コラム

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外人枠の規制緩和とHG制度の導入【六川亨の日本サッカー見聞録】

▽Jリーグの原博実副チェアマンは、9月18日の実行委員会後、日本版ホームグロウン制度(以下HG)の導入と外国籍選手の規制緩和について、メディアと意見交換の場を設けた。これは7月の実行委員会でも議題に上ったそうで、来シーズンの課題の1つとして育成と強化に新たなシステムを採り入れるため現在も検討中だという。 ▽そもそもの発端は、2016年にダゾーンと高額契約する際に、Jリーグの競争力を高めるために規制を緩和して外国人枠の見直しをすべきではないかという意見が出たことだった。これはその後、「アジアの提携国の選手は外人枠に入れない」という形で、まずは日本から門戸を開いて行こうということになった。 ▽その結果、今シーズンは札幌のチャナティップだけでなく広島にティーラシン、神戸にティーラトンらタイ代表がJリーグに参入したことで、タイ国内でもJリーグの人気が高まり、観戦に日本を訪れるファンの増加というプラス効果があった。戦力としても効果的なため、この「アジア提携国枠」は今後も見直した方がいいという議論も出ているという。 ▽ヨーロッパに目を向けると、イングランドのプレミアリーグだけでなく、ドイツのブンデスリーガ、スペインのラ・リーガも現地でデーゲームを開催することで、アジアのマーケットの拡大を意識している。そこで日本も外国人枠の規制を緩和し、イニエスタのようなスター選手を獲得することで、アジアのマーケットを拡大したいという狙いがある。 ▽原副チェアマンいわく「外国人を使えと言っているわけではなく、外国人も競争になる。その一方でバスク人だけのアスレチック・ビルバオのようなクラブがあってもいい」と、チーム作りは各クラブに任せる方針だ。 ▽こうした規制緩和に舵を切ると同時に欠かせないのが日本人選手の育成で、HG制度の導入は両輪の輪と言えるだろう。UEFAは25名の登録選手中、「年齢、国籍を問わず15~21歳の3年間、現クラブに登録されていた選手=CTPを4名」か、「同じく協会のクラブに登録されていた選手=ATPを4名」の計8名を登録することを各クラブに義務づけていて、不足した場合は登録枠そのものが減らされることになっている。 ▽現在の日本は登録25名枠にプラスして5名のユース枠を設けているが、将来的に7~8名のHG制度を採用する方向で検討中だ。 ▽現状ではACLは外国人枠が3+1に対し、Jリーグは「アジア提携国枠」がありレギュレーションが違う。さらにCWCでのヨーロッパ勢との対戦では、鹿島が外国人部隊のレアルと対戦するなど整合性が取れていない。このため「すべてを決めているわけではなく、話し合いの土台を作っているところ。多くの方の意見を聞きながら、制度設計のための議論をしているところ」(原副チェアマン)でもある。 ▽規制緩和にあたり、「ロシアW杯の強豪国のGKは190センチ台が常識になりつつあるが、日本人選手の大型GKやCBは少ない。その結果、韓国人選手が増加している。規制緩和でその傾向が強まるのではないか」と懸念をぶつけてみた。 ▽すると原副チェアマンは「GKコーチは各年代で、日本の指導スタッフで一番遅れている。このため指導者の育成が急務になる」との見解を示した。そして「U-17の日本と韓国の試合を比べると、日本はペナルティーエリア内でのプレーが少なく、中盤でのプレーが多い。それが優秀な中盤の選手を生んでいるが、逆に大型GKやストッパー、ストライカーが育ちにくいのではないか」と私見を述べた。 ▽まさに正鵠を射ていると思う。Jリーグの多くのチームはボールロストを恐れ、サイドから攻撃を仕掛けながらも、なかなかクロスを入れない。かつての闘莉王や中澤のように、空中戦に圧倒的な強さを誇る選手も近年は激減した。ゴール前の競り合いほどスリリングなシーンはないだろう。「外国人枠の規制緩和」がJリーグのレベル向上につながるならば、早期の導入を期待したい。【六川亨】1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた、博識ジャーナリストである。 2018.09.20 21:01 Thu
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過去13年のうち残留ラインと言われる勝点34ではダメだった年が何回あるの?! の巻【倉井史也のJリーグ】

▽広島が負けて川崎が大勝したもんだから優勝争いがすんごくおもしろくなりつつあるんですけど、それにも増してハラハラドキドキなのが今年の残留レース。だってみなさん、26試合が終わったところで、 ・勝点30 湘南(25試合) ・勝点29 横浜FM、鳥栖、柏 ・勝点27 G大阪 ・勝点24 長崎 ▽って、これどんだけやばいのよ。 ▽ということで、今週は過去のこの時点の勝点がどうだったか、そして残留ラインはいくつだったかを調べてみましょう。ってことで、26節時点の順位と、最終節で残留するために必要だった勝点(15位の勝ち点ではなく、16位の勝点プラス1または16位よりも得失点差+1)は、 【2005年】 ・勝点30 柏、新潟 ・勝点29 大分 ・勝点28 清水、大宮 ・勝点25 東京V ・勝点20 神戸 残留ライン 勝点 36 【2006年】 ・勝点30 FC東京 ・勝点27 広島 ・勝点19 福岡、京都 ・勝点18 C大阪 残留ライン 勝点 28 【2007年】 ・勝点29 大分、広島 ・勝点24 甲府 ・勝点21 大宮 ・勝点11 横浜FC 残留ライン 勝点 33 【2008年】 ・勝点27 千葉 ・勝点26 磐田 ・勝点17 札幌 残留ライン 勝点 38 【2009年】 ・勝点30 大宮 ・勝点27 山形 ・勝点26 柏 ・勝点23 千葉 ・勝点14 大分 残留ライン 勝点 35 【2010年】 ・勝点30 仙台 ・勝点27 大宮 ・勝点24 FC東京 ・勝点23 神戸 ・勝点16 京都、湘南 残留ライン 勝点 37 【2011年】 ・勝点29 新潟、大宮 ・勝点28 浦和 ・勝点24 甲府 ・勝点20 山形 ・勝点12 福岡 残留ライン 勝点 34 【2012年】 ・勝点30 大宮 ・勝点28 G大阪 ・勝点26 新潟 ・勝点10 札幌 残留ライン 勝点 40 【2013年】 ・勝点29 甲府 ・勝点23 湘南 ・勝点19 磐田 ・勝点10 大分 残留ライン 勝点 26 【2014年】 ・勝点28 甲府 ・勝点26 C大阪、仙台 ・勝点25 大宮、清水 ・勝点12 徳島 残留ライン 勝点 36 【2015年】 ・勝点29 甲府、鳥栖 ・勝点27 仙台 ・勝点25 新潟 ・勝点21 松本(25試合) ・勝点20 清水 ・勝点18 山形(25試合) 残留ライン 勝点 29 【2016年】 ・勝点28 磐田 ・勝点27 新潟 ・勝点26 甲府 ・勝点19 名古屋、湘南 ・勝点16 福岡 残留ライン 勝点 30(得失点差-19) 【2017年】 ・勝点28 清水 ・勝点26 札幌 ・勝点23 広島 ・勝点21 甲府、大宮 ・勝点11 新潟 残留ライン 勝点 33 ▽今年の特筆すべき点は最下位のチームがこれまでで最も多い勝点を稼いでいるということ。つまり下剋上は起こりやすいのです。となると、下位のチームも順調に勝ち点を伸ばして……ということになりかねず、残留ラインは上がりそう。 ▽ということは2005年のように勝点36が目安か、あるいは2012年のように勝点40を目指さないと残留できないかも。てぇことで、ホームゲームの重みがますます増しているのでした。あ、タイトルの答えは6回。46パーセントも存在してるって、つまり勝点34だったら五分五分ってことですね。【倉井史也】 試合当日は、はやる気持ちを抑えられずスタジアムに受け付け開始と同時に駆けつけ、選手のバスが両方行ってしまうまで名残を惜しむ。自慢は対戦カードの因縁をよく覚えていること。特にサポーター寄りのネタが得意。パッと見は若いが実は年齢不詳のライター。 2018.09.20 21:00 Thu
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【特集】あのJリーガーもCLに出場していた!! いよいよ新シーズンのCLが開幕!

▽18日、2018-19シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)が開幕する。レアル・マドリーが3連覇中のCL。欧州の強豪クラブがビッグイヤーを掲げるため、熱戦を繰り広げることだろう。 ▽今大会には、ドルトムントのMF香川真司、ガラタサライのDF長友佑都、CSKAモスクワのFW西村拓真の3人の日本人選手が登録メンバー入り。香川、長友は過去にも出場経験があるが、西村が出場となれば、新たな日本人選手が歴史に名を刻むこととなる。 ▽そんな注目のCLは、今シーズンからDAZNが放映権を獲得。いつでもどこでも、世界最高峰の戦いを楽しむことが可能となる。今回は、DAZNで日ごろJリーグを楽しんでいる方のために、CLでプレーしたことのある現役Jリーガーを紹介したい。 チャンピオンズリーグを観るならDAZN!1カ月のお試し無料視聴はコチラから! ◆MFアンドレス・イニエスタ(ヴィッセル神戸) Getty ImagesCL通算成績:130試合11ゴール29アシスト 出場クラブ:バルセロナ 優勝回数:4回(2005-06、2008-09、2010-11、2014-15)▽現役Jリーガーの中で最もCLで結果を残しているのは、言わずもがなヴィッセル神戸のMFアンドレス・イニエスタだ。通算4度の優勝を経験しており、世界的に見ても数少ない記録の持ち主だ。 ▽数ある名シーンの中でも、取り分け記憶に残っているのは、2008-09シーズンの準決勝2ndレグのチェルシー戦。ジョゼップ・グアルディオラ監督に率いられたチームは、ベスト4での敗退が濃厚となっていたが、アディショナルタイム2分。右サイドからのクロスを繋ぐと、最後はイニエスタがゴール正面から豪快に蹴り込み同点に。アウェイゴールで勝利すると、決勝ではマンチェスター・ユナイテッドを下して、見事にビッグイヤーを掲げた。 ◆FWフェルナンド・トーレス(サガン鳥栖)Getty ImagesCL通算成績:79試合20ゴール10アシスト 出場クラブ:リバプール、チェルシー、アトレティコ・マドリー 優勝回数:1回(2011-12)▽イニエスタと同様に、CLで優勝経験があるのはサガン鳥栖のFWフェルナンド・トーレスだ。リバプール、チェルシー、アトレティコ・マドリーと3クラブでCLに出場。2011-12シーズンのCLを制している。 ▽優勝したシーズンの準決勝では、連覇を目指すバルセロナと対戦。1stレグで1-0と勝利していたチェルシーは、アウェイでの2ndレグで2-1と1点ビハインド。このままいけばアウェイゴール差で勝ち上がれるものの、1点取られれば形勢が逆転する状況でトーレスが投入された。バルセロナの猛攻に遭っていたチェルシーは何とか凌いでいると、後半アディショナルタイムに相手のシュートをブロックしクリア。これを前線で待ち構えていたトーレスが受けて独走。最後はGKビクトール・バルデスをかわし、無人のゴールへ決めて決勝進出を確実なものとした。 ◆FWルーカス・ポドルスキ(ヴィッセル神戸)Getty ImagesCL通算成績:29試合13ゴール3アシスト 出場クラブ:バイエルン、アーセナル、ガラタサライ▽CL優勝という結果を残せてはいないが、経験を積んでいるのはヴィッセル神戸のFWルーカス・ポドルスキだ。バイエルン、アーセナル、ガラタサライと3クラブでCLに出場しているポドルスキだが、最高成績はベスト8。バイエルン時代の2006-07シーズン、2008-09シーズンで準々決勝まで勝ち進んでいた。 ▽強烈な左足のシュートを持つポドルスキ。CLでらしさを発揮したゴールは、2012-13シーズンのモンペリエ戦で決めた豪快なダイレクトボレー、2013-14シーズンの古巣バイエルン戦で決めた豪快ゴールだろう。とりわけ、モンペリエ戦のゴールは圧巻。ボックス手前のFWオリヴィエ・ジルーが浮き球のパスを送ると、ボックス左に走り込んだポドルスキが得意の左足で豪快にボレーで合わせた。 ◆MF中村俊輔(ジュビロ磐田)Getty ImagesCL通算成績:17試合2ゴール3アシスト 出場クラブ:セルティック▽日本が誇るスーパーレフティ、ジュビロ磐田のMF中村俊輔は、CLの舞台で強烈なインパクトを残している。セルティック時代の2006-07シーズンから2008-09シーズンまでの3シーズン連続で出場。とりわけ、中村にとって初出場となった2006-07シーズンは圧巻だった。 ▽グループステージでマンチェスター・ユナイテッド、コペンハーゲン、ベンフィカと同居したセルティック。初戦のユナイテッド戦、2-1とビハインドで迎えた43分に中村の左足が輝く。ボックス手前でFKを得ると、中村が左足一閃。これがゴール右隅に決まり、GKエドウィン・ファン・デル・サールは一歩も動けなかった。 ▽そして迎えたグループステージ第5節。リターン・マッチとなった試合でも中村は輝きを見せる。ゴールレスで迎えた81分、やや遠目の位置でFKを得ると、大きく弧を描いたシュートはまたしてもゴール右隅へ。名手ファン・デル・サールも手が届かず、2試合連続でユナイテッドからゴールを奪った。なお、試合は1-0で勝利してる。 ◆DF内田篤人(鹿島アントラーズ)Getty ImagesCL通算成績:29試合1ゴール2アシスト 出場クラブ:シャルケ▽鹿島アントラーズのDF内田篤人は、御存知の通りシャルケの右サイドバックとして活躍。CL常連だったシャルケの主力として、29試合でプレーしていた。 ▽最高成績は加入1年目の2010-11シーズンで残したベスト4。内田は加入後すぐにレギュラーとなり、グループステージ第5節のリヨン戦で初アシストを記録。DF3人を相手にドリブルを仕掛け、アーリークロスでクラース・ヤン=フンテラールのゴールをアシストした。準々決勝では、DF長友佑都が所属するインテルと対戦。初の日本人対決も実現させると、2戦合計4-6で勝利。準決勝のマンチェスター・ユナイテッド戦には2試合ともフル出場したが、チームは2戦合計4-3で敗れて敗退となった。 ▽2012-13シーズン、2013-14シーズンと2年連続でベスト16入りを果たしたシャルケ。内田は2013-14シーズンのグループステージ第1節ステアウア・ブカレスト戦でCL初ゴールを記録した。 ◆MF小野伸二(北海道コンサドーレ札幌)Getty ImagesCL通算成績:9試合 出場クラブ:フェイエノールト▽フェイエノールトで2001-02シーズンのUEFAカップ(現ヨーロッパリーグ)を制した北海道コンサドーレ札幌MF小野伸二もCLの出場経験がある。UEFAカップを制したシーズン、フェイエノールトはCLに出場。1次リーグでバイエルン、スパルタ・プラハ、スパルタク・モスクワと同居すると、1勝2分け3敗で3位に。そのままUEFAカップへと回っていた。 ▽加入1年目の小野は、既にレギュラーとしてプレー。CLでも4試合に出場していた。CLでは結果が残せなかったものの、UEFAカップで優勝し、日本人として初めてUEFAの大会を制した選手となった。なお、翌シーズンもCLに出場したフェイエノールトで、小野は5試合に出場。しかし、チームはユベントス、ニューカッスル、ディナモ・キエフと同居した1次グループで敗退となっていた。 ◆MF稲本潤一(北海道コンサドーレ札幌)Getty ImagesCL通算成績:7試合1ゴール 出場クラブ:アーセナル、ガラタサライ▽かつては日本代表としても活躍した北海道コンサドーレ札幌のMF稲本潤一。ガンバ大阪から2001年にアーセナルへとレンタル移籍。すると、加入1年目のCLでデビューを果たす。グループステージ第2節のシャルケ戦の76分、フランス代表として活躍していたMFロベール・ピレスに代わって出場。チームは3-2で勝利していた。 ▽当時のCLは、1次リーグ、2次リーグと大会方式が現在と異なっており、2次リーグ第4節のレバークーゼン戦にも稲本は出場。84分にカメルーン代表として活躍したDFローレンに代わって出場していた。 ▽アーセナルでは2試合の出場に終わったが、2006-07シーズンに在籍したガラタサライでは主力として出場。グループステージの5試合に出場し第5節のボルドー戦では3-0とリードを許した73分にCL初ゴールを記録していた。 ◆MFミハエル・ミキッチ(湘南ベルマーレ)Getty ImagesCL通算成績:8試合2ゴール 出場クラブ:ディナモ・ザグレブ▽湘南ベルマーレのMFミハエル・ミキッチは、ディナモ・ザグレブ(当時はクロアチア・ザグレブ)に所属していた1998-99、1999-2000シーズンにCLでプレーした経験を持つ。 ▽1998年のミキッチは18歳の若手。初戦のアヤックス戦でCLデビューを果たすと、第2節、第3節と出場しなかったものの、第4節のポルト戦で先発フル出場。この試合で1ゴールを決め、チームのCL初ゴールを記録した。 ▽翌シーズンもディナモ・ザグレブはCLに出場。ミキッチもグループステージの5試合でプレーし、マンチェスター・ユナイテッド、シュトゥルム・グラーツ、マルセイユと対戦。グループステージ最終節のマルセイユ戦でゴールを決めていた。 ◆GKミッチェル・ランゲラック(名古屋グランパス)Getty ImagesCL通算成績:3試合 出場クラブ:ドルトムント▽今シーズンから名古屋グランパスでプレーするオーストラリア代表GKミッチェル・ランゲラックもCL経験者だ。ドルトムント時代、GKロマン・ヴァイデンフェラーの控えとして多くの試合でベンチに座っていたランゲラック。2013-14シーズン、2014-15シーズンのグループステージで出場を果たしている。 ▽なお、CLデビュー戦となったナポリ戦では、ナポリFWロレンツォ・インシーニェのシュートをセーブしようとしてポストに激突。前歯を2本失ってしまう痛いエピソードを持っている。 ◆FWジョー(名古屋グランパス)Getty ImagesCL通算成績:5試合2ゴール 出場クラブ:CSKAモスクワ▽マンチェスター・シティやエバートン、ガラタサライでのプレー経験があるジョー。そんなジョーのCLデビューは、18歳の時に加入したロシアの強豪CSKAモスクワだった。ジョーは、加入2年目の2006-07シーズンのグループステージ第2節のハンブルガーSV戦でCLデビュー。このシーズンはわずか6分の出場に終わったが、2007-08シーズンはグループステージの4試合に出場。インテル戦ではホーム、アウェイともに1ゴールずつを記録していた。なお、いずれもチームはグループステージで敗退している。 ◆MF清武弘嗣(セレッソ大阪)Getty ImagesCL通算成績:1試合 出場クラブ:セビージャ▽セレッソ大阪で司令塔として活躍するMF清武弘嗣。清武は、セビージャ在籍時にCLデビューしている。2016-17シーズン、ユベントス、リヨン、ディナモ・ザグレブと同居したセビージャ。清武は、グループステージ第4節のディナモ・ザグレブ戦に途中出場を果たした。 ▽なお、セビージャはグループステージを突破。ラウンド16では、岡崎慎司が所属しているレスター・シティと対戦し敗退。清武はC大阪への復帰が発表されており、決勝トーナメントに出場することはなかった。 ◆FW柿谷曜一朗(セレッソ大阪)Getty ImagesCL通算成績:3試合 出場クラブ:バーゼル▽清武と同じC大阪でプレーするFW柿谷曜一朗もCLを経験している。バーゼルに所属していた2014-15シーズン、レアル・マドリー、リバプール、ルドゴレツとグループステージで同居。柿谷は、グループステージのマドリー戦2試合に途中出場を果たしている。チームはグループ2位でラウンド16に進出すると、ポルトとの2ndレグにも柿谷は出場。しかし、ゴールを奪うこと無くチームは4-0で敗れ敗退していた。 ◆FWベサルト・ベリーシャ(サンフレッチェ広島)Getty ImagesCL通算成績:2試合1ゴール 出場クラブ:ハンブルガーSV▽今夏メルボルン・ビクトリーからサンフレッチェ広島に加入したコソボ代表FWベサルト・ベリーシャもCL経験者だ。ベリーシャは、ハンブルガーSVに所属していた2006-07シーズンに出場。アーセナル、CSKAモスクワ、ポルトと同居したグループステージで2試合に出場。最終節のCSKAモスクワ戦ではフル出場を果たすと、1ゴールを記録している。 ◆GKジョニー・レオーニ(栃木SC)Getty ImagesCL通算成績:6試合 出場クラブ:チューリヒ▽スイス代表経験もある栃木SCのGKジョニー・レオーニもCLでゴールを守ったことがある。母国のチューリヒ在籍時の2009-10シーズンで出場。レアル・マドリー、ミラン、マルセイユと同居したグループステージで全6試合に出場している。チームは1勝1分け4敗と結果を残せず、マドリーには5失点、マルセイユには6失点とレオーニにとっては悔しい結果となった。 ◆FWヘイス(アルビレックス新潟)Getty ImagesCL通算成績:1試合 出場クラブ:PSV▽北海道コンサドーレ札幌を退団し、アルビレックス新潟に加入したFWヘイスもCLに出場していた。PSVでプレーしていた2007-08シーズン、PSVはCLに出場。CSKAモスクワ、インテル、フェネルバフチェとグループステージで同居した。ヘイスは初戦のCSKAモスクワ戦でベンチ入りを果たすも出場機会はなく、第2節からはメンバー外に。それでも第6節のインテル戦に途中出場を果たした。 ◆FWダビド・バラル(徳島ヴォルティス) CL通算成績:0試合 出場クラブ:レアル・マドリー ▽今夏徳島ヴォルティスに加入したFWダビド・バラルは、出場機会こそなかったものの、CLのメンバー入りを果たしたことはある。遡ること13シーズン、2005-06シーズンの出来事。バラルはレアル・マドリー出身で、グルーステージのオリンピアコス戦でメンバー入りを果たし、ベンチに座っていた。 ◆MF水野晃樹(ロアッソ熊本) CL通算成績:0試合 出場クラブ:セルティック ▽バラル同様に出場機会はなかったものの、ベンチ入りを経験したのはロアッソ熊本のMF水野晃樹だ。中村俊輔が所属していた時期にセルティックへと入団した水野は、2008-09シーズンのグループステージ、ビジャレアル戦でベンチ入りを果たしている。 ▽CLの本戦に出場した、またはベンチ入りした選手たちを紹介してきたが、予選に出場した選手を含めればまだまだ居る。ベガルタ仙台のFWハーフナー・マイク、セレッソ大阪のMF田中亜土夢はHJKヘルシンキ時代に予選を戦っている。また、ヴァンフォーレ甲府のMF瀬戸貴幸はルーマニアのアストラ時代にCL予選に出場。ヨーロッパリーグでは本戦でもプレーしている。 ▽その他、浦和レッズのFWズラタン・リュビヤンキッチ(NKドムザレ/ヘント)、柏レイソルのFWクリスティアーノ(ザルツブルク)、徳島ヴォルティスのFWピーター・ウタカ(オーデンセ)なども居る。 ▽世界中が熱狂する欧州サッカー最高峰の戦い、UEFAチャンピオンズリーグ。熱い戦いは今夜25時55分、バルセロナvsPSV,インテルvsトッテナムで幕を開ける。チャンピオンズリーグを観るならDAZN!1カ月のお試し無料視聴はコチラから! 2018.09.18 22:00 Tue
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急に心配になってきた…【原ゆみこのマドリッド】

