コラム

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【原ゆみこのマドリッド】ボールを追うばかりなのは辛い…

▽「忘れちゃうこともあるんだ」そんな風に私が笑いを噛み殺していたのは月曜日、CLグループリーグのレアル・マドリー戦を控え、サンティアゴ・ベルナベウで記者会見をしたポチェッティーノ監督が「パフォーマンスって何だっけ」と横のアシスタントコーチに訊いているのを目撃した時のことでした。いやあ、当人がアルゼンチン人とあって、質疑応答もどちらかというとスペイン語の方が多かったんですけどね。実際、英語とスペイン語には語尾だけ変えればいい似た単語も多いんですが、rendimiento(レンディミエントー/パフォーマンス)はちょっと連想が不可能。うーん、サウサンプトンにもトッテナムにも母国語で会話できる選手は結構いたはずですが、さすがイギリス暮らしが4年も続くと、咄嗟に出てこないこともある? ▽まあ、些細なことはともかく、その日は昨今、プレミアリーグを席巻しているハリー・ケインを一目見たくて、トッテナムのスタジアム練習を見学に行った私でしたが、ホームゲーム初戦のアポエルとは違い、ピッチでは他にもGKロリスを始め、ソン・フンミンやフェルナンド・ジョレンテといった私でも見分けられる選手がいた上、フィジカルコーチがエクササイズの指示を英語で出しているだけで何か本格的なサッカーをやっているように思えるのは私だけ? CLの割に意外とTVカメラの数が少なく、まだチケットも残っていると聞くため、この火曜午後8時45分(日本時間翌午前3時45分)からの対戦はそれ程、注目カードではないのかもしれませんが、1分け1敗で次は敗退の危機にも陥りかねないどこぞのチームとは違って、トッテナムもマドリーも2連勝中と、グループ首位の高みをガチンコで争う大事な試合ですからね。 ▽先週末のリーガ戦ではGKケイロル・ナバスを始め、ヴァランやモドリッチ、カゼミロ、イスコらをローテーションしたジダン監督も今回は「La primera final por el grupo es manana/ラ・プリメーラ・フィナル・ポル・エル・グルッポ・エス・マニャーナ(グループリーグ最初の決勝)」と言っていたため、ファンは大喜びするものの、心臓に悪いお家芸、土壇場での決勝ゴールなどに頼らなくても済むよう、ベスト中のベストメンバーで挑むはずですが、さて。折しも今季のリーガで初ゴールを挙げたばかりのクリスティアーノ・ロナウドもCLでは4得点と順調なだけに、現在5得点でランキングトップを走るケインとのストライカー対決は絶対、見逃せないところでしょう。 ▽そうそう、その土曜のリーガ戦はヘタフェとのミニダービーだったマドリーなんですが、マドリッドの弟分はバルサ戦同様、ボールがあまり速く走りすぎないよう、少々長めにコリセウム・アルフォンソ・ペレスの芝を剪定。それが却って裏目に出てしまったんでしょうか、アルバロ・ヒメネスの早期負傷交代のアクシデントにも関わらず、何とか相手を無得点に抑えていた前半38分、チャンスを与えてしまったのはCBのカラでした。ええ、自陣エリア前のFKを蹴る時に滑り、ボールが敵へ。そこから切り込んできたベンゼマにタックルを挑むもかわされ、最後はシュートを決められてしまったとなれば、後で当人が「Algo no estamos haciendo bien/アルゴ・ノー・エスタモス・アシエンドー・ビエン(ウチは何か上手くやれていない)。最高責任者の監督から用具係までね」と、失点の原因が選手たち以外にもあることを強調していたのも仕方ない? ▽ただこの1点は後半、11分にファイルが出したラストパスをホルヘ・モリーナがゴール前から流し込み、いえ、リプレー映像だと、ナチョかマルコス・ジョレンテのオウンゴールにも見えなくないんですけどね。モリーナも「Por poner, que me lo pongan a mi/ポル・ポネール、け・メ・ロ・ポンガン・ア・ミー(誰のゴールにするかだったら、ボクにしてくれたらいい)。最後かどうかはわからないけど、足を出して触ったのは確かだよ」と言っていましたし、せっかくローテーションで先発できた2人もミソはつけたくなかったか、得点者として名乗りは挙げず。これでスコアは1-1の同点となったんですが…ここでボルダラス監督が守りに入ってしまったのは残念だったかと。 ▽もちろん手持ちの選手レベルに大きな差があるため、仕方ない面もあるんですけどね。後半途中からベテランボランチのセルヒオ・モラを入れるのは今季のヘタフェのお約束なんですが、この日は彼がベンチにいなかったため、初出場となるラセンをアマスに代えて20分に投入。対するジダン監督もなかなか勝ち越し点が入らなかったため、26分にスペイン代表イスラエル戦の2匹目のドジョウを狙ったか、スーパーサブのカードを切ります。それはイスコで、どうやらその日はプレーさせるつもりはなかったようなんですが、おかげでその直後、クロースからのFKをゴールすぐ前でvolea(ボレア/ボレーシュート)しながら、信じられないことに外してしまったロナウドも面目躍如できることに。 ▽そう、後でボルダラス監督も「Teniamos problemas a nivel fisico/テニアモス・プロブレマス・ア・ニベル・フィシコ(ウチには体力的な問題があった)」と認めていたように、格上相手に必死に守った結果、明らかに終盤のヘアタフェは燃料切れに。そこでボランチのアランバッリをブルーノに代え、5人DF体制で逃げ切りを図ったんですが、40分、何とそれを嘲笑うかのようにイスコのパスが守備ラインをふわりと超え、抜け出したロナウドがシュート。これが決勝点となって、1-2で負けてしまうんですから、まさに勝負とは非情です。おまけに今季、あとちょっとのところの失点で勝ち点1を失ってしまうのはセビージャ、バルサ、デポルティボ戦に続き、この試合で4試合目となれば、ヘタフェの面々がショックを受けていたのもムリないかと。 ▽うーん、丁度、中足骨のヒビを治す手術をした柴崎岳選手も日本に帰国していたため、先週は練習見学をサボッてしまった私でしたが、このチーム、もともとマドリーやアトレティコに比べ、1回のセッションが2時間前後と沢山、トレーニングはしているんですけどね。もしや試合後、「Isco juega asi porque le sale, es lo que lleva dentro/イスコ・フエガ・アシー・ポルケ・レ・サレ、セ・ロ・ケ・ジェバ・デントロ(イスコは自然にああいうプレーをする。自分の中にそれを持っているんだ)」とルーカス・バスケスも言っていたように、才能ある選手ばかりが集まったチームに対抗するには、もっともっと鍛えて、敵の何倍も走れる体力をつけないといけない? ▽ただどんなにフィジカル強化を熱心にしても人間、限界というのはあるもので、それを示してくれたのは同日、バルサを迎えたアトレティコ。間に2時間以上あったため、私も何とかマドリッド郊外南部のヘタフェから市内東北部のワンダ・メトロポリターノに駆けつけることができたんですが、いえ、シメオネ監督のチームが高い位置でプレスをかけ、グリースマンのシュートは2度共、GKテア・シュテーゲンに弾かれてしまったものの、20分には彼らにしては珍しく19回もパスを繋ぐことに成功。それだけでも僥倖だったのに、最後はサウルがエリア外から利き足でない右で放ったシュートが決まり、冗談のように先制できてしまった前半はまだ良かったんですけどね。 ▽実際、カタルーニャ州独立問題にはまだ決着がついていないものの、スタンドにはスペイン国旗を掲げるかなりの数のファンがいたぐらいで当分、ピケへのpito(ピト/ブーイング)は各地のスタジアムで恒例行事となる気配が濃厚とはいえ、試合中に不穏な雰囲気はまったくなし。予想外のリードに場内も盛り上がったんですが、後半があれではねえ。とりわけバルサがイニエスタとセメドを下げ、デウロフェウとセルジ・ロベルトを入れて攻勢に入った15分以降はとにかく、いつ点を取られるかという恐怖と闘うだけになるとは一体、誰が予想できた? ▽それも「El plan era intentar aguantar y salir a la contra cuando dejasen espacios/エル・プラン・エラ・インテンタール・アグアンタル・イ・サリール・ア・ラ・コントラ・クアンドー・デハセン・エスパシオス(作戦は耐えて、スペースができたらカウンターに出ることだった)」という彼らが、「Cuando recuperabamos no conseguiamos hacer la salida limpia/クアンドー・レクペラバモス・ノー・コンセギアモス・アセール・ラ・サリーダ・リンピア(ボールを奪い返してもボールをスムーズに出せなかった)。すぐ取り戻されて、また攻められた」(サウール)のが悪いんですけどね。真夏のロス・アンヘレス・デ・サン・ラファエル(マドリッドから1時間の高原リゾート)での地獄のキャンプでしごかれて、弟分より持久力がついているはずのアトレティコだって、健脚自慢のコケも「El equipo ha hecho un gran desgaste fisico/エル・エキポ・ア・エッチョー・ウン・グラン・デスガステ・フィシコ(チームの体力消耗は凄かった)」と言っていたように、ずっとボールを追ってばかりでは疲れるんですよ。 ▽そう、シメオネ監督もカラスコをトーマスに代え、守備固めに入ったんですが、ファンもあまりの劣勢ぶりに心を砕かれたか、応援の声も途絶えていた36分、セルジ・ロベルトのクロスをルイス・スアレスがファンフランの目の前でヘッド。こんな形で同点にされているなんて、もう体力の限界で頭が働かなかった故のポカとしか思えませんが、その後もピンチは到来します。ええ、ロスタイム終了間際など、エリアすぐ前でFKがバルサに与えられ、メッシがキッカーに立ったため、誰もが最悪の結末を予想したんですが…大丈夫、その日も再三のparadon(パラドン/スーパーセーブ)で失点を防いでくれたGKオブラクがストライクでキャッチしてくれて、試合は1-1の引き分けで終了。ほんの少しだけですが、弟分との差を示すことができたかと。 ▽まあ、これまで全勝だったバルサから勝ち点2を奪ったという意味ではアトレティコを褒めてあげるべきなんでしょうけどね。どうにもこの土曜の2試合、サッカーはどんなに凡人が努力できる範囲で体力アップを図ったとて、やっぱり才能の閃きには敵わないんじゃないだろうかという疑問が再浮上してきたのも確か。シメオネ監督など、ゴールを挙げたサウルを「Sigue creciendo/シゲ・クレシエンドー(成長し続けている)。朝も合宿先のホテルでジムに行って夜の試合のために体調を整えるようになったしね」と評価していましたが、いえ、そういうのって普通にやるもので、今までやっていなかったら、そっちの方が問題では? ▽その辺の差がとりわけ、CLのチェルシー戦(1-2で負け)やこのバルサ戦で明らかになってしまったのは悲しいですが、いくら文句を言ったって、FIFA処分のせいでジエゴ・コスタもビトロ(現在ラス・パルマスにレンタル中)も1月までプレーできませんからね。とりあえず、これでお隣さんに順位を追い抜かれてしまったことは忘れて、月曜にはもう水曜のCL3節に備え、空路6時間のアゼルバイジャンに旅立って行った彼らには決勝トーナメント進出の可能性を残すため、とにかくカラバフに勝ってくれることを祈るばかり。うーん、このぐらいの相手には通常、楽勝のはずなんですが、今季はリーガで絶好調のバレンシアはともかく、ジローナ、レガネスにも引き分けているアトレティコだけにちょっと心配ですよね。 ▽え、レガネスが10月の代表戦週間前、スコアレスドローで兄貴分から勝ち点1をもぎ取ったのは決してフロックでなかったことは日曜のマラガ戦で証明されたんじゃないかって?そうですね、相手は今季まだ勝ち点1しかない最下位でしたが、後半に入ってギアを上げたガリターノ監督のチームは11分にはFKからガブリエウが、32分にもカウンターから1対1を制したシマノフスキが決めて、0-2で勝利。おかげでまた6位まで上がって、とうとうオンダ・マドリッド(ローカルラジオ局)の担当レポーターから「Eurolega/エウロレガ」の声まで聞こえてくることに。 ▽確かにこのままの順位で終われば、来季はヨーロッパリーグ出場となりますし、ヘタフェも最盛期にはエウロヘタと呼ばれて欧州遠征を楽しんだものでしたが、ただしこの先の道は険し。何せ、今週末にアスレティックをブタルケに迎えた後、レガネスにはセビージャ、バレンシア、そしてバルサと次々と強敵が待ち構えていますからね。この難所を半分ぐらい引き分けで抑えられれば、まだ夢を見続けられるかと思いますが…その前に定員20名ぐらいしかないようなホームの記者席の少なさはどうにかならない?来季、せっかくヨーロッパの名門が訪ねてきてくれても応援に行けないんじゃ、私も困ってしまいますよ。【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2017.10.17 12:00 Tue
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【原ゆみこのマドリッド】リーガが戻って来る…

