元熊本MF田島翔がアメリカUPSLのラスベガスシティFC入団会見「ラスベガスと日本をサッカーで繋げ盛り上げていきたい」

2017.05.26 21:00 Fri
写真提供:Las Vegas City FC
▽MLS(メジャーリーグ・サッカー)への参入を目指し2016年に設立されたラスベガスシティFCが、かつてロアッソ熊本に所属したMF田島翔(34)の入団会見を行った。

▽田島は、函館工業高校を卒業後、シンガポールのクレメンティ・カルサFC(現バレスティア・カルサFC)と練習生契約。その後、2004年に沖縄県リーグ1部のFC琉球と契約すると、九州サッカーリーグ、JFLを経験。2009年に地元・北海道サッカーリーグのノルブリッツ北海道に入団した。
▽その後は、当時スペイン5部のTSKロセスにテスト入団しプレー。2012年にはロアッソ熊本に加入し、日本では初のプロ契約を結ぶ。熊本は1年での退団となったが、翌年にフットサルに転向し、Fリーグのシュライカー大阪のサテライトチームと契約。半年で退団すると、2014年にはクラブ・ワールドカップの常連であるオークランド・シティ(ニュージーランド)に加入した。

▽2015年に再び日本に復帰し、北海道サッカーリーグの十勝フェアスカイFCに加入すると、2016年にはアメリカに渡り、NPSL(ナショナル・プレミアサッカーリーグ)のマイアミ・ユナイテッドFCに入団。元ブラジル代表FWアドリアーノともチームメイトとなった。そして2017年にラスベガスシティFCに加入した。

▽田島はこれまで5試合に出場し4試合はトップ下で先発。2ゴール1アシストを記録するなど、すでに結果を残している。田島は今回のラスベガスシティFC移籍について意気込みを語った。
「ラスベガスという魅力のある場所で、MLS参入を目指すために新設されたクラブでプレーするのは、自分の集大成であり大きなチャレンジだと思いました。プレーでの貢献はもちろん、ラスベガスと日本をサッカーで繋げ盛り上げていきたいです。今季はプレーオフ出場と個人的には二桁得点を目標としています」

▽アメリカ5部に相当する独立リーグUPSL(ユナイテッド・プレミアサッカーリーグ)に所属するラスベガスシティFCは、かつてブラジル代表として活躍し、日本代表監督も務めたジーコ氏がアドバイザーを務めており、昨年5月には元ブラジル代表MFロナウジーニョがゲスト加入してエキシビジョンマッチに出場するなど話題のクラブ。5年以内でのMLS参入を目指し、UPSLを戦っている。

▽オーナーのラファエル・モレノ氏は、田島の獲得について「近い将来、日本でラスベガスシティFCのサッカースクール開校プランもあり、日本と積極的に交流を進めていきたい。ショウのプレーを気に入ってるし、満足している」とコメント。田島の能力を認めるとともに、日本との交流を深めたい狙いも明かした。

▽また、ラスベガスのプロスポーツとして初めて日本企業がスポンサーになることも決定。観光ツアー会社・ネバダ観光サービス(代表 依田和恵)がスポンサーとなり、ユニフォームの背中にロゴが入ることも決定した。

▽ネバダ観光サービスがラスベガスシティFCのスポンサーとなった理由は、日本人である田島の活躍を願ってのこと。田島を応援する理由として、「ラスベガスで同じ日本人として新たなチャレンジを行っていることに共感した」とコメント。また、「ラスベガスに強いインパクトを与えて頂きたい」と期待を語った。

「ここラスベガスで同じ日本人として新たなチャレンジを行っている田島選手に強く共感を覚えたためです。弊社も日本を母国とするスタッフが殆どですが、ラスベガスにて日本人の美徳、誠実さ、正直さを一人でも多くの外国の方々に認知してもらえるよう意識をして日夜業務を行っています」

「田島選手にも、フィジカル部分はなかなかアメリカで優位に出ることは難しいと思いますが、テクニックは勿論、戦術の理解度やチームメイトとの調和、監督の描くチームイメージ実現への努力、といった日本人の力が大いに発揮できる分野でラスベガスに強いインパクトを与えて頂きたいと期待しています」

