コラム

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【原ゆみこのマドリッド】強すぎてちょっと怖い…

▽「何だか現実味があるわよね」そんな風に私が羨んでいたのは木曜日、レアル・マドリーでUEFAスーパーカップに続き、スペイン・スーパーカップ優勝も果たしたテオのコメントを見つけた時のことでした。いやあ、アトレティコのカンテラ(ユース組織)で育ち、昨季はアラベスで修業。ワンダ・メトロポリターノでのトップチームデビューを待たず、この夏、お隣さんへと河岸を変えた彼はサンティアゴ・ベルナベウでの2ndレグ終盤でとうとう、初出場できたんですけどね。古巣だったら、滅多に掲げる機会もなかっただろうトロフィーに感激したんでしょうか、当人が「quiero seguir ganando muchos mas titulos/キエロ・セギール・ガナンドー・ムーチョス・マス・ティトゥロス(もっと沢山、タイトルを獲得し続けたいね)」と話していたから。 ▽実際、2014年のスペイン・スーパーカップ以来、優勝から遠ざかっているアトレティコは当然ながら、この夏もスーパーのつく大会などはなし。プレシーズン、トレーニングだけに集中できたおかげか、私がマハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場まで見学に行った火曜の夕方セッションなども、プロフェ・オルテガの説明を聞いているだけでややこしくて皆、ちゃんとできるのかと心配してしまったフィジカルサーキットを一糸乱れずこなす姿に結構、感心したものですけどね。 ▽ただ、それ以降のエクササイズは見学時間終了と外へ出されてしまったため、彼らがボール扱いでも少しは上達したのか、検証することはできず。その辺は日を改めて、フェンスで仕切られた敷地外から、ファンに混ざって偵察するしかないと思っているんですが、アウディカップ(バイエルン主催の夏の親善大会)でふくらはぎを痛めたフィリペ・ルイスがまだ戻っていないことは確認できたため、この週末に迫ったリーガ開幕戦もテオの年子の兄、本職CBのルカスが左SBを務める可能性がかなり高いかと。 ▽となると、スコピエでもカンプ・ノウでもベンチ待機だったテオも移籍していなければ、トップチームに昇格する予定だった今季、開幕からスタメン入りが狙えたのにと思ってしまうんですが、アトレティコの場合、優勝云々はシーズン終盤までわかりませんからね。それでも木曜の開幕前キャプテン合同会見でガビなどは、「クラブは選手の引き留めに尽力を注いだ。Aunque no hemos podido fichar, internamente el equipo se ha reforzado bien/アウンケ・ノー・エモス・ポディードー・フィチャール、インテルナメンテ・エル・エキポ・セ・ア・レフォルサードー・ビエン(新戦力の補強はできなかったけど、チーム内部は強力になった)」と、FIFA処分のせいで選手登録ができず、代わりにグリースマン、コケ、サウル、ルカスらの契約延長や年棒アップに5000万ユーロ(約64億円)もの大枚を費やしたのを評価。 ▽とはいえ、彼らがその信頼に報いるだけの成長を見せてくれるかどうかは不確定となれば、やっぱり昨季、リーガとCLのdoblete(ドブレテ/二冠優勝)を達成したメンバーがほぼ残っているマドリーに行く方がずっとタイトル獲得に近いと、テオが判断するのは当然なんですけどね。こうも早くも結果が表れてしまうと、ちょっと私も複雑な気分になってしまうんですよ。 ▽まあ、そんなことはともかく、水曜のスペイン・スーパーカップ2ndレグの様子をお伝えしておかないといけません。その日はキックオフがCL予選プレーオフ終了後となる午後11時という、超遅い時刻に設定。そこで私もヘタフェの夕方セッションを覗いてから、ベルナベウに向かうことにしたんですが、コリセウム・アルフォンソ・ペレスの右脇の道を下りていく、彼らの練習場には手前にカンテラが使うピッチがあって、どうやら丁度、プレシーズンの試合が開催中。え、でも何でプレーの指示が日本語で聞こえてくるの? ▽その正体はセレッソ大阪のU18チームで、練習試合ツアーの一環でヘタフェB(3部)と対戦していたんですが、まったく不思議な偶然もあること。いえ、目当てのトップチームのセッションがもう始まっていたため、私もずっと見ていることはできなかったんですけどね。奥のピッチの方では午前中とは違い、フィジカルメニューはなく、ゴール力を高める演習を繰り返していたボルダラス監督や柴崎岳選手などもルッカールームへの帰り道、ゲームをチラ見していましたが、意外とこういうところでスカウトされ、スペインのチームに誘われる選手もそのうち増えていくのかもしれませんね。 ▽おっと、ちょっと脱線してしまいましたが、その後、メトロ・スールと10番線を乗り継いで、1時間ほど車内で涼みながら、私が見に行ったこの夏、3度目のクラシコ(伝統の一戦)はどうだったかというと。いやあ、日曜の1stレグで1-2と負けていたバルサはバルベルデ監督がピケ、ウムティティ、マスチェラーノで3バックを構成、3-5-2の新機軸で巻き返しを図ったんですが、クリスチアーノ・ロナウドがカンプ・ノウで退場し、更に審判を押したせいで計5試合の出場停止処分。上訴委員会にも減刑を認められず、彼女のジョウルジーナさんとパルコ(貴賓席)で観戦していた上、ベイル、イスコ、カセミロをローテーションでベンチに置いたマドリーに一泡吹かせることはできませんでした。 ▽いえ、それどころか、「またFW2人でくると思っていたら、3人出てきた」(ピケ)というショックも相手にはあったんでしょうか。開始4分にはカルバハルのスローインをウムティティが落としたところ、ゴールから25メートルの地点にこぼれたボールを先発に抜擢されたアセンシオがシュート。1stレグに続くgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)を決めてしまったから、驚いたの何のって。当人的には「El otro fue mas dificil por la carrera/エル・オトロ・フエ・マス・ディフィシル・ポル・ラ・カレラ(もう1つの方が走ってからだったから、難しかった)」そうですが、序盤からそんな才能のほとばしりを見せつけられたら、大抵のチームの選手たちは神様の不公平さに歯ぎしりするしかないかと。 ▽でもそこはメッシに代表されるサッカー力の高いバルサですから、反撃されることを私も覚悟していたんですけどね。この日はマドリーファンの観光客が多数を占めたカンプ・ノウとは真逆で、バルサファンの姿を見つけるも難しかったスタンドから、彼らがボールを持つたび、pito(ピト/ブーイング)が響き渡ったり、「Suares tirate!/スアレス・ティラテ(スアレス、ダイブしろ)」といったような、1stレグのペナルティ判定のせいでの新手のカンティコ(節のついたシュプレヒコール)などの影響もあったんでしょうか。その後もマドリーは「En los primeros 20 minutos les pasamos por encima/エン・ロス・プリメーロス・ベインテ・ミヌートス・レス・パサモス・ポル・エンシーマ(ウチは最初の20分間、相手の上を行った)」(カルバハル)という状態を維持。 ▽おかげでルーカス・バスケスのシュートはゴールポストに跳ね返されたのものの、39分にはマルセロからのクロスをウムティティの先を越してベンゼマがゲットすると、そのシュートが決まって2点目となったんですが、ジダン監督も「La primera parte fue espectacular/ ラ・プリメーラ・パルテ・フエ・エスペクタクラル(前半はスペクタクルだった)。プレーの強度、敵前線へのプレス、そしてボール支配もね」と言っていた通り、バルサに対してこんなに優勢なマドリーは私もほとんど記憶になかったような。これなら後半、やはり公式戦初出場となったセバジョス(ベティスから移籍)が、「前半はバルサにウチは全てを見せつけたね。ボクはファンのように大いに楽しんだよ」と言っていたのも納得かと。 ▽まあ、後半はマドリーファンの敵ナンバーワン、ピケが足の付け根の痛みに耐えかねて4分でセメドに交代、メッシやルイス・スアレスの普段なら、絶対外さないシュートがゴール枠に嫌われるツキなどもあったんですが、もう総合スコアは5-1ですからね。昨季は6-1の大逆転を可能にしたネイマールも今はその時のCLベスト16の相手、PSGに行ってしまっていないとなれば、そのまま2-0で試合は終了。ロナウドも加わって、マドリーがピッチで優勝杯と共にお祝いする結果になったのはともかく、あの口の減らないピケが、「自分がバルサにいる9年間でes la primera vez que hemos sentido que el Madrid es superior a nosotros/エス・ラ・プリメーラ・ベス・ケ・エモス・センティードー・ケ・エル・マドリッド・エス・スペリオール・ア・ノソトロス(マドリーがウチより上だと感じたのはこれが初めてだ)」と認めていただけに、かなりバルサも重症のよう。 ▽ええ、バルベルデ監督も「Tenemos que recuperar mecanismos/テネモス・ケ・レクペラール・メカニスモ(ウチはメカニズムを取り戻さないといけない)」と言っていましたけどね。翌目木曜にはパウリーニョ(広州恒大から移籍)の入団プレゼンがあったとはいえ、本当に必要なネイマールの代理、果たしてデンベレ(ドルトムント)やコウチーニョ(リバプール)がそのレベルなのかはわかりませんが、その獲得が遅れているのは困ったもの。正直、リーガ開幕となる日曜のベティス戦までに何とかなるとは思えないんですが、どうやらその試合はバルサがどこまで弱体化したのか、それとも宿命のライバルが強くなりすぎたのかを測るいい機会になりそうですね。 ▽そしてマドリーも同じ日曜、午後10時15分(日本時間翌午前5時15分)からのデポルティボ戦でリーガをスタートするんですが、ラッキーなことにこれはラ・コルーニャ(スペイン北東部の避暑地)でのアウェイゲーム。おかげで私も午前1時に終わり、それから記者会見などがあったため、午前2時まで延長運転していたメトロの終電を逃し、タクシーも捕まらずに大勢のマドリーファン共々、自宅まで45分かけて歩いて帰るなんて目に逢うことは心配せず、近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)でペペ・メル監督率いるチームがどこまで善戦してくれるのか、ジダン監督のローテーションが今度も当たるのか、楽しんで見ていればいいんですが、心もとないのは同日午後6時15分(日本時間翌午前1時15分)からのアスレティックvsヘタフェ戦。 ▽いえ、もちろん昨季、1部昇格プレーオフ決勝まで戦ったため、プレシーズン開始が20チーム中、最も遅かったヘタフェと今季はヨーロッパリーグ予選3回戦から参加。7月27日に公式戦を開始し、ディナモ・ブカレストを総合スコア4-1で破った後、木曜にはプレーオフ1stレグでパナシナイコスに36歳のベテランFW、アドゥリスの2ゴールを含め、敵の応援熱いギリシャの地で2-3と逆転勝ちしたジガンダ新監督の率いるチームのコンディション差が気懸りというのもありますけどね。サン・マメスで柴崎選手が念願の1部デビューを果たす可能性も大いにあるんですが、マドリッドの郊外がホームの彼らはレガネス同様、セントロ(市内中心部)では試合を放送してくれるバルが少ないんですよ。 ▽9月16日午後4時15分キックオフが決まった4節のヘタフェvsバルサ戦ぐらいになると、大丈夫なんですけどね。1年ぶりのビッグマッチとあって、おそらくコリセウム・アルフォンソ・ペレスのチケットを買うのも難しくなるのはともかく、まずは初戦で新生チームの実力を披露できるといいのですが、さて。幸いアスレティックがELプレーオフの谷間とあって、メンバーを落としてきてくれるかもしれないのは好材料になりますかね。 ▽一方、1部2年目となるレガネスは金曜にそれこそ、2017-18シーズン・リーガ最初の試合をブタルケで開催するんですが、相手は9日にも親善試合で対戦し、1-1の引き分け。PK戦4-2でやっと勝ったアラベスとあって、気を許せないものの、今週はチームが練習をするインスタラシオン・デポルティバ・ブタルケに建設中だったロッカールームがオープンといういいニュースも。ええ、先日、私が初めて訪れた時にはあまりにボロボロの建物を使っていて、気の毒になってしまったぐらいでしたが、今度は最新ジム設備やプレスルームも完備しているそうで、間もなく新しいピッチもお目見えする予定となれば、選手たちも他のお金持ちチームに気が引けることなく、立ち向かうことができる? ▽そして最後にアトレティコなんですが、彼らは土曜午後8時15分(日本時間翌午前3時15分)から、火曜にはあのグアルディオラ監督が指揮するマンチェスター・シティとの親善試合に1-0で勝利して、意気上がるジローナに立ち向かうことに。うーん、コケも「El ano pasado costo mucho empezar/エル・アーニョ・パサードー・コストー・ムーチョ・エンペサール(昨季はシーズンスタートがとても大変だった)。いい結果で始められなくて、イレギュラーだったから、それを直すのが最初の目標」と言っていましたが、去年は1節アラベス戦、2節レガネス戦と昇格組との連続ドローで躓きましたからね。 ▽このところ、度々、「Mi destino ya esta definitivo/ミ・デスティーノ・ジャー・エスタ・デフェニティボ(自分の運命はもう決まっている)。今季はアトレティコに戻らないといけない」といったような、古巣移籍を熱望する台詞をマスコミに流し、今か今かと到着が待たれているジエゴ・コスタも罰金が33万ユーロ(約4200万円)まで溜まってもチェルシーの帰還命令を無視。母国ブラジルでのバケーションが長すぎ、かなりお腹がダブついてきたにも関わらず、まだクラブ間の交渉が始まっていないようですし、どちらにしろ、来年1月まではプレーできませんからね。となれば、ない袖を無理してでも振ってもらうしかありませんが、果たしてどうなることやら。何はともあれ、マドリッドの4チームが揃って好スタートしてくれると、私もいい週末を過ごせるんですが…。【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2017.08.18 11:30 Fri
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【六川亨の日本サッカー見聞録】永井氏引退試合に超豪華メンバー集結。小学生時代の永井少年の悩みとは…

▽8月14日の月曜日、味の素フィールド西が丘で、元東京Vの永井秀樹さん(46歳)の引退試合が盛大に行われた。永井さんは「ヴェルディレジェンズ」と「Jレジェンズ」の一員として両チームでプレー。試合は30分ハーフだったが、往年の名選手に加え現役のカズ(三浦知良)もまたぎフェイントを披露するなど、スタンドのファンを多いに沸かせた。 ▽まず何が凄いかというと、メンバーが超豪華だ。ヴェルディレジェンズはカズの他に脳梗塞から復帰したラモス瑠偉氏が、カズと息のあったパス交換を何度も演じた。かつて等々力での浦和戦では、リフティングで相手をかわしてゴールを決めたこともあった。実況を務めたDJジャンボとゲストの金子達仁氏も当時のことを鮮明に覚えていて、チーム名こそ出さなかったがその話題に触れると、スタンドのファンも敏感に反応していた。 ▽彼ら以外にも北澤豪氏、前園真聖氏、武田修宏氏、三浦淳寛氏ら錚々たるメンバーが集結。一方のJレジェンズも中田浩二氏、山口素弘氏、澤登正朗氏、鈴木啓太氏、故・松田直樹氏の長男など、超豪華メンバーだった。 ▽試合は山口氏がフランスW杯予選の韓国戦を思わせるループのパスからPKを獲得したJレジェンズが永井氏のゴールで先制する。しかしヴェルディレジェンズも藤吉信次氏のボレーのこぼれを武田氏がダイビングヘッドで押し込んで同点に。さらにJレジェンズは澤登氏がFKを直接決めて逆転したが、後半はヴェルディレジェンズに入った永井氏が連続ゴールを決めて逆転に成功し、3-2の勝利を収めた。 ▽試合後の永井氏は、「正直、もう何も言うことはありません。これほどのメンバーに集まっていただいたこと、本当に幸せだと思います。最高に幸せなサッカー人生でした」と2600人ほどのファンに最後の挨拶をした。 ▽今回のJレジェンズは、国士舘大学時代のライバルや、V川崎、清水、横浜F、横浜FMなど永井氏が在籍したチームの選手が集結した。スタンドには横浜Fの永井のユニフォームを着たファンがいたのには驚かされた。永井氏の足跡を改めて振り返ると、V川崎ではJリーグ連覇に貢献し、清水ではナビスコ杯優勝、横浜Fでは消滅前の天皇杯に優勝、そして横浜FMでも2000年に第1ステージ優勝と、数々のタイトルを所属チームにもたらした。 ▽そんな永井氏にも、大分県の明野西JFCでサッカーに夢中になった小学生時代に悩みがあった。身長がなかなか伸びないのだ。そこで創刊されたばかりのサッカーダイジェストという月刊誌で、当時技術委員だった藤田一郎氏が、読者の質問に答えるコーナーがあったため、自身の悩みを投稿した。 ▽それに対して藤田氏は「サッカーは身長ではなく、技術を磨くことの方が大事ですよ」と永井少年の質問に誌面で答えた。 ▽それが励みになったのかどうかわからないが、永井少年は大分市立明野中学で全国大会優勝を果たし、国見高校に進学しても全国制覇を達成して、今日まで長きにわたり現役としてプレーし続けた。今後は指導者として第2のサッカー人生は歩んでいるが、きっと選手の悩みを理解できる指導者になることだろう。【六川亨】1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた、博識ジャーナリストである。 2017.08.17 20:39 Thu
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【倉井史也のJリーグ】今週は特にアピールしてほしい選手を見に行くかな!? の巻

▽行ってきたんですよ、永井秀樹引退試合。これがすごいメンバーが集まって。緑のチームなんて、最後のほうは武田修宏、三浦知良、前園真聖、ラモス瑠偉、北澤豪って、あれ? 全員代表じゃん、みたいな。そんな豪華なチームがあったんですね。あ、「超ワールドサッカー」はどなたかの趣味なのか(笑)、この試合についての詳細や、いろんな人たちのコメントがバッチリ載ってます。 ▽で、そんなメンバー見ながら思ったんですよ。当時の読売クラブっつーかヴェルディ川崎って、DFのペレイラ効いてたよなぁって。1994年のJリーグMVPですからね。ペレイラがいなかったら、ヴェルディ厳しかっただろうなって。いや、どうしてそんなこと考えたかというと、8月31日の日本vsオーストラリアが頭にあるわけです。 ▽勝てばワールドカップ出場が決まるって大事な試合なのに、メンバーに無茶不安ありません? 特にDF。だって森重真人がケガでしょ? 槙野智章って、19日リーグFC東京戦、23日ACL川崎戦、27日リーグ清水戦って、フル活動なんですよ。 ▽昌子源がいるから大丈夫! とも言えないのが今の代表で。だってケガ人どんどん出ますよね。イラク戦だって、井手口陽介の途中交代って予想外だったろうし。となると、CBは必ずもう1人見つけとかなきゃいけない。 ▽なら、私の推薦は植田直通なワケです。だって植田は強い! フィジカルコンタクトには自信を持ってるし、186センチと高さもあるし、精神的にもタフ。右足の正確なロングパスを持ってるから、速効にも便利だし。 ▽ところが鹿島って13日の試合で川崎に1-3とコテンパン。ま、業界用語でいう「チンチン」ってやつですな。となると、今週末の清水戦でどこまってやってくれるかってのは、代表戦に直結していくわけですよ。 ▽そういえば、3月18日のアウェイ清水戦では1ゴールを挙げて3-2の勝利に貢献してるし。もしも吉田麻也が負傷しても、昌子源と組めばお互いに不安は無いだろうし。 ▽ただね、今週いろんな国内の選手がアピールするでしょうけど、来週24日の日本代表発表で心配なことがあるんですよ。それは代表監督が、またも「サプライズ!」って仕掛けてこないかってこと。「我々はこの選手を長い間追跡して、実際にスタッフも見てきました」って。 ▽今回、そんな余裕ないですからね。そこのとこ、しっかり理解して選んでくれないと。で、ちゃんと使いそうな選手選びましょうね。えっと、これまで散々招集している植田って何試合出場してましたっけ?【倉井史也】 試合当日は、はやる気持ちを抑えられずスタジアムに受け付け開始と同時に駆けつけ、選手のバスが両方行ってしまうまで名残を惜しむ。自慢は対戦カードの因縁をよく覚えていること。特にサポーター寄りのネタが得意。パッと見は若いが実は年齢不詳のライター。 2017.08.17 17:29 Thu
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【原ゆみこのマドリッド】ゴールだけで最高なのに…

▽「見せたがりも度を超えると良くないわね」そんな風に私が首を振っていたのは月曜。スペイン・スーパーカップ1stレグで退場させられたクリスチアーノ・ロナウドが、競技委員会から5試合の出場停止処分を科されたと知った時のことでした。いやあ、試合数が多いのはレッドカードが提示された後、腹を立てた当人が主審を押したせいなんですけどね。さすがにこれだけの数となると、2014年のスペイン・スーパーカップ2ndレグでの退場による出場停止を今回のカンプ・ノウの一戦で消化したモドリッチとは違って、2ndレグはもちろん、残り4試合はリーガのデポルティボ、バレンシア、レバンテ、レアル・ソシエダ戦に掛かることに。 ▽ようは9月12、13日のCLグループリーグ初戦は別として、リーガでは19、20日ミッドウィーク開催予定の5節ベティス戦までロナウドが出られないということで、遅めの夏休みを取って、スペインでのマドリー戦観戦を計画している日本人ファンもいるかもしれませんしね…。クラブは上訴委員会に望みを懸けているものの、たとえ2枚目のイエローカードが取り消されたって、主審への行為は別物ですし、大体、バケーション中も含め、筋肉隆々の上半身を自身のSNSで披露することに余念のない彼だけに、まだチーム合流から日が浅いにも関わらず、ジダン監督の「フィジカル的には昨季のCL決勝時と同じ」という言葉に嘘偽りなしと証明したかったんでしょうか。永遠のライバルのホームでユニフォームを脱ぐという誘惑に負けてしまったツケはあまりに高かったとしか言いようがないんですが…。 ▽まあ、そんなことはともかく、他のマドリッド勢がプレシーズンマッチを先週土曜に終了させる中、一足先にUEFAスーパーカップを済ませたレアル・マドリーが挑んだ今季2つ目の公式戦、スペイン・スーパーカップ1stレグの様子をお伝えしないといけません。夜10時のキックオフということで、チームは当日午前11時にマドリッドを経ち、バルセロナ入り。先発の方はモドリッチの代わりを同じクロアチア人の後輩、コバチッチが務める以外、マンチェスター・ユナイテッド戦と同じだったんですが、前半はどちらも動きが鈍かったような。マドリーが初お目見えのブルーの第3ユニを着用したこともあり、ピッチが見にくかったのにも参ったんですが、ベイルの2度のシュートもゴールにはならず、試合は0-0のままでハーフタイムに入ることに。 ▽それが後半、一変したから驚いたの何のって。キッカケは59分、マルセロのシュートをクリアしようとしたピケがそれをオウンゴールにしてしまったことなんですが、実は彼、前日記者会見でネイマール移籍騒動の内幕を話して大いに注目を浴びたばかり。ええ、6月30日にブエノスアイレスであったメッシの結婚式の際にはもう当人の決意を知り、それでもファンのリアクションを見れば翻意してくれるかもと、相手を怒らせながらも「se queda/セ・ケダ(彼は残る)」と自分がツィートしたことや、「No es nuestro papel ir a comunicárselo al club/ノー・エス・ヌエストロ・パペル・イル・ア・コムニカールセロ・アル・クルブ(クラブに伝えるのはボクらの役目じゃない)。言うなら本人で、言ってないのなら、秘密にすべき」と、経営陣には8月になるまでPSG移籍の話が伝わっていなかった事情を説明したんですが、どうやらそれがマズかったよう。 ▽おかげで試合後、「el error de Gerard, ha sido determinante/エル・エロール・デ・ジェラール・ア・シードー・デテルミナンテ(ピケのミスが決定的だった)」なんて、スポーツディレクターのセグラ氏に名指しで戦犯扱いされてしまったりもしたんですが…。いや、だって、こういうのは事故のようなものですから。実際、その後、攻勢に出たバルサは77分、ゴール右横でGKケイロル・ナバスにルイス・スアレスが倒されたとされ、PKをゲット。リプレーではほとんど接触もなかったように見えながら、それまでコバチッチのマークが効いて見せ場がなかったメッシがしっかり決め、同点になったとなれば、とりあえずピケは無罪放免してあげてもいいのでは? ▽ただ、そうもいかなかったのはそれから数分もしないうちにマドリーの伝家の宝刀が発動したせい。ええ、それは高速カウンターで、後でバルベルデ監督も「Ellos son un equipo que corre bien al espacio/エジョス・ソン・ウン・エキポ・ケ・コレ・ビエン・アル・エスパシオ(彼らはスペースへと上手く走るチーム)」と認めていたように、バルサの攻撃を自陣エリアから跳ね返すと、イスコのスルーパスで58分からベンゼマに代わってピッチに入ったロナウドが前に立ちふさがるピケをものともせずにシュート。これがgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)となったため、つい当人もユニフォームを脱いで自慢の肉体美を披露してしまったんでしょうけどね。ついでにマルセロの勧めでそのユニの背中をスタンドに掲げ、昨季リーガのダービーでメッシがサンティアゴ・ベルナベウで見せたパフォーマンスのリベンジまでしていましたっけ。 ▽え、でもその2分後、ユムティティに押されてロナウドがエリア内に倒れたプレーは、ジダン監督も「A lo mejor no hay penalti, pero la tarjeta es un poco fuerte/ア・ロ・メホール・ノー・アイ・ペナルティ、ペロ・ラ・タルヘタ・エス・ウン・ポコ・フエルテ(ペナルティではなかったかもしれないが、カードはちょっとキツい)」と言っていた通り、pisicinazo(ピシナソ/ダイブ)と見なされ、2枚目の警告を受けるには値しなかったんだろうって? まあ、そうですけど、決めるのは審判ですからね。世の中、そんなこともあるんですから、いくら当人がバルサのベンチに「Así ganáis con diez!/アシー・ガナイス・コン・ディエス(こうやってお前らは10人相手に勝つんだろ)」と悪態をつきながら、ロッカールームに帰ったとしても後の祭りだったかと。 ▽でも大丈夫、カウンターなら人数の減ったマドリーでも実行可能なんですよ。今度は90分、ベイルに代わって入ったルーカス・バスケスがアセンシオに繋ぎ、彼もメッシを追いすぎて太ももを痛めたコバチッチの交代で入ったフレッシュな選手だったため、一気にピッチを縦断。ピケが前を塞ぐ前に左足を振り抜き、チームの3点目を挙げてしまうんですから、私など、もう才能溢れる選手が沢山いるマドリーをただただ、羨むしかないかありません。ええ、これで1-3の勝利となったとなれば、ロナウドがいなくても、2ndレグの心配はしなくていい? ▽ちなみにその日のカンプ・ノウはバルサがこの試合をabono(アボノ/年間指定席)対象としなかったため、大量の観光客がチケットを買って入場。どうやらその内訳はマドリーファンが多かったようで、ロナウドのパフォーマンスもアセンシオのUEFAスーパーカップ、リーガ、CL、コパ・デル・レイに続く大会デビュー戦ゴールにもpito(ピト/ブーイング)より、拍手が多かったようですが、ホームサポーターをバックに戦える2ndレグは水曜午後11時(日本時間翌午前6時)からキックオフ。中2日しかないとあって、両チームとも月曜から早速、練習を再開しています。 ▽でもねえ、ロナウドはともかく、次はモドリッチも復帰するマドリーに対し、奇しくも同日、PSGでのデビュー戦でもゴールを挙げていましたが、そんなネイマールの代役はやはりデウロフェウでは肩の荷が重いことが判明。敗戦直後に「El equipo no necesita fichajes por este resultado, los necesita porque hay que renovarse/エル・エキポ・ノー・ネセシータ・フィチャヘス・ポル・エステ・レスルタードー、ロス・ネセシータ・ポルケ・アイ・ケ・レノバル(この結果のせいで補強がいるんじゃない。チームを刷新するために必要なんだ)」とブスケッツが言っていたのに呼応するがごとく、ようやくその2億2200万ユーロ(約284億円)のうち、4000万ユーロ(52億円)を使って、パウリーニョを広州恒大から獲得することができたバルサでしたが、入団は木曜らしいですしね。 ▽おまけに彼はFWではありませんし、デンベレ(ドルトムント)やコウチーニョ(リバプール)移籍が間に合うとは思えないため、サンティアゴ・ベルナベウでレモンターダ(逆転劇)を達成するには再び、クラシコ(伝統の一戦)35試合で24得点を挙げているメッシに頼るしかないのは辛いところ。とはいえ、このままあっさり勝負がついてしまうと、今季のリーガはマドリー独走状態、順位争いの醍醐味がなくなってしまうという危険性もあるため、そこそこの意地はバルサにも見せてもらいところですが…。 ▽あ、その2強の優勝争いに割って入るべく、日々努力を重ねているアトレティコは土曜にプレシーズン最後のレガネス戦で勝利した後、日曜、月曜と練習がお休み。火曜のダブルセッションから、土曜の開幕ジローナ戦に向けての準備が始まるんですが、とにかくこの夏はFIFA処分で補強ができない彼らですからね。今はビエットの移籍先を探しているぐらいで、1月から戦力になってもらいたいジエゴ・コスタ(チェルシー)もまだブラジルに滞在、チェルシーとの交渉も進んでいないようなので、とりたててニュースはなかったかと。 ▽一方、補強に最後の追い上げを見せているのがマドリッドの弟分2チームで、ヘタフェはアトレティコから譲り受けたアマトなど、移籍決定の翌日には古巣とスコアレスドローに終わった試合に途中出場。土曜に2-1と負けたアルバセテ(2部B)戦にも出ているんですが、さらに月曜にはウルグアイ人の19歳左SB、マティアス・オリベイラを獲得。レガネスもマウロ・ドス・サントス(エイバルから移籍)、エセキエル・ムニョス(同ジェノバ)ら、2人のDFのプレゼンを土曜に実施と、戦力アップに余念がありません。何せ彼らはこの金曜、2017-18シーズンのリーガの先陣を切ってアラベスと対戦しますからね。1節が日曜のアスレティック戦となるヘタフェより、時間が少ないため、新しいメンバーと練習できる日があまりないのは気の毒かと。そんな感じでマドリー以外のチームも公式戦が迫ってきただけに、今週は私も各チームの練習をイロイロ見て回れるといいんですが。【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2017.08.15 12:51 Tue
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【原ゆみこのマドリッド】選手が同じだとこうなる…

▽「あまり実のある勝利じゃなかったかも」そんな風に私が素直に喜べなかったのは早起きしてブタルケに駆けつけた土曜日、アトレティコのプレシーズン最後の親善試合、レガネス戦が終わった時のことでした。いやあ、もちろんマドリッドの弟分チームを0-1で退け、この夏にこなした5試合で無敗を貫いたのはいいことなんですけどね。その日、後半21分にゴールを挙げたのはアトレティコBのファン・モレノ。加えてフベニル(Bチームの下のカテゴリー)から、21世紀生まれのFW、16歳のビクトル・モジェホがトップチームデビューしたなんて微笑ましい出来事もあったものの、開幕後、コパ・デル・レイ初戦以外で彼らを大人の試合のピッチで見ることが一体、何回あるというのでしょう。 ▽うーん、午前10時30分からという、珍しい時間帯に試合を組まれた上、昼食後はトレド(マドリッドから1時間の世界遺産都市)に移動して、午後8時から当地の2部Bチームとの対戦。まったく意味不明の強行軍でプレシーズンマッチの最後を飾ることになったアシエル・ガリターノ監督など、「Estoy contento, se lo pusimos dificil al Atletico/エストイ・コンテントー、セ・ロ・プシモス・デフィシル・アル・アトレティコ(アトレティコを手こずらせたんだから、私は満足だ)」と言っていましたけどね。レガネス側としても、リーガ1節は出場停止となるゴディンとU21ユーロ参加で練習開始が遅れたサウル以外、控えとカンテラーノ(下部組織の選手)で構成されたアトレティコに負けてしまったのはあまり、士気が上がる理由にはならないかと。 ▽だからって、夜のトレド戦で3-0と格下チームに惨敗した言い訳にはなりませんが、彼らには今季、2年目となる1部での戦いを前に選手がかなり入れ替わっているという事情がなきにしもあらず。逆にFIFA処分でこの夏、戦力補強ができないアトレティコはレギュラーと控えの区分けもあまり変わっていないんですが、丁度、12時間前に終わったもう1つの弟分、ヘタフェとの対戦ではその主力組が昨季とまったく同じ欠点を露呈してしまったから、頭の痛いことと言ったら、もう。そう、エル・パイスのアトレティコ番記者も、「シュートパス交換を頻繁に繰り返しても選手の動きが乏しいため、それに意味が与えられない。たまに誰かがスペースに抜け出すことができた際にはパスの精度が欠けがち」と分析していたんですが、要は決定的なラストパスが出せなくて、ゴールチャンスにまでならないんですよ。 ▽え、得点力不足に悩みそうなのはヘタフェも同じじゃないかって?そうですね、今週はまず、水曜に2部のマドリッド勢アルコルコンとサント・ドミンゴで顔を合わせた彼らだったんですが、何と前半3分にはノノのヘッドで、後半7分にもアルバロ・ペーニャのエリア外からの弾丸シュートで2点をリードされ、先日のアトレティコ・バレアレス(2部B)との練習試合同様、守備での課題を浮き彫りにすることに。それでも11分にはチュリが見事なvaselina(バセリーナ/ループシュート)で1点を返したものの、その後、アルコルコンのファンたちからも「Gaku, Gaku」としきりに呼ばれていた柴崎岳選手を始め、その他4人の選手がリフレッシュに入りながら、結局、同点に追いつくことはできなかったですけどね。 ▽ただ、その日のボルダラス監督は金曜に迎えるアトレティコとの対戦をすでに見据えていたようで、翌日はまたしてもシュダッド・デポルティバ(練習場)で2時間のハードトレーニングを実施。1部復帰に備え、シートをより鮮やかな青に塗り直し、芝も新しくなったコリセウム・アルフォンソ・ペレスでの新チーム、お目見え試合ではかなり張り切って、アスレティックの開幕戦に並んでも不思議のないメンンバーを先発させています。そう、CFはエースのホルヘ・モリーナ、2列目にアルバロ・ヒメネス、パチェコ、そしてトップ下に柴崎選手という布陣だったんですが…。 ▽アトレティコも前半、グリースマンの放ったvolea(ボレア/ボレーシュート)が惜しくも外れてしまったり、後半41分にはこのプレシーズン、チームの救世主になっていたフェルナンド・トーレスがゴール前から真上に撃ち上げてしまう始末で、どうしてもゴールを奪えず。そのせいか、シメオネ監督もせっかくアップさせていたカンテラーノたちを投入することもなく、この夏、初めて国内でプレーする彼らをその日は近場なこともあって、応援に駆けつけたアトレティコファンが「Ole, ole, ole! Ole Cholo Simeone!(オレ・チョロ・シメオネ)」とカンティコ(節のついたシュプレヒコール)を合唱する中、まるで罰ゲームのように先発した11人を最後までプレーさせることに。 ▽対するヘタフェもボールを持たれっぱなしだった前半を改め、後半は少し、上向きになったものの、得点するまでには至らず。ええ、柴崎選手もシュートを3回程、スルーパスも何度も試みていたんですけどね。後でボルダラス監督も「Quiza el ultimo pase le ha faltado que el destino fuera el correcto/キサ・エル・ウルティモ・パセ・ラ・ラルタードー・ケ・エル・デスティーノ・フエラ・エル・コレクト(方向は正しかったけど、ラストパスが欠けていたかもね)」と言っていたように、チームメートにタイミング良く受けてもらうことはできませんでしたっけ。 ▽それでも途中交代した時には観客から大きな拍手をもらっていましたし、監督も「Es muy generoso, ha trabajado bien sin balon, es un jugador que tiene futbol en las botas/エス・ムイ・ヘネローソ、ア・トラバハードー・ビエン・シン・バロン、エス・ウン・フガドール・ケ・ティエネ・フトボル・エン・ラス・ボタス(彼はとても心が広い。ボールを持たない時もよく働いた。シューズにサッカーが詰まっている選手だね)」と彼を称賛。顔なじみのAS(スペインのスポーツ紙)のヘタフェ番記者も「きっと開幕のアスレティック戦ではスタメンだよ」とお墨付きをくれたため、20日はサン・マメスのピッチでその雄姿が見られるのを期待してもいいかと。実際、昇格組のヘタフェにとって、この試合、残留が目標の今季、ヨーロッパの大会に出場するチームとスコアレスでも引き分けたというのは、リーガなら勝ち点1なのですから、十分な成果だったと言えるかもしれません。 ▽翻って心配なのはアトレティコで、試合後ミックスゾーンに出て来たヒメネスなども「Tenemos ocasiones pero nos falta muy poquito para meterlas/テネモス・オカシオネス・ペロ・ノス・ファルタ・ムイ・ポキート・パラ・メテールラス(ウチはチャンスを作ったけど、ゴールに入れまでが少し足りなかった)。来週のジローナ戦に向けて精度を上げないと」と認めていましたけどね。現実問題、決定力を上げてもらいたいのはゴディンの代わりに開幕戦先発となりそうなCBではなく、FW陣なんですが、うーん、実は土曜のレガネス戦でもビエットが最高のカウンターから、GKクェジェルとの1対1を見事に失敗。 ▽このままだと、彼もサントス・ボレ(リベル・プレートに移籍)、クラネビテル(同ゼニト)、そして前日、ヘタフェに河岸を変え、昨季のテネリフェ(2部)に引き続き、柴崎選手の同僚となったアマトらの後を追って、ワンダ・メトロポリータノのピッチを踏めないことになりそうですが…とにかく、昇格組だったアラベスと0-0で引き分けて始まった昨季の轍だけは踏んでもらいたくないところです。 ▽え、マドリッドの3チームは土曜の夜、アルバセテ(2部)に2-1で負けてしまったヘタフェを含め(柴崎選手は途中出場)、これで全ての親善試合を終え、あとはリーガ1節を指折り数えて待てばいいだけだけど、すでに公式戦モードに入っているレアル・マドリーはどうしているのかって?いやあ、スペインU21代表選手を中心にこの夏は補強したためか、お隣さん同様、昨季とほとんど変わらないメンバーでプレーしている彼らですが、あっちはCL、リーガのドブレテ(二冠優勝のこと)達成のチームですからね。火曜には、そのカーディフでのCL決勝ユベントス戦からクリスチターノ・ロナウドとベイルをスタメンで入れ替えただけのメンツで、マンチェスター・ユナイテッドをUEFAスーパーカップで圧倒。 ▽前半23分にはカルバハルのクロスをカセミロが決め、いえ、モウリーニョ監督は「Es fuera de juego. Y con el VAR no seria gol/エス・フエラ・デ・フエゴ。イ・コン・エル・バル・ノー・セリア・ゴル(あれはオフサイドだったし、VAR/ビデオ・アシスタント・レフェリーがあればゴールにならなかったろう)」と後で文句を言っていましたけどね。これで先制したマドリーは後半6分にもベイルとのワンツーで抜け出したイスコが2点目をゲット。マラガにいた4年前、「いい選手だが、そんなに素早くないし、体に対して頭が大きすぎる」という奇妙な理由で獲得を自粛したユナイテッドにきつい一発を入れることに。その後は相手もルカクのゴールで追いすがったものの、2-1でマドリーの快勝です。ええ、終盤にはまだチーム合流から2セッションしかこなしていなかったロナウドもピッチに入りましたが、あまりその必要性もなかったような。 ▽よって、同様にアメリカでのインターナショナル・チャンピオンズカップでは負けていたバルサが相手となる次のスペイン・スーパーカップもそれ程、心配することはなさそうに見えるんですが、唯一、気になるのはモウリーニョ監督も「Los centrocampistas del Madrid son unicos, no hay replica de Modric, Kroos, Casemiro o Isco/ロス・セントロカンピスタス・デル・マドリッド・ソン・ウニコス、ノー・アイ・レプリカ・デ・モドリッチ、クロース、カセミロ・オ・イスコ(マドリーのMF陣は他にないものだ。モドリッチ、クロース、カセミロ、イスコの複製はいない)」とベタ褒めしていたうちの1人、モドリッチがカンプ・ノウでの1stレグに出場停止となること。 ▽原因は3年前、今のところアトレティコ最後のタイトルとなっている2014年のスペイン・スーパーカップ2ndレグで退場したためですが、それ以来、マドリーもこの大会に出場していなかったのは結構、意外に感じる向きも多いかと。ちなみに前日記者会見で3年間の契約延長を公けにしたジダン監督は再び、「fisicamente ha trabajado muchisimo y esta listo/フィシカメンテ・ア・トラバハードー・ムチシモ・イ・エスタ・リストー(フィジカル的に沢山、トレーニングしているし、プレーする用意は整っている)」とロナウドの先発起用を示唆していましたが、世間一般ではこの試合でもベンチスタートでフル出場はなしとの見方が主流。昨季もローテーションで入るたびにいいプレーを見せたクロアチア人の後輩、コバチッチを入れ、イスコをキープした4-4-2でいくんじゃないかと言われていますが、アセンシオやセバージョスら、オプションも多いだけに、スタメンは当日のお楽しみでいいんじゃないですかね。 ▽一方、先週、ネイマールを史上最高の2億2200万ユーロ(約286億円)でPSGに売ったはいいものの、おかげで移籍市場が超インフレに突入。デンベレ(ドルトムント)やコウチーニョ(リバプール)を獲りたくても相手に足元見られ、値段が1億4000万ユーロ(約180億円)だの、1億2000万ユーロ(約155億円)だのに跳ね上がってしまい、なかなか実現できていない相手のバルサなんですが、それでもあちらにはメッシ、ルイス・スアレスという最強のゴール量産コンビがいますからね。月曜にはガンペル杯でシャペコエンセに5-0と大勝もしているせいですか、いよいよクラシコ(伝統の一戦)スペイン・スーパーカップ版が近づいてきても、あまり試合に関する話が出てこないのが不思議なところ。 ▽何せ、この対戦でネイマールの代理を務めると言われているデウロフェウですら、今季本当にチームに残るのか、確定していない状態ですからね。UEFAスーパーカップで優勝したマドリーを当日、彼らがピッチで花道を作って迎えるかどうかという議論を別にすれば、人事関係の取り沙汰ばかりが耳に入ってくるですが、それでもトロフィーはトロフィー。「No me cansare nunca de ganar y levantar trofeos/ノー・メ・カンサレ・ヌンカ・デ・ガナール・イ・レバンタール・トロフェオス(勝つこととトロフィーを掲げることには決して飽きない)」というセルヒオ・ラモスを筆頭に、どちらも本気の白熱した戦いが見られるのは間違いないかと。そんなスペイン・スーパーカップ1stレグは日曜午後10時(日本時間翌午前6時)キックオフ。まずは両者のお手並み拝見といきましょうか。【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2017.08.13 11:30 Sun
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【倉井史也のJリーグ】せっかく9日の試合を見てから書いてるんだから渋いチョイスをするぜ!? の巻

▽この原稿を読んでいらっしゃるみなさまは、「お盆休みか~。暑いけどちょっとだけノンビリしちゃおうかな。クーラーの効いたところでダラダラするか、人混みはあるけど楽しいところに行っちゃおうかな~」とか言ってる人もいるでしょう。私だって人の子。たまには休んだり、ノンビリしたいものです。特にこんな暑くてクーラーのない部屋で原稿書かなきゃいけないなんて苦行じゃん! 的なときは!! いいか! Jリーグ! ▽ホントなら、この原稿を早めに出してちょっくら休みにしようかな、連休避けたらまだ大丈夫かな? みたいなのも思ってたんですよ。ところが9日にもJリーグ、やってるし! どうしてもその話題に触れなきゃダメじゃないですか! ▽つーことで、9日の試合で面白かったのは、何と言っても柏vs鳥栖! どうしてこうなったというビックリゲーム。どっちもGKがいないゴールに向かって蹴り込まないという。何が起きてたんですかね、あれ。しかも柏は2人退場になっちゃうし。それで0-0ってのが、よけいに不可思議だったわけですな。 ▽それはさておき、こまっちゃったのが柏。だってせっかくもう一度上昇気流に乗ろうとしてたのに、勝点1しか積み上げられなかっただけじゃなくて、当然ながらディエゴ・オリヴェイラもキム・ポギョンも次の試合に出られないわけです。で、次の相手が清水。 ▽9日の試合の清水ってむちゃ強かった。C大阪との試合は0-2から大逆転。で、C大阪を首位から引きずり下ろしてしまったし。こ、これは柏、大ビンチ! しっかりと若手を作る基盤を作って作って、あとは外国籍選手で埋めてっていう、なかなか理想の形が出来上がってるだけに残念! ▽って、あれ? 9日の清水って、鄭大世もチアゴ・アウベスもいなくない? そんで勝ってるわけ? ってことなら、もしかしたら柏にもチャンスがあるかも! 前回の対戦は0-2で柏がホームなのに負けちゃったけどな! ちなみに、柏が日本平に乗り込んだ試合は18試合。成績は11勝1分6敗、35得点26失点とかなり相性がいいのです。ま、どっちが勝っても首位鹿島の座は揺るがないんですけど。 ▽さて、今週末の試合で全チームがC大阪と浦和の消化試合数に追いついて、やっと順位表がわかりやすくなるぞ! まさか浦和が9位転落の可能性があるなんて、思ってもみなかったけどな!【倉井史也】 試合当日は、はやる気持ちを抑えられずスタジアムに受け付け開始と同時に駆けつけ、選手のバスが両方行ってしまうまで名残を惜しむ。自慢は対戦カードの因縁をよく覚えていること。特にサポーター寄りのネタが得意。パッと見は若いが実は年齢不詳のライター。 2017.08.11 20:30 Fri
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【六川亨の日本サッカー見聞録】殿堂掲額の特別表彰は意外な大先輩

▽今年もまた、日本サッカーの殿堂に掲額する功労者の選考があり、特別選考で2名の方が選出された。一人は元日本代表の監督である加茂周さん、もう一人はカメラマンの今井恭司さんだ。 ▽投票選考では、藤和不動産やフジタ工業などで活躍したFW渡辺三男さん、藤枝東高や早稲田大と名門コースを歩み、釜本二世と期待された日立のFW碓氷博行さん、古河や日本代表でキャプテンを務め、現在は東京国際大学サッカー部監督のMF前田秀樹さん、三菱と日本代表でゴールを死守したGK田口光久さん、読売クラブやヴェルディ川崎でプレーし、引退後はJFAの強化委員長も務めたDF加藤久さん、そして「ドーハの悲劇」でW杯出場を逃したMFラモス瑠偉さんの6人が候補者に選ばれた。 ▽しかしながら150人の投票の結果、75%以上の得票を得た候補者がいなかったために、投票部門の掲額者は見送られることになった。トップの加藤久さんは111票を集めて74%の得票だったものの、あと1%足りなかったのは残念なところ。しかし、得票率10%以上の候補者は次回以降3回まで候補者名簿に残るため、加藤久さんとラモス瑠偉さん、碓氷博行さん、前田秀樹さんは来年以降も掲額される可能性がある。 ▽その一方で、今回は10%に届かなかった田口光久さんと渡辺三男さんは、投票選考の対象外となり、今後は特別選考で選ばれない限り掲額される可能性はなくなった。なんとも厳しいルールでもある。 ▽加茂周さんの特別選考は、ちょっと意外だった。というのも、日産自動車の黄金時代を築き、日本人指導者として初のプロ監督になるなど、長きに渡って日本サッカーを牽引してきた功労者でもあるからだ。もっと早くに殿堂入りしてもおかしくないと思ったからだ。これまでの掲額者は、どちらかというと選手としての実績が評価の対象だったため、見落とされていたのかもしれない。 ▽もう一人の今井恭司さんも意外だった。カメラマンが掲額されるのは初めてのこと。これまでメディア関係者では新聞記者の大谷四郎さん、賀川浩さん、牛木素吉郎さん、共同通信者の奈良原武士さん、アナウンサーの金子勝彦さんの5人しかいなかった。 ▽記者なら署名原稿を書くこともあるので氏名が認知されやすいかもしれないが、カメラマンになると、作品と名前がなかなか一致せず、認知度も低いだろう。そうした対象者にもスポットライトを当てた今回の特別選考は、掲額対象者の枠を拡大する意味でも意義深いものがあると思う。 ▽今後は、例えば漫画家の故・望月三起也さん(ワイルド7などの作者で熱烈な三菱&浦和ファン)や、高橋陽一さん(言わずと知れたキャプテン翼の作者。まだ57歳のため資格はない)らも、サッカーの知名度アップに貢献しただけに、候補者にしてはいかがだろうか。 ▽サッカーは、選手が主役だ。しかし、選手だけでプロリーグは成り立たないし、それは日本代表の隆盛にも当てはまるだろう。日本サッカーの発展・熟成に貢献した功労者は数多い。少年団を創設して地域のコミュニティ発展に寄与した指導者、中学・高校サッカーで代表選手を輩出した名監督、医療や審判など裏方で尽力している方々など、例を挙げればきりがない。 ▽殿堂掲額は「ステイタス」ではなく、「感謝」を捧げる場であって欲しい。そのためには、得票率10%以上という「足切り」はなくし、候補者枠を広げるべきではないだろうか。【六川亨】1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた、博識ジャーナリストである。 2017.08.10 18:15 Thu
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【原ゆみこのマドリッド】真剣勝負の時間が近付いてきた…

▽「こっちになったのはラッキー」そんな風に私が喜んでいたのは月曜。その朝から、ヘタフェが施設入口から近い方のピッチで練習しているのを見つけた時のことでした。いやあ、先週まではずっと、アトレティコ・バレアレス(2部B)との親善試合ですら、奥のグラウンドを使っていたため、このまま通っていると、ビーチにも行っていないのに手足が真っ黒になってしまうと心配していた私でしたけどね。ミニスタンド付きのこちらは屋根のおかげで日影がある上、腰を下ろして見学できるため、午前9時半から始まったセッションが11時50分までと、予想外に長かったにも関わらず、まったく苦にならなかったって、まあそれは10人程、その場にいたファンの話。 ▽もちろん、フィジカルメニューがたっぷり詰まった内容は柴崎岳選手を始め、お日様のギラギラ照りつける中で練習していたメンバーとっては大変だったと思いますが、コリセウム・アルフォンソ・ペレスにあるロッカールームに戻る途中、ボルダラス監督と話したところ、この日はさらに夕方にもセッションがあると言うから、え、そんなに練習したら、熱中症にならない? 曰く、「リーガ開幕まであと1週間、もうあまり時間がない」そうですが、確かに昨季プレーオフで昇格を決めた彼らはプレシーズンを始めたのも最後でしたからね。今のところ、10人に上る新加入選手はリーガ1部経験者が多いものの、これから獲る予定のCFやボランチを含め、チームとしてまとまるにはやっぱりできるだけ沢山、トレーニングしておく必要があるのかも。 ▽ちなみにそのヘタフェは先週末、土曜にプエルトジャノ(マドリッドから車で南に2時間半の内陸都市)で同じ昇格組のジローナと対戦したんですが…。いえ、私はもう1つのマドリッドの弟分チーム、レガネスがいつの間にか、格下になっていたラージョ(2部)とエスタディオ・デ・バジェカスで顔を合わせた試合を見に行っていたんですけどね。丁度、こちらの試合のハーフタイムに、柴崎選手が80分に決めたゴールでヘタフェが1-0で勝利したという報を知り、驚いたの何のって!! そうボルダラス監督に言ったところ、「彼に得点力がないと思っていた?」とからかわれてしまいましたが、いやいや。 ▽というのも、後で映像を探し出して見てみたところ、そのゴールはジローナDFからボールを奪って個人技で決めるというgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)だったんですよ。折しもその試合の日、監督が「Le faltan conceptos de lo que es la Primera pero nos dará cosas/レ・ファルタン・コンセプトス・デ・ロ・エ・エス・ラ・プリメラ・ペロ・ノス・ダラ・コーサス(1部というもののコンセプトがまだ欠けているが、ウチにイロイロ貢献してくれるだろう)」とマルカ(スポーツ紙)のインタビューを読みましたしね。あまりにタイミングバッチリで、しかも地獄の暑さだったというピッチで先発して終盤の決勝点となれば、当人の体力アピールにも大いに役立ったかと。 ▽そんなヘタフェはこの水曜にまた、もう1つの2部の兄弟分、アルコルコンとサント・ドミンゴで午後8時から親善試合。このスタジアムはセルカニアス(近郊路線)C-5線のLas Retamas(ラス・レタマス)駅から歩いてすぐ、入場料も5ユーロ(約660円)と格安なので、たまたまマドリッド観光に来ているファンは覗いてみても面白いかと思いますが、今週金曜午後8時30分には改装されてキレいになったコリセウム・アルフォンソ・ペレスでのチームプレゼン試合も開催。兄貴分の胸を借りるアトレティコ戦もありますからね。そちらの方が1部復活を遂げた彼らの現在の実力を計るにはお勧めかもしれません。 ▽え、それでラージョとレガネスのバジェカス杯はどうなったんだって? いやあ、今季も2部でプレーするにも関わらず、忠実に応援を続けていたホームサポーターには気の毒だったんですが、1部2年目のアシエル・ガリターノ監督のチームはサッカーで一番大事なところでカテゴリーの差を披露。それはずばり得点力で開始1分、ディエゴ・リコのゴールで先制すると、その後はずっと相手にボールを持たれて攻められながら、73分にはガブリエウがPKを獲得して2点差に。そのまま0-2で勝利すると、先日のアウディカップ(バイエルン主催の夏の親善大会)程、豪華ではありませんでしたが、キャプテンのマントバーニが堂々、トロフィーを掲げています。 ▽何せ、今季も降格候補に挙げられてしまうであろうレガネスですからねえ。こういう堅実な勝利で選手たちが自信をつけるのが一番なんですが、そのいい例が兄貴分のアトレティコ。ええ、アリアンツ・アレナでナポリ、リバプールを下し、優勝杯を持ち帰った後の金曜日、マハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場に夕方のセッションを私が見に行ったところ、これが「Cuando hay ilusión, siempre encuentras cosas para motivarnos/クアンドー・アイ・イルシオン、シエンプレ・エンクエントラス・コーサス・パラ・モティバルノス(夢がある限り、常にモチベーションを上げる何かを見つけられる)」(シメオネ監督)ということなんですかね。物凄い迫力で指導していた当人を筆頭に、ロンド(輪になって中の選手がボールを奪うゲーム)時の選手たちのエキサイトぶりときたら! しかもその日は午前中にも練習していたとなれば、今季も体力的には申し分ない仕上がりになっているのは間違いない? ▽その一方でサッカー的にどれ位、上達したのか、練習で判断できないのは再び彼らのセッションが開始から15分のみ見学可に戻ってしまったためなんですが、大丈夫。その成果は日曜のブライトンとの親善試合で目にすることができました。いえ、相手がプレミアリーグ昇格組ということで、先日の今季CLプレーオフ出場チームを相手にした時はまったく違い、主導権を握っていたアトレティコでしたけどね。得点こそ、なかなか生まれなかったものの、41分にはガイタンのミドルシュートがGKライアンの手をすり抜けて先制。ただこれは61分、ブライトンのFKにガイタンが足を出し、軌道を変えてゴールにしてしまったため、すぐ追いつかれてしまったんですが、ここで大御所が登場します。 ▽ええ、67分にファンフランのクロスをノーマークだったフェルナンド・トーレスがヘッドで決め、勝ち越し点を挙げてくれたんですから、これならジエゴ・コスタ(チェルシー)が来年1月までプレーできなくても心配しなくていい? ところが予想外だったのはブライトンも意地を見せ、78分にはマーチのクロスをシドウェルが同じように頭で易々ゴールにしてしまったことで、どうやら守備の面ではまだまだ課題が残っているよう。うーん、最後は89分にグリーズマンのシュートはライアンに弾かれてしまったものの、ふくらはぎ痛でお留守場となったフィリペ・ルイスの代わりにその日、左SBを務めていたルーカスが押し込んで、2-3と勝利したアトレティコだったんですけどね。 ▽サビッチなどは「失点しようがしまいが、lo más importante es que el equipo gane y lo hizo/ロ・マス・インポルタンテ・エス・ケ・エル・エキポ・ガネ・イ・ロ・イソ(一番大事なのはチームが勝つことで、それはできた)」と言っていましたが、どこぞのgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)体質のチームと違い、彼らはいつでも2点3点と挙げられる訳ではなし。ここ3試合、国外のプレシーズンマッチではナポリ戦のremontada(レモンターダ/逆転劇)、リバプール戦のPK戦勝利、そしてこの日の土壇場の決勝点と、お隣さんのお株を奪うような勝ち方をしてきたとはいえ、油断は禁物です。 ▽そして月曜は休養、火曜の夕方から練習を再開するアトレティコは、後は金曜にヘタフェ、土曜にレガネスと、弟分との2連戦でさらに自信をつけて(?)プレシーズンマッチを終える予定なんですが、実はもうそんな悠長なことは言っていられないチームも…。もちろんそれはレアル・マドリーで、先週はアメリカツアーから帰還後、土曜、日曜、午後5時という一番暑い時間にバルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場でトレーニングすると、月曜にはUEFAスーパーカップに備え、もうマケドニアに飛ぶことに。 ▽え、あちらはタイトルが懸かった試合だから、マドリーが真剣になるのはわかるけど、コンフェデレーションズカップのポルトガル代表参加でバケーション入りが遅れ、チーム合流からたった2日しか経っていないクリスチアーノ・ロナウドを連れて行くとはかなり切羽詰まっていないかって? まあ、確かにアメリカでのインターナショナル・チャンピオンズカップ(夏に行われる国際親善大会)の初戦では今回の相手、マンチェスター・ユナイテッドと1-1で引き分けた後、稀に見る悲惨なPK戦2-1で負けていますけどね。試合前日会見で話したジダン監督は、「彼はフィジカル的に2カ月前のCL決勝の時と同じ。Si está con nosotros es que está para jugar/シー・エスタ・コン・ノソトロス・エス・ケ・エスタ・パラ・フガール(我々と一緒にいるのはプレーできる状態ということ)」と言っていましたが、現実問題、そんなことってありえるんでしょうか。 ▽まあ、体質は人それぞれですし、当人はマドリッドと同じぐらいのスコピエの猛暑も平気なのかもしれませんけどね。マドリーはUEFAスーパーカップをこのところ2連覇しているものの、その時はどちらも相手がセビージャ、今回はマドリー打倒に闘志を燃やすモウリーニョ監督のチームと相まみえるとあって、ジダン監督発言には牽制の意味もあるのかもしれませんが、こうなるとますますわかりにくくなるのが試合のスタメン。 ▽そう、ロナウド参戦まではスタメンにベイルを使うのか、昨季終盤からこのプレシーズンも輝きを維持しているアセンシオを抜擢するのかが論争になっていましたが、こうなると普通にBBC(ベイル、ベンゼマ、ロウドの頭文字)先発という目も出てくるかと。ちなみにケガ人が1人もいないマドリーはルーカス・バスケス、コバチッチ、セバージョス辺りからも誰か、スタンド観戦になる可能性があります。 ▽一方、ユナイテッドはバイリーやショーといった出場停止の選手もいるものの、この夏獲得したルカクを先頭にラッシュフォード、ポグバ、ムヒタリアンといった豪華メンバーが前線に並ぶ予定。うーん、カリフォルニアでの対戦ではどこか、手札を隠していた感もあったモウリーニョ監督ですからね。AS(スポーツ紙)などでは5人DF体制もありうるなんて書かれていましたが、果たしてこの勝負、軍配はどちらに挙がるのやら。そんなUEFAスーパーカップのキックオフは火曜午後8時45分(日本時間翌午前3時45分)。ようやくまともな時間に見られるマドリーの試合ですし、パッとしなかったアメリカでのイメージを払拭するためにもいい結果に終わってくれると嬉しいです。【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2017.08.08 12:00 Tue
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【原ゆみこのマドリッド】親善試合だって勝った方が嬉しい…

▽「だったら、最初からそうしてれば良かったのに」そんな風に私が呆れていたのは木曜。お昼のニュースでは午前中に契約破棄金額の2億2200万ユーロ(約290億円)の小切手をマドリッドにあるLEP(スペイン・プロリーガ協会)の本部に持ち込んだネイマールの法定代理人が受け取りを拒否されたと報じられたものの、彼らはその足でバルセロナに移動。クラブのオフィスに現金で持って行ったところ、受理してくれたため、午後にはPSGへの移籍が叶ったとの記事を見つけた時のことでした。いやあ、先日、1月からアトレティコでプレーするビトロ(現在はラス・パルマスニレンタル)がセビージャとの契約破棄金額4000万ユーロ(約52億円)をLEPに持参した時には何の問題もなかったんですけどね。 ▽ネイマールについては常識破りの額だったのがいけなかったんでしょうか。マイアミでのクラシコ(伝統の一戦)の後、中国商業ツアーに出た当人が火曜にドバイ経由でバルセロナに戻って来る前から、LEPのテバス会長は「これはdopaje financier/ドパヘ・フィナンシエロ(ファイナンシャル・ドーピング)だ。PSGの金は親会社から出ていて、フィアナンシャル・フェアプレー規則にも違反している。そんなものは受け付けられない」と息巻いていたんですが…。でもねえ、彼らはただの仲介役。違約金はそのままバルサに渡されるだけですし、それを規則の枠内かどうかを判断するのはUEFAの仕事となれば、元々、LEPに拒否する権限さえあったのかどうか。 ▽まあ、バルサではチームメートたちもネイマール騒動にもう食傷気味。フロントも後釜探しに入っていたと言いますし、その一番手に挙がったグリーズマンが実はこの夏の移籍市場オープン中だけ、移籍破棄金額が2億ユーロ(約261億円)に倍増。9月からまた1億ユーロに戻ることもあってか、さっさと候補から外れてくれたため、私もセルヒオ・ラモス同様、8月13、16日のスペイン・スーパーカップでレアル・マドリーがMS(メッシ、ルイス・スアレスの頭文字)だけを相手にすればいいのを喜んだぐらいで、金曜にはパリでネイマールのメガプレゼンが予定されているとか、別にどうでもいいんですけどね。ええ実際、今週のミッドウィークにはマドリッド勢が次々とプレシーズンマッチを戦ったため、そちらで忙しかったんです。 ▽そのトップバッターは火曜にミュンヘンでアウディカップ(バイエルン主催の夏の親善大会)準決勝に挑んだアトレティコで、いやあ、やっぱりヨーロッパ内での試合はいいですよね。夕方からのキックオフだったため、私も家でじっくり見られたんですが、レギュラーをスタメンに並べながら、シメオネ監督のチームは序盤からナポリに押されがちに。それでも24分にはフィリペ・ルイスのクロスをグリーズマンが強烈ヘッド。続いてガイタンのtaconazo(タコナソ/ヒールキック)をGKレイナにダブルでparadon(パラドン/スーパーセーブ)され、その1分後にはコケのクロスを再びグリーズマンがvolea(ボレア/ボレーシュート)で惜しくも外すというチャンスも発生。そんな楽観的なムードが一転したのは32分で、ゴール前でサビッチがカジェホンを倒し、ペナルティを取られてしまったから、さあ大変! ▽でも大丈夫だったんです。というのも、2016年のCL準決勝バイエルン戦2ndレグでもミュラーのPKを止めていたGKオブラクがミリクのキックを弾いてくれたから。彼は前半終了間際にもインシーニェのシュートを決めさせず、試合は0-0のままハーフタイムに入ったんですが、やはりプレシーズンはありがちですよね。55分、アトレティコの守備ミスから、グラムの上げたクロスをカジェホンがノーマークで討ち込んで、先制点を奪われてしまったものの…この日はシメオネ監督の最初の交代策が当たりました。 ▽そう、U21ユーロに出場したため、練習開始が遅れたサウールに代わり、スタメンに入っていたガイタンをトーマスにしたところ、「nos dio recuperación y salida en la circulación de la pelota/ノス・ディオ・レクペラシオン・イ・サリーダ・エン・ラ・シルクラシオン・デ・ラ・ペロータ(ウチがボールを奪えるようになり、パス交換の起点にもなった)」(シメオネ監督)彼が71分、エリア内に向かうグリーズマンにスルーパス。その折り返しがフェルナンド・トーレスに渡り、うーん、ゴールに対面しながら、踵で蹴るというちょっと妙なシュートではあったんですが、これで同点となれば、どこに文句がありましょう。 ▽ただその後、アトレティコは6人も選手を代えたため、勝ち越し点は難しい気がしたんですが、いやあ、たまにはあるもんですね。お隣さんのお株を奪うように81分、カラスコの蹴ったCKをヒメネスが頭で繋ぎ、最後はファーポストのビエットが決めて、とうとう2-1と逆転してしまったから、驚いたの何のって。ええ、そのことは後でシメオネ監督も「Más que ganar, me quedo contento por remontar/マス・ケ・ガナール、メ・ケド・コンテントー・ポル・レモンタール(勝利より、自分は逆転したことに満足だ)」と認めていましたっけ。 ▽まあ、最後はゴディンが2枚目のイエローカードをもらって退場、「ああいうタックルは親善試合ではやらないものだと本人に言ったら、謝っていたよ」(サッリ監督)なんて出来事もあったんですけどね。8月中旬にはCLプレーオフが控えているため、自分たちより準備が進んでいる相手に挑み、見事アウディカップ決勝進出を掴んだアトレティコは、FIFA処分でこの夏、補強ができないことに不安を抱いていたファンをホッとさせてくれた? そして意外にもバイエルンが準決勝で0-2と負けたため、翌水曜はリバプールと戦うことになった彼らでしたが…。 ▽え、午後8時半からの決勝を見逃すのを覚悟で私がヘタフェのプレシーズンマッチに行ったのは、とてもsuplentes(スプレンテス/控え)とカンテラーノ(アトレティコBの選手)でクロップ監督率いるプレミアの名門に勝てるとは思わなかったからじゃないのかって? いやあ、ちょっとはそういう気持ちもあったんですが、1部Uターンしたばかりのマドリッドの弟分チームもこれがこの夏、地元で初めての試合ですからね。同じ気持ちだったファンも多かったようで、15分程前にヘタフェのシウダッド・デポルティバ(練習場)に着いたところ、強烈な日差しにも関わらず、見学スペースのあるピッチの側は隙間なく人がへばりついている状態。 ▽おかげで開始4分、いきなりペナルティを取られ、アトレティコ・バレアレス(2部B)のシスコがPKを決めて先制。その7分後、ホルヘ・モリーナが同点弾を決めたシーンなどもよく見えなかったんですが、右往左往しながら、メモをとっている私って、気の毒に思われたんですかね。家族連れのママが途中で間に入れてくれたため、残りの時間は柴崎岳選手がピッチに入った後半を含め、視界良好で観戦できることに。ただねえ、その日のヘタフェは先日、スポーツディレクターのプラネス氏が「守備的にはいい補強ができた」と言っていたものの、まだコーディネート不足なんでしょうか。 ▽30分には新入団のGKマノイロビッチ(ツベルナ・ズベズダから移籍)が敵のシュートを弾きながら、落ちてきたボールをお手玉してオウンゴールにしてしまったり、45分にも再びシスコにゴールを奪われ、1-3で折り返すと、メンバーがほとんど代わった後半は1点も返せず。そのまま負けてしまったとなれば、翌日にあったDFアントゥネス(ディナモ・キエフからレンタル)とGKマルティネス(アーセナルからレンタル)の入団プレゼンの席で、またしてもプラネス氏が「La necesidad es reforzar la zona ofensiva/ラ・ネセシダッド・エス・レフォルサル・ラ・ソーナ・オフェンシバ(必要なのは攻撃陣の補強)。誰か、創造的なプレーのできる選手を獲れればチームの助けになるだろう」と強調していたのは当然だった? ▽いえ、試合の帰り道、丁度、私の側を歩いていたヘタフェ1部初昇格時のOB、ジカ・クライオベアヌなどは、先週のアルコジャノ(2部B)戦でも引き分けた後だけに心配してチームの様子を訊いてきたファンに、「ウチは今日の午前中も練習があったからね。ボルダラス監督は要求が高いし、これからだよ」と言っていましたけどね。柴崎選手にも2度程、絶好のチャンスがあったんですが、そのシュートも敵GKに阻まれてしまい、得点はならず。それでもファンたちは「この夏、一番レベルの高い補強選手だよ。あとは慣れるだけじゃないか」、「昇格プレーオフのカディス戦、もちろんヘタフェ戦でも見たけど、その時からいいと思っていた」と、彼のことを好意的に受け入れてくれていたのは嬉しかったかと。 ▽唯一、気になったのは私がグラウンドにいるヘタフェの広報部長に監督でも選手でも誰か、試合後にコメントしてくれるのかと訊いていた時、「ガクは話さないわよ」と言われたのは想定内でしたが、昨季のテネリフェ在籍時の伝え聞きから、私が「内気ですからね」と答えたところ、すぐ横にいたCBのカラが「Si, si, sabemos que es timido/シー、サベモス・ケ・エス・ティミドー(そうそう、ボクらも彼が内気だって知ってるよ)」と茶々を入れてきたこと。もちろん、言葉の壁もありますし、南米人も沢山混じったあのスペイン乗りにそうそう、簡単に入れないのは日本人として私もわかりますが、昨季ミックスゾーンなどで見たエイバルの乾貴士選手なんて、もう2年目だったことあり、チームメートと気さくな感じで話していましたからね。この先、土曜には同じ昇格組のジローナとの試合も控えていますし、柴崎選手も少しずつ、チームに溶け込んでいけるといいのですが。 ▽そして1時間かけて家に戻った私でしたが、メトロ(地下鉄)に乗る前、33分にアトレティコが最初のチャンスで先制という嬉しいニュースが!! しかし、60分から入ったガビが82分にオリジを倒しPKを献上。この日のGK、モヤはフェルミーノを止められず、1-1の同点に変わっていたんですけどね。結局、90分終了後のPK戦を見るのに間に合ったのは運が良かったというか、余分にドキドキしてしまったというか。 ▽だって、最後にアトレティコのPK戦を見たのは昨年6月、ミラノでのCL決勝だったんですよ。あれ以来、もう一生、選手たちだってPK戦なんてしたくないに違いないと思っていたんですが、この日の彼らは立派でした。ええ、リバプールが先で1番手のフェルミーノは再びモヤを破ったんですが、グリーズマンもゴール。すると次のヘンダーソンをモヤが弾き、その後はオリジ、ケント、グルジッチが入れたものの、トーレス、ガビ、ガイタン、そして最後はフィリペ・ルイスが決めて、4-5で勝ってしまったから、感心したの何のって。いえ、シメオネ監督に言わせると、「グループの結束力のおかげでeste trofeito(エステ・トロフェイト/このミニカップ)を手にできた」そうで、たとえ豪華なセレモニーがあっても所詮、親善試合の話なんですけどね。 ▽しばらく優勝祝いからは遠ざかっている彼らだけに、これをキッカケにビッグタイトル獲得の決意を更に強めてくれればいいかと。実際、このアウディカップ参加チームは皆、今季CLでのライバルですしね。同日、先に行われた3位決定戦ではナポリがバイエルンを0-2で下して勝利という結果になりましたが、アンチェロッティ監督のチームとの対戦は本番にとっておくことになったアトレティコは木曜午前4時にマドリッドに戻ると、9時にはマハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場で早速トレーニング。金曜はダブルセッションを行い、翌日は日曜午後5時(日本時間翌午前零時)からのブライトンとの親善試合に備え、イギリス入りというハードスケジュールになっていますが、それもシーズンに備えての体慣らしの一環なんでしょうか。 ▽え、その水曜の深夜、木曜早朝3時にはお隣さんもシカゴでアメリカツアー最後の試合があったんだろうて?まあ、そうなんですが、さすがに私もそこまでは付き合いきれず、結果だけをお伝えしておくと、偶然も偶然、マドリーもMSLオールスターチームと1-1でPK戦にもつれ込み、ようやくこの夏、最初の勝利をゲット。この日はBチームの番で前半はどちらも得点がなく、59分、セバージョスのアシストでマジョラルがゴールを挙げたものの、86分にCKからドワイヤー(オーランド・シティ)のヘッドで追いつかれてしまうことに。PK戦ではケイロル・ナバス、ヤニェスに続き、最後にゴールを守っていたジダン監督の息子、ルカがドワイヤーを殊勲のセーブ。MSLは第1キッカーのジオも枠に当てていたため、途中出場したベンゼマ、ベイル、コバチッチ、マルセロ、全員が成功した彼らが2-4で勝ったんですが、どうもこのプレシーズン4試合、マドリーらしさがまだ披露できてないような気が。 ▽ええ、ジダン監督も「La sensación no es buena/ラ・センサシオン・ノー・エス・ブエナ(いい感触はしない)。ウチはもっと何かをしないと」と言っていましたしね。何より、彼らが大変なのは次がもう公式戦、来週火曜にはUEFAスーパーカップでマンチェスター・ユナイテッドと対戦しないといけないということ。木曜夕方にはマドリッドに到着したチームがバルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場で活動を再開する土曜にはクリスチアーノ・ロナウドも合流するんですが、さすがに3日間のトレーニングで出場は無理ではないかと。うーん、去年もロナウド抜きでセビージャを破り、UEFAスーパーカップ優勝という実績があるマドリーですが、今度の相手はモウリーニョ監督。足元をすくわれないよう、ベンゼマやベイルに早いところ、シャキっとしてもらいたいところです。【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2017.08.04 13:00 Fri
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【倉井史也のJリーグ】小平の夏、キンチョウの夏?! の巻

▽あー、こりゃ一線を越えちゃったなぁって、どっかの議員じゃなくて、浦和の監督人事じゃなくて、ネイマールでもなくて、FC東京の石川直宏なんですけどね。 ▽引退発表記者会見に集まった報道陣の多さを見ても、どんだけみんなから慕われてたかってのがよくわかりましたよ。どんなときも、決してふて腐れないで誰にでも対応してたし、こういう人として模範になる選手が今季限りでいなくなるってのは、ホントに寂しいもんです。 ▽だから記者からの質問のときに、カッサーノの例を出してた人もいたんですけど、石川は「そうならないように、燃え尽きたい」って語ってました。グスン。 ▽自分やチームの調子がいいときに、ちゃんと話が出来る選手は多いんです。だけど、自分がミスしたり勝てなかったときに、いきなり態度を変える選手もまた多くて。いつもは「いい人」キャラの選手が、報道陣に「フンっ」って感じで通り過ぎるのを見ると、それだけでもう、人間見ちゃいます。 ▽え? お前が「いい人」キャラじゃないからだろう? い、痛い。だからこそ、そんな「いい人」に憧れちゃうわけですよ。 ▽で、ホントにそんな「いい人」だと思ってるのが、札幌の都倉賢。プレーはヤンチャなんですけどね。だけど人としての魅力には溢れまくってるわけです。川崎、草津、神戸、札幌と渡り歩いてる苦労人だけど、まだまだ活躍できる31歳。ぜひ今後も活躍してほしい! と思って今週はなんとC大阪が相手じゃないですか。 ▽札幌とC大阪は去年、ともに昇格を争ったライバル。今年は暫定首位と残留争いに分かれてしまってるけど、3節で対戦したときは1対1の引き分け。で、そのとき都倉が同点ゴールを奪ってるわけですよ。 ▽C大阪にしても踏ん張りどころだし、せっかく浦和に勝ったんで札幌は勢いを持続させたいところだし。5日19時、金鳥スタジアムは熱いと思いますよ〜。【倉井史也】 試合当日は、はやる気持ちを抑えられずスタジアムに受け付け開始と同時に駆けつけ、選手のバスが両方行ってしまうまで名残を惜しむ。自慢は対戦カードの因縁をよく覚えていること。特にサポーター寄りのネタが得意。パッと見は若いが実は年齢不詳のライター。 2017.08.04 12:31 Fri
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【六川亨の日本サッカー見聞録】FC東京のレジェンドが今季限りでの引退を表明

▽昨日8月2日、FC東京のレジェンドである“ナオ”こと石川直宏(36歳)が、今シーズン限りでの引退を発表した。たび重なるケガにもかかわらず、不死鳥のように復活してきた石川だったが、「必ずピッチに戻り、ピッチで貢献する。ファン、サポーターに喜ぶ姿を見せたかったが決断した」と語り、引退の直接の理由は「自分が皆さんの活力になるプレーをできるかというと、クエスチョンマークがついた。プレーを続けるべきではないと判断した」からだった。 ▽昨夜は第41回クラブユースの決勝戦があり、FC東京U-18は浦和U-18と対戦した(2-0で勝利)。引退会見と重なったが、その理由は石川が8月2日に会見を開きたかったからだった。2年前の8月2日、FC東京はドイツ遠征に行き、2日のフランクフルト戦で石川は前左十字靭帯を断裂。そこから長いリハビリ生活に突入したため、「こういう思いで一歩踏み出したかった」のと、この日は妻である麻依子さんの誕生日でもあったからだ。 ▽石川は神奈川県出身で、2000年に横浜F・マリノスのユースから横浜FMのトップチームに昇格したが、リーグ戦の出場は2試合にとどまり、翌2001年も13試合しか出場機会がなかった。転機となったのは2001年にアルゼンチンで開催されたワールドユース(現U-20W杯)だった。この試合を観戦していた原博実氏が石川のスピードに注目。原氏は2002年にFC東京の監督に就任すると、石川に移籍を打診。同年に期限付き移籍でFC東京に加入し、19試合で4ゴールを上げた。 ▽2003年にFC東京に完全移籍したが、後押しをしてくれたのが故・松田直樹氏だった。松田氏は「横浜FMでは時間がかかるけど、いまのプレーを続けていたらFC東京の顔になれる。チームの象徴として戦うことができる」と言われたことで完全移籍を決断したと明かした。 ▽奇しくも8月2日は、松本山雅に在籍中の松田氏が、午前中の練習中に心肺停止で倒れた日でもあった(2011年。その2日後に死亡)。 ▽印象に残るゴールを聞かれた際は、「次の50ゴール目です。300試合出(現在J1で289試合に出場し、49ゴール)を目指していたけど、それは難しそう。5分だけ完璧に動ければ、ピッチで奪い取って次の50ゴール目」と、試合出場と節目の50ゴールに意欲を燃やしていた。 ▽どんな状況でも記者の質問にはていねいに答えてきたし、その誠実な人柄はファン、サポーターもよく知るところだろう。彼に代わる選手が出てこないことも憂慮していた石川。J1リーグのホーム最終戦は12月2日のG大阪戦。元チームメイトの今野とのマッチアップがあるかもしれない。【六川亨】1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた、博識ジャーナリストである。 2017.08.04 12:30 Fri
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【原ゆみこのマドリッド】まだこれからだから…

▽「この暑い中、気の毒に」そんな風に私が同情していたのは月曜日、ポスエロ((マドリッド近郊)にある裁判所に出頭するクリスチアーノ・ロナウドが駐車場から建物に入り、脱税疑惑に対する証言後もそのまま直帰。正面玄関前にはスピーチ台まで用意されていたというのにコメントどころか、その姿も見ることができず、待ち構えていた記者200名、TVカメラ40台が無駄足を踏んだとお昼のニュースで知った時のことでした。というのも午前中はまだ、気温はそれ程ではないんですが、スペインの真夏の日差しはこの世のものとは思えない強さ。 ▽丁度、その朝はヘタフェ(マドリッド近郊)に柴崎岳選手の練習を見に出かけた私も日焼け止めと帽子で紫外線対策はしていたものの、このまま通い続けたら、土方焼けするのは時間の問題かと。それでもトレーニングを選手やコーチの声も聞こえる距離で追えるため、まだ救いはありますが、あちらは炎天下で2時間以上待機ですからね。挙句の果てに何も聞けない、撮れないんですから、いえ、「Si no me llamara Cristiano Ronaldo no estaria aqui/シー・ノ・メ・ジャマラ・クリスティアーノ・ロナウド・ノー・エスタリア・アキー(自分がクリスチアーノ・ロナウドという名でなければ、ここにいなかっただろう)」というのはマスコミが漏れ聞いた、当人の裁判官への返答の一節だそうですけどね。まさにそれって、待ちぼうけを喰らった取材陣の方が言いたかったかも。 ▽まあ、その辺はロナウドも予想通り、2011年から2014年の間の自身の肖像権収入をタックスヘーブンの会社に移し、1470万ユーロ(約19億円)の脱税を図ったと言われても、それは2004年から同じでイギリスでは合法、脱税の意図はないと嫌疑を否認していますし、とにかく裁判沙汰ですから、決着するのにかかる時間も年単位ですからね。今は置いておくとして、先にマイアミでの今季最初のクラシコ(伝統の一戦)がどうだったか、お話しすることにすると。うーん、そのロナウドと足首をネンザしたクロースを除き、ベストメンバーでスタートしたレアル・マドリーでしたが、もしかして、これまでのプレシーズンマッチ2試合を右耳の具合が良くなく、欠場していたセルヒオ・ラモスがいきなり先発したのがマズかったんですかね。 ▽前半3分、自陣近くでラモスがメッシを逃すと、相手がボールを持ち込んでシュート。これがバランに当たってGKケイロル・ナバスの頭上を越え、早速先制点を奪われているのですから、たまったもんじゃありません。そしてマドリー守備陣の不手際は7分にもリピートされ、今度はネイマールのパスをルイス・スアレスはスルーしたものの、フリーのラキティッチに決められているって、まさに「Esto significa que falto concentracion/エストー・シグニフィカ・ケ・ファルトー・コンセントラシオン(これは集中力が欠如していたことを意味している)」というジダン監督の言葉通りじゃないですか。 ▽ただ、まだ練習を開始して2週間そこそこのため、バルサの方も全てが完璧という訳ではなく、14分には伏兵、コバチッチがドリブルで数人かわしてエリア前からシュートを決め、マドリーは追い上げを開始。更に36分にはその日、イスコに代わってスタメンに入っていたアセンシオにラストパスを送り、2点目のアシストもしているんですから、実はこっそり成長を遂げていた?これでハーフタイム前に2-2とスコアをタイにした彼らでしたが、後半5分、CBがラモスとバランからナチョとバジェホに代わっていたせいもあったんでしょうかね。セットプレー時のマークが全然なっておらず、ネイマールのFKをピケに楽々シュートされ、勝ち越し点を奪われるとはこれ如何に。 ▽結局、その1点が返せずにマドリーは2-3で敗北。おかげでバルサはインターナショナル・チャンピオンズカップ(夏に行われる国際親善大会)3連勝で優勝、逆に3連敗のマドリーは最下位というオチになったんですが、いえ、宿命のライバルのキャプテン、イニエスタがハード・ロック・スタジアムでトロフィーを掲げていたって、別に構わないんですけどね。実際、ラモスも「La Supercopa es un titulo y cuando hay un titulo de por medio cambia todo/ラ・スペルコパ・エス・ウン・ティトゥロ・イ・クアンドー・アイ・ウン・ティトゥロ・デ・ポル・メディオ・カンビア・トードー(スーパーカップはタイトルで、タイトルが懸かった時は全てが変わるからね)」と自信を見せていましたが、それってもしや、昨季も時々、あったように、集中力欠如で先制されても、最後はマドリーの伝統芸、奇跡のremontada(レモンターダ/逆転劇)が発現するから? ▽まあ、それは冗談ですが、公式戦なら、プレシーズンマッチ恒例の選手総取っ替えもありませんしね。この日もジダン監督はgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)だけは避けたかったか、GKナバスのみフル出場したものの、後半頭から4人、26分には6人と交代させているんですが、ただしそれは相手も同じこと。「ネイマールとユニ交換したけど、ojala sea la ultima del Barcelona, a nosotros nos quitaria un problema/オハラ・セア・ラ・ウルティマ・デル・バルセロナ、ア・ノソトロス・ノス・キタリア・ウン・プロブレマ(バルサではこれが最後だといいね。そしたらウチから問題が1つなくなる)」(ラモス)というのが近々、当人のPSG移籍が決まって、8月13、16日のスペイン・スーパーカップの時点では現実になっていることも考えられるとはいえ、マドリーも幾つか改善が必要なところがあるかと。 ▽だってえ、この3試合で8失点もしているんですよ。ペペが契約満了でベシクタシュに移った後、今季のCBはラモス、バラン、ナチョ、バジェホで賄っていかないといけないんですが、まだ誰も満足いく働きを披露していないのが気掛かりですし、それに対して得点はたったの4。しかもカセミロ、カンテラーノ(RMカスティージャの選手)のオスカル、コバチッチ、アセンシオと全員、MFが決めたもので、ベイルもベンゼマもゴールがないというのはどうしたものか。ただまあ、奇遇にも当人の得点と、同日にあったフランス・スーパーカップでエムバペが火を噴かず、モナコがPSGに1-2と惜敗したのが重なって、BBC(ベイル、ベンゼマ、ロナウドの頭文字)に続くFWは彼でいいんじゃないかという意見が出て来るぐらい、アセンシオはゴールが期待できる選手なんですけどね。 ▽それなら1億8000万ユーロ(約235億円)という超高額移籍金も節約できることですし、クラシコ翌日の日曜をオフにした後、月曜にシカゴに移動。あちらで木曜午前3時(日本時間同午前10時)キックオフとなる、アメリカ遠征最後のMSLオールスター戦を終えて帰国するチームにロナウドが合流すれば、決定力についてはまた別の話になると思いますけどね。何はともあれ、「Lo importante es estar bien el dia 8/ロ・インポルタンテ・エス・エスタル・ビエン・エル・ディア・オチョ(大事なのは8日にいい状態でいること)」とジダン監督も言っていたように、マケドニアのスコピエで開催される今季最初の公式戦、UEFAスーパーカップのマンチェスター・ユナイテッド戦までにはPK練習をよくしておくだけでなく、もっと調子全体が上がっているといいんですが。 ▽え、バルサの方では、バルベルデ監督は「数日前と彼の立場は同じ。Espero que siga asi/エスペロ・ケ・シガ・アシー(このままなのを期待している)」と言っていたものの、クラシコの後、バルセロナに戻るチームメートと別れ、中国での商業イベントに向かったネイマールの移籍話題ばかりだったけど、それが飛び火して、後釜候補にアトレティコのエースの名も上がっていなかったかって?いやあ、確かにネイマールが2億2000万ユーロ(約287億円)で売れれば、契約破棄金額1億ユーロ(約131億円)のグリースマンを獲得するぐらい全然、余裕ですけどね。当人は自身のツィッターにひょうきんなビデオ(https://twitter.com/AntoGriezmann/status/891600668443762688)を残し、月曜にはシメオネ監督に招集された28人のチームメートと一緒にミュンヘン入り。 ▽ゴール日照りはそれこそ、お隣さんの比ではない彼らのため、この火曜午後5時45分(日本時間翌午前0時45分)からのアウディカップ(バイエルン主催の夏の親善大会)準決勝ナポリ戦、バイエルンかリバプールのどちらかと戦う決勝or3位決定戦でプレーする気満々のようなのは、本当にありがたいかと。2日間の連戦になるため、カンテラーノ(アトレティコBの選手)も駆り出されての大所帯で行ったチームでは、恥骨炎の手術後のリハビリ中のガメイロとU21ユーロ参加で先週、金曜に戻って来たばかりのサウルだけがお留守番。どうやら後者は若輩ながら、チームの誰より遅くプレシーズン開始となったため、バケーション中も鍛錬は怠ってなかったアピールをしたかったんでしょうかね。上半身裸でリフティングの妙技を披露するビデオ(https://twitter.com/saulniguez/status/891747940720664577)をアップしていたので、お暇な方は見てやってください。 ▽そしてマドリッドの弟分チーム、レガネスは土曜のプレシーズンマッチ、タラベラ(2部B)戦にもルベン・ペレスとアリバスのゴールで0-2と勝って3連勝。今週は水曜にバジャドリッド、土曜に昨季はヘタフェに置いてけぼりを喰らったもう1つの弟分、ラージョとハードルを上げて、2部のチームと対戦するんですが、このプレシーズン、地元の練習場を1度も離れず、親善試合の相手も日帰りで済む近隣ばかりが選ばれている辺りを見ると、やっぱり他と比べて、かなり経費制限がかかっているような。まあ、シーズンが始まれば否応なく、アウェイ戦に行かないといけませんからね。クラブも回せるお金はできるだけ補強に充てて、1部2年目も残留をブタルケで祝いたいということでしょうか。 ▽え、そんなレガネスでさえ、先週私が練習を見に行った折にはTVカメラが1台、記者も4、5人いたというのに月曜のヘタフェのセッションにはクラブ付カメラマン以外、ファンしかいなかったというのは悲しくないかって?いやあ、これはクラブのホームページに出る予定表(http://www.getafecf.com/PrimerEquipo/Entrenamientos.aspx)のせいもあって、当日、私が家を出る時点でも先週分のまま。直前まで「Sin confirmacion/シン・コンフィルマシオン(未定)」の場合も多いんですが、ただ、今までの私の経験と勘で、朝7時45分からなんてけったいなことをするのは練習後、土日の休みをできるだけ長くとりたい時のアトレティコぐらい。 ▽大抵は10時とか、10時半、シーズン中などは11時ぐらいから始めるのがどこのチームでも一般的なのはわかっていましたし、別に練習全部を見る必要もありませんからね。10時半頃にメトロ(地下鉄)のLos Espartales(ロス・エスパルタレス)駅に着くようにしたら、この日は大当たり。コリセウム・アルフォンソ・ペレスの脇を通ってシウダッド・デポルティボ(練習場)に着くと丁度、ジムを終わって、グラウンドで選手たちが動き始めたところでしたっけ。 ▽ちなみにトレーニングの方はプレシーズンらしく、ロンド(輪になって中に入った選手がボールを奪うゲーム)、ピッチを斜めに横断するランニング10本、2グループでのミニゲーム、腰をゴムで引いてもらってからミニハードル、そしてボールを持って障害を越えてシュートといった、フィジカル中心のメニューでしたが、なかなか皆ゴールにならない中、2本も続けてゴールを入れていた柴崎選手はボルダラス監督に好印象を与えられたかも。 ▽いえ、コーチ陣には「Gaku, Gaku」とよく声をかけてもらっていたものの、まだあまりチームメートと親しく話す様子は見られなかった本人は練習後、さっさと行ってしまったため、声をかけるタイミングを逃してしまったんですけどね。監督によると、「今は選手たちに時間を配分して与える時期」とのことなので、先週あったキャンプ地オリバ(バレンシア州にあるゴルフ&ビーチリゾート)でのアルコジャノ(2部B)同様、この水曜午後7時、練習場で対戦するアトレティコ・バレアレス(2部B)との親善試合でもその雄姿が見られる可能性は高いかと。 ▽しかもその試合、入場自由でタダと言われれば、もう見に行くしかないかと思いますが、今の時期、スペインのこの時間はまだ日が高く、気温も36度とかになるため、飲料水は必須。日影があるのかも不明なので、観戦するだけで相当、体力の消耗を覚悟しないといけません。ちなみにその日は丁度、練習の後、またしてもファイサル(デポルから移籍のMF)、ジェネ(同アルコルコン、昨季はベルギーでプレーしていたDF)、そしてアトレティコから2度目のレンタルとなるCBベラスケスの集団プレゼンがあったおかげで、プレスルームで涼めた私でしたが、スポーツディレクターのラモン・プラネス氏の話ではクラブはあと2、3人、アタッカーを補強する予定だとか。 ▽マドリーのボルハ・マジョラル(昨季はボルフスブルクにレンタル移籍)なども候補に入っているようですが、柴崎選手のライバルになるトップ下系のプレーヤーも来るのかはまだ不明。まあ、どちらにしろ、チームにはパチェコやポルティージョら、昇格に大いに貢献したメンバーもいて、彼らは練習場やスタジアムの駐車場出口で待つファンたちから大人気。それと肩を並べるにはとにかく試合で実績を積み上げるしかありません。 ▽そうそう、放出予定選手について話したプラネス氏は「昨季、あまり貢献できなかった選手はもう出した。Es evidente que el hecho de estar en Primera, con el nivel mas alto, haga que salgan/エス・エビデンテ・ケ・エル・エッチョー・デ・エスタル・エン・プリメラ、コン・エル・ニベル・マス・アルトー、アガ・ケ・サルガン(レベルの高い1部に上がったのだから、そうせざるを得ない)」とコメント。要はこれって、昨季の柴崎選手は2部のテネリフェでプレーしていても、1部でやれる能力があると見なされてヘタフェに迎えられたってことですから、きっと、大きな期待が懸かっていると解釈していいんですよね。【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2017.08.01 10:45 Tue
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【原ゆみこのマドリッド】夜型になってしまう…

【原ゆみこのマドリッド】夜型になってしまう… ▽「真夏のクラシコは時間が遅くてイヤよね」そんな風に私が嘆いていたのは金曜日、いえ、アメリカでプレーするインターナショナル・チャンピオンズカップ(夏の国際親善大会)の試合が、ヨーロッパでは真夜中の時間帯に当たり、今季初のレアル・マドリーvsバルサ戦も日曜午前2時(日本時間同9時)からキックオフなのはすでにわかっていたからいいんですけどね。この日、ようやくはっきりしたクラシコ第2弾、8月のスペイン・スーパーカップもカンプ・ノウでのida(イダ/1stレグ)が13日の午後10時(日本時間翌午前5時)、サンティアゴ・ベルナベウでのvuelta(ブエルタ/2ndレグ)に至っては16日午後11時(翌午前6時)にスタート。これって、メトロ(地下鉄)の終電に間に合わず、タクシーも30分以上、歩いてスタジアムから離れないと捕まえられなかった、何年前かのスペイン・スーパーカップと同じパターンになりかねないかも。 ▽まあ、そのマドリーについてはまた後でお話ししますが、今週前半の私はアトレティコもメキシコ遠征、ヘタフェもオリバ(バレンシア州にあるゴルフ&ビーチリゾート)に行ってしまったため、もう1つのマドリッドの弟分、レガネスを偵察してくることに。いやあ、実は練習場を発見するというのは彼らが1部に上がった昨年夏からの自分の課題で、その時は施設のウェブページについていたgoogleマップに沿って着いた先が何故か、ヘタフェのセントロ(中央部)だったり、経路案内にあったバスに乗ってみたところ、降りる場所がわからず、終点のレガネス・セントラル駅まで行ってしまったりと目的を達成できず。 ▽そこで今年は昨季のブタルケ(レガネスのホーム)での試合の後、クラブの広報が「あそこに見えるカルフール(大型スーパー)の向こうだよ」と教えてくれたのを頼りに、月曜の午後6時30分からの練習を目指して、セルカニス(国鉄近郊路線)のzaraquemada(サラケマダ)駅から歩きだしたんですが、太陽に焦がされながら、広大な商業施設の敷地を外側から一周してもそんなものはまったく見当たらず。結局、ブタルケに戻ってしまい、丁度、出くわしたカンテラ(ユース組織)の用具係さんに「その先のautopista(アウトピスタ/高速道路)を超えないといけない」と聞いた時点で力尽き、その日はすごすご、撤退することに。 ▽翌朝にも9時から午前練習があったため、これは一体、何なんでしょうかね。去年はスマホのgoogleマップに施設名のInstalacion Deportiva Butarque(インスタラシオン・デポルティーバ・ブタルケ)を入れてもヒットしなかったのが、今は駅からの経路も見られるのに気づき、再びチャレンジしたところ、いや、その高速道路、歩いて渡れる気配がないんですよ。いくら、通りすがりの地元の人に「よおく周りに注意して車を避けて行くんだ」なんて言われたって、無理なものは無理。結局、高速道路とのロータリーを超えてくれるバスに乗る羽目になったんですが、ようやくたどり着いたレガネスの練習場はかなり衝撃的でしたっけ。 ▽だってえ、そこは市営のかなり古くなった総合スポーツ施設で、隣のコートではテニスサークルみたいな女子たちが準備運動中。兄貴分のマドリーやアトレティコなどは言うまでもなく、昨今ではラージョ(2部)ですら、立派なシウダッド・デポルティボ(練習場)を持っていることを考えると、驚きが止まりませんでしたが、セッション後は選手たちが施設の入り口に近くにあるロッカールームへ歩いて戻るため、アクセスの良さでは同じ1部の弟分と似ているかも。とはいえ、ヘタフェでさえ、選手が用具のあと片付けまで手伝っているのは見たことありませんでしたけどね。折しも翌日、RMカスティージャ(マドリーのBチーム、2部Bでプレー)とのプレシーズンマッチでバルデベバス(バラハス空港の近く)のエスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノを訪ねたレガネスですが、もしや、あまりの環境の差に人生の不公平さを感じたりはしなかった? ▽でも大丈夫。この試合、私もいつの間にか、カンポ・デ・ラス・ナシオネスからLa Feria de Madrid(ラ・フェリア・デ・マドリッド)に名前が変わっていた駅から30分歩いて見に行ったんですが、こちらも途中で高速道路を超えないといけないものの、歩道付きの陸橋があるため、手前のロータリーを横切る時、入って来る車にさえ気をつければ十分、渡れるというはともかく、レガネスはサッカーの優劣は経済格差に比例しないということを立派に証明。ソラリ監督率いるカスティージャにはほとんどチャンスを与えず、前半37分にハビ・ゲラがヘッドで、後半38分にもコネが決め、両FWのゴールで0-2と快勝することに(http://videopdapp.realmadrid.com/2017/07/26/93b58b3b-78ac-4574-b337-cb88a4134740_1000k.mp4)。 ▽え、2つもカテゴリー差がある上、相手は7日前に練習を開始したばかり。更に8人程、トップチームのロサンジェルス・キャンプに駆り出されている事情を考えたら、もっと得点差がついても良かったんじゃないかって?そうですね、ただレガネスはその日の午前中も練習をしていますし、アシエル・ガリターノ監督も「No deja de ser un entrenamiento de calidad/ノー・デハ・デ・セル・ウン・エントレナミエントー・デ・カリダッド(質の高い練習にすぎない)」と言っていましたからね。おまけに今週も彼らはグンバウ(バルサB)、マウロ・デ・サントス(エイバル)、エラソ(アスレティック)、シャンパーニュ(オリンポ)と補強が次々と到着。チーム再構成の真っ最中となれば、フエンラブラダ(2部B)戦に続いて2連勝というのは褒めてあげていいかと。 ▽というのも実はその夜、というか、翌日早朝、アメリカでのプレシーズンマッチ第2戦に挑んだマドリーが先日のマンチェスター・ユナイテッド戦に続き、マンチェスター・シティにも負けて、連敗してしまったから。おまけに今度はPK戦で負けるなんて生ぬるいものでなく、後半7分、CKからオタメンディに決められたのを皮切りにスターリング、ストーンズ、ブラヒム・ディアスにゴールを奪われる始末で、終了間際にグティ監督率いるフベニルA(カスティージャの下のユースチーム)から、抜擢されて参加していた19歳のオスカルがミドルシュートで1点を返すに留まっただけ。 ▽そう、1-4の大敗となれば、ジダン監督も「Hemos bajado la intensidad y el partido fue como fue/エモス・バハードー・ラ・イテンシダッド・イ・エル・パルティードー・フエ・コモ・フエ(ウチはプレーの強度を落としてしまい、あんな試合になった)。結果は悪いが、悪いゲームではなかったよ」と呑気にしている場合ではないかと。 ▽うーん、このロサンジェルス・メモリアル・コリセウムでの一戦ではユナイテッドの時より少し遅れて、後半15分に選手の総取っ替えがあったんですけどね。その直前から点を取られ始めているため、カルバハル、ナチョ、バラン、マルセロの先発DF陣も後を継いだアシュラフ、テヘロ、バジェホ、テオらも同程度にミスがあったよう。幸い、試合時間が時間だっただけに、私同様、この試合を見た人が少なかったか、特にスペイン国内で批判は上がっていないものの、次の相手は宿命のライバル、バルサですからね。いくらマドーはBBCM(ベイル、ベンゼマ、クリスチアーノ・ロナウド、エムバペの頭文字)どころか、まだロナウドがバケーション中のため、BBCすら揃っていないとはいえ、シティ戦のようにgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)を許すようなことがあれば、それこそ何を言われることやら。 ▽いえ、一応、シティのグアルディオラ監督は「彼らからボールを奪うのは大変だし、イスコ、モドリッチ、カセミロ、コボチッチといった質の高い選手たちの前でプレーするのは凄い努力がいる」と持ち上げてくれてはいたんですけどね。これも最後は「El Madrid nunca juega mal, fuimos muy buenos nosotros/エル・マドリッド・ヌンカ・フエガ・マル、フイモス・ムイ・ブエノス・ノソトロス(マドリーは決して悪いプレーはしない。ウチがとても良かったということだ)」と自画自賛になっていたのは何ともはや。 ▽それでも金曜にマイアミに移動する前、UCLAのグラウンドで最後となったセッションでは右耳の状態が良くなく、試合に出ずにずっと個別練習だったセルヒオ・ラモスも合流し、シティ戦を右足首ネンザで欠場したクロースもバルサ戦には出られるかもしれないため、あまり悲観はしたくないんですが…ここまでユベントス、ユナイテッド戦で3得点とチーム全てのゴールを挙げ、2連勝に貢献しているネイマールが丁度、金曜の練習中に新加入のセメド(ベンフィカから移籍)に腹を立て、自主早退したなんてトラブルもあったようですし(https://www.youtube.com/watch?v=9i7Zap0TRc8)、いっそPSG電撃移籍決定なんて、土曜中にはムリですかねえ。 ▽え、ここまで無視されているようだけど、アトレティコも水曜早朝にはトルーカとこの夏、最初の親善試合があったんだろうって?いやあ、頑張って、午前3時のキックオフから、前半だけは私も見たんですが、ロス・アンヘレス・デ・サン・ラファエル(マドリッドから1時間の高原リゾート)でのpartidillo(パルティディージョ/ミニゲーム)からも伝わってきた通り、あまりの点の取れなさ感に後半はリタイア。起きてみると案の定、スコアレスドローだったため、正解だったことが判明したんですが、シメオネ監督は「今はプレシーズンの大事な時期で足が疲れているのがわかる。Nuestro primer objetivo es reforzar el bloque/ヌエストロ・プリメール・オブヘティボ・エス・レフォルサル・エル・ブロケ(ウチの最初の目標はチームの核を強くすること)。その先は試合に勝つという大事なことに個人個人の力で応えてくれるだろう)」と、あくまで楽観的。 ▽まあ、相手を零封できましたし、ヒザの靭帯断裂で昨季をほぼブランクで終えたアウグストが復帰するなど、収穫がなかった訳ではないですけどね。メキシコシティが海抜2600メートルと身体的に厳しい場所だったこともありますが、それにしても帰国して木曜夕方と金曜早朝7時45分から、マハダオンダ(マドリッド近郊)で行われた2セッションでは監督がゴールを入れろと選手たちを何度も叱咤。やっぱり本音はそんなところではないかと思いますが、実は1つだけ朗報もあったんです。それはサウルが3日程、予定を早めて姿を見せたことで、何せ、木曜朝のシティ戦には6月にU21ユーロを一緒に戦ったアセンシオ、セバジョス、マルコス・ジョレンテ、バジェホ、マジョラルらもマドリーのユニを着て、もうプレーしていましたからね。 ▽いくらその大会で得点王になったとて、金曜にようやくマドリッドに戻って来たロナウド並の待遇は恐れ多いと当人が気づいたか、自主的に練習を始めたようですが、もちろん来週火曜水曜にあるアウディカップ(バイエルン主催の夏の親善大会)には間に合う訳もなし。8月11、12日にヘタフェ、レガネスと続くマドリッド兄弟チーム親善対決辺りにでもチラと顔見せができればいい方でしょうが、いやあ、MFのゴールまでアテにしないといけないとはグリースマン、フェルナンド・トーレス、コレア、ビエットら、まだ恥骨炎の手術からのリハビリをしているガメイロを除いたFWたちは一体、何をしている? ▽今更、愚痴っても仕方ありませんけどね。移籍が決まりそうでまだ決まらないジエゴ・コスタ(チェルシー)もようやく、バケーション中に太りやすい体質なのを思い出したか、この2カ月でついた贅肉を落とすために自主トレを始めたようですが、どちらにしろアトレティコでプレーできるのはFIFA処分が済んだ来年1月から。丁度、私が金曜に売店で見つけたアトレティコ専門誌、「Diario La Grada(ディアリオ・ラ・グラダ)」に載っていたインタビューで、バカンスは彼女とメキシコのリビエラ・マヤで過ごしたというコケも「1月に来る▽選手たちがチームをより強くしてくれるだろうけど、hasta entonces tenemos que dar la talla para que no se nos escape ningun objetivo/アスタ・エントンセス・テネモス・ケ・ダール・ラ・タジャ・パラ・ケ・ノー・セ・ノス・エスカペ・ニングン・オブヘティボ(それまで1つも目標を取り逃がすことないよう、ボクらが実力を示さないと)」と言っていたように、今いるメンバーで早くゴールも入るようになるといいんですが…。 ▽そして最後に現在、オリバでキャンプ中のヘタフェも金曜夜、アルコジャノ(2部B)と最初のプレシーズンマッチに挑んだんですが、結果は1-1の引き分け。昨季の昇格メンバー中心でプレーした前半は点が入らず、後半10分にはアルバロ・ヒメネスのゴールで先制したものの、その7分後に追いつかれると、勝ち越し点は奪えませんでした。ちなみに柴崎岳選手も後半頭から出場したんですが、このランクの親善試合になると、普通のTV中継はもちろんなく、マルカ(スポーツ紙)のマッチログも大雑把なんですよ。以前、AS(マルカの競合紙)のヘタフェ番記者からは現地には行かず、地元のラジオに電話してレポを書いているなんて話も聞いたこともありますしね。よって、細かなことはまだよくわかりませんが、土曜の朝ぐらいにはヘタフェのホームページ(http://www.getafecf.com)にビデオが出るかも。そんなヘタフェも来週はマドリッドに戻って練習となるため、もっと情報が増えることを期待しています。【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2017.07.29 08:30 Sat
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【倉井史也のJリーグ】暑いとかいってる場合じゃないぞっていう微妙なデータ?! の巻

▽よい子のみんな~、夏休みを楽しんでいるかな~? あれ~? 声が聞こえないぞ~? 監督や選手たちはJ1リーグの再開に張り切ってるから、みんなでスタジアムに行こうね~! え? 暑くてやだ? そんなこと言わないで。この暑いときのジュースだとかビールだとかかき氷だとかってバンバン出るから、売店の大きな売り上げにつながってるんだよ~! ▽え~、そんなの関係ない? じゃあさ、みんな、逆に見終わった後に背筋が寒くなるような試合って見たいかな~? 「逆に」って何の「逆」なのかよくわかんないんだけど~。 ▽やっぱ、見始める前に身の毛もよだつような思いをして、試合を見ながらハラハラするってのが夏のゲームの楽しみ方でしょ。じゃ、ここでとっておきの怖い話をするよ~。 ▽2016年、7月最後の節が終わったときの16位は名古屋、17位湘南、18位福岡。2015年は16位松本、17位清水、18位山形。2014年は16位甲府、17位大宮、18位徳島。2013年は16位甲府、17位磐田、18位大分、2012年は16位C大阪、17位G大阪、18位札幌。2011年は16位甲府、17位山形、18位札幌、2010年は16位仙台、17位湘南、18位京都。2009年は16位千葉、17位柏、18位大分、2008年は16位横浜FM、17位札幌、18位千葉、2007年は7月いっぱいアジアカップでJリーグはお休みだったのでした。あー、調べ疲れた。 ▽ってことで総括してみると、7月終わりの時点でボトム3にいて、J1に残留することができたのは、2008年が横浜FM、千葉、2009年なし、2010年は仙台、2011年札幌、2012年はC大阪、2013年甲府、2014年甲府、2015年なし、2016年なし。つまり、この9年でボトム3にいたのべ27チームのうち7チームのみ。26パーセントしか翌年のJ1にいないわけです。 ▽え? つーか、四分の一は助かってるじゃん! 結構微妙なデータ! なんて笑っていられますかね? 実は今のJ1は13位と14位で勝点5の差があるので、このままだと下位5チームによる激烈な残留争いになりそうなのです。しかも、14位甲府は2位鹿島と、15位札幌は巻き返しを図る浦和と、16位大宮は戦力充実の神戸と、17位広島は、これまでお得意様だったのに今年は負けてしまった鳥栖と、18位新潟はどうしてこの順位にいるか不思議なFC東京と試合するという、まかり間違ったらどれもブラディーなゲームになりそうなのです。 ▽おー怖い怖い。大阪ダービーも面白そうだけど、下位チームが絡む試合もおどろおどろしいですぞ。 ▽ついでに言っておくと、この順位データは調べるの大変だったのできっとどこかで使い回すと思うけど、読者の人は再利用に気付いたら祟られるからサッと忘れてしまいましょう。ではでは。ドロドロドロ~。【倉井史也】 試合当日は、はやる気持ちを抑えられずスタジアムに受け付け開始と同時に駆けつけ、選手のバスが両方行ってしまうまで名残を惜しむ。自慢は対戦カードの因縁をよく覚えていること。特にサポーター寄りのネタが得意。パッと見は若いが実は年齢不詳のライター。 2017.07.28 14:00 Fri
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【六川亨の日本サッカー見聞録】ドイツ人選手9人目のポドルスキと1FCケルンの関係

▽昨日行われたルヴァンカップのプレーオフ第2戦は、いずれもリーグ戦で上位にいるC大阪とFC東京が順当に札幌と広島を下してノックアウトステージ進出を決めた。興味深かったのはFC東京対広島戦で、FC東京は3-1-4-2の新システム、対する広島は新監督を迎え、ペトロヴィッチ監督や森保監督が11年採用してきた3-4-3から4-2-3-1に変更したこと。 ▽今シーズンのJ1リーグで3バックを採用している広島や浦和は苦戦を強いられているだけに、FC東京の新システムがどれだけ機能するか注目したが、サッカーはシステムでプレーするのではないことを改めて痛感した。 ▽ウイングバックの室屋と小川、インサイドハーフの橋本とユ・インスはボールを失うと前線から果敢な守備でボールを奪い返し、ショートカウンターを仕掛けた。守備では何回もスプリントして広島が得意とするカウンターを阻止。4人とも若くて運動量が豊富だからできたプレーだが、4-2-3-1のサイドバックやサイドハーフだと、プレーのスタート位置が低くなるため、より運動量が要求される。 ▽そう思うと、篠田監督の新システム採用と選手起用はうまくマッチングしたと言える。 ▽さて今週末からはJ1リーグが再開される。いよいよ神戸のルーカス・ポドルスキがデビューするかもしれないと思うと、ワクワクしてならない。 ▽神戸といえば、オールドファンは元トルコ代表のイルハンを思い出すことだろう。2002年の日韓W杯で3位に貢献したイケメン選手だが、膝の負傷から3試合に出場しただけで、無断で帰国。移籍金5億、年俸3億とも言われた巨額の投資は水に捨てたようなものだった。 ▽神戸にはそんな苦い経験があるものの、ポドルスキは確実に戦力アップにつながると期待している。なぜかというと、Jリーグにやってきたドイツ人選手はいずれもそれなりに結果を残しているからだ。生真面目な国民性と言ってもいいだろう。 ▽ドイツ人選手はポドルスキで9人目だが、第1号のFWピエール・リトバルスキーはJリーグ元年の93年にジェフ市原(現ジェフ千葉)のエースとしてチームを牽引し、多くのファンを魅了した。チームメイトのFWフランク・オルデネビッツは94年に得点王を獲得。同時期に浦和に加入したMFウーベ・ラーンとMFミヒャエル・ルンメニゲも元ドイツ代表だったが、チームが最下位争いをしていたため、献身的なプレーはあまり評価されなかった。 ▽しかし、その後浦和に加入したMFウーベ・バインはパサーとして福田正博の得点王獲得に貢献。DFギド・ブッフバルトは魂のこもった守備でチームを鼓舞し、浦和躍進のきっかけとなり、後年は監督として浦和に栄光をもたらした。 ▽彼らの後に続いたのが横浜FCに加入した(2003年)FWディルク・レーマンと、C大阪でプレーした(2014~15年)ブラジル生まれでドイツ代表のFWカカウだ。残念ながらレーマンは晩年での移籍のため12試合で1ゴールと結果を残せなかった。 ▽しかし、ポドルスキはまだ32歳と現役バリバリ。コンディションさえ整えば、“違い”を見せてくれることだろう。神戸は彼と同時にFWハーフナー・マイクを獲得し、さらに鹿島FW金崎夢生もターゲットにしているという噂もある。親会社の楽天はバルセロナの胸スポンサーになり、Jリーグのeコマースのスポンサーにもなった。いよいよサッカーに本腰を入れてきたような印象を受けるだけに、今後の展開に期待したい。 ▽これは余談だが、来日したドイツ人選手のうちリトバルスキー、ラーン、オルデネビッツ、バイン、レーマンの5人はいずれも1FCケルンに在籍経験があり、ポドルスキもケルンで頭角を現した。ケルンと言えば、日本人プロ第1号の奥寺康彦氏がデビューを飾ったチームでもある。何かしら日本とケルンは縁があるのかもしれない。【六川亨】1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた、博識ジャーナリストである。 2017.07.27 18:00 Thu
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【J1クラブ中間評価】物議醸した指揮官交代も、連覇へ気運が高まる《鹿島アントラーズ》

▽2017シーズンの明治安田生命J1リーグは早くも折り返し地点に。DAZNマネーで増加した分配金などを巡る争いも背景に存在していることから、優勝争いのみならず、例年以上に戦いが激化している。超ワールドサッカー編集部は、このタイミングでJ1全18クラブを中間評価。最終回は鹿島アントラーズ編をお届けする。 ◆物議醸した監督解任で好転 勝ち点36 / 12勝5敗(C)CWS Brains,LTD.▽J1リーグと天皇杯の国内2冠を達成した昨シーズンの成功継続を狙う鹿島アントラーズは、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)を並行しながら、リーグ戦は12勝5敗の結果を残し、首位で折り返した。開幕前には、MFレオ・シルバ(アルビレックス新潟)、FWペドロ・ジュニオール(ヴィッセル神戸)らJリーグで実績のある外国人選手や、FW金森健志(アビスパ福岡)、DF三竿雄斗(湘南ベルマーレ)とJ2降格クラブからも獲得。さらに、開幕直前に韓国代表GKクォン・スンテ(全北現代モータース/韓国)を獲得するなど、計9名の新戦力を迎えた。 ▽開幕節こそFC東京に敗れたものの、そこからリーグ戦4連勝を記録。しかし、5月の半ばから2連敗となると、ACLでは広州恒大を前にベスト16で大会を後にした。これを受け、クラブは石井正忠監督の解任を決断。第14節からは、コーチから昇格した鹿島OBの大岩剛監督が指揮を執り、そこから5連勝で勝ち点を積み上げ、首位ターンを実現した。 ◆ポジション別採点(C)CWS Brains,LTD.【GK&DF】90/100点満点 ▽GKは、今シーズン全北現代から加入した韓国代表GKクォン・スンテがJリーグ初挑戦ながらも上々のパフォーマンスを披露し、守護神として君臨。さらに、セカンドGKにも曽ヶ端準が控えており、盤石の態勢を維持している。センターバックに関しては、開幕当初からDFファン・ソッコが抜けて選手層が不安視されたが、伸び代十分のDF植田直通とDF昌子源のコンビがしっかり稼働し、問題とはならなかった。左サイドバックのDF山本脩斗、右サイドバックのDF西大伍とDF伊東幸敏を含め、大崩れのない最終ラインが形成できている。 【MF】70/100点満点 ▽テネリフェに移籍したMF柴崎岳に代わる形で加入したMFレオ・シルバだったが、5月に左ヒザ半月板損傷により手術を強いられて離脱となったことが大きな誤算。さらに、攻撃のバリエーションとアクセントを付けることができるMF遠藤康が1カ月ほど離脱したのも痛かった。それでも、ベテランMF小笠原満男がいまだ健在で、MF中村充孝やMF永木亮太、MF 三竿健斗ら力のある選手も控えている選手層が鹿島の強み。負傷者が復帰して調子を上げてくるとみられる後半戦は、監督にとって中盤の人選が嬉しい悩みになりそうだ。 【FW】60/100点満点 ▽軸となるべきFW金崎夢生の好調が続かず、FWペドロ・ジュニオールも大岩政権後こそ調子を上げてきたものの、序盤戦は低調なパフォーマンス。石井監督が起用し続けたFW鈴木優磨も、インパクトを残すことができず、チームとして頼りどころを欠いた。チャンスメークで貢献できるFW土居聖真も肝心のゴール数は1つと物足りない。新加入のFW金森健志とFW安部裕葵はリーグ戦でなかなかチャンスを得ることができていないが、6月21日の天皇杯でスタメン出場すると、金森が1ゴール、安部が2ゴールと結果を残した。後半戦、もう少し出場機会を与えられれば面白い存在になれるかもしれない。あとはやはり、ここにきて動きの質を上げているペドロ・ジュニオールの好調が続くかどうかに懸かっている。 ◆超WS的前半戦チーム内GOODプレーヤー DF昌司源(24歳/No.3)(c) J.LEAGUE PHOTOS明治安田生命J1リーグ:17試合(先発17回)/1ゴール ▽ここまで全試合に出場している日本代表DF昌司源が前半戦のチーム内MVPだ。前への対人対応と粘り強い守備に磨きがかかっており、相棒である植田をしっかりとリードして最終ラインを統率。日本代表としても定位置確保を狙えるところまで評価を高めた。クロス処理やクリアの精度を高めれば、より完成度の高いセンターバックとなれそうだ。 ◆超WS的前半戦チーム内BADプレーヤー FW鈴木優磨(21歳/No.9) 明治安田生命J1リーグ:12試合(先発6回)2ゴール ▽インパクトを残した昨シーズンからさらなる飛躍が期待された鈴木だが、前半戦はサポーターの期待に応えることができなかった。途中出場も多かったが、リーグ戦12試合で2ゴールは物足りない。また、ゴール数だけでなく、攻守の切り替えの面や動きの質、量も含めて好調時の出来にはなかった。まだ21歳のためパフォーマンスにムラがあるのは仕方ないものの、メンタル面を含めてさらなる成長に向けて奮起してもらいたいところだ。 ◆ホームで強さを見せることができるか ▽前半戦は、アウェイ8試合で全勝を収める偉業を達成。24ポイントを稼いだ一方で、ホームでの勝ち点は半分の12ポイントにとどまった。常勝軍団だけにサポーターを前にしてのプレッシャーもあるだろうが、この点は優勝を目指す後半戦に向けて改善したいところだ。負傷者も戻ってきており、選手の質だけでなく層も十分な状況。後半戦は、ACL敗退を受けてリーグにより集中できる環境となる点もプラス材料で、無論、狙うはJ1リーグ連覇となる。 2017.07.27 16:00 Thu
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【原ゆみこのマドリッド】まだ足慣らしだから…

▽「赤字でもいいんだ」そんな風に私が電卓を叩きながら考えていたのは火曜。レアル・マドリーがモナコのムバッペ獲得に1憶8000万ユーロ(約235億円)を払う用意があると聞いた時のことでした。いやあ、ちょっと前に言われていた移籍金1憶3000万ユーロ(約169億円)から、急激に値上がりしていたのにも驚いたんですけどね。この額って、ほとんどクリスチアーノ・ロナウドとベイルを獲得した時の金額を合わせたぐらい。昨今、賃上げとは縁のない一般庶民には想像もつかない高騰ぶりですが、その一方でこの夏、マドリーが選手売却で稼いだのは1憶2800万ユーロ(約167億円)程。 ▽8000万ユーロ(約104億円)でチェルシーへ行ったモラタを筆頭に先日、ロサンゼルス市内に滞在していたマンチェスター・シティのホテルに河岸を変えたダニーロも3500万ユーロ(約46億円)、プレシーズン開始直前にバイエルンへの2年レンタルを決め、覚えめでたいアンチェロッティ監督の下で巻き返しを図ることにしたハメス・ロドリゲスからも1000万ユーロ(訳13億円)程、収入があるそうで、後はリヨンに移ったマリアーノの分という内訳になりますが、すでにテオ(アトレティコから移籍)、セバージョス(同ベティス)の獲得でクラブは契約破棄金額を超える移籍金を払い、計4600万ユーロ(約60億円)は使っていますからね。 ▽となると、8200万ユーロ(約107億円)しか残ってないことになりますが、それでもモナコにそんなに払えるのなら、カゼミロも「Por qué no jugar aquí en el Real Madrid? Sería bienvenido/ポル・ケ・ノー・フガール・アキー・エン・エル・レアル・マドリッド?セリア・ビエンベニードー(どうしてレアル・マドリーでプレーしない? 歓迎されるよ)」と言っていたように、2億2200万ユーロ(約287億円)をバルサに払って、いっそネイマールを獲った方が確実な気も。まあ、両者は移籍金だけでなく、その後の年棒がムバッペは700万ユーロ(約9憶円)、ネイマールは3000万ユーロ(約39億円)とかなり違いますからね。 ▽同じフランス人ということで、ジダン監督がムバッペを気に入っていることもあるでしょうが、ただ、昨季のCLやモナコのリーグ優勝でブレイクしたとはいえ、リーガ・エスパニョーラは当人初体験。まだ18歳の選手にここまで高額の値段がつくのに何の疑問の声も上がらないというのは、去年も今年もサンティアゴ・ベルナベウでメガプレゼンがなく、フラストレーションの溜まったマスコミの、とにかく大型移籍でこの夏を盛り上げたいという思惑が隠れている? ▽え、まだバケーション中でアジア商業ツアーに出ているロナウドを含め、今、チームにいない選手の話をするより、UCLAでのプレシーズン第1フェーズを終えたマドリーがどんな状態なのか知りたいって? そうですね、彼らが同じカリフォルニア州のサンタ・クラーラにあるリーバイス・スタジアムでインターナショナル・チャンピオンズカップ(夏に行われる親善大会)の初戦に挑んだのは先週の日曜。相手はかつての指揮官、モウリーニョ監督率いるマンチェスター・ユナイテッドだったんですが、実はこれ、8月8日にマケドニアのスコピエで行われるUEFAスーパーカップと同じカードなんですよ。 ▽それもあって、どちらの監督もイロイロ考えたんでしょうね。まず前半にほぼtitulares(ティトゥラレス/レギュラー)を並べたマドリーに対し、相手はポグバやルカク、GKデ・ヘアらをsuplentes(スプレンテス/控え)にしてスタートすることに。それでもプレミアリーグがスペインより早く、8月第2週の週末に開幕することもあり、プレシーズンマッチもこれが4試合目というユナイテッドが押し気味な展開だったんですが、時折、見られたベイル、ベンゼマ、モドリッチ、イスコ、クロースらが信じられない程、器用にワンタッチでボールを繋いでいく姿にはもう、呆気に取られるばかり。さすが2年連続CL優勝を果たしたメンバー、そんじょそこらのチームとはテクニックの高さが比べ物になりません。 ▽ただ、やはり今季最初の試合ということで、チームの最大の売り、決定力がどこか欠けていた彼らは先制点を挙げることができず、それどころか、前半終了間際には左サイドからマルティアルに突破を許し、ガラ空きのゴール前にラストパスを送られると、リンガードに決められてしまったから、さあ大変! それにも関わらず、後半、ジダン監督は予定通り、11人を総取っ替え、カゼミロ、コバチッチ、そして昨季アラベスで修業してきたテオ以外、全員RMカスティージャ(マドリーのBチーム、リーガ2部B)とフベニル(その下のユースチーム)の選手を並べてしまったとなれば、もう見ているこちらも何を期待していいものやら。 ▽ところが69分、コバチッチのスルーパスを追ったテオがエリア内でリンデロフに倒されるというグッジョブで移籍後、初出場にして貢献。これで得たPKをマルセロからキャプテンを引き継いだカゼミロが決め、何とか同点に追いついたマドリーでしたが、そこまでが限界でしたね。後からピッチに入ったユナイテッドの精鋭を前に無得点に抑えたのは褒めてあげるべきでしょうが、勝ち越し点は奪えません。それこそ、ジダン監督も試合前、「Con Morata eramos mejores, nos falta un delantero/コン・モラタ・エラモス・メホーレス、ノス・ファルタ・ウン・デランテーロ(モラタがいた方がウチは良かった。FWが1人足りない)」と言っていた現状を図らずも暴露することになりましたが、それにしても前代未聞だったのは1-1で90分が終わり、突入したPK戦。 ▽だって、最初の2人から、ユニテッドはマルシャルが枠外、マクトミネイがGKカシージャに止められた一方、マドリーもコバッチッチ、カンテラーノのオスカルとデ・ヘアに連続して弾かれる始末で、3人目になって、ようやくムヒタリアン、ケサダとゴールになったんですが…。続いたリンデロフはカシージャが阻止、テオに至っては、さすがアトレティコ出身と言うべきか、大きく外してしまいます。最後はユナイテッドのブリンドが成功し、マドリー最終キッカーのカゼミロがボールをバーに当ててしまったため、1-2で負けたって、古今東西、滅多にお目にかかれないぐらい低レベルのPK戦じゃないですか。 ▽うーん、この時もモウリーニョ監督がポグバとルカクをキッカーに選ばなかったのはタイトルの懸かった対戦を控えて、マドリーに情報を与えたくなかったからという感じもしないではありませんけどね。ジダン監督もジダン監督で、それこそゴールが入らなくて負けたというのに、今度は「No voy a pedir nada/ノー・ボイ・ア・ペディール・ナーダ(補強を頼むつもりはない)。会長とは話しているし、今ここに来ている選手は28人。その働きぶりに満足している。後は8月31まで何でもありだからね」なんて、呑気に言っているんですもの。ちょと!! どんな試合でも勝たないといけないのは一体、どこのチームでしたっけ? ▽ただ、ゴール数の面では、火曜のマルカ(スペインのスポーツ紙)がロナウドから、「昨季、ビッグタイトルを自分のクラブと個人的にも獲れたのは最高だった。Hacerlo otra vez estaría bien/アセールロ・オトラ・ベス・エスタリア・ビエン(またそれをやるのもいいかも)」というコメントを聞いたと報じ、残留がほぼ決定的になったと見なされていますから、それ程、心配はないんでしょうけどね。その日はキャンプに1週間遅れて合流した上、右耳の聞こえが良くないため、ほとんど全体練習ができていないセルヒオ・ラモスがおらず、先週金曜に加わったばかりのU21ユーロ・スペイン代表組がUCLAのグラウンドでフィジカルトレーニング中という事情もあったため、まあ、初戦黒星も許容範囲ってことでしょうか。 ▽ちなみにこの先、マドリーは木曜午前5時30分(日本時間同12時30分)から、ロサンゼルス・メモリアル・コリセウムでマンチェスター・シティと対戦した後、日曜にはバルサとのクラシコ・アメリカバージョンをマイアミで、更に8月3日にビジャ(ニューヨーク・シティ)やカカ(オーランド・シティ)もファン投票で選抜されているMSLオールスターチームとの試合をシカゴでこなして帰国予定。月末には脱税容疑でマドリッドの法廷に喚問されているロナウドも、その頃にはバルデベバス(バラハス空港の近く)で練習を始めているはずです。何せ、昨季はCLとリーガの2冠を果たしてしまったため、この夏はスーパーのつく大会が多くて、親善試合は4試合しか組まれていませんからね。しかもアメリカでプレーするため、私も普段、日本でリーガを見ているファンと同じ状況になってしまって辛いんですが、チームの準備状況など、ぼちぼちお伝えできればいいかと。 ▽え、その悪条件は水曜午前3時(日本時間同午前10時)から、メキシコシティでトルーカとのこの夏の初プレシーズンマッチに挑むお隣さんも同じじゃないかって? その通りで日曜深夜にマドリッドを発ったシメオネ監督のチームは月曜に現地に到着。雨模様だったため、体育館を使っての練習しかできず、いきなり本番を迎えるんですが、こちらに新顔の選手がいないのはFIFA処分で登録ができないだけで、決してお金がなくて補強ができない訳ではありません。ええ、実際、ビトロ(セビージャから移籍)になど、ポンと契約破棄金額の4000万ユーロ(約52憶円)を払い、1月の登録期間が始まるまで、ラス・パルマスにレンタルしていますし、コンテ監督期待のモラタは火曜のインターナショナル・チャンピオンズカップ、アジア部門のバイエルン戦でデビュー初ゴールは挙げられなかったものの、ジエゴ・コスタ(チェルシー)もここ2週間のうちには決まりそうだとか。 ▽おまけにそのトルーカ戦を含め、8月1、2日のアウディカップ(バイエルン主催の夏の親善大会)、ナポリ戦や決勝or3位決定戦、6日のブライトン(昨季プレミアリーグに昇格)戦もGol TVで放送されることがわかったため、アトレティコもスペイン・メディアに見放されている訳ではないとホッとできることに。先日、決まったばかりの12日のレガネス戦はわかりませんけどね。これはセルカニアス(スペイン国鉄近郊路線)を使ってブタルケ(レガネスのホーム)に見に行けばいいだけなので、まあ満員で入れなくない限り、心配はないかと。 ▽ちなみにマドリッド勢で唯一、地元を離れず、猛暑の中、練習に励んでいるこの弟分チームはアトレティコに胸を借りる前、水曜にはRMカスティージャ、その後はタラベラ(3部)、バジャドリッド(2部)、ラージョ(2部)、そしてアラベスとのプレシーズンマッチを予定。この辺はまずTV中継はないのがお約束ですが、それは1年でリーガ1部復帰を果たしたヘタフェも同じなんですよ。ええ、月曜には柴崎岳選手も一緒にバレンシア州のオリバ(ゴルフ&ビーチリゾート)での2次キャンプに出発したチームは金曜にアルコジャノ(2部B)とこの夏、最初の親善試合。土曜にマドリッドに帰還した後は、うーん、まだオフィシャルウェブに出る情報がどこまで信憑性があるのか、私もちょっと不安なんですけどね。 ▽8月2日には、コリセウム・アルフォンソ・ペレスが現在、改修中のせいでしょうか、そのすぐ近くにあるシウダッド・デポルティボ(練習場)でアトレティコ・バレアレス(2部B)戦とあったものの、あそこって確か、スタンドが1面に申し訳程度にあるぐらい。あとの観客は立ち見しろっていうことでしょうか。9日のアルコルコン(2部)戦は相手のホーム、サント・ドミンゴ開催なので、レガネスのようにセルカニアスで行けるため、マドリッドに観光に来ているファンなどにはお手頃かもしれません。そしてリーガ開幕、アウェイでのアスレティック戦前、最後の親善試合は12日、昨季2部に昇格したアルバセテが相手。何せ、ヘタフェはリーガの注目チームでは決してないため、キャンプ中のニュースもほとんど出ませんからね。私も困っているんですが、来週、こちらに戻って来たら、また練習を見に行って、柴崎選手の様子などもお伝えできるかと思います。【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2017.07.26 14:15 Wed
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【J1クラブ中間評価】規律と才能の融合で大躍進…完成度向上で年中桜満開へ《セレッソ大阪》

▽2017シーズンの明治安田生命J1リーグは早くも折り返し地点に。DAZNマネーで増加した分配金などを巡る争いも背景に存在していることから、優勝争いのみならず、例年以上に戦いが激化している。超ワールドサッカー編集部は、このタイミングでJ1全18クラブを中間評価。今回はセレッソ大阪編をお届けする。 ◆新参者と開眼者がもたらした相乗効果 勝ち点35 / 10勝5分2敗(C)CWS Brains,LTD.▽3年ぶりにJ1の舞台に帰ってきたC大阪は、“知将”尹晶煥新体制の下で快進撃を見せている。その主因は、新指揮官が就任直後から着手した選手個々の守備意識改革。新加入の大型DFマテイ・ヨニッチを最終ラインに組み込んだ上、タレント揃いの攻撃陣にもファーストディフェンダーとしての意識を要求すると、これが徐々に落とし込まれ、失点数をリーグ 2位タイの「15」に抑えた。 ▽一方、序盤こそ新指揮官が掲げる堅守速攻への移行に戸惑いが見えた前線も、試合を重ねるごとに順応。その中で、守備面での貢献が期待されていたMF山村和也のアタッカーとしての覚醒もあった。攻撃面に山村の高さと強さが加わると、リーグ2位となる「33」ゴールを記録。堅守への策が攻撃に相乗効果をもたらし、開幕前に掲げた「9位以内」というシーズン目標を大きく上回る2位の大躍進を見せて後半戦を迎えることとなった。 ◆ポジション別採点(C)CWS Brains,LTD.【GK&DF】90/100点満点 ▽今年も健在ぶりを発揮するGKキム・ジンヒョンを中心にDF山下達也と新加入マテイ・ヨニッチが屈強なディフェンスを形成。また、強靭なフィジカルを持つ2人は、セットプレーでも脅威になった。両サイドで豊富な運動量を見せたDF松田陸、DF丸橋祐介の貢献も大きく、守備陣が攻守に健闘した。必勝パターンになりつつある試合終盤での山村のストッパー起用もあり、終盤での失点を激減。その証に7度のクリーンシートを達成した。 【MF】90/100点満点 ▽山村のトップ下抜擢が桜軍団の攻守に連動性をもたらした。昨年からダブルボランチでコンビを組み、連携を深めたMF山口蛍とMFソウザは中盤で絶妙なバランスを維持。持ち前のボール奪取力が幾度となく攻撃を加速させた。前半戦の半ばからは、開幕直後から負傷に悩まされた尹晶煥監督の教え子MF水沼宏太と新指揮官の戦術変更に困惑していたFW柿谷曜一朗もフィットへの兆しを見せている。相次ぐ負傷に泣くMF清武弘嗣の復帰が見込まれる後半戦、どのようにして完成への道を辿るか期待は高まるばかりだ。 【FW】80/100点満点 ▽昨シーズンのJ2でエースに成長したFW杉本健勇がJ1でもここまで躍動の7ゴール。さらに、前線からの守備やポストプレーでも上々な出来を披露した。しかし、杉本に続くスコアラーが見当たらない点は、優勝争いの激化が見込まれる後半戦に向けて不安要素。FW澤上竜二やFWリカルド・サントスに対しては、得点源としての働きに期待したい。 ◆超WS的前半戦チーム内GOODプレーヤー MF山村和也(27歳/No.24)(c) J.LEAGUE PHOTOS明治安田生命J1リーグ:17試合(先発16回)/7ゴール ▽前半戦の主役に躍り出た開眼者をノミネート。身体能力と足元の技術を生かしたプレーは、敵陣全域でJ1クラブに脅威を与えた。リンクマンからフィニッシャーまでオフェンスにおける全てを担い、攻撃陣を牽引してみせた。また、守備時では真骨頂であるディフェンス能力を前線から発揮。試合終盤には最終ラインに入り、試合のクローザーまでも担った。攻守において大躍進を支えた。 ◆超WS的前半戦チーム内BADプレーヤー FW柿谷曜一朗(27歳/No.8) 明治安田生命J1リーグ:17試合(先発17回)/3ゴール ▽天才のJ1帰還に期待を集めたが、前半戦は新指揮官の掲げる新戦術にもがき苦しんだ。不得意なディフェンスに頭を悩まし、序盤は前線からプレスをかけるチームの中で浮いた存在に。攻撃面でも持ち前のセンスとボールタッチで随所に巧さを魅せたものの、そこに怖さはなかった。それでも、時間の経過とともに組織に溶け込みつつある。キャプテンのプレーがチームに影響を与えることが大きいだけに総力戦となる後半戦、彼の爆発なしでは、真の桜旋風は巻き起こらないだろう。 ◆ジンクス破りは濃厚…チームの底上げで躍進継続へ ▽J1復帰元年を2位躍進の快進撃だけでなく、第11節から無敗継続と上向きをキープしたままシーズンを折り返したC大阪。開幕前に騒がれたプレーオフ昇格チームの1年での降格というジンクスも杞憂に終わりそうだ。優勝も視野に捉えた中で、躍進を続けるためには控え選手の突き上げが欲しい。特にFWに関しては、前述したように控えメンバーは、杉本に代わるだけのパフォーマンスを見せることができていない。均衡した試合も増えて行く中で、ジョーカーという存在も必要となってくる。総力戦となる後半戦、チームとしてスコアラーの駒を増やしていきたい。 2017.07.26 14:00 Wed
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【J1クラブ中間評価】ハイプレス戦術と若き力の覚醒で天下獲り視野に《柏レイソル》

▽2017シーズンの明治安田生命J1リーグは早くも折り返し地点に。DAZNマネーで増加した分配金などを巡る争いも背景に存在していることから、優勝争いのみならず、例年以上に戦いが激化している。超ワールドサッカー編集部は、このタイミングでJ1全18クラブを中間評価。今回は柏レイソル編をお届けする。 ◆目標を上方修正 勝ち点34 / 11勝1分5敗(C)CWS Brains,LTD.▽昨年に引き続き「柏から世界へ」のスローガンを掲げた下平隆宏体制2年目の柏。序盤戦は開幕から6試合で2勝4敗の苦しいスタートとなった。しかし、シーズン途中に理想を二の次に、勝利を目指してハイプレス戦術を全面に押し出したスタイルを取り入れる中で、若手が覚醒。最終的に3位でシーズンを折り返したが、第7節から怒涛の8連勝を含む10戦無敗で一時首位に躍り出るなど、後半戦に向けても期待感が持てる戦いを展開した。 ▽ここまでのチーム状況を加味した下平監督は、シーズン途中に「勝ち点60以上、ACL出場権獲得」から「J1優勝」に目標を上方修正。MFキム・ボジョンのみを補強するにとどまっているところからも、チーム状況の充実ぶりが窺える。ユース出身の若手選手が多く占めるチーム構成だけに、安定感という面で未知数なところもあるが、2011年以来となる天下統一に期待感が高まるばかりだ。 ◆ポジション別採点(C)CWS Brains,LTD.【GK&DF】90/100点満点 ▽総失点数は折り返し地点で試合数と同じ「17」。かなりの安定感を誇った。中でも、幾度も抜群のショットストップでゴールマウスに鍵をかけたGK中村航輔の存在感は抜群。遂には、日本代表にも選出された。DF中谷進之介とDF中山雄太の若きセンターバックコンビも、昨年に引き続き安定感を誇った。また、今シーズンから加入した右サイドバックのDF小池龍太も、逆サイドのDF輪湖直樹と共に豊富な運動量で攻守に躍動。このディフェンス陣の活躍ぶりがチームを支えたと言っても過言ではない。 【MF】90/100点満点 ▽柏一筋15年目のベテラン主将MF大谷秀和が狼狽なプレーで若手を陰からフォローする姿が印象的。その中で、ユース育ちの若きパサーであるプロ2年目のMF手塚康平や、トップ下の一角からハイプレス戦術の旗手を務めるMF中川寛斗の活躍も忘れることはできない。また、両サイドハーフのMF伊東純也とMF武富孝介も、それぞれの特色を生かしてチームの攻撃にアクセント。MF細貝萌こそクローザー起用に甘んじているが、全体の出来は上々だ。 【FW】60/100点満点 ▽前半戦全試合出場のFWクリスティアーノが得点数、アシスト数でチームトップの7得点6アシストと攻撃陣をリード。一方で、今シーズン加入で未だノーゴールのFWハモン・ロペスや、徐々に先発出場数を減らしたFWディエゴ・オリヴェイラ、FW大津祐樹のプレーぶりに関しては、能力を考えると物足りなさが否めない。他クラブと比較しても、豪華な顔ぶれが揃っているだけに、FWクリスティアーノが孤軍奮闘している状況は打開したいところだ。 ◆超WS的前半戦チーム内GOODプレーヤー GK中村航輔(22歳/No.23)(c) J.LEAGUE PHOTOS明治安田生命J1リーグ:17試合(先発17回)/17失点 ▽大谷や中川、手塚の活躍ぶりも際立っていたが、ひと際、その安定感抜群のショットストップでホームの日立台を煌々と照らし続けたユース出身の若き守護神をノミネートする。前半戦は、観戦者の度肝を抜く驚異的なレスポンスを武器に好守を連発。この男が連発したビッグセーブなくして、チームの躍進と現状はなかったと言っても差し支えないだろう。6月に初めてA代表に招集されたことが示す通り、J1でプレーする全GKでもトップに君臨するほど、光り輝いていた。 ◆超WS的前半戦チーム内BADプレーヤー FWハモン・ロペス(27歳/No.20) 明治安田生命J1リーグ:4試合(先発1回)/0得点 ▽上述した通り、期待外れのひと言に尽きる。シーズン当初こそこの男の加入により、豪華な攻撃陣結成に期待が集まったが、蓋を開けてみれば出場したのは4試合のみで、ゴール数もわずか1得点。昨シーズンまで在籍のベガルタ仙台で10得点を記録した姿はない。また、第10節からリーグ戦の出場がなく、不良債権と化しているのが現状。だが、シーズンはまだ半分が過ぎただけ。後半戦に見違えるような姿を期待したい。 ◆ゲームマネジメント力が課題 ▽後半戦のポイントは、上述でも少し触れたように、どこまでチームとしての安定感を高めていけるか。前半戦に見せた勢いは見事だったが、若いチーム構成だけに、勢いで押し切れない相手に対して、安定感やゲームマネジメントで劣る姿が多々あった。直近でいえば、前半の最終戦となった前回王者の鹿島アントラーズとの一戦だ。良い形で先制したものの、スコアをひっくり返されると、したたかな戦いに徹してきた鹿島にそのまま痛恨の逆転負け。今後もそういった拮抗した試合や、上位勢との大一番を落とすようであれば、優勝争いを演じるチームとしては命取りだ。ようやくユース出身の若手が個々の色を出し始めた中で、チームとしても良い順位でシーズンを折り返しただけに、戦い方という面でも勢いだけでなく、確実に勝ち点を拾う術を身につけていきたいところだ。 2017.07.25 13:00 Tue
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【J1クラブ中間評価】勢い不足もスロースターター癖克服でノルマクリア《ガンバ大阪》

▽2017シーズンの明治安田生命J1リーグは早くも折り返し地点に。DAZNマネーで増加した分配金などを巡る争いも背景に存在していることから、優勝争いのみならず、例年以上に戦いが激化している。超ワールドサッカー編集部は、このタイミングでJ1全18クラブを中間評価。今回はガンバ大阪編をお届けする。 ◆ノルマはクリア 勝ち点32 / 9勝5分3敗(C)CWS Brains,LTD.▽長谷川健太体制5年目の今シーズンは、例年露呈してきた春先のスロースターター癖を克服。順位表でも4位に位置し、上位で折り返すことに成功した。さらに、開幕前に掲げられた「30〜35」の勝ち点ノルマもクリア。「総得点31、総失点16」という数字が、攻守両面の安定感を物語っている。 ▽結果とは裏腹に苦しい戦いが続いたものの、「まずは結果」という共通理解の下、ベンチメンバーを含めた「総力戦」を体現。長谷川ガンバを象徴する手堅い戦いが光った。しかし、連勝は最高で「2」。優勝争いを演じる上でカギとなる勢いが不足したまま後半戦を迎えるのは不安材料だ。 ◆ポジション別採点(C)CWS Brains,LTD.【GK&DF】90/100点満点 ▽折り返しの第17節終了時点で試合数を下回る16失点。合格点の内容だ。個人の働きに目を向けても、新加入ながらセンターバックコンビを組むDF三浦弦太とDFファビオが早々にフィットした上に躍動。GK東口順昭も圧巻のショットストップで守護神たる所以を示した。誤算だったのは、ケガで起用目処が立たないDF米倉恒貴ぐらい。全体的には申し分ない出来と言える。 【MF】80/100点満点 ▽MF倉田秋やMF井手口陽介、MF今野泰幸を筆頭に、ゴールやアシストでチームの攻撃をリード。加齢から適正ポジションが定まずにいるMF遠藤保仁の現状を除けば、合格点を与えても差し支えないだろう。また、MF藤本淳吾や新戦力のMF泉澤仁もアクセントとなる働きを披露し、この中盤が点取り屋なき前半戦の攻撃陣をかなり助けた。 【FW】40/100点満点 ▽明らかに物足りない。FWアデミウソン、FW赤崎秀平、FW呉屋大翔が軒並み機能不全の中、FW長沢駿が6ゴールでひとり気を吐く状況。とはいえ、長沢においても周囲をサポートする動きが不十分で、確固たる軸が見当たらなかった。今夏加入のFWファン・ウィジョはフィニッシュワークに長けた万能型ストライカーとの触れ込み。優勝に向けた後半戦の起爆剤としての活躍に期待したい。 ◆超WS的前半戦チーム内GOODプレーヤー DFファビオ(28歳/No.3)Getty Images明治安田生命J1リーグ:16試合(先発16回)/1ゴール ▽期待以上の働きを見せた三浦も捨てがたいが、ここはブラジル人ストッパーの働きぶりを評価したい。チームが攻撃的な姿勢を取り戻すべく、自陣で人数をかけて守るスタイルから脱却を目指す中、ディフェンスラインから圧倒的な対人スキルで存在感を発揮。さらに、三浦との関係性も良好で、出場数を見ての通り、長谷川監督の信頼も絶大だ。前半戦は、ファビオ抜きに語れないほど、存在感が際立っていた。 ◆超WS的前半戦チーム内BADプレーヤー FWアデミウソン(23歳/No.9) 明治安田生命J1リーグ:14試合(先発9回)/2ゴール ▽シーズン前の期待値が高かっただけに、失望感は強い。開幕から3試合で2得点と上々の滑り出しを見せたものの、ケガも相まって失速。3月以来、リーグ戦でのゴールが遠ざかっている。長谷川監督も根気よくチャンスを与え続けているが、個人の結果を求めるあまりに、利己的なプレーが散見。もちろん、絶対的な相棒の不在も影響しているだろうが、前半戦のパフォーマンスにおいては、落第点を付けざるを得ない。 ◆軸となるスコアラーの確立を ▽後半戦も引き続き優勝争いを演じるのであれば、チームを勢い付かせることのできる軸となるスコアラーの確立が最優先事項となる。前半戦の総得点数は「31」で上位に位置しているが、絶対的な点取り屋がいないことで、拮抗した試合でのポイントロスもしばしば。前半戦4位という数字は、ほとんど守備陣の頑張りに助けられた部分が多く、FW陣の働きにおいて不満が残る状況だ。現在の守備バランスを考えれば、より楽なゲーム展開に持ち込むためにも、得点源の確立を急ぎたい。 2017.07.24 13:00 Mon
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【原ゆみこのマドリッド】柴崎選手には会えたけど…

▽「ようやく試合があるっていうのにこの時間じゃあ」そんな風に私が嘆いていたのは土曜。マドリッド勢のプレシーズンマッチ予定を見ていた時のことでした。いやあ、レガネスやヘタフェら弟分たちは相手が下部カテゴリーのチームのせいもあって、最初からTV中継がないのは予想済み。来週水曜に行われるRMカスティージャ(レアル・マドリーのBチーム、2部B)戦の機会を利用しなければ見る機会がないのはわかっていたんですけどね。問題は大西洋の向こうでプレーする兄貴分たちで、マドリーのプレシーズン初戦、インターナショナル・チャンピオンズカップ(夏に行われる親善大会)のマンチェスター・ユナイテッド戦こそ、午後11時(日本時間翌午前6時)と許容範囲であるものの、何とそれ以外は全て絶望的。 ▽だって、マンチェスター・シティ戦は木曜午前5時30分、アメリカ出張版クラシコ(伝統の一戦、マドリーvsバルサ戦のこと)も30日午前2時にキックオフなんですよ。いえ、水曜午前3時からメキシコでトルーカに挑むアトレティコなど、どうやら中継自体ないようですけどね。プレシーズンキャンプ終了をじっと待つこと2週間余り、ようやく練習の成果を見せてもらえると思いきや、この調子だと8月1日のアウディカップ(バイエルン主催の夏の親善大会)ナポリ戦まで、シメオネ監督のチームがどんな風に進歩したか、自分の目で確かめられないってことじゃないですか。 ▽まあ、その辺の愚痴は程ほどにしますが、先週はマドリッドでもイベントが幾つかあって、木曜にはサンティアゴ・ベルナベウでセバージョスの入団プレゼンが開催。このところ、チームはロサンゼルスのUCLAのグラウンドでキャンプ中なため、他に行くところもないマスコミや夏休み中のファン5000人を集めての結構、賑やかな催しになりました。ちなみに弱冠20歳でベティスからマドリー入りを果たした当人は、「No tuve duda por decantarme por el Madrid/ノー・トゥベ・ドゥーダ・ポル・デカンタールメ・ポル・エル・マドリー(マドリーに決めるのに迷いはなかった)。ペレス会長が連絡をくれた時、もう他のオファーは聞かなかったよ」と、自身が本命のチームを選んだことを強調。 ▽それには6月のU21ユーロのスペイン代表でチームメートだったアセンシオの影響もあったようですが、まあ、大変なのはこれからですからね。「me encuentro más cómodo de mediocentro, haciendo jugar a los compañeros/メ・エンクエントロ・マス・コモドー・デ・メディオセントロ、アシエンドー・フガール・ア・ロス・コンパニェロス(自分が一番、やりやすいのはチームメートをプレーさせるボランチ)」というセバージョスのポジションには、バイエルンに移籍したハメス・ロドリゲスの10番を今季から受け継いだモドリッチ、そのクロアチア人後輩のコバチッチ、そしてクロースやイスコとライバルにこと欠かず。自分を勧誘してくれたアセンシオだって、昨季出番が増えたのは後半になってからというのを考えると、当面の目標はベンチ入りになるかと。 ▽加えて、彼の選んだ背番号がかつてイジャメンディ(2013年にU21ユーロに優勝したスペイン代表での活躍が認められ、マドリー入りするが、レギュラーを取れず、2年で古巣のレアル・ソシエダに戻る)がつけていた24というのも気になりますが、翌金曜にはもう当人を含め、アセンシオ、バジェホ(昨季はアイントラハトにレンタル移籍)、マルコス・ジョレンテ(同アラベス)、マジョラル(同ボルフスブルク)ら、U21ユーロ組の5人もペレス会長、今季から執行部アシスタントとなったラウールと一緒にロサンゼルス入り。丁度、入れ替わりのようにモラタのチェルシー移籍が決まったものの、選手32人と大所帯になったようですが、この先もダニーロのマンチェスター・シティ移籍やマジョラルのレンタルリピートがありそうですしね。 ▽あとはこの夏、ずっと獲得が噂されているムバッペでも来れば面白いかもしれませんが、折しも所属するモナコがFIFAやフランス・サッカー協会に契約のある選手に接触するクラブがあると訴えたため、急展開は望めないことに。そうなるとあと足りないのは現在、バケーションを利用して、シンガポール、上海、北京と商業ツアーに出ているクリスチアーノ・ロナウドだけですが、ジダン監督も「al final Cristiano es del Madrid y se va a quedar con nosotros y ya está/アル・フィナル・クリスティアーノ・エス・デル・マドリッド・イ・セ・バ・ア・ケダール・コン・ノソトロス・イ・ジャー・エスタ(結局、クリスチアーノはマドリーの選手だし、私たちのところに残る。それだけだ)」と自信を見せていましたしね。チームがマドリッドに帰還する8月上旬までには練習を始めてくれんじゃないでしょうか。 ▽え、モラタがとうとうコンテ監督のラブコールに応え、マドリーはスペイン人選手最高額の8000万ユーロ(約104億円)の移籍金をゲット。当人が以前、アトレティコとヘタフェのカンテラ(ユース組織)にもいたことから、マドリッドの兄弟分もそれぞれ、80万ユーロ(約1憶円)、20万ユーロ(約2600万円)と育成費用割り当ての恩恵を受けたことは良かったけど、どうしてまだジエゴ・コスタがアトレティコに来ないんだって? うーん、代わりのCFを手に入れたコンテ監督は、「1月にコスタの状況はクラブ、本人、代理人に明確に伝えてあって、私にとってはすでに終わった問題」と全然、引き止める気はないようなんですけどね。イギリスでの報道によると、アトレティコは2700万ユーロ(約35憶円)という、セール値段になったコスタの移籍金の更なるディスカウントを待っているのだとか。 ▽まあ、どちらにしろ、彼の復帰が決まってもFIFA処分で1月からしか試合に出られませんし、それまではビトロ方式(セビージャに契約破棄金額を払って獲得した後、シーズン前半はラス・パルマスにレンタル)でミランが借りたがっているなんて噂もあるため、今すぐどうこうという話ではないんですけどね。チームの方は先週の水曜、プレシーズンキャンプ恒例のセゴビア(マドリッドから1時間の水道橋が有名な古都)にあるレストラン、ホセ・マリアでのcochinillo(コチニージョ/子豚の丸焼き)ディナーも済まし、余りに精がつき過ぎたのか、翌日のpartidillo(パルティディージョ/ミニゲーム)ではサビッチがフェルナンド・トーレスから肘打ちを喰らい、鼻血を出す騒ぎもあったロス・アンヘレス・デ・サン・ラファエル(セゴビア県にある高原リゾート)滞在もこの土曜で打ち上げ。 ▽そちらでの様子などはフィリペ・ルイスがインスタグラムに載せたビデオなどを見ればわかりますが、それでも最後の紅白戦までスコアレスドローだったなんて聞くと、ちょっと心配になってしまうのは私だけじゃない? ▽何せ、6月の恥骨炎の手術の後、やっとグラウンドでリハビリトレを始められるようになったガメイロと30日に合流予定のサウール以外の選手は皆、日曜夜にはメキシコ行きの飛行機に乗ってしまいますからね。マハダオンダ(マドリッド郊外)の練習場に戻って来るのはまだ先になりますし、金曜にようやく発表された新ユニフォームの売り出しも8月からということで、またしばらく、アトレティコファンはフラストレーションを溜めることになるかも。そうそう、オフィシャルウェブによると、定番ロヒブランコ(赤白ストライプ)に斜めにかかる新機軸の白いラインは紋章にもあるマドリッドのシンボル、熊のかき傷をイメージしていて、強さの象徴だそうですが、今のところ、ファンの受けはあまり良くはないようですよ。 ▽一方、マドリッドの弟分たちではまだ、レガネスの練習を見に行けていない私なんですが、先週は柴崎岳選手の入団が決まったと聞いて、ヘタフェに密着。プレーオフを経ての昇格決定だったため、リーガ1部20チーム中、最後に始まった水曜の初練習に行ってみたところ、マドリーやアトレティコはもちろん、スペイン代表のラス・ロサス(マドリッド近郊)でのセッションでさえ、昨今は開始から15分のみの公開が多いのに比べ、相変わらずオープンな環境に感激すら覚えることに。いえ、コリセウム・アルフォンソ・ペレスの右手の道を下ったところにある練習場でカタ・ディアスやラセン、ホルヘ・モリーナらが汗を流しているのを間近に見て、感動する日本人のファンはあまりいないかもしれませんけどね。 ▽私だって、パチェコやポルティージョ、アルバロ・ヒメネスら、昨季2部にいたチームにレンタル移籍、昇格への貢献を認められて今回、晴れて完全移籍となった選手たちとか、まだしっかり見分けられる訳じゃありませんが、この距離で柴崎選手が練習していたら、絶対、嬉しいファンは多いのでは? 以前と同じで、グラウンドとロッカールームのあるスタジアム間の移動は選手たちもスタッフも徒歩で移動するため、思わず私もサインや写真を頼むファンに混じって、ボルダラス監督にアタックしたところ、柴崎選手のことを訊く前に「日本のサッカーもいいみたいだね。エスナイデルがそっちへ行ったって、クラブの人が言っていたよ」って、え?え?え? ▽そう、昨季、ヘタフェを降格圏に残して途中解任されたエスナイデル監督は現在、ジェフユナイテッド千葉を率いているんですが、いやあ、不勉強な自分が恥ずかしい。ちなみに柴崎選手獲得は「クラブ、フロント、自分たち皆が合意して決めた」そうで、彼にはテネリフェと昇格プレーオフで対決する前から注目していたのだとか。丁度、練習見学で一緒になった顔馴染みのマルカ(スペインのスポーツ紙)のカメラマンは「Un entrenador especial/ウン・エントレナドール・エスペシアル(特別な監督)」と言っていたため、もっと怖いのかと思っていたんですが、ファンにも凄く慕われているようですし、早く柴崎選手も打ち解けられるといいですよね。 ▽そして金曜、いよいよ当人の入団プレゼンがあったんですが、やはりマドリーではなく、ヘタフェですからね。スタジアムに着く早々、正面ゲートの横にあるバル(スペインの喫茶店兼バー)のテラスで彼がお茶していたのも驚きですが、それで思い出したのは数年前、私がもっと足しげくヘタフェに通っていた時代にはそのバルで選手たちが練習前の朝食を取っており、ファンも自由に出入りできていたこと。その習慣、まだ続いていれば嬉しいんですが、さて。実際、会見の方も報道陣が20人程と慎ましいもので、内容は他の記事でもイロイロ、出ているので割愛しますが、折しもその日は先日、汚職横領もろもろの容疑で逮捕されていたスペイン・サッカー協会のビジャル会長が保釈を認められず、収監されていたにも関わらず、2017-18シーズン・リーガの対戦日程組み合わせ抽選会がラス・ロサスの協会本部で開催。 ▽そこへバルサのネイマールのPSG移籍疑惑が重なったため、家に帰って見たお昼の全国放送局スポーツニュースで、まったく柴崎選手入団に触れられていなかったのはちょっとショックだったかと。うーん、彼も今週、月火水にあったプレゼンに出た選手たち同様、現在改装中のため、ピッチにユニフォーム姿で立つことはできず、正面ゲートのホールでファンに歓迎を受け、それからすぐにチームが合宿しているセゴビアに向かったんですけどね。その初めての練習風景などもTVはもちろん、スポーツ紙のサイトでもまず見かけないため、様子を知るにはヘタフェのオフィシャルウェブぐらいしか、頼りようがないのはちょっと悲しいかも。 ▽土曜までのこのミニ合宿が終わっても、月曜からチームはオリバ(バレンシア州にあるゴルフ&ビーチリゾート)に行ってしまいますし、そちらではビジャレアルBと金曜に親善試合を行って、土曜まで滞在。その後はおそらく、地元での練習になるはずですが、何せ1部復帰決定からあまり時間がなかったため、その先のプレシーズンマッチ予定もまだ正式には決まってないとか。とりあえず、8月9日には2部のマドリッドの弟分、アルコルコンとの試合があるみたいですけどね。チームの始動自体が遅かったため、練習に参加したばかりの柴崎選手もここ連日、トップ下のファイサル(デポルティボと契約破棄して移籍)、左SBアントゥネス(ディナモ・キエフからレンタル)、GKマノイロビッチ(ツベルナ・ズベズダから移籍)と次から次へと決まる新入団選手たちも、昨季からのメンバーも身体的条件はほぼ同じ。 ▽それだけにボルバラス監督のお眼鏡に叶えば、すぐに出場できるんじゃないかと思いますが、何よりもファンが見たいのは8月第3の週末にあるリーガ開幕、アスレティック戦でサン・マメスに立つ彼の姿かと。ヘタフェの今季ホームデビューはその翌週のセビージャ戦になりますが、いやあ、夏って結構、早く過ぎていくもんですよねえ。ちなみにその他の第1節、マドリーはアウェイのデポルティボ戦で、ワンダ・メトロポリターノの用意が整うよう、3節までアウェイ続きとなったアトレティコは昇格組のジローナと対戦、そしてレガネスだけがホームのブタルケにアラベスを迎えることに。気の早いファンはもう、クラブW杯直後12月20日の週末にあるサンティアゴ・ベルナベウでのクラシコ、新スタジアムで11月19日の週末にあるマドリーダービーなど、チェック済みかと思いますが、リーガの日程がわかると俄然、旅行の計画を立てるのが楽しくなりますよね。【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2017.07.23 13:55 Sun
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【J1クラブ中間評価】守備意識浸透でポゼッションサッカーに変化…隙の少ない戦いで上位に《川崎フロンターレ》

▽2017シーズンの明治安田生命J1リーグは早くも折り返し地点に。DAZNマネーで増加した分配金などを巡る争いも背景に存在していることから、優勝争いのみならず、例年以上に戦いが激化している。超ワールドサッカー編集部は、このタイミングでJ1全18クラブを中間評価。今回は川崎フロンターレ編をお届けする。 ◆守備面改善で隙の少ないチームに 勝ち点32 / 9勝5分3敗(C)CWS Brains,LTD.▽風間八宏体制から鬼木達新体制に移行した今シーズンの川崎F。序盤戦こそ鬼木監督が求める守備意識の浸透に時間を要した上、負傷者の続出で苦しい戦いが続いた。しかし、試合を追うごとに、鬼木監督の下でチームスタイルのモデルチェンジが進み、状態も上向きに。5月以降の8試合を6勝1分け1敗で切り抜け、首位のセレッソ大阪に3ポイント差の5位で後半戦を迎えた。 ▽その中で、内容面においても向上。特に、前半戦終了時で「15」を記録する最小失点数が物語るとおり、鬼木監督の求める守備意識が新たな色としてチームに浸透しつつある。また、攻撃面において、FW大久保嘉人の穴埋めに試行錯誤したが、最終的に新加入のMF阿部浩之がワントップの位置でフィット。鬼木監督も思い切った采配で試合の流れを引き寄せるなどの手腕が光り、チームとして隙の少ない戦いが際立っている。 ◆ポジション別採点(C)CWS Brains,LTD.【GK&DF】90/100点満点 ▽守護神のGKチョン・ソンリョンが昨シーズンに引き続き印象的な活躍を披露。さらに、DF谷口彰悟においても安定感と存在感が増している。中でも、試行錯誤が続いた苦しい序盤戦で大崩れしなかったのは、谷口を筆頭に、DFエドゥアルド、DF奈良竜樹といったディフェンス陣の働きがあったからこそ。高評価を与えたい。 【MF】80/100点満点 ▽MF大島僚太こそ一時ケガで離脱したものの、バンディエラであるMF中村憲剛とMFエドゥアルド・ネットが昨年に引き続き中盤の軸として存在感。また、新戦力の阿部もワントップの位置でセンセーショナルな活躍を見せ、ストライカーの人材難に陥るチーム状況に一筋の光明を見出した。新加入のMF家長昭博や、MF三好康児の働きには不満が残ったが、全体的に好印象だ。 【FW】60/100点満点 ▽ここまでリーグ戦9ゴールを記録している新主将のFW小林悠だが、大久保が去った後のワントップの位置で機能したとは言い難く、阿部の活躍に助けられた部分は大きい。また、小林を除いたFW登録選手の得点数は、FWハイネルの1ゴールのみ。他のポジションとの貢献度を比べると、物足りなさを残した。 ◆超WS的前半戦チーム内GOODプレーヤー MF阿部浩之(28歳/No.8)(c)J.LEAGUE PHOTOS 明治安田生命J1リーグ:15試合(先発12回)/8得点 ▽序盤戦こそ移籍初年度ということもあり、適応に時間を要したが、鬼木監督にストライカー起用されると、ガンバ大阪時代に記録した7得点をわずか半シーズンで上回る8得点と覚醒。さらに、アシスト数も「6」をマークしており、もはやハードワークに特化したG大阪時代の姿はない。前半戦において、この男なしに語ることはできないほど、活躍は際立っていた。 ◆超WS的前半戦チーム内BADプレーヤー MF家長昭博(31歳/No.41) 明治安田生命J1リーグ:7試合(先発2回)/0得点 ▽シーズン前の期待値を考えると、このレフティの出来には失望感を覚えた。昨シーズンまで在籍した大宮アルディージャではキングに君臨したが、新天地での川崎Fには中村という絶対的なプレーメーカーが存在。もちろん、2カ月ほどの負傷離脱もあったが、鬼木監督の起用法からも迷いが見受けられるなど、フィットに時間がかかっている。とはいえ、先の天皇杯では移籍後初ゴールをマーク。持っている能力は折り紙付きだけに、クラブ史上初のJ1制覇へ今後の巻き返しに期待したい。 ◆総力戦で悲願の初タイトル奪取へ ▽前半戦を首位と勝ち点3差で折り返すなど、悲願の初タイトルへ視界は良好。しかし、今後ACLやルヴァンカップ、天皇杯などを勝ち進むと、最大で中2日の試合が3回、中3日の試合が6回と、過密日程での試合が続くことになる。攻守にハードワークを求める鬼木監督の戦術上、主力組の活躍だけでタイトルを争うことは不可能だろう。文字通り“総力戦”となる後半戦では、出場機会が限られている家長やハイネル、U-20日本代表にも選出されているMF三好康児やDF板倉滉ら控え組の活躍にも期待したい。 2017.07.23 12:00 Sun
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【J1クラブ中間評価】試行錯誤の末に見えた光、頂を目指した航海への準備が整う《横浜F・マリノス》

▽2017シーズンの明治安田生命J1リーグは早くも折り返し地点に。DAZNマネーで増加した分配金などを巡る争いも背景に存在していることから、優勝争いのみならず、例年以上に戦いが激化している。超ワールドサッカー編集部は、このタイミングでJ1全18クラブを中間評価。今回は横浜F・マリノス編をお届けする。 ◆方角が定まり航海への準備が整う 勝ち点30 / 10勝2分5敗(C)CWS Brains,LTD.▽昨シーズンは勝ち切れない試合が多く10位と期待外れの成績に終わった横浜FM。絶対的存在のMF中村俊輔をジュビロ磐田に放出したほか、DF小林祐三(サガン鳥栖)、GK榎本哲也(浦和レッズ)、MF兵藤慎剛(北海道コンサドーレ札幌)、DFファビオ(ガンバ大阪)とチームの主力を大量に放出。一方で、バルセロナのカンテラ出身であるマケドニア代表MFダビド・バブンスキー、オーストラリア代表DFミロシュ・デゲネク、ポルトガル人FWウーゴ・ヴィエイラと3人の外国人を補強。さらに、MF扇原貴宏(名古屋グランパス)、DF山中亮輔(柏レイソル)、DF松原健(アルビレックス新潟)、GK杉本大地(京都サンガF.C.)と若手を獲得し、血の入れ替えを断行した。 ▽ファンからも愛された中村を始めとする主力選手放出という大英断に対し、ファン・サポーターの目は懐疑的であったものの、開幕戦の浦和戦では新加入のダビド・バブンスキーの活躍もあり3-2で勝利、第2節の札幌戦も3-0で勝利と順調な船出となった。しかし、第3節の鹿島アントラーズ戦(0-1●)、第4節のアルビレックス新潟戦(1-1△)、第5節のセレッソ大阪戦(0-2●)と3戦未勝利。磐田戦(2-1◯)、サンフレッチェ広島戦(1-0◯)と連勝も、第8節からは無得点で3連敗。選手の配置やメンバー構成を試行錯誤したものの、得点力不足を解消することができずに勝ち点を落とした。それでも、方向性が定まり始めた第11節からは、7試合で12得点3失点とコンスタントに得点が奪うことができ、引き分けを挟んで6連勝。基板を作った上に、優勝が狙える位置で前半戦を終えることができた。 ◆ポジション別採点(C)CWS Brains,LTD.【GK&DF】90点/100点満点 ▽前半戦はリーグ最少タイの17試合15失点と伝統的な堅守が復活。チームを上位に留まらせる大きな要因となった。守護神を務めるGK飯倉大樹は序盤こそミスが散見されたが、徐々にパフォーマンスが安定。センターバックを務め、連続フル出場記録を樹立したDF中澤佑二の奮闘も光った。また、新加入のミロシュ・デゲネク、松原もポジションを守り、試合を重ねるごとに連携面もアップした。 【MF】50/100点満点 ▽退団した中村の穴が大きく、ケガの影響で選手が揃わなかったこともあり、序盤は機能不全に陥る試合が多かった。ゲームをコントロールする選手の不在、MF天野純のボランチ起用もハマらず、攻撃がダビド・バブンスキー、MF齋藤学の個人技に頼る展開に。能力の高さは折り紙つきの両選手を対戦相手がケアしたことで、得点数の伸び悩みが目立った。しかし、扇原をダブルボランチの一角に置き、天野をトップ下に配置したことで攻撃が改善。ハイプレスも復活したことで攻守に安定感を取り戻した点は、後半戦に向けて高材料となる。 【FW】50/100点満点 ▽ウーゴ・ヴィエイラ、FW伊藤翔、FW富樫敬真と3選手が1トップを務めたが、結果を残したのはウーゴ・ヴィエイラだけだった。途中出場ながら開幕2戦連発と得点能力を発揮。その後は無得点が続いたが、第13節の清水エスパルス戦は途中出場ながら2得点、第14節の川崎フロンターレ戦、第16節のヴィッセル神戸戦は先発で1得点ずつを記録。前半戦で6得点と、まずまずの結果を残している。それだけに、伊藤、富樫の奮起が優勝争いを演じる上で必要となるだろう。 ◆超WS的前半戦チーム内GOODプレーヤー DF中澤佑二(39歳/No.22)(c) J.LEAGUE PHOTOS 明治安田生命J1リーグ:17試合(先発17回)/1得点 ▽言わずと知れたJリーグを代表する鉄人。フィールドプレーヤーであり、センターバックというポジションでありながらJ1通算140試合連続フル出場の歴代最多記録を第17節の大宮アルディージャ戦で樹立した。日本代表でも守備を支えた中澤の奮起があってこそ保たれる横浜FMの堅守。ミロシュ・デゲネク、パク・ジョンスと若手選手とのコンビでもしっかりとラインを統率し、前半戦の最少失点に貢献した。現役引退もチラつかせる中澤だが、まだまだその守備能力は横浜FMには欠かせない。 ◆超WS的前半戦チーム内BADプレーヤー FW伊藤翔(28歳/No.16) 明治安田生命J1リーグ:10試合(先発7回)/0得点 ▽寂しい攻撃陣の中でも結果としてチームに貢献できていない伊藤をBADプレーヤーに選んだ。7度の先発機会を与えられたものの、得点はゼロ。前線での起点になることもできず、攻撃の停滞感を生んでしまう結果となった。監督の信頼を勝ち得るチャンスを逃し、5月末には負傷。ウーゴ・ヴィエイラが結果を残しているだけに、序列を変えるのは険しい道程となる。後半戦でチームが上位をキープするためにも、伊藤の奮起に期待したい。 ◆霧は晴れ目指すは頂のみ、舵取りは誰の手に ▽メンバーが揃わなかったこと、新加入選手が多かったこともあり、試行錯誤を繰り返した序盤戦。しかし、一定の形を見つけ方向性が固まってからの横浜FMは絶対的なゴールゲッター不在下で試合ごとのヒーロー登場により、強さを取り戻した。 ▽その中で舵取り役を誰に任せるかが、後半戦のカギを握るだろう。終盤にボランチに入った扇原は、得意とするフィードで両サイドをうまく使うことができていた。しかし、天野とボランチを組むことでバランスが守備に回る可能性が高い。一方で、扇原と天野を生かすとなると、MF喜田拓也か中町がボランチの一角を務めることとなり、ダビド・バブンスキーの置き場がない。エリク・モンバエルツ監督がどの様な判断を下すのか、タイトルを奪うには指揮官のチョイスが重要となりそうだ。 2017.07.22 12:00 Sat
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【J1クラブ中間評価】堅守と新システム浸透で連勝街道《ジュビロ磐田》

▽2017シーズンの明治安田生命J1リーグは早くも折り返し地点に。DAZNマネーで増加した分配金などを巡る争いも背景に存在していることから、優勝争いのみならず、例年以上に戦いが激化している。超ワールドサッカー編集部は、このタイミングでJ1全18クラブを中間評価。今回はジュビロ磐田編をお届けする。 ◆不安定な序盤戦も上位との連戦連勝が確信に 勝ち点28 / 8勝4分5敗(C)CWS Brains,LTD.▽昨シーズンを13位で終え、名波浩監督就任3シーズン目を迎えた磐田。J1復帰2年目の今シーズンは、昨年リーグワースト5の失点数を喫した守備陣が健闘を見せた。前半戦での失点数はリーグ最少失点の「15」。DF大井健太郎とDF森下俊らの既存メンバーの安定やDF高橋祥平、MFムサエフといった新加入選手の早期フィットで強固なディフェンスを形成した。 ▽また、攻撃面においても、シーズンを通じて徐々にモデルチェンジ。FWジェイという得点源を失った攻撃を今シーズンから新たにMF中村俊輔、FW川又堅碁がリードし、チームで得点を目指すスタイルが確立された。さらに、チームは名波浩監督がシーズン途中で下した3バック導入後、第14節のガンバ大阪戦から浦和レッズ、FC東京、アルビレックス新潟を連破。11年ぶりの4連勝を飾り、シーズン目標の「一桁順位」フィニッシュへ上々の形で後半戦を迎える。 ◆ポジション別採点(C)CWS Brains,LTD.【GK&DF】90/100点満点 ▽昨シーズン、守護神GKカミンスキーに助けられていた守備陣が成長。ディフェンスリーダーの大井とカバーリングに長けた森下、攻撃的な高橋が序盤から好連携を見せ、安定した守備組織を形成した。3バックへの変更にもすんなりと対応。高いライン設定でコンパクトなディフェンスを保ち続け、7度のクリーンシートで攻撃陣を援護した。 【MF】60/100点満点 ▽ムサエフとMF川辺駿が攻守に躍動し、名波浩監督が掲げたスタイル「高い位置で奪って、10秒、15秒でフィニッシュ」の旗手に。また、アダイウトンと川又を生かしたカウンターが脅威となる中、中村俊のゲームコントロールとセットプレーが攻撃の幅を増加させた。一方で、システムの変更により一列上げたDF櫻内渚とMF宮崎智彦が高い位置からのプレスに一役買うも、攻撃面では力強さに欠けた印象だ。不安定な得点力改善へ攻撃に厚みを加えたいところだ。 【FW】70/100点満点 ▽新加入の川又が7ゴールを記録。チャンスの場面以外でもポストプレーヤーやファーストディフェンスとして献身性を発揮し、チームに大きく貢献した。しかし、FW小川航基がU-20W杯で負傷し、控えにFW齊藤和樹一枚しか居ないことは大きな不安材料。後半戦に向けては、特別指定選手として加入した筑波大のFW中野誠也を加えた競争で、川又を支えていくことが必要だ。 ◆超WS的前半戦チーム内GOODプレーヤー DF大井健太郎(33歳/No.3)(c) J.LEAGUE PHOTOS 明治安田生命J1リーグ:17試合(先発17回)/2ゴール ▽ここまで全試合でフル出場しているベテランDFを選出。併用された4バックと3バックの両システムで巧みにディフェンスラインを統率し、体を張った守備で相手攻撃陣を封鎖した。また、181cmと特別高くはないものの、セットプレーでは脅威となり、前半戦で2ゴールを記録。ゲームキャプテンとしてチームの躍進を支えている。 ◆超WS的前半戦チーム内BADプレーヤー MF太田吉彰(34歳/No.9) 明治安田生命J1リーグ:7試合(先発6回)/0ゴール ▽開幕戦からサイドハーフで出場し、豊富な運動量を見せた一方で、クロスの精度や判断力を欠き、相手の嫌がる存在になりきれなかった。第7節からは出場機会が与えられず、挽回のチャンスが訪れた第11節の川崎フロンターレ戦で相手のシュートを防いだ際に負傷するという苦しい前半戦を過ごした。ウイングバックもこなせるだけに、後半戦は攻撃面で違いを見せつけ、チームの得点増加に貢献したい。 ◆控え選手の台頭で苦手の夏場払拭へ ▽前半戦終盤の上位クラブとの連戦で連勝し、チームの自信が確信に変わりつつある磐田。7位で折り返すことができ、上位争いにも加わることも可能な位置につけている。ここからさらに上を目指すためには、苦手な夏場を乗り越える必要がある。昨シーズン、磐田は1stステージを8位で折り返したものの、夏場から急失速。2ndステージではわずか2勝しかできず、残留争いに巻き込まれた。 ▽その失敗を繰り返さないためにも、控え選手の台頭が望まれる。3バックシステムの浸透で、上位クラブとも互角以上に渡り合える力をつけてきているものの、選手層は薄く、各ポジションで主力メンバーの代わりを務められる選手が少ない。センターバックでは誰かがケガをすれば、4バックシステムに戻さざるを得ない可能性もある。また、FW陣も川又を交代させるだけの選手がいない。競争を強める中で、チーム全体のクオリティを上げていきたいところだ。 2017.07.21 20:00 Fri
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【J1クラブ中間評価】ACLとの兼ね合いで急失速《浦和レッズ》

▽2017シーズンの明治安田生命J1リーグは早くも折り返し地点に。DAZNマネーで増加した分配金などを巡る争いも背景に存在していることから、優勝争いのみならず、例年以上に戦いが激化している。超ワールドサッカー編集部は、このタイミングでJ1全18クラブを中間評価。今回は浦和レッズ編をお届けする。 ◆高齢化と勤続疲労で失速(C)CWS Brains,LTD.▽チャンピオンシップの前に2年連続涙を呑んだ中、悲願のリーグ優勝を目指した今季、新戦力ラファエル・シルバの早期フィットにより攻撃力が爆発。FW興梠慎三もハイペースでゴールを重ね、Jリーグと歴代王者が同居したAFCチャンピオンズリーグ(ACL)を順調に勝ち進めていった。 ▽しかし、4月30日に行われた大宮アルディージャとのさいたまダービーで敗れて以降、急失速。とりわけ守備が崩壊し、ACLで済州ユナイテッド相手に大逆転でベスト8進出を決めたものの、Jリーグでは大宮戦以降の9試合で2勝1分け6敗と大きく躓き、首位から8位まで後退した。 ▽失速の要因は就任6年目を迎えたペトロヴィッチ体制下での主力の高齢化、メンバーの固定による勤続疲労が挙げられる。結局、新加入選手ではラファエル・シルバを除いて戦力になっておらず、選手層に厚みをもたらせなかったことが響いた。 ◆ポジション別採点(C)CWS Brains,LTD.【GK&DF】30/100点満点 ▽昨季はシーズンを通して28失点に抑えた堅守はどこへやら。今季はシーズン折り返しの時点で30失点と守備が崩壊した。守護神のGK西川周作もらしくないミスが目立ち、代表落ちの屈辱を味わった。DF森脇良太、DF槙野智章らも守備面で集中を欠く場面が多く、守備崩壊の要因となっている。 【MF】50/100点満点 ▽中盤のバランスも決して良いとは言えない。昨季は攻守のバランスに優れたMF阿部勇樹、MF柏木陽介のコンビだったが、今季は勤続疲労の影響か、ミスが目立つ上にソリッドさに欠け、不安定な試合運びに直結してしまっている。サイドに関してもマンツーマン気味に対応された際に、MF関根貴大、MF駒井善成らドリブラーは苦戦を強いられた。 【FW】80/100点満点 ▽攻撃陣に関してはラファエル・シルバの加入でシーズン序盤は驚異的な破壊力を見せ付けた。ただ、ラファエル・シルバが負傷して以降は失速。興梠の得点力も陰りが見え始め、無得点試合も増えた。また、対戦相手がマンツーマン気味に対応してきたことでコンビネーションプレーが通じず、失速の要因となった。 ◆超WS的前半戦チーム内GOODプレーヤー FW興梠慎三(30歳/No.30)(c)Getty Images明治安田生命J1リーグ:17試合(先発17回)/12ゴール ▽自身のキャリアハイとなった昨季の14ゴールに、シーズン折り返し時点であと2ゴールに迫る鮮烈な活躍を見せた。ラファエル・シルバとの相性の良さを見せ付けて2度のハットトリックを達成するなどゴールを量産した。 ◆超WS的前半戦チーム内BADプレーヤー GK西川周作(31歳/No.1) 明治安田生命J1リーグ:17試合(先発17回)29失点 ▽防ぎようのないシュートも多く、決して彼だけの責任ではないが、ゴールを守る門番としてBADプレーヤーに挙げた。実際、これまでよりチームを救うファインセーブが少なく、セーブ率の低さが際立っている。足元の巧さも求められる近代のGKだが、セーブ率が悪いようでは本末転倒となってしまう。 ◆守備立て直しが急務 ▽首位のセレッソ大阪とは9ポイント差と今後優勝争いに割って入っていけるかは微妙なところ。いずれにしろ、崩壊した守備を立て直せないようでは上位進出はままならない。まずは守備の立て直しが急務となるが、頑なペトロヴィッチ監督はメンバーや戦術を変えずに乗り切ることができるか。早々に優勝争いから脱落するようであれば、解任も致し方ない状況だ。 2017.07.20 14:00 Thu
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【六川亨の日本サッカー見聞録】第4回レフェリーブリーフィング「誤審を認めることで不信感の払拭に期待」

▽昨日19日は、毎月恒例のレフェリーブリーフィングが行われた。これは直近1か月のJ1~J3の試合で、疑問のあったジャッジについて試合後に両チームのGMなどと意見交換し、後日VTRで確認してジャッジの正当性を検証するという試みだ。 ▽結果はチーム関係者(監督やコーチを含む)と選手に伝えた後、メディアにも実際のシーンを再現しながら上川・JFA審判委員会副委員長が解説する。今回は6月1日から7月19日までの全166試合で意見交換し、そのうち36シーンでレフェリーの判断ミスがあったことが報告された。 ▽「フィジカルチャレンジ」の場合なら、6月25日の磐田対FC東京戦で、後半15分にFC東京のピーター・ウタカが両足タックルでクロスを上げようとしている選手の足下に飛び込んだ。ゲームではイエローだったものの、「両足の裏を見せ、体が宙に浮いている状態でのタックルは勢いをコントロールできない危険なプレー」と上川氏は指摘し、レッドが妥当だったと解説した。 ▽同じように、7月5日の川崎F対浦和戦では、後半41分にエドゥアルドが李忠成の左膝にタックルを見舞った。このプレーもイエローだったが、エドゥアルドのタックルは足の裏を見せ、ボールではなく左膝へ、さらに「足が伸びきった危険な状態」(上川氏)でのタックルだったため、これもレッドが妥当だとの判断を示した。幸い大事には至らなかったものの、一歩間違えれば選手生命の危機につながりかねない危険なプレーだ。今後はこうしたVTRによる検証が、危険なプレーを未然に防ぐ抑止力になってほしい。 ▽「ペナルティーエリア内のインシデント(危険発生の可能性=PKかどうか)では、気の毒な例も報告された。7月8日のJ2リーグ、千葉対讃岐戦でのことだ。アウェーの讃岐が3-2のリードで迎えた後半35分、千葉が右サイドから攻め込みクロスを上げた。これがペナルティーボックス外(ぎりぎりでボックス外)にいた讃岐の選手の右手に当たり、主審は千葉にPKを与えた。 ▽しかしVTRで確認すると、「意図的に手をつかったわけではない」ものの、「ボールが手に当たったことで、その反動で手が横に開いたため、主審は故意に手を使ったと誤審した」と上川氏は説明。さらにPKというジャッジについても、「主審の位置が遠いため、正確な判断ができなかったかもしれないし、副審の位置からも選手が重なって見にくかったようです」と説明した。 ▽讃岐にとっては、3-2とリードしていたものの、PKで同点に追いつかれると、その3分後にも決勝点を許して3-4と逆転負けを喫した。「PKさえなければ」と悔やまれるシーンだっただろう。 ▽誤審を認めても、結果が覆るわけではない。しかし、誤審をうやむやにしていては、審判への不信は募るばかりだ。そして再び同じ主審でのゲームとなったら、「またあの主審か」と選手も先入観を持ってプレーする可能性がある。それは両者にとってマイナス材料だけに、誤審を認めることで両者の誤解が解け、気持ちよくプレーできることを期待したい。【六川亨】1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた、博識ジャーナリストである。 2017.07.20 12:45 Thu
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【倉井史也のJリーグ】世界はいろんなところでひっくり返ると浪花のチームを見て思う?! の巻

▽今週気付いたことがあるんですよ。自分の好感度をすっごく上げる方法。 ▽まず最初に無茶苦茶貶すんです。「リーグ戦なんか遊びかよ!」とか「サッカーの応援しているだけのくせに、太ってんじゃねぇよ」とか「試合が終わった後のリーダーの締めのセリフがつまらないのに、なんかやった気になってるのムカつく」とか「他人が作ったスタジアムに靴で乗ってんじゃねぇよ」とか。これに「この○○ーーーー!」ってのも借りてきてくっつけると最高っぽくないですか? ▽でもって、しばらくしたら「いやぁ、実は試合見たら」とか「いやぁ会話してみたら」と前振りを付けて、「最高でした! 考え方変わりました! こっからみなさんと一緒に応援します! 末席に加えてやって下さい!」なんてしおらしく頭を下げたりなんかすると、最初のギャップでやたら腰低く見えて「お、なんだ。気持ちを入れ替えたんだったら受け入れて応援しなきゃ」ってなるんじゃないかって。 ▽で、挑発する母体が大きければ大きいほど、騙して味方にしたときにたくさんの人が支えてくれるってワケです。どーですか、この作戦。ま、サッカーだったら浦和だったり、野球だったら阪神あたりにケンカや媚びを売っておけば、効果満点な気がしません? ▽って学んだことを実戦してみようかなと。現在の首位はC大阪なんで、ここはちょっと強いチームをくさしておかないと。 ▽だいたいね、J2から上がってすぐこんな時期に首位に立つなんて生意気なんだよ! 昇格の功労者の大熊清監督はどうなった! 大熊監督に続投されていればもっとおもしろかったかもしれないじゃないか! 杉本健勇なんて、東京V時代で全盛期は終わってたと思ったら、いきなり再生しやがって! 清武弘嗣が離脱してしめしめと思ってたらなんか結束力高くなってるし! ▽はぁはぁ。これぐらいで勘弁してやらぁ。あとはどっかのタイミングで「感動した!」ってやんないと。あ、そう言えば今週末は22日19時からJ1で唯一のリーグ戦、しかもホームじゃないですか。相手は浦和だから、これはここで勝ったら手のひら返し、やりやすい! え、でも負けたときはどうしようかって? それは○○に向かって「この○○!」しかないでしょ!【倉井史也】 試合当日は、はやる気持ちを抑えられずスタジアムに受け付け開始と同時に駆けつけ、選手のバスが両方行ってしまうまで名残を惜しむ。自慢は対戦カードの因縁をよく覚えていること。特にサポーター寄りのネタが得意。パッと見は若いが実は年齢不詳のライター。 2017.07.20 07:00 Thu
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【J1クラブ中間評価】新戦力を活かせず中位に…期待された優勝争いへの参戦は遠く《FC東京》

▽2017シーズンの明治安田生命J1リーグは早くも折り返し地点に。DAZNマネーで増加した分配金などを巡る争いも背景に存在していることから、優勝争いのみならず、例年以上に戦いが激化している。超ワールドサッカー編集部は、このタイミングでJ1全18クラブを中間評価。今回はFC東京編をお届けする。 ◆攻守に期待を下回り中位に沈む…大型補強は活かせず 勝ち点24 / 7勝3分け7敗(C)CWS Brains,LTD.▽FW大久保嘉人、FW永井謙佑、MF高萩洋次郎、DF太田宏介、GK林彰洋と日本代表経験者の5名や、Jリーグで実績のあるFWピーター・ウタカを獲得し、万全の布陣で今シーズンに臨んだFC東京。総得点数39得点(10位タイ)で年間9位で終わった昨シーズンから主に攻撃面での上積みが期待されたが、前半戦終了時点で22得点と奮わなかった。 ▽さらに、中盤での守備力に定評のあるMF米本拓司を負傷で欠いた影響か、相手にシュートまで持ち込まれるシーンが目立っている。1試合平均の被シュート数は昨シーズンの12.6本から13.4本に増加。GK林彰洋の奮闘もあり失点数こそ増加していないものの、守備の構築には疑問符がつく。 ▽シーズン開始前には各方面から優勝候補に挙げられていたチームは、開幕直後こそ上位にいたものの、前半戦終了時点で9位。新規加入選手のポテンシャルを十分に活かすことができないまま、6得点をマークしていたFW大久保嘉人、守備の要であるDF森重真人が立て続けに負傷するといった不運にも見舞われている。 ◆ポジション別採点(C)CWS Brains,LTD.【GK&DF】30/100点満点 ▽新規加入のGK林彰洋が印象的な活躍を見せている。しかし、その他のディフェンス陣はネームバリューに期待される水準からは程遠い。DF森重真人は対人面においてJ1屈指の強さを発揮しているが、ディフェンスリーダーとしての統率力は発揮し切れているとは言えないパフォーマンス。両サイドバックは裏のスペースのリスク管理に修正が求められる。対戦相手としては、そのスペースを起点にすることがFC東京攻略の定石となっていた。 【MF】40/100点満点 ▽MF高萩洋次郎、MF東慶悟はチャンスに絡む能力を発揮しており、求められている役割を十分にこなしていた。MF中島翔哉やMF河野広貴はアタッカーとしての特色は出せていたものの、守備面で不安定さを露呈。中盤起用の多かったFW永井謙佑も含め、動きながらのプレーに持ち味を持つ選手が豊富に揃っているものの、流動性があまり見られず、ルーズボールを奪われた際に後手に回る守備がチームとして目立った。また、パスコースを塞がれた味方に対してのフォローにも向上の余地がある。 【FW】30/100点満点 ▽チームの総得点は17試合22得点と、期待されていた数字を大きく下回った。15試合に出場し6得点を記録したチーム内得点王のFW大久保嘉人も、本来のポテンシャルを考慮すれば満足できる数字ではない。FW前田遼一に至っては12試合に出場するも無得点に終わり、ここまで放った総シュート数はわずかに4本。FW大久保嘉人の負傷欠場を補うためにも、後半戦は多くの引き出しを持つベテランフォワードの奮起に期待したい。 ◆超WS的前半戦チーム内GOODプレーヤー GK林彰洋(30歳/No.33)(c)J.LEAGUE PHOTOS明治安田生命J1リーグ:17試合(先発17回)/19失点 ▽相手に容易にシュートを許してしまう試合が頻発する中、孤軍奮闘。前半戦の枠内シュートのセーブ率は77.4%とリーグトップレベルを記録した。特に第12節のヴィッセル神戸戦は、総シュート17本、枠内シュート9本を打たれながらも1失点に抑え、チームに勝ち点をもたらした。両サイドバックが攻撃的なプレースタイルのためクロスを入れられるシーンが目立ったが、得意とするハイボールには冷静に対応。現役日本代表として、ここまで疑いの余地がない実力を見せ付けている。 ◆超WS的前半戦チーム内BADプレーヤー DF丸山祐市(28歳/No.5) 明治安田生命J1リーグ:14試合(先発13回)/1ゴール ▽守備の不安定さは前線、中盤からフィルターがかかっていないことにも起因しているが、丸山が個人で失点に絡んでいるシーンも散見された。ディフェンスラインの上げ下げのタイミング、サイドバックが上がった際のスライド、対人でのチェックの判断など身体的素質以前の部分で問題を抱えている。印象的な第17節のセレッソ大阪戦では、負傷したDF森重真人に代わって出場。準備時間が少なかったとはいえ、試合に入れず、ボールの動きを見失い、ラインの統率に失敗。相手への逆転弾献上に大きく関与してしまった。しかし、強みである左足でのキック精度、左サイドバックのDF太田との絡みは重要な攻撃オプションと成り得るため、中断期間明けに安定感を取り戻し、チームの浮上へ貢献することが求められる。 ◆現有戦力を最大限に活かすことが最大の補強 ▽FW3名、MF5名、DF5名、GK1名。日本代表経験者が14名と、それだけで先発を埋め尽くせるほどの豪華な選手層を擁するFC東京。試合の中でも、マークの受け渡しでのミスや選手同士の距離感が時間帯によって間延びしてしまうといった、全体を見た上での問題は多数抱えているものの、選手個々の能力が落ちているようには見受けられない。 ▽エースの大久保と守備の要であった森重の離脱は痛いところだが、前者についてはFWピーター・ウタカ、永井、前田が控えており、後者に関しては12日に発表のあった韓国代表DFチャン・ヒョンスの獲得で十二分に補完が可能。連携を深めないままチームのバランスが崩れるような補強を敢行すれば、前半戦の焼き増しとなることが危惧される。 ▽チームバランスとしては、やはり中盤の守備面に改善を期待したい。篠田善之監督の標榜する攻撃的サッカーの中ではボランチの守備の負担が大きく、現在に至るまで満足な組織は構築されているとは言えない。前半戦では攻撃面で強みを持つ高萩の相方としてMF梶山陽平、MF田邉草民、MF橋本拳人が試されていたが、安定感は示せず。高萩も攻撃に絡む頻度が落ちるといった悪循環に陥っていた。後半戦では高萩の相方を見つけ出すか、現有戦力に合わせたシステムへの変更が求められる。 2017.07.19 21:00 Wed
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【原ゆみこのマドリッド】マドリッドに来る楽しみが増えた…

▽「何だかいい迷惑よね」そんな風に私が怒っていたのは火曜。お昼のスポーツニュースがほとんどスペインサッカー協会のビジャル会長他複数幹部の逮捕の話題で終わってしまった時のことでした。いやあ、先週はレアル・マドリーもアトレティコもそれぞれのキャンプ地に到着。前者はアメリカのロサンジェルス、後者はセゴビアのロス・アンヘレス・デ・サン・ラファエル(マドリッドから1時間の高原リゾート)でプレシーズンのトレーニング中なのをいいことに、私もバケーション旅行を満喫しています。サッカーとはまったく関係のない1週間を過ごしていたため、まさかマドリッドに戻る早々、それもバラハス空港でスーツケースが出て来るのを待っていた午後11時過ぎに柴崎岳選手がヘタフェ加入決定のニュースを知って驚いたものでしたけどね。 ▽だったら当然、翌日のTVで取り上げられるはずと期待していたんですが、いやいや、何とも間が悪い。汚職横領文書偽造、その他もろもろの容疑で朝から治安警察中央部隊がここ27年間、スペインサッカーのトップに立っているビジャル会長の自宅やその息子でスポーツ専門弁護士、CONMEBL(中南米サッカー連盟)のディレクターも務めるゴルカ氏の事務所に急行。お昼過ぎにはラス・ロサス(マドリッド近郊)にあるサッカー協会本部にビジャル会長が連行され、立ち合い捜査となったため、いえ、マドリーやバルサの最低限の映像はあったんですけどね。時期も時期、木曜の2017-18シーズン・リーガ対戦日程抽選会は開催延期となったものの、現在ではどのクラブも戦力補強の動きが加速。こうも連日、何件も移籍があるのでは、いくら日本のファンたちが心待ちにしていた柴崎選手の4年契約が決まったとて、スペインマスコミで大きな話題にならないのは仕方ない? ▽実際、6月24日まであった昇格プレーオフ決勝で柴崎選手のいたテネリフェを破り、たった1年で辛い2部生活に別れを告げたマドリッドの弟分チームにしても今週は新入団選手のプレゼンラッシュですかね。ただ月曜のFWアンヘル・ロドリゲス(2部サラゴサから移籍)、DFブエノ・ゴンサレス(ベティス)らは本当に初めてのヘタフェなんですが、火曜に登場したアルバロ・ヒメネス(RMカスティージャ)、ダニ・パチェコ(ベティス)は昨季もレンタルでプレー。後者などテネリフェとの2試合で3得点と、まさにプレーオフ優勝のヒーローでしたっけ。そしてこの日の新顔は、マルケル・ベルガラ(ラス・ソシエダからレンタル移籍)だけで、1部チームで最後のプレシーズンスタートとなる水曜も完全移籍が決まったチュリ(アルメリア)とポルティージョ(ベティス)のプレゼンなんですよ。 ▽そして金曜、いよいよ待望の柴崎選手のプレゼンが開かれるんですが…。うーん、水曜夕方の練習後、チームはセゴビアに移動しちゃいますからね。そちらは土曜までの短い滞在で、月曜からはバレンシア州のオリバ(スペイン南東部のビーチリゾート)でキャンプと日程はわかるんですが、ヘタフェの広報部長に訊いても「全然、話の出てなかった移籍で私たちも突然聞いたの。まだ柴崎がいつ練習に合流するかもわからないわ」とのこと。それでもスタジアムが改装中のため、恒例のピッチでのユニフォーム姿披露がなく、正面ゲートに何となく誘導されてきたパチェコやアルバロにサインをねだっていた若いヘタフェファンたちが柴崎選手入団のことをもう知っていて、「プレーオフで見たよ。上手いし、絶対、1部でエギュラーを取れる選手だ」と太鼓判を押してくれたのは私も嬉しかったかと。 ▽ちなみに29日にその第2次キャンプも終わった後、次の週辺りからはスタジアムから5分程、下ったところにある練習場でセッションをやるんじゃないかと思いますが、さて。まだ新シーズン用になっていませんが、ヘタフェの練習予定はオフィシャルサイトに出るはずなので、夏休みでマドリッド観光に来る機会があれば、タイミングを合わせて、柴崎選手を見に行っても楽しいかも。8月の第3週週末近辺には兄貴分のアトレティコや今季、マドリッド第3のチームの座を争うことが宿命づけられているレガネスとの親善試合も予定されているようなので、それについてはまた日付が正式に決まったら、お知らせしますね。 ▽え、1部に復帰したばかりのヘタフェでも外にキャンプに出るのに、1部2年目となるレガネスが猛暑のマドリッドを1度も離れないのは変わっていないかって? そうですね、お金がないからなのか、アシエル・ガリターノ監督の方針なのかは知りませんが、確かに彼らは昨年の夏もどこにも行かず。ブタルケ(レガネスのホーム)からちょっと、歩いたところにあるらしい練習場で頑張っているんですが、私が見学に行くのにネックとなっているのはスタートが午前9時と早いこと。 ▽何せ、こちらもセルカニアス(スペイン国鉄近郊路線)C-5線のZaraquemada(サラケマダ)駅から徒歩15分と、セントロ(マドリッド中心部)から時間がかかりますからね。夕方セッションのある日に行ってみたいものですが、そんな彼らも今週は水曜、木曜、金曜と連続プレゼン。左SBラウール・ガルシア(アラベスから移籍、元アトレティコでアスレティックの選手と同姓同名だが別人)、右SBザルドゥア(レアル・ソシエダからレンタル移籍)、GKクエジェル(スポルティングから移籍)の順番になりますが、もう22日からは親善試合もスタートするとか。対戦相手はRMカスティージャ(2部B)だったり、バジャドリッド(2部)だったり、今季も1部復帰を目指すラージョだったりと地味なものの、1部2期目となれば他のチームの見る目も違ってきますからね。今季はもう少し早めの残留確定ができるよう、しっかり準備してくれたらと思います。 ▽一方、FIFA処分のせいで新入団選手プレゼンとは縁のないアトレティコはこのところ、一体何をしているのかというと…。いやあ、先週、ビトロはセビージャと契約延長する直前に翻意。2022年までの契約を結んでくれたんですが、選手登録のできる来年1月になるまではラス・パルマスにレンタル移籍ですからね。今はカナリア諸島(大西洋にあるリゾート諸島)で練習していますし、ジエゴ・コスタもチェルシーのプレシーズンにはあれこれ理由をつけて参加せず、移籍成立を母国ブラジルで待ってはいるんですが、最近のアトレティコはCL報酬などで羽振りはいいものの、身に着いた貧乏性のせいでしょうかね。コンテ監督が構想外にしているコスタの値下げを待っているのか、まだしばらく時間がかかるよう。 ▽うーん、彼の場合、リーガ前半戦はプレーできずとも、チームで練習だけ参加という方向になりそうですが、9月初旬にはイタリア、リヒテンシュタインと対戦するスペイン代表のW杯予選も控えていますからね。あまり長くバケーションを取るのは当人にとって、良くないんじゃないかと思いますが、こればっかりはねえ。あ、ここずっと、ロス・アンヘレスで1日2セッション、多い日は午前7時45分からの早朝練習を含めて3セッションで汗まみれになっているチームメートを横に、未だにサウールがバケーション三昧なのはU21ユーロに参加していたせいなので、怒っちゃいけませんよ。 ▽そんなサウールは31日に合流。メキシコ遠征やアウディ・カップには参加せず、特別メニューでシーズン開幕に備えるそうですが、今週は6月に恥骨炎の手術をしたガメイロが合宿に参加。もちろんまだ皆と一緒に練習はできないものの、リハビリは順調に進んでいるようです。その他、昨季限りで引退したチアゴがアシスタントコーチとして加わり、ハードなメニューのせいでガイタン、ブルサリコなど、各部の痛みが出て皆勤できてない選手もいるようですが、まあこの時期にはよくあること。とりあえず、22日に予定していたヌマンシア(2部)とのメモリアル・ヘスス・ヒル杯はなくなったため、どの選手もこの夏、最初の親善試合となる25日のトルーカ戦までに体調を整えてくれればいいんじゃないでしょうか。 ▽そして最後に現在、UCLAのグラウンドでプレシーズンのトレーニングを続けているお隣りさんについてなんですが、昨季がリーガ優勝、しかもCLは2連覇なんて、凄い成績だったせいですからですかね。クリスチアーノ・ロナウドのマドリーに戻らない発言騒ぎも当人がまだバケーション中でコメントもないため、どこかうやむやになってしまった感もありますし、ハメス・ロドリゲスのバイエルン移籍もキャンプ出発前に決定。特別休暇延長のあったキャプテンのセルヒオ・ラモスも今週頭から合流していますし、あとはマンチェスター・ユナイテッド行きの夢が消えてしまったモラタがミランに行くのか、チェルシーに行くのか、ダニーロにオファーがあるだかないだかぐらいで、ジダン監督のチームは平穏に過ごしているよう。 ▽この先、マドリッドで控えているイベントも金曜のセバージョス(ベティスから移籍)の入団プレゼンぐらいなため、私も遠目から気長に様子を伺っている感じです。ええ、サウール同様、U21ユーロで活躍したセバージョスもそれが終わると、すぐアメリカに飛んで、この土曜に最初のプレシーズンマッチ、それこそ8月8日のUEFAスーパーカップの予行演習となるマンチェスター・ユナイテッド戦に挑むチーム本隊に合流。その先も26日にはマンチェスター・シティ戦、29日にはアメリカ版クラシコ(伝統の一戦)のバルサ戦、8月2日のMSL選抜チーム戦と、巡業があるマドリーは大西洋の向こうの地から帰って来ませんからね。コンフェデレーションズカップに出場したため、戻りが月末になるロナウドを含め、選手たちの姿をバルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場で見かけることができるのはおそらく、来月の4日以降になるんじゃないかと。 ▽ただ夏休みにマドリッドを訪れる人にとっては、公式戦を楽しめるチャンスもあって、いえ、リーガは8月3週目の週末からなんですけどね。マケドニアのスコピエで開催されるUEFAスーパーカップを現地観戦するのはハードルが高いものの、コパ・デル・レイのチャンピオン、バルサとリーガのチャンピオンのマドリーが激突する今季、公式戦初クラシコ、スペイン・スーパーカップの方は13日にカンプ・ノウで1stレグがあった後、16日にサンティアゴ・ベルナベウで2ndレグが開催。毎年、この日付けはバケーションに出ている両チームのアボナドー(年間シート保持者)も多いため、リーガなどと違い、比較的チケットが手に入れやすいのも嬉しいところでしょうか。 ▽まあ、マドリッドのチームの近況はこんなところなんですが、1週間ぶりにマルカやAS(スペインのスポーツ紙)をじっくり読んでみれば、今月27日にはディナモ・ブカレス相手にヨーロッパリーグ予選3回戦1stレグを迎えるアスレティックを筆頭に、もう10チームもプレシーズンマッチを戦っていることが判明。セビージャが来日してセレッソ大阪に1-3で勝利なんていうのはともかく、乾貴士選手のいるエイバルも月曜にはレアル・ウニオン(2部B)に3-1で勝ち、おやおや、これじゃもう目が離せない? 難点なのはリーガ3強以外、親善試合のTV中継がないことですけどね。私もまた、サッカー漬けになる日々が始まる時期になりました。【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2017.07.19 13:23 Wed
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【J1クラブ中間評価】不完全燃焼も将来を見据えたポゼッションサッカー確立へ《サガン鳥栖》

▽2017シーズンの明治安田生命J1リーグは早くも折り返し地点に。DAZNマネーで増加した分配金などを巡る争いも背景に存在していることから、優勝争いのみならず、例年以上に戦いが激化している。超ワールドサッカー編集部は、このタイミングでJ1全18クラブを中間評価。今回はサガン鳥栖編をお届けする。 ◆苦しい戦いが続くも新戦力はフィット(C)CWS Brains,LTD.▽マッシモ・フィッカデンティ体制2年目を迎えた鳥栖。昨シーズンの2ndステージでは指揮官の望むポゼッションサッカーが浸透し始めた印象を受けた。それだけに期待を持って臨んだ今シーズンだが、リーグ戦初勝利は3試合目のサンフレッチェ広島戦まで待たされることに。その後も不安定な戦いが続いたが、第13節の北海道コンサドーレ札幌戦での勝利から5戦無敗で前半戦を終えた。 ▽新加入選手ではMF原川力が中盤の一角を担い欠かせない存在となる。GK権田修一もここまでフル出場を果たし、右サイドバックではケガで出遅れたDF小林祐三がDF藤田優人とのポジション争いを制して定位置を確保。FW趙東建も体の強さや馬力を見せ、チームトップタイの3得点を記録している。FWビクトル・イバルボは持ち味を徐々に出しつつあったが、無得点で前半戦を終え、選手登録を抹消された。 ▽一方の既存選手では、MF福田晃斗が持ち前の運動量を活かしてポジションを確保し、チームの心臟までに成長。ベテランの域に入ったMF高橋義希も全試合に出場。DF吉田豊、DFキム・ミンヒョクも最終ラインを支える活躍を見せる中、エースのFW豊田陽平は負傷の影響もあり現在もトップコンデイションを取り戻せず。また、MF鎌田大地がフランクフルトへと移籍し、後半戦での巻き返しに向けてエースの復活が待たれる。 ◆ポジション別採点(C)CWS Brains,LTD.【GK&DF】50点/100点満点 ▽開幕前に守護神のGK林彰洋がFC東京に移籍。大崩れする可能性もあったが、権田がその穴を埋めた。バックラインもキム・ミンヒョク、DF谷口博之をセンターに、左の吉田ら昨シーズンのメンバーが固めていたが、谷口の長期離脱によりDF青木剛が起用されている。右サイドバックは藤田と小林が高いレベルで争っているものの、失点22は予定より多いはずだ。上位陣は20点を割る失点数だけに、後半戦で巻き返すためにはもうひと踏ん張りが必要か。 【MF】60/100点満点 ▽フィッカデンティスタイルの軸となる中盤では、アンカーの高橋、インサイドハーフの福田、トップ下の鎌田ら既存の選手に原川がフィット。これまでとは違い、中盤からしっかりとビルドアップするスタイルが定着してきた。鎌田が移籍したことを考えれば、MF小川佳純やMF水野晃樹、FW小野裕二といった期待された新加入選手たちの貢献度が上がって欲しいところ。チーム全体でコンセプトの共有ができれば、浮上のきっかけをつかめるだろう。 【FW】20/100点満点 ▽ストライカー陣では上記にあるように豊田の負傷が大きく響いた。さらに期待されたイバルボも10試合で無得点に終わり6月30日に登録を抹消。趙東建も3得点とある程度結果を残したが、結局は豊田の4得点がチーム内で最多となるなど、改めて得点力の課題が浮き彫りとなった。 ◆超WS的前半戦チーム内GOODプレーヤー(c)J.LEAGUE PHOTOSMF高橋義希(32歳/No.14) 明治安田生命J1リーグ:17試合(先発15回)/1得点 ▽前半戦MVPは中盤のダイナモとして躍動した高橋を選出。Jリーグが発表しているトラッキングデータの上位3つは高橋であり、13㎞後半を走破。さらに上位10傑で6回選出されるなど、恐ろしい運動量を誇る。チームの心臓として、豊富な運動量と正確なボール奪取でピンチの芽を摘み、そのままビルドアップに加わって攻撃を組み立てるなどチームスタイルにマッチしたプレーを見せた。 ◆超WS的前半戦チーム内BADプレーヤー FW豊田陽平(32歳/No.11) 明治安田生命J1リーグ:14試合(先発13回)/4得点 ▽今シーズンは、チームが個性的なストライカーを獲得しただけに、豊田にかかる負担は減ると思われた。しかし、相手に脅威を与えるだけのユニットは形成できず、自身も外傷性気胸による離脱からコンディションを落とした。前半戦では4得点に終わり、5シーズン続けているJ1での2桁得点にも黄信号が灯っている。チームの戦い方は変わりつつあるものの、豊田がエースであることに変わりはない。それだけに不満の残る前半戦のパフォーマンスだった。 ◆鎌田の抜けた穴を補い、得点力の改善が必要 ▽後半戦に向けて大きなポイントは、フランクフルトに移籍した鎌田が抜けた穴だ。中断期間は1カ月あるが、堅実的なフィッカデンティ監督がフォーメーション変更を行うことは考えにくく、既存の選手を当てはめて成熟度を高めるだろう。第17節のヴァンフォーレ甲府戦では小野がトップ下を務めており、今後も小野が攻撃のタクトを振るう存在となるはずだ。良いコンビネーションを見せている中盤の3人と前線を結ぶ重要な存在だけに、後半戦は小野のタスクがさらに増えるはずだ。 ▽また、ここまで得点が少ないフォワード陣の奮起も必要だ。エース・豊田の復調に頼るだけでなく、チームとしてフィニッシュに持ち込む形を構築したい。登録を抹消されたイバルボも完全移籍に向けた交渉中というだけに、前半戦の不甲斐ないパフォーマンスを払しょくしたいところ。出場機会が限られているFW富山貴光やFW池田圭、U-20日本代表にも選出されているFW田川亨介ら控え組の活躍にも期待したい。 2017.07.18 17:00 Tue
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