▽「あまりピンとはこないけれど」そんな風に私が呟いていたのは木曜日、そろそろリーガ再開が近づいてきたため、マドリッドの4クラブから代表戦に行っていたメンバーについて調べていたところ、弟分レガネスにも来年のW杯に参加できる選手がいるのに気がついた時のことでした。いやあ、アムラバトのプレーするモロッコはまだ、11月の予選最終戦でコートダジュール(コートジボワール)に引き分け以上の成績を残さないと確定しないんですけどね。当人もワトフォードからの1年間のレンタル移籍とあって、大会開催時はレガネスの選手と言っていいのかも微妙なところですが、それでも1人しかいないinternacional(インテルナシオナル/各国代表選手のこと)がロシアに行けるかもしれないとなれば、チームメートたちのいい励みになるかも。 ▽加えてモロッコと言えば、お隣さんヘタフェのファイルや大先輩レアル・マドリーで先日、デビューしたアクラフ・ハキミも同僚になりますからね。強敵イタリアをrepesca(レペスカ/プレーオフ)に追いやって、先週金曜にグループ1位でW杯進出を決めたスペインも来月は親善試合のみですし、それなら私もアフリカ予選を気にする余裕もあるかと。唯一、気になるのはマドリーのモドリッチとコバチッチ、そしてアトレティコのヴルサリコのいるクロアチアが17日の抽選で相手の決まるプレーオフに出場。相手はスウェーデン、北アイルランド、ギリシャ、アイルランドのどれかになるようですが、ここで勝ち抜けないと本大会に行けないとはいえ、まだ1カ月ありますしね。できれば、W杯でもマドリッドのクラブの選手たちがなるたけ沢山、活躍してほしいものの、今は元気でも来年6月にはケガに見舞われていたり、調子が落ちていたりなんてこともあるため、あまり取らぬ狸の皮勘定はしない方が無難ですかね。 ▽え、それでもW杯行きが決まって消化試合となった月曜のイスラエル戦、スペインのロペテギ監督は将来を見据えて、控えメンバーを試しまくっていたじゃないかって?そうですね、キャプテンのセルヒオ・ラモス(マドリー)こそ、「que jugara Ramos es una decision mia/ケ・フガラ・ラモス・エス・ウナ・デシシオン・ミア(ラモスが先発したのは私の決断)。多くの選手を代えたから、彼はプレーすべきだった」という理由でリピートしたんですが、後はアルバニア戦で出場停止だったブスケッツ(バルサ)やペドロ(チェルシー)を除き、あまり代表では馴染みのない選手が並ぶことに。ただ、だからといって、そんなに若いチームという訳でもなく、トップは36歳のアドゥリス(アスレティック)、GKは34歳のレイナ(ナポリ)って、ちょっと世代交代に逆行していた例もなきにしろあらず。 ▽そこへやはり、試合の前夜10時過ぎにチーム全員でエルサレムの嘆きの壁を訪問するなど、観光気分が混じっていたのも災いしたんですかね(https://twitter.com/SeFutbol/status/917120666062729222)。敗退の決まっているイスラエル相手になかなか点を取れず、後半からラモスを下げ、イアゴ・アスパス(セルタ)を入れて3バック制にした上、ロペテギ監督率いるスペインの切り札、イスコ(マドリー)も31分に投入。彼の放ったCKが敵DFにクリアされ、そのボールをイジャラメンディ(レアル・ソシエダ)がエリア外から撃ち込んだシュートが決まってくれたため、何とか0-1で勝利を手に入れた彼らでしたが、まあ他に喜ばしかったのはジョナタン・ビエラ(ラス・パルマス)の代表デビュー、後半にはキャプテンも務めたブスケツの代表100試合出場達成ぐらいだったでしょうか。 ▽そして翌火曜にはスペイン代表の選手たちもそれぞれのチームに帰還、マドリッド勢を乗せた飛行機がバラハス空港に着くのが遅れたため、アトレティコなどは午前11時開始予定のセッションを遅らせて、コケとサウールがマハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場に着くのを待っていたそうですが、やはり次は強敵バルサをワンダ・メトロポリターノに迎える大一番ですからね。今週は私も2度程、彼らの夕方練を見学に行くことに。 ▽ええ、月曜には1月からスペイン代表復帰を目指すジエゴ・コスタはともかく、モンテネグロにまだプレーオフ出場の可能性がありながら、2差試合目は出場停止となったサビッチしか、代表から帰還した選手はグラウンドにいませんでしたが、水曜になると同様に予選敗退が決まったスロベニアから戻ったGKオブラク、すでにベルギーのW杯進出が確定していた1戦目のボスニア・ヘルツェゴビナ戦でゴールを挙げ、次戦出場停止だったカラスコも合流。火曜のベラルーシ戦で1ゴール1アシストと活躍、フランスのW杯出場決定に大きく貢献してきたグリーズマン、2試合目のサウジアラビアとの親善試合では2得点したものの、ガーナの予選敗退を防ぐことはできなかったトマスはジムにいたとかで、姿を見ることはできなかったんですが、朗報は代表選週間直前のレガネス戦をケガで欠場したフィリペ・ルイスとルカスの両名が完全復活していたことでしょうか。 ▽そう、何せ弟分とのミニダービーでは本職はもとより、CB兼任の控えも欠き、苦肉の策で左SBをサウールがやらされていたなんてこともありましたからね。別にそればかりがスコアレスドローに終わった理由ではありませんが、とりわけ予選最終節エクアドル戦でハットトリック、アルゼンチンを1-3の逆転勝利に導いて、土壇場で劇的なW杯出場を達成したメッシを迎えるとなると、やはりこのポジションには百戦練磨のフィリペ・ルイスにいてもらいたいもの。いえ、何度も対決している当人は「Es imposible parar a Messi uno contra uno sin faltas/エス・インポシブレ・パラール・ア・メッシ・ウノ・コントラ・ウノ・シン・ファルタス(メッシを1対1でファールなしに止めるのは不可能)。自分が1人の時、ボールを持って向かって来られたら、引っ張るとか、何か変なことをしない限り、20回のうち1度ぐらいしか勝てない」と言っていましたけどね。 ▽それでも不慣れな選手が対峙したら、相手は今季リーガでも11得点していますから、勢い余って、レッドカードでももらってしまうんじゃないかという心配があるからですが、加えてバルサにはまだ今季2ゴールとはいえ、ウルグアイがW杯行きを決めた最終節、ボリビア戦でdoblate(ドブレテ/1試合2得点のこと)してきたルイス・スアレスの脅威も。木曜夕方の練習から合流した同僚のゴディンが、間が悪くもその試合でオウンゴールしてしまったなんてこともありましたしね。おまけにスペイン代表戦をケガで欠場、その間にクラブと期限なし契約延長更改をしたイニエスタも回復し、累積警告でイスラエルに行かなかったピケもセットプレーでは要注意となると、シメオネ監督もスタメン守備陣はよくよく考えて選ばないと。 ▽そんなアトレティコvsバルサ戦は結局、カタルーニャ州の独立宣言が議会でされたかされないか、曖昧なまま、延期状態に入ったようなので、相手はスペイン・:リーガのチームのまま、予定通り土曜の午後8時45分(日本時間翌午前3時45分)からキックオフ。幸いクロアチアがウクライナに勝ってプレーオフ進出を決めた試合で筋肉痛になったヴルサリコも金曜には練習に参加できていますが、右SBの先発はこの2週間、じっくりトレーニングを積んだファンフランになる目が高い?ちなみにその彼曰く、バルサ戦での「La clave es que no se sientan comodos/ラ・クラベ・エス・ケ・ノー・セ・シエンタン・コモドス(カギは相手に心地良くプレーさせないこと)」だとか。 ▽ただ、今回はホームゲームとはいえ、フィリペ・ルイスも「ビセンテ・カルデロンではドリブルしやすい場所、どこに窪みがあるか、何時なら日差しに目をくらませられないとか、全部わかっていた。Esa es la soltura que aun no tenemos en el Wanda/エサ・エス・ラ・ソルトゥーラ・ケ・アウン・ノー・テネモス・エン・エル・ワンダ(それがまだボクらがワンダでノビノビプレーできてない理由なんだ)」と言っていたように、アトレティコ自身も3試合目とあって、未だに手探り状態のところがありますからね。このparon(パロン/リーガの停止期間)でスタジアム内や周辺の工事もかなり進んだと聞きますが、今回は私も時間的にギリギリの到着になるため、あまりわかりにくくなっていないと助かるかと。 ▽というのもその土曜には午後4時15分(日本時間午後11時15分)から、コリセウム・アルフォンソ・ペレスに弟分のヘタフェがマドリーを迎えるからで、こちらにはクリスチアーノ・ロナウドと共に火曜のスイス戦に勝利、ポルトガルのW杯行きを決めたアントゥネスがいるんですけどね。実際、ファジルのモロッコもそれに続けば、日本代表の柴崎岳選手と合わせ、W杯に3人も参加できるかもしれないというのは昇格組ながら、ヘタフェはかなりいい人材を擁していると言っていいかと。 ▽それでも「Nosotros tenemos que confiar en nuestras cualidades/ノソトロス・テネモス・ケ・コンフィアール・エン・ヌエストラス・クアリダーデス(ボクらは自分たちの質の高さを信じないといけない)。サッカー選手なんだから、自分たちの才能や努力を信じないと」(アントゥネス)と、マドリー戦前にはどこか、精神論頼みになってしまうのは仕方ないことで、何せ相手にはそのロナウドを始め、ラモス、イスコ、アセンシオ、ナチョ、そしてウィルス感染による心膜炎は快方に向かっているものの、まだこの試合には出られないカルバハルらスペイン代表勢の面々、1試合目でドイツのW杯出場が決まったため、お役御免で早期帰還をしたクロース、フランス代表でバルサのユムティティとCBコンビを組んでいるヴァラン、そしてブラジルの初キャプテンを務めてきたカゼミロに、この代表戦週間は負傷のリハビリをしていたマルセロと、ロシアに行くメンバーがゴロゴロいますからね。 ▽そんな中、コスタリカの出場が決まったGKケイロル・ナバスは足のケガでこの試合、カシージャにゴールを譲るようですが、元々、代表戦週間明けのローテーションはジダン監督の恒例行事。ただ1人、目の前でウェールズの敗退が決まるのを見ているしかなかったベイルはふくらはぎのケガで全治1カ月となっているため、当人が落ち込んでいてもこの試合では関係ありませんしね。フランス代表には事情があって呼ばれず、この2週間、ケガが治ってから、バルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場で調子を整えてきたベンゼマやU21ユーロ予選でゴールを挙げたセバジョスなど、却ってモチベーションの高い選手が出てきそうとなれば、やっぱりボルダラス監督のチームが勝利をつかむのは至難の業かと。 ▽まあ現在、首位バルサとマドリーの差がもう勝ち点7もありますし、柴崎選手も12月まで負傷で出られず。頼みの綱のアトレテティコもシメオネ監督がバルサに勝っていないのもあって、これ以上差が開くと優勝戦線が面白くなくなるため、私も今回はそうそう、弟分に肩入れもしていられないんですけどね。コリセウムも今季、2度目のチケット完売だそうですし、スタンドを埋めたサポーターに胸を張れる試合をしてくれればまずは良しとするしかないかと。そうそう、レガネスは日曜にアウェイで最下位のマラガに挑むんですが、こちらは続投が懸かっているミチェル監督には悪いものの、私的にはマドリッド勢の応援一択といったところでしょうか。【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2017.10.13 13:59 Fri
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【倉井史也のJリーグ】今週はやっぱり代表のことから振り返られないといけないでしょ!? の巻

▽日本代表の取材に行くと、これが編集部の人たちも来てるわけですよ。で、その方々がお聞きあそばすことがあるわけですな。「今回どんな原稿書くんですか?」みたいな。正直者のワテクシは「今週のコラムは構想3年執筆15分で、こんな感じの内容でございます。へへー」とひれ伏しながら申し上げる次第でして。 ▽で、原稿を送ると編集部の人から「聞いてたとおりの内容ですね!」みたいな返事が来たりするわけです。え? もしかしてご不満? つーか、こんなとき全然別の原稿出したほうがいいわけ? したら「まるで違う内容ですね!」とか来ちゃうんじゃないの? ど、どうすればいいんですか、ワタクシ? ▽とりあえず、こうやって字数を稼がせてもらうネタになったんでいいなかって。あ、いえ、本心じゃございません。だって、代表ですっかりみんなJリーグのこと忘れてるでしょうから、ちょっと頭をほぐして週末の話題に入ったほうがイイと思うんですよ。ええ。 ▽だって今週は日本代表がJリーグに直結してるでしょ。首位鹿島は昌子源と植田直通が呼ばれて、昌子は周りと連携ができてない感じで使われて、引き分けたら監督は怒っちゃったなんて、えらい理不尽な目に遭わされてるし。植田は散々待たせたあげくに使われないし。3位の柏からただ1人呼ばれた中村航輔にしても、結局は練習だけになっちゃったし。シーズン終盤にこれって、ちょっと精神的にドスンと来るんじゃないですか? ▽そんな中で2位川崎Fの車屋紳太郎だけは、ちょっと気分よくチームに帰ってるんじゃないですか? 初招集ながら45分間もプレーさせてもらえたし、アディショナルタイムにはいいカットインから同点ゴールの基点になったし。これはなかなかアピールしたんじゃないですか? あ、そう言えば去年、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は「川崎Fがいいサッカーしてる」って言ってました。 ▽ってことはですよ、今週末から川崎Fの逆転初優勝のドラマがガッツリ始まるわけですか? もしかして3冠いっちゃいます? これまでシルバーコレクターだったけど、取り始めたら一気に集める的な? ▽あー、ワタクシにはもうケンゴがカップ持って泣いてる絵が浮かんじゃって仕方がない。そうか、そのために今まで苦労してたんですね、そうですね、わかります。しかも中村憲剛は次節出場すればJ1通算400試合達成ですからね。 ▽14日、川崎Fがホームに迎えるのは調子の波が激しい仙台で、白星と黒星が交互に並ぶ相手なのです。好調を維持してる川崎Fだったら、これはきっちり勝ち点3を加えるでしょ! え? 仙台は前節負けているから今週は白星の番? お、怖ろしいこと言わないで。そりゃ確かに、優勝が懸かってくると、川崎Fはどこかに一抹の不安を抱えている感じが……。【倉井史也】 試合当日は、はやる気持ちを抑えられずスタジアムに受け付け開始と同時に駆けつけ、選手のバスが両方行ってしまうまで名残を惜しむ。自慢は対戦カードの因縁をよく覚えていること。特にサポーター寄りのネタが得意。パッと見は若いが実は年齢不詳のライター。 2017.10.13 06:30 Fri
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【六川亨の日本サッカー見聞録】U-17W杯で日本はフランスに完敗。見たい試合を探す苦労を痛感

▽個人的な感想ではあるが、これだけ日本のサッカーはあらゆるカテゴリーで活躍しているのだから、W杯という世界大会は公共放送であるNHKに、BSでもいいからライブ中継して欲しいということだ。 ▽今シーズンからダ・ゾーンに加入し、ルヴァン杯などを視聴するためスカパー! とも契約した。さらにACLを見るには日テレとの契約視聴が必要だ。そして昨日のインドで開催中のU-17W杯は、フジテレビのオンデマンドと契約しないと見られない。これほどストレスのかかる環境は、利用者にとって負担になるのではないだろうか。 ▽こうしたジレンマを解消すべく、U-17W杯の日本対フランス戦は、仕事仲間がネットで調べ、ライブ中継しているサッカー居酒屋を探し出し、昨夜は西武池袋線の中村橋にあるお店で同業者や旧知のサッカー解説者である川勝良一氏や代理人のI氏らとともに観戦した。いつもは現場にいることが多いものの、こうしてテレビ観戦すると、今回と同じ環境にありながら、現地に赴き、あるいはスポーツバーで声援を送るファン・サポーターの熱意を改めて感じる貴重な経験をできた。 ▽ただ、試合は日本の完敗だった。期待の久保建英は相手のハードマークに持ち味を消され、平川怜もゲームを作ることができなかった。給水時間があったため、かなり高温多湿の劣悪な試合環境だったことは推測される。 ▽フランスとは2015年の国際大会で勝っていたものの、今回は体のぶつけ合い、ハリルホジッチ監督の言うデュエルで圧倒された。「これほどまで体をぶつけてくるのか」という激しさ。元々、身体能力で凌駕しているフランスが本気で挑んで来る。それだけ日本のスキルを消すにはデュエルで勝負するのが効果的と判断したのだろう。 ▽それは今回のU-17W杯だけでなく、なでしこジャパンが現在は劣勢を余儀なくされていることにもつながる。日本のスキルを消すにはフィジカルで勝負する――だからこそハリルホジッチ監督はデュエルや体脂肪率にこだわるのだろう。 ▽話をフランス戦に戻すと、欧州選手権の得点王であるグイリに2ゴールを奪われた。左サイドからの突破を得意にして、日本は開始直後から何度も決定機を作られた。一瞬にしてトップスピードにギアアップする瞬間的な速さに、日本のDF陣は対応できなかった。シュートの技術もアイデアが抱負で、決まらなかったもののアウトサイドで狙ったり、右足インフロントで巻くようなシュートで右上スミを狙ったりするなど、17歳以下とは思えないクレバーな選手だった。恐らく次代のフランス代表を担う逸材だろう。 ▽対する日本は、最終戦がニューカレドニアということもあり、グループ2位通過はほぼ確定だろう。山場となる決勝トーナメントの相手は、現在のところフランスと並んで優勝候補のイングランドが有力だ。そして、ここを突破できれば一気にファイナリスト進出も見えてくる。そのためにも、久保の強気のプレーに期待したい。 ▽それにしても、NHKが中継しないのは残念でならない。 【六川亨】1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた、博識ジャーナリストである。 2017.10.12 17:16 Thu
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【日本代表コラム】「バランス」、「新戦力」に不安…深刻な“3番手”不足