▽また、ラスベガスシティFCについてもコメントし、ギャンブルのイメージが強い街の魅力の多様化へのチャレンジを期待していると語った。

「まだ発足間もないチームですし、ラスベガスのサッカー人気もまだまだこれからといったところですが、NHLやNFLの誘致が決定するなどようやくプロスポーツが芽生えてきたラスベガスで是非メジャーリーグサッカーへの参戦を実現して頂きたいです」

「まだまだギャンブルのみのイメージが強い(実際は全く異なりますが)街ですので、魅力の多様化にとっても大変大事なチャレンジだと思います」

▽日本とラスベガスの架け橋になることも期待されている田島。世界を渡り歩いた男の集大成となる挑戦は始まったばかりだ。
関連ニュース

ロイスが吉田麻也&山根視来と同僚に? LAギャラクシーとの交渉進む

元ドイツ代表MFマルコ・ロイス(35)にメジャーリーグサッカー(MLS)行きの動きがあるようだ。 先のチャンピオンズリーグ(CL)決勝をもって、12シーズンにわたるドルトムントでのキャリアに終止符を打ったロイス。かつてほどの輝きではないにしろ、今季も公式戦42試合で9得点10アシストをマークした実力者とあって、今後が注目されるところだ。 そんなロイスの行き先を巡ってはトルコや、サウジアラビア、アメリカが噂に。移籍市場に精通するファブリツィオ・ロマーノ氏によると、実際にサウジアラビアの複数クラブからアプローチがあるという。 ただ、アメリカからもロサンゼルス・ギャラクシーがオファーがあるとのことで、現在はその交渉が進行中だそうだ。 ロサンゼルス・ギャラクシーには吉田麻也と山根視来の元日本代表勢が在籍しており、移籍となればチームメイトになるロイスだが、いかに。 2024.06.03 10:40 Mon

元バルサのリキ・プッチがLAギャラクシーと2027年まで契約延長…吉田麻也&山根視来と好調のチームを牽引

DF吉田麻也、DF山根視来の日本人2人が所属するロサンゼルス・ギャラクシー(LAギャラクシー)は5月31日、MFリキ・プッチ(24)との契約延長を発表した。新契約は2027年までとなる。 バルセロナの下部組織育ちのプッチは、2020年7月にファーストチームに昇格。若くしてその才能は評価され、公式戦57試合に出場し2ゴール3アシストを記録した。 しかし、スペイン代表MFペドリやMFガビをはじめとしたカンテラの後輩たちの躍進や、補強選手によりポジションがなくなり、2022年8月に移籍を決断。LAギャラクシーに完全移籍した。 プッチは、LAギャラクシーでは公式戦61試合で17ゴール21アシストを記録。今シーズンもメジャーリーグ・サッカー(MLS)で15試合に出場し5ゴール8アシストを記録。吉田や山根と共にカンファレンスで2位と好位置につけるチームを牽引している。 2023年にはクラブの年間最優秀選手にも選ばれ、オールスターゲームにも出場。アメリカでその才能を輝かせている。 2024.06.01 22:55 Sat

デ・ブライネがMLSクラブを交渉も移籍は遠い? MLS新規参入のサンディエゴFCと会談

マンチェスター・シティのベルギー代表MFケビン・デ・ブライネ(32)だが、アメリカからの接触があったものの、具体的な動きはないという。 ヘンクやチェルシー、ブレーメン、ヴォルフスブルクでプレーし、2015年8月にシティへと完全移籍で加入したデ・ブライネ。中盤のゲームメーカーとして君臨し、これまで公式戦381試合に出場し102ゴール170アシストを記録。今シーズンはケガに苦しんだが、6度目のプレミアリーグ優勝を経験。その他にもCL、FAカップ、EFLカップ(カラバオカップ)など、数々のタイトルを獲得している。 そのデ・ブライネだが、シティとの契約は2025年夏まで。残り1年の契約となっている。 『The Athletic』によれば、シティとの契約を延長し、35歳ぐらいで引退する予定があったと報じていたが、アメリカからも接触があったという。 デ・ブライネに接触したのは、新シーズンからメジャーリーグ・サッカー(MLS)に参入するサンディエゴFC。元スペイン代表MFフアン・マタや元スペイン代表DFセルヒオ・ラモスらも交渉をしているとされる新興クラブだ。 『The Athletic』によると、デ・ブライネの関係者は1度話し合いの場を持ったとのこと。ただ、現時点で具体的な交渉などはなく、移籍が迫っているという事実は的外れだという。 天才的なゲームメイクができるデ・ブライネには、サウジアラビアのアル・ヒラルも獲得を目指しており、引く手数多の状態に。すぐに決断が下されることはなさそうだが、動向には注目する必要がありそうだ。 2024.05.22 22:40 Wed