▽「昨季と同じ手は使えないわよね」そんな風に私が頭を悩ましていたのは月曜日、CLグループリーグ1節に備え、アトレティコがモナコに着いた映像をお昼のニュースで見た時のことでした。いやあ、スタッド・ルイ2世スタジアムで記者会見に現れたコケも「昨季のウチは最弱の相手との2試合で悪い結果を出して、グループ敗退した」と言っていたんですが、実際、一番痛かったのは初戦で、攻めても攻めても点が取れず、ローマとスコアレスドローに終わってしまったこと。もちろんホームでの2節、チェルシー戦で逆転負けを喰らったのも褒められたものではないんですが、おかげでアゼルバイジャンのカラバフとの連続引き分けが止めとなり、最後は3位でヨーロッパリーグへ回ることに。 ▽その結果、強敵があまりいない大会で快進撃を続け、リヨンの決勝で久々のタイトルを獲得できたのは有り難かったんですが、今季のCL決勝は来年6月1日にワンダ・メトロポリターノで開催。となれば、奇しくもアゼルバイジャンの首都バクーで行われる、5月29日のEL決勝で連覇したとしてもファンはあまり喜べないでしょうし、それこそCL決勝と日付が近すぎて、スタジアムでのパブリックビューイングどころか、祝勝行事すらできないかもしれない? ▽それもこれもこの夏はUEFAスーパーカップでお隣さんを堂々たる2-4で破り、クラブ史上最強メンバーを揃えたチームになったと期待されながら、リーガが始まるやいなや、まさしく、1年前と同じゴール日照りに陥ってしまったせいですが、今年もまた、スペインでのCL放送局が変更。近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)がちゃんと初戦からチャンネルを探し出せるかなんて、些末なことばかり気になってしまうのは、私が本質から目を背けたいからなんでしょうかね。 ▽まあ、CLについてはまた後では話すことにして、各国代表戦が終わって再開した先週末のリーガでマドリッド勢がどうだったかもお伝えしていかないと。金曜にはエスタディオ・バジェカスのスタンド閉鎖で3節を延期していた弟分のラージョが1部昇格により、リニューアルオープンしたアルコラスでウエスカと対戦。前半29分、ストークシティからのレンタルで今季加入したインビュラが圧巻のロングシュートを決め、0-1の勝利で最下位を脱したという朗報があったんですけどね。実は私が確認を待っているのは土曜のアラベス戦がホームで開催できるのかどうかで、一応、市の安全検査に合格したものの、まだわからないってまったく、呑気な話じゃないですか。 ▽一方、来週CLがある兄貴分たちは揃って土曜試合となったものの、いやあ、午後1時のワンダのピッチは日差しが強く、暑かったのはわかりますけどね。それを考えれば、枠内シュートが1本もなかった前節のセルタ戦に比べ、何度もアトレティコがチャンスを作っていたのは進歩でしたが、前半13分にグリーズマンの1対1から始まって、CKからサルールのヘッドもゴディンのシュートもGKドミトロビッチに弾かれてしまっては何にもなりませんって。両チームとも無得点のまま始まった後半もゴール前でコケがグリーズマンのキラーパスをすかすという、目を覆いたくようなロストチャンスがあったため、シメオネ監督は早々にレマルをコレアに交代。更に25分にはこの日、中盤でしっかりエイバルの攻撃を抑えていたロドリを下げ、FWを入れたんですが…。 ▽この起用策がスタンドからpito(ピト/ブーイング)を受けてしまったんですよ。うーん、後でシメオネ監督は、「コケかサウールという選択もあったが、entendi que ellos podian crear mejor transicion en ataque/エンテンディ・ケ・エジョス・ポディアン・クレアル・メホール・トランシシオン・エン・アタケ(彼らの方が攻撃でより良い形を作りだせると思った)」とロドリを下げた理由を説明していましたけどね。そのFWが現在、カリニッチが負傷中のため、カンテラーノ(アトレティコBの選手)の19歳、リーガ初出場のボルハ・ガルセスだったのも元々、少数精鋭のチームであるからして仕方なかったんですが、事態が急転直下したのは41分。ゴディンのミスから、エンリッチに先制点を決められてしまうなんて、絶体絶命とはまさにこのこと? ▽え、本来だったらその日、ウルグアイ代表でアメリカまでの長旅をしてきた32歳のキャプテンは火曜にCLモナコ戦があることも鑑みて、温存されるはずじゃなかったのかって?そうなんですが、先発予定だったリュカが前夜、食あたりを起こしてしまったため、急遽、出場することに。でもねえ、デ・ブライシのクロスをエンリッチのいる方に弾いてしまい、ゴール前から蹴り込まれたのではGKオブラクだって、何もできませんって。残り3分、しかもお隣さんと違い、奇跡のremontada(レモンターダ/逆転劇)体質でない彼らにはもう期待できないと思ったか、この時点で席を立つファンも結構、いたんですが…何と、その奇跡が起こったんですよ! ▽それはロスタイム最後の1分、コレアがエリア内右奥から入れたパスをグリーズマンは空振りしてしまったんですけどね。中央で待ち受けていたボルハが、バロンドール受賞を目指す、W杯優勝フランス人ストライカーの信じられないミスにも動じず、右足を一閃。これがとうとうドミトリビッチを破り、土壇場で同点ゴールとなったから、驚いたの何のって。ここで時間切れになったため、試合は1-1で終わり、殊勲の当人も「Es debut amargo porque me hubiera gustado ganar/エス・デビュー・アマルゴ・ポルケ・メ・ウビエラ・グスタードー・ガナール(勝ちたかったから、苦いデビューだね)」とどこか、不満げでしたが、もしや彼、第2のel Nino(エル・ニーニョ/子供)になれるかも。 ▽ええ、奇しくも昨季、アトレティコを退団したフェルナンド・トーレスのお別れ試合だったのもエイバル戦でしたし、今はサガン鳥栖でプレーする当人もマハダオンダ(マドリッド近郊)での練習や5月のナイジェリア代表との親善試合で一緒だった後輩のお手柄にお祝いのメッセージを送っていますしね(https://twitter.com/Torres/status/1041126769657565184 )。ジエゴ・コスタ不発のせいもあり、リーガ4試合で早くも勝ち点7も落としてしまい、すでに優勝争いのライバル、バルサとレアル・マドリーと距離ができてしまったチームのため、「Es un momento para aguantar y estar fuerte/エス・モメントー・パラ・アグアンタール・イ・エスタル・フエルテス(今は耐えながら、気持ちを強く持つ時)」(シメオネ監督)の助けに少しでもなってくれたらと。 ▽そして月曜にはモナコに旅立ったアトレティコですが、負傷によるお留守番は変わらず、カリニッチ、ビトロ、サビッチ、アリアス。代わりに4人、ボルハも含めたカンテラーノが招集されているんですが、リュカが回復したのは不幸中の幸いだったかと。相手のモナコも週末のリーグ1のトゥールーズ戦を急性胃腸炎で欠場した、アトレティコファンには決して忘れられないゴールゲッター、ファルカオが出られるようなため、火曜午後9時(日本時間翌午前4時)からの一戦は絶対、見逃せませんよね。 ▽え、その土曜にはバルサはレアル・ソシエダに1-2で逆転勝利、開幕4連勝を飾ったものの、マドリーはそれに続けなかったんだろうって?その通りで夜には近所のバルに向かった私でしたが、うーん、ラージョとの3節が延期になったため、ベリッソ監督に3週間も作戦を考える時間ができたのがマズかったですかね。サン・マメスでのマドリーはアスレティックの強烈なプレスとマンマークに苦しんだだけでなく、前半32分にはマルセロの守る左サイドから攻め込まれ、先制されてしまうことに。ゴール前にデ・マルコスが送ったパスをウイリアムスは撃てなかったものの、こぼれ球をムニアインが押し込んで、スペインU21代表で何年もお世話になったロペテギ監督に恩返しされているんですから、困ったもんじゃないですか。 ▽後半は中盤の底としてほとんど機能していなかったクロースをその役割から解放するため、セバージョスに代わってカセミロが入ったマドリーでしたが、ようやく同点ゴールを奪えたのはイスコが出てきてから。ええ、後で当人も「ボクより上手いチームメートがいるのかもしれないし。Lo de que con Lopetegui iba a ser Isco y diez mas lo deciais vosotros/ロ・デ・ケ・コン・ロペテギ・イバ・ア・セル・イスコ・イ・ディエス・マス・ロ・デシアイス・ボソトロス(ロペテギ監督なら、スタメンはイスコと10人云々は君ら(マスコミ)が言っていたことだから)」と、スペイン代表時代から重用してくれた監督だったにも関わらず、前節のレガネス戦同様、彼はモドリッチと交代でピッチに登場。それから3分もしないうちに、ベイルのクロスをヘッドで決めてくれたんですよ。 ▽うーん、こちらもアトレティコと一緒で敵GKのウナイ・シモンが大活躍しましたからね。この夏、ケパがチェルシーに行ってしまったアスレティックはエレリンが負傷、もう1人のGK、ラミスが契約延長を拒み、ずっと招集されない状態が続いているため、エルチェにレンタルに出したばかりだった21歳のシモンを急遽、呼び戻したという事情があるんですが、どうやらこの選手は大当たりだったよう。セルヒオ・ラモスのロングパスに追いついたアセンシオが放ったシュートも弾かれて結局、マドリーはサン・ホセとミケル・リコで守りを固めた相手に最後まで勝ち越し点を奪えません。終盤、ベイルの代わりにルーカス・バスケスを入れ、FWマリアーノを使わなかったことを批判もされたロペテギ監督でしたが、とりあえず、この日は鬼のような気迫でプレスをかけていたアスレティックが頑張ったということにしておきましょうか(最終結果1-1)。 ▽そしてマドリーも水曜にはローマ戦で控えているんですが、注目はここ2試合、リーガ戦で先発したGKクルトワがCLでもリピートするのか。実際、この2週間、コスタリカ代表に行かず、バルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場でずっとトレーニングをしていたケイロル・ナバスにはアスレティック戦でプレーしない理由がまったくなかったんですが、これをCL前の温存と考えるか、正GKはクルトワになったと考えるべきか、迷うところ。相手ローマのアタッカーは昨季、アトレティコがグループリーグで対戦した時とあまり変わらず、ジェコやシャーラウィ、ペロッティらになりますが、開幕からの2つのミニダービーでは入りが悪かったサンティアゴ・ベルナベウが水曜午後9時、CL戦では満員になるのかも気になりますね。 ▽一方、残りの弟分チームは日曜試合となったんですが、正午からビジャレアル戦がキックオフとなったレガネスは、いえ、ブタルケは夏の間に改装され、プレスコンフェレンスルームやミックスゾーンなど、かなりキレいになっていたんですけどね。スタンドを満員にしたファンもいつものように一生懸命、応援していたんですが、どうやら選手が16人も入れ替わった新生レガネスもゴールがなかなか決まらないという悩みを克服できていなかったよう。ええ、前節のマドリー戦では成功したものの、後半3分にカリージョがPKまで外していては、20分に途中出場のバッカにFKから決められたヘッドの1点を返せず、とうとうラージョと入れ替わりで最下位になってしまっても仕方なかったかと(最終結果0-1)。 ▽未だに勝ち点がたったの1だけとあって、4節終了時に早くも「Afrontamos los proximos partidos como finales/アフロンタモス・ロス・プロキシモス・パルティードス・コモ・フィナレス(これから数試合は決勝だと思って戦う)」(ルーベン・ペレス)という状態になってしまったのはどうにも心配なんですが、彼らの次戦は土曜、イプルアでのエイバル戦。ミッドウィーク開催の来週水曜はバルサとのホームゲームだけに、何とか勝利を手に入れておきたいところですが、こればっかりはねえ。なまじっか、前任者のガリターノ監督(レアル・ソシエダ)が2年連続、1度も降格圏に落ちずに1部残留を達成しているため、ペジェグリーノ新監督も大変ですよね。 ▽そして日曜最後に待っていたサプライズはヘタフェで何と、サンチェス・ピスファンでのセビージャ戦で0-2の勝利を挙げたから、感心したのなんのって。ええ、速攻で開始3分、ホルヘ・モリーナのスルーパスからアンヘルが先制ゴールを挙げると、38分にも敵がエリア内でクリアミスに失敗したボールを拾い、オフサイドにならずに2点目を奪ってくれます。逆にセビージャはVAR(ビデオ審判)でベン・イェデルのゴールが認められず、この辺はツキもあったような気もしましたが、ようやく柴崎岳選手も後半途中、アンヘルに代わって、3試合ぶりにピッチに立てましたしね。とりわけ今週土曜、コリセウム・アルフォンソ・ペレスでのミニダービーに兄貴分のアトレティコより上の5位という高みから挑めるのは選手たちも気分がいいかと。 ▽まあ、そんな感じの週末だったんですが、この先、10月のインターナショナル・マッチウィークのparon(パロン/リーガの停止期間)まで、CLやELがあるチームは18日間で6試合という過密日程に突入。頭数の少ないアトレティコなど、疲労が心配なんですが、逆にトップクラスの選手を大量に抱えているマドリーの方はいつもと違う顔を見られるいい機会になるかも。翻って、ヨーロッパの試合のない弟分たちにとっては地道に勝ち点を積み上げていく時期になりましたが、まだまだリーガは始まったばかり。これからマドリッド第3のチーム争いがどう発展していくのかも気になりますね。【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2018.09.18 17:01 Tue
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安室さんの引退で思い出す98フランスW杯【六川亨の日本サッカーの歩み】

▽安室奈美恵さんが9月16日のコンサートを最後に歌手活動から引退した。彼女の引退に、感慨深い思いを抱いているサッカーファンもいるのではないだろうか。 ▽遡ること20年前、98年のフランス大会で日本は初めてワールドカップの出場を果たした。当時は多くの旅行代理店がフランスW杯のツアーを企画。身近なところでは親族が新婚旅行にとツアーに申し込んだ。 ▽しかし日本戦のチケットは入手が困難で、親族の申し込んだツアーは中止になり、新婚旅行も取りやめに。あるツアーでは、現地入りしたものの全員分のチケットを確保できず、仕方なくじゃんけんでチケットを争うという、笑うに笑えない話もあった。 ▽こうして迎えた6月14日、トゥールーズでの初戦、日本対アルゼンチン戦でのことだった。試合前、大会公式ソングの「カップ・オブ・ライフ」がスペイン語でスタジアムに流れた。リッキーマーティンの公式ソングは英語で歌われたが、元々はスペイン語版を英訳したもの。それをあえてスペイン語版で流したのは、アルゼンチンのサポーターに向けてのメッセージだったのだろう。 ▽そして次に流れたのは、安室奈美恵さんの「CAN YOU CELEBRATE?」だった。前年の97年のヒットソングだが、意表を突かれた選曲だった。この曲をスタジアムで聴き、涙したのはファン・サポーターだけではなかった。取材した記者、カメラマンも97年のW杯最終予選の苦しさを思い出しつつ、あたかも彼女が日本のW杯初出場を祝福してくれているようで、大いに涙腺が緩んだものだ。 ▽大会組織委員会の粋な計らいでもある。試合はバティストゥータの決勝点で0-1と敗れるなど、初めてのW杯は3戦全敗に終わった。あれから20年、フランスが再びW杯を制し、安室奈美恵さんは歌手活動から引退した。 ▽彼女の名曲を耳にするたびに、チケット騒動も含めて熱狂的だったフランスW杯を思い出す人も多いのではないだろうか。 ▽余談だが、16年リオ五輪のグループリーグ最終戦、日本対スウェーデン戦の前にはABBAの「ダンシング・クイーン」がスタジアムに流れた。ABBAはスウェーデンを代表する名バンドだ。そこで次は日本のどのミュージシャンの、どんな曲がかかるのか期待したが、試合前の音楽はABBAの1曲だけ。肩すかしを食らいがっかりしたのを覚えている。【六川亨】1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた、博識ジャーナリストである。 2018.09.18 17:00 Tue
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そして、アンドレス・イニエスタは日本へ【編集部コラム】

「ありがとう、イニエスタ。何よりも友人でいてくれて」 Getty Images▽2018年4月28日、リーガエスパニョーラ第35節でラス・パルマスをホームに迎えたエスパニョールの本拠地コルネジャに、MFアンドレス・イニエスタ(ヴィッセル神戸)への感謝を告げるバナーが掲げられた。前日に退団を発表していたバルセロナの主将に対する、敵対関係にあるはずのクラブからの異例の惜別だ。 ▽このエピソードが象徴するように、ライバルチームのファンからも敬意を集めるイニエスタ。本稿では、その人物像に迫っていく。 ◆ラ・マシアの傑作Getty Images「みんな、覚えておけよ! 今日、アンドレス・イニエスタと練習したことを」――ジョゼップ・グアルディオラ ▽バルセロナの下部組織に所属していたイニエスタが、16歳にして初めてトップチームの練習に参加した日のこと。現役時代のMFグアルディオラは、一目でイニエスタの才能に惚れ込んだという。上記の発言は、トップチームのロッカールームで発せられたものだ。 ▽そして、2008年に指揮官としてバルセロナに帰還したグアルディオラ監督は、2012年の退任までにチャンピオンズリーグ(CL)2度、リーガエスパニョーラ3度を含む計14度の戴冠をイニエスタと共に果たした。 Getty Images▽その中でも、2008-09シーズンのCL準決勝は印象的だ。ホームでの1stレグを0-0で終え、2ndレグでチェルシーとのアウェイ戦に臨んだバルセロナは、0-1のビハインドで試合終盤を迎えた。絶体絶命の状況だったが、アディショナルタイムにメッシからのボールを受けたイニエスタが、GKペトル・チェフの牙城を崩す同点弾を奪取。クラブをファイナルに導いている。なお、その一振りがこの試合唯一のバルセロナの枠内シュートとなった。 ▽その後、決勝のマンチェスター・ユナイテッド戦でもイニエスタは先制アシストを記録。12歳の頃にラ・マシア(バルセロナの下部組織寮)に入寮し、家族と離れ離れになったことを嘆いていたアンドレス少年は、トップチームで眩い輝きを放ち最大のタイトルをもたらした。今では、「覚えておけよ! 」と言われるまでもなく、サッカーファンにとってかけがえのない存在となっている。 ◆故郷への思いGetty Images▽イニエスタのキャリアは、生まれ育ったアルバセテのクラブからスタートした。8歳の頃に、アルバセテ・パロンピエの下部組織に入団。卓越した戦術眼とドリブル能力ですぐさま特別な才能を示すと、12歳で参加した全国大会で様々なクラブからの注目を集め、バルセロナを選択することとなった。 ▽その後、バルセロナで暮らすことになったイニエスタだが、スターになってからも故郷を忘れていない。2012-13シーズン、アルバセテ・パロンピエはセグンダB(スペイン3部)を3位で終えたものの、選手の給料24万ユーロ(現在のレートで約3100万円)を払えず。4部降格の処分を受ける寸前だった。 ▽以前から同クラブの財政難について、「僕が育ったチームであり、夢が生まれた場所です。資金拡大の一歩をお願いします」と救済を呼び掛けていたイニエスタは、降格処分寸前で未払い給与を肩代わり。幼少の頃の恩を数倍にして返してみせた。 ◆バロンドールに値した男Getty Images▽あらゆるサッカー関係者から称賛を受けるイニエスタ。しかし、その実、サッカー界最高の個人賞であるバロンドールを獲得したことはない。ここ10年は、同時期に圧倒的な結果を残しているFWクリスティアーノ・ロナウド、リオネル・メッシが独占している状態だ。もちろん、両者の実力や栄光に疑いの余地はなく、受賞も概ね妥当なものだろう。しかし、2010年の選出には多くの異論が寄せられている。 ▽2010年のバロンドールは、メッシが受賞。イニエスタは南アフリカ・ワールドカップでスペイン代表優勝の立役者となっていたにも拘らず、2位に留まった。後に、ジダン氏やDFセルヒオ・ラモスなど多くの関係者が、「あの年はイニエスタが値していた」という見解を述べている。 ▽これに関して、イニエスタのバルセロナ退団が濃厚となったタイミングで、バロンドールを主催する『フランス・フットボール』の編集者、パスカル・フェレ氏が謝罪。「彼の利他主義によって、確かにその才能の認知が難しくなった」、「バロンドールの受賞を逃してきた選手の中で、彼の不在は特に痛い」と、メッセージを掲載した。 ▽しかし、イニエスタには更に大切なものがあったようだ。フェレ氏の謝罪について問われると、以下のように返答した。 「何の未練も抱いていない。自分にとって、より価値があるのは全ての人々からの愛情だ」 ◆歓喜は友人と共にGetty Images▽バロンドールが賛否を巻き起こす前年、スペインは悲しみに包まれた。当時エスパニョールで急成長を遂げ、A代表入り目前と噂されていたダニ・ハルケが、急逝していたためだ。そのハルケとユース年代の代表で顔を合わせ、家族ぐるみの付き合いをしていたイニエスタが、特に大きなショックに見舞われたことは想像に難くない。 ▽そして、2010年南アフリカW杯、オランダ代表との決勝で延長戦後半11分に決勝ゴールを決めたイニエスタは、シャツをまくり上げてアンダーウェアに書かれたメッセージを捧げた。 「ダニ・ハルケ、いつも僕らと共に」 ▽もちろん、この行為は規定に違反するため、イエローカードを提示されている。しかし、これほど美しい反則があるのだろうか。 ▽このエピソードにより、イニエスタは冒頭で触れたようにライバルクラブから称賛を集めるに至った。なお、エスパニョールサポーターの「ありがとう、イニエスタ。何よりも友人でいてくれて」というバナーには、ハルケが着用していた背番号である「21」が添えられていたようだ。 《超ワールドサッカー編集部・上村迪助》Jリーグを観るならDAZN!1カ月のお試し無料視聴はコチラから! 2018.09.16 16:00 Sun
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スペインがまた強くなったのは嬉しいけど…【原ゆみこのマドリッド】

▽「瞬間移動でもできなきゃ、両方見張るのはムリよね」そんな風に私が溜息をついていたのは木曜日、サンティアゴ・ベルナベウから今季、バルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場施設内に移ったレアル・マドリーのオフィスを所用で訪ねた後、もう各国代表に行っていた選手もほとんど戻っているはずだし、練習も終わって時間的にそろそろかと、関係者用出入り口に回った時のことでした。いやあ、いつものように選手の車の出待ちをするファンは20人程、もう、そう暑くはないものの、強烈な紫外線の降り注ぐ中、辛抱強く待っていたんですけどね。丁度、取材に来ていたTVのカメラマンに誰か通ったかと訊いたところ、「今日はほとんど、もう1つの出口から帰っているらしい」との答えが。 ▽そう、昨今ではバラハス空港ターミナル4まで行くセルカニアス(国鉄近郊路線)のValdebebas駅から、ほんの徒歩1分でこちらの出入り口に着けるため、車を持たないファンでもアクセスは容易になったと言えるんですけどね。だからって、必ずしもお目当ての選手に出会えるかといえば、そうは問屋が卸さず。ええ、選手用出口が他にもあるせいで、そちらまで広大な敷地に沿って歩いて20分ぐらいとなれば、いえ、マハダオンダ(マドリッド近郊)のアトレティコ練習場も出口は2つあるんですけどね。あまり離れていないため、敷地の角に立って待機、車が出て来るのを見て駆けつけるなんて技が使えたりするんですが、ベルデベバスでは望むべくもないかと。 ▽そうこうするうち、ファンが「バラン!」と呼ぶ声が聞こえたため、振り返ると、1台のアウディが颯爽と高速道路に向かっていましたが、最近はマドリー選手の車もなかなか止まってくれなくてねえ。試合前の合宿も練習場敷地内のホテルとあって、姿を見ることも叶いませんし、そう思うと、選手たちが一般道を歩いてスタジアムにあるロッカールームに戻るヘタフェなど、ファンとの距離が近くていいと思うんですが…難点は彼らを含むレガネス、ラージョら弟分チームは毎年、メンバーが大量に入れ変わるため、私ですら、シーズン序盤は名前と顔が一致しない選手が多いことでしょうか。 ▽まあ、リーガ再開はこの金曜からなので、先にスペインのネーションズリーグ2節がどうだったか、お話していくことにすると。いやあ、これが予想に反して、goleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)になってしまったんですよ。先週、1-2で勝利したイングランド戦から、マルティネス・バレロ(エルチェのホーム)ではスタメンを3人変更、左SBをマルコス・アロンソ(チェルシー)からガヤ(バレンシア)、チアゴ・アルカンタラ(バイエルン)をセバージョス(レアル・マドリー)、イアゴ・アスパス(セルタ)をアセンシオ(マドリー)にして、W杯準優勝のクロアチアに挑んだルイス・エンリケ監督でしたが、いえ、前半20分に右SBのベルサイコ(インテル)が負傷。ログ(ナポリ)に代わり、アトレティコ時代にもよくケガしていたし、やっぱり放出したのは正解だったのかと思わせるまでは相手も危ないシュートを放ったりして、試合は拮抗していたんですけどね。 ▽口火を切ったのはご当地出身のサウール(アトレティコ)で20分、セルヒオ・ラモス(マドリー)のロングパスをカルバハル(同)がエリア内に上げたボールに頭を合わせ、イングランド戦に続いての連続ゴールを決めているとなれば、その夜、ラジオ番組に出演して「Lo necesitamos en esa linea con nosotros/ロ・ネセシタモス・エン・エサ・リネア・コン・ノソトロス(ウチもああいう形で彼を必要としている)」と言っていたシメオネ監督じゃありませんが、アトレティコの試合で決めるゴールも取っておいてほしいと私が思ってしまったのは仕方なかった? ▽いえ、その夜は現役時代、エルチェでプレーした父親を始め、昨季からエルチェの選手となった長兄ジョナタンら家族や親族、大勢の友人が観戦。自身も腕にダマ・デ・エルチェ(エルチェで発見された紀元前4世紀の貴婦人像)、太ももにアトレティコとエルチェの紋章を半分ずつタトゥーしている程、故郷を誇りに思っている当人にとっては、「Ha sido incluso una liberacion el gol, estaba nervioso/ア・シードー・インクルソ・ウナ・リベラシオン・エル・ゴル、エスタバ・ネルビオーソ(ゴールを挙げて解放されたよ。神経質になっていたからね)」と、おかげで肩の力が抜けて良かったようですけどね。 ▽それだけでなく、この先制ゴールに大いに発奮した選手が約1名。それはアセンシオで何せ、昨年の夏、2人はU21ユーロで準優勝したスペインでハットトリックを挙げていますからね。その時はサウールが5得点で大会ゴールデンシューに輝いたんですが、32分、エリア外で敵がパスミスしたボールを拾い、そこからgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)にしてしまうって、いや、もうこれは才能のほとばしりとしか言いようがないかと。続いて彼は3分後にもシュートを撃ち、今度は枠に当たってから、GKカリニッチ(ヘント)の背中でオウンゴールに。うーん、前半だけでもう3点、これって本当にW杯でラウンド16敗退したスペインですか? ▽いえ、実は微妙に違うんですけどね。後半も開始早々の3分にアセンシオのスルーパスをロドリゴ(バレンシア)が決めて4点目、12分にはアセンシオのCKをセルヒオ・ラモス(マドリー)がヘッドで5点目、そして25分にはアセンシオからボールをもらったイスコ(マドリー)が6点目とスコアを倍にしたスペインだったんですが、もうお気づきになりました?この試合、ナチョも出ていて、スタメンにマドリー勢が6人もいたんですよ。これは2002年10月の北アイルランド戦以来のことだそうで、その時のメンツはカシージャス、エルゲラ、サルガド、ラウール・ブラボ、グティ、ラウール…何だか、懐かしいですねえ。 ▽ただ、後でそのことを訊かれたルイス・エンリケ監督は、「知らなかったし、興味もない。皆、スペイン代表の選手だ。La base es el Real Madrid y me parece bien/ラ・バセ・エス・エル・レアル・マドリッド・イ・メ・パレセ・ビエン(ベースはレアル・マドリーで、いいと思う)」と言っていましたが、攻撃面でダントツに目立っていたのはアセンシオで間違いないとしても、守備で大貢献していたのがセバージョス。ええ、「Ha tapado a Modric... lo que hace habitualmente en el Real Madrid/ア・タパードー・ア・モドリッチ…ロ・ケ・アセ・アビトゥアルメンテ・エン・エル・レアル・マドリッド(モドリッチを抑え込んだ…いつもレアル・マドリーでやっていることだ)」とルイス・エンリケ監督も狙いが当たって嬉しそうでしたが、W杯MVPに昨年のU21ユーロMVPで対抗するとは勇気ある選択じゃありませんか。 ▽え、翻ってブスケツが後半14分にロドリ(アトレティコ)に代わった後、ピッチにはバルサ勢が1人もいなくなってしまったけど、ラキティッチはそれ程、重要視されていなかったのかって?うーん、そんなこともないんでしょうが、イニエスタ(ヴィッセル神戸)やピケが代表引退、ジョルディ・アルバが今回落選したため、元々、バルサからはブスケツ以外、セルジ・ロベルトしか呼ばれていませんでしたからね。クロアチアもマンジュキッチ(ユベントス)やGKスバシッチ(モナコ)、チョルルカ(ロコモティブ・モスクワ)ら、ベテランが引退した影響もあったようですが、この6-0の勝利でスペインはネーションズリーグ2連勝に。 ▽国際メジャートーナメントでここ3大会、早期敗退しているとはいえ、予選レベルでは負け知らずの彼らですし、今年の3月にはワンダ・メトロポリターノでの親善試合でアルゼンチンに6-1と大勝しているため、この2試合だけで強いスペインが戻って来たと言い切る訳にはいかないんですが、若い世代の活躍で希望が湧いてきたのは確かだったかと。ええ、この後、まだ10月にベニト・ビジャマリン(ベティスのホーム)でのイングランド戦、11月にアウェイのクロアチア戦が残っていますが、少なくともグループ最下位となってリーグBに降格という赤っ恥だけは免れそうなのは有り難いことですよね。 ▽そしていよいよ、金曜からリーガ4節が始まるんですが、トップバッターとなるのはラージョ。未だに改修中のエスタディオ・バジェカスの使用許可は出ていないものの、今回はアウェイ戦。一緒に今季から1部に上がり、工事期間を見越して3節までホーム戦をしていなかったウエスカとアルコラスで顔を合わすことに。前節のアスレティック戦が延期となり、2試合でまだ勝ち点1も溜めていないラージョだけにここは3週間、練習だけに専念。新戦力もチームに馴染んだ利点を生かして、昇格後初白星を掴んでもらいたいところですが、バルサには8-2で大敗したとはいえ、レオ・フランコ監督率いるウエスカは開幕2試合で勝ち点4としぶとそうですからね。いいプレーを見せて、ホームで応援できないせいでフラストレーションを溜めているラージョ・ファンを笑顔にしてあげられるといいのですが。 ▽一方、来週からCLグループリーグが始まるため、土曜試合となったマドリッドの兄貴分たちはというと。どちらも13人程、各国代表に出向いていたんですが、貧乏クジを引いてしまったのはアトレティコ。ええ、午後1時から、開場1周年を迎えるワンダ・メトロポリターノでのエイバル戦は出場停止のため、まだマシだったんですが、サビッチがモンテネグロ代表で脚に打撲を受けて帰還。コレアもアメリカまで行きながら、ヒザが痛んでアルゼンチンの試合にまったく出られないわ、マハダオンダで練習していたカリニッチまで足首を捻挫するわともう惨々なんですよ。 ▽先週中はコケとジエゴ・コスタの指導に専念していたシメオネ監督もようやく、水曜からはトップチームのメンバーが揃い、リーガ戦の準備を始めることができたんですけどね。いいニュースと言えば、腕の負傷でスロベニア代表招集を免除されていたオブラクがようやく、グラウンドに姿を見せたことぐらいだったかと。ええ、FIFPro(国際プロサッカー選手会)の最優秀イレブンの候補に不可思議にも入っていなかった彼ですが、シメオネ監督も「Courtois no seria titular en el Atletico. Oblak es major/クルトワ・ノー・セリア・ティトゥラル・エン・エル・アトレティコ。オブラク・エス・メホール(クルトワはアトレティコではレギュラーにならないだろう。オブラクの方が優秀だ)」と言っていたように、このリーガ3試合で2得点しかしていない彼らにとって、失点ゼロは譲れないところですからね。 ▽エイバルも乾貴士選手がベティスに行ってしまったこともあり、ペドロ・レオン、オレジャナ、ビガスら、負傷者も多く、決して調子がいい訳ではありませんが、現在、アトレティコは開幕3連勝のお隣さん、バルサと勝ち点差がすでに5。リーガ優勝は狙えるのかと訊かれ、「Claro que si, si fallan Madrid y Barca/クラーロ・ケ・シー、シー・ファジャン・マドリッド・イ・バルサ(もちろんだ。マドリーとバルサが躓けばね)」とシメオネ監督が言っていた状況を作り出すためにも、早々に詰めておきたいんですが、どうなることやら。 ▽一方、どの選手も元気で帰って来たマドリーは土曜午後8時45分(日本時間翌午前3時45分)から、サン・マメスでスレテッィク戦なんですが、こちらはロペテギ監督が何とも贅沢な悩みを抱えているよう。まずGKからして、双方ともFIFProベストイレブン候補となったクルトワとケイロル・ナバスがいますし、DFの4人、カルバハル、バラン、ラモス、マルセロから、中盤のカセミロ、モドリッチ、クロース、イスコ、前線のベンゼマと同賞の候補がズラリ。リストに入らなかったとはいえ、ベイルやアセンシオもいて、このうち誰かを常に控えにしないといけないって、まったく羨ましいにも程があるってもんじゃないですか。 ▽おまけにスペイン代表戦でアピールしたセバージョス、古巣復帰で早くゴールを入れたくてウズウズしているマリアーノもいるとなれば、しばらくマドリーの快進撃は止まらない?相手のアスレティックは37歳のエース、アドゥリスが負傷から復帰。ベリッソ監督がロンドンまで遠征し、パルコ(貴賓席)で見守っていたウェンブリーでのイングランド戦終盤に出場し、エルチェでの前日練習はケガの痛みが再発して参加できなかったイニゴ・マルティネスもほぼOKのようですが、果たしてここ2試合、4得点が続いているマドリーの破壊力を止めることができますかね。 ▽そして弟分の残り2チーム、昨季から引きずるケガのリハビリ中だったキャプテンのシマノフスキが再手術というショックなニュースが入ってきたレガネスは日曜正午にビジャレアルをブタルケに迎え、ここ2試合、柴崎岳選手の出場がなかったヘタフェは午後8時45分からサンチェス・ピスファンでセビージャ戦というのがマドリッド勢の今節の予定。どちらも上位狙いのチームが相手なだけに苦労しそうではありますが…週明けにはいい結果を報告できることを祈っています。【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2018.09.14 12:45 Fri
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【倉井史也のJリーグ】サッカーが被災地のみなさんの支えの一部になりますように。 の巻

▽先週はご心配をおかけしました。8日に偶然伊丹行きの便に飛び乗ることが出来て、無事コスタリカ戦は取材できたんだけど。でもこれが大阪も大阪で台風の爪痕がものすごく残ってて。コスタリカ戦の当日も折れた木々の改修なんかやってたのを見たし、どうか一刻も早く普段の生活に戻ってほしいと心から願ってます。 ▽で、北海道はまだ余震の心配があるなんて報道されると、ほんの数日前まで自分がそこにいて苦労したのが思い出されて、札幌頑張れ!! って思っちゃいます。実際、今季札幌すごい頑張ってるし。ということで、今回は札幌に関するデータにしちゃいましょう。 ▽現在札幌は24試合消化で勝点41の4位。トップの広島との差は勝点14だけど、広島は25試合消化済み。じゃあ、札幌ってどこまで行けそう? いつもどおりJ1が18チームになった2005年から、24試合消化時点の成績で、広島と同じぐらいの勝点のチームがどうなったかを調べてみたよ!! 【2005年】 1位G大阪(勝点47) 3位浦和(勝点40) 最終順位 浦和2位 【2006年】 1位G大阪(勝点55) 6位大分(勝点39) 最終順位 大分8位 【2007年】 1位浦和(勝点52) 5位新潟(勝点41) 最終順位 新潟6位 【2008年】 1位名古屋(勝点45) 5位川崎(勝点41) 最終順位 川崎2位 【2009年】 1位鹿島(勝点50) 3位広島(勝点40)・4位清水(勝点40) 最終順位 広島4位 清水7位 【2010年】 1位名古屋(勝点51) 4位C大阪(勝点41) 最終順位 C大阪3位 【2011年】 1位G大阪(勝点50) 5位鹿島(勝点38) 最終順位 鹿島6位 【2012年】 1位仙台(勝点45) 3位浦和(勝点42) 最終順位 浦和3位 【2013年】 1位横浜FM(勝点47) 4位鹿島(勝点41) 最終順位 鹿島5位 【2014年】 1位浦和(勝点50) 5位G大阪(勝点40) 最終順位 G大阪1位 【2015年】 1位浦和(勝点52) 4位G大阪(勝点41)・5位川崎(勝点41) 最終順位 G大阪2位 川崎6位 【2016年】 1位川崎(勝点57) 4位広島(勝点40) 最終順位 広島6位 【2017年】 1位鹿島(勝点52) 6位磐田(勝点42) 最終順位 磐田6位 ▽って、ここにあげたチームの平均は4.4位。うわ、ギリギリACL逃す感じ。最多出現数は6位。うわ、ちょっと下がる感じ。 ▽でもね、こんなときだから明るいところ見ましょうよ。2014年は24試合消化時点で勝点40だったG大阪が優勝してるんですから、不可能じゃない!! しかも札幌のこれまでのJ1最高成績は最高で11位。このままの快進撃、きっと日本中が応援してるよ!!【倉井史也】 試合当日は、はやる気持ちを抑えられずスタジアムに受け付け開始と同時に駆けつけ、選手のバスが両方行ってしまうまで名残を惜しむ。自慢は対戦カードの因縁をよく覚えていること。特にサポーター寄りのネタが得意。パッと見は若いが実は年齢不詳のライター。 2018.09.13 21:40 Thu
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【六川亨の日本サッカー見聞録】気配りのできる森保監督

▽森保ジャパンは9月11日のコスタリカ戦を3-0の快勝で飾る好スタートを切った。右サイドからは堂安と室屋、南野らの組織的な仕掛けで崩し、左サイドは中島が得意のドリブルからカットインやタテに抜け出し、相手が警戒すればキープから味方を使うなど独壇場の活躍を見せた。 ▽元日本代表の西野監督は、ロシアW杯で左サイドのジョーカーにG大阪時代の教え子だった宇佐美を選んだが、昨シーズンの活躍からして中島が上回っていただけに、W杯で中島のドリブルを見られなかったのは残念だった。ただ、ポルティモネンセで1シーズンを過ごしても、サッカーを「楽しむ」ことが一番という姿勢に変わりはないのも中島らしい。 ▽できれば、もう少し骨のある相手と試合をやりたかったが、それは10月の2試合に期待するとしよう。さて、試合の翌日、森保監督は市内のホテルからC大阪のクラブハウスへと向かった。代表の紅白戦で杉本が右足薬指を傷めて離脱したことを、強化担当者に会って直接謝罪するためだった。 ▽その後は松本のクラブハウスを訪ね、アジア大会の準決勝UAE戦で右足首のじん帯損傷により全治5~6週間の重傷を負った前田のことを反町監督に詫びた。律儀な性格の森保監督らしい行動と言える。 ▽それというのも広島での監督経験から、代表に選手を送り出しながら、ケガをして戻って来たときのチームの痛手というものを実際に経験しているからだろう。このエピソードを聞いて思い出した話がある。 ▽1996年アトランタ五輪後の出来事だった。西野監督はブラジルを1-0で倒す“マイアミの奇跡”や、ハンガリーを3-2で振り切るなど2勝しながらも決勝トーナメントへ進めなかった。大会後、当時の技術委員長だった大仁氏は、技術委員会の総括として西野監督は「守備的だった」と批判した。 ▽これに激怒したのが、当時柏レイソルのGMを務めていた久米氏(その後は清水や名古屋で活躍)だ。「結果を残せなければメディアから批判されるのは仕方ないが、これでは協会が西野の顔に泥を塗ったようなもの。長期間に渡り西野を貸したのだから、技術委員長ならせめて柏のクラブハウスに来て、レイソルの社長にお礼の一言があってもいいのではないか」というのが久米氏の言い分だった。 ▽大仁氏にしても悪気はなかったと思う。ただ、当時はそこまで気が回らなかったのだろう。Jリーグができて3年目、代表チームを取り巻く環境も現在とは雲泥の差があったし、チームはすでに解散していたからだ。 ▽もちろん今回のように、気配りのできる森保監督ならそんな心配は無用だろう。【六川亨】1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた、博識ジャーナリストである。 2018.09.13 20:40 Thu
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【日本代表コラム】順調な船出、過酷なサバイバルレースが始まる

▽4年周期のタームを終え、新たなスタートを切った日本代表。コスタリカ代表と相見えた森保一監督率いる新生日本代表は、初陣でしっかりと結果を残した。 ▽ロシア・ワールドカップに選ばれたメンバーは4名。そのうちレギュラーとしてプレーした選手はゼロ。日本代表初招集となったメンバーは6名と、フレッシュな顔ぶれとなった。 ▽選手招集の段階から、新たな色を出した森保監督。コスタリカ戦では、サンフレッチェ広島や東京オリンピック代表チームで見せる[3-4-2-1]と得意とするシステムを封印し、選手に合わせた[4-2-3-1(4-4-2)]を採用した。 ◆初キャップ4名、初ゴール2名Getty Images▽今回初めて日本代表に招集され、東京オリンピック世代のエースとしても期待されるMF堂安律(フローニンヘン)が先発でA代表初キャップを記録。また、広島時代にヴァンフォーレ甲府から引き抜き、重宝したDF佐々木翔(サンフレッチェ広島)を左サイドバックとして起用した。 ▽日本代表デビュー戦となった両選手だったが、堂安は得意の攻撃参加に加え、前線からの守備も実行。得意ではないものの、しっかりと相手を追い、ボール奪取の手助けをしていた。佐々木は、得意のセットプレーから、先制ゴールにつながるオウンゴールを誘発。その後も空中戦の強さを見せ、守備面でも左サイドを封印。数回判断ミスからピンチを迎えたが、周囲のカバーもあり無失点に貢献した。 ▽さらに、追加招集となったMF天野純(横浜F・マリノス)、MF守田英正(川崎フロンターレ)を途中起用。Jリーグでしっかりと結果を残している選手たちを手元に呼ぶだけでなく、試合でも起用した。天野は2トップの一角に入り、CKからは好クロスを供給。守田は出場時間が短かったが、ポジショニングの良さやタイミングの良いスルーパスなど持ち味を発揮した。クラブで務めるポジションとは違うものの、互いに良さを発揮できたこと。代表初キャップの4名は及第点の活躍だった。 Getty Images▽また、2点目を決めたMF南野拓実(ザルツブルク)、ダメ押しの3点目を決めたMF伊東純也(柏レイソル)は、どちらも代表初ゴール。南野はボックス内でパスを冷静に流し込み、伊東は右サイドの仕掛けからカットインして左足で決めた。どちらも得意とする形。特に伊東のゴールは柏でも見せる形であり、チームとして個を生かして結果を残せたことは大きい。 ◆すでに始まったサバイバルGetty Images▽前述のメンバー以外にも、中盤で起用されて攻守にわたって躍動したMF遠藤航(シント=トロイデン)や、左サイドから攻撃の形を作ったMF中島翔哉(ポルティモネンセ)、森保監督のサッカーを体現できるMF青山敏弘(サンフレッチェ広島)らが躍動。新たなチーム作りのスタートを感じさせる1試合となった。 ▽変化を感じたのは、選手たちの意識。特に、縦を意識した攻撃が目立ち、個人技での打開、パスの選択肢の優先度の高さを感じた。また、選手の特徴を合わせるという意味でも、1トップ気味に入ったFW小林悠(川崎フロンターレ)は、Jリーグ屈指の点取り屋である一方で、クラブでも見せるチャンスメイク能力を発揮。ターゲットとなって体を張るシーンもありながら、少し下がって受けてスルーパスを通すシーンも見られた。前半の南野の惜しいシュートや、後半の堂安の決定機にも小林が絡んでいる。 ▽ロシアでの日本代表の戦いに影響を受けない選手はいるはずもなく、4年後のカタールは自分がという意気込みを強く感じる。年齢に関わらず、W杯出場を目指すことは多くの現役選手の目標であり、今回新たに日本代表の一員になった選手は、より一層その気持が強くなったはずだ。 ▽10月にはW杯の主力組も招集する可能性を示唆していた森保監督。来年1月にはアジアカップが待っており、チームの構築と世代間の融合という2つのテーマを持って年内の4試合を戦うこととなる。これまでのレギュラー組もこの試合を受けて刺激を受けないはずはなく、より一層日本代表のポジション争いが激化するに違いない。 ◆チームが求めるものGetty Images▽コスタリカ戦の日本代表は、攻撃面で違いを生み出すことを主軸に置いていた。前述のとおり、縦への意識は強く、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が意識付けしてきたことを踏襲している。さらに、ニアゾーンを多く使うシーンが見られた。これまでの日本代表で多く見られたシーンは、サイドを崩してもクロスが通らないもの。中央に飛び込んでも、相手DFにクリアされてしまうシーンだ。 ▽高さに分がない日本としては、単純なクロスで世界を相手に戦うことはかなり難しく、深さをとってマイナスに折り返すクロスや、アーリークロスなどがチャンスを作っていた。コスタリカ戦でも、サイドで持ち上がるシーンがありながら、クロスが単調に終わる場面も多く、効果的な攻撃とは言い難い。 ▽しかし、中島や南野、堂安を始めとした新戦力は、ニアのゾーンに飛び込む事が多く、効果的なパスを供給することができていた。相手の背後、さらにニアを使うことで、中央の選手やファーの選手も生きてくる。新たな攻撃の形をしっかりと作り上げ、バリエーションを増やすことがより高みに向かうためには必要なこと。森保監督がこの先どうやって作り上げていくかには注目だ。 ▽ポジションにとらわれず、しっかりと相手に合わせて対応していくことも必要だと就任時に語っている森保監督。東京オリンピック代表チームや過去の広島を見ても、選手が状況と相手に合わせ、ポジションにとらわれずにプレーしていた。日本代表に必要なのは対応力。そのために選手自身はクラブで力をつけることが求められる。約1カ月後に行われるパナマ代表戦とウルグアイ代表戦に向けてはどの様な選手を呼ぶのか。Jリーグをはじめ、各選手のクラブでのプレーが楽しみだ。 《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》 2018.09.13 19:00 Thu
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【編集部コラム】運命的な吹田凱旋 堂安律、強い思いで代表として再び

▽「スタジアムも凄いし、ロッカールームも凄いし、懐かしい」。ガンバ大阪のユース、トップチームでキャリアを築いてきたMF堂安律が日本代表の一員として古巣の本拠地に帰ってくる。 ▽日本代表は11日、パナソニック スタジアム吹田でキリンチャレンジカップのコスタリカ代表と対戦する。森保一新体制の初陣だ。だが、選手にスポットを当てるとなれば、吹田に縁深く、海外勢で最も輝きを放つ男、堂安に触れないわけはいかない。 (C)CWS Brains,LTD.▽G大阪育成出身の堂安は、クラブ史最年少(16歳11カ月18日)でトップデビュー。2017年夏、フローニンヘンに移籍した。そのエールディビジ1年目で9得点4アシストと活躍。サポーター選定のMVPにも輝くなど、夢の海外で圧倒的なタレント性を示している。 ▽その活躍ぶりからロシア・ワールドカップの最終メンバー入りにも期待が集まったが、西野朗前日本代表監督の招集リストに名前がなかった堂安。だが、森保新監督は、自身の初陣となる今回の代表ウィークで迷わず堂安を招集した。その堂安は試合前日、こう語る。 (C)CWS Brains,LTD.「ゴール前の質、どこで点を取るか、そういった得点感覚は今までの感覚とはまったく違う。89分間、調子が悪くても、1点取れるような感覚がある」 ▽まだ20歳。ふとしたときの表情こそ若者というイメージを抱かせるが、ミックスゾーンでの対応や練習姿勢は、わずか1年半程度の海外挑戦で手にした自信で満ち溢れており、年上の選手が多い代表の中でも地に足の着いた振る舞いが印象的だ。 (C)CWS Brains,LTD.▽その堂安は、出場となればA代表デビューとなる凱旋試合のコスタリカ代表戦を前に今何を思うか。大阪移動後、メディア陣の質問はそれを意図した質問が集中した。そういった問いに対して、堂安自身も内を隠さなかった。 「大阪に着いてホテルに向かうバスは、窓側に座らせてもらった。感覚は良く、トレーニングの雰囲気とか、芝生の感触、匂い、全てにおいて帰ってきたなという感じ。試合が来ると終わってしまうので、少し寂しいけど、楽しみたい。待ち遠しい」 (C)CWS Brains,LTD.▽前日のミックスゾーンで「個人よりチーム」の姿勢を示した堂安だが、目標は他にもある。それは、苦楽の思い出が詰まるかつての本拠地で、かつてのサポーターに感謝の気持ちを伝えること。堂安は次のように誓っている。 ▽「運命なのかわからないけど、このスタジアムで多くの試合をさせてもらって、たくさんの思い出がある。次は来てくれるサポーターに思い出を残せるようなプレーがしたい」 (C)CWS Brains,LTD.▽同じくG大阪ユース出身者で同様に海外挑戦を果たしたFW宇佐美貴史や、MF井手口陽介といったクラブが誇る傑作の1人、堂安。凱旋試合でデビューを飾り、古巣サポーターに思いを届けられるか。 ▽日本代表の次期エースとしての活躍と共に、G大阪のサポーターに成長した姿を見せるため、移籍から1年2カ月が経った今、再びパナソニック スタジアム吹田のピッチに立つ。 《超ワールドサッカー編集部・玉田裕太》 2018.09.11 13:30 Tue
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まだ手放しでは喜べない…【原ゆみこのマドリッド】

▽「これってもう、戻って来るってことよね」そんな風に私がホッとしていたのは月曜日、スタッド・ド・フランスでW杯トロフィーを囲んでの盛大な祝勝イベントが開催。楽しそうに踊っているグリーズマンやリュカの姿をお昼のニュースで見た時のことでした。いやあ、ムバッペとジルーのゴールでフランスがオランダに2-1で勝利したネイションズリーグの一戦は日曜夜に生中継があったため、何となく見てはいたんですけどね。さすがに試合後のお祝いまでは映してくれず、レマルを除く、2人のアトレティコ勢やヴァラン(レアル・マドリー)のプレーを楽しむに留まったんですが、要はこれで彼らの代表でのお勤めは終了。 ▽パリなんて飛行機で2時間弱なんですから、マドリッドの兄貴分チームが月曜午後7時から、それぞれマハダオンダ(マドリッド近郊)、バルデベバス(バラハス空港の近く)で行う週明けセッションに参加するのにまったく問題はないかと。それだけでなく、シメオネ監督のところには土曜のエイバル戦に向けて、早くもレギュラーが3人が復帰するのに比べ、同日アスレティック戦に挑むレアル・マドリーはまだ1人とほくそ笑んでいたところ、いえいえ、世の中、そうそう都合良くはできていませんって。 ▽ええ、しっかりスポーツ紙のインターナショナルページを見てみれば、木曜のネイションズリーグ初戦で自身もゴールを挙げ、アイルランドに4-1と快勝したベイルのウェールズも日曜日、代表選手のストが解けたデンマークに2-0と負けて日程が終わっており、1戦目をフランスと引き分けたクロースのドイツも親善試合でラージョのアドビンクラに先制点を奪われながら、ペルーに2-1の逆転勝ち。両人共、すでにお役御免になったため、結局、お隣さんも3人が早帰りできることに。 ▽となると、火曜のスペインvsクロアチア戦の後、水曜合流予定組がセルヒオ・ラモス、カルバハル、ナチョ、イスコ、アセンシオ、セバージョス、そしてモドリッチと大量にいるマドリーより、ベルサイコもこの夏、インテルに移籍。サウール、ロドリの2人だけというのが、アトレティコの強みになるかと思いますが、うーん、大西洋の向こうでプレーしてくる南米組もいますからね。マドリーはマルセロとケイロル・ナバスが招集免除されたため、カゼミロ(ブラジル)だけなのに対し、ゴディン、ヒメネス(ウルグアイ)こそ月曜には戻っていたものの、コレア(アルゼンチン)、フィリペ・ルイス(ブラジル)にはまだ試合があり、おまけに早帰りが決まったアリアス(コロンビア)なんて、ベネズエラ戦で担架退場、肋骨を骨折しての帰還だとか。 ▽こんな按配では先週の練習中に足首を捻挫したカリニッチと相まって、ますますアトレティコが少数精鋭になってしまいそうなのが怖いんですが、こればっかりはねえ。せめての慰めは、奥さんの第2子出産を理由にスペイン代表招集を辞退したジエゴ・コスタのところにようやく日曜、次女が誕生。当人もエイバル戦でお祝いのゴールを挙げたいと意気込んでいることぐらいでしょうが、開幕3連勝でスタートを切ったお隣さん、そしてそれに肩を並べるバルサともすでに勝ち点3差がついているアトレティコだけに何とも、心配の種が尽きないのは困りものですよね。 ▽え、それより土曜にルイス・エンリケ監督のスペイン代表デビューとなったイングランド戦がどうなったかの方が気になるって? そうですね、先週月曜にラス・ロサス(マドリッド近郊)のサッカー協会施設でのセッションは初日以外、全て非公開。ウェンブリーでの前日練習でもあまり情報がなかったため、先発予想もままならなかったんですが、蓋を開けてのサプライズはジエゴ・コスタの辞退により、直前のアトレティコ戦でセルタの2点目のゴールを挙げたのが決め手になったんでしょうかね。追加招集されたイアゴ・アスパスがスタメンに入っていたことですが、ロペテギ代表監督時代や今季のマドリーとは違い、イスコが[4-3-3]の最前列でずっと左サイドに引っ付いていたのはちょっと意外。 ▽おまけに開始11分にはチアゴ・アルカンタラ(バイエルン)のボールロストから、イングランドに速攻カウンターを喰らい、キックオフ前にW杯ゴールデンシューのトロフィーを披露していたハリー・ケイン(トッテナム)、ショー(マンチェスター・ユナイテッド)と繋がれると、最後はナチョがラッシュフォード(マンチェスター・ユナイテッド)に先を越されてしまったから、さあ大変! 楽々、チームメートのGKデ・ヘアを破っているって、もしやロシアでのW杯で惨々だった彼をケパ(チェルシー)に代えなかったのは、ルイス・エンリケ監督のミスだったかもと思ってしまったのは私だけではなかった? ▽でも大丈夫。その日のスペインには逆境に立ち向かう根性があったんですよ! それからわずか2分、カルバハルが右側からエリア内のロドリゴ(バレンシア)にパスを送ると、中盤から上がって来たサウールがその折り返しをシュート。同点にしてくれたとなれば、あのW杯での4試合、1度もピッチに立たしてあげなかったイエロ暫定監督の見識が疑われても仕方なかったかと。うーん、確かに彼はアトレティコの選手だけあって、この夏、代表を引退したイニエスタ(ヴィッセル神戸)やシルバ(マンチェスター・シティ)のようにパスはそれ程、上手くないんですけどね。 ▽それには目をつむって、ルイス・エンリケ監督も「Tiene calidad, fisico descomunal y mentalidad brutal. Bueno tacticamente, tiene gol/ティエネ・カリッド、フィシコ・デスコムナル・イ・メンタリダッド・ブルタル。ブエノ・タクティカメンテ、ティエネ・ゴル(質が高くて、ズバ抜けたフィジカル、凄いメンタル力がある。戦術的にも良くて、ゴールも入れられる)」と言っていたように、ただパスを回しているだけでなく、ダイナミックなサッカーをやりたい指揮官には丁度いい選手だったかも。その点に関してはモラタ(チェルシー)でなく、マークを外して動き回るのが得意なアスパスとロドリゴを前線に入れたのも効いていましたが、スペインの追加点は意外にも32分、セットプレーから生まれることに。 ▽ええ、これはブラジル人の父親同士がサッカー選手で仲良かったせいで幼少から、いとこのような付き合いがあったチアゴとロドリゴのおかげで、いえ、サウールも前者の放ったFKにニアポストで合わせようと飛び込んで、敵の目を引き付ける役目を担ったんですけどね。届かなかったボールをロドリゴがゴールに押し込み、逆転してくれたから、これで一安心。後半は開始早々、カルバハルとの接触プレーでショーが担架退場となり、ゲームが7、8分中断するアクシデントがあったんですが、おかげでせっかく前半のいい攻撃のリズムが削がれたんでしょうか。 ▽アスパスをアセンシオに、チアゴをセルジ・ロベルトにというルイス・エンリケ監督の交代策もあまり当たっていたとは思えませんが、「En la segunda parte nos falto buscar la porteria y poco a poco nos metimos atrás/エン・ラ・セグンダ・パルテ・ノス・ガルトー・ブスカル・ラ・ポルテリア・イ・ポコ・ア・ポコ・メティモス・アトラス(後半のウチはゴールを探すことができなくて、少しずつ後ろに引いてしまった)」(ロドリゴ)チームを救ってくれたのはデ・ヘア。ええ、同僚ラッシュフォードの至近距離シュートを2度もparadon(パラドン/スーパーセーブ)で弾き、「Por numeros y rendimiento es un numero 1 mundial/ポル・ヌメロ・イ・レンディミエントー・エス・ウン・ヌメロ・ウノ・ムンディアル(記録とパフォーマンスでは世界一)」というルイス・エンリケ監督の期待に応えたんですが、まあ、ウェンブリーのパルコ(貴賓席)ではマドリー時代にアシスタントを務めていたカランカ監督(現ノッティンガム・フォレスト)と並んで、上司のモウリーニョ監督も見ていましたからね。 ▽当人も気合が入って良かったのかもしれませんが、残り3分、左SBのマルコス・アロンソ(チェルシー)をこの夏の負傷から回復後、初めてプレーする本職CBのイニゴ・マルティネス(アスレティック)にという一番不思議な交代の後、第4審判の掲示したロスタイムは何と9分。いえ、途中からセンターにも出て行って、ボールを持つようになったイスコのおかげで時間稼ぎはある程度、できたんですけどね。最後の最後にハイボールをキャッチしたデ・ヘアがウェルベック(アーセナル)にぶつかられて落球。それをゴールに蹴り込まれてしまったんですが、イングランドのサウスゲート監督などは文句を言っていたものの、審判がファールを取ってくれたのは有り難かったですね(最終結果1-2)。 ▽そんな調子で無事、ネイションズリーグ初戦を勝利で飾れたスペインはその夜のうちにロンドンからアリカンテ(スペイン南東部のビーチリゾート)に移動。日曜から、クロアチア戦の準備に入っているんですが、やっぱり一番気になるのは試合の行われるエルチェ(アリカンテから30分程内陸に入った町)出身のサウールがこの試合でも先発するのかどうかということでしょうか。いえ、当人は「Me han pedido muchas entradas, intentare conseguirlas/メ・アン・ペディードー・ムーチャス・エントラーダス、インテンタレ・コンセギールラス(沢山、チケットを頼まれたんだ。手に入れるように努力しないとね)」と、家族や友人たちの前でプレーするのを楽しみにしているんですけどね。あまり張り切りすぎて、リーガ戦に疲れが残るのも如何なものかと。 ▽どちらにしろ、月曜にリコ・ペレス(エルチェのホーム)で前日記者会見をしたルイス・エンリケ監督は、「No voy a dar pistas/ノー・ボイ・ア・ダール・ピスタス(手掛かりを与えるつもりはない)」とスタメンに関して、ポーカーフェイスを貫いていたため、私もはっきりしたことはわからないんですが、DF5人制を敷いていたイングランドと違って、クロアチアはもっとポゼッションを争ってきそうですからね。モドリッチとラキティッチ(バルサ)を中心に攻めてくるのは間違いないため、同じクラブで良く知っているセバージョスやアセンシオ、セルジ・ロベルトらを入れてみるというのもいいかもしれない? ▽そんなスペインのネイションズリーグ第2節は火曜午後8時45分(日本時間翌午前3時45分)からキックオフ。ちなみにクロアチアの直近の試合は親善で、木曜にクリスチアーノ・ロナウド(ユベントス)不在のポルトガルと1-1の引き分けているんですが、W杯で準優勝したチームから、FWマンジュキッチ(ユベントス)、GKスバシッチ(モナコ)という攻撃と守備、両方の要が引退しています。うーん、モドリッチもこの日曜にはアリカンテのホテルで33歳のバースデーを祝ってもらっていましたしね(https://twitter.com/lukamodric10/status/1038894605557792770)。どこの代表も世代交代の時期に入っているようですが、とりあえずこのネイションズリーグでは試運転、来年3月から始まる2020年ユーロの予選で方向が見えてくるっていう感じでしょうかね。 【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2018.09.11 11:30 Tue
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繰り返される日本代表の世代交代【六川亨の日本サッカーの歩み】

▽9月10日、キリンチャレンジカップに臨む日本代表の森保一監督が、コスタリカ代表戦を控えて公式会見を行った。森保監督はコスタリカ戦について、「韓国代表戦(7日)から監督が代わり、システムも変わったので柔軟に対応したい。臨機応変に対応したい」とアジア大会でも選手に求めた“対応力"を強調。その上で、「攻撃的にやりたいが、試合の流れもあり、守るときは守り、速い攻めができるときは速く攻める」とチームコンセプトを説明した。 ▽北海道地震でチリ代表戦が中止となり、練習も十分とは言えない。そうした状況での初陣だけに、チームとしてどこまで機能するか、さらに“個の力"にしても代表の経験が浅い選手が多いだけに、どこまで発揮できるのか未知数の部分が多い。 ▽今回招集された22人(杉本は右足の負傷で離脱)のうち、二桁出場は槙野智章(33)、遠藤航(12)、小林悠(13)、浅野拓磨(17)の4人だけ。初招集は佐々木翔、冨安健洋、天野純、守田英正、伊藤達哉、堂安律の6人。さらに過去GKトレーニングで招集されたシュミット・ダニエルは1試合も出場経験がない。 ▽これだけフレッシュなメンバーになったのは、今回は海外組の招集を見送ったからだ。さらに2020年東京五輪を見据えて呼ばれたメンバーもいる。このため来年1月にUAEで開催されるアジアカップの予備軍と言えるだろう。 ▽長らくキャプテンとして日本を牽引してきた長谷部誠を始め、本田圭佑、酒井高徳らが代表からの引退を表明したことで、若返りと世代交代も森保監督に課せられた大きなテーマである。ただ、こうしたケースは今回が初めてではない。 ▽1997年のこと、ソウル五輪出場を逃した石井義信監督が退任し、横山謙三監督が就任した時も大幅な世代交代が行われた。それまで森ジャパンから石井ジャパンまで、長らくチームを牽引してきた加藤久、都並敏史、松木安太郎(読売クラブ)、松浦敏夫(日本鋼管)、原博実(三菱)らが代表のユニホームを脱いだ(都並はオフト・ジャパンで復帰)。 ▽彼らに代わって代表入りしたのが、DF井原正巳(筑波大)、信藤克義(マツダ)、望月聡(日本鋼管)、柱谷哲二(日産)、FW平川弘(日産)、浅岡朝泰(日本鋼管)、前田治(東海大)、菅野裕二(トヨタ)、草木克洋(ヤンマー)、だった。当時大学生だった井原と、国士舘大を卒業後、日産に入ったばかりの柱谷は、その後はオフト・ジャパン、ファルカン・ジャパン、加茂ジャパンでも主力として活躍し、井原は日本のW杯初出場に貢献した。 ▽横山ジャパンは、それまで4-3-3や4-4-2が主流だったチームに、当時としては斬新だったウイングバックを両サイドに置く3-5-2を採用した。しかし機能したとは言えず、90年イタリアW杯予選は1次リーグで敗退するなど好成績を残すことはできず、91年の日韓定期戦での敗戦により監督を退いた。 ▽彼に代わり日本の指揮を執ったのが初の外国人監督であるハンス・オフトだった。オフトは92年のアジアカップで初優勝を果たしたが、W杯アメリカ予選は最終のイラク戦でのドロー、俗に言う「ドーハの悲劇」でW杯出場を逃して監督を退任した。 ▽ドーハ組からはラモス瑠偉、都並敏史、武田修宏(V川崎)、中山雅史(磐田)らが代表から外れた。彼らの代わりに94年から指揮を執ったファルカン・ジャパンに呼ばれたのが、当時躍進著しい平塚の名塚善寛、岩本輝雄と台頭してきた若手の前園真聖(横浜F)、小倉隆史(名古屋)だったが、ケガなどもあり長く活躍することはできなかった。 ▽果たして今回招集されたメンバーでカタールにたどり着くのは誰なのか。その競争の第一歩となるのが明日のコスタリカ戦でもある。【六川亨】1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた、博識ジャーナリストである。 2018.09.11 11:00 Tue
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【原ゆみこのマドリッド】新しい大会が始まった…

▽「確かに親善試合よりはマシなのかもしれないけど」そんな風に私が呟いていたのは金曜日、スペインのネーションズリーグ初戦を翌日に控えながら、あまりワクワクしていない自分に気づいた時のことでした。いやあ、この夏のW杯では開幕直前にロペテギ監督が解任されるという信じられない事態が発生。イエロ暫定監督の下で戦ったチームはグループリーグこそ勝ち抜いたものの、16強対決でロシアにPK戦で負けて敗退と、2014年W杯、2016年ユーロに続く失望を味合わせてくれたせいもあったんですけどね。 ▽7月にはルイス・エンリケ監督が新しい指揮官として就任し、2020年ユーロまでのサイクルを担当することになったんですが、困ったことに9月から始まったこの新しいUEFAの大会、何だか妙なんですよ。ええ、FIFAランキングに従って、チームを4つのリーグに割け、更にその中で4つのグループを形成。その結果、最高レベルのAリーグに入ったスペインはイングランドとクロアチアと同じ組になったんですが、グループリーグの4試合は11月に終わり、1位になれば、来年6月に残り3グループの首位チームと準決勝、決勝を戦って優勝を決めるそうですが、不可解なのは3月からは2020年ユーロの予選も始まるということ。 ▽うーん、ネーションズリーグのグループ首位チームになれば、ユーロ予選プレーオフへの出場権ももらえるんですが、大体、今回はその予選もグループ2位まで本大会に行けるという、かなり楽なモノですしね。となると、この大会を万が一の保険として考えればいいのか、うっかり最下位になって、下のリーグに降格するのは恥ずかしいからぐらいの感覚でいいのか、もしや、もやもやしているのは私だけでなく、選手たちも同じかもしれない? ▽ただそうは言ってもこの月曜、ラス・ロサス(マドリッド近郊)のサッカー協会施設で行われた公開練習は盛況で、いえ、セッションの方は前日、所属クラブのリーグ戦でプレーした選手もいたため、ブスケツ、セルジ・ロベルト(バルサ)、ロドリゴ、ガヤ(バレンシア)、デ・ヘア(マンチェスター・ユナイテッド)、パウ・ロペス(ベティス)らはロンド(輪の中に選手が入ってボールを奪うゲーム)の後、分かれてランニング、ストレッチだけで上がってしまったんですけどね。残った選手たちもイニエスタ(ヴィッセル神戸)、ピケ(バルサ)、シルバ(マンチェスター・シティ)らが代表から引退、コケ(アトレティコ)、ジョルディ・アルバ(バルサ)ら、ルイス・エンリケ監督の初招集リストから漏れた常連もいなかったため、私も見知った顔が減ってちょっと、寂しかったんですが、大丈夫。 ▽500人程、見学に駆けつけたファンはイスコやアセンシオ、セルヒオ・ラモスといったレアル・マドリー勢を熱心に応援していましたが、どちらにしろ、初日はほんの小手調べですからね。新監督の構想がわかってくるのは翌日からの練習だったんですが…何と、今回から、マドリーやアトレティコのセッションでもお馴染みの開始から15分だけマスコミに公開する習慣がなくなってしまったんですよ!おまけに以前は非公開セッションでもTVカメラが谷を隔てた公道からグラウンドを撮影していたのを懸念して、敷地を囲むネットをシートで覆って目隠しって、もしや秘密主義に磨きがかかっていない? ▽要は代表の日々の様子を知りたければ、オフィシャルサイト(http://www.sefutbol.com/)に上がる動画を見るしかなくなってしまったんですが、それだけでなく、ルイス・エンリケ監督が代表合宿中のオフ日をなくし、チームは金曜にイングランド戦の行われるロンドンに移動した後、もうラル・ロサスには戻らず。直接、来週火曜のクロアチア戦の舞台となるエルチェ(スペイン南東部)に飛んでしまうって、いえ、ご当地出身のサウール(アトレティコ)は嬉しいでしょうけどね。試合前日のスタジアム練習は一般公開されるようですが、せっかくマドリッド訪問が代表戦期間中に当たりながら、チームを見る機会がほとんどなさそうなのは残念ですよね。 ▽え、それでも木曜午後には選手たちがサント・ドミンゴ(マドリッド市内)に出現して、居合わせた観光客らを驚かせていなかったかって?ああ、それは月曜から、朝食は午前9時、夕食は午後8時30分の時間厳守で遅刻は罰金、食堂にスマホ持ち込みを禁止し、夜の自由時間のカードゲームやプレステもW杯中のように夜通しやるのはダメと、節度ある合宿生活を求められ、練習中もグラウンドの脇に新たに組み立てた足場の上からルイス・エンリケ監督に見張られて、ラス・ロサスに缶詰めになっている彼らを気遣ってのレクリーションタイムで、いえ、私もエスケープルームなるものを初めて知ったんですけどね。銀行の金庫室や刑務所など、仮想空間からグループで知恵を絞って脱出するゲームをやりに行ったそうですが、まあ、よくクラブで見かけるカートレースやペイントボールより、ケガの危険が少なそうなのはいいかと(https://twitter.com/saulniguez)。 ▽そんなことはともかく、土曜午後8時45分(日本時間翌午前3時45分)からのイングランド戦については何せ、練習の内容が伝わってこないため、GKがW杯で株を下げたデ・ヘアのままか、ケパ(チェルシー)抜擢なのかを始め、先発がどうなるのか、予想つかないんですが、ロペテギ監督時代同様、初日の練習からルイス・エンリケ監督がよく目をかけていたイスコがどうやらチームの軸になるよう。 ▽うーん、水曜のラス・ロサスで記者会見に出た当人はW杯中に批判的な記事を書いたエル・パイス(スペインの一般紙)が気に入らなかったか、「敵が自陣に籠ってしまった時、ラインの間でボールを受けるのと中盤に下りるのとどちらがダメージを与えられると思う?」と質問され、「Yo a ti no te voy a contester/ジョ・ア・ティー・ノー・テ・ボイ・ア・コンテスタール(ボクは君には答えない)」と返答を拒否。物議を醸していたりしたんですけどね。 ▽理由は「何を言ったって、好きなことを書くんだから」とのことでしたが、まあ気持ちはわかるものの、それってちょっと大人げなくない?実際、イスコのプレースタイルには賛否両論なんですが、ウェンブリーでの前日記者会見で「Vamos a jugar al ataque, a tener el balón, a generar, más ocasiones de gol, a presionar arriba, ser agresivos/バモス・ア・フガ-アル・アル・アタケ、ア・テネール・エル・バロン、ア・ヘネラル・マス・オカシオネス・デ・ゴル、ア・プレシオナル・アリバ、セル・アグレシーボス(ウチは攻撃的にプレーする。ボールを持って、チャンスをより多く作って、敵前線にプレスをかけて、アグレッシブに行く)」と言っていたルイス・エンリケ監督の期待に応えられるといいのですが、さて。この9月の2試合が、どちらも夏のW杯で上に行かれてしまったイングランド(4位)とクロアチア(2位)相手というのはきっと、新チームのいい腕試しになってくれるはずです。 ▽え、そんな調子で代表が非公開練習ばかりだった今週、私は何をしていたのかって?いやあ、火曜には久々に弟分、ヘタフェを覗いてきたんですが、相変わらず、あそこは練習が長いですね。10時から始まって、終わったのが12時半だったため、屋根付きスタンドのあるグラウンドで座って見られてどんなに助かったことか。丁度、その日は駆け込みで移籍のきまったクリストフォロ(フィオレンティーナからレンタル)の入団プレゼンもコリセウム・アルフォンソ・ペレスであったんですが、夏の間は芝の張替えでできなかったピッチでのユニフォーム姿お披露目を見に来たファンが20人ぐらいしかいなかったのはご愛敬。バケーション明けの平日ですし、ヘタフェは兄貴分チームたちのように気前よく、スタンドにボールを蹴り込んでプレゼントしてくれたりはしないため、かなりアットホームなプレゼンになっていましたっけ。 ▽そして翌日、ヘタフェはマドリッドの2部チームの弟分、アルコルコンとプチェロ杯(夏の親善試合)を行ったため、私もメトロ10号線とセルカニアス(国鉄近郊路線)を乗り継いで、サント・ドミンゴ(アルコルコンのホーム)に足を運ぶことに。何せ、リーガ開幕戦のマドリー戦では先発フル出場しながら、続くエイバル戦、バジャドリー戦に柴崎岳選手の出番がありませんでしたからね。練習では元気そうだったため、絶対、出てくれるはずという読みが見事的中。前半半ばまでは2列目に入っていた彼でしたが、すぐ目の前のベンチからやたら、「Gaku, Gaku!」と大声を飛ばすボルダラス監督の指示に従って、途中からは新加入のクリストフォロとボランチでコンビを組むように。 試合の方は前半22分、柴崎選手がエリア内奥から折り返したラストパスをポルティージョは決められなかったものの、36分にはロベルト・イバニェスのパスから、こちらも新加入のフルキエ(ワトフォードからレンタル)が撃ち込んでヘタフェが先制。前半終了近くにも柴崎選手は敵DFを2人かわしながら、エリア前からいいパスを出したんですが、ロベルト・イバニェスがフィニッシュに失敗してしまいます。そのまま0-1で折り返した後、アルコルコンがレギュラーメンバーに代わった後半はどちらも点を挙げられず、そのままヘタフェが勝って終わったんですが、途中出場したアンヘルに2度、惜しいシュートがあったりと、やっぱりカテゴリーの差はありましたかねえ。 ▽まあ、この試合のプレーぶりが認められ、柴崎選手がparon(パロン/リーガの停止期間)明け、16日のセビージャ戦で先発に戻れるかどうか、まだ1週間もあるため、定かじゃないんですが、実は同日には弟分仲間のレガネスとラージョも非公開で練習試合をやっていたとか。どうやら、エスタディオ・バジェカスのスタンド閉鎖により、10月半ばまでホームゲームが延期されているだけでなく、先週からはマドリッド南部にある練習場も整備で使用中止に。おかげでバルデベバス(バラハス空港の近く)のマドリー練習場を借りたり、今週前半はロス・アンヘレス・デ・サン・ラファエル(マドリッドから1時間の高原リゾート)で合宿していたラージョにレガネスが手を差し伸べて、最近はシュダッド・デポルティバ・レガネスを貸してあげていたよう。お互い、移籍市場ギリギリの新戦力が多く、おまけに各国代表に行っている選手が少ないという点でも手合わせするのに都合が良かった? ▽結果は2-1でレガネスの勝利だったそうですが、14日にはラージョも3週間ぶりとなるウエスカ戦が待っていますし、初の降格圏入りをしてしまったレガネスも16日にはブタルケでビジャレアル戦。どちらもこの期間にしっかり練習して、ファンをガッカリさせないようなプレーを披露してくれるといいのですが。 ▽そして各国代表にそれぞれ、13人もの選手を出向させている兄貴分チームたちはというと。いえ、ロペテギ監督もシメオネ監督も火曜はUEFAのエリート監督会議でニヨンに行って不在だったんですけどね。あとは毎日、来週末の試合に備えて練習です。ただそれでも、マドリーには今回の招集を辞退したケイロル・ナバスやマルセロが残っており、ビニシウス(フラメンゴから移籍)やマリアノ(同オリンピック・リヨン)、そしてベンゼマが毎日、golazo(ゴラソ/スーパーゴールを連発しているなんていいニュースが聞こえてくることに。 ▽翻って、トップチームの選手が11人いる彼らに比べ、少数精鋭主義のアトレティコはマハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場にたったの7人。しかもファンフラン、ビトロはまだ負傷のリハビリ中で、スロベニア代表を免除してもらったGKオブラクもプレシーズンから引きずっている腕の痛みでジムごもりとあって、グラウンドには4人だけって、何か物凄いものがない?おまけに第2子の出産が近い奥さんの状態が良くなくて、ルイス・エンリケ監督と話して代表を辞退したジエゴ・コスタが木曜に足を打撲しただの、金曜はセルタ戦でデビューしたばかりのカリニッチ(インテルから移籍)が足首を捻挫したのって、どうしてこう、悪いことばかりが続くのでしょう! ▽そんな中、シメオネ監督がつきっきりで集中特訓している選手が1人いて、それはコケ。いやあ、カテラーノ(下部組織出身の選手)の後輩で今季、ビジャレアルから出戻り移籍したロドリなど、「Me sorprendió que no estuviese Koke/メ・ソルプレンディオ・ケ・ノ^・エストゥビエセ・コケ(コケがいないのには驚いたよ)。でも監督の意見は尊重しないといけないし、コケには代表の門は誰にでも開いているんだから、努力を続けるように言いたいね」と何だか、ちょっと上から目線のアドバイスをラス・ロサスから送っていたんですが、まあ2013年にコケがA代表に呼ばれるようになって以来、初めての落選だったようですしね。 ▽実際、UEFAスーパーカップではチームの4点目を決めたものの、リーガでは開幕戦からまったくパッとしていないため、今回の居残り練習は本人のためにもなるかと。その辺は木曜にネーションズリーグのドイツvsフランス戦(0-0)でプレーしたグリーズマンも同じなんですが、今週発表されたFIFAベストの3候補からはUEFA最優秀選手賞同様、クリスチアーノ・ロナウド、モドリッチ、サラに先を越されてしまった彼とはいえ、クラブも「Sin palabras/シン・パラブラス(言葉もない)」とツイッターで選考基準に異議を唱えていた通り(https://twitter.com/Atleti/status/1036649508187385856)、3つのタイトルの立役者ですからね。フランス代表のデシャン監督も少しでもチャンスを与えて、当人も「2年前は2つの決勝(CLとユーロ)で負けたから、3位だったけど、今回バロンドールを獲れなかったら、これ以上、何をしたらいいと訊きたいよ」と言っていた賞獲りを少しでも手助けしてあげたかったのかも。 ▽そんな感じの1週間でしたが、リーガも始まったばかりで途切れてしまう9月のインターナショナルマッチウィークはやっぱりどこか中途半端。とりあえず、幾つかネーションズリーグの試合の放送はあるため、週末も私は退屈はしないで済むんですが…とりあえず、マドリッド勢の選手たちがケガなく帰って来てくれるのを今は願うしかありませんね。 【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2018.09.08 15:00 Sat
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【倉井史也のJリーグ】今週は捻りなし。被災された方にお見舞いを申し上げつつ目の前で起きたことを語るでござる!? の巻

▽さて、今週は予定を変更して緊急特番をお送りします。ご存じのとおり、取材熱心なワタクシは現在札幌に来ております。そしてそこから大阪に飛ぶ予定だったのでした。この貴重な経験が、みなさまの今後のよきデータになりますように。 ▽まずは台風21号。まさか関西国際空港が水没するなんて。もうお察しのことかと思いますが、ワタクシ、8日には新千歳から関空に飛ぶ予定になっておりました。関空ピンチという話を聞いて航空会社に電話し続けるのですが、かかったと思ったらすぐぶっちぎられてしまうという悲劇が続き、やっと音声案内が聞けたのは21:40。 ▽そこから担当者が出てくるまで30分。それでも親切に対応してもらって、なんとか名古屋に飛ぶことになったワケですよ。あ〜、ひと安心と寝付いたのが1:00過ぎ。 ▽で、約2時間後の3:08にグラグラと揺れました。「緊急地震速報!!」ってスマホは叫ぶし、寝ぼけて「あれ? どこにいるんだっけ?」とか思っちゃうし。慌ててテレビを付けて、「え? 震度5なの?」などと考えてる間に電気が落ちて停電の始まりでございます。 ▽するとね、なぜか表が騒がしい。もともと繁華街の真ん中のホテルだったから賑やかなんですけど、なぜかバイクの空ぶかしを始めたり、車のエンジンの回転数を上げたりする人たちが出てくるんです。興奮してるのかなぁ。すると交差点に立っている人なんでしょうけど、信号が全部消えてるもんだから、通る車に「スピードを出さないでください! ゆっくり走ってください!」と訴えてる。そこから明け方までに「震度3以上で揺れるよ」っていうスマホの通知が15回以上来ました。 ▽うとうとしつつ日が明けて、ぼんやりした頭でトイレに行き、「あ、防災用の機能の風呂の残り水、抜いちゃおう」と思ったのが大失敗。トイレの水が流れない。慌てて風呂に栓をして、少しだけ確保しておきました。 ▽でもね、この時間ってまだ電話もLINEも通じたんですよ。ところが本格的に日が昇ったら、もう全然ダメ。そりゃそうでしょう、周りもみんなスマホいじってますから。スタジアムのハーフタイム状態で、なーんにもできない。 ▽通りは静かです。車と歩行者が目を合わせながら横断してます。大手コンビニ、閉まってます。むしろあまり知らなかったところが開いてます。素晴らしい!! ▽スマホが通じないので情報が取れません。しばらくすると、ホテルがラジオをロビーに置いて、そこで流れた情報をホワイトボードに書き出してくれました。 ▽ホテルの近くには公衆電話があって、国内無料でつながりました。これで東京に電話をかけてチリ戦の中止を知り、ちょっと肩を落としたというか、でもそこで被害の大きさを聞いて震え上がったというか。 ▽食べるものはありません。でも水はホテルが用意してくれてました。よく考えたらホテルの人も自分の家が心配だろうに、ずっと一日世話をしてくれてます。 ▽夜になり、川向こうの一部の地域には電気が供給されているのがわかりました。ですがこちら側は停電したまま。朝までに復旧してくれるのでしょうか。千歳空港も明日には運行再開できるのでしょうか。すべては未知数なのでございます。 ▽さぁ、どうなる、どうする倉井史也!! だが苦労の後には快楽が待っているぞ!! きっと大阪ではすばらしい試合が見られるに違いない。……え? 開催できるかどうか、未定なんですって??【倉井史也】 試合当日は、はやる気持ちを抑えられずスタジアムに受け付け開始と同時に駆けつけ、選手のバスが両方行ってしまうまで名残を惜しむ。自慢は対戦カードの因縁をよく覚えていること。特にサポーター寄りのネタが得意。パッと見は若いが実は年齢不詳のライター。 2018.09.07 09:00 Fri
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【六川亨の日本サッカー見聞録】チリ戦開催中止決定まで遅すぎるJFAの判断

▽今日6日の朝のこと、羽田空港6時10分発のフライトに乗るため、4時30分に友人のクルマで送ってもらった。テレビでは3時8分頃に北海道胆振(いぶり)地方中東部を震源とする震度7の地震が発生し、各地で被害が出ているというニュースは知っていた。 ▽5時前に空港に着いてカウンターに行ってみると、すでに機内に荷物を預ける人の列ができている。しかしフライト状況を確認すると北海道行きの便はすべて「運航状況確認中」の表示が出ている。場内アナウンスでは「6時15分頃に発表します」と繰り返すだけ。 ▽そして結果はというと「本日の新千歳行きは全便欠航です。便の変更ならびに払い戻しは●番カウンターで受け付けています」とのことだった。チリ戦は7日なので、明日の便を予約するかと思いつつ、早朝で申し訳ないが代表の広報担当者の携帯に連絡し、試合開催の可否を聞いたところ、「まだ夜が明けたばかりで、これから情報を収集してアナウンスします」という返事。 ▽便の振り替えは試合の開催が決まってからでいいだろう。そう思って、まず今日の札幌行きは不可能なのでホテルにキャンセルの電話をしたところ、これがまったくつながらない。「災害用伝言ダイヤルをご利用ください」のアナウンスが流れるばかり。とりあえず空港内のテレビで現地の様子を見たが、次々と悪いニュースが入ってくる。 ▽札幌市内の地下鉄とJR全線がストップしているだけでなく、全土で停電している。これでは札幌ドームでの前日練習もできないし、「明日の試合は中止になる可能性が高い」と判断し、8時過ぎに払い戻しをして自宅に戻った。 ▽過去に地震により試合が開催中止となった例は多い。近くでは今年7月の大阪府北部地震の影響でJ3のG大阪U-23の3試合が中止になったし、2016年は熊本地震の影響でJ1~J3の14試合が中止となった。 ▽海外では1986年メキシコW杯を翌年に控えた85年大地震があり、死者・行方不明者は8千人に及んだが、スタジアムの被害は軽微だったため無事に開催された例がある。 ▽そしてチリ戦についてJFA(日本サッカー協会)は、「明日9月7日(金)に開催予定のSAMURAI BLUE(日本代表)対チリ代表の国際親善試合につきましては、現在、現地の詳しい状況を確認している段階です。日本代表チームとチリ代表チームの無事は確認しておりますが、試合開催につきましては、本日18時までに開催の可否を決定することにしております」とのメールを9時49分に発信した。 ▽状況を確認するのは悪いことではない。しかし昼過ぎの時点で被害は深刻さを増し、死者・行方不明者も出ている。例え電力が復旧し、札幌ドームが使用可能になり、市内の地下鉄やJRが運行されたとしても(この原稿を書いている時点ではいずれも復旧していないが)、地震翌日の試合は避けるべきだし、もっと早く決断すべきだった。 ▽プロ野球の日本ハムは7日から仙台で楽天との3連戦を控えていたが、新千歳空港が使用不可となったため試合の中止を正午のHP(ホームページ)で発表した。ラグビーのトップリーグも8日に札幌市内の月寒屋外競技場で神戸製鋼対宗像サニックスの試合が予定されていたものの、開催中止を12時40分過ぎにリリースしている。 ▽「国内リーグなら簡単に決断を下せるが、国際試合では判断に慎重を期さざるを得ない。代替試合も開催できないのだから」という反論もあるだろう。しかし被害は時間の経過とともに拡大するばかり。日本代表はもちろん、チリも南米では地震大国ではあるが、日本人ほど地震に慣れてはいないだろう。選手の心情を考慮しても、JFAはもっと早く試合の中止を決断し、リリースを流すべきだった。 ▽午前中からスマホが通じないことは書いたが、まだLINE電話による通話は可能だった(いまは不通でSMSしか連絡手段がない)。現地に先乗りしている記者に安否を確認すると「いま水を買うためイオンの長蛇の列に並んでいる」とか、「wi-fiが通じないのでテザリングで情報収集しているが、充電ができないのでいつまでパソコンとスマホが使えるかわからない」、「停電のため夜は真っ暗になるだろう」と不安を訴える。 ▽さらに「東京に戻る方法を教えて」とフェイスブックに書き込む記者もいた。JRがストップし、高速道路も通行止め。このため稼働している帯広空港までの足を確保しようにもレンタカー会社は電話が通じないそうだ。苫小牧発、大洗行きのフェリーもすでに満席だという。まさに八方塞がりの状況だ。 ▽もちろん日本とチリの代表チームはここまで困ってはいないだろう。一般市民の苦労を知らないからこそ、「18時までに開催の可否を決定」と悠長なことを言ってしまったのではないだろうか。危機管理能力の欠如と指摘されても仕方ない対応である。 ▽日本代表が無事に何らかの手段で札幌から移動できれば、11日は吹田スタジアムでのコスタリカ戦である。こちらは台風21号の被害でまだ避難所生活を余儀なくされている人もいる。いずれも天災だから逃れようはないが、こちらの試合開催の是非が問われるのではないだろうか。【六川亨】1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた、博識ジャーナリストである。 2018.09.06 22:00 Thu
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【リーガエスパニョーラ移籍総括】堅実な2強尻目にアトレティコが積極補強! 乾がバスクからアンダルシアの地へ