▽「監督になって最悪の試合」「本当に謝罪したい」──ハイチ戦を引き分けた後の記者会見で、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は繰り返し、この言葉を発していた。 ▽豊田スタジアムで行われたニュージーランド代表戦を2-1で勝利した日本は、その試合からDF長友佑都(インテル)、DF槙野智章(浦和レッズ)以外の9名を変更。フレッシュな顔ぶれが並び、ハイチ戦がスタートした。果たして「バランス」、「新戦力」、「結果」はどうだったのか。 ◆崩れたバランス…カギは「アンカー」Getty Images▽倉田秋(ガンバ大阪)の2戦連発弾、杉本健勇(セレッソ大阪)の代表初ゴールで幸先良く2点のリードを奪った日本。しかし、2点目を獲って以降は決定機を生かすことができず、その後に逆転される事態となった。 ▽この日は中盤から前が初めて組むメンバーが多く、攻撃も単調に終わる場面が散見された。さらに、意思の疎通が取れていないようなプレーも見られ、徐々に歯車が噛み合わなくなっていった。 ▽特に気になったのは、アンカーの位置に入った遠藤航(浦和レッズ)だ。インサイドハーフに小林祐希(ヘーレンフェーン)、倉田秋(ガンバ大阪)を配置したことで、守備面での貢献が求められた遠藤。序盤は鋭い出足でボールを奪う場面も見られたが、徐々に立ち位置が不安定になっていった。 ▽クラブでプレーするポジションとは違うという点もあるが、U-23日本代表ではプレーしていたポジション。しかし、小林や倉田との息が合わないプレーが目立ち、ピッチ上で檄を飛ばされるような場面も。安定感をもたらせられなかったことで、徐々にハイチにペースを握られてしまった。 ▽遠藤だけでなくメンバーを多く入れ替えたことで、チームを立て直すことができない部分も多く見られた。レギュラーと考えられる15名程度の選手と比べ、全体的にチグハグさが目立った印象だ。原口元気は「自分よりチームのバラバラ感が強かった」と試合後にコメントするほどだった。 ◆新戦力は多く起用も、目に留まった選手はなしGetty Images▽前述のとおり、普段試合にあまり出ていない選手が多く出場したこの試合。結果を見ても分かる通り、チームに違いを見せていた選手は少なかった。杉本が初ゴールを決めたことや、ニュージーランド戦で途中出場ながら決勝ゴールを決めた倉田が2戦連続でゴールを奪ったことなどは高材料だ。 ▽また、代表デビューとなった車屋紳太郎(川崎フロンターレ)が左利きの左サイドバックらしさを発揮し、決勝点に絡むプレーを披露。久々の出場となった酒井高徳(ハンブルガーSV)が積極的に攻め上がり、同点ゴールを呼ぶシュートを放つなど、好材料がなかったわけではない。 ▽しかし、改めてレギュラー組との差を感じさせられ、底上げが急務となるポジションがいくつかあることも浮き彫りとなった。「何人かの選手の弱さ、脆さに、ちょっとガッカリしている」とハリルホジッチ監督が語ったように、ポイントである“デュエル”で負けているシーンも多く見られた。 ▽残された期間は8カ月。国内外の選手が集まれるチャンスはそう多くない状況で、このような試合をしてしまったことは、チーム強化に“ストップ”をかけられてしまった感覚だろう。しかし、改めて問題点を明確にされたことをプラスに捉えることもできる。「全ての面でトレーニングしなければいけないことが、たくさんある」とハリルホジッチ監督も語った通り、レベルアップが各個人に求められる。 ◆土壇場でなんとかドローに持ち込むGetty Images▽2点差をひっくり返されてしまった日本は、大迫勇也(ケルン)、香川真司(ドルトムント)を続けて投入。攻勢に出る采配を振るい、その香川が最後にゴールを決めた。 ▽失点を喫してからというもの、チグハグさが消えなかった日本だったが、徐々に既存の選手を起用することで安定感が増し、終盤は押し込み続けていた。決して褒められる結果ではないが、敗戦を回避し、追いついたという部分はプラスにも考えられる。しかし、結果を残したのが既存のメンバーだったことは、テストという点では物足りなかった。 ◆浮き彫りになった“3番手”不足Getty Images▽キリンチャレンジカップサッカー2017の2試合を通じて、多くの選手を起用したハリルホジッチ監督。しかし、改めてレギュラー組と控え組の差が浮き彫りになった印象だ。特に、“3番手”の選手が不足している感が否めない。 ▽例えば、センターバック。吉田麻也(サウサンプトン)が不動の1番手であり、昌子源(鹿島アントラーズ)が2番手に付ける格好だ。しかし、それまでは森重真人(FC東京)が吉田をコンビを組んでいたこともあり、現状での3番手が不透明だ。2試合フル出場を果たした槙野は、まずまずのパフォーマンスだったが、特にハイチ戦は満足していい内容ではなかった。植田は出場の機会がないまま終わり、依然として“3番手”が決まらない。 ▽アンカーも同様だ。ニュージーランド戦でアンカーを務めた山口蛍(セレッソ大阪)、さらにヒザのケガの影響も考慮して招集外となった長谷部誠(フランクフルト)は安定したパフォーマンスを見せている。ダブルボランチでもアンカーでも起用できる2人。しかし、ここも“3番手”が不在だ。遠藤のパフォーマンスは追試の対象となるだろう。新たな戦力がこのポジションに割って入る可能性も十二分にあるだろう。 ▽センターフォワードも同じことが言える。今回は招集外となった岡崎慎司(レスター・シティ)、ニュージーランド戦で先発し、ハイチ戦も途中出場した大迫は軸に成り得る。しかし、杉本は不慣れな1トップの動きを体現できていない。Jリーグでゴールを量産しているだけに、日本代表のやり方をモノにできればいいが、現時点ではテストを続けることになるはずだ。 ▽「私には13人から15人、しっかりプレーしてほしい選手がいる」とハイチ戦の前日会見でハリルホジッチ監督はコメントしていた。つまり、11人の先発と交代で起用する可能性のある選手は目処を立てているということの表れでもある。15人と考えれば、残る枠は8名。“3番手”に成り得る選手、または1番手、2番手を追い越す選手が現れることが、日本のベースアップにつながるだろう。 《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》 2017.10.11 23:15 Wed
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【原ゆみこのマドリッド】これなら期待してもいいかも…

▽「まだ考えるには気が早いよね」そんな風に私が首を振っていたのは日曜日、スペインのロシア・ワールドカップ予選最終節が余裕の消化試合となってしまったせいでしょうかね。スポーツ紙の代表ページではもう、来年6月のW杯ロシア大会行き選手名が取り沙汰されているのを見た時のことでした。いやあ、私は、これで11月の代表ウィークは親善試合三昧、ホームゲームの会場を引き受ける予定のワンダ・メトロポリターノで初めてプレーする相手はどの国なのかの方が気になってしまったんですけどね。ロペテギ監督にはすでに16人の固定メンバーがいると言われても今回、モラタ(チェルシー)、カルバハル(レアル・マドリー)、イニエスタ(バルサ)の常連が欠けていたように、本大会まであと半年以上もあるとなれば、負傷者の発生はもとより、各人の調子自体も大きく変わっている可能性があったから。 ▽ただそうは言っても逆にもし、この11月に開催するんだったら、2014年のW杯ブラジル大会ではグループリーグ敗退、2016年ユーロでもベスト16で姿を消すという残念ぶりだったスペインも再び、優勝候補に入れるんじゃないかと思わせてくれたのが金曜のアルバニア戦だったのは事実。そう、試合前はカタルーニャ州の独立を問う住民投票に対するコメントetc.のせいで、ピケ(バルサ)にしかスポットが当たっていなかったような代表チームだったんですが、ロペテギ監督は世間の騒音に惑わされず、着々と準備を整えていたよう。リコ・ペレス(2部Bエルクレスのホーム)での一戦に秘密兵器を投入とは、スタメンを見て驚いたのは私だけではなかったかと。 ▽それは今季、好調バレンシアを支えるFWロドリゴと当日、ホテルでの軽食時間に先発を告げられ、すぐに母親に電話して伝えたところ、「Pobrecita, casi le da un ataque cuando se lo he dicho/ポブレシータ、カシー・レ・ダ・ウン・アタケ・クアンドー・セー・ロ・エ・ディッチョー(可哀そうに、ボクが先発すると言うと心臓発作を起こさんばかりだったよ)」という22歳のオドリオソラ(レアル・ソシエダ)ら新顔の抜擢。いえ、この夏、ポーランドで共にU21ユーロ準優勝という結果を残したサウール(アトレティコ)も実は代表での先発はその日が初めてだったんですけどね。 ▽そこへイスコ(マドリー)、コケ(アトレティコ)、チアゴ(バイエルン)、GKデ・ヘア(マンチェスター・ユナイテッド)ら、ロペテギ監督の下、2013年のU21ユーロで優勝したメンバーが加わり、2008年~2012年に国際メジャータイトル三連覇を達成した黄金期メンバーはシルバ(マンチェスター・シティ)、セルヒオ・ラモス(マドリー)、ピケ、ジョルディ・アルバ(バルサ)の4人しかいないって、おやおや、いつの間にか随分、世代交代が進んでいるじゃないですか。 ▽実際、若いメンバーが多いせいか、ピッチに上がった選手たちも気合十分。ピケがボールを持つたびスタンドから湧き上がるpito(ピト/ブーイング)とaplauso(アプラウソ/拍手)など、まったく意に介さず、スペインは序盤から高い位置でプレッシャーをかけてボールを独占します。それこそ30分ぐらいまで、TV画面に時折映るポゼッション率もアルバニアが30%を切っていたぐらいなんですが、この日は嬉しいことにゴールも順調に決まってくれたから、助かったの何のって。 ▽そう、16分にはそれまで2度程、シュートを外していたCFのロドリゴがイスコの浮き球パスをエリア内、コントロールの難しいボールながら器用にGKベリシャ(アタランタ)の手の届かないゴール右上に撃ち込んで先制。続いて23分にはデ・ヘアから始まって18本目、最後は代表に来るといつも「El balon va super rapido!/エル・バロン・バ・ア・スーペル・ラピド(ボールが超速く動く)」と戸惑いながら、2、3日経つと慣れるというコケがスルーパスを送り、イスコが見事な弾丸シュートでフィニッシュすることに。おまけにその3分後にはオドリオソラが右サイドを上がりきり、そのクロスを2列目から飛び込んだチアゴがヘッド。あっさり3点目をゲットしているんですから、まさに目を見張るような効率の良さじゃないですか。 ▽え、中でも9月の予選でもイタリア戦で2ゴール、リヒテンシュタイン戦でも1ゴールを挙げているイスコの代表での活躍ぶりは特筆に値するんじゃないかって?そうですね、後で当人も「クラブであまり出ていなかった時も呼んでくれた監督には感謝している。Yo intento devolverle la confianza en el campo/ジョ・インテントー・デボルベールレ・ラ・コンフィアンサ・エン・エル・カンポ(ボクはその信頼をピッチで返そうとしているんだ)」と言っていましたが、その相乗効果か、今季はマドリーでも頼りになる存在になっているのは誰しも認めるところ。この調子を維持してくれれば、W杯でも2014年優勝時のイニエスタ的役割が期待できるかも。 ▽同時にブスケツ(バルサ)の出場停止を受け、本人は「No es algo nuevo para mi, Julen me conocia en esa posicion de categorias inferiors/ノー・エス・アルゴ・ヌエボ・パラ・ミー、ユーレン・メ・コノシア・エン・エサ・ポシシオン・デ・カテゴリアス・インフェリオーレス(自分にとって新しいことじゃないよ。ロペテギ監督は年代別代表でボクがこのポジションでプレーできることを知っていたのさ)」とは言っていたものの、イジャラメンディ(レアル・ソシエダ)を差し置いて,珍しくDFライン前の1人ボランチという役目を与えられたサウールもかなり上手くやっていたと思いますけどね。U21ユーロではもう少し前の位置で大会ピチチ(得点王)もゲットしている彼だけに、このまま精進を続ければ、本大会でも中盤の万能選手として重宝されるのは間違いありませんって。 ▽ただそれ以降、とりわけ後半のスペインは「no me ha gustado porque hemos perdido el control/ノー・メ・ア・グスタードー・ポルケ・エモス・ペルディードー・エル・コントロル(ウチがコントロールを失ってしまったのは気に入らなかった)」とロペテギ監督も言っていた状態で、いえ、別にイエローカードを受けたピケがナチョ(マドリー)に代わったのは関係なかったと思いますけどね。アルバニアもゴール枠に当たったシュートが2本あったものの、得点するまでには至らず。そのまま3-0でスペインが勝利すると、終了後には2位のイタリアがマケドニアと1-1で引き分けたという報も入り、「En el vestuario hemos cantado, saltado y bailado/エン・エル・ベストゥアリオ・エモス・カンタードー、サルタードー・イ・バイラードー(ロッカールームでウチは歌って跳んで踊った)」(ロペテギ監督)と、最終節を残してのW杯出場決定をお祝いできることに(https://twitter.com/andresiniesta8/status/916578309978447873)。 ▽おかげで翌日、午前中に予定されていたセッションは中止となり、代わりに途中出場のナチョ、アセンシオ(マドリー)、アドゥリス(アスレティク)を含め、この試合に出場しなかった選手たちはリコ・ペレスのピッチで遅くまで練習させられていましたけどね。午後4時にテル・アビブ行きの飛行機が出るまで自由時間となったのはとりわけ、アルバニア戦の会場となったアリカンテ(スペイン南部のビーチリゾート)の隣町、エルチェの出身で、「Jugar tan cerquita de mi casa es muy especial para mi/フガール・タン・セルキータ・デ・ミ・カサ・エス・ムイ・エスペシアル・パラ・ミー(実家のこんな近くでプレーするのはボクにとって特別)。親族が大勢、会いに来てくれた」サウールなどには嬉しかったかと。 ▽ちなみにそんなスペインではピケ同様、アルバニア戦でイエローカードをもらったシルバは次の試合が出場停止となるため、両人とも土曜には代表を離脱。90分プレーしたものの、足首を捻挫したチアゴも4時間のフライトを免れましたが、彼はイスラエル戦が行われるエルサレムのテディ・スタジアムで2013年U21ユーロに優勝した時のメンバーの1人ですからね。思い出の地を踏めないのはちょっと残念だった? ▽ただ、この月曜午後8時45分(日本時間翌午前3時45分)からの試合ではロペテギ監督も「Habra cambios, vamos a refrescar el equipo/アボラ・カンビオス、バモス・ア・レフレスカール・エル・エキポ(スタメン変更はある。チームをリフレッシュするつもりだ)」と言っていたため、今度はイジャレメンディやバルトラ(ドルトムント)ら、他の当時の仲間や初招集のジョナタン・ビエラ(ラス・パルマス)、再招集のカジェホン(ナポリ)といったところをブスケツが率いていく形になるんでしょうが、ふむふむ、アルバニア戦でフル出場したコケやサウールが休めそうなのは今週末のバルサ戦に向けて嬉しい話かも。 ▽更にアトレティコ勢は日曜にスロベニア、モンテネグロの最終節が終わり、両国共予選敗退となったものの、GKオブラクとサビッチが月曜にはマドリッドに帰還できますしね。すでにW杯出場が決まっていたベルギーのカラスコもこの2戦目は出場停止となり、早期合流が期待されているため、あと気になるのは火曜のベルラーシ戦に1位通過か2位プレーオフかが懸かったフランスのグリーズマン、ほぼウルグアイの出場は決まっているものの、こちらの火曜深夜にボリビア戦があるゴディンとヒメネスの到着が遅いといった辺りですが、まあバルサにも来年のロシアにアルゼンチンが行けないかもしれない瀬戸際にいるメッシやヒザの関節に水が溜まり、手術するしないの話になっているウルグアイのルイス・スアレスなど、イロイロ逆境はありますからね。 ▽まあ、細かいことはまだ予選も全て終了していないですし、後日、お伝えすることにしますが、実はお隣さんにもW杯出場が最終節に懸かっている選手がいるんですよ。その筆頭はクリスティアーノ・ロナウドで、いえ、土曜のアンドラ戦ではあと1枚で出場停止になるイエローカードをフェルナンド・サントス監督が恐れ、当人をベンチ待機に。相手が相手だけにそれでも楽勝できると思ったんでしょうが、前半に点を取れなかったため、後半から投入されたんですけどね。先制点を決めた上、2点目のキッカケになるクロスも上げるという活躍でポルトガルを0-2の勝利に導いて、火曜のスイス戦で勝てば1位でW杯進出が決まるところまで来たんですが、そうでなくとも2位でプレーオフに回れるのが確定しているのはまだ気が楽かと。 ▽それ以上に大変なのはモドリッチがキャプテンを務めるクロアチアで、いえ、アトレティコのヴルサリコも一緒なんですけどね。火曜のウクライナ戦の結果次第では2位で終わっても、最低成績の2位となり、プレーオフ出場権も得られない可能性があるとはビックリ。うーん、微妙なのは代表に合流してふくらはぎのケガが見つかったものの、マドリーに戻らず、カーディフに残ってチームを応援しているベイルのウェールズも同じなんですけどね。最初の試合でW杯出場が決まったドイツのクロースが第2戦参加を免除されたり、土曜の試合でホンジュラスと土壇場で引き分けたケイロル・ナバスのコスタリカが出場決定といった朗報もあるものの、11月の代表戦週間明けはいよいよ、ワンダ・メトロポリターノでの初マドリーダービーとなれば…ジダン監督もプレーオフに参加する選手は多くない方がありがたいかと。 ▽まあ、そんな先の話はともかく、先週末はどこも2連休だったマドリッド勢4チームですが、月曜からは週末のリーガ戦に向けて練習を再開予定。うーん、またしてもこの土曜はヘタフェvsレアル・マドリーのミニダービーが午後4時15分からコリセウム・アルフォンソ・ペレスで開催、午後8時45分にはワンダ・メトロポリターノでアトレティコvsバルサ戦となるため、綱渡り梯子観戦をする予定の私も頭が痛いんですけどね。日曜にマラガとのアウェイ戦に挑むレガネス同様、各国代表選手の少ないヘタフェなど、大先輩に一泡吹かせるいい機会と張り切っているようですが。とはいえ、相手には代表に呼ばれず、丁度、負傷が治って戻って来るマルセロやベンゼマなどもいますしね。左足第5中足骨のヒビを手術した柴崎岳選手も出られないですし、とりあえず私も弟分の善戦を期待するぐらいな気持ちでしょうか。【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2017.10.09 13:31 Mon
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【日本代表コラム】サバイバルがスタート、NZ戦で見えた可能性と課題

▽大粒の雨が降りしきる中、日本代表はキリンチャレンジカップ2017でニュージーランド代表を相手に、2-1で辛勝した。決してレベルの高い試合だったとは言えないが、試合前に提示した3つの注目ポイントである「バランス」、「新戦力」、「結果」に対しては、一定の評価を下せる内容だった。 ◆久々の出場で結果を残した槙野智章(C)CWS Brains,LTD.▽ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は、ニュージーランド戦の先発メンバーに3名のフレッシュな選手を起用した。1人は2年ぶりの先発出場となったFW武藤嘉紀(マインツ)、1人はセンターバックとして2015年11月以来の出場となったDF槙野智章(浦和レッズ)、そして4試合ぶりの出場となったMF香川真司(ドルトムント)だ。 ▽3選手ともに日本代表には招集されているため、目新しさはないもの、スターティングメンバーとして名を連ねるのは久々。槙野はフル出場を果たし、勝利に貢献していた。 ▽DF吉田麻也(サウサンプトン)とのコンビは、前述の2015年11月17日に行われた、ロシア・ワールドカップ アジア2次予選のカンボジア代表戦以来。久々のコンビとなったが、1失点は喫したものの安定した守備を90分間見せていた。 ▽槙野は「ゲームに入る前からずっと(吉田)麻也と話していたし、練習でもずっと組んでいた」と試合後にコメント。自身のプレーも「良い準備ができた中で、良いプレーができたと思う」と手応えを感じていたようだ。 ▽コンビを組んだ吉田も「全体的にすごく良かったと思う」と槙野のプレーを評価。これまで左サイドバックとして呼ばれていた槙野にとって、久々の出場で結果を示せたことは大きい。センターバックは、吉田、DF昌子源(鹿島アントラーズ)が軸になることが想定され、DF植田直通(鹿島アントラーズ)やDF三浦弦太(ガンバ大阪)ら若手も控えている。槙野としては、本大会を見据えユーティリティ性の高いディフェンダーとしてポジションを掴んでもらいたい。 ◆守備のバランス○、攻撃のバランス△(C)CWS Brains,LTD.▽最終予選の終盤で固定されていたDF酒井宏樹(マルセイユ)、吉田、長友佑都(インテル)の3人に槙野が加わったディフェンスライン。フィジカルに優れるニュージーランド相手にもしっかりと連携して対応し、最少失点で90分間を終えた。失点シーンは警戒していた形だっただけに、ワールドカップを考えれば、避けなければいけないものだったが、バランスの取り方も含めて大きな問題はなかった。 ▽一方、右に久保裕也(ヘント)、左に武藤、中央に大迫勇也(ケルン)を配し、トップ下に香川を起用した攻撃陣だったが、バランスに関してはあまり良いものではなかった。中央で構える大迫に対し、久保、武藤はサイドへの意識が強く、大迫のポストプレーを生かす場面はあまり見られなかった。 (C)CWS Brains,LTD.▽また、サイドでのデュエルという点でも、相手を崩し切る場面は少なく、中央では香川を含めてポジションがかぶるなど、前半はちぐはぐな攻撃に終始した。また、久保や武藤は決定機を逸するなど、シュート精度も欠いており、久々のテストとしては合格点は得られないパフォーマンスとなった。 (C)CWS Brains,LTD.▽一方で、後半から投入されて左サイドに入ったFW乾貴士(エイバル)、香川に代わって入ったMF小林祐希(ヘーレンフェーン)、右サイドに入ったFW浅野拓磨(シュツットガルト)は、チームを活性化。特に乾は長友とともに左サイドを圧倒し、決勝点を演出した。 (C)CWS Brains,LTD.▽乾は長友とのコンビについて「あれだけ良いタイミングで上がってもらえると、僕は本当にパスを出すだけ」と手応えを感じており、長友も「連携が良かった」と手応えを口にしている。両サイドともにサバイバルは激化しており、残り試合、そしてクラブでどこまでパフォーマンスを上げられるか。前後半で明暗が分かれたサイドは、FW本田圭佑(パチューカ)やケガで欠場したFW原口元気(ヘルタ・ベルリン)もいるだけに、ポジション争いとともにレベルアップが楽しみだ。 ◆結果を手繰り寄せた倉田秋の動き(C)CWS Brains,LTD.▽ニュージーランドを相手に苦戦を強いられながらも、なんとか勝利を収めた日本。「このチームが見せられる最高のレベルからはまだ遠い」とハリルホジッチ監督が試合後に語ったように、決して満足の行く内容ではなかった。それでも、同点に追いつかれながら勝ち越して勝利。この結果は、今の日本代表にとって大きなものと言える。 ▽途中出場で入った倉田は、2列目からの飛び出しを繰り返し、ボールに絡んで行く姿勢が強く見られた。所属のガンバ大阪でも見せるボックス付近での攻撃センスは、この試合でも発揮。左サイドからの崩しが流れるも、右からの折り返しにダイビングヘッドで合わせた。 ▽杉本は前線で効果的な動きができていなかったが、囮になる動きはもともと得意とする選手。ニュージーランドの守備陣は杉本に気を奪われ、その隙を突いて倉田が飛び込んだ。2列目からの飛び出しは、ハリルホジッチ監督が目指す縦に早いサッカーには必要なもの。結果で示した倉田は、今後もテスト対象として追跡されることは間違いない。 ◆ハイチ戦ではさらなる新戦力のテストへ(C)CWS Brains,LTD.▽ニュージーランドに勝利した日本は、10日にハイチ代表との一戦を控える。「今年はたくさんの選手を見て、それぞれが何をできるかを見極めていきたいと思う」とハリルホジッチ監督が語った通り、植田やDF車屋紳太郎(川崎フロンターレ)、GK中村航輔(柏レイソル)、MF遠藤航(浦和レッズ)など、出場機会が少ない選手やキャップ数がない選手も起用される可能性が高い。 ▽一気にチーム構成を変えてしまってはテストにならないため、ニュージーランド戦のスタメン11人を全て変えることはないかもしれない。しかし、今はテスト期間。試しながら結果を求めて行くこと大事であり、トライすることこそが、最も重要なことだと思う。どのようなメンバーでどのような戦術を選択するのか。10日の試合でも、3つのポイントに引き続き注目していきたい。 《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》 2017.10.07 20:30 Sat
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【原ゆみこのマドリッド】誰もサッカーの話をしていなかった…

▽「やっぱり頼りにはできないか」そんな風に私が失望していたのは水曜日、アトレティコ・フェメニーノが初めて女子CLに挑んだ試合をTVで見た後のことでした。いやあ、男子チームが午前中、練習で使ったシューダッド・デポルティーボ・ワンダ(マドリッド郊外のマハダオンダにある練習施設)のミニスタジアムで開催というあたり、見事に女子大会のマイナーさを象徴している気がしないでもありませんでしたけどね。彼女たちの試合は先週の土曜、同じ会場でのリーガ戦も中継されていて、その時はアスレティックを6-0と粉砕。 ▽さすが昨季のリーガ女子1部覇者、何と強いのだろうと感心したまさにその後、ブタルケでマドリッド勢の弟分、レガネスと対戦した男子は昨季に続き、スコアレスドローがやっとだったとなれば、いっそ代表戦週間明けのバルサ戦は女子チームに出てもらった方がいいかもなんて、私がつい思ってしまったとしても仕方ない? ▽でもねえ、男子CLと違い、グループリーグではなく、いきなりラウンド32・1stレグでから始まったアトレティコ・フェメニーノは女子CL2度の優勝を誇る強豪、ボルフスブルクを迎えたんですが、あまりにドイツのチームとは選手の体格が違いすぎたせいもあるんでしょうかね。前半から押されっぱなしだった上、後半には3点を奪われ、まだ2ndレグはあるものの、0-3の負けではほとんど敗退は確実。ヨーロッパの壁は厚かったと言っていいかと。 ▽え、月曜にラジオのインタビューに出ていたシメオネ監督も「Empatamos en Leganes y parecia que se habia caido el mundo/エンパタモス・エン・レガネス・イ・パレシア・ケ・セ・アビア・カイドー・エル・ムンド(レガネス戦で引き分けたら、まるで天が落ちてきたように思われた)。大丈夫、そんな単純なことじゃない」とチームの不調説を否定。ラス・ロサス(マドリッド郊外)のサッカー協会施設で合宿中のサウルもエル・ムンド(一般紙)の取材を受け、「creo que estamos bastante bien para lo que podía haber sido/クレオ・ケ・エスタモス・バスタンテ・ビエン・パラ・ロ・ケ・ポディア・アベール・シードー(起こりうることからしたら、ボクらは十分、いい状態だよ)」とまずクラブについて語ってしまい、記者に「いや、代表のことを訊きたいんだけど」と言われていたように、アトレティコ男子チーム当事者たちは不安を感じていないんだろうって? ▽そうですね、ここ数日、ジエゴ・コスタがプロフェ・オルテガ(フィジカルコーチ)にしごかれているのは、たとえ早期にコンディションが整ったとて、出場できるのは来年1月からなのであまり重要じゃないんですが、木曜には前節をケガでお休みしたフィリペ・ルイスとルカスがグラウンドに姿を現し、9月のアルゼンチン代表招集時に負傷したアウグストもようやくalta medica/アルタ・メディカ(全快通知)をゲット。ワンダ・メトロポリターノにバルサを迎える14日には戦力となってもらえそうなのは朗報なんですけどね。 ▽未だにレガネス戦での惨状が記憶に残っている私としては、グリースマン(フランス)やオブラク(スロベニア)、ゴディン(ウルグアイ)、サビッチ(モンテネグロ)、そしてコケ、サウルといった中心選手たちが各国代表に駆り出されているため、このparon(パロン/リーガの停止期間)でもちっとも休めないことが心配。それ以上に向こうの方が代表選手数は多いとはいえ、元々、バルサはあまり走らないでも勝ててしまうチームですからね。せめてアルゼンチンがW杯に出場できるかどうかの瀬戸際にあるメッシ辺りが消耗して帰って来てくれるといいのですが、きっとそう上手くはいかないかと。 ▽まあ、そんなことはともかく、いよいよこちらもW杯出場決定が目前と迫ったスペイン代表の話をしておかないと。ラス・ロサス(マドリッド郊外)のサッカー協会施設に集合直後の月曜夕方、最初のセッションのみ一般公開すると、いえ、別にスペイン政府から違法と見なされ、中止命令が出ながら、前日には独立を問う住民投票がカタルーニャ州で実施。警察との衝突で多くの負傷者が発生したことなどもありましたが、その住民投票開催をずっと支持していたピケ(バルサ)がスタンドを埋めたファンのpito(ピト/ブーイング)や野次の標的に。おかげで練習が20分程で終わってしまったのとは関係なく、最初からの予定で続く2日間は非公開でアルバニア戦に向けて準備をしていた彼らですが、一応、水曜には私もマスコミ向けの15分のみ公開時間目当てに足を運んでみたところ…。 ▽実際、アトレティコやレアル・マドリー同様、セッションもこの部分はフィジカルやロンド(中に入った選手がボールを奪うゲーム)しかやらないため、せいぜい不在の選手がいないかどうか確認するぐらいで、あまりチームの調子を見る役には立たないんですけどね。ただその後、施設のプレスルームに閉じ込められ、練習後の記者会見を待っていると、うーん、火曜に壇上に座ったコケ(アトレティコ)とチアゴ・アルカンタラ(バイエルン)への質問がほとんどピケ関連だったせいなんでしょうかね。「Cansa un poco el tema/カンサ・ウン・ポコ・エル・テーマ(その話題にはちょっと疲れたよ)。いつも同じこと話している」とコケも愚痴っていたんですが、そんな状況に終止符を打つべく、渦中の人が現れたからビックリしたの何のって。 ▽ええ、そのことは私なんかより全然、情報通のTVやラジオの代表番記者たちも5分前に広報から知らされるまで予想もしていなかったようで、私も初招集のジョナタン・ビエラ(ラス・パルマス)やまだ新顔のロドリゴ(バレンシア)やオドリオソラ(レアル・ソシエダ)が来るんだろうと思っていたんですけどね。運がいいんだか悪いんだか、30分以上もそのご高説を拝聴する破目に。 ▽ただ、「自分の発言は後悔していない。それはボクが感じたことだから。人は皆、意見を持つものさ」とか、「un independentista podría jugar en la selección porque no hay selección catalana/ウン・インデペンデンティスタ・ポドリア・フガール・エン・ラ・セレクシオン・ポルケ・ノー・アイ・セレクシオン・カタラーナ(独立主義者もスペイン代表でプレーできる。だってカタルーニャ代表はないのだから)」と言いながら、自身は独立派なのかと訊かれると、「No te la voy a contestar porque creo que los jugadores somos figuras globales/ノー・テ・ボイ・ア・コンテスタール・ポルケ・クレオ・ケ・ロス・フガドーレス・ソモス・フィグラス・グロバーレス(それには答えない。何故なら、選手は世界的な有名人だから)」って、ちょっと矛盾していない? ▽大体、これまでのコメントやツィートだって、大きな反応を引き起こすことをわかってやっていたはずですが、とりあえず重要なのは、金曜に迫ったアルバニア戦前に彼が「今、代表辞退はブーイングする人たちが正しいという認識を与えるからしない」という点と、懸念されたセルヒオ・ラモス(レアル・マドリー)との仲に亀裂は入っていないということ。ええ、「Incluso vamos a ser socios en un negocio/インクルソ・バモス・ア・セル・ソシオス・エン・ウン・ネゴシオ(それどころか、ボクらは共同事業をするつもり)」って、後でそれはスポーツ紙などにより「Power to the Players」というスポーツ選手専門のSNSプラットフォーム開設だと明かされているのを見るにつけ、もしや宣伝も兼ねていたのでは疑ってしまったのは私だけではなかったかと。 ▽まあ、それでも自ら事態を収拾するために出て来た姿勢を評価されたか、翌木曜に移動したアリカンテ(スペイン南部のビーチリゾート)では宿泊先のホテル・メリダにチームが裏口から入ったこともあり、そこではファンからブーイングはあったものの、夕方のリコ・ペレス(2部Bエルクレスのホーム)での公開練習時には拍手と拮抗しましたからね。時にピケの言動にチェックを入れるラモスも試合前日記者会見では「人には人の意見がある」的なコメントに終始するなど、アルバニア戦を前にとにかくチームの団結を優先したいようでしたっけ。 ▽実際、火曜の夜には今回の事態を重く見たスペイン国王フェリペ6世が、父のファン・カルロス1世の在任時も2度しかしたことのないという、国民に向けて緊急メッセージをTVで発信。それがカタルーニャ自治政府の暴走を強く非難する内容だったせいか、「Quería escucharlo pero se me pasó, estaba jugando a la pocha/ケリア・エスクチャールロ・ペロ・セ・メ・パソ、エスタバ・フガンドー・ア・ラ・ポチャ(聞きたかったんだけど逃した。ポチャ/スペインのカードゲームをしていたからね)」とピケが流してしまったことについても、「Chapeau para el Rey/シャポー・パラ・エル・レイ(王様にシャッポを脱ぐよ)。絶対必要なメッセージだったし、言っていることにも同感だ。彼がアトレティコファンなのは何だけど、良かったのは認めないと」程度でラモスが留めていたのは大人の対応だったかと。 ▽一方、ピケの件はもう終わったことと見なしていたロペテギ監督は、「Estamos pensando en el estilo que podemos utilizar/エスタモス・ペンサンドー・エン・エル・エスティーロ・ケ・ポデモス・ウティリサール(使えるスタイルを考えている)」と、金曜午後8時45分(日本時間翌午前3時45分)からの試合にどんな戦略で行くのか明かさず。公開練習ではCFとしてアドゥリス(アスレティック)を使った4-3-3やアセンシオ(マドリー)のfalso nueve(ファルソ・ヌエベ/CFの場所にいるMF)など、イロイロ試していたそうですけどね。うーん、モラタ(チェルシー)やイニエスタ(バルサ)、カルバハル(マドリー)の負傷欠場やこの試合にはブスケツ(バルサ)が出場停止になるというハンデはあったとしても相手はアルバニアですからね。 ▽いくら昨年のアウェイ戦では0-2と少し苦労したとはいえ、このぐらいは軽く勝利してくれないとW杯に行ってからが思いやられるのでは?ちなみにグループ3位のアルバニアはイタリアと勝ち点6差で、最終戦ではそのイタリアと対決。ただ、得失点差も大きいため、よっぽどのことがない限り、プレーオフに回れる2位に上がるのは無理なんですが、要注意なのはこの夏、指揮官がデ・ビアージ監督(現アラベス)からパヌッチ監督に代わっていることでしょうか。ええ、現役時代にマドリーでもプレーし、スペインのファンにも馴染みのあるイタリア人元DFは勝ち点差3で逆転1位通過を狙っている母国のため、ひと肌脱ぎたいと思っているようですが、さて。何にしてもスペインには早めにW杯進出を決めてもらいたいところです。 ▽え、この1週間、アトレティコが何しているかは聞いたけど、お隣さんの情報は何もないのかって?そうですね、マドリーも小所帯となりながら、バルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場でトレーニングを続けていたんですが、負傷中だったマルセロやテオ、ベンゼマがセッションに加わり、復帰が間近になった半面、前節のエスパニョール戦を欠場、満を持してウェールズ代表に向かったベイルがケガでプレーできないという残念な知らせも届くことに。 ▽それも少々、経過が謎めいていて、先週のCLドルトムント戦で途中交代した後、ジダン監督は「ただのこむら返り」としながら、リーガ戦の前にはハムストリングの筋肉痛にステップアップ。それが代表で検査を受けたところ、またしても左ふくらはぎのミニ肉離れで全治1カ月って、いやあ、飛行機で移動している間にもしや何かあった? ▽ただ、今回のW杯予選最終2試合、ウェールズは勝ち点4差のセルビアを上回る可能性もあれば、最終節で当たる1差の3位、アイルランドに2位の座を奪われてしまう可能性もあるといった予断を許さない状況のため、ベイルはマドリッドには戻らず、帯同してチームを応援するようですけどね。これで2013年にマドリーに入団して以来、18回目の負傷ともなると、中にはロッベン(バイエルン)のようにリーグを変えた途端、丈夫になった選手もいますからね。要はスペインの水が合っていないんじゃないかと思えてきますが、果たしてどうなんでしょうか。 ▽同様に水曜はポルトガル代表での練習をセーブしたと報じられ、体の不調が心配されたクリスチアーノ・ロナウドの方は大したことはなかったようで、木曜には軍用機でチームメートと一緒にアンドラ入り。こちらの2位は確定していますが、1位のスイスと勝ち点差3、最終節で直接対決となるため、勝利が見え次第、フェルナンド・サントス監督も温存を考えてくれるんじゃないかと。 ▽その他、木曜に1位突破を決めたクロースのドイツやすでにW杯進出が決まっていたブラジルのカセミロなどはともかく、モドリッチのクロアチアなど、突破が懸かっての激戦になりそうな代表に行っている選手はケガをしないかどうか、注意していないといけませんが、その辺、アムラバット(モロッコ)1人しか各国代表がいないレガネス、ジェネ(トーゴ)、ファジル(モロッコ)、アントゥネス(ポルトガル)と3人だけのヘタフェは余裕があって、このミッドウィークにはそれぞれエイバル(2-0で勝利)、ヒムナスティック・セゴビアーナ(1-2で勝利)と親善試合で調整。それって、リーガ再開2日前ぐらいならないと選手が揃わない兄貴分チームたちの監督にとっては羨ましい限りかもしれませんね。【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2017.10.06 17:25 Fri
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【六川亨の日本サッカー見聞録】注目度の低いルヴァン杯。優勝チームにはACLの出場権を