LAFC加入決定のジルー、「いつもMLSでキャリアを終えたいと思っていた」…再会ロリスにも言及

ロサンゼルスFC(LAFC)への加入が決定したフランス代表FWオリヴィエ・ジルー(37)は、以前からキャリア最後の場所としてメジャーリーグ・サッカー(MLS)でのプレーを計画していたことを明かした。 母国のモンペリエで台頭したジルーは、アーセナル、チェルシーというプレミアリーグ屈指の強豪、2021年から今シーズン終了まではミランでプレー。 完全にベテランの域に入っているものの、今シーズンもセリエAで33試合14ゴール8アシストを記録するなど、衰えを知らない得点力を発揮していた。 まだまだ第一線での活躍が期待されていたが、今月14日にかねてより加入が報じられていたLAFCへの移籍が正式に発表された。 その移籍発表から数日後、ジルーはフランス『Canal Plus』のインタビューで今回の移籍の経緯を説明。以前から1人のプレーヤー、1人の父親としてMLSでキャリアを終えることを検討していたと語った。 「僕はいつもMLSでキャリアを終えたいと思っていたし、家族の観点からも、ライフスタイルや、遠い国、別の文化、別の英語圏の国に移住するチャンスを考慮していたんだ。それはロンドンで生まれた子供たちのためにも有益だと思っていた」 また、フランス代表の歴代最多得点者は、自身に先駆けて今年1月に同クラブに加入していた同国代表歴代最多出場記録者のGKウーゴ・ロリスの存在が加入を決断する上で大きかったことも認めている。 「ウーゴ、相棒、ここで彼と再会できたのは素晴らしいストーリーだ。彼は僕にロサンゼルスでの生活や、クラブとそのファンについても話してくれたんだ」 なお、ジルーとクラブの現行契約は2025年末までの1年半となるが、翌シーズンの延長オプションも付帯しており、現状のパフォーマンスを鑑みれば、あと2年は間違いなくトップレベルで活躍できるはずだ。 2024.05.17 17:21 Fri

MLS行き望むナチョはレバークーゼンも拒否? 渡米に向け水面下で奮闘中

レアル・マドリーのスペイン代表DFナチョ・フェルナンデス(34)はアメリカ行きに焦点を絞っているようだ。スペイン『Relevo』が報じた。 ユース時代から在籍したマドリーを今シーズン限りで去るとみられているナチョ。すでに首脳陣には退団の意思を伝え、アメリカのメジャーリーグ・サッカー(MLS)やサウジアラビアのサウジ・プロ・リーグ参戦が選択肢にあると言われている。 そんなナチョに対しては、ブンデスリーガ初制覇を果たしたレバークーゼンも興味を示していたとのこと。来シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)の戦いにも備えたいクラブは、経験豊富なベテランDFに接触を図ったというが、マドリー以外ではトップレベルでプレーするつもりのないナチョに断られたという。 ヨーロッパの第一線にとどまるつもりのないナチョが特に望んでいるのは、サウジアラビアではなくアメリカ行きとのこと。しかし、マドリーと同程度の給与を望んでいることが移籍の障壁になっているという。 MLSでは各チーム最大3枠の特別指定選手を除くサラリーキャップ制限が存在。リーグ全体で80人存在する特別指定選手のうち、センターバックの選手でその枠を埋めているのはわずか5人だという。 そもそも現時点で枠が空いているのはCFモントリオールとニューヨーク・レッドブルズ、ロサンゼルスFC(LAFC)の3クラブのみ。LAFCにはミランのフランス代表FWオリヴィエ・ジルー(37)が加わることが発表されたばかりだ。 特別指定選手契約以外で高給をもらう策、もしくは特別指定選手枠を空けるための策も他に存在するが、すんなりと解決しないことは確か。まずはラ・リーガの残り2試合とCL決勝に集中することになるが、自らの望む移籍を実現できるのだろうか。 2024.05.16 18:07 Thu
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly