【J1ピックアッププレビュー】近年のJリーグを席巻してきた両雄が激突《広島vsG大阪》
2017.08.08 21:00 Tue
▽明治安田生命J1リーグ第21節がミッドウィークの9日に行われる。今節、ピックアップするのは、前節から中3日で迎える19時キックオフの17位・サンフレッチェ広島(勝ち点14)と6位・ガンバ大阪(同35)の一戦だ。
◆下位の広島vs上位のG大阪
▽かたや残留争いの真っ只中にいる広島と、上位争いを演じるG大阪という対照的な状況に身を置く両者の一戦となる。今シーズンに限れば順位に大きな差があるチーム同士の戦いとなるが、両雄は2014年のナビスコカップ(現ルヴァンカップ)決勝や、2015年の年間王者を決めるチャンピオンシップ決勝でタイトルを懸けて凌ぎを削り合ってきた間柄。さらに、今夏FWパトリックとDF丹羽大輝がG大阪から広島に加入しており、因縁めいた両者の激突は様々な視点から見ごたえのあるものとなりそうだ。
◆広島初白星&G大阪初黒星
▽両者の前回対戦は、4月7日に市立吹田サッカースタジアムで行われた第6節で、広島がFW工藤壮人の決勝弾により、1-0で勝利。開幕から1分け4敗の低調スタートだった広島がシーズン初白星を掴んだ試合であり、G大阪にとって3勝2分け無敗の好スタートを切った中で初黒星を付けられた一戦だ。ちなみに、両者の通算対戦成績は、29勝9分け25敗でG大阪がリードしている。
◆前節躍動のパトリックが光明に〜サンフレッチェ広島〜
▽前節のジュビロ磐田戦(3-2)でヤン・ヨンソン新体制初勝利。順位こそ変わらずの17位のままだが、チームの状態は上向きつつある。それを象徴するのが、シーズン開幕から見出だせずにいた前線の軸を確立しつつあること。その一手を担ったのが、今夏G大阪から活躍の場を求めたパトリックだ。前節の磐田戦では、1得点2アシストの全得点に絡む活躍。持ち味の推進力がチームのベクトルを前向きにし、MF青山敏弘のパスセンスを引き出すなど、相乗効果も生んだ。だが、残留圏の15位・北海道コンサドーレ札幌との勝ち点差はまだ「5」。気は抜けない状況に変わりない。今シーズンのホーム初勝利を掴み取り、光明が差し込んだチームとしての戦いを手ごたえから確信に変えていきたい。
◆ダービー勝利の勢いを自ら手放した前節〜ガンバ大阪〜
▽チームの調子は良くない。中断期間明けの初戦となった首位・セレッソ大阪との大阪ダービーで地力を見せつけて勝利(3-1)したものの、前節のヴァンフォーレ甲府戦でまさかの完封負け(0-1)。ダービーで得た勢いを削がれるだけでなく、首位との勝点差が再び「9」に広がり、タイトル争いから一歩後退した。敗因を挙げるとすれば、格下に対したときの戦い方。今シーズンはそういう相手に対して、崩す術を欠き、その流れに合わせてしまう悪癖が目立つ。その中で迎える今節は、甲府に続き下位に低迷する広島との対戦。上位戦での勝負どころの力の入れ方は健在だけに、その悪癖をいかに修正して、この試合に臨めるかがポイントになるだろう。逆転優勝へこれ以上の躓きは許されない。
◆サンフレッチェ広島(4-2-3-1)
DF:丹羽大輝、千葉和彦、水本裕貴、高橋壮也
MF:アンデルソン・ロペス、青山敏弘、野上結貴、柴崎晃誠、柏好文
FW:パトリック
監督:ヤン・ヨンソン
▽リーグ8試合ぶりの勝利を手にした直後の試合ということもあり、メンバーとフォーメーションに大幅な変更はなさそうだ。ただ、MF柴崎晃誠に代わり、フィリペ・シウバがトップ下に先発起用される見通し。そのほか、古巣対戦となる丹羽とパトリックは、前節に引き続きスタメン入りすることが濃厚だ。
◆ガンバ大阪(4-4-2)
DF:オ・ジェソク、三浦弦太、ファビオ、藤春廣輝
MF:倉田秋、今野泰幸、井手口陽介、泉澤仁
FW:ファン・ウィジョ、長沢駿
監督:長谷川健太
▽MF藤本淳吾が先の甲府戦で負傷。2試合連続で出番なしのMF遠藤保仁が先発復帰することが考えられるが、ここは布陣を変えずに臨むと考えて、MF泉澤仁のスタメン起用を予想。また、FWアデミウソンは、ここ最近の長谷川健太監督の采配を見る限り、ジョーカー起用の可能性が高そうだ。
【キープレーヤー】
◆FWパトリック(サンフレッチェ広島)
◆FWファン・ウィジョ(ガンバ大阪)
◆下位の広島vs上位のG大阪
▽かたや残留争いの真っ只中にいる広島と、上位争いを演じるG大阪という対照的な状況に身を置く両者の一戦となる。今シーズンに限れば順位に大きな差があるチーム同士の戦いとなるが、両雄は2014年のナビスコカップ(現ルヴァンカップ)決勝や、2015年の年間王者を決めるチャンピオンシップ決勝でタイトルを懸けて凌ぎを削り合ってきた間柄。さらに、今夏FWパトリックとDF丹羽大輝がG大阪から広島に加入しており、因縁めいた両者の激突は様々な視点から見ごたえのあるものとなりそうだ。