▽昨日はルヴァン杯準決勝第1戦の2試合が行われ、仙台は川崎Fに3-2と先勝し、C大阪とG大阪は2-2で引き分けた。第2戦は3日後の8日に行われる。 ▽ところで、昨日準決勝が開催されたことを、Jリーグ関係者と両チームのファン・サポーターや関係者以外、どれだけ知っていただろうか。日本代表がキャンプ中で、U―17日本代表もインドでのW杯を控えているとはいえ、事前の告知もほとんどなく注目度も低い。それが決勝戦以外は盛り上がりに欠けるルヴァン杯とはいえ、寂しい限りだ。 ▽それでもC大阪対G大阪戦には21,800人、仙台対川崎F戦には8,382人の観衆が詰めかけたのだからさすがと言える。G大阪以外は初タイトルだけに、ファン・サポーターの期待の表れだろう。 ▽さて、これは今年に限った話ではなく、ルヴァン杯をグループリーグからいかに盛り上げるかは数年来の課題でもあった。リーグ戦により試合数を増やすことで入場料収入を確保したいという狙いは分かるが、照明設備を含めたスタジアムの使用料、警備員やアルバイトの確保、警察や救急車の手配など、それこそクラブスタッフは1日がかりの大イベントである。こうした諸々の経費を入場料収入から差し引いて黒字になっているのか、はなはだ疑問だ。 ▽だからこそ、J2にも門戸を開くことは躊躇われるのだろう。来シーズンからは、ACL出場の4(3)チームを引いたJ1の14チームに、前年のJ1リーグを16位と17位で終え降格した、J2の2チームを加えた16チームを4チームずつ4ブロックに分けて、ホーム&アウェーの予選リーグを行う。これなら今年のような7チームのリーグ戦(1回戦)で、ホーム開催かアウェー開催かで不公平感が出ることはなくなるだろう。 ▽とはいえ、リーグ戦で下位に低迷するチームはルヴァン杯で主力を温存せざるを得ないケースは避けられないだろう。まして来年はロシアW杯があり、Jリーグは2月17日に開幕と早められるものの、今年以上の過密日程は避けられない。 ▽大会のスリム化を図るなら、J1の14チームないしJ2の2チームを加えた16チームによるトーナメント戦しかないだろう。ACL出場の4チームは準決勝から加え、改めて抽選でドローを決め、準々決勝を2回行うというパターンだ。 ▽そして大会の価値を上げるのであれば、優勝チームはスルガ銀行チャンピオンシップという“借りてきたような“大会ではなく、ACLの出場権を与えるべきである。幸い近年の天皇杯はJ1クラブが優勝しているものの、ACLで優勝を狙うならJ1リーグの2チームとルヴァン杯優勝1チーム、そしてリーグ戦3位のチームがプレーオフ進出という現行の方式だ。スルガ銀行は天皇杯を特別協賛しているのだから、天皇杯優勝チームこそがスルガ銀行チャンピオンシップに出場するのがふさわしいのではないかと思うが、いかがだろうか。【六川亨】1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた、博識ジャーナリストである。 2017.10.05 16:45 Thu
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【倉井史也のJリーグ】J2ではずっと気になっているチームがあるんですよ。ええ長年!? の巻

▽みんなー、もうすっかり忘れてるんじゃないかな? もしも9月の試合でいろいろ大変なことになってたら、この一週間は韓国とのプレーオフってことになってて、そりゃもう大騒ぎになってたはずなんですよ〜。そうなってたら、どんな他のサッカーの話題もぜーんぶ吹っ飛んでただろうから、いや、ホントよかった、よかった。だからでしょ? 気が抜けたからハイチ戦のチケットってあんまり売れてないんですよね? ▽あ、そうか。みなさんすっかりJリーグモードに戻っちゃって。そりゃそうでしょう、大詰めですからね。J2は残り7試合となって参りました。 ▽J2でデッドヒートを繰り広げているのは、2位福岡と3位長崎の自動昇格争い。抜きつ抜かれつの攻防戦は見所たっぷりなのです。しかもその下が名古屋、松本、横浜FC、大分、徳島、東京VとみんなJ1経験クラブ。だいたいJ2ってJ1よりも順位予想が難しくないですか? まさか今季経営危機が叫ばれた長崎がこの順位にいるってのも、誰も想像しなかっただろうし。 ▽ま、そんな中でひねくれ者のアテクシとしては、11位の水戸に注目してるワケです。プレーオフ圏まで勝点9差。来季のJ1クラブライセンスがないから昇格はできないんだけど、昇格圏に絡んだりすると次のステップへの励みになりません? だってJ2最古参! まだJ3がなかった時代に、甲府、鳥栖と合わせて「ボトム3」だとか「J3」だとか揶揄されてきたわけです。それが今や水戸だけ置いてきぼり。 ▽そりゃサポーターは悔しかったでしょう。だからみんな、いたいけな女の子たちまで戦車に乗せて進撃しちゃうグッズを身につけて応援しちゃってるわけですよ。違うか。 ▽その水戸が今週アウェイで対戦するのは、現在2位福岡と勝点10の差を付けてダントツトップの湘南。これだけ選手を毎年抜かれてもぶれない湘南のスタイルは流石なんですけど、J2を盛り上げるため、ちょっと足踏みしてほしいかも。ええ、湘南には関係ないんですけどね。7日(土)16時、BMW平塚スタジアムでキックオフなのでした。 ▽あ、そう言えば日曜日って大事なルヴァンカップ準決勝第2戦じゃないですか。G大阪が東口順昭、井手口陽介、倉田秋、C大阪が杉本健勇、山口蛍、川崎Fは車屋紳太郎がいないってことは、みんな忘れて! いつものカップ戦の感じだから! でももしこれでC大阪と仙台が決勝進出ってことになったら、長谷川健太監督と鬼木達監督は、どんな気持ちなんですかね~。【倉井史也】 試合当日は、はやる気持ちを抑えられずスタジアムに受け付け開始と同時に駆けつけ、選手のバスが両方行ってしまうまで名残を惜しむ。自慢は対戦カードの因縁をよく覚えていること。特にサポーター寄りのネタが得意。パッと見は若いが実は年齢不詳のライター。 2017.10.05 14:15 Thu
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【美女】幕張メッセで聞き取りマッセ! キャンペーンガール好みの『イケメン選手』は?!

▽一般社団法人コンピューターエンターテインメント協会(CESA)主催の『東京ゲームショウ(TGS)2017』が、先月21日~24日に幕張メッセで開催。KONAMIの『ウイニングイレブン 2017』も出展されるとのことで、サッカーゲームをこよなく愛する編集部NとHが参加してきました! ▽諸々の事情により、90分勝負でのイベント参加を強いられていた我々は、スタジアムである幕張メッセに着き次第、速やかにボックス内(KONAMIブース)に侵攻。…の予定でしたが、ピッチ上には複数のキャンペーンガールという名のディフェンダーの姿が…! (C)CWS Brains,LTD.▽ワールドカップで優勝経験もある日本女子たちの魅力に圧倒された我々は、急遽予定を変更! 思いっきり翻弄されることにしちゃいました!(笑) 美女の笑顔を引き出すためには自分たちのペースに引き込むことが必要、という発想に至った我々は『日本最強のイケメンサッカー選手は誰だ?! 』というテーマで国内組・海外組からそれぞれ数名の候補選手を用意し、アンケートを実施。以下、その模様をお伝えしております! 【編集部選定のイケメン候補】 ◆国内組(10名) DF宮原和也(名古屋グランパス):21歳 MF酒井宣福(アルビレックス新潟):24歳 MF細貝萌(柏レイソル):31歳 MF大島僚太(川崎フロンターレ):24歳 MF谷口彰悟(川崎フロンターレ):26歳 MF増田誓志(清水エスパルス):32歳 FW都倉賢(北海道コンサドーレ札幌):31歳 FW田中順也(ヴィッセル神戸):30歳 FW江坂任(大宮アルディージャ):25歳 FW杉本健勇(セレッソ大阪):24歳 ◆海外組(8名) GK川島永嗣(メス/フランス):34歳 DF内田篤人(ウニオン・ベルリン/ドイツ2部):29歳 MF長谷部誠(フランクフルト/ドイツ):33歳 MF柴崎岳(ヘタフェ/スペイン):25歳 FW大迫勇也(ケルン/ドイツ):27歳 FW南野拓実(ザルツブルク/オーストリア):22歳 FW武藤嘉紀(マインツ/ドイツ):25歳 FW本田圭佑(パチューカ/メキシコ):31歳(C)CWS Brains,LTD.[最初にお聞きしたのは株式会社DMM.comのこのお二人]◆国内組 女性A:酒井宣福 女性B:細貝萌 女性A:「この方バラエティにたまに出ていますよね?あれ違う? 勘違いしてるかも(笑)」 女性B:「カッコいいですよね! 顔が好みです」 ──もしかしてDF槙野智章(浦和レッズ)? 女性A「あーその人です! 違うんですか? だからカッコいいとか言ってました(笑)」 ◆海外組 女性A:内田篤人 女性B:川島永嗣 女性A:「良いパパをやっていそうですよね!一途だったそうですし!」 女性B:「ワイルドでカッコいいです!」 (C)CWS Brains,LTD.[お次は株式会社ナムコのこの方]◆国内組 女性C:谷口彰悟 女性C:「ただただカッコいいですね」 ◆海外組 女性C:大迫勇也 女性C:「さわやかそうなので」 ──ワイルド系よりも可愛い系が好み? 女性C:「というよりは普通の顔の人が良いですかね。冴えない人が好きなので(笑)」 (C)CWS Brains,LTD.[お次は株式会社アイ・オー・データ機器のお三方]◆国内組 女性D:大島僚太 女性E:大島僚太 女性F:細貝萌 女性D:「顔の系統が好みです」 女性E「とにかく優しそうです」 女性F:「一番顔がハッキリしててカッコいいです」 ◆海外組 女性D:内田篤人 女性E:内田篤人 女性F:長谷部誠 女性D:「さわやかで良いです!好青年ですよね」 女性E「とにかく顔が好みです」 女性F:「有名なので(笑)」 (C)CWS Brains,LTD.[お次は株式会社シフォンのこの方]◆国内組 女性G:宮原和也 「顔立ちがすごいハッキリとしていて、男らしさを感じます。それでいて綺麗ですし」 ◆海外組 女性G:武藤嘉紀 「日本男児というような顔が良いですね!海外でも通用しそうなイケメンだと思います。アジア風で」 (C)CWS Brains,LTD.[お次はインテル株式会社のこの方]◆国内組 女性H:宮原和也 「顔がキュッと引き締まっている感じが良いです!」 ◆海外組 女性H:本田圭佑 「目に力がある感じが男らしくて良いです! 髪の毛もオシャレでサッパリしていて、スポーツ選手なら短髪の方が良いですね」 (C)CWS Brains,LTD.[お次はエイベックス・グループ・ホールディングス株式会社のお二人]◆国内組 女性I:大島僚太 女性J:谷口彰悟 女性I:「色気があって、優しそうです」 女性J:「可愛い感じが良いです。少しオラついてそうだけど、顔が可愛いのが良いです」 ◆海外組 女性I:長谷部誠 女性J:内田篤人 女性I:「色気がありますよね(笑)」 女性J:「顔が可愛いです」 (C)CWS Brains,LTD.[お次は株式会社インターグローのこのお二人]◆国内組 女性K:谷口彰悟 女性L:増田誓志 女性K:「筋肉がすごそう! 上半身裸でもこの人を選びますね(笑)」 女性L:「すごい優しそう!」 ◆海外組 女性K:本田圭佑 女性L:内田篤人 女性K:「うーん、サングラスが似合う(笑)」 女性L:「もう内田篤人だもん!」 (C)CWS Brains,LTD.[お次はニキ株式会社のお二人]◆国内組 女性M:谷口彰悟 女性N:増田誓志 女性M:「眉毛が凛々しくてかっこよいです」 女性N:「黒髪が良いですね!」 ◆海外組 女性M:大迫勇也 女性N:柴崎岳 女性M:「全体的にオシャレです」 女性N:「ドシっとしていてホクロが素敵です!」 ▽ご協力いただいた皆様、ありがとうございました! 色々な意味で! さて、集計も終了し、いよいよ結果発表です。今回は、国内・国外のそれぞれベスト3となった選手を、3位から順に発表していきます。まずは、国内組です! ◆国内組:3位(得票率16.7%) getty imagesMF増田誓志(清水エスパルス) 「歯が白い!キレイ!」 「優しそう!」 ◆国内組:2位(得票率20.8%) (c) J.LEAGUE PHOTOSDF宮原和也(名古屋グランパス) 「顔が整っていてイマドキっぽい感じが良いです」 「骨格がキレイ!スッキリしている」 「明るい髪型が似合っている!」 ◆国内組:1位(得票率25%) getty imagesMF谷口彰悟(川崎フロンターレ) 「顔が好き!ダルビッシュ有に似てる!」 「カッコいいと可愛いのバランスが良い!」 「ただただカッコいい!」 ▽やはり、川崎Fで大人気の谷口選手がナンバー1だったようです。同クラブの大島選手も上位につけていましたが、経験豊富な増田選手にタッチの差でまくられ、ランクインならず。期待の若手・21歳の宮原選手は、見事2位に輝きました。これからのイケメンサッカー選手界の覇権を握る選手になるかもしれませんね! 続いては、海外組の発表です! ◆海外組:3位(得票率12.5%) getty imagesFW大迫勇也(ケルン/ドイツ) 「可愛い!」 「愛嬌がある感じが良いです!」 「海外で活躍しているのに控えめっぽい雰囲気があって良い!」 ◆海外組2位(得票率16.7%) getty imagesMF長谷部誠(フランクフルト/ドイツ) 「ゴツそうだけど笑顔が可愛い!ギャップ!」 「笑顔が素敵!」 「色気を感じる!」 ◆海外組1位(得票率33.3%) getty imagesDF内田篤人(ウニオン・ベルリン/ドイツ2部) 「とにかくカッコいい!」 「目がパッチリしている!髪も染めてて良い!」 「笑顔が可愛い!童顔で性格が良さそう!」 「若くてとにかく可愛い!」 ▽圧倒的得票率で、内田選手が1位です! 次に同様の企画を行う場合には、殿堂入りにしなければなりません(笑)。2位の長谷部選手も、流石の人気といったところでしょうか。日本代表の主将は、どの場面でも整っています。3位の大迫選手は、スペインで輝いている柴崎選手に僅差で勝利! しっかりと前線でボールを収めました。 ▽…ぐぬぬ。内田選手や谷口選手といった、正統派イケメンが大人気という結果を目にした超ワールドサッカー編集部は、TGSキャンペーンガールに大敗北という結果に。レベルアップ(主にメンタル面)して次戦に臨むことを誓うのでした。次は、10月10日の日本代表vsハイチ戦でリベンジ?! 2017.10.03 22:00 Tue
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【原ゆみこのマドリッド】この先が思いやられる…

▽「いくらこれじゃ練習する気にならないって言ってもね」そんな風に私が呆れていたのは月曜。通常より遅めの午後7時45分からの練習開始だったからですかね。モンクロア(バスターミナル)で帰宅ラッシュに遭遇し、予定していたバスに乗れずに10分程、遅れてしまったのも悪いんですが、ラス・ロサス(マドリッド近郊)サッカー協会施設のグラウンドでロンド(中に入った選手がボールを奪うゲーム)をしていたスペイン代表選手たちが早くも8時5分、サウール(アトレティコ)、チアゴ(バイエルン)、ペドロ(チェルシー)、イアゴ・アスパス(セルタス)だけを残して全員、ロッカールームに戻ってしまうのを見た時のことでした。 ▽いやあ、誰もが想像した通り、今回、W杯グループ予選最後の2試合を控えた合宿で唯一、一般公開されるセッションとあって、スタンドに詰めかけたファンたちはピケが姿を現すと、力の限り大きなpito(ピト/ブーイング)で迎えたんですけどね。実際、ロンドの最中も観客の野次は止まらず、その一方であてつけのように「yo soy español/ジョ・ソイ・エスパニョール(ボクはスペイン人)」というカンティコ(節のついたシュプレヒコール)や、「Que viva España!/ケ・ビバ・エスパーニャ(スペイン万歳)」といった歌が聞こえてくるとなれば、ロペテギ監督だって、火曜以降の非公開ダブルセッションで形を整えていけばいいと判断した? ▽実際、本当のところはわかりませんが、何にしろ、スペイン代表の最初の試合は金曜と先ですし、どうしてピケがそんなことになってしまったのかはまた後でお伝えすることにして、とりあえず先週末のリーガの話をしておかないと。この7節、マドリッド勢の先陣を切ったのは弟分のヘタフェで、いやあ、私もゴールレスだった前半は見逃してしまったんですけどね。それでも8分にはアマトがGKとの1対1をようやく制して、今季初ゴール。先制のシーンに間に合ったため、今日はツキがあるのかと思いきや、それは束の間の夢に終わることに。ええ、ペペ・メル監督のクビが懸かっていたデポルティボは65分にはルーカス・ペレスが決めて同点に追いつくと、86分にはエリア内の混戦を制してアンドネがゴールを挙げ、ヘタフェは勝ち点を稼いでおくことができませんでしたっけ(最終結果1-2)。 ▽うーん、代表戦週間明けにはコリセウム・アルフォンソ・ペレスに大先輩マドリーを迎える彼らだけに、この敗戦は痛かったんですが…。月曜には左足第5中足骨にヒビが入っていた柴崎岳選手の手術が成功に終わったというパルテ・メディコ(医療報告)もクラブのオフィシャルウェブにアップ。マルカ(スポーツ紙)によると、これで実戦復帰は12月までお預け確定だそうで、もちろんマドリー戦にも出られないため、ボルダラス監督もこの2週間、ホルヘ・モリーナやアンヘル、そしてアマトらのFW陣、アルバロ・ヒメネス、ポルティージョといったところにもっとシュート精度を磨いてもらわないといけないかと。何にしろ、今のところヘタフェが12位と降格圏から離れているのはありがたいことですよね。 ▽そしてその日の夜、「ブタルケに行かなくて良かった」と私が心から思ってしまう試合をしてくれたのが兄貴分のアトレティコ。というのもクラブ史上初の1部ミニダービーとなった昨季同様、スコアレスドローだったからで、いえ、「Leí el partido a mi manera/レイ・エル・パルティードー・ア・ミ・マネラ(自分なりに試合を読んだ)。水曜にCLチェルシー戦をプレーしたから、選手たちが元気な前半が勝負だった」というシメオネ監督は、「最初の20分には攻撃のチャンスもあった」とも言っていたものの、どうやらそれはフィリペ・ルイスとリュカの両名が負傷で欠場したため、ヒメメス、ゴディン、サビッチが先発。メンバー表からは3CB制に見えながら、実はヒメネスが右SB、そして左SBが何とサウールだったことに相手が戸惑っていた時間だけだったような。 ▽まあ、確かにサウールはラージョ(今は2部)にレンタル移籍時代、CBの修行もしていたし、本職はボランチながら、トップ下もサイドもこなせてしまう器用な選手なんですけどね。いくら何でもこれはと思っているうちに前半は0-0で終了。それでもこのところ、後半の得点で勝つことが多かったアトレティコなので、まだ一縷の望みはあったんですが、やはり「ウチはアウェイゲームが多かった上、ホームにもまだ慣れる必要がある」(シメオネ監督)という選手たちの疲労度には余程、凄いものがあったんでしょうね。時間が経つにつれ、パスですら、ようよう出せなくなり、面倒臭いのか思考停止に陥ってしまったのか、ロングボールを放り込むだけの単調な攻めに終始したため、レガネスの反撃を招き、「Ha sido diferente, hemos generado más ocasiones/ア・シードー・ディファレンテ、エモス・ヘネラードー・マス・オカシオネス(昨季とは違った。ウチはもっとチャンスを作れたからね)」とガリターノ監督を喜ばすことに。 ▽ええ、実際、レガネスはキッチリ守っていただけでなく、2度のエル・ザールのシュート、そしてアマラバットの一撃をGKオブラクにparadon(パラドン/スーパーセーブ)されてなければ勝てていましたからね。それに比べてアトレティコはコレア、ビエットの先発FWをカラスコ、フェルナンド・トーレスに代えてもまったく改善せず、最後はグリーズマンを下げ、ヴルサリコを左SBに置くってもう、最初からそうしていれば良かったんじゃないの? これにはそれこそ、シメオネ監督からして疲れているのではと思えましたけどね。一生懸命慣れないポジションで頑張り、前半には惜しいシュートを弾かれているサウールも「hay que tener... no más de ganas/アイ・ケ・テネール…ノー・マス・デ・ガナス(もっと必要なものがあって…やる気じゃないけど)、前線でガツンといって、攻撃する時は態度で示さなきゃ」と、2年連続弟分のホームで0-0引き分けを演じてしまった理由についてはよくわかっていないようでしたっけ。 ▽え、翌日曜のエスパニョール戦の後、ジダン監督も「La segunda parte creo que estuvimos algo cansados/ラ・セグンダ・パルテ・クレオ・ケ・エストゥビモス・アルゴ・カンサードス(後半のウチはどこか疲れが出ていたと思う)」と言っていたように、9月の代表戦終了からずっと、週2試合で厳しかったのはお隣さんも同じじゃないかって? まあ、その通りで実際、ベイルなど、火曜のCLドルトムント戦でのこむら返りが筋肉痛にステップアップ、それでもケガではないそうですが、月曜にはウェールズ代表に加わるため、サンティアゴ・ベルナベウのピッチに上がるのは控えていたぐらいなんですけどね。それでも大丈夫なのは、マドリーには才能のある選手が沢山いるから。 ▽ちなみにその日はマドリッドでは特に騒ぎはなかったんですが、独立を問う住民投票がスペイン政府に法的に無効とされながらもカタルーニャ州で実施。先日も「投票に行こう」のアピールツィートを発信したピケは何の問題もなく、自身の票を預けてくることができたんですが、どうやら一部の投票所ではグァルディア・シビル(国家憲兵)の介入から、衝突が起こり、ケガ人が大量発生していたよう。おかげでお昼(スペインは午後2時~4時がランチタイム)のスポーツニュースでも丁度、バルサvsラス・パルマス戦が午後4時15分キックオフだったため、カンプ・ノウに入場できずに困っているファンを映しながら、試合が開催されるのか、延期になるのか、注目していたところ…。 ▽カタルーニャとの連帯を示すため、延期にしたかたったものの、LEP(スペイン・プロリーガ)からプレーしなければ没収試合と見なし、ラス・パルマスの不戦勝だけでなく、制裁で3ポイント減点という連絡を受け、板ばさみになっていたバルサのバルトメウ会長はロッカールームにいた選手たちに相談。そこではピケやセル・ロベルトは試合をしないという立ち位置だったものの、最後はリーガで勝ち点6を失うのはあまりに危険すぎるという意見が大勢を占めたとか。ちなみに結局、無観客で行われたその試合で2ゴールを挙げ、3-0の勝利に貢献したメッシに関しては、「Leo no dijo ni mu/レオ・ノー・ディホ・ニー・ムウ(レオはひと言も喋らなかった)」(マルカ)という報道と、彼の言葉が決定的だったというTVキャスターのコメントがあったため、真相はわからず。 ▽それより試合後、ミックスゾーンに出て来たピケが涙ながらにreferendum ilegal(レフェレンドゥム・イレガル/法律違反の住民投票)が中央政府により弾圧されたことを嘆き、更にスペイン代表についても言及。曰く「Ir a la selección no es una competición de patriotismo/イル・ア・ラ・セレクシオン・ノー・エス・ウナ・コンペティシオン・デ・パトリオティスモ(代表に行くのは別に愛国精神の表れではないよ)。スペイン人でない多くの選手が国籍を取って代表に入る。ボクにとって、代表はそこに行って、勝つために最善を尽くすということ」だそう。まあ、その辺は私も同感ですけどね。いくら当人が、「監督やサッカー協会の幹部が自分を問題だと思うなら、2018年より前に辞めてもいい」とまで口にしたとて、カタルーニャ独立への動きに反感を覚えているスペイン人も多い昨今の折、火に油を注ぐような結果になるのは仕方ありませんって。 ▽おかげでその日の夜にキックオフとなったサンティアゴ・ベルナベウではスペイン国旗が散見。チーム入場時のみならず、12分にはサポーターは12番目の選手という意味から、まるでスペイン代表戦のように赤黄赤のボーダーがスタンドを彩っていましたが…。おっと、そろそろ話を試合に戻さないといけません。まだベンゼマもリハビリ中のため、クリスチアーノ・ロナウドをトップに置き、アセンシオ、イスコらが入ったマドリーですが、いえ、もうメッシにゴール11本も差をつけられていたため、一番、得点したかったのは当人だったんでしょうけどね。どうにもCLと違って、リーガでは照準が曇るのか、ロナウドは出場3戦目でもネットを揺らせなかったんですが、このエスパニョール戦ではイスコが発奮。▽ええ、開始1、2分からGKパウの手を煩わせていた彼ですが、とうとう27分にはロナウドのスルーパスからゴールをゲット。「Metí yo así uno con la sub 21, con la puntera. Es un recurso más/メティ・ジョー・アシー・ウノ・コン・ラ・スブ・ベインティウノ、コン・ラ・プンテラ。エス・ウン・レクルソ・マス(U21の試合でもこういう、つま先でのシュートを入れたよ。テクニックの1つさ)」(イスコ)という先制点だったんですが、更に敵が3ボランチを2人に代え、攻勢に出た後半にも追加点を挙げることに。それは70分、自らカウンターの起点となると、最後はアセンシオがエリア内から折り返しのパス。これがロナウドでなく、イスコの方に行ったのは普段から2人の仲がいいからかもしれませんけどね。 ▽しっかりダメ押しの2点目を決めてしまったため、試合後にはジダン監督からも「juega como se juega en la calle, y eso me gusta/フエガ・コモ・セ・フエガ・エン・ラ・カジェ、イ。エソー・メ・グスタ(町の通りでプレーするみたいにプレーする。そういうのは好きだ)」とお褒めの言葉をもらっていましたが、ああまったく! ゴール嗅覚のある選手が何人もいるっていうのは本当に羨ましい。ただ1つ、そのまま2-0で勝ったその試合で付け加えておきたいのはお隣さん同様、マルセロ、テオの両左SBが負傷欠場、そこへカルバハルがウィルス性の疾患で心膜に炎症を起こし、右SBレギュラーもいないという人出不足の事態にジダン監督は18歳のカンテラーノ、アシュラフを信用して先発起用したこと。 ▽やはりそこは若くても本職ですし、左SBを務めたナチョは最近、スーパーマルチDFと呼んでもいい域に達していますからね。ピンチらしいピンチもジュラール・モレノのシュートがゴールポストを叩いた時ぐらいしかありませんでしたし、GKケイルロ・ナバスのセーブに頼らなくも勝てている辺り、マドリーの選手層はレベルが違うと言うしかないかと。この勝利で首位バルサとの差は勝ち点7のままながら、5位に上昇した彼らに対して、アトレティコは好調を維持しているバレンシアに抜かれて4位に後退したんですが、かろうじて勝ち点差1をキープ。ただ、paron(パロン/リーガの停止期間)明けは片やヘタフェとのミニダービー、もう一方はバルサをワンダ・メトロポリターノに迎えないといけませんからね。 ▽うーん、試合後のミックスゾーンでは待機時間にツィターを眺めていたラジオマルカ(スポーツ専門局)の記者が、「カタルーニャ州知事がindependencia unilateral(インデペンデンシア・ウニラテラル/一方的独立)を宣言するって! それじゃ革命じゃないか」と大笑いしていましたが、どうやら住民投票の現場は大混乱で、国家警察が自治体のシステムをブロックしたため、投票人の身元チェックができず。同じ人が2度も3度も投票できたり、住民登録してなくてもOKだったりと、賛成過半数という結果も怪しげながら、2日後には独立宣言するなんて話も…。 ▽まさか次のリーガ8節、アトレティコの相手が外国のチームになっているなんてことがないといいんですが、さて。あまり普段は政治のことなど考えない私ですけど、留学中、日本などでは戦後も遠い彼方になっていた1981年、スペインでは軍事クーデター未遂事件が勃発。あの時代にそんなことが起きる西ヨーロッパの国があったのかと知って驚いた記憶があるため、もう少し、普通のニュースも気にしていた方がいいかもしれないです。【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2017.10.03 11:07 Tue
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【原ゆみこのマドリッド】こんなに弱いチームだったっけ…

▽「今、試合に出られないんじゃ意味ないよね」そんな風に私がやさぐれていたのは金曜日、3カ月もブラジルでバケーション三昧していた割には意外と早く、その日からチームの全体練習に加わったジエゴ・コスタについて、シメオネ監督が「Muy bien anímicamente y espiritualmente/ムイ・ビエン・アニミカメンテ・イ・エスピリトゥアルメンテ(士気も精神的にも凄くいい)」と記者会見で答えているのを聞いた時のことでした。いやあ、当人の移籍がこの水曜、正式に決まったため、同日にあったCLチェルシー戦の前、ワンダ・メトロポリターノにあるオフィシャルメガストアで彼がつけることになる背番号18のユニフォームが大いに売れたのは大いに結構なことなんですけどね。 ▽とはいえ、FIFAに科された選手の新規登録禁止処分が解ける来年1月までコスタはアトレティコでプレーできないため、先週末のセビージャ戦に続き、その試合もパルコ(貴賓席)で応援していたんですが、これぞまさかの青天霹靂。CL優勝を目指すチームに戻って来たはずなのが、この先の出来如何によってはヨーロッパリーグ優勝に目標を切り替えることも視野に入れないといけなくなったって、いえ、セビージャ在籍中に前人未到のEL3連覇を達成したビトロ(現在はラル・パルマスにレンタル移籍)が来るのは頼もしいですけどね。昨今はELタイトルにCLグループリーグ出場権がついてくるのもおいしいんですが、ここ数年でCL決勝に2度進出しているアトレティクにしてみれば、後退感は否めないところかと。これでは来年のW杯でスペイン代表エースの座をモラタに譲る危険を犯し、わざわざ古巣に帰還した当人も後悔してしまうかも。 ▽まあ、どうしてそんなことになったのかはまた後で話しますが、まずはお隣さんのCL2節の結果をお伝えしておかないと。今回火曜試合となったレアル・マドリーはアウェイでのドルトムント戦だったんですが、ジグナル・インドゥナ・パルクでこれまで1勝もしたことがないせいもあって、試合前は厳しい予想も出ていたものの、案ずるより産むがやすしとはまさにこのこと。ええ、前半18分にはカルバハルのクロスをベイルが見事なvolea(ボレア/ボレーシュート)で決めて先制すると、後半にはリーガこそ、5試合の出場停止処分が終わった後に出たベティス戦、アラベス戦でゴールが生まれず、心配されていたクリスチアーノ・ロナウドがCLでの好調ぶりを披露。9分にはベイルのラストパスをワンタッチで流し込むと34分にもエリア内からシュートを決めて、初戦のアポエル戦に続き、doblete(ドブレテ/1試合2得点のこと)を挙げてくれます。 ▽これで0-3と快勝したマドリーだったんですが、ちょっとラッキーだったところもあって、まだ0-0だった前半13分、GKケイロル・ナバスのクリアしたボールがゴールライン上でセルヒオ・ラモスの手に当たったプレーは、「VAR(ビデオ審判)があればペナルティになったかもしれない」とドルトムントのボス監督も嘆いていたようにお咎めはなし。どうやらUEFAは判定する審判の人員不足で導入を見送っているようですけどね。それをいいことに「cuando no es voluntaria no es penalty/クアンドー・ノー・エス・ボルンタリオ・ノー・エス・ペナルティ(意図的でなければペナルティではない)と教わった」(ラモス)と、当人があっけらかんとしているのもどうでしょうか。 ▽もう1つの幸運は、「ドルトムントはホームで戦う時、守備ラインをかなり上げてくる。Si le dejas espacio, Bale es letal/シー・レ・デハス・アスウパシオ、ベイル・エス・レタル(スペースを与えられたベイルは非常に危険だからね)」とジダン監督も言っていましたが、相手がここまで19得点1失点で1位というブンデスリーガでの優位に過信してしまったこと。その辺、リーガの対戦相手は心得ているんですが、おかげでこのシーズン序盤、まだ調子が上がっていなかったベイルも1ゴール1アシストと面目躍如できましたしね。 ▽いつもこうだと、ホームサポーターからのpito(ピト/ブーイング)回避も早期達成できそうですが、そうそう、残り4分で彼が交代したのは「Sólo se le ha subido el gemelo/ソロ・セ・レ・ア・スビードー・エル・ヘメロ(ふくらはぎがつっただけ)」(ジダン監督)だそうで、マドリッドに戻ってからの検査でもケガは見つからなかったとのこと。ただし、来週はプレーオフ出場が懸かったウェールズのW杯予選もあるため、日曜の試合に出るかどうかは微妙なようです。 ▽え、CLでは2連勝して、10月17日、11月1日のトッテナムとの2試合でグループ首位突破も決まるかもしれないぐらい順調なマドリーだけど、リーガではまだホームでの勝利がないんじゃないかって?その通りでバレンシア、レバンテと引き分けた後、ベティスに0-1で負けてしまったため、全勝している首位バルサとの勝ち点差7の6位に甘んじているんですが、その元凶のサンティアゴ・ベルナベウではこの木曜、金曜にもバラン、アセンシオと選手の契約延長プレゼンが続くことに。 ▽うーん、これでマルセロ、イスコ、カルバハル、ベンゼマ、マルコス・ジョレンテと7人が2021~23年までの延長にサインしたことになり、ロナウドなどもドルトムント戦の後には「Mi renovacion? A lo major el presidente lo sabe contestar mejor/ミ・レノバシオン?ア・ロ・メホール・エル・プレシデンテ・ロ・サベ・コンテスタール・メホール(ボクの契約更改?会長の方が上手く答えられるかもね)」と、自分の番が回ってくるのを待っているようでしたけどね。彼の場合、現在、2100万ユーロ(約28億円)の手取りをクラブは2500万ユーロ(約33億円)に上げようという心積もりはあるものの、当人はメッシやネイマール級の3000~4000万ユーロ(40~53億円)を希望しているらしいので、そう簡単にはいかないかも。 ▽まあ、その辺は日曜午後8時45分(日本時間翌午前3時45分)からのエスパニョール戦をまずは皮切りに、ホームのリーガ戦でもゴールを量産、もう9得点しているメッシの追撃を始めることでアピールしてほしいものですが、キケ・サンチェス・フローレス監督のチームも前節はデポルティボに4-1で勝利して自信をつけていますからね。とにかく根性のremontada(レモンターダ/逆転優勝)の掛け声が年内のうちからスポーツ紙を賑わすのもうっとうしいですし、これ以上、バルサとの差が広がらないよう、気合を入れてプレーしてもらいたいものですが…。 ▽いやあ、アトレティコがまた悲劇に見舞われてしまったせいで、私もあまりヨソ様の幸せを祈る余裕がなくなっているんですよ。そう、他のCLスペイン勢は火曜にセビージャがマリボルにベン・イェデルのハットトリックで3-0のグループリーグ初勝利、水曜のバルサも敵のオウンゴールでスポルティングに0-1と勝って2連勝と好結果だったんですが、ワンダ・メトロポリターノでの初開催となったヨーロッパの試合で彼らは序盤からチェルシーに圧倒されてしまうことに。それでもGKオブラクがモラタの至近距離ヘッドをparadon(パラドン/スーパーセーブ)してくれたり、敵のシュートがギリギリ外れてくれたりしたため、失点は免れていたんですけどね。 ▽もしやそんな劣勢だったにも関わらず、CKの時にダビド・ルイスがルーカスを倒してPKをゲット。昨季はあれだけ呪われていたにも関わらず、グリースマンがGKクルトワをあっさり破り、先制してしまったことでその日のツキを使い果たしてしまった?後半になってますます激しくなったチェルシーの攻勢が実を結んだのは14分。キレまくっていたアザールのクロスをモラタがヘッドして追いついたとなれば、コスタがチェルシーを出る原因を作ったコンテ監督だって、もう誰にも文句は言われないに決まっていますって。 ▽実際、後でアトレティコサイドも口を揃えて「Fue superior tácticamente, físicamente.../フエ・スペリオール・タクティカメンテ、フィシカメンテ(相手が戦術的にもフィジカル的にも上だった)」(シメオネ監督)と認めていたように、もうここまでピッチで実力の差をつけられてしまうと、30分にはヒメネスを入れ、CB3人体制で引き分けを守りにいったのも理解できるんですけどね。まさか、あと一息というロスタイム、予想もしなかった悲劇に見舞われるとは!最初の戦犯はダビド・ルイスを倒して無用なFKを与えたコケだったんですが、ボールをエリアに放り込まず、チェルシーが回してチャンスを伺う中、右奥でボールを持ったマルコス・アロンソにゴディン、ルカス、ヒメネスの3CBがついていくって一体、何を考えていたんでしょう。 ▽その結果、マークの外れたFWバチュアイにパスが渡り、そのシュートが決まったのは94分のこと。アトレティコに反撃する時間はまったくなく、そのまま1-2で試合終了のホイッスルが鳴っているんですから、たまったもんじゃありませんって。おかげで2節を終えて勝ち点1に留まった彼らは、「Tenemos que ganar todos los partidos que nos quedan/テネモス・ケ・ガナール・トードス・ロス・パルティードス・ケ・ノス・ケダン(ウチは残った試合に全勝しないといけない)」(グリースマン)状態になってしまったんですが、まあ正確には3、4節のアポエルとの連戦に勝ち、次にホームに迎えるローマも倒せば希望が見えるといったところかと。 ▽うーん、試合後、ファンフランなどは「Si nos dan por muertos, major/シー・ノス・ダン・ポル・ヌエルトス、メホール(もうダメと思われたなら、その方がいい)。ウチはハンデがある時程、上手くいくから」とまったくメゲてはいなかったんですけどね。昨季もそうでしたが、どうにもアトレティコは5人DF制のチーム攻略が苦手なようで、いえ、私が金曜に偵察に行ったリーガの次の相手、レガネスのガリターノ監督は「El Atlético tiene capacidad para jugar bien con cualquier sistema/エル・アトレティコ・ティエネ・カパシダッド・パラ・フガール・ビエン・コン・クアルキエル・システマ(アトレティコはどんなフォーメーションにも適応できる能力がある)。そんな単純なら、ウチもやればばいいだけだが、そうはいかない」と、ジローナやチェルシーの例に倣うことはしないよう。 ▽それよりインスタラシオン・ブタルケでのセッションでは選手たちに手とり足とり指導、「サウルはこういう時、上がっていくから」と事細かにポジションニングを指示していた彼は、「これまで先手を取られると皆、逆転は不可能と思っていたが、それが崩れた」と、アトレティコが珍しく逆転負けを喰らったことに希望の光を見出していたようで、何せ今はレガネスも7位と余裕がありますからね。前節のラス・パルマス戦ではチームで一番テクニックのあるシマノフスキが2アシストと調子に乗ってきたこともありますし、土曜午後8時45分からのマドリー兄弟分ダービーにまったく気後れしている風はなかったかと。 ▽実際、アトレティコではフィリペ・ルイスとルカスが揃ってハムストリングを痛め、この試合ではベルサリコかファンフランが左SBを務めないといけないというのもちょっと心配の種なんですが、こればっかりはねえ。一応、チェルシー戦でのショックな負け方が後を引くのではないかという懸念に対しては、シメオネ監督も「lo que pasó se queda atrás/ロ・ケ・パソ・セ・ケダ・アトラス(過ぎたことは過ぎたこと)」と切り替えができていることを強調していましたが、果たして選手たちは如何に?ようやくリーガではここ3連勝して2位に躍進しているだけに、チケット完売で満員となるブタルケで兄貴分の貫録を示すことができるといいのですが。 ▽そしてレガネス同様、今週はミッドウィークの試合がなかったもう1つの弟分、ヘタフェはどうしていたかというと。いやあ、こちらは木曜に見学に行ったところ、また熱心にシュート練習を続けていましたが、相変わらず柴崎岳選手の姿はグランウンドに見られず。クラブの広報の話では左足第5中足骨のヒビを手術するしないを含めて、月曜には正式なパルテ・メディコ(医療報告)が出るだろうとのことでしたが、今週もジムでのリハビリをずっと続けているのだとか。 ▽ちなみにコリセウム・アルフォンソ・ペレスのロビーでバッタリ遭ったヘタフェ最初の1部昇格時のレジェンド、今はユースチームのコーチをしているパチョンに柴崎選手の様子と訊くと、「よくスタジアム内のバル(喫茶店兼バー)で朝食をとっているのを見かけるけど、el es muy serio/エル・エス・ムイ・セリオ(彼は本当にマジメだね)」と言っていましたが、まあスペイン語でなくても外国語で雑談するのは難しいですからね。慣れていけば、そのうちチームメートと談笑する姿なども見られるんじゃないかと思いますが、今はとにかく辛抱が大事。早くケガが治って、最近増加傾向にある日本人観戦客を沸かせてくれることを期待するしかありません。 ▽そんなヘタフェは今週末、土曜の午後1時(日本時間午後8時)からアウェイのデポルティボ戦に挑むんですが、うーん、前節はビジャレアルに4-0と大勝したところ、相手のエスクリバ監督が翌日解任の憂き目に。現在18位のチームを率いるペペ・メル監督も進退が危ない状況で、ここでヘタフェが勝つと不穏なジンクスができてしまいそうですが、各国代表戦週間明けの14日にはマドリーを迎えないといけない彼らですからね。ボルダラス監督としてもここは絶対、落とせないところかと。今回はデポルティボがレンタル元になるファジルが契約条項で欠場するものの、何とか勝ち点3をゲットして、気分良くparon(パロン/リーガの停止期間)に入ってほしいものです。【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2017.10.01 08:00 Sun
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【編集部コラム】メンディの長期離脱は覇権争いを左右する重大案件

