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【日本代表コラム】今見たい! EAFF E-1サッカー選手権に呼んで欲しい国内組日本代表23名を選出2017.11.25 20:00 Sat

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▽日本代表にとって、2017年の最終戦となるEAFF E-1サッカー選手権2017。ロシア・ワールドカップに出場する日本代表にとっては、貴重なテストの場であり、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督にとっては新戦力発掘の場となる。

▽今大会は、中国、韓国、北朝鮮と東アジアの3カ国と対戦するが、日程の関係により海外組を招集することはできない。国内組で編成される今回の日本代表。29日にそのメンバーが発表されるが、その前にJリーグでのプレーを参考に23名をポジション別に選出してみた。

▽なお、浦和レッズがAFCチャンピオンズリーグで優勝した場合、同時期にUAEで開催されるクラブ・ワールドカップに出場するため、浦和の選手は選外としている。

GK
東口順昭(ガンバ大阪/31)
権田修一(サガン鳥栖/28)
中村航輔(柏レイソル/22)
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▽まずは守護神だ。東口順昭、権田修一、中村航輔の3名を選出した。日本代表にも招集され続けている東口、11月の欧州遠征からは外れたがそれまで呼ばれていた中村は順当だろう。中村に関しては、日本代表でもプレーを見たいところだ。

▽そして本来であれば、西川周作(浦和レッズ)が入ると考えられるが、前述の通り選外とし、アルベルト・ザッケローニ監督の下では日本代表に選出され続けていた権田を呼んでもらいたい。鳥栖に復帰した今シーズンは、幾度となくチームを救うプレーを見せ、ショットストップは衰えていないはずだ。

DF
松原健(横浜F・マリノス/24)
小池龍太(柏レイソル/22)
車屋紳太郎(川崎フロンターレ/25)
吉田豊(サガン鳥栖/27)
昌子源(鹿島アントラーズ/24)
植田直通(鹿島アントラーズ/23)
三浦弦太(ガンバ大阪/22)
中谷進之介(柏レイソル/21)
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▽続いてDF陣。サイドバックは左右で2名ずつを呼んでもらいたい。右サイドバックには松原健、小池龍太、左サイドバックには車屋紳太郎、そして吉田豊を推薦したい。

▽松原は今シーズンから横浜FMでプレーし、リーグ戦25試合に出場。シーズンが進むにつれて守備面での改善も見られ、スプリントも問題ない。また、今シーズンから柏でプレーする小池も気になる存在だ。ポジション取り、オーバーラップのタイミング、そしてクロスと攻撃センスは抜群。守備面でも対峙するサイドアタッカーを封じる試合も多く、初のJ1挑戦にして結果を残している。

▽また、左サイドバックには10月、11月と日本代表に招集されている車屋、そして豊富な運動量と不屈のメンタルを持つ吉田を推したい。車屋は長友佑都(インテル)の控えとして計算されており、このタイミングで国際舞台での経験値を積みたいところだ。そして吉田は、長友と同タイプのサイドバックとして計算が立つ。攻撃センスも申し分なく、鳥栖で見せているプレーを代表で見せて欲しい。

▽その他、サイドバックの候補としてはリオ五輪代表の室屋成(FC東京/23)、U-20W杯に出場した20歳の初瀬亮(ガンバ大阪)といった両サイドができる若手もいる。初瀬は両足で蹴ることができ、G大阪ではキッカーも務めるほどの精度を誇っている。室屋も一列前での起用が可能で、スプリント力とスタミナは示している。代表入りの可能性もゼロではないだろう。
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▽センターバックは、日本代表に招集されている昌子源、植田直通、三浦弦太の3枚に加え、新戦力として中谷進之介を推したい。昌子、植田、三浦の3選手は、本大会のメンバー入りをかけた大事な大会となるだろう。槙野智章(浦和レッズ)が2番手に浮上してきた中、ここでアピールをしっかりしたいところだ。