▽現地時間8月31日24時(日本時間9月1日7時)に今夏のリーガエスパニョーラ移籍市場が閉幕した。例年、3強の大型補強に注目が集まるリーガの移籍市場だが、今夏最大のトピックスはFWクリスティアーノ・ロナウドのユベントス電撃移籍、ビルバオGKケパ・アリサバラガのGK史上最高額となる8000万ユーロでのチェルシー移籍という2つの放出劇となった。それでも、各チームがきっちりとした戦略の下でスカッド構築に成功した印象だ。 ◆グリーズマン引き抜き失敗も未来を見据えた的確補強Getty Images▽昨季、圧倒的な強さでリーガを制したバルセロナは今夏の移籍市場でレジェンドMFイニエスタのヴィッセル神戸移籍、昨季主力のMFパウリーニョの広州恒大への復帰によって2人の主力が旅立った。さらに、最優先事項だったアトレティコのエースFWグリーズマンの引き抜きに失敗しビッグネームの獲得に失敗した。それでも、MFアルトゥール、FWマウコムというブラジルの次代を担う2人のクラック、懸念のセンターバックにセビージャの主力DFラングレ、パウリーニョ後釜に百戦錬磨のファイターであるMFビダルと4人の新戦力の獲得に成功した。 ▽また、近年売り下手と揶揄されるクラブだが、MFアンドレ・ゴメスやFWパコ・アルカセル、MFアレイシ・ビダル、DFミナなど昨季からの不良債権となっていた余剰人員の放出に成功し、グリーズマン資金を含めて今後の移籍市場に向けた資金調達に成功している。 ◆C・ロナウド後釜にマリアーノを呼び戻しGetty Images▽一方、チャンピオンズリーグ(CL)3連覇を置き土産にジダン監督とC・ロナウドというクラブの屋台骨が去ったマドリーはロペテギ新監督の下でエースの穴を埋める大型補強が期待されたものの、今夏獲得したビッグネームはチェルシーから獲得した新守護神候補のGKクルトワのみに。C・ロナウドの後釜にはMFアザール、FWネイマール、FWムバッペ、FWレヴァンドフスキらビッグネームではなく昨夏リヨンに放出したFWマリアーノという、意外な選択肢となった。 ▽その他のポジションではDFオドリオソラ、FWヴィニシウス、GKルニン(即レガネスへレンタル)という3人の若手逸材を確保し、昨季同様に将来への投資にとどまった。それでも、C・ロナウド、チェルシーにレンタル放出したMFコバチッチを除きMFベイルら主力の慰留に成功しており、FWアセンシオやMFダニ・セバージョスらの成長次第でシーズン3冠を十分に狙える戦力をキープしている。リーガエスパニョーラを観るならDAZN!1カ月のお試し無料視聴はコチラから!◆エース&守護神残留に大型補強Getty Images▽ライバル2チームが比較的静かな夏を過ごした中、積極的な補強に打って出たのが昨季2位でヨーロッパリーグ(EL)王者のアトレティコ・マドリーだ。ロシア・ワールドカップ前にエースFWグリーズマンの残留が決定し、移籍市場で勢いを得たクラブは同じく引き抜きの噂が絶えなかった守護神オブラクの慰留にも成功。さらに、大いなる野望を掲げるロヒ・ブランコスはクラブ史上最高額の7000万ユーロでモナコMFレマル、スポルティング・リスボンのクラブ内のごたごたを利用してFWジェウソン・マルティンスをフリーで、さらに以前から興味を示していたミランFWカリニッチ、下部組織出身のMFロドリゴ・エルナンデスらを獲得し、近年の課題だった選手層の問題をクリアした。 ▽チームの精神的支柱の1人であったMFガビやFWトーレスの流出は少なからず痛手となるが、主力クラスの放出もインテルに旅立ったDFヴルサリコのみに留めており、今季のリーガ奪還、悲願のCL制覇に視界良好だ。 ◆中堅&昇格組が躍動Getty Images▽3強を除く上位陣では久々のCL参戦となる昨季4位のバレンシアやEL参戦の昨季6位ベティスらを中心に的確な補強が行われた印象だ。リーグ一本だった昨季も選手層の問題を抱えていたバレンシアは移籍市場締め切り間際にFWゴンサロ・ゲデスの完全移籍での買い取りに成功すると、DFピッチーニ、DFディアカビ、MFヴァス、MFチェリシェフと各ポジションに主力を脅かせる新戦力を確保。また、レアル・マドリー行きも噂されたFWロドリゴ・モレーノの慰留に加え、FWガメイロ、FWバチュアイと2トップに適性がある実力者を加え、攻撃陣のスケールアップにも成功した。 ▽久々のEL参戦となるベティスもバレンシア同様に今夏の補強でチーム力を大きく向上させた。資金力に不安を抱える中、GKパウ・ロペス、MF乾貴士、MFカナレスというリーガで実勢十分の実力者をフリーで獲得した他、MFウィリアム・カルバーリョ、MFロ・セルソといった人気株の獲得にも成功した。ただ、安定感に欠ける最終ラインとシーズン20ゴールが期待できるストライカーの補強に失敗した点はマイナスだ。 ▽前述の2チームに加えて、ヨーロッパの出場権を争うビジャレアルとセビージャもまずまずの補強に成功した。昨季5位のビジャレアルはロドリ、MFカスティジェホと昨季の中盤を支えた主力が流出も、レジェンドMFカソルラの帰還にFWバッカの買い取りに加え、DFフネス・モリやDFラジュン、FWエカンビらの好タレントを獲得した。一方、昨季ジローナの躍進に貢献したマチン新監督を迎えたセビージャは早くも当たり補強との声も挙がる新守護神バシリク、新エースFWアンドレ・シウバの2選手やMFゴナロン、アレイシ・ビダルらを獲得しており、新指揮官の采配力を含めて今季の飛躍が期待される。 ▽また、昨季昇格チームが全チーム残留を果たした中、今季の昇格組であるバジャドリー、ラージョ、ウエスカの3チームも残留に向けて国内外のビッグクラブや中堅クラブの若手や余剰人員をレンタルで多く獲得しており、プリメーラ基準のスカッド構築に成功しており、いずれのクラブも上々の滑り出しを見せている。 ▽今夏リーガエスパニョーラ主な移籍の一覧は以下の通り。リーガエスパニョーラを観るならDAZN!1カ月のお試し無料視聴はコチラから!【今夏のリーガエスパニョーラ主な移籍】 ◆バルセロナ 【IN】 DFクレマン・ラングレ←セビージャ MFアルトゥール←グレミオ(ブラジル) MFアルトゥーロ・ビダル←バイエルン(ドイツ) FWマウコム←ボルドー(フランス) 【OUT】 DFマルロン→サッスオーロ(イタリア) DFジェリー・ミナ→エバートン(イングランド) DFリュカ・ディーニュ→エバートン(イングランド) MFアンドレ・ゴメス→エバートン(イングランド)※ MFアレイシ・ビダル→セビージャ MFパウリーニョ→広州恒大(中国)※ MFアンドレス・イニエスタ→ヴィッセル神戸(日本) FWパコ・アルカセル→ドルトムント(ドイツ)※ ◆アトレティコ・マドリー 【IN】 GKアントニオ・アダン←ベティス DFサンティアゴ・アリアス←PSV(オランダ) MFロドリゴ・エルナンデス←ビジャレアル MFトマ・レマル←モナコ(フランス) FWジェウソン・マルティンス←スポルティング(ポルトガル) FWニコラ・カリニッチ←ミラン(イタリア) 【OUT】 DFシメ・ヴルサリコ→インテル(イタリア)※ MFガビ→アル・サッド(カタール) FWルシアーノ・ビエット→フルアム(イングランド)※ FWケビン・ガメイロ→バレンシア FWフェルナンド・トーレス→サガン鳥栖(日本) ◆レアル・マドリー 【IN】 GKティボー・クルトワ←チェルシー(イングランド) DFアルバロ・オドリオソラ←レアル・ソシエダ FWヴィニシウス・ジュニオール←フラメンゴ(ブラジル) FWマリアーノ・ディアス←リヨン(フランス) 【OUT】 GKアンドリー・ルニン→レガネス※ DFアクラフ・ハキミ→ドルトムント(ドイツ)※ DFテオ・エルナンデス→レアル・ソシエダ※ DFファビオ・コエントラン→リオ・アヴェ(ポルトガル) MFマテオ・コバチッチ→チェルシー(イングランド)※ FWボルハ・マジョラル→レバンテ※ FWクリスティアーノ・ロナウド→ユベントス(イタリア) ◆バレンシア 【IN】 DFムクタル・ディアカビ←リヨン(フランス) DFクリスティアーノ・ピッチーニ←スポルティング(ポルトガル) MFダニエル・ヴァス←セルタ MFデニス・チェリシェフ←ビジャレアル※ FWゴンサロ・ゲデス←パリ・サンジェルマン(フランス) FWミッチー・バチュアイ←チェルシー(イングランド)※ FWケビン・ガメイロ←アトレティコ・マドリー 【OUT】 DFジョアン・カンセロ→ユベントス(イタリア) DFマルティン・モントーヤ→ブライトン(イングランド) MFネマニャ・マクシモビッチ→ヘタフェ MFアルバロ・メドラン→ラージョ※ FWシモーネ・ザザ→トリノ(イタリア)※ ◆ビジャレアル 【IN】 DFラミロ・フネス・モリ←エバートン(イングランド) DFミゲル・ラジュン←ポルト(ポルトガル) MFサンティ・カソルラ←アーセナル(イングランド) FWカルロス・バッカ←ミラン(イタリア) FWカール=トコ・エカンビ←アンジェ(フランス) FWジェラール・モレーノ←エスパニョール 【OUT】 DFアントニオ・ルカビナ→アスタナ(カザフスタン) MFロベルト・ソリアーノ→トリノ(イタリア)※ MFデニス・チェリシェフ→バレンシア※ MFサム・カスティジェホ→ミラン(イタリア) MFロドリゴ・エルナンデス→アトレティコ・マドリー FWエネス・ウナル→バジャドリー※ ◆ベティス 【IN】 GKパウ・ロペス←エスパニョール GKジョエル・ロブレス←エバートン(イングランド) DFシドネイ←デポルティボ MFジオバニ・ロ・セルソ←パリ・サンジェルマン(フランス)※ MF乾貴士←エイバル MFセルヒオ・カナレス←レアル・ソシエダ MFウィリアム・カルバーリョ←スポルティング(ポルトガル) 【OUT】 GKアントニオ・アダン→アトレティコ・マドリー DFリザ・ドゥルミジ→ラツイオ(イタリア) MFビクトル・カマラサ→カーディフ(イングランド)※ MFファビアン・ルイス→ナポリ(イタリア) FWアレックス・アレグリア→ラージョ FWルベン・カストロ→ラス・パルマス ◆セビージャ 【IN】 GKトーマス・バシリク←バーゼル(スイス) DFジョリス・ニャニョン←レンヌ(フランス) DFセルジ・ゴメス←セルタ MFマキシム・ゴナロン←ローマ(イタリア)※ MFイブラヒム・アマドゥー←リール(フランス) MFアレイシ・ビダル←バルセロナ MFクインシー・プロメス←ロコモティフ・モスクワ(ロシア) FWアンドレ・シウバ←ミラン(イタリア)※ 【OUT】 GKセルヒオ・リコ→フルアム(イングランド)※ GKダビド・ソリア→ヘタフェ DFクレマン・ラングレ→バルセロナ DFニコラス・パレハ→アトラス(メキシコ) DFセバスティアン・コルシア→ベンフィカ(ポルトガル)※ MFスティーブン・エンゾンジ→ローマ(イタリア) MFギド・ピサーロ→ティグレス(メキシコ) MFホアキン・コレア→ラツィオ(イタリア) MFガンソ→アミアン(フランス)※ ◆ヘタフェ 【IN】 GKダビド・ソリア←セビージャ DFイグナシ・ミケル←マラガ DFディミトリ・フルキエ←ワトフォード(イングランド)※ MFイバン・アレホ←エイバル MFネマニャ・マクシモビッチ←バレンシア MFセバスティアン・クリストフォロ←フィオレンティーナ(イタリア)※ FWハイメ・マタ←バジャドリー 【OUT】 GKヴィセンテ・グアイタ→クリスタル・パレス(イングランド) MFマテュー・フラミニ→無所属 MFファイサル・ファジル→カーン(フランス) ◆エイバル 【IN】 DFペドロ・ビガス←ラス・パルマス※ DFマルク・ククレジャ←バルセロナ※ FWパブロ・デ・ブラシス←マインツ(ドイツ) FWマルク・カルドナ←バルセロナ※ 【OUT】 DFアンデル・カパ→アスレティック・ビルバオ DFダビド・フンカ→セルタ MFダニ・ガルシア→アスレティック・ビルバオ MFイバン・アレホ→ヘタフェ MF乾貴士→ベティス FWベベ→ラージョ ◆ジローナ 【IN】 MFパトリック・ロバーツ←マンチェスター・シティ(イングランド)※ FWセイドゥ・ドゥンビア←スポルティング(ポルトガル) 【OUT】 MFルベン・アルカラス→バジャドリー ◆エスパニョール 【IN】 DFロベルト・ロサレス←マラガ FWボルハ・イグレシアス←セルタ 【OUT】 GKパウ・ロペス→ベティス DFアーロン・カリコル→マインツ(ドイツ)※ DFマルク・ナバーロ→ワトフォード(イングランド) MFホセ・マヌエル・フラード→アル・アハリ(サウジアラビア) FWハイメ・モリージャス→V・ファーレン長崎(日本) FWジェラール・モレーノ→ビジャレアル ◆レアル・ソシエダ 【IN】 DFテオ・エルナンデス←レアル・マドリー※ MFミケル・メリーノ←ニューカッスル(イングランド) FWサンドロ・ラミレス←エバートン(イングランド)※ 【OUT】 GKトーニョ→AEKラルナカ(キプロス) DFアルバロ・オドリオソラ→レアル・マドリー DFアルベルト・デ・ラ・ベジャ→ラス・パルマス MFセルヒオ・カナレス→ベティス MFシャビ・プリエト→現役引退 FWイマノル・アギレチェ→現役引退 ◆セルタ 【IN】 DFジュニオール・アロンソ←リール(フランス)※ DFネストル・アラウホ←サントス・ラグナ(メキシコ) DFダビド・フンカ←エイバル MFソフィアン・ブファル←サウサンプトン(イングランド)※ MFフラン・ベルトラン←ラージョ 【OUT】 DFアンドレウ・フォンタス→カンザスシティ(アメリカ) DFセルジ・ゴメス→セビージャ DFジョニー・カストロ→アトレティコ・マドリー MFダニエル・ヴァス→バレンシア FWボルハ・イグレシアス→エスパニョール ◆アラベス 【IN】 DFラファ・ナバーロ←ベティス DFアーロン・マリン←ビジャレアル MFトマス・ピナ←クラブ・ブルージュ(ベルギー) FWホナタン・カジェリ←マルドナード(ウルグアイ)※ FWボルハ・バストン←スウォンジー(イングランド)※ FWヨン・グイデッティ←セルタ 【OUT】 DFアレクシス→アル・アハリ(サウジアラビア) ◆レバンテ 【IN】 DFロジェール・ピエール←デポルティボ※ MFニコラ・ヴクセビッチ←ブラガ(ポルトガル) FWラファエル・ドワミーナ←チューリッヒ(スイス) FWモーゼス・サイモン←ヘント(ベルギー) FWボルハ・マジョラル←レアル・マドリー※ 【OUT】 MFジェフェルソン・レルマ→ボーンマス(イングランド) FWイヴィ→バジャドリー※ ◆アスレティック・ビルバオ 【IN】 DFユーリ・ベルチチェ←パリ・サンジェルマン(フランス) DFアンデル・カパ←エイバル DFクリスティアン・ガネア←ヴィトロルル(ルーマニア) MFダニ・ガルシア←エイバル 【OUT】 GKケパ・アリサバラガ→チェルシー(イングランド) DFエンリク・サボリ→マッカビ・テル・アビブ(イスラエル) DFシャビエル・エチェイタ→ウエスカ※ MFミケル・ヴェスガ→レガネス※ MFサビン・メリノ→レガネス※ FWキケ・ソラ→現役引退 レガネス 【IN】 GKアンドリー・ルニン←レアル・マドリー※ DFホナタン・シルバ←スポルティング(ポルトガル)※ DFアラン・ニョム←WBA(イングランド)※ DFフアンフラン←デポルティボ※ DFケネス・オメルオ←チェルシー(イングランド)※ MFミケル・ヴェスガ←ビルバオ※ MFサビン・メリノ←ビルバオ※ FWディエゴ・ロラン←デポルティボ※ FWユセフ・エン=ネスティリ←マラガ FWホセ・マヌエル・アルナイス←バルセロナ FWギド・カリージョ←サウサンプトン(イングランド)※ 【OUT】 DFティト→ラージョ DFディエゴ・リコ→ボーンマス(イングランド) DFマルティン・マントヴァーニ→ラス・パルマス MFガブリエウ→ベンフィカ(ポルトガル) ◆バジャドリー 【IN】 GKジョエル・ロドリゲス←エイバル※ MFルベン・アルカラス←ジローナ FWドゥイエ・チョップ←スタンダール・リエージュ(ベルギー)※ FWケコ←マラガ※ FWイヴィ←レバンテ※ FWダニエレ・ヴェルデ←ローマ(イタリア)※ FWエネス・ウナル←ビジャレアル※ 【OUT】 FWハイメ・マタ→ヘタフェ ◆ウエスカ 【IN】 GKアクセル・ウェルネル←アトレティコ・マドリー※ DFシャビエル・エチェイタ←ビルバオ※ DFパブロ・インスーア←シャルケ(ドイツ)※ DFルベン・セメド←ビジャレアル※ DFルイシーニョ←デポルティボ FWサムエレ・ロンゴ←インテル(イタリア)※ 【OUT】 なし ◆ラージョ 【IN】 GKアルベルト・ガルシア←ヘタフェ DFホセ・レオン←レアル・マドリー DFルイス・アドビンクラ←ティグレス(メキシコ)※ DFティト←レガネス DFジョルディ・アマト←スウォンジー(イングランド) MFジャネリ・インビュラ←ストーク(イングランド)※ MFアルバロ・メドラン←バレンシア※ FWベベ←エイバル FWガエル・カクタ←河北華夏(中国) FWラウール・デ・トーマス←レアル・マドリー※ 【OUT】 MFフラン・ベルトラン→セルタ ※はレンタル移籍リーガエスパニョーラを観るならDAZN!1カ月のお試し無料視聴はコチラから! 2018.09.05 18:01 Wed
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【ブンデスリーガ移籍総括】無風の王者バイエルンを含めビッグネーム到来はなし…日本人選手が活発な動き

▽現地時間8月31日18時(日本時間9月1日25時)に今夏のブンデスリーガ移籍市場が閉幕した。例年、移籍市場序盤のうちにほとんどの取引を決める堅実な動きが特徴のドイツだが、今季はセリエAやプレミアリーグの移籍市場閉幕前倒しの影響などもあり、比較的デッドライン付近まで各チームが補強を行う場面が目立った。 ◆絶対王者は無風の夏Getty Images▽今夏、ハインケス監督の2度目の勇退を経て前フランクフルト指揮官のコバチ監督が新指揮官に就任したバイエルンは同監督が望む新戦力の獲得も噂されたが、結果的に無風の夏を過ごすことになった。純粋な意味での選手獲得はシャルケからフリートランスファーのMFゴレツカのみに終わり、ここにレンタルバックのFWニャブリ、今冬加入予定の逸材FWデイビスが新たにスカッドに加わる。 ▽一方、放出に関してはゴレツカの加入で押し出される形となったMFビダルがバルセロナ、ポジション争いに敗れたMFルディ、DFベルナトがそれぞれシャルケ、パリ・サンジェルマンへと旅立った。それ以外は今夏の流出濃厚とみられたDFボアテングの残留を含め昨季の主力の残留に成功し国内での戦いに大きな問題が生じる可能性は低い。あとはシーズン前半戦を戦いながら今冬の移籍市場開幕までに人員の整理や補強候補の選定を行うことになりそうだ。 ◆新生ドルトは主力流出回避も目玉補強なしGetty Images▽前ニースのファブレ新監督の下でバイエルンから覇権奪還を目指すドルトムントはDFパパスタソプーロスがアーセナルに引き抜かれたものの、MFプリシッチやMFヴァイグル、MFロイスなど今夏引き抜きの噂があった主力の慰留に成功した。その一方で、新加入選手に関してはチェルシーにレンタルバックしたFWバチュアイの後釜にバルセロナからFWパコ・アルカセル、現役引退のGKヴァイデンフェラーの後釜にアウグスブルクの守護神ヒッツという穴埋め補強が目立ち、チーム力向上に繋がる補強はMFヴィツェル、MFヴォルフ、MFデラネイの3選手にとどまった印象だ。 ▽放出に関しては前述のパパスタソプーロスを除きMFシャヒンやFWシュールレ、FWヤルモレンコなど余剰人員の整理に着手し、まずまずの成果を上げた。なお、トルコやスペイン行きの噂が伝えられていたMF香川真司に関しては今夏の残留が決定しており、今後はファブレ監督の覚えがめでたくない中で序列を上げていくようなアピールが求められる。 ◆その他の上位陣も堅実な夏にGetty Images▽ドルトムントと同様に盟主バイエルンの遠き背中を追う上位陣ではいずれもヨーロッパのコンペティションとの二足の草鞋に向けて量的な面での補強には成功したものの、ビッグネームは皆無。それでも、思わぬ掘り出し物やブレイクが期待される若手逸材の登場は期待できそうだ。 ▽昨季2位のシャルケはMFゴレツカ、MFマイヤー、DFケーラーという若手逸材の後釜に経験豊富なMFルディ、DFサネ、フランクフルトで結果を残したMFマスカレルらを獲得。また、アーセナルも興味を示した左サイドバックの逸材メンディルの獲得にも成功している。 ▽昨季3位のホッフェンハイムでは主力の流出がなかった一方、補強は国内で実績があるMFグリフォ、MFビッテンコート、FWベルフォディルというやや小粒な補強が目立ち初参戦のCLとの並行に不安を残す。 ▽その他の上位陣の補強ではレバークーゼンが獲得したブラジルの次代を担う逸材アタッカーのパウリーニョやRBライプツィヒが獲得したU-21フランス代表DFムキエレ、シュツットガルトに加入したマンチェスター・シティ出身のDFマフェオら若手選手に注目したいところだ。 ◆久保、浅野、原口、大迫が新天地にGetty Images▽今夏の移籍市場では日本人選手にも大きな動きがあった。ロシアW杯での活躍で一気に知名度を増したFW大迫勇也はケルンの降格に伴い、W杯開催前にブレーメンへの移籍が決定。また、同じくW杯参加組ではFW宇佐美貴史が昨季に続きアウグスブルクからのレンタルという形で自身が昇格させたフォルトゥナ・デュッセルドルフに残留。FW原口元気は不遇をかこったヘルタ・ベルリンを離れてハノーファーに完全移籍した。なお、そのハノーファーには昨季シュツットガルトでプレーしたFW浅野拓磨がアーセナルからのレンタルという形で加入している。 ▽さらにベルギーのヘントで実績を作ったFW久保裕也はレンタルで昇格組のニュルンベルクに加入し、今季からブンデスリーガ初挑戦となる。 ▽一方、ブンデスリーガからの移籍組ではFW武藤嘉紀が予てよりの希望だったプレミアリーグのニューカッスルにステップアップの移籍を果たし、フランクフルトで構想外となったMF鎌田大地は日本資本で多くの同年代の日本人選手が在籍するベルギーのシント=トロイデンで再起を図ることになる。 ▽今夏ブンデスリーガ主な移籍の一覧は以下の通り。 【今夏のブンデスリーガ主な移籍】 ◆バイエルン 【IN】 MFレオン・ゴレツカ←シャルケ FWアルフォンソ・デイビス←バンクーバー・ホワイトキャップス(カナダ) 【OUT】 GKトム・シュターケ→現役引退 DFフアン・ベルナト→パリ・サンジェルマン(フランス) MFセバスティアン・ルディ→シャルケ MFアルトゥーロ・ビダル→バルセロナ(スペイン) ◆シャルケ 【IN】 DFサリフ・サネ←ハノーファー DFハムザ・メンディル←リール(フランス) MFセバスティアン・ルディ←バイエルン MFオマル・マスカレル←レアル・マドリー(スペイン) MFスアト・セルダー←マインツ FWマルク・ウート←ホッフェンハイム 【OUT】 DFティロ・ケーラー→パリ・サンジェルマン(フランス) DFベネディクト・ヘヴェデス→ロコモティフ・モスクワ(ロシア) MFマックス・マイヤー→クリスタル・パレス(イングランド) MFレオン・ゴレツカ→バイエルン ◆ホッフェンハイム 【IN】 DFカシム・アダムス←ヤング・ボーイズ(スイス) DFヨシュア・ブレネト←PSV(オランダ) MFレオン・ビッテンコート←ケルン MFヴィンチェンツォ・グリフォ←ボルシアMG FWイシャーク・ベルフォディル←スタンダール・リエージュ(ベルギー) 【OUT】 MFフィリップ・オクス→オールボー(デンマーク) MFユーゲン・ポランスキ→無所属 FWマルク・ウート→シャルケ ◆ドルトムント 【IN】 GKマーヴィン・ヒッツ←アウグスブルク DFアブドゥ・ディアロ←マインツ DFアクラフ・ハキミ←レアル・マドリー(スペイン)※ MFアクセル・ヴィツェル←天津権健(中国) MFトーマス・デラネイ←ブレーメン MFマリウス・ヴォルフ←フランクフルト FWパコ・アルカセル←バルセロナ(スペイン)※ 【OUT】 GKロマン・ヴァイデンフェラー→現役引退 DFエリック・ドゥルム→ハダースフィールド(イングランド) DFソクラティス・パパスタソプーロス→アーセナル(イングランド) DFフェリックス・パスラック→ノリッジ(イングランド)※ MFゴンサロ・カストロ→シュツットガルト MFヌリ・シャヒン→ブレーメン FWアンドレ・シュールレ→フルアム(イングランド)※ FWアンドリー・ヤルモレンコ→ウェストハム(イングランド) ◆レバークーゼン 【IN】 GKルーカス・フラデツキー←フランクフルト DFミチェル・ヴァイザー←ヘルタ・ベルリン FWパウリーニョ←ヴァスコ・ダ・ガマ(ブラジル) FWイサーク・キース・テリン←アンデルレヒト(ベルギー)※ 【OUT】 GKベルント・レノ→アーセナル(イングランド) DFベンヤミン・ヘンリクス→モナコ(フランス) FWシュテファン・キースリンク→現役引退 ◆RBライプツィヒ 【IN】 DFノルディ・ムキエレ←モンペリエ(フランス) DFマルセロ・サラッキ←リーベル・プレート(アルゼンチン) FWマテウス・クーニャ←シオン(スイス) 【OUT】 DFベルナルド→ブライトン(イングランド) MFドミニク・カイザー→ブレンビー(デンマーク) MFナビ・ケイタ→リバプール(イングランド) ◆シュツットガルト 【IN】 DFマルク=オリヴァー・ケンプフ←フライブルク DFパブロ・マフェオ←マンチェスター・シティ(イングランド) DFボルナ・ソサ←ディナモ・ザグレブ(クロアチア) MFダニエル・ディダヴィ←ヴォルフスブルク MFゴンサロ・カストロ←ドルトムント FWニコラス・ゴンサレス←アルヘンティノス(アルゼンチン) 【OUT】 DFジェローム・オンゲネ→RBザルツブルク(オーストリア) FWダニエル・ギンチェク→ヴォルフスブルク ◆フランクフルト 【IN】 GKケビン・トラップ←パリ・サンジェルマン(フランス)※ GKフレデリック・レノウ←ブレンビー(デンマーク) MFルーカス・トロ←レアル・マドリー(スペイン) MFフィリップ・コスティッチ←ハンブルガーSV MFアラン←リバプール(イングランド)※ FWニコライ・ミュラー←ハンブルガーSV FWゴンサロ・パシエンシア←スポルティング(ポルトガル) 【OUT】 GKルーカス・フラデツキー→レバークーゼン MFケビン=プリンス・ボアテング→サッスオーロ(イタリア) MFアレキサンダー・マイアー→無所属 MFマリウス・ヴォルフ→ドルトムント MF鎌田大地→シント=トロイデン(ベルギー)※ ◆ボルシアMG 【IN】 DFミヒャエル・ラング←バーゼル(スイス) MFキーナン・ベネッツ←トッテナム(イングランド) FWアラサンヌ・プレア←ニース(フランス) 【OUT】 GKクリストファー・ハイメロート→現役引退 DFヤニック・ヴェステルゴーア→サウサンプトン(イングランド) MFヴィンチェンツォ・グリフォ→ホッフェンハイム ◆ヘルタ・ベルリン 【IN】 DFデリック・ルカセン←PSV(オランダ)※ MFマルコ・グルイッチ←リバプール(イングランド)※ MFジャバイロ・ディロルスン←マンチェスター・シティ(イングランド) FWヴァレンティノ・ラザロ←RBザルツブルク(オーストリア) 【OUT】 DFミチェル・ヴァイザー→レバークーゼン FW原口元気→ハノーファー FWユリアン・シーバー→アウグスブルク ◆ブレーメン 【IN】 GKステファノス・カピノ←ノッティンガム・フォレスト(イングランド) MFダヴィ・クラーセン←エバートン(イングランド) MFヌリ・シャヒン←ドルトムント FW大迫勇也←ケルン FWクラウディオ・ピサーロ←ケルン FWマルティン・ハルニク←ハノーファー 【OUT】 MFトーマス・デラネイ→ドルトムント MFズラトコ・ユヌゾビッチ→RBザルツブルク(オーストリア) ◆アウグスブルク 【IN】 DFフェリックス・ゲッツェ←バイエルン MFフレドリク・イェンセン←トゥベンテ(オランダ) FWアンドレ・ハーン←ハンブルガーSV FWユリアン・シーバー←ヘルタ・ベルリン 【OUT】 GKマーヴィン・ヒッツ→ドルトムント MFゴイコ・カチャル→アノルトシス(キプロス) FW宇佐美貴史→デュッセルドルフ※ ◆ハノーファー 【IN】 DFケビン・ヴィマー←ストーク・シティ(イングランド)※ MFワラセ←ハンブルガーSV FWボビー・ウッド←ハンブルガーSV※ FW浅野拓磨←アーセナル(イングランド)※ FW原口元気←ヘルタ・ベルリン 【OUT】 DFサリフ・サネ→シャルケ FWマルティン・ハルニク→ブレーメン FWジョナタス→コリンチャンス(ブラジル)※ ◆マインツ 【IN】 DFアーロン・カリコル←エスパニョール(スペイン)※ DFムサ・ニアカテ←メス(フランス) MFピア・カンディ←アトレティコ・マドリー(スペイン) MFジャン=ポール・ボエティウス←フェイエノールト(オランダ) FWジャン=フィリップ・マテタ←リヨン(フランス) 【OUT】 DFアブドゥ・ディアロ→ドルトムント DFレオン・バログン→ブライトン(イングランド) MFナイジェル・デ・ヨング→アル・アハリ(カタール) MFスアト・セルダー→シャルケ FWパブロ・デ・ブラシス→エイバル(スペイン) FW武藤嘉紀→ニューカッスル(イングランド) ◆フライブルク 【IN】 DFドミニク・ハインツ←ケルン DFフィリップ・ラインハート←レアル・マドリー(スペイン) MFロランド・サライ←アポエル(キプロス) FWルカ・ワルドシュミット←ハンブルガーSV 【OUT】 DFマルク・オリヴァー・ケンプフ→シュツットガルト DFチャグラル・ソユンク→レスター・シティ(イングランド) ◆ヴォルフスブルク 【IN】 DFジェローム・ルシヨン←モンペリエ(フランス) FWダニエル・ギンチェク←シュツットガルト FWヴォウト・ヴェグホルスト←AZ(オランダ) 【OUT】 MFダニエル・ディダヴィ→シュツットガルト FWランドリー・ディマタ→アンデルレヒト(ベルギー)※ FWヴィクター・オシムヘン→シャルルロワ(ベルギー)※ フォルトゥナ・デュッセルドルフ 【IN】 DFディエゴ・コンテント←ボルドー(フランス) MFアイメン・バルコク←フランクフルト※ MFダボル・ロブレン←ディナモ・ザグレブ(クロアチア) FW宇佐美貴史←アウグスブルク※ 【OUT】 なし ◆ニュルンベルク 【IN】 GKクリスティアン・マゼニア←ハンブルガーSV FWヴィルヒル・ミシジャン←ルドゴレツ(ブルガリア) FW久保裕也←ヘント(ベルギー)※ 【OUT】 GKトールステン・キルシュバウム→レバークーゼン ※はレンタル移籍 2018.09.05 18:00 Wed
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【六川亨の日本サッカーの歩み】アジア大会で感じた男子と女子の成功体験の差

▽インドネシアで開催されていたアジア大会で、男子のU-21日本代表は銀メダル、なでしこジャパンは金メダルを獲得した。韓国との決勝戦となった男子は、元々苦戦が予想された。相手は23歳以下の代表で、兵役免除を狙ってOA枠でFWソン・フンミンとファン・ウィジョ、GKチョ・ヒョヌを起用してきた。 ▽それでも森保ジャパンは試合を重ねるごとに堅守からのカウンター狙いというチームコンセプトが固まりつつあったので、「もしかしたら」と期待したのだが、肝心の守備で後手に回ったのは残念だった。 ▽90分間は韓国の猛攻に耐えて無失点で切り抜けた。しかし、ミドルサードであまりにも韓国選手をフリーにしすぎた。ギャップに入られるとフリーにしてしまい、簡単にパスをつながれる。そして攻撃陣はプレスバックすることなく味方の守備を見守るだけ。連戦での疲労なのか、それとも森保監督からカウンターに備えるよう指示があったのかどうかはわからないが、テレビで見ていてもどかしさを感じた90分間でもあった。 ▽そして延長戦、先制点はペナルティーエリア右に侵入したソン・フンミンをフリーにしてしまう。一番警戒しなければならない選手に対し致命的なミスだ。彼の突破は防いだものの、こぼれ球をイ・スンウに決められた。 ▽結果は1-2で敗れた。大学生の上田が決勝トーナメントに入ってゴールという結果で頭角を現したのは朗報だ。“格上”相手の韓国に善戦したことを評価する声もある。Jリーグからは1チーム1名という招集制限と、ぶっつけ本番で大会に臨まなければならなかったこと、そして「まだ21歳以下のチームだから」という理由からだ。しかし、21歳以下でもロシアW杯で活躍した選手の存在を忘れてはならない。 ▽今大会のメンバーは20年東京五輪に向けて伸びしろを期待されてのメンバーでもある。さらにU-19世代の選手も東京五輪を虎視眈々と狙っている。だからこそ、格上相手の韓国とはいえ金メダルという結果を残して欲しかったと思うのは期待しすぎだろうか。 ▽対照的になでしこジャパンは、中国に圧倒されながらも菅澤の決勝ヘッドで金メダルを獲得した。この結果を当然と思うファンも多いのではないだろうか。フランスで開催されたU-20W杯ではヤングなでしこが優勝し、U-17W杯と年齢制限のないW杯の優勝とあわせ、日本は初めて3カテゴリーにわたりW杯を制するという偉業を達成した。 ▽しかし、90年代にアジアの女子サッカーを牽引したのは日本でも北朝鮮でもなく中国だった。W杯では95年に4位、99年は準優勝。アジア杯は86年から99年まで7連覇を達成し、アジア大会でも女子サッカーが採用された90年から3連覇を果たしている。 ▽当時の中国は、強靱なフィジカルでアジア諸国を圧倒した。当たりの強さに加え高さも群を抜いていた。そんな中国の女子サッカーが衰退した理由は定かではないが、90年代は女子サッカーへの世界的な注目度が低かったため、身体能力の優れた選手は五輪で注目を浴びるバスケットやバレーに流れたのではないかと推測している。 ▽しかし時代は変わり、W杯や五輪で女子サッカーも注目を浴びるようになった。そのきっかけは11年のなでしこジャパンのW杯優勝だろう。澤が脚光を浴び、12年のロンドン五輪ではアメリカのレジェンドであるアビー・ワンバックが母国を金メダルに導いた。もはや女子サッカーはマイナー競技ではなくなった。 ▽そうした時代の移り変わりに、中国が再び女子サッカーの強化に乗り出した結果、銀メダルに終わったとはいえ、なでしこジャパンを圧倒したのではないだろうか。アジアでは北朝鮮とオーストラリア、そして近年力をつけてきた韓国がなでしこジャパンのライバルだった。しかし今大会では中国の躍進を実感しただけに、新たなライバルの出現に危機感を覚えずにはいられない。 ▽とはいえ、それでもなでしこジャパンは金メダルを獲得した。それが男子と女子の“メンタリティー”の違い、背負う歴史の違いではないだろうか。成功体験の違いがなでしこジャパンには確実に受け継がれているようだ。【六川亨】1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた、博識ジャーナリストである。 2018.09.03 19:30 Mon
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【原ゆみこのマドリッド】5チームあっても強いのは1つだけ…

▽「あれって縁起が悪かったのかしら」そんな風に私が溜息をついていたのは日曜日、リーガ3節はマドリッド勢の試合がもう終わっていたため、ゆっくり新聞を読みながら、前日の結果を反芻していた時のことでした。いやあ、この夏はUEFAスーパーカップでお隣さんを倒し、FIFA処分で補強ができなかった昨夏の反動か、新戦力が6人も加わって、クラブ史上最強のチームとまで評されていたアトレティコだったんですけどね。それが3試合終わってみれば、シメオネ監督時代、最も悪い1勝1分1敗。 ▽逆にクリスチアーノ・ロナウドのユベントス移籍で年間およそ50ゴールを失ったと言われていたレアル・マドリーは、いえ、ホームの2試合がまだ新チームが出来上がっていない弟分相手だったというツキはあったんですけどね。3試合で計10得点を挙げて破竹の3連勝となれば、ちょっと思い出してしまうのが昨季のバルサ。ええ、ネイマールのPSG移籍直後に迎えたスペイン・スーパーカップでは2試合合計5-1でマドリーに敗れ、先行きが心配されたものの、リーガが開幕すると大変身したんですよ。 ▽8節でアトレティコと引き分けるまで勝ち点をまったく落とさなかった一方、ロナウドがカンプ・ノウのスーパーカップ初戦で退場。リーガ最初の4試合に出られなかったせいもあり、マドリーはシーズン序盤からホームゲームでの躓きが目立つことに。CLこそ3連覇を遂げたものの、最後はバルサに17差をつけられ、リーガ優勝を逃しているんですが、やっぱり最初の試合で宿敵に勝つと油断が生じてしまう? ▽まあ、バルサなど、今年のスペイン・スーパーカップで優勝したものの、相手がセビージャだったからか、選手たちが過信することもなく、日曜のウエスカ戦でも8-2と異常な程のgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)を披露。こちらも3連勝とマイペースを保っていますけどね。その辺の心理はともかく、マドリッド勢の様子をお伝えしていくことにすると、金曜の夜は私も12号線の工事により、代替バスに乗ることになるメトロを避け、セルカニアス(国鉄近郊路線)でヘタフェの試合を見に行くことに。 ▽いやあ、それが最近のマドリッドは残暑が厳しいのに、Sol(ソル)駅には冷房の入っておらず。Las Margalitas Universidad(ラス・マルガリータス・ウニベルシダッド)駅に行くC4線は14分も待たないといけないとわかった時には頭がクラクラしましたが、大丈夫。同じホームにすぐ来たC3線を捕まえて、El Casar(エル・カサル)駅で降りれば、こちらからも徒歩15分程でコリセウム・アルフォンソ・ペレスに着けるのを思い出したのはラッキーでしたっけ。 ▽ただ先日、ポルトゥをセビージャに獲られてしまうかもしれないジローナへ玉突き移籍の懸念が発覚し、「Angel quedate!/アンヘル・ケダテ(アンヘル、行かないで)」というカンティコ(メロディのあるシュプレヒコール)で始まった試合の方は少々、残念な内容だったかと。昨季、バジャドリーで35得点を挙げ、チームの1部昇格に貢献。ヘタフェへ移籍するキャリアアップを遂げたマタも古巣に遠慮があったんでしょうかね。セルヒオ監督の指導の下、しっかり守る相手にゴールを奪うことができず、チャンスも後半、マキシモビッチのシュートがゴールポストを直撃したぐらいに留まったヘタフェはスコアレスドローで終わってしまうことに。 ▽え、それよりアンヘル共々、金曜午後12時を恙なく迎え、少なくとも今季前半、マドリッド在住が決まった柴崎岳選手が先週のエイバル戦に続き、この日も出場機会がなかったのは心配じゃないかって?そうですね、試合後、ボルダラス監督は「ガクはイロイロなポジションでプレーできるが、一番やり易いのは4-3-3か4-1-4-1だろう。Ahora no jugamos de esa manera, de momento/アオラ・ノー・フガモス・デ・エサ・マネラ、デ・モメントー(今のところ、ウチはそれでプレーしていないから)」と言っていたんですが、確かに開幕戦でマドリーに0-2で負けた後、ヘタフェはFWを2人入れる4-4-2を採用していますからね。 ▽柴崎選手にとってもなかなか、辛いところですが、ここは辛抱が肝心。今回のインターナショナルマッチウィークは日本代表に招集されていないため、リーガがparon(パロン/停止期間)に入るこの2週間、じっくり練習に専念して、16日のセビージャ戦でチャンスがもらえるように頑張るしかありません。まだ今週の日程は出ていませんが(http://www.getafecf.com/PrimerEquipo/Entrenamientos.aspx)、大体、朝は午前10時から、スタジアムの右側の道を下りて行くとあるグラウンドでヘタフェはセンションを行うため、マドリッドを訪れる予定のあるファンはセルカニアスに乗って、見学に行くのも一興かもしれませんよ。 ▽そして土曜、先に試合をしたのはアトレティコだったんですが、冷房の効いたバル(スペインの喫茶店兼バー)から見ているだけでも、陽光照りつけるガリシア地方(スペイン北西部)のビーゴ(セルタのホームタウン)が何とも暑そうだったことか。ただ、それ以上に暑苦しかったのは彼らのプレーで前半こそ、イアゴ・アスパスがラストパスに届かなかったり、シュートをネット脇に当ててくれたりしたため、無失点で済んだんですが、まったく攻撃陣が機能していないって一体、どうなっている? ▽おまけに前節、「Contra el Rayo ya habiamos tenido diez minutos no buenos en el final/コントラ・エル・ラージョ・ジャー・アビアモス・テニードー・ディエス・ミヌートス・ノー・ブエノス・エン・エル・フィナル(ラージョ戦終盤の10分間、ウチは良くなかった)」という経験をしながら、「Hoy nos paso en el arranque del segundo tiempo/オイ・パソ・エン・エル・アランケ・デル・セグンド・ティエンポ(今日はそれが後半序盤に起こった)」(シメオネ監督)って、え、これって反省をまったくしないという、大昔のアトレティコの悪癖そのものじゃないですか。 ▽実際、ダメダメ時代を彷彿させる大ポカが起きたのは後半開始直後のことで、PSG移籍が流れ、その日は先発に抜擢されたフィリペ・ルイスが何気にバックパスを送ったところ、受け手のゴディンが転んでしまったから、さあ大変!すかさず「Me aproveche del resbalon de Diego para irme/メ・アプロベチェ・デル・レスバロン・デ・ディエゴ・パラ・イルメ(ゴディンのミスを抜け出すために利用した)」と、ウルグアイ代表の大先輩に先んじてボールに駆け寄ったマキシ・ゴメスのシュートをGKオブラクも止められず、先制点を奪われてしまいます。更にその7分後、今度はマキシ・ゴメスのクロスを反対側から、こっそりエリアに入って来たアスパスにヘッドされ、2点差になってしまった日には呆れて物も言えないとはまさにこのこと? ▽そこでようやくシメオネ監督はその日、全員ベンチに置いていた新戦力を投入。コレアとトマスをレマルとカリニッチにしたんですが、何でしょうかね。私もサンティアゴ・ベルナベウに向かうため、その辺りでバルを出たところ、メトロから出た時には負傷中のファンフランの代役をしていたサビッチが2枚目のイエローカードで退場済みに。その直前にはヒメネスが新加入の右SBと交代していたなんて、チグハグなこともあったようですが、どちらにしろ、前日には昨季のヨーロッパリーグ最優秀選手に選ばれたグリーズマンを含め、90分間枠内シュートが1つもないというのであれば、終盤、カブレラのゴールがVAR(ビデオ審判)でオフサイドとなり、セルタに3点目は取られなかったなんて、どうでもいいことですよね(最終結果2-0)。 ▽うーん、7歳の頃から一緒にサッカーをプレーした仲のモハメド監督に初めて、指揮官として1本取られたシメオネ監督は、「Este partido es una buena llamada de atencion, primero para mi/エスタ・パルティードー・エス・ウナ・ブエナ・ジャマダ・デ・アテンシオン、プリメーロ・パラ・ミー(この試合はいい注意喚起になる。まず私のね)」と特に怒った様子も見られなかったんですけどね。サウールなども「El paron nos tiene que venir bien para pensar y corregir los errores/エル・パロン・ノス・ティエネ・ケ・ベニール・ビエン・パラ・ペンサル・イ・コレヒル・ロス・エローレス(リーガの停止期間がミスを考えて正すいい機会になる)」と前向きだったんですが、え、本気で言っています? ▽だってえ、金曜にルイス・エンリケ監督が発表したスペイン代表招集リストから漏れ、悔しさをゴールという形で表したアスパスと対照的にこの日も言及に値する働きが見られなかったコケこそ、マハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場で特訓に励めますけどね。月曜からラス・ロサス(同)のサッカー協会施設で合宿入りするサウールとジエゴ・コスタ、ロドリゴを始め、アトレティコの選手で今回、各国代表に呼ばれていないのはW杯開始早々、時間稼ぎの交代出場を断り、ダリッチ監督の不況を買ってクロアチア代表を追放されたカリニッチ、体調不調で招集を免除されたオブラク、そして控えGKアダンだけなんですよお。ファンフランとビトロも負傷のリハビリ中となれば、15日のエイバル戦の準備すら、来週木曜以降にならないとできないのはわかりきっているじゃないですか。 ▽そこへ追い打ちをかけたのがマドリーの好調ぶりで、いえ、弟分のレガネスも前半19分にセルヒオ・ラモスのクロスをカルバハルが頭でゴール前に送り、ベイルに強烈なvolea(ボレア/ボレーシュート)で先制されたのにもめげず、5分後にはカセミロにエラソがエリア内で倒されてPKをゲット。キックオフ前にはモドリッチ、ラモスと共にUEFA表彰のトロフィーをファンに披露したケイロル・ナバスをベンチ待機にして、初先発を果たしたGKクルトワの裏をかいたカリージョが同点ゴールを挙げたんですけどね。1-1で始まった後半、早くも3分にアセンシオのクロスから、ベンゼマにヘッドで勝ち越し弾を決められたのが分岐点となることに。 ▽いえ、最初は線審にファールを取られ、ゴールが認められなかったにも関わらず、VAR判定で得点となったせいじゃないですよ。後でペレグリーニ監督も「luego nos vinimos abajo y ellos cogieron confianza/ルエド・ノス・ビモス・アバホ・イ・エジョス・コヒエロン・コンフィアンサ(あの後、ウチは落胆し、相手は自信をつけた)」と言っていたように以降、ボールポゼッションの長い、流れるようなマドリーのプレーが続いたからで、16分にはマルセロからボールをもらったベンゼマがモドリッチとのワンツーを経て、最後は斜めにエリアを横切るシュートで3点目。その5分後、今度はブスティンサが走り込んで来たアセンシオを倒してしまい、ラモスのPKで4点目が入ってはゴール貧者のレガネスに勝ち目はありませんって。 ▽え、これでラモスは今季PKでもう3得点目となると、ロナウドがこれまで挙げてきたゴールのPK分、年間7、8本は補えるんじゃないかって?そうですね、ここはその全てのペナルティを引き起こし、試合後、「La Juve sera una gran familia pero el Madrid tambien/ラ・ユーベ・セラ・ウナ・グラン・ファミリア・ペロ・エル・マドリッド・タンビエン(ユーベは偉大な家族かもしれないけど、マドリーもそうだよ)。クリスチアーノがいない方がよりチームらしいかっていうのはわからない」と若輩ながら、移籍したクラックの当てつけみたいなコメントにしっかり反論したアセンシオも褒めてあげたいんですが、この3試合でベンゼマは4ゴール、ベイルも3ゴールと量産体勢に入った気配がしますからね。 ▽とりわけ、シュートよりロナウドにパスを回すことを優先する義務から解放されたベンゼマなど、代表招集がないため、今季はかなりの数を期待してもいいかと。そうそう、この日は代表監督となって、初めてのリストでマドリー勢を6人招集したルイス・エンリケ監督もパルコ(貴賓席)で観戦していましたが、月曜夕方には公開練習で盛況となりそうなラス・ロサスのグラウンドとは対照的に、バルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場も今週はかなりスカスカな状態に。いえ、ナバスはコスタリカ代表を免除され、15日のアスレティック戦ではクルトワからスタメンを奪回すべく、調整に励むんですけどね。あとはジョレンテ、オドリオソラ、ルーカス・バスケス、金曜に入団プレゼンがあったマリアーノ、GKカシージャぐらいとなれば、日曜にはロペテギ監督が練習ヘルプ要員の観察にマハダオンダまで、アトレティコBとRMカスティージャのダービーを見学に行ったのも当然だった? ▽いやまあ、これにはフラメンゴに4500万ユーロ(約59億円)の移籍金を払い、ベルナベウで入団プレゼンも行ったものの、まだ18歳ということでRMカスティージャに籍を置いて、出場機会を増やすことにしたビニシウスの成長ぶりを見守るという意味もあったんですけどね。その目の前でゴールを2本も挙げた当人も偉かったんですが、まさか、アトレティコのカンテラーノが交錯プレーの後、相手の頭に噛みついてしまう程のパニックを巻き起こしたという話にはビックリhttp://videos.marca.com/v/0_ng72538x-el-mordisco-que-indigno-a-vinicius-y-acabo-en-tangana-le-dan-un-bocado-en-la-cabeza?uetv_pl=futbol&count=0)。結果が2-2の引き分けだったのはともかく、マリアーノに加え、こんなFWまでいるとなれば、移籍市場最終日にマジョラルがレバンテにレンタルで行ってしまったのも仕方ないかと。 ▽一方、金曜に駆け込みでFWサビン・メリーノ(アスレティックからレンタル)、MFレシオ(マラガから移籍金200万ユーロ/約2億6000万円で買い取り)を補強したレガネスは、キャプテンのブスティンサも「ボクらにとって練習する大事な1週間」と言っていたように16日のビジャレアル戦に向けて、17人にも及ぶ新戦力がチームに融合する貴重な時間ができるんですが、気になるのはそれまで、この2年間、ガリターノ前監督の下では1度もなかった降格圏19位が続くこと。いや、ホームのエスタディオ・バジェカスの改修工事のせいでスタンドが閉鎖され、3節のアスレティック戦が延期になってしまったラージョなど、14日のウエスカ戦まで最下位で過ごすんですけどね。まだ順位表はあまり意味のない時期とはいえ、どちらも9月後半にはもっと居心地のいい位置まで上がってくれるといいのですが。 【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2018.09.03 11:00 Mon
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【倉井史也のJリーグ】そろそろ秋風とともに首の後ろがヒンヤリするシーズンかも!? の巻

▽あ〜あ、夏休みも終わってしまったし、今年の夏もロマンスなんて生まれなかったし。秋風が吹きそうな今日この頃、下位チームのみなさまにおかれましては、そろそろ首の後ろが寒くなってきてるんじゃないでしょうか。 ▽だって日本のサッカーシーズンって、こここから先は毎月代表戦が入ってくるからブチブチぶっちぎれるわけです。ルヴァンカップも天皇杯も差し込まれて、見てるほうは何が何やらわからなくなってしまう感じもあるんですけど、まぁ残留争ってるチームからしたら、そんなの関係ないけど!! って。 ▽で、例年に関して今年の残留争いは大変なんですよ。だいたいワールドカップの開催年ってスケジュールがタイトだからドラマが起きやすいんだけど。ってことで比べてみるのはワールドカップ年の夏休みが終わったときの、下位の勝ち点と順位。J1が18チームになってから以降ってことで2006年、2010年、2014年が対象で、※が降格チームっす。 【2006年 21節終了時 全チーム21試合消化】 10位 磐 田 勝点28 11位 FC東京 勝点27 12位 新 潟 勝点27 13位 名古屋 勝点24 14位 広 島 勝点22 15位 甲 府 勝点22 16位 京 都 勝点15 ※ 17位 C大阪 勝点13 ※ 18位 福 岡 勝点12 ※(入れ替え戦で敗れて降格) (10位と18位の勝点差16) 【2010年 21節終了時 全チーム21試合消化】 10位 浦 和 勝点28 11位 山 形 勝点28 12位 磐 田 勝点24 13位 FC東京 勝点21 ※ 14位 仙 台 勝点21 15位 神 戸 勝点21 16位 大 宮 勝点21 17位 湘 南 勝点14 ※ 18位 京 都 勝点11 ※ (10位と18位の勝点差17) 【2014年 22節終了時 全チーム22試合消化】 10位 横浜FM 勝点33 11位 新 潟 勝点28 12位 清 水 勝点25 13位 仙 台 勝点25 14位 名古屋 勝点24 15位 甲 府 勝点21 16位 C大阪 勝点20 ※ 17位 大 宮 勝点16 ※ 18位 徳 島 勝点12 ※ (10位と18位の勝点差21) ▽で、現状はコレ 【2018年 24節終了時 川崎、札幌、名古屋、湘南が23試合消化】 10位 磐 田 勝点32 11位 清 水 勝点31 12位 柏 勝点29 13位 名古屋 勝点28 14位 湘 南 勝点27 15位 横浜FM 勝点26 16位 鳥 栖 勝点25 17位 G大阪 勝点21 18位 長 崎 勝点21 (10位と18位の勝点差11) ▽これまでのワールドカップ年に比べると節は進んでるのに、10位から18位の差が少ない!! どんだけ大変なの? 代表戦の前に一息つけるチームはなさそうですなぁ。今週末、下位同士の戦いで言えば、長崎vs湘南、横浜FMvs柏、磐田vs名古屋なんつーカードがありますよ。【倉井史也】 試合当日は、はやる気持ちを抑えられずスタジアムに受け付け開始と同時に駆けつけ、選手のバスが両方行ってしまうまで名残を惜しむ。自慢は対戦カードの因縁をよく覚えていること。特にサポーター寄りのネタが得意。パッと見は若いが実は年齢不詳のライター。 2018.08.31 13:15 Fri
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【六川亨の日本サッカー見聞録】キリンチャレンジ杯に臨む日本代表23名から見えてくるシステムとは

▽アジア大会では8月31日の決勝戦に進んだU―21日本代表の森保監督が、インドネシアで9月7日と11日に開催されるキリンチャレンジ杯の日本代表メンバー23人を発表した。会見で森保監督は「W杯ロシア大会に出ていた選手で、基本的に海外でプレーしている選手の招集は今回見送りました」と説明したように、香川、大迫、武藤、原口らに招集のレターは送らなかった。 ▽恐らく彼らの実力はロシアW杯に帯同していたのだから把握済み。さらに大迫はブレーメン、武藤はニューカッスル、乾はセビージャ、柴崎はヘタフェ、原口はハノーファーと新天地に移ったため、所属クラブでのポジション争いに専念できるように配慮したことも想像に難くない。 ▽森保監督は「世代間の融合や世代交代」もチーム作りのテーマとしてあげていたが、さすがにアジア大会に参加している選手の招集は見送った。8月12日から9月1日まで、約3週間、酷暑のインドネシアでプレーしただけに、選手に休養を取らせることを優先したのだろう。 ▽さて、今回招集した23名だが、GKからは長らく主力を務めてきた川島が外れた。世代交代が急務なポジションではあるが、改めて人材不足が浮き彫りになった。継続性という意味で東口の招集は当然として、他の2人はちょっと意外だった。権田は代表経験こそあるものの、すでに29歳とベテランの域に近づきつつある。197センチという長身が魅力のシュミット・ダニエルは26歳と若いものの、過去の代表歴はゼロと国際経験に不安を残す。 ▽柏GK中村を呼ばなかった理由は不明だが、裏を返せばそれだけJ1リーグで若手GKが育っていないことの証明でもある。GKは経験が必要と言われるものの、J1クラブでは7人のGKが外国籍選手だ。11人いる日本人選手もベテランが多く、中村とシュミット・ダニエルは若手の部類に入る。ポジションが1つしかないだけに、9月の2試合では誰が起用されるのか気になるところでもある。 ▽DF陣には森保監督の目指すスタイルが表れていると言っていい。ロシアW杯組の槙野、遠藤航、植田を含め、初招集の佐々木、冨安に加えて三浦の6人はいずれもCB(センターバック)タイプ。このことからも森保監督は3BK(バック)をベースにした3-4-2-1システムを採用する可能性が高い。 ▽例外は室屋と車屋で、彼ら2人は4BKを想定しての招集だろう。ただし、現状では酒井宏と長友のバックアップという位置づけかもしれない。これまで、なかなかバックアッパーが見つからず、槙野を左に起用したこともあったし、右で起用されてきた酒井高は代表からの引退を示唆した。彼ら2人にかかる期待は大きいと言える。 ▽話をCBに戻すと、来年のアジアカップでは吉田と昌子がスタメン候補だろう。このため今回招集された6人には今後も厳しいポジション争いが待っていると言える。 ▽中盤の選手を見て最初に思ったのは、やはり長谷部の代わりは簡単に見つかりそうにないということ。アジア大会での森保ジャパンの攻撃スタイルを見ていて、青山敏の招集は「やはり」と思った。1本のパスで決定機を作るには、青山敏のように視野が広く正確なロングパスを出せる選手が必要だからだ。 ▽ポジション別には攻撃的ボランチに青山敏と大島、守備的なボランチに山口と三竿の4人。右アタッカーが伊東、堂安の2人、左アタッカーが中島、南野、伊藤の3人で、堂安と南野はトップ下でもプレーできる。森保監督もリオ五輪世代以下の若手の成長に期待をよせているだけに、彼らがどんなプレーを見せるのか楽しみでもある。 ▽最後にFW陣は小林、杉本、浅野の3人だが、小林は万能型、杉本はストロングヘッダー、浅野はスピードスターと持ち味の異なる選手を招集したのはわかりやすい。ボールポゼッションで相手を凌駕できる試合なら小林、カウンター狙いなら浅野という起用で、杉本は劣勢の際のパワープレー要員といった位置づけだろう。ハリル・ジャパン時代に1対1の練習で守備がまったくできなかった杉本に前線からのプレスは期待しにくい。ことためスタメン起用はリスクが高いので、攻撃の切り札として招集された可能性が高いと見た。 ▽最後にキャプテンだが、昌子がいれば彼になっただろうが、現状では経験値から槙野か青山敏といったところ。アジアカップでは吉田が務めることになるだろう。【六川亨】1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた、博識ジャーナリストである。 2018.08.31 13:10 Fri
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【原ゆみこのマドリッド】CLの相手は決まったけど…

▽「いなかったんだ」そんな風に私が驚いていたのは木曜日、CLグループリーグ抽選会の司会者がUEFA年間最優秀FWに選ばれたクリスチアーノ・ロナウドは来ていないと、舞台で告げた時のことでした。いやあ、前日にはレアル・マドリー退団以来、初めてペレス会長と顔を合わせることになると結構、マスコミも期待していたんですけどね。彼の3年連続受賞となるのではなく、モドリッチが最優秀MFと最優秀選手のダブル受賞になると聞いたからでしょうか、予め欠席を告げていた最優秀FW賞候補のメッシとは違い、当日になってのドタキャンだったとか。 ▽うーん、リバプールのサラなど、最優秀FWも最優秀選手も逃してしまった上、キエフでのCL決勝で肩を脱臼して交代する原因となったセルヒオ・ラモスの前に座りながら、相手が最優秀DF賞をもらうのをクールに見守っていましたけどね。最優秀GK賞のケイロル・ナバスを含め、周りがマドリー勢ばかりなのも気にならないようでしたが、まあ会場に着いてからロナウドの不在を知ったラモスも「Que haga lo que quiera/ケ・アガ・ロ・ケ・キエラ(好きなことをすればいい)」と言っていたように、この辺は個人の事情があるのかも。何はともあれ、抽選でユベントスはバレンシアと同じグループHとなったため、年内のうちにロナウドをスペインの地で見ることも可能かと思いますが…マドリッドには決勝トーナメントまで来ないというのはちょっと残念ですね。 ▽え、それより肝心のマドリッド勢のグループリーグ対戦相手はどこになったんだって?はい、今季はCL4連覇を目指すロペテギ監督のチームは昨季ライバルのバルサを準々決勝で破ったローマ、CSKAモスクワ、ビクトリア・プルゼニ(チェコ)と対戦。ワンダ・メトロポリターノにCL決勝を迎えることになっているアトレティコはドルトムント、モナコ、クラブ・ブルージュと一緒ですが、何せ昨季はアゼルバイジャンのカラバフと2分けして、3位でヨーロッパリーグに回った黒歴史を持つ彼らですからね。おかげでELに優勝、先日はUEFAスーパーカップでお隣さんを倒し、”Supercacmpeon(スーペルカンペオン/スーパーチャンピオン)”を拝命するという嬉しい誤算があったとはいえ、香川真司選手のいるブンデスリーガのチームやシメオネ監督率いるアトレティコ飛翔の原動力となった大エース、ファルカオのいるフランスのチームはともかく、決して油断していけないのはあまり馴染みのないベルギー王者だったりする? ▽そしてバルサはトッテナム、PSV、インテル、バレンシアはあとマンチェスター・ユナイテッド、ヤング・ボーイズ(スイス)と同じ組なんですが、どちらにしろCLが始まるのは9月18、19日からですからね(https://www.uefa.com/uefachampionsleague/news/newsid=2568295.html?iv=true)。その前にリーガ戦もありますし、来週などはインターナショナルマッチウィークとあって、ラス・ロサス(マドリッド近郊)のサッカー協会施設に合宿するスペインも9月8日にはウェンブリーでイングランド戦、11日にもエルチェ(スペイン南東部)でクロアチア戦とネイションズリーグの公式戦に臨むことに。とりわけ、この金曜に招集リストを発表するルイス・エンリケ新監督の初陣だけに世間の注目もそちらに集まってしまうかと。今のところ、このグループ分けで一番ラッキーだったのは、マドリーとアトレティコの試合日が火曜と水曜に分かれてくれたことでしょうか。 ▽え、でもその抽選会のせいでマドリーは水曜に出戻り移籍が決まり、雄々しくもロナウドの背番号7を受け継ぐことになったマリアーノのプレゼンが金曜になったんだろうって?まあ、そうなんですが、実は2016-17シーズンにジダン監督の下でプレーしたこのカンテラーノ(RMカスティージャ出身の選手)は直前まで、セビージャに移籍する予定だったとか。ええ、リヨンのオラス会長によると、7月の段階では昨季、リーグ1で18ゴールを挙げたFWの買戻しにペレス会長の興味はなかったようなんですけどね。 ▽スーパークラック不在を補うネイマールやエムバペ(どちらもPSG)獲得が不可能で、次善のオプションだったレバンドフスキ(バイエルン)やカバーニ(PSV)もムリとなった後、インシーニェ(ナポリ)やロドリゴ(バレンシア)に移籍金1億ユーロ(約130億円)以上費やすなら、売却金未払い分で相殺して、2300万ユーロ(約30億円)の出費で済むマリアーノにしたのだとか。おかげで移籍市場最終日にマジョラルがセビージャに行くことになるとか、その後、イロイロ噂はあるんですが、負傷が多いバジェホをレンタルに出して、他のCBを獲る可能性を含めて、こればっかりは31日が終わるのを待つしかありません。 ▽そうそう、今週、弟分のレガネスにレンタルが決まった、この夏、入団したばかりの19歳のGKルニン(ゾリャから移籍)が水曜にシュダッド・デポルティバ・レガネスでプレゼンされていましたが、ジダン前監督の息子さん、ルカがRMカスティージャでプレーすることになったとはいえ、マドリーにはナバスとクルトワ(同チェルシー)に加え、GKはカシージャもいますからね。第3キーパーになってしまうと、よっぽどのことがない限り、まったく出番がないため、彼もここは考えどころ。でもルニンだって、クエジェル、セランテに続く3番手、競争の大変さはどこに行っても同じってことでしょうか。 ▽そして土曜午後8時45分(日本時間翌午前3時45分)から、マドリーとのミニダービーを控えているレガネスでも補強の大詰めに入っていて、どうやら昨季はキャプテンを務めた司令塔のガブリエウ・ピレスのベンフィカ移籍がほぼ確実に。そのため、ペジェグリーノ監督も「Nuestra prioridad es buscar un mediocentro/ヌエストラ・プリオリダッド・エス・ブスカル・ウン・メディオセントロ(ウチの優先順位はボランチを探すこと)」と言っていましたが、一応、セルタのラドジャなどが候補に挙がっているものの、やはりギリギリまで決まらないよう。 ▽うーん、開幕戦こそアスレティックに後半ロスタイムに得点され、悔しい負け方をしたレガネスですが2試合目はエル・ザールが後半に2点を挙げて、レアル・ソシエダとドローに持ち込み、決して新シーズンの感触は悪くないんですけどね。どちらにしろ、新戦力はサンティアゴ・ベルナベウでの一戦に間に合わないでしょうし、相手がお隣さんのヘタフェを下した後、前節ジローナ戦では1-4の勝利とgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)モードに入ってしまったのはちょっとツイていない?昨季はコパ・デル・レイ準々決勝でマドリーを下し、大波乱を起こした彼らですが、勝ち点を上積みできるのはやっぱり、paron(パロン/リーガの休止期間)の後になるんでしょうか。 ▽そしてグリーズマンがUEFA最優秀選手賞候補4位でモナコ行きを免れたため、水曜の練習後にはセゴビア(マドリッドから1時間のローマ水道橋が有名な街)で恒例のcochinillo(コチニージョ/子豚の丸焼き)ディナーを満喫していたアトレティコはというと。いやあ、このプレシーズンはW杯に参加した選手たちが三々五々、合流してくるため、お馴染み、ロス・アンヘレス・デ・サン・ラファエル(セゴビアにある高原リゾート)での地獄のキャンプもありませんでしたしね。もうリーガも始まっているため、あの最高に油ののった名物料理を食べに行くのもどうかと思うんですが、選手たちは存分に楽しんだみたい(https://twitter.com/saulniguez/status/1034924873758466048)。 ▽幸いながら、フィリペ・ルイスのPSG移籍騒動もここ数日で下火になったようですしね。それでもフィールドプレーヤーが18人だけという少数精鋭状態は、とりわけ現在、ファアンフランとビトロが負傷中なだけに心配なんですが、グリーズマンを始め、主要選手の契約延長、年棒アップでこれ以上、選手を抱える余裕がないとなれば、贅沢は言っていられない?今週のマハダオンダ(マドリッド近郊)では、土曜午後6時30分(日本時間翌午前1時30分)からのセルタ戦に向けて、シメオネ監督が2列目をコケ、コレア、トマス、サウール、レマル、ロドリゴと組み合わせを何度も変えて、スタメンを試していたようですが、できれば1-0で勝ったとはいえ、弟分のラージョに圧倒されていた前節よりは改善されたパフォーマンスを見せてほしいところです。 ▽そして3節、2週連続で金曜午後8時(日本時間翌午前3時)にコリセウム・アルフォンソ・ペレスに昇格組のバジャドリーを迎えるヘタフェは火曜、右SBフルキエがワオフォードからレンタル加入することが決まったんですが、うーん、先週のエイバル戦でチーム今季初ゴールを挙げたことでまた注目されてしまったんですかね。セビージャのマチン監督が切望しているポルトゥが出たら、ジローナがアンヘル獲りに来るという噂がいきなり浮上。いえ、ボルダラス監督は「Estamos tranquilos, Angel tiene contrato, salen muchas noticias/エスタモス・トランキーロス、アンヘル・ティエネ・コントラトー、サレン・ムーチョス・ノティシアス(ウチは落ち着いているよ。アンヘルは契約があるし、イロイロなニュースが出るものだ)」と言っていましたけどね。 ▽開幕でマドリーに負けた後、ようやく彼とマタ(バジャドリーから移籍)のコンビで得点が稼げそうな雰囲気になっていたヘタフェだけに、ここでFWを失ったらどうしたらいいんでしょう!こちらも移籍最終日を祈るようにして待つばかりですが、この期限が過ぎたら、エイバル戦では出番のなかった柴崎岳選手もレギュラー取りに集中できるといいんですが、さて。ちなみに相手のバジャドリーは前節、バルサ相手に芝が荒れ放題のホセ・ソリージャで0-1の負けと健闘していましたが、コリセウムのピッチは普通に整っていますからね。彼らにとってはこの試合、久々のリーガ1部でどのくらいできるかを計る、いい試金石になりそうです。 ▽え、それで改修工事が終わらず、10月半ばまでエスタディオ・バジェカスのスタンド閉鎖が決まったラージョはどうなったんだって?いやあ、駆け込み補強こそ、木曜にボランチのインブラがストークシティからレンタルで来たり、ベベとガルベスがエイバルから古巣に戻ったりと着々と進んでいるんですが、何と土曜に予定されていたアスレティック戦が延期になっちゃったんですよ。それで元々、午後4時15分キックオフだったセルタvsアトレティコ戦が6時30分にズレたんですが、いやまったく。この閉鎖期間中にはアラベス戦やエスパニョール戦も予定されていて、下手をすると、全部秋のミッドウィークにねじ込まれる可能性もなきにしろあらず。もうあまりに適当なんで、ファンも呆れているんですが、付き合わされる相手も気の毒ですし、何とかいい解決策が見つかってくれるといいですね。 【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2018.08.31 13:05 Fri
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【2022年カタールへ期待の選手④】アジア大会で判断力と冷静さを身に着けつつある韋駄天。優勝を手土産にJ1昇格を!/前田大然(松本山雅FC)

▽森保一監督がA代表とU-21日本代表を兼務して最初の国際大会ということで、注目された2018年アジア大会(インドネシア)。指揮官が戦前に掲げた「ベスト4」の目標を突破するためにも、27日の準々決勝・サウジアラビア戦は絶対に負けられない一戦だった。 ▽そこでひと際まばゆい輝きを放ったのが、2得点に絡んだ岩崎悠人(京都サンガF.C.)と前田大然(松本山雅FC)のJ2コンビだった。前半31分の先制点は左を駆け上がった杉岡大暉(湘南ベルマーレ)のクロスを前田が落とし、ペナルティエリア外側から岩崎が右足で蹴り込む形だった。そして1-1の終盤、残り15分を切ったところで奪った2点目は右の遠藤渓太(横浜F・マリノス)のサイドチェンジを受けた前田が左からスピードあるドリブルで中へ侵入。マイナスの折り返しを岩崎が仕留める理想的なゴールだった。 ▽「1点目のアシストのところは自分のところにうまくこぼれてきて、悠人が見えたんで、落とすだけという感じ。あいつ狙ってるんですかね…。分かんないけど、入ってよかったんじゃないですか。2点目は渓太からいいボールが来たので仕掛けるだけだった。ファーに打とうとしたけど、どうしても悠人が見えてしまった。よりいい方を選んだって感じです」と坊主頭の1トップはお膳立てした2つゴールをしっかりと分析してみせた。 ▽わずか3週間前、4日のジェフユナイテッド千葉戦では、自ら奪った1点目の場面でゴール前にいた永井龍が見えず、「冷静さが足りなかった。もっときちんと周りが見えるようになりたい」と反省しきりだった前田が、重圧のかかるアジア大会でこれだけの判断力を見せるとは…。短期間の成長ぶりに森保監督も驚いていることだろう。 ▽そもそもこの男は1トップの選手ではない。50mを5秒7で走る爆発的スピードを買われ、松本では2シャドウの一角に入っている。高崎寛之や永井龍ら最前線が収めたボールに反応して背後に抜けたり、ドリブル突破からチャンスを作ったりという前向きな仕事がメインである。その韋駄天を森保監督はあえて1トップで起用。DFを背負いながらタメを作ったり、ターゲットマンになるような新たな役割を課しているのだ。 「全然やったことのないポジションなので、難しい部分はありますけど、試合をやるにつれてよくはなってきていると思う。もっと試合を重ねていけば、自分もシャドウだけじゃなく、FWでもやれると思う。僕は監督から言われたことを真面目になるのが持ち味。ここ(五輪代表)でもそういうことをしっかりやっていきたい」と本人はプレーの幅を広げようとガムシャラに取り組んでいる。 ▽8年前の2010年南アフリカワールドカップでも、本田圭佑(メルボルン・ビクトリー)が経験のない最前線で起用されながら、結果を出してブレイクしたことがあった。あの時の本田は「見える景色が違う」とコメントしたが、前田大然の現在の心境はまさにそんな感じだろう。確かにハードルは高いかもしれないが、当時の本田のように、1段階上のステージに飛躍する絶好のチャンスでもある。 ▽ただ単に速さだけを前面に押し出すだけでは、いつか限界が来る。そこで壁を乗り越えるためにも、臨機応変にプレーを変化させていく力は必要だ。ひいてはそれが武器のスピードを輝かせることにもつながる…。森保監督はかつてサンフレッチェ広島で指導した同タイプの浅野拓磨(ハノーファー)をイメージしながら、前田にアプローチしている可能性が少なからずある。五輪代表で生き残り、A代表へステップアップしようと思うなら、彼は指揮官の厳しい要求に応えていく必要がある。 ▽そのうえで、もっと得点という結果を残すべき。それは本人が一番痛感している点だ。 「やっぱりゴールを取って勝負を決めたいなっていうのは一番ありますね。チームとして勝つことは大事ですけど、個人としてゴールを取らないと正直、喜べないというのは素直にある。悠人が2点取ったんでなおさらですね」と20歳の点取り屋は悔しさをストレートに口にした。 ▽この負けん気の強さこそ、彼の大きな魅力に他ならない。山梨学院大学付属高校から松本山雅入りした時点ではまだ無名だっただけに、雑草魂がなければ日の丸をつけるレベルまで這い上がることはできなかったはず。東京五輪世代は板倉滉(ベガルタ仙台)や三好康児(北海道コンサドーレ札幌)のようにJリーグアカデミー出身者が主流だが、前田のような回り道してきた人間がいることは森保監督も心強いだろう。泥臭く戦うFWが技術と戦術眼、多彩なプレーを身に着けていけば、チームにとっても間違いなくプラスと言っていい。 ▽それはU-21日本代表のみならず、松本山雅にとってもいいことだ。前田が離脱して以降、FC町田ゼルビアと横浜FCに連敗した彼らはまさかのJ2首位陥落を余儀なくされた。ここから再び右肩上がりの軌跡を描くためにも、アジア大会で頂点に立って、自信をつけて戻ってきた韋駄天がチームを活性化することが重要だ。彼自身にとっても、J1昇格請負人としてインパクトを残すことで、新たな道も開けてくる。この夏には海外移籍の噂もちらほら出たが、それも近い将来現実になるかもしれない。 ▽今大会をそんな輝かしいキャリアの布石にすべく、まずは29日の準決勝・UAE代表戦でゴールという結果を残すこと。そこに集中してほしいものだ。【元川悦子】長野県松本市生まれ。千葉大学卒業後、夕刊紙記者などを経て、94年からフリーのサッカーライターとなる。Jリーグ、日本代表、海外まで幅広くフォローし、日本代表は特に精力的な取材を行い、アウェイでもほぼ毎試合足を運んでいる。積極的な選手とのコミュニケーションを活かして、選手の生の声を伝える。 2018.08.29 13:00 Wed
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【六川亨の日本サッカーの歩み】早川コンディショニングコーチの思い出

▽インドネシアで開催されているアジア大会で、UFA―21日本代表は準々決勝でサウジアラビアと対戦。岩崎(京都)の2ゴールによる活躍で2-1の勝利を収め、森保監督の目標だったベスト4のノルマをクリアした。準決勝は中1日の29日、UAE対北朝鮮の勝者と対戦する。また、なでしこジャパンも準々決勝で難敵・北朝鮮を2-1で下してベスト4に進出。今日28日、準決勝で韓国と対戦する。 ▽グループリーグ突破は想定内として、決勝トーナメント以降は苦戦が予想された森保ジャパン。しかし試合を重ねるごとに攻撃の形が明確になってきた。前線の前田(松本)、岩崎、旗手(順天堂大)とスピードを武器にする3人がロングパスやスルーパスに飛び出してサウジゴールを脅かした。その攻撃スタイルは、森保監督が広島を率いてリーグ優勝を果たしている時を彷彿させる。 ▽そしてベスト4に進出したことで、決勝戦か3位決定戦が9月1日にあるため、帰国は早くても9月2日となる。その日はJリーグの開催日で、翌3日にチリ戦とコスタリカ戦に臨む日本代表のメンバーが発表される予定だ。つまり、森保監督は、国内組はもちろん、海外組の選手も直近のコンディションを確認することなく選手の選考をしなければならない。 ▽果たしてどんなガイドラインで選手を選考したのか、当日のメンバー発表でのコメントに注目したい。 ▽さて、8月24日のこと、JFA(日本サッカー協会)は日本代表の手倉森コーチ、早川コンディショニングコーチ、浜野GKコーチとの契約満了を発表した。早川氏がアスレチックトレーナーとして日本代表と関わるようになったのは1999年のこと。以来、日本代表にはいつも同氏の姿があった。 ▽酷暑となる中東での試合では、体温を下げるために巨大なパリバケツに氷水を張り、ハーフタイムに選手はそこで身体を冷やしてから後半に臨むことにした。水温をどれくらいに保つか調整するため、前半の途中からロッカールームに引き上げたそうだ。 ▽アジア大会の男子マラソンで金メダルを取った井上は、ランニング中に水分補給はもちろんのこと、氷や保冷剤を使って体温の上昇を防いだことを新聞で読んだ。同じことをサッカー界は20年も前から実施していたのだ。その間、ハートレイモニターで心拍数を図ったり、GPSを装着して走行距離やスプリント回数のデータを取ったり、採尿と採血で疲労度をチェックしたりと、科学的・医学的なアプローチも進化した。 ▽そうしたデータがありながら、ザック・ジャパンやハリル・ジャパンの外国人フィジコはあまり活用していなかったと、JFA関係者からロシアW杯期間中に聞いた。データよりも自身の経験を優先したのかもしれない。その点、早川氏は選手とダイレクトにコミュニケーションを取れるため、西野監督にオフ日を提案するなど疲労回復に努めたのがベスト16進出の一因になったのかもしれない。 ▽そんな早川氏も、もう55歳。日本代表と五輪代表は森保監督のスタッフに譲り、9月2日から始まるUFA―19日本代表のメキシコ遠征に帯同する。日本代表の練習や試合で同氏の姿が見られないのは寂しいが、新たなステージで末永く活躍して欲しいと願わずにはいられない。【六川亨】1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた、博識ジャーナリストである。 2018.08.28 13:45 Tue
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【原ゆみこのマドリッド】ダービー祭りはわかっていたけど…

▽「凄いことになったわね」そんな風に私が呆れていたのは月曜日、改修工事の終わる10月半ばまで、エスタディオ・バジェカスのスタンドが閉鎖というニュースを見つけた時のことでした。いやあ、確かにリーガ1部復帰第1戦でセビージャを迎えた際には1-4で負けたことより、まだ瓦礫が山積みしていたり、ファンの子供がスタンドから工事現場に落ちてしまったことに大きな非難が集まっていたんですけどね。大体がして、2部優勝で昇格を決めたラージョとなれば、クラブにも所有者のマドリッド市にも夏の間、たっぷり時間があったはず。その上、昨季、ワンダ・メトロポリターノ移転を控えたアトレティコが用心のため、開幕3試合目までアウェイ開催を頼んだような配慮をリーガに求めることもなく、すでに2節が終わった時点で閉鎖決定って、あまりに行きあたりばったりじゃない? ▽うーん、どうやらその間にホームで予定されていた、この土曜のアスレティック戦を始め、アラベス戦、エスパニョール戦はアウェイにしてもらうか、もしくは今季から2部でプレーするラージョ・マハダオンダ(ラージョのBチームではない)のように、2部Bの公式戦ホームだったアトレティコのマハダオンダ(マドリッド近郊)にある練習場ミニスタジアムが規定の収容人数に満たないため、スタンド増築工事が終わるまでワンダを借りてプレーするように、マドリッド市内の違うスタジアムで行うか、最悪、無観客試合になるか、今はリーガの決定を待っているみたいですけどね。どの方法をとってもファンに迷惑がかかりますし、何よりせっかく先週末、兄貴分の前で開幕戦の情けないイメージを改善できた選手たちが落ち着かないのは気の毒なんですが…。 ▽まあ、その話はまた後ですることにして、リーガ2節のマドリッド勢がどうだったか、順番にお伝えしていくことにすると。今回、トップバッターに立ったのは弟分のヘタフェで、開幕戦では大先輩レアル・マドリーを前にいいところがまったくなし。あっさり2-0と負けていたため、金曜にコリセウム・アルフォンソ・ペレスに向かうのは私もちょっと憂鬱だったんですけどね。いやはや、スタジアムに着く以前に大きな逆境に見舞われるとは!というのも、いつもメトロ10号線の終点Puerta de Sur(プエルタ・デ・スール)駅から乗り換えて、最寄り駅のLos Espartales(ロス・エスパルタレス)で降りていたんですが、何とその12号線がいつの間にやら、改修工事による休業になっていたから、途方に暮れたの何のって。 ▽うーん、マドリッドでは毎年、夏の間、メトロがイロイロな区間で止まっていることが多いんですけどね。大抵はその路線通り地上を走る代替バスがあって、結局、30分ぐらいかけて辿り着くことはできたんですが、来週金曜午後8時(日本時間翌午前3時)にもコリセウムではバジャドリー戦がありますし、観戦予定の方は要注意。12号線の工事は10月14日まで続くため、しばらくはセルカニアス(国鉄近郊路線)C-4線にSol(ソル)やAtocha(アトーチャ)駅から乗って、Las Margaritas Universidad(ラス・マルガリータス・ウニベルシダッド)駅下車、徒歩15分という経路を使った方が、代替バス乗り場を探したり、降りる場所で迷ったりする面倒がなくていいかと。 ▽ちなみにボルダラス監督が1節とはメンバーを少し代えてエイバルに挑んだその試合では、やはりファールが多くて、序盤から地面に倒れる選手が続出したのはともかく、ホルヘ・モリーナのワントップから、アンヘルとマタ(バジャドリーから移籍)のツートップに変更したのが効いたんでしょうかね。前半18分にはブルーノが自陣から大きくボールをクリアしたところ、マタがオリベイラとの空中戦に勝ってアンヘルに送り、そのシュートが決まってくれたから、ホームのファンたちもメデタク今季初ゴールを祝えることに。エイハルにもエンリッチのヘッドなど、幾つかチャンスはあったものの、ヘタフェは後半もリードを保ち、それどころか45分にはアマトのアシストでホルヘ・モリーナが2点目をゲット。ベテランのエースが健在であることを証明してくれましたっけ。 ▽え、最後は2-0で快勝したヘタフェだったけど、前半途中にアランバリがヒザを痛めた時から、アップを開始。ハーフタイムにも熱心に練習を続け、後半もずっとラインの外で身体を動かしていたにも関わらず、柴崎岳選手の出場がなかったのは気にならないかって?うーん、ボルダラス監督は「交代策のオプションの1つではあったが、他の選手を使うことにした。シーズンは長いんだし、どうということないよ。Gaku es ejemplar en todos los sentidos/ガク・エス・エヘンプラール・エン・トードス・ロス・センティードス(ガクは全ての意味において模範的だ)」と記者会見で言っていましたけどね。 ▽ヘタフェ番の馴染みの記者たちも「ガクへのオファーはないの?」とこちらに訊いてきたぐらいだったため、移籍が迫っている印象は受けなかったものの、こればっかりはねえ。ボランチではベルガラのケガが治って戻って来るのが9月の代表戦週間後といった事情もありますが、市場が閉じる31日まではまだ時間があるため、今週は私もセルカニアスに乗って、彼らが公開練習をする日に行ってみた方がいいかもしれませんね。 ▽そしてヘタフェに続いて、お隣さんのレガネスが昨季まで5年間、チームを率いて2部Bから1部の高見に引き上げたガリターノ監督がレアル・ソシエダの指揮官として古巣のブタルケに帰還する試合をキックオフしたんですが、いやいや。前半からスルトゥサに先制点を決められ、更にイジャラメンディの見事なvolea(ボレア/ボレーシュート)で2点を許すなんて、あまりに歓迎しすぎかと。でも大丈夫、後半には満員のスタンドに後押しされたレガネスの選手たちが奮起してくれます。ええ、エル・ザールが8分と43分にゴールを挙げ、最後は2-2の引き分けに持ち込んだとなれば、「Considero Leganés mi casa/コンシデロ・レガネス・ミ・カサ(レガネスは私の家だと思っている)」というガリターノ監督だって内心、安心したかと。 ▽おかげで開幕戦のサン・マメスでは後半ロスタイムにムニアインに決勝点を取られ、アスレティックに悔しい1点差負けを喫した後、ペレグリーノ監督もこの土曜午後8時45分(日本時間翌午前3時45分)、勝ち点0という引け目を抱えてサンティアゴ・ベルナベウに乗り込まずに済むことになりましたが、うーん、何か本当に今季は毎節ダービーばかり。できれば、ヘタフェの敗戦を参考にして、弟分チームの意地を見せてもらいたいものですが、これが実際、なかなか難しいんですよ…。 ▽というのも翌土曜、私がワンダで観戦したのもミニダービーだったんですが、いえ、別にその日はスタジアムに併設して、"Bendita Locura(ベンディータ・ロクラ)"というバル(スペインの喫茶店兼バー)がオープン。大勢のファンで賑わっていただけでなく、キックオフ前にもグリーズマン、リュカ、レマルのフランス代表トリオにより、W杯トロフィーのお披露目があったり、試合後はUEFAスーパーカップ優勝の祝賀イベントが予定されていたりと、あまりゲームそのものにスポットが当たっていなかったのが悪かったとは思わないんですけどね。まさか、世間から、"Supercapeon/スーペルカンペオン(スーパーチャンピオン)"と呼ばれるようになってすら、彼らのプレーを見るのが苦行に等しい感覚を与えてくれるとは。 ▽ええ、その日はセビージャ戦で懲りたラージョが近距離でプレスをかけてきたため、アトレティコのパスがなかなか繋がらないということもあったんですけどね。前半など、ファンフランがケガでトマスの右SB緊急出動があったぐらいで、チャンスなんてレマルの力のないシュートがGKアルベルトの正面に飛んだぐらいだったかと。それでも後半18分にはCKからサビッチが頭で落としたボールをグリーズマンがゴールにねじ込み、虎の子の1点を取った彼らでしたが、その後は自陣に押し込められてしまうって一体、どっちが兄貴分? ▽実際、後でサウールも「si intentamos presionar y llegamos tarde, es mejor ir atrás/シー・インテンタモス・プレシオナール・イ・ジェガモス・タルデ、エス・メホール・イル・アトラス(プレスをかけようとしても遅く着くのなら、後退した方がいい)」と言っていましたが、まったくどこまで現実的なチームなんでしょう。最後はGKオブラクがポソやモレノのシュートをしっかり弾き、ゴールを死守してくれたため、1-0で今季初勝利を挙げることができたとはいえ、スタンドからも何度かpito(ピト/ブーイング)が聞こえてくるって…はい、「Somos el Atletico. Aqui no hay juego bonito, solo valen los tres puntos/ソモス・エル・アトレティコ。アキー・ノー・アイ・フエゴ・ボニート、ソロ・バレン・ロス・トレス・プントス(ボクらはアトレティコ。ここには美しいプレーはなくて、価値があるのは勝ち点3だけ)」(グリーズマン)というのは皆、わかっていますって。 ▽うーん、試合後、場内を暗くして始まった祝賀イベントでマイクを握ったシメオネ監督も「ウチは称賛や批判で変わったりしない。Lo único que conocemos en el Atlético es trabajo, unidad y compromiso/ロ・ウニコ・ケ・コノセモス・エン・エル・アトレティコ・エス・トラバッホ、ウニダッド・イ・コンプロミソ(アトレティコが知っているのは努力、団結、そして忠誠だけだ)」と言っていましたしね。この日、ひどい有様だったのはどうやら、プレシーズン練習の疲労とまだ体力が十分でないからのようでしたが、タリンではお隣さん相手に延長戦でも走りまくっていたのを考えると、やっぱり精神的な面もあるのかもしれませんね。 ▽そんなアトレティコは今週末、土曜午後4時15分(日本時間午後11時15分)からアウェイのセルタ戦ですが、診断の結果、交代したファンフランは太ももの負傷で復帰はビトロと同じく9月の代表戦週間明けになるとか。夏に選手の出入りはあったものの、トップチームのフィールドプレーヤーが18人だけという少数精鋭状態は変わっていないため、またやりくりが大変になりそうですが、これがいい機会となって、そろそろアリアス(PSVから移籍)やカリニッチ(同インテル)らのプレーも見られるかも。クラブやシメオネ監督が引き止めに動いているフィリペ・ルイスのPSG移籍の噂もまだ立ち消えてはいませんが、木曜の抽選会でグループ分けが決まるCLもそのうち始まりますし、これ以上、選手が減るのだけは避けてもらいたいものです。 ▽え、新加入選手のデビューに関してはお隣さんの方がもっと遅れているんじゃないかって?そうですね、日曜のジローナ戦前にはいよいよGKクルトワ(同チェルシー)が先発という予想があちこちで立っていたんですが、蓋を開けてみればやっぱりケイロル・ナバス。オディオソラ(同レアル・ソシエダ)はケガが治ったばかりということもありましたが、移籍金に4500万ユーロ(約58億円)も払った18歳のビニシウス(同フラメンゴ)など、RMカスティージャ(マドリーのBチーム)に行かされて、同日お昼にはエスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノで2部Bの試合に出ていたとなれば少々、新鮮味に欠けてしまうのは仕方なかった? ▽おまけにエウセビオ新監督の下、素早いカウンターを次々と繰り出すジローナに前半17分、マルセロの裏を突かれ、ボルハ・ガルシアに先制点を奪われていたため、これはどうしたものかと私も心配になったものの、まさか相手が2度もアセンシオをエリア内で倒してPKを献上してくれるとは!ムニエサがペナルティを犯した39分にはUEFAスーパーカップの時のように、「Yo soy el primer lanzador/ジョ・ソイ・エル・プリメール・ランサドール(ボクが第1キッカー)」というセルヒオ・ラモスが決め、ポソが繰り返した後半7分には「第2キッカーはカリン。Pienso que no hay que ser egoista, hay que tener compañerismo/ピエンソー・ケ・ノー・アイ・ケ・セル・エゴイスタ、アイ・ケ・テネール・コンパニェリスモ(エゴイストになってはいけないと思う。仲間意識を持たないとね)」(ラモス)と譲られたベンゼマが決め、あっさり逆転しているんですから、まったくの杞憂です。 ▽そしてリードした時点でロペテギ監督がマルセロを引っ込め、バランを投入。安心感のあるナチョを左SBに回してジローナの反撃を防ぐと、15分には自陣からイスコが送ったスルーパスにベイルが本領を発揮してくれます。爆走で3点目を決めただけでなく、35分にはベンゼマに嬉しいdoblete(ドブレテ/1試合2得点のこと)をプレゼントしているとなれば、クリスチアーノ・ロナウドがいないことを嘆く必要はない?うーん、カセミロなども「Creo que este ano la clave es jugar como equipo/クレオ・ケ・エステ・アーニョ・ラ・クラベ・エス・フガール・コモ・エキポ(今季のカギはチームとしてプレーすることだと思う)」と言っていましたしね。 ▽この日の1-4みたいなgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)スコアはあまり見られないシーズンになるかもしれませんが、土曜にピッチの芝が野戦場みたいになっていたホセ・ソリージャでバジャドリーに0-1で勝利したバルサと共にマドリーもまずは2連勝でリーガを好発進。このままベイルやベンゼマ、アセンシオ、イスコといった辺りがタイミング良く得点してくれれば、PSGがUEFAからファイナシャル・フェアプレーで処分を受ける可能性から、急上昇してきたエムバペ獲得計画が実現しなくても問題はないかと。 ▽いえ、ファン的には先日、サンティアゴ・ベルナベウで入団プレゼンもしたGKレニン(ゾリャから移籍)も月曜にレガネスへのレンタルが決まり、新顔が少なくてちょっと物足りない気はしますけどね。元々、CL3連覇をしたメンバーよりいい選手を獲るなんて贅沢の極みなんですから、その辺はちょっと我慢しないといけないかもしれませんね。 【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2018.08.28 13:30 Tue
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【2022年カタールへ期待の選手③】U-21日本代表の流れを変えた献身的FW。A代表昇格の条件は低迷する京都での結果/岩崎悠人(京都サンガF.C.)

