイ戦、20日の月曜にはアトレティコがメスタジャでバレンシア戦、レガネスもサン・マメスにアスレティックを訪ねることになります。その一方でこの土曜午後7時にはまた、レガネスがシュダッド・デポルティバ・レガネスでラージョ・マハダオンダ(2部)と対戦するのを始め、土曜のエジプト遠征ではピラミッズFCとスコアレスドローを演じたラージョが水曜にRMカスティージャ(2部BのマドリーのBチーム)と手合わせといったように、マドリッドで見られる試合もあったりするんですが…いよいよ来週はスペインも気温40度到達の猛暑期に突入とあって、観光旅行などで来る方は覚悟しておいた方がいいですよ。<hr> 【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2018.07.28 14:30 Sat
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【原ゆみこのマドリッド】大物はまだ来ない…

▽「意外と大丈夫なのね」そんな風に私がホッとしていたのは日曜日、フェルナンド・トーレスがJリーグのベガルタ仙台戦でサガン鳥栖デビューする映像をお昼のニュースで見た時のことでした。いやあ、何せ彼が日本に行ったのはたった1週間前。11日からマハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場でプレシーズンのトレーニングを開始したアトレティコの元同僚たちなど、まだ今週は毎日、ダブル、トリプルセッションで体力増強を図っている最中ですからね。この夏、最初の親善試合だって、この木曜にシンガポールで行われるアーセナル戦までないというのに、熱中症が蔓延する日本で彼がもう公式戦に出るなんて、とても正気の沙汰と思えなかったから。 ▽同日はイニエスタもヴィッセル神戸ので湘南ベルマーレ戦でに途中出場したようですが、あちらはもっと大変そうで、ええ、彼はW杯に参加していましたからね。古巣のバルサもそうですが、アトレティコでもスペイン代表組のコケ、サウール、ジエゴ・コスタらはチームがアジア遠征に出た翌日の水曜から、ようやく練習開始。心置きなくバケーションを満喫した後、一から体を作り出すとなれば、日本のチームは随分、無茶させると心配になったものですが、でもこれって、いい方に考えると、先週はパリでのW杯優勝祝勝行事を始め、金曜にも出身地マコンの市役所に招かれて、バルコニーで地元の人たちに挨拶(https://www.bienpublic.com/actualite/2018/07/20/macon-pres-de-9000-supporters-d-antoine-griezmann-sur-l-esplanade-(images-et-video))。お祝いの限りを尽くしていたグリーズマンの練習復帰が8月6日に予定されていたとしても、15日のUEFAスーパーカップでプレーするのは不可能ではないってこと? ▽いえ、昨季のEL準決勝アーセナル戦1stレグで退場処分を受け、4試合のベンチ入り禁止となったシメオネ監督はCAS(国際スポーツ仲裁裁判所)にも減刑を認められず、もうタリン(エストニア)のア・ル・コック・アレーナのパルコ(貴賓席)を予約したそうなんですけどね。そこはリヨンでの決勝オリンピック・マルセイユ戦でも問題がなかったことから、あまり気にすることはないと思いますが、何せ今季のアトレティコにはW杯に最終日までいたメンバーが大量4人。バロンドール受賞の可能性さえ、噂されるようになったグリーズマンを始め、フランス代表で左SBのレギュラーとなったリュカ、モナコから移籍したレマル、そして準優勝のクロアチアの右SBだったベルサイコと、バラン、モドリッチ、コバチッチだけのお隣さんより多いのは果たして自慢していいのか、ハンデになるのか。 ▽それどころか、コバチッチなど、大会中から移籍希望を公けにして、レアル・マドリーには戻って来ないかもしれないんですが、一方では先週の水曜、サンティアゴ・ベルナベウで入団プレゼンをした後、まだ16日間程残っていた休暇を返上。クラブの渉外担当ディレクター、ブトラゲーニョ氏が休暇中だったのか、右SBの先輩、アルベロア氏に付き添われていた会見で、「マドリーは歴史上、最も偉大なクラブ。Es como cuando de nino te dice tu padre si quieres ir a Disney/エス・コモ・クアンドー・デ・ニーニョ・テ・ディセ・トゥ・パドレ・シー・キエレス・イル・ア・ディズニー(父親に子供にディズニーランドに行きたいかと訊くようなもの)」と言っていたオディオソラ(レアル・ソシエダから移籍)など、その日の午後からバルデベバス(バラハス空港の近く)でのセッションに加わることに。 ▽いやあ、彼はロペテギ監督にW杯メンバーとして、スペイン代表に呼んでもらったものの、大会では後任のイエロ監督からプレー時間をもらえず。それこそ、この度同僚となったカルバハル、ナチョの後塵を拝してしまったため、7月末のアメリカツアーから合流するライバルたちより、プレシーズンを早く始めて、ポジション争いに名乗りを挙げようという腹積もりでしょうが、当人が選んだ背番号19は昨季、カルバハルの控えだったアシュラフ(ドルトムントへ移籍)のものというのは決して偶然ではありません。 ▽そう、セバジョス(昨夏、ベティスから移籍)やテオ(同アトレティコ)といった国内チームから、実力を評価されて移籍した若手も1年目は出場機会を得るのに苦労していたことを考えると、今季はなかなか大変かもしれませんが、ピッチでのお目見えには多くのファンが駆けつけてくれましたしね。まだ22歳ですし、成長が楽しみな選手なのは確かでしょう。 ▽え、それよりマドリーではもっと若い、18歳の新鋭FWビニシウスが金曜に入団プレゼンされていなかったかって?その通りで、彼は昨年中にフラメンゴからの移籍が決まり、成人年齢になるのをブラジルで待っていたんですが、ただねえ。いくらネイマール、エムバペ(どちらもPSG)が残留宣言したからって、これを持ってクリスチアーノ・ロナウド(ユベントスに移籍)の穴埋めとするのはちょっとムリがあるかと。 ▽だってえ、当人はロペテギ監督の信頼を得ようと、先週月曜のプレシーズン初日から、意欲満々で練習に参加していますが、まだヨーロッパでのプレー経験もありませんし、実際、RMカスティージャ(マドリーのBチーム)での修行も検討されているように背番号も未定。マスコミは早くもBBC(ベイル、ベンゼマ、ロナウドの頭文字)転じて、BBVを売り込みたいようですが、むしろ実戦力としてはW杯ベルギー代表で活躍したアザール(チェルシー)などの方が頼りになるかと。 ▽その一方で月曜には19歳のGKルニン(ウクライナのゾリャ・ルハンシクから移籍)のプレゼンがあるんですが、こちらはジダン前監督の次男、ルカの後を継いで第3キーパーになる予定。ケイロル・ナバスとレギュラーを懸けてガチンコ対決するはずのクルトワ(チェルシー)ともすでに合意ができ、あとはクラブ間の交渉だけと言われているんですが、何せ相手がアリソン(ローマからリバプールに移籍)を逃してしまいましたからね。古巣帰還となるチェフ(アーセナル)なり、ドンナルンマ(ミラン)なり、後任を獲得するまで、移籍はできないようで、クルトワも今はテネリフェ(カナリア諸島)でバカンスに勤しみながら、じっと待機しているようです。 ▽どうもこの辺はW杯初戦後、ダリッチ監督にクロアチア代表を追放されたカリニッチ(インテル)なり、グリーズマンのお勧めながら、ロシアでは1ゴールも挙げられなかったジルー(チェルシー)なりが到着するまで、すでにバレンシアとの交渉は済んでいるものの、ガメイロを出せないアトレティコに似ていますが、うーん、もしやそのせいですかね。5年前まではリュカと一緒にカンテラ(下部組織)にいたロドリ改め、ロドリゴ(ビジャレアルから移籍)も木曜にワンダ・メトロポリターノであったプレゼンでは、「Llevo una semana pero que semana... intensa/ジェボ・ウナ・セマーナ・ペロ・ケ・セマーナ…インテンサ(1週間いるけど、何て1週間…激しいよ)」と打ち明けていたハードトレーニングをガメイロだけ、週の途中からジムに変更。それこそ、シメオネ監督のサッカーでなければ、そんなに体力をつける必要はないということでしょうが、同様に先週最後のセッションとなった土曜の午前中もトップチームメンバーが実質8人しかいない中、ヘルプに駆り出されていたカンテラーノたちの半分がお休みをもらっていましたっけ。 ▽そしてアトレティコではロドリゴに続いて、この月曜にもGKアダン(ベティスから移籍)もワンダのプレスコンファレンスルームでプレゼンされるんですが、こちらは現在、コンサート仕様でピッチに芝がないため、ユニフォームでのお披露目はなし。要はファンはスタジアムに入れてもらえないということで、折しも時間が午前12時30分と丁度、先週はバレンシアのオリバルでキャンプを行っていたヘタフェが、コリセウム・アルフォンソ・ペレスでGKダビド・ソリア(セビージャから移籍)とマキシモビッチ(同バレンシア)をプレゼンするのと重なっているんですが、同じ理由でピッチでのお決まりポーズは見られなくてもスタジアムの正面ホールにファンサービスしに選手が来てくれるだけ、弟分の方が親切かも。ちなみにマドリーのルニンのプレゼンは午後1時、知名度はなくても、サンティアゴ・ベルナベウでは選手がボールを20個程スタンドに蹴って、歓迎に来たファンにプレゼントしてくれるため、たまたまマドリッド訪問をしている方などは覗いてみるのもいいかもしれませんよ。 ▽え、先週のマドリッドはプレゼン三昧だったようだけど、一番大事なのを忘れていないかって?そうですね、実は木曜にはラス・ロサス(マドリッド近郊)のサッカー協会施設でスペイン代表のルイス・エンリケ新監督の就任イベントがあったんですが、うーん、W杯3日前のロペテギキ監督解任の不手際からのイメージチェンジの思惑もあったんですかね。あまりに舞台が華々しかったため、私も驚いたんですが、当人は今回も16強対決で敗退となり、ここ3回の国際メジャートーナメントで結果を残せていないチームに対して、「No habra revolucion. Hay que evolucionar/ノー・アブラ・レボルシオン。アイ・ケ・エボルシオナール(革命はない。進化しないといけない)」とコメント。 ▽散々議論に挙がっているスペインのサッカースタイルについては継続で、それに自身のニュアンスを加えるそうですが、「Tiene que circular muy rapido, dando muy pocos toques/ティエネ・ケ・シルクラール・ムイ・ラピドー、ダンドー・ムイ・ポコス・トケス(ボールをとても速く回さないといけない。なるたけ少ないタッチで)」というのは私も大賛成。どちらにしろ、最初の試合はネイションズリーグの始まる9月までないとなれば、今はじっくり、スペインをまた強くする策を1年間の充電期間で愛想の良くなった元バルサの指揮官には考えてもらいたいものです。 ▽そして最後にいよいよ、始まったマドリッドの弟分チームたちのプレシーズンマッチの様子をお伝えしておくことにすると、トップバッターとなったのは金曜にキャンプ先で2部Bの後輩、ウニオン・アダルベと対戦したヘタフェ。もちろん中継なんかなかったんですが、メルベイユ、ホルヘ・モリーナ、アンヘル、マタ(1部昇格したバジャドリーから移籍)がゴールを挙げて4-1で勝利と貫録を示しています。ただまだ、この試合は本当に足慣らしみたいなもんで、この夏、加入した7選手のうち6人を使うなど、ボルダラス監督もイロイロ試しているようですが、この先もヘタフェのテストマッチは全てアウェイ。今週は再び、地元の練習場でのセッションとなるものの、リーガ開幕まで生で実戦が見られないのはちょっと残念ですね。 ▽そして翌土曜、今季からまた1部に戻って来たラージョがこちらもキャンプ先、マルベジャ(スペイン南部のビーチリゾート)でイングランド2部のブリストル・シティと対戦して1-0で勝利したのはともかく、夕方にはレガネスが2部の弟分、アルコルコンとシュダッド・デポルティバ・レガネスで練習試合をすると聞いて、私も足を運んでみることに。またしても真逆の入り口に行ってしまい、高速道路沿いに道なき道をグルリと回らないと施設に入れなかったのはもう、私にとって、彼らの練習を見に行く時にはお馴染みの逆境なので仕方ないとしても、正面から西日の照りつける中での観戦はご近所さんということで、丁度半々ぐらいでスタンドを満員にした両チームのファンですら、時折、雲で太陽が隠れると拍手が湧くぐらいの辛さ。 ▽おまけに隣に座ったレガネスユニ姿の地元男子ですら、「知らない選手が多すぎて全然、わからない」と嘆いていたように、私も目を細めながら、GKクェジェルやCBシオバス、11人総取っ替えをした後半にはエル・ザールやブスティンサ、グンバウ、ディエゴ・リコら、見知った顔が出て来たのを喜ぶしかなかったんですが、どうやらこのチーム、ガリターノ監督(今季からレアル・ソシエダ)からペレグリーニ監督に代わっても相変わらず、ゴールが足りていないよう。ええ、アルコルコンのGKのparadon(パラドン/スーパーセーブ)は何度かあったものの、後半33分、至近距離のシュートを何度か失敗していたエル・ザールがようやく1点を取ってくれた時には、ファンたちもどんなにホッとしたことか。 ▽それも結局、残り3分にはペレイラにエリア内から決められて、1-1の引き分けに終わってしまいましたけどね。一応、サザンプトンからレンタルで大型FWのカリージョが入ったものの、司令塔のガブリエル・ピレスもベンフィカ移籍が濃厚となった今、攻撃陣はもっと補強した方が良さそうな。そんなレガネスは水曜にアラベスとサン・ラファエル(マドリッドから1時間の高原リゾート)で試合した後、再び土曜には練習場で今季から2部に上がったラージョ・マハダオンダと対戦。多分、今度も午後7時からで暑いと思いますが、入場料も5ユーロ(約660円)と格安なため、時間のある方は覗いてみたらどうでしょうか。<hr> 【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2018.07.23 16:00 Mon
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