▽これまで招集歴がないところでは、中谷を推薦したい。柏で最終ラインを統率し、20歳の中山雄太をリードしている。吉田麻也(サウサンプトン)という絶対的な存在がいる現状、相棒として組めば、中谷のコントロール能力とカバー能力は日本代表でも生かされるはずだ。中山は左利きという利点もあったが、個人的に中谷を推したい。

▽その他、左足の高精度キックを持つ福森晃斗(北海道コンサドーレ札幌/24)、右サイドバックとしても計算が立ち、“デュエル”の強さを持つ高橋祥平(ジュビロ磐田/26)、そして高橋と同じ磐田で出色のパフォーマンスを見せている大井健太郎(33)も気になる存在だ。

MF
山口蛍(セレッソ大阪/27)
三竿健斗(鹿島アントラーズ/21)
井手口陽介(ガンバ大阪/21)
倉田秋(ガンバ大阪/28)
原川力(サガン鳥栖/24)
清武弘嗣(セレッソ大阪/28)
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▽続いて中盤。現状の日本代表のシステムを考え、アンカーとインサイドハーフ2枚という観点で選出した。アンカーとしては山口蛍と三竿健斗の2名を選出した。

▽山口はすでにその能力も計られており、あえて招集しないという選択肢もあるかもしれない。しかし、チームを作ることを考えれば、長谷部誠(フランクフルト)の代わりにアンカーを務める可能性もある山口は外せないだろう。チームの軸として、今大会を過ごして欲しい。

▽そして、もう1人が昨シーズンから鹿島でプレーする三竿だ。東京ヴェルディユース出身の三竿は、今シーズン途中からダブルボランチの一角としてプレー。大岩剛監督は、三竿を軸にレオ・シルバ、小笠原満男、永木亮太を使い分けている状況だ。まだ21歳と将来性も高く、“デュエル”の強さはある。攻撃面での迫力不足はあるが、アンカーとしての働きはU-23日本代表でも見せていただけに、このタイミングで招集してみるのもプラスと考えた。

▽その他、アンカー候補には堀孝史監督就任後に本領を発揮し始めている青木拓矢(浦和レッズ)なども挙げたいところ。クラブ・ワールドカップに出場しないとなれば、ぜひ呼んでもらいたい選手の1人だ。
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▽インサイドハーフには井手口陽介、倉田秋のガンバコンビに、清武弘嗣、原川力を選出した。井手口、倉田は言うまでもなく、日本代表としての経験を積ませたいところ。よりチームの中心となってプレーすることで、1ランクアップを目指したい。

▽そして、ケガで長らく日本代表から遠ざかっていた清武の復帰を希望したい。ゲームを作れ、流れを変えられる清武。C大阪での最近のプレーを見ると、本来のパフォーマンスを取り戻していることが見て取れる。元海外組として、今大会の中心となる活躍を期待したい。

▽さらに、リオ五輪代表では主力だった原川を呼んでもらいたい。今シーズンは鳥栖でプレーする原川だが、走力がついただけでなく、攻撃センス、流れの中での組み立ての参加など、試合を積むことで伸びている印象だ。さらに、プレースキックの精度も抜群。直接FKで3ゴールを挙げており、ハリルホジッチ監督が苦言を呈する「FKからのゴール」も久々に誕生する可能性は高い。

▽その他には、左利きのゲームメーカーである天野純(横浜F・マリノス)や運動量、カバーリング、攻撃参加と持ち味はハリルホジッチ監督好みの福田晃斗(サガン鳥栖)、福田よりもより攻撃面での違いが出せ、ボック・トゥ・ボックスのプレーが可能な川辺駿(ジュビロ磐田)も見てみたい選手だ。

FW
杉本健勇(セレッソ大阪/25)
都倉賢(北海道コンサドーレ札幌/31)
伊東純也(柏レイソル/24)
遠藤康(鹿島アントラーズ/29)
金崎夢生(鹿島アントラーズ/28)
江坂任(大宮アルディージャ/25)
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▽最後は前線だ。センターフォワードには杉本健勇と都倉賢を推したい。センターフォワードには強さ、高さ、ゴールに向かう意識を考え2人を選出した。