▽14日の初戦・U-23ネパール代表戦を1-0で勝利したものの、単調なサッカーに終始し、停滞感が色濃く漂ったアジア競技大会参戦中のU-21日本代表。そのネガティブな空気を一掃したのが、16日の第2戦・U-23パキスタン代表戦の開始2分に電光石火の先制弾を奪った岩崎悠人(京都サンガF.C.)だった。凄まじいタテへの推進力を見せて1点を叩き込むと、前半10分の前田大然(松本山雅FC)の3点目の起点になり、さらに35分の4点目も巧みな個人技からゲットした。京都橘高校時代からスピードとハードワークの姿勢には定評があったが、久しぶりに招集された年代別代表の舞台で、その強みを思い切り発揮しようという強い意思は大いに光った。 ▽2017年5月のU-20ワールドカップ(韓国)で全4試合に出場した通り、岩崎はこれまで東京五輪世代の先頭を走ってきた選手だった。昨年末から東京五輪世代を率いる森保一監督も彼の能力を高く評価し、今年1月のAFC・U-23選手権(中国)にも抜擢。0-4で完敗を喫したU-23ウズベキスタン代表戦でもスタメン起用したほどの期待を寄せていた。 ▽ところが、プロ2年目の今シーズンが始まると所属の京都が低迷。J2で最下位争いを余儀なくされる苦境に陥った。28試合終了時点でも勝ち点25の21位で、このままではJ3降格が現実になる。岩崎自身もここまで25試合に出場しているが、ゴールはわずか1と持ち前のゴールセンスを発揮し切れていない。京都橘の先輩である仙頭啓矢、小屋松知哉とのトリオで地元クラブの救世主になろうとしているが、思うように結果が出ていない。本職のFWではなくサイドで起用されていることも一因と見られるが、森保監督もクラブでの現状を少なからず危惧しているはずだ。 ▽加えて言うと、岩崎がU-21日本代表で担っている2列目のポジションはライバルが非常に多い。北海道コンサドーレ札幌で主軸を担っている三好康児や大学生の三苫薫(筑波大)、年下の安部裕葵(鹿島アントラーズ)、久保建英(横浜F・マリノス)らに加え、欧州組の堂安律(フローニンヘン)、伊藤達哉(ハンブルガーSV)らもいる。その競争を勝ち抜いて東京五輪代表へと生き残らなければ、A代表昇格への道は開けてこない。仮に首尾よくA代表入りできたとしても、年長者の香川真司(ドルトムント)や原口元気(ハノーファー)、久保裕也(ニュルンベルク)らが控えているため、そう簡単に試合には出られないだろう。 ▽ただ、今回の2018年ロシア・ワールドカップで大迫勇也(ブレーメン)や柴崎岳(ヘタフェ)、昌子源(鹿島)が活躍したように、高体連出身の選手はここ一番での勝負強さと闘争心を秘めている。岩崎も中学時代にJFAアカデミー福島で2年の途中まで過ごしながら、地元の滋賀県彦根市の中央中学校に転校した経緯があり、さらにユース年代も高校を選んでいる。それだけに闘争心や泥臭さ、守備意識の高さ、オフ・ザ・ボールの時の運動量などは頭抜けたものがある。技術的に優れているエリート選手と一味違うのも、こうした経歴によるところが大なのだ。 ▽岩崎には同世代のライバルたちにはない魅力があるだけに、伸び代はまだまだある。それは今回のアジア競技大会でも随所に感じられる点だ。その評価をさらに高め、五輪代表、A代表入りのルートに乗るためにも、まずはアジア競技大会での残りゲームでの活躍が不可欠だ。19日のUー23ベトナム代表戦では後半途中からの出場となったが、ビハインドを背負ったチームの救世主になりきれず、悔しい敗戦を喫してしまった。グループ1位通過も叶わず、後味の悪さも残った。ただ、韓国との直接対決を免れたという意味では2位通過でよかったという考え方もある。いずれにしても24日の対峙する次なる敵・マレーシアを倒すために、岩崎にはゴールに直結する仕事をしてもらわなければならない。 ▽さらに大会後には、所属する京都での目に見える結果が絶対に必要だ。残り10試合強で名門クラブのJ2残留請負人としての大役を果たせば、彼の評価は自ずと上がる。来シーズンは違った環境にステップアップすることも可能ではないか。本人もJ1、あるいは海外でプレーすることを希望しているはず。そうなれば彼自身のキャリアも様変わりするに違いない。 ▽同い年の堂安がすでにオランダ2年目に突入していることは気になるだろうが、「1つ1つステップを踏んで成長していきたい」と考えるのが岩崎だ。ロシアで戦ったメンバーを見ても、乾貴士(ベティス)のように年代別世界大会には全く出ていないのに、紆余曲折の末にワールドカップでの活躍を手にした選手はいる。同郷の先輩の姿は岩崎の大きな刺激になっているはず。そうやって時間をかけてじっくり自分の課題を克服し、どんな敵と対峙しても点の取れる献身的かつアグレッシブなストライカーになれれば、世界舞台は必ずついてくる。岩崎にはそんな可能性が大いに感じられる。 ▽アジア競技大会でベスト4以上を目指している森保監督の期待に応えるべく、ここからゴールを量産し、アジア中を驚かせるようなパフォーマンスを見せること。それを今の彼に強く求めたい。【元川悦子】長野県松本市生まれ。千葉大学卒業後、夕刊紙記者などを経て、94年からフリーのサッカーライターとなる。Jリーグ、日本代表、海外まで幅広くフォローし、日本代表は特に精力的な取材を行い、アウェイでもほぼ毎試合足を運んでいる。積極的な選手とのコミュニケーションを活かして、選手の生の声を伝える。 2018.08.24 21:00 Fri
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【六川亨の日本サッカー見聞録】都並さんが愛情を注ぐブリオベッカ浦安

▽今週土曜の25日、17時から江戸川陸上競技場で関東社会人リーグ1部の東京23FCとブリオベッカ浦安(以下浦安)が対戦する。この浦安のTD(テクニカルディレクター)兼守備コーチを務めるのが日本代表でも活躍した都並敏史さんだ。 ▽都並さんが前身である浦安JSCと関わりを持ったのは今から35年前だから、かなり長い付き合いになる。元々は中学からの親友で、読売クラブで同期だった斉藤芳行さんが早めに現役を引退し、指導者に転身した際に立ち上げたコーチを派遣する会社の株主になったのが、同クラブと関わるきっかけだった。 ▽斉藤さんは、都並さんが仙台や横浜FCの監督に就任した際に、コーチとして苦楽を共にした間柄でもある。そして都並さんには2人の子供がいるが、長男の智也くんは「ヴェルディでレギュラーになるのは無理」(都並さん)と判断したため、浦安でサッカーを続けることになった。 ▽小学生から中学、高校、そして社会人リーグと長男の成長を見守り、昨シーズンは念願のJFL昇格も果たした(残念ながら1シーズンで降格)。このため浦安は都並さんにとって「第2の読売クラブとして応援してきた」チームでもある。TDやコーチを務めながら今日まで5年間、無給で貢献しているのも愛情の表れだろう。 ▽智也さんは現在、茨城県をホームにする関東リーグ2部のアイデンティみらいで現役を続けていて、次男の優太くんはユースまでヴェルディでプレーしたもののトップ昇格は果たせず、関西大を経て現在はJ3の長野で活躍している。ポジションはお父さんと同じ左SB(サイドバック)で、ガニ股で走る後ろ姿は父親そっくりだ。 ▽話を浦安に戻そう。現在は4位につける浦安に対し東京23は勝点3差で5位と接戦を演じている。そして現在、浦安の監督を務めるのは今シーズンから就任した羽中田昌さんだが、昨シーズンまでは東京23の監督を2シーズンに渡って務めていただけに、浅からぬ因縁がある。 ▽さらに選手に目を向けても、長年、浦安の得点源として活躍してきた清水康也(東京Vや鳥栖で活躍)が今シーズンから東京23へ移籍と話題には事欠かない。ちなみに東京23には東京Vや神戸で活躍したスキンヘッドのDF土屋征夫も今シーズンから加入している。 ▽現在の関東リーグ1部は栃木ウーヴァ(栃木SCとは違う)が独走態勢に入りつつあるが、チームの戦略統括責任者は鳥栖や横浜FCで監督を務めた岸野靖之さんで、選手にはデカモリシこと森島康仁もいる。どのチームもJFL、さらには将来的にJ3昇格を狙ってしのぎを削っているだけに、時間があったら関東社会人リーグの観戦をお勧めしたい。【六川亨】1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた、博識ジャーナリストである。 2018.08.24 12:20 Fri
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【倉井史也のJリーグ】だいたい誰がトーレスに変なあだ名を付けて呼んでるの!? の巻

▽いやいや、せっかく活躍したんですから、そんな目で見るのは止めてあげて。って言いたいでしょ? フェルナンド・トーレスが天皇杯でシルクタッチのゴール決めたんだし。あれって、技術的にもなかなか難しかったと思うんですよ。 ▽でもね、まだトーレスをディエゴ・フォルランと重ねて、「スーパースターがやって来たのに降格しちゃった」っていうストーリーの再現を想像しちゃってる人もいるんですよ。全然違うから!! 違うでしょ。違う……よね。違う……のかな? ▽だって、トーレスの初出場が7月22日ですから、まだ1カ月経ったばかり。ではフォルランがJリーグに2014年にやって来て、その活躍ぶりは……。って比べてみましょ。 ▽あ、○はフル出場、▽は途中交代、▲は途中出場、数字は交代した時間ですからね。 ▽まずはトーレスのここまでの出場記録 07月22日 第17節 ▲40 07月28日 第18節 ▽79 08月01日 第19節 ▽65 08月05日 第20節 ▽89 08月11日 第21節 ▽89 08月15日 第22節 ○ 08月19日 第23節 ○ 08月22日 天皇杯 ▲64 1ゴール ▽ってことで、8試合で568分、1試合平均71分プレーし1ゴール。 ▽ではフォルランは? まず1カ月で考えると、 03月01日 第01節 ▽81 03月08日 第02節 ▲26 03月15日 第03節 ▽78 03月23日 第04節 ▽89 1ゴール 03月29日 第05節 ▽68 04月06日 第06節 ○ ▽で、6試合470分、1試合平均78分プレーし1ゴール。 ▽どうですか。トーレスのほうが出場時間が短くて同じゴール数。やっぱなかなかすごいじゃないですか。 ▽じゃ、フォルランが8試合プレーしたところ、つまりあと2試合追加した時点で考えると、 8試合プレーしたところで考えると、 04月12日 第07節 ○ 2ゴール 04月19日 第08節 ▽71 ▽で、8試合631分、1試合平均79分プレーし、3ゴール。あ、あれ? ▽……つまりですな、トーレスはもっともっと活躍しないと鳥栖の降格は免れないってことですよ。しかも今週末は裏天王山の一つ、鳥栖vsG大阪。これは痺れる試合って間違いないです。【倉井史也】 試合当日は、はやる気持ちを抑えられずスタジアムに受け付け開始と同時に駆けつけ、選手のバスが両方行ってしまうまで名残を惜しむ。自慢は対戦カードの因縁をよく覚えていること。特にサポーター寄りのネタが得意。パッと見は若いが実は年齢不詳のライター。 2018.08.24 12:15 Fri
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【原ゆみこのマドリッド】もうリーガは始まっているのに…

▽「市場がまだ開いているのがいけないのよね」そんな風に私がイラッとしていたのは水曜日、すでにリーガ1節が終わったというのに相変わらず、マスコミの話題を移籍関連が多くを占めているのに気がついた時のことでした。いえ、低予算でやっているため、レンタルの選手も多く、毎夏、多くのメンバーが入れ替わるのが前提。その上、他のクラブで余剰人員となった選手が格安の値段で手に入るのを最後まで待っているマドリッドの弟分3チームに関しては、それも仕方ないところがあるんですけどね。 ▽おまけにクリスチアーノ・ロナウドがユベントスに行ってしまったレアル・マドリーもこの夏はネイマールやエムバペ(どちらもPSG)の獲得がムリということから、一時は補強話が沈静化していたところ、UEFAスーパーカップの敗北でCF探しが再燃。挙句の果てにカリニッチ(ミランから移籍)の加入をもって、チーム編成終了としていたアトレティコまで、フィリペ・ルイスのPSG行きの希望が突如、表面化し、今頃になって、すでに獲得済みのジョニー(セルタから移籍)がヴォルバーハンプトンでのレンタル修行を終え、来季には加わるのがわかっている左SB探しをしなくちゃならないって、やっぱりプレミアリーグやセリエAのようにリーグ開幕前に選手登録を締め切って実質、移籍市場を閉めてしまう方がファンも試合に集中できていいような気がしたから。 ▽そんな中、先週末に始まったリーガ1節がどうだったか、お話ししていくことにすると、いやあ、いよいよマドリッドの1部チームが5つに増え、金曜から月曜まで観戦三昧なのかと思いきや、世の中、そうは問屋が卸さず。リーガが私の移動時間を考慮してくれる訳ではないため、今季は早くも7節まで発表になった時間割によると、取捨選択しないといけない場合がかなり多いんですよ。 ▽開幕戦から、もうその有様で、ええ、マドリッド勢はラージョがトップバッターとして、日曜にエスタディオ・バジェカスにセビージャを迎えたものの、同日の2時間後にはこの史上最多のダービー祭りシーズン、一番手となるレアル・マドリーvsヘタフェ戦がサンティアゴ・ベルナベウでキックオフとなれば、私がそちらを選んでしまったのは仕方なかったかと。 ▽その上、メトロに乗る前に近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)でセビージャ戦の前半を見ていたところ、いえ、後でミチェル監督も「Necesitamos refuerzos, la plantilla es corta/ネセシタモス・レフエルソス、ラ・プランティージャ・エス・コルタ(ウチには補強が必要。選手層が薄い)」と嘆いていたんですけどね。まだ5、6人欠けている昇格したばかりのラージョはすでにEL予選4試合とスペイン・スーパーカップ、5つも公式戦をこなしている相手にまったく歯が立たず。前半15分に"ムード"・バスケスに先制点を奪われたのを皮切りに31分、46分、そして後半35分にもミランからレンタルで加入したアンドレ・シウバに決められ、開幕ハットトリックを達成されてしまうって、やっぱり3年ぶりに戻る1部の戦いは厳しかった? ▽最後はエンバルバがPKで1点を返し、1-4で負けたラージョでしたが、後日報によると、間に合っていなかったのは選手補強だけに留まらず。何と、オフシーズンに始まったスタジアム施設の改装もまだ完成していなかったようで、スタンドやトイレなど、かなり悲惨な状態だったようですしね。この土曜にはワンダ・メトロポリターノでアトレティコとのミニダービーがあるため、一応、彼らの状態を生で見る機会は持てるんですが、その後も日程表によると、私がバジェカスを訪れることができるのは代表戦週間後、9月後半。その頃までには工事も済んで、新戦力もチームに馴染んでいてくれるといいのですが。 ▽続いて兄貴分のマドリーがホームで今季リーガデビューをしたんですが、何せ夏の暑さを考慮した8月限定の午後10時15分という遅いキックオフでしたからね。先日のUEFAスーパーカップもエストニアはスペインより1時間早いとはいえ、午後10時だったせいか、ドイツ人のクロースなど、後で「機嫌良さそうに見えるけど、この時間、普段の自分は眠っている(https://twitter.com/ToniKroos/status/1031318720231235584)」と文句を言っていたぐらいですが、もしやそれもサンティアゴ・ベルナベウの観客数が5万人にも届かなかったのに影響していたかも。 ▽え、今まではバケーション中のabonado(アボナードー/シーズンシート購入者)が来られない時期でも観光客で賑わっていたマドリーの試合だというのに満員にならないって、やっぱりロナウドに代わるスーパースターを獲得できてないからじゃないのかって?どうですかねえ、一応、昨季までロナウドだったスタメンアナウンスのトリにはベイルが入り、前半20分には彼のクロスをGKソリアがパンチング。中途半端なところに落ちたボール゛をカルバハルが頭でゴールに入れ、先制したマドリーは後半6分、今度はアセンシオのラストパスでベイルが2点目をゲットと、当人も今季の看板に恥じない働きは見せてくれたんですけどね。 ▽もちろん、その日は相手がここ9年間、マドリーとのアウェイ戦で勝っていないヘタフェ。しかもせっかく柴崎岳選手がフル出場しながら、「No ha salido casi de nada de lo que habiamos trabajado/ノー・ア・サリードー・カシー・デ・ナーダ・デ・ロ・ケ・アビアモス・トラバハードー(練習してきたことが、ほとんど上手くいかなかった) (ボルダラス監督)という状態で、とりわけ2失点目以降は「El equipo ha sido incapaz de dar tres pases seguidos/エル・エキポ・ア・シードー・インカパス・デ・ダール・トレス・パセス・セギードス(チームはパス3つも繋げなかった) (同)有様となれば、マドリーがあっさり2-0で初勝利したのも当然だったかと。 ▽おかげで終盤、ボールを追うのに疲れたヘタフェの選手たちがタイミングの遅れたタックルをかけて、イエローカードだらけになっていたのはともかく、でも何かねえ。ロペテギ監督は「No conceder ocasiones a un equipo como este nos hace estar contentos/ノー・コンセデール・オカシオネス・ア・ウン・エキポ・コモ・エステ・ノス・アセ・エスタル・コンテントス(ああいうチームにゴールチャンスを与えなかったのは自分たちを満足させてくれる)と語っていたものの、どうにも今季のマドリーが地味なチームになってしまったと感じたのは私だけ? ▽いえ、結論を急いではいけません。今週末の彼らは再び、日曜午後10時15分(日本時間翌午前5時15分)から、アウェイのジローナ戦。そろそろ、W杯のせいでプレシーズン開始が遅れ、この2試合、途中出場だったモドリッチの先発や、ナバスに文句をつけるところは1つもないものの、GKクルトワ(チェルシーから移籍)のデビューがあるかもしれませんが、とにかくアタッカーの新顔は18歳のビニシウス(同フラメンゴ)だけですからね。土曜の開幕アラベス戦から2得点して、バルサではメッシがスポットライトを独占しているのと比べると、ちょっとマドリーファンも肩身が狭い気がするんですが、本当にこの夏はもう、FWの補強はしないんですかね。 ▽そして翌月曜には“Supercampeon/スーペルカンペオン(スーパーチャンピオン)"がバレンシアの選手たちのpasillo(パシージョ/花道)に迎えられ、メスタジャで待望のリーガデビューをしたんですが、UEFAスーパーカップで妙に強いアトレティコを見てしまったせいで、私が期待しすぎたんでしょうか。前半26分にはグリーズマンの顔を背けたスルーパスから、コレアがゴールを決めて先制してくれたのは良かったんですが、ジエゴ・コスタが数度、抜け出しながら、ガライにファールで止められてしまったり、角度のないところから撃ったシュートはGKネトにそらされてしまったから、何ともツイていない。 ▽おかげで後半10分、コンドグビアのロングクロスをヴァスがエリア内でそのまま上げ、見事なトラップから、マドリーのロペテギ監督がもし、ペレス会長に獲ってもらえるなら、一番の候補に考えているロドリゴのシュートが決まって、バレンシアに同点にされてしまったんですが、まあ、よく考えれば、相手は今季CLにも出場する強いチーム。それこそ終盤、シメオネ監督も「Estuvo abierto en el final, hubo mucho desorden que no me gusto/エストゥーボ・アビエルト・エン・エル・フィナル、ウボ・ムーチョ・デスオルデン・ケ・ノー・メ・グストー(最後はオープンな展開になって、自分の気に入らない無秩序なシーンが多かった)」と言っていた通り、ヴァスやアトレティコから移籍したばかりのガメイロのエリア内シュートをGKオブラクが救ってくれたなんてこともあったため、逆転負けを喰らわなかっただけで良しとするべきかと。 ▽ええ、そのオブラクも「nosotros notamos que veníamos de jugar 120 minutos/ノソトロス・ノタモス・ケ・ベニモス・デ・フガール・シエントベインテ・ミヌートス(ボクらは120分をプレーしてきたことに気付かされた)」と説明していましたが、確かにタリンでは延長戦でその上、相手のマドリーより、アトレティコは10キロ以上多く走っていましたからね。しかも前後半にお水休憩を挟む程の暑さのバレンシアでの試合となれば、その疲れが出てもムリはなかったかもしれません。 ▽え、最後は1-1で引き分け、1節からライバルのマドリーやバルサに勝ち点2差をつけられてしまったアトレティコだったけど、フィリペ・ルイスはこの試合に普通の顔をして出ていなかったかって?その通りで、実はPSG移籍希望騒ぎはその前から起きていたんですが、この日は昨季から引きずる出場停止処分を受けていたリュカが出られませんでしたからね。いくら当人が昨季のEL決勝に続き、UEFAスーパーカップでもベンチ待機だったことに不満を持っていたり、32歳以上の選手とは複数年契約をしないアトレティコより、3年契約をオファーしてきたPSGに魅力を感じていたとしたって、そんな窮地にチームを見捨てることはできませんって。 ▽ただ、フィリペ・ルイスは4年前のリーガ優勝直後もプレミアリーグを経験したいとチェルシーに移籍し、たった1年で舞い戻って来たという前科がありますからねえ。昨季は当人の腓骨骨折などで、本職CBのリュカが左SBとして大成長。それこそデシャン監督の目にまで止まり、そのポジションのレギュラーとしてフランス代表のW杯優勝に貢献しているため、今季はアトレティコでの出番が減るんじゃないか心配する彼の気持ちもわかりますが、ここはよくよく考えるべきかと。ええ、33歳の今となっては後でやっぱりパリよりマドリッドの方がいいと後悔したって、きっと戻って来られませんよ。 ▽実際、チームメートたちも皆、「Le queremos mucho y ojalá siga con nosotros/レ・ケレモス・ムーチョ・イ・オハラ・シガ・コン・ノソトロス(彼のことが大好きだし、ボクらと一緒にいてくれますように) (ファンフラン)と引き留めてくれていますし、シメオネ監督も試合後の記者会見で「残ると思う」とコメント。クラブも契約破棄金額の3000万ユーロ(約40億円)をPSGに要求しているとなれば、大抵、大丈夫なはずですが、さて。むしろ今はバレンシア戦で途中出場したビトロがヒザを負傷。全治5~7週間になってしまったという悪いニュースの方がこの土曜、午後8時15分(日本時間翌午前3時15分)からのラージョ戦を前にしての懸念となりますでしょうか。 ▽そして最後に1節のトリを飾った弟分のレガネスのことも伝えておかないと。ええ、こちらはサン・マメスでアスレティックと対戦だったんですが、前半にCKからノラスコアインにヘッドで取られた1点はすぐ、新加入のジョナタン・シウバ(スポルティグCPからレンタル移籍)がデビュー初ゴールを挙げて帳消しにできたんですけどね。そのままアトレティコのように引き分けるかと思いきや、後半ロスタイムに決勝ゴールをムニアインに奪われて、ペレグリーニ監督は初陣を2-1の黒星で終えることに。 ▽まあ、こちらも完全にチーム編成は終わっていませんし、難所での試合でしたからね。早くもこの金曜午後10時15分にはブタルケに昨季まで5年間、レガネスを率いたガリターノ監督がレアル・ソシエダの指揮官として帰還してくるため、1部3年目の飛躍を期待するホームのファンの前でいいプレーを見せてくれればいいかと。ちなみにまた、その金曜はマドリッド勢の試合が連続開催となり、私は午後8時15分からのヘタフェvsエイバル戦のため、コリセウム・アルフォンソ・ペレスに行くことを選んだんですが、実は両スタジアムの場所は車なら10分程度の近さ。それでもメトロと徒歩で移動すると30分以上かかるため、梯子を断念するしかないのはこの先、きっと何度となくあるジレンマになりそうです。 【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2018.08.23 15:15 Thu
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