▽両者の前回対戦は、4月7日に市立吹田サッカースタジアムで行われた第6節で、広島がFW工藤壮人の決勝弾により、1-0で勝利。開幕から1分け4敗の低調スタートだった広島がシーズン初白星を掴んだ試合であり、G大阪にとって3勝2分け無敗の好スタートを切った中で初黒星を付けられた一戦だ。ちなみに、両者の通算対戦成績は、29勝9分け25敗でG大阪がリードしている。
◆前節躍動のパトリックが光明に〜サンフレッチェ広島〜
▽前節のジュビロ磐田戦(3-2)でヤン・ヨンソン新体制初勝利。順位こそ変わらずの17位のままだが、チームの状態は上向きつつある。それを象徴するのが、シーズン開幕から見出だせずにいた前線の軸を確立しつつあること。その一手を担ったのが、今夏G大阪から活躍の場を求めたパトリックだ。前節の磐田戦では、1得点2アシストの全得点に絡む活躍。持ち味の推進力がチームのベクトルを前向きにし、MF青山敏弘のパスセンスを引き出すなど、相乗効果も生んだ。だが、残留圏の15位・北海道コンサドーレ札幌との勝ち点差はまだ「5」。気は抜けない状況に変わりない。今シーズンのホーム初勝利を掴み取り、光明が差し込んだチームとしての戦いを手ごたえから確信に変えていきたい。
◆ダービー勝利の勢いを自ら手放した前節〜ガンバ大阪〜
▽チームの調子は良くない。中断期間明けの初戦となった首位・セレッソ大阪との大阪ダービーで地力を見せつけて勝利(3-1)したものの、前節のヴァンフォーレ甲府戦でまさかの完封負け(0-1)。ダービーで得た勢いを削がれるだけでなく、首位との勝点差が再び「9」に広がり、タイトル争いから一歩後退した。敗因を挙げるとすれば、格下に対したときの戦い方。今シーズンはそういう相手に対して、崩す術を欠き、その流れに合わせてしまう悪癖が目立つ。その中で迎える今節は、甲府に続き下位に低迷する広島との対戦。上位戦での勝負どころの力の入れ方は健在だけに、その悪癖をいかに修正して、この試合に臨めるかがポイントになるだろう。逆転優勝へこれ以上の躓きは許されない。
【予想スタメン&フォーメーション】
◆サンフレッチェ広島(4-2-3-1)
(C)CWS Brains,LTD.
GK:中林洋次DF:丹羽大輝、千葉和彦、水本裕貴、高橋壮也
MF:アンデルソン・ロペス、青山敏弘、野上結貴、柴崎晃誠、柏好文
FW:パトリック
監督:ヤン・ヨンソン
▽リーグ8試合ぶりの勝利を手にした直後の試合ということもあり、メンバーとフォーメーションに大幅な変更はなさそうだ。ただ、MF柴崎晃誠に代わり、フィリペ・シウバがトップ下に先発起用される見通し。そのほか、古巣対戦となる丹羽とパトリックは、前節に引き続きスタメン入りすることが濃厚だ。
◆ガンバ大阪(4-4-2)
(C)CWS Brains,LTD.
GK:東口順昭DF:オ・ジェソク、三浦弦太、ファビオ、藤春廣輝
MF:倉田秋、今野泰幸、井手口陽介、泉澤仁
FW:ファン・ウィジョ、長沢駿
監督:長谷川健太
▽MF藤本淳吾が先の甲府戦で負傷。2試合連続で出番なしのMF遠藤保仁が先発復帰することが考えられるが、ここは布陣を変えずに臨むと考えて、MF泉澤仁のスタメン起用を予想。また、FWアデミウソンは、ここ最近の長谷川健太監督の采配を見る限り、ジョーカー起用の可能性が高そうだ。
【キープレーヤー】
◆FWパトリック(サンフレッチェ広島)
(c) J.LEAGUE PHOTOS
▽広島のキープレーヤーには、パトリックをチョイスする。上述の通り、前節の磐田戦では全得点を演出する獅子奮迅の働きを披露。売りとする突破力、ボールキープ、裏への抜け出しで、苦境に陥るチームの救世主として名乗りを上げた。今節は、2014年の三冠達成に貢献するなど良き日を過ごした古巣との一戦。放出という古巣の決断が間違っていたことをプレーで証明したい。◆FWファン・ウィジョ(ガンバ大阪)
(c) J.LEAGUE PHOTOS
▽G大阪のキーマンは、FWファン・ウィジョだ。今夏加入したばかりだが、デビュー戦となったC大阪とのダービーマッチで1得点。勝利の立役者として貢献し、早くもファンの心を掴んだ。かつての得点源であるパトリックの目の前で、新たなエースとしての存在感を示せるか。持ち前の万能性アタッカーぶりでチームに勝利をもたらす姿を期待したいところだ。
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