▽杉本は今シーズンのJ1で得点王を争っており、日本代表としても経験を積んでいる。今大会でよりその得点力に磨きをかけてもらいたい。そして都倉も同様だ。身体の強さはもちろんのこと、想像を超えたシュートを放つことはチームでも見せているもの。日本人離れしたスケールを感じる。同じ左利きという点では川又堅碁(ジュビロ磐田/28)も考えられるが、よりチームに入り込めそうな都倉を推したい。
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▽そして右ウイングには、快足で相手DFを翻弄する伊東純也、そして日本人らしからぬプレーが持ち味の遠藤康を推したい。伊東のスピードは言わずもがな。シュート精度も悪くなく、仕掛けのタイミングも良いものを持っている。そして遠藤。まるで南米の選手かと思わせるようなテクニック、そしてアイデアはJリーグの中でも随一。左利きという点もあり、日本代表に入ることでどのような化学反応を見せてくれるのかが気になる。南米やアフリカに弱い日本だが、遠藤のイマジネーションがあれば相手を翻弄することも可能だろう。
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▽左ウイングに推したい金崎夢生は、ゴールへの執着心、そして前線でタメを作ることができるタフさだ。センターフォワードとしても計算が可能で、泥臭くボールを追いかけ、ゴールを奪う姿勢はこのタイミングでもう1度見たいところだ。もう1人の江坂任は、卓越した運動能力の高さに期待したい。175cmと上背はないものの、跳躍力に秀でており、ヘディングで合わせる能力が高い。ラインの裏に抜ける動きもでき、サイドハーフながらもゴールが狙え、ゲームメイクも大宮では見せている。より得点を獲ることに集中できれば、大化けする可能性も秘めており、似たタイプとしては小林悠(川崎フロンターレ)か。今シーズンゴールを量産している小林も候補には入るだろう。

▽今回は23名に絞り、さらに浦和の選手は除いた中でメンバーを選考した。現時点ですでに日本代表のベースは作られており、より上の相手と対戦した時に戦える、通用する可能性がある選手を見出したいはずだ。Jリーグで気になった選手を実際に手元に置くことで、直接判断が下される今大会。選出される選手は、最後のチャンスだと考え、持っているものを全て出して欲しい。日本代表のメンバー発表は、29日に行われる。
《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》

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簡単ではない融合、ピッチ内で化学反応を起こすトライを/日本代表コラム

▽森保新体制になった日本代表は、実戦2試合目となったパナマ代表戦でも3-0で勝利。9月のコスタリカ代表戦戦に続き、3得点&無失点と結果を残した。 ▽コスタリカ戦では、MF堂安律(フローニンヘン)、DF佐々木翔(サンフレッチェ広島)、さらに途中出場のMF天野純(横浜F・マリノス)、MF守田英正(川崎フロンターレ)が日本代表デビュー。そして、パナマ戦では、19歳のDF冨安健洋(シント=トロイデン)、FW北川航也(清水エスパルス)がA代表デビューを果たした。 ▽2試合で6名の新戦力を試し、しばらく代表から遠ざかっていたMF南野拓実(ザルツブルク)を起用すれば2試合連続ゴールと、森保監督の目利きという点ではここまで及第点と言える。 <span style="font-weight:700;">◆簡単ではない融合</span><div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20181014_20_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>「勝つことが大事だし、選手たちのハードワークは讃えたいと思いますが、内容をポイントで見ると、攻撃も守備もまだまだ上げていかないといけない」 ▽パナマ戦後、森保監督が口にした言葉だ。3-0で勝利したこと、選手たちがしっかりと90分間戦えたことは評価できるが、内容にはまだまだ満足行かない部分があると口にした。 ▽実際にパナマ戦を振り返る。先発の11名には、DF槙野智章(浦和レッズ)、MF原口元気(ハノーファー)、FW大迫勇也(ブレーメン)とロシア・ワールドカップを経験した選手が3名入り、前述の冨安、佐々木、南野に加え、GK権田修一(サガン鳥栖)、MF青山敏弘(サンフレッチェ広島)、MF三竿健斗(鹿島アントラーズ)、DF室屋成(FC東京)、MF伊東純也(柏レイソル)とワールドカップに選ばれなかったメンバーを起用。11名の連係という点では、課題が残るのも仕方がない。 ▽例えば、23分のプレー。青山が中盤から右サイドへ展開。DFの背後を室屋が上手く獲る。これに対し、ゴール前には大迫や南野、原口が飛び込み、室屋はシュートではなくクロスを選択した。シュートを打つという選択肢を選んでも良かった場面だが、室屋はクロスを選択。しかし、大迫や原口の特徴を掴み切れていない室屋は、マイナス気味のクロスを送った。 ▽特徴を把握するには、当然ながら時間が必要だ。例えば、この場面でDF酒井宏樹(マルセイユ)が室屋位置に居たならば、クロスを選択したとしても、ゴールへ向かうクロスを選択したはずだ。GKとDFの間を抜け、ファーに走り込んだ大迫が触るイメージ。何試合も同じピッチに立っていれば、選択できた場面だ。大迫も試合後に「正直ボールの持ち方やタイミング、距離感はまだまだ」と語ったが、「これから先絶対に良くなると思う。もっともっとチャレンジして行きたい」と期待感も口にしている。これからのトレーニングで、融合が進み、精度が上がることに期待したい。 <span style="font-weight:700;">◆才能の片鱗を見せた2人</span><div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20181014_20_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>▽一方で、守備面ではデビューとなった冨安が上々のパフォーマンスを見せた。パナマの攻撃精度が低かったこともあるが、局面ではフィジカルの強さを見せてきたパナマ。しかし、冨安は冷静な対応で、決定機という決定機を作らせなかった。 ▽相手の立ち位置を見ては、高くポジションを取って潰しに行き、ロングボールを放り込まれれば、引いてしっかりと跳ね返す判断力も持ち合わせ、コンビを組んだ槙野が前に出たときは、しっかりとカバーに入った。対人の強さも見せるなど、ベルギーに行ってからの成長を見せた冨安。東京オリンピック世代の選手ではあるが、現時点からA代表としての経験を積むべき選手の1人であることをデビュー戦で見せつけた。 <div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20181014_20_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>▽また、2試合連続ゴールを記録した南野も能力の高さを見せた1人だ。南野に関しては、ヴァイッド・ハリルホジッチ元監督時代からも招集を受けており、その能力に疑いはなかった。しかし、クラブでの結果が伴わなくなると、競争に敗れ徐々に招集外に。しかし、森保監督体制では連続で招集され、ゴールという目に見えた結果を残した。 ▽2列目の真ん中、トップ下とまでは行かないが、セカンドトップの位置でプレーする南野。9月のコスタリカ戦では、1トップに入ったFW小林悠(川崎フロンターレ)との良い連携を見せたが、大迫と組んだことでより良さが出た印象だ。基本の形は大迫が前で受け、南野が受けて展開するといったものだったが、ゴールのシーンでは下がっていた大迫の代わりに最前線に入ると、青山からの縦パスを見事な体の使い方でDFをいなして受け、冷静に決めた。 ▽シュート能力の高さに定評があった南野は、欧州でプレーすることで身につけた体の強さ、使い方を発揮してのゴール。4年後に向けて、自身の能力を改めて見せつけている南野は、攻撃の軸になっていく可能性を見せている。 ▽コスタリカ戦も含め、新戦力が個々の良さを発揮している側面は結果として出ているが、90分を通してはまだまだ連携不足を感じさせる場面もある。選手の距離感、上がるタイミング、パスの強さ、タイミング、距離…。始動してまだまだ時間が足りていない状況ではあるが、トレーニング、試合を重ねるごとに精度を上げなくては意味が無い。結果ではなく、どの様なプレーができたかを評価基準にする段階なのであれば、試合を追うごとに修正、成長した部分を見せる必要はあるだろう。 <span style="font-weight:700;">◆残された試合は「3」</span> ▽4年後のカタール・ワールドカップを目指す日本代表だが、当面の目標は来年1月に行われるアジアカップだ。そこまで残された試合は、16日のウルグアイ代表戦と11月に予定されているエクアドル代表戦(11月16日)、キルギス代表戦(11月20日)の3試合のみ。次の代表招集が最後のアピールの場となる。 ▽アジア王者の奪還という目標がある中、新たなチームの完成度はまだまだ。だからこそ、残りの3試合では結果以上に新たに目指すサッカーへのトライを求めたい。「チームとしてやろうとすることを、公式戦の中でレベルアップできるようにしてもらいたい」と森保監督はパナマ戦後に語った。トレーニングでは感じられないものを、ピッチ上で感じて成長できるかが、特に経験の少ない選手には求められること。まずは、残り3試合で1番の強敵となるウルグアイ戦で、世界のレベルを体感してもらいたい。 ▽森保監督は「今回の10月の2試合で、できるだけ多くの選手にピッチに立ってプレーしてもらいたい」とも語っており、ウルグアイ戦に関してはパナマ戦に出場しなかったメンバーが起用されるだろう。新たな11名の組み合わせ。森保監督はどのような化学反応をピッチ内で起こさせる準備をするのか。選手のプレートともに、メンバー選考にも注目したい。 《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》 2018.10.14 21:30 Sun
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【日本代表コラム】順調な船出、過酷なサバイバルレースが始まる

▽4年周期のタームを終え、新たなスタートを切った日本代表。コスタリカ代表と相見えた森保一監督率いる新生日本代表は、初陣でしっかりと結果を残した。 ▽ロシア・ワールドカップに選ばれたメンバーは4名。そのうちレギュラーとしてプレーした選手はゼロ。日本代表初招集となったメンバーは6名と、フレッシュな顔ぶれとなった。 ▽選手招集の段階から、新たな色を出した森保監督。コスタリカ戦では、サンフレッチェ広島や東京オリンピック代表チームで見せる[3-4-2-1]と得意とするシステムを封印し、選手に合わせた[4-2-3-1(4-4-2)]を採用した。 ◆初キャップ4名、初ゴール2名<div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20180913_19_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>▽今回初めて日本代表に招集され、東京オリンピック世代のエースとしても期待されるMF堂安律(フローニンヘン)が先発でA代表初キャップを記録。また、広島時代にヴァンフォーレ甲府から引き抜き、重宝したDF佐々木翔(サンフレッチェ広島)を左サイドバックとして起用した。 ▽日本代表デビュー戦となった両選手だったが、堂安は得意の攻撃参加に加え、前線からの守備も実行。得意ではないものの、しっかりと相手を追い、ボール奪取の手助けをしていた。佐々木は、得意のセットプレーから、先制ゴールにつながるオウンゴールを誘発。その後も空中戦の強さを見せ、守備面でも左サイドを封印。数回判断ミスからピンチを迎えたが、周囲のカバーもあり無失点に貢献した。 ▽さらに、追加招集となったMF天野純(横浜F・マリノス)、MF守田英正(川崎フロンターレ)を途中起用。Jリーグでしっかりと結果を残している選手たちを手元に呼ぶだけでなく、試合でも起用した。天野は2トップの一角に入り、CKからは好クロスを供給。守田は出場時間が短かったが、ポジショニングの良さやタイミングの良いスルーパスなど持ち味を発揮した。クラブで務めるポジションとは違うものの、互いに良さを発揮できたこと。代表初キャップの4名は及第点の活躍だった。 <div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20180913_19_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>▽また、2点目を決めたMF南野拓実(ザルツブルク)、ダメ押しの3点目を決めたMF伊東純也(柏レイソル)は、どちらも代表初ゴール。南野はボックス内でパスを冷静に流し込み、伊東は右サイドの仕掛けからカットインして左足で決めた。どちらも得意とする形。特に伊東のゴールは柏でも見せる形であり、チームとして個を生かして結果を残せたことは大きい。 ◆すでに始まったサバイバル<div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20180913_19_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>▽前述のメンバー以外にも、中盤で起用されて攻守にわたって躍動したMF遠藤航(シント=トロイデン)や、左サイドから攻撃の形を作ったMF中島翔哉(ポルティモネンセ)、森保監督のサッカーを体現できるMF青山敏弘(サンフレッチェ広島)らが躍動。新たなチーム作りのスタートを感じさせる1試合となった。 ▽変化を感じたのは、選手たちの意識。特に、縦を意識した攻撃が目立ち、個人技での打開、パスの選択肢の優先度の高さを感じた。また、選手の特徴を合わせるという意味でも、1トップ気味に入ったFW小林悠(川崎フロンターレ)は、Jリーグ屈指の点取り屋である一方で、クラブでも見せるチャンスメイク能力を発揮。ターゲットとなって体を張るシーンもありながら、少し下がって受けてスルーパスを通すシーンも見られた。前半の南野の惜しいシュートや、後半の堂安の決定機にも小林が絡んでいる。 ▽ロシアでの日本代表の戦いに影響を受けない選手はいるはずもなく、4年後のカタールは自分がという意気込みを強く感じる。年齢に関わらず、W杯出場を目指すことは多くの現役選手の目標であり、今回新たに日本代表の一員になった選手は、より一層その気持が強くなったはずだ。 ▽10月にはW杯の主力組も招集する可能性を示唆していた森保監督。来年1月にはアジアカップが待っており、チームの構築と世代間の融合という2つのテーマを持って年内の4試合を戦うこととなる。これまでのレギュラー組もこの試合を受けて刺激を受けないはずはなく、より一層日本代表のポジション争いが激化するに違いない。 ◆チームが求めるもの<div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20180913_19_tw5.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>▽コスタリカ戦の日本代表は、攻撃面で違いを生み出すことを主軸に置いていた。前述のとおり、縦への意識は強く、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が意識付けしてきたことを踏襲している。さらに、ニアゾーンを多く使うシーンが見られた。これまでの日本代表で多く見られたシーンは、サイドを崩してもクロスが通らないもの。中央に飛び込んでも、相手DFにクリアされてしまうシーンだ。 ▽高さに分がない日本としては、単純なクロスで世界を相手に戦うことはかなり難しく、深さをとってマイナスに折り返すクロスや、アーリークロスなどがチャンスを作っていた。コスタリカ戦でも、サイドで持ち上がるシーンがありながら、クロスが単調に終わる場面も多く、効果的な攻撃とは言い難い。 ▽しかし、中島や南野、堂安を始めとした新戦力は、ニアのゾーンに飛び込む事が多く、効果的なパスを供給することができていた。相手の背後、さらにニアを使うことで、中央の選手やファーの選手も生きてくる。新たな攻撃の形をしっかりと作り上げ、バリエーションを増やすことがより高みに向かうためには必要なこと。森保監督がこの先どうやって作り上げていくかには注目だ。 ▽ポジションにとらわれず、しっかりと相手に合わせて対応していくことも必要だと就任時に語っている森保監督。東京オリンピック代表チームや過去の広島を見ても、選手が状況と相手に合わせ、ポジションにとらわれずにプレーしていた。日本代表に必要なのは対応力。そのために選手自身はクラブで力をつけることが求められる。約1カ月後に行われるパナマ代表戦とウルグアイ代表戦に向けてはどの様な選手を呼ぶのか。Jリーグをはじめ、各選手のクラブでのプレーが楽しみだ。 《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》 2018.09.13 19:00 Thu
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【特集】東京五輪経由カタール行きへ…編集部厳選のアジア競技大会注目選手!

▽10日から、第18回アジア競技大会の男子サッカーが開幕。日本代表は14日の21時に初戦を迎える。 ▽U-23の世代別代表で参加が可能な今大会だが、日本は森保一監督が率いる東京オリンピック代表に当たる、U-21日本代表で参加。まずは、2年後に迫った東京オリンピックに向けた強化の一貫として位置づけているようだ。 ▽「1試合でも多く経験したい」とメンバー発表会見で森保監督は語ったが、既にメンバー選考はスタート。今大会は、Jリーグの関係や欧州リーグの開幕時期も重なり、現状招集できるベストメンバーを呼んだと明かしている。 ▽4年後のカタール・ワールドカップを目指す日本代表指揮官も兼任する森保監督だけに、今大会での活躍がA代表への近道にもなるはずだ。そこで、今大会に招集されたメンバーから注目すべき選手をピックアップしたい。 <div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20180814_13_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>◆DF立田悠悟(20) 所属:清水エスパルス<hr>▽清水の下部組織出身の立田は、190cm近い長身が武器。本職はセンターバックでありながら、プロ2年目の今シーズンは右サイドバックとして開幕戦で先発出場。すると、第2節のヴィッセル神戸戦では初ゴールを記録。さらに、第9節まで先発出場。その後試合に絡まない時期があったが、第16節からは再びスタメンの座を勝ち取っている。 ▽線の細かった立田だが、ウェイト強化にも力を入れ、ヤン・ヨンソン監督(清水)の下ではサイドバックとしてのプレーも習得。サイドバックとしての伸び代はまだまだあるものの、今後センターバックに戻った時には何段階もレベルアップしたプレーが見られるはずだ。高さに加え、ビルドアップ能力もつけており、3バック、4バック、サイドバック、センターバックと最終ラインのキーマンになり得る存在の立田に注目だ。 <div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20180814_13_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)J.LEAGUE PHOTOS<hr></div>◆DF杉岡大暉(19) 所属:湘南ベルマーレ<hr>▽FC東京の下部組織で育ち、市立船橋高校ではインターハイで全国制覇を成し遂げた杉岡。2017年に湘南に入団すると、1年目の開幕戦でいきなり先発デビュー。第2節で初ゴールを記録し、明治安田生命J2リーグで37試合に出場し3得点を記録。チームのJ2優勝、J1昇格に大きく貢献した。 ▽今シーズンはJ1で経験を積み、ここまでの全20試合(先発19試合)に出場。左ウイングバック、3バックの左と、守備だけでなく攻撃面でも成長を見せ、2年目の今シーズンも大きく成長を見せている。 ▽2017年に行われたU-20ワールドカップにも出場し、全4試合を経験。元センターバックであることから、対人守備の強さを発揮し、攻撃参加も湘南で成長した走力を活かして左サイドを活性化させた。日本代表としても選手層が薄い左サイドバックだけに、杉岡の飛躍が期待される。 <div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20180814_13_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>◆MF神谷優太(21) 所属:愛媛FC<hr>▽東京ヴェルディの下部組織出身ながら、ユース昇格後に青森山田高校に編入。2016年に湘南ベルマーレに入団した。1年目からデビューを果たすと、明治安田生命J1リーグで14試合に出場。YBCルヴァンカップにも4試合出場するなど経験を積んだ。しかし、2017年はケガの影響でJ2の出場が7試合に。U-20ワールドカップのメンバーからも漏れていた。 ▽今シーズンは、J2の愛媛FCへとレンタル移籍を決断。自身の成長のために武者修行に出ると、背番号「10」を背負い、ここまで20試合に出場。チーム最多の5得点を記録し、苦しむチームをけん引している。 ▽キック精度、高い技術、そしてハードワークできる走力。さらには、負けん気の強さと高い目標に向かって進める精神力を持ち合わせている。将来的に日本の中盤を支える可能性も持つ神谷。まずは、U-21日本代表としてアジアの地で武者修行の成果を見せてもらいたい。 <div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20180814_13_tw5.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>◆MF三笘薫(21) 所属:筑波大学(川崎フロンターレ内定)<hr>▽川崎フロンターレの下部組織出身。U-18まで所属すると、トップチームに昇格せずに筑波大学への進学を選んだ。2017年の関東大学サッカーリーグで優勝に貢献。さらに、2年生ながら天皇杯に出場し、ベガルタ仙台戦で2ゴールの活躍を見せる。 ▽ユニバーシアード代表のほか、U-20日本代表にも選出。U-21日本代表としては、トゥーロン国際大会にも出場し、ゴールも記録。2年連続で川崎Fの特別指定選手となり、2020シーズンからの加入内定も発表された。 ▽特徴はドリブル能力の高さ。ボールスキルが高く、テクニカルなドリブルで相手をかわしていくプレーが特徴。レフティーでもあり、対峙したDFにとってはやりづらいはずだ。そして、前線への飛び出しからゴールを奪う力もあり、アタッカーとして今大会でも違いを作れるかに期待だ。 <div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20180814_13_tw6.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>◆MF渡辺皓太(19) 所属:東京ヴェルディ<hr>▽東京ヴェルディの下部組織出身で、2016年に2種登録でJ2デビュー。2017年からトップチームに昇格した。166cmと上背はないものの、豊富な運動量とポジショニングの良さ、判断の良さに秀でている中盤の選手だ。 ▽守備力が特徴の選手だが、ミゲル・アンヘル・ロティーナ監督の下で大きく成長。攻撃面でも違いを生み出せることができ、攻守にわたってチームを支えることが可能な選手だ。元々はトップ下の選手であっただけに、ボランチ、シャドーのどちらでもプレー可能。現在はインサイドハーフとしてプレーしており、さらに戦術面の向上も見られる。 ▽中盤の全ての役割を担うことが可能な渡辺。ピッチを駆け回る渡辺の特徴を生かせれば、チームとしては大きな力となることは間違いない。 <div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20180814_13_tw7.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)J.LEAGUE PHOTOS<hr></div>◆FW前田大然(20) 所属:松本山雅FC<hr>▽2017シーズンに期限付き移籍した水戸ホーリーホックで大ブレイクを果たした前田。爆発的なスピードを武器に、明治安田生命J2リーグで36試合に出場し13得点を記録した。 ▽今シーズンからは古巣の松本山雅FCに復帰。ここまでリーグ戦24試合に出場し6得点を記録し、J2首位を走るチームをけん引している。 ▽前述の通り、前田の最大の特長は爆発的なスプリント力だ。一瞬で相手選手を剥がすスピードは圧巻で、加速力はJリーグ屈指。さらに、シュート能力も持ち合わせており、ただ早い選手という訳ではない。代表経験が少ない前田だけに、今大会で結果を残し、まずは東京オリンピックを目指したい。 <div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20180814_13_tw8.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>◆FW旗手怜央(20) 所属:順天堂大学(川崎フロンターレ加入内定)<hr>▽3年生ながら現在の大学サッカー界をけん引するストライカー。MF三笘薫(筑波大学)とともに、2020年からの川崎フロンターレ加入が内定している。静岡学園高校出身の選手であり、テクニックもあるストライカー。さらに、身体の強さもあり、前線では様々なプレーを見せる。 ▽今年1月のAFC U-23選手権にも出場。Jリーグでプレーする選手たちの中にあって、その存在感を示し、今大会のメンバーにも選ばれた。上背はないものの、体幹の強さを武器とし、さらにはスピードもある。その上、足元の技術に優れ、トラップの技術が高く、相手DFの逆を取り、シュートチャンスを作る動きが特徴的だ。 ▽今大会に招集されたFWは前田大然(松本山雅FC)と上田綺世(法政大学)を含めた3名。自身が出場しなかったトゥーロン国際大会では上田がスーパーサブとして結果を残す活躍。今大会でチャンスを掴み、結果を残したいところだ。 2018.08.14 15:30 Tue
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