▽マンチェスター・シティのフランス代表DFバンジャマン・メンディ、右膝前十字靭帯断裂――。少なくとも半年は離脱することが確実で、復帰できるとしてもシーズン終盤。今季中にトップコンディションでプレーすることは難しいと思われる。 ◆「痛い」ではなく「大打撃」 ▽メンディの手術は、シティにとって「痛い」という表現よりも、「大打撃」と言えるニュースだ。DF史上最高額となる推定移籍金5200万ポンドで今夏にモナコからシティ入りしたメンディは、適応が難しいプレミアリーグにもすぐさま対応。モナコ時代同様、縦への推進力を生かした攻撃参加とバリエーション豊富かつ鋭いクロス、強靭なフィジカルなど自身の持ち味を存分に発揮していた。 ▽今季、メンディは公式戦5試合に出場。その5試合でシティは5勝、22得点1失点、4度のクリーンシートと、ほぼパーフェクトの成績を残していた。攻撃では左サイドの幅と厚みをもたらしており、リーグ戦4試合でのクロス数は29本。守備でも6度のインターセプト、19度のリカバリー、11度のデュエル勝利と、フィジカル面に特長があるプレミアリーグでも身体的な面はむしろ際立っていた。 ▽ガエル・クリシとアレクサンドル・コラロフが退団した今、シティにとってメンディは唯一の左サイド(ウイング)バックのスペシャリスト。ジョゼップ・グアルディオラは、「我々にはファビアン・デルフ、ダニーロ、フェルナンジーニョ、ジンチェンコという選択肢がある」とコメントしているが、いずれの選択肢にも不安が残る。 ◆フィジカル面と守備の不安を抱えるデルフ ▽メンディが負傷した試合であるクリスタル・パレス戦、そして26日に行われたチャンピオンズリーグ(CL)グループF第2節のシャフタール戦と、直近の2試合でメンディの代役を担ったのがデルフだ。アストン・ビラ時代に左サイドバックとしてのプレー経験があるデルフは、いずれの試合でも問題なく役割をこなした。 ▽ただ、デルフはもともと負傷が多く、フィジカル面の不安は拭いきれない。2009-10シーズン以降で、太もも、アキレス腱、肩、そけい部など様々な部位を故障しており、リーグ戦で25試合以上出場したシーズンはわずか1シーズンのみだ。全てのタイトルを狙うシティにおいて過度な信頼は置けず、サイズの面から押し込まれた際の守備にも不安を抱える。ローテーション要員の1人以上の存在として計算するのは危険だ。 ◆ダニーロとフェルナンジーニョもベストポジションではない Getty Images▽左右のウイングバック、セントラルMF、ストッパーとユーティリティなダニーロは、守備面でより計算できる存在だ。だが、プレーエリアで言えば右側がベター。ブレーキとまでは言わないが、やはりオーバーラップからクロスの流れは左利きのメンディに比べればスムーズさを欠く。 ▽フェルナンジーニョに関してはダニーロと同様に器用な上、確実に計算が立つ選手だ。だが彼はアンカーとして現在のチームで欠かせない存在となっている。ヤヤ・トゥーレのコンディションが上がってくれば実用的なオプションになるが、やはり右利きの彼もダニーロと同様にプレーエリアは右のため、攻撃力の低下は否めない。 ▽最後に、ポテンシャルが高く評価されている20歳のオレクサンドル・ジンチェンコに関しては、もともと攻撃的なポジションの選手で守備に不安が残る上、トップでの出場機会がなくあまりにも未知数だ。 ◆補強も現実的な候補は… ▽グアルディオラ自身が来年1月の移籍市場を見据えていることからも分かる通り、現有戦力での左サイドバックの代役は一長一短の面をのぞかせる。ただ、1月の移籍市場でメンディの存在を補うとしても、「プレミアリーグの適応に問題なく」、「CLに出場可能」な選手まで選ぶと、補強は困難を極める。 ▽『マンチェスター・イブニング・ニュース』など報道で噂に上っている有力どころでは、スパーズのDFダニー・ローズ(現在負傷離脱中)、ユベントスのDFアレックス・サンドロらが代役の候補。しかし、DFカイル・ウォーカーを差し出したスパーズがシティに対してさらに1人サイドバックを譲り渡すことは考えにくく、今季もユベントスのレギュラーとしてプレーしてきているA・サンドロに関しても非常に困難なオペレーションとなることは間違いない。 ▽そのほかでは、エスパニョールのU-21スペイン代表DFアーロン・マルティン(20)、セルティックのスコットランド代表DFキーラン・ティアニー(20)らも候補だが、それぞれ海外リーグでのプレー経験すらなく、即戦力として頼るのは危険だ。 ▽世間の反応では、メンディの長期離脱よりもセルヒオ・アグエロの自動車事故での肋骨骨折(2カ月離脱の見込みと報道)が話題を呼んでいるが、ガブリエウ・ジェズスが確実に計算できるレベルであることを証明しているチームにとっては、前者のニュースの方がよっぽど懸念すべき案件だ。個人的には、“特異な存在”であるメンディの離脱はプレミアリーグの覇権争いの行方を左右する決定打にもなり得るとみている。 ◆チェルシー戦の人選と戦術に注目 Getty Images▽いずれにしても、グアルディオラは今回の問題に対処しなければならない。基本的にはローテーションで回していくことになりそうだが、それでも軸は決めておきたい。その点で言えば、30日に行われるプレミアリーグ第7節では、早くもアウェイでのチェルシー戦という大きなテストがある。 ▽チェルシー戦では、おそらくデルフかダニーロが左ウイング(サイド)バックに入るだろうが、[3-4-3]の左ウイングバックにリロイ・ザネを起用し、左ウイングに中央寄りでプレーするダビド・シルバかケビン・デ・ブライネを配する“攻撃は最大の防御”の策を採ってくることもグアルディオラならあり得る。チェルシー戦では、メンディの代役となる選手のパフォーマンス、そしてそこに関連するグアルディオラの戦術的な采配(ポジショニング指示)に注目して観たいところだ。 《超ワールドサッカー編集部・音堂泰博》 2017.09.29 19:50 Fri
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【倉井史也のJリーグ】毎回ハリルホジッチ監督の選考基準にイチャモン付けてるわけですが!? の巻

▽つーかですね、私は期待したワケですよ、今回のメンバー発表に。だってこれから先は誰が来年のワールドカップに行けるかっていうサバイバルなんですけど、そういう意味じゃ最初の選考でしょ? だったら枠広げてますよ、ってやってよかったと思うんですよ。 ▽ところが今回新しい選手って、川崎の車屋紳太郎だけってどういうことですか。ちなみにこの車屋って英語で言うとMr. Car DealerじゃなくてMr. Kurumayaなのでよろしく。 ▽ま、それはおいといて、つまりヴァイッド・ハリルホジッチ監督は、だいたいこれまで呼んできた選手で大丈夫ですよ! 12月にJリーガーだけでE-1選手権に出るけど、国内組にもうそうそうチャンスは残ってないよ! つってるようなもんじゃないすか。ホ、ホントにそれでいいんスか? ▽ハリルホジッチ監督が呼んでない、監督にとって新しい選手ってたくさんいますよ。しかも一発で試合の流れを変えられる選手ってのが。たとえば遠藤保仁とか中村憲剛とか中村俊輔とか。いや、冗談じゃなくて。 ▽だってニュージーランド戦って、相手はまだ11月にプレーオフがあるから結構真剣モードでしょ? だったらそこで試して、果たしてまだ国際試合でも大丈夫なのかって見ておけば、FKだったりスルーパスだったりで一気にゴールが奪えるのに。大体セットプレーって元々日本のお家芸だったのに、ハリルホジッチ監督が「決められない」とか言いだしたのは、遠藤とか俊輔とか呼ばなくなったからじゃないんですっけ? ▽ってことで、今週末のベテラン勢には頑張って、ハリルホジッチ監督に「しもうた! 呼んどくべきやったわ〜!」とフランス語で絶叫させてほしいな、と。特に俊輔。39歳? 年齢、関係ないでしょ。あの技術力があったら「あ、FKだ。やべ! 急いで俊輔出そう!」つって出場させても1点取ってくれそうじゃないですか。今週末のアウェイ・FC東京戦で林彰洋からゴールを取ったら、もうそれは認めざるを得ないんじゃないですか? ▽あ、もう一つ言っておくと、GKで林も西川周作も外れてるけど、これってチームの順位が低いからとしか思えないし。チームの成績で決めるんだったら、曽ヶ端準、呼んでやってくれよ! ま、みんな新しい選手なのか古い選手なのかわからないけどな!!【倉井史也】 試合当日は、はやる気持ちを抑えられずスタジアムに受け付け開始と同時に駆けつけ、選手のバスが両方行ってしまうまで名残を惜しむ。自慢は対戦カードの因縁をよく覚えていること。特にサポーター寄りのネタが得意。パッと見は若いが実は年齢不詳のライター。 2017.09.29 18:00 Fri
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【六川亨の日本サッカー見聞録】10月の代表メンバー発表は少しのサプライズ。国内組のサバイバルのスタート

▽来月6日のニュージーランド戦(豊田スタジアム)と10日のハイチ戦(日産スタジアム)の2試合に臨む日本代表のメンバーが発表された。ほぼ予想通りで、サプライズがあるとすれば左SBに車屋(川崎F)が初招集されたことと、ボランチに遠藤航(浦和)が復帰したことだろうか。 ▽わざわざ時差のある日本に、これまで実績があり、現在好調な岡崎(レスター)と、ケガをした長谷部(フランクフルト)、そして新天地を求めながら負傷し、なおかつ大地震に見舞われてコンディションに不安を抱える本田(パチューカ)を呼ばなかったのは当然だろう。 ▽現在の日本代表で選手層が薄いのはCBと両SBだ。森重(FC東京)は負傷で長期離脱し、丸山(FC東京)もチームの不振によりプレーに精彩を欠いている。やっと彼らの代わりに吉田(サウサンプトン)の相棒として昌子(鹿島)が台頭してきた。そのバックアッパーとして植田(鹿島)と三浦(G大阪)が呼ばれてきたが、今回の招集で植田が一歩リードしたかもしれない。 ▽そして車屋である。長友(インテル)の控えとして酒井高(ハンブルガーSV)がいるものの、ハリルホジッチ監督の求める純粋なレフティーではない。長友の後継者探しは急務であり、問題はそれを「誰にするか」だった。 ▽今回は車屋に白羽の矢が立ったが、練習でアピールして「チャンスをつかんで欲しい」というハリルホジッチ監督の期待に応えられるかどうか。まだスタートラインに立ったに過ぎないため、プレーはもちろんのこと、コミュニケーション能力や連日のミーティングに適応できるかどうかが注目される。 ▽遠藤航について指揮官は「ボランチにパワーをつけてもらいたいので遠藤を入れた」と説明した。彼は湘南時代から将来を嘱望された選手だ。しかし、浦和に移籍してからは、ボランチでもCBでも、運動量とスプリント回数の少なさが気になっていた。これは遠藤航個人の責任ではなく、ボールポゼッションで相手を凌駕する浦和のプレースタイルにも原因がある。 ▽個人的に、遠藤航の将来を考えるなら、阿部のポジションで起用し、同じ役割を担わせて欲しいと思っていた。果たしてハリルホジッチ監督の下で、「パワー」を発揮できるのかどうか、こちらも見物である。 ▽日本代表のテストマッチは10月に国内で行う2試合と11月に海外で行う2試合、そして12月に国内組で臨むEAFF E-1サッカー選手権(どうも馴染みがない。東アジア杯でいいのではないだろうか)、そして来年3月の国際マッチデーとなっている(もちろんW杯直前にも試合はあるはず)。 ▽そこから逆算して推測すると、11月上旬の海外遠征は、Jリーグは佳境を迎えるだけに国内組よりも海外組を優先することが濃厚だろう。今回はケガで招集を見送った柴崎(ヘタフェ)を筆頭に、森岡(メフェレン)や中島(ポルティモネンセ)らがコンスタントに活躍していれば招集される可能性もある。 ▽それだけに、10月の試合は国内組の攻撃陣にとって、アピールの重要性は増してくる。その筆頭が杉本(C大阪)ということになるだろう。大迫のバックアッパーとして存在感を残せるか。例えゴールという結果を出せなくても、国内組の最終選考の場となる12月の東アジア杯で再び「もう一度見たい」と指揮官に再招集を思わせるプレーをできるのか。 ▽攻撃陣は「狭き門」であるだけに、今回招集された武藤(マインツ)も含め、出番が与えられたらニュージーランドやハイチ相手にどんなプレーをするのか楽しみでもある。 ▽最後に、スポーツ紙の報道によると、2020年の東京五輪の監督は元広島の森保一氏でほぼ決まりだそうだ。早ければ10月の理事会で承認されるという。もしもそれが事実なら、すぐにでも日本代表のコーチ兼任にして、12月の東アジア杯のキャンプはA代表と五輪候補であるU-20日本代表の合同で実施してはいかがだろうか。 ▽東アジア杯をU-20日本代表で臨むことはハリルホジッチ監督も拒絶するだろう。その代わり、キャンプを合同で実施することで、小野や稲本が早い段階でA代表に引き上げられたような“トルシエ効果”も見込めるかもしれない。JFA(日本サッカー協会)には一考して欲しいプランだし、取材する記者はもちろん、ファンもワクワクする合宿になるはずだ。【六川亨】1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた、博識ジャーナリストである。 2017.09.29 12:00 Fri
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【日本代表コラム】サバイバルの始まり…底上げと経験値の積み上げに絡むべき選手

▽28日、10月に行われるキリンチャレンジカップ2017のニュージーランド代表戦、ハイチ代表戦に向けた日本代表メンバーが発表される。9月に行われたロシア・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選で無事に6大会連続6度目のW杯出場を決めた日本。残り約9カ月では、チームの熟成と強化、底上げが求められる。 ▽国際親善試合に位置付けられている今回のキリンチャレンジカップ。W杯の出場が決定した日本にとっては、第3章の始まりとなる。本大会で世界の強豪国と対戦することを考えれば、9カ月という期間は時間があるとは言えない状況だ。 ▽来年のW杯本大会を見据えれば、今の日本に必要なのは、選手の底上げ、控え選手の経験値アップだ。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は、「コンディション」と「パフォーマンス」を優先して選手を選び続け、最初の目的であったW杯の出場権を見事に獲得した。しかし、主力選手の大半は固定されており、合宿や試合に招集されても選手を試すことはあまりできていなかった。特に、中盤から後ろのポジションに関しては、選手の底上げが必要となる。 ◆守護神の選定Getty Images▽アジア最終予選がスタートした際は、西川周作(浦和レッズ)が正守護神を務めていた。しかし、今年3月にアウェイで行われたUAE戦以降、川島永嗣(メス)が正守護神に君臨し続けている。控えGKとしては東口順昭(ガンバ大阪)、中村航輔(柏レイソル)が招集されているものの、アジア最終予選での出番はなかった。ニュージーランド戦、ハイチ戦は両選手が1試合ずつ出場することで、経験を積ませたい。また、権田修一(サガン鳥栖)や林彰洋(FC東京)ら日本代表経験者も控えている。バックアッパーにはなるが、不慮のケガなども考えれば、経験を積ませたいポジションだ。 ◆サイドバックに不安 ▽最終ラインに関して、吉田麻也(サウサンプトン)、昌子源(鹿島アントラーズ)、酒井宏樹(マルセイユ)、長友佑都(インテル)は、経験値やパフォーマンスを見ても問題はない。しかし、バックアッパーとなると酒井高徳(ハンブルガーSV)以外は、圧倒的に経験が少なくなる。 Getty Images▽サイドバックでは、内田篤人(ウニオン・ベルリン)の復帰が待ち遠しい。試合には出場しはじめているが、ヒザの状態は慎重にならざるを得ない。日本にとって内田が復帰するかどうかは大きな違いだが、期待ばかりしていると危険だ。アジア最終予選では酒井宏、長友、酒井高、槙野智章(浦和レッズ)しか出場しておらず、底上げが必要となる。 Getty Images▽右サイドバックでは、U-23で代表を経験している室屋成(FC東京)、松原健(横浜F・マリノス)がチームでも出場機会を得ている。その他、今シーズンから柏レイソルでプレーする小池龍太も面白い存在だ。酒井宏、酒井高の次に続く選手の選定は早急に進めたいところだろう。 Getty Images▽左サイドバックでは、太田宏介(FC東京)や藤春廣輝(ガンバ大阪)といった日本代表経験者も居るが、新戦力も試したいところだ。U-23日本代表経験者の山中亮輔(横浜F・マリノス)や松原后(清水エスパルス)は、今シーズン良いパフォーマンスを見せている。また、サガン鳥栖の左サイドを支える吉田豊も、長友のバックアッパーと考えるとハマりそうだ。川崎フロンターレの車屋紳太郎も左利きであり気になる存在だ。酒井高や槙野も左サイドバックでプレーできるだけに、右サイドバックよりは不安定さは少ないが、バックアップの人選は進める必要がある。 ◆センターバックは経験値 ▽センターバックに関しては、吉田、昌子のコンビが軸となっていくだろう。現在は負傷離脱している森重真人(FC東京)も最終予選でプレーしており、3枚は計算が立つ。しかし、4枚目のメンバーに関しては、日本代表としての経験が皆無に等しい状況だ。しっかりと経験を積ませる必要がある。 Getty Images▽直近の日本代表に選出されている植田直通(鹿島アントラーズ)、三浦弦太(ガンバ大阪)はU-23でもプレーしており、Jリーグでも経験を積んでいるだけに、A代表での経験値を積ませたいところだ。 ▽日本代表に新たに推薦したい選手では、中谷進之介、中山雄太の柏レイソルのCBコンビや、攻撃でも力を発揮できる高橋祥平(ジュビロ磐田)、ボランチやCBでプレー可能な谷口彰吾(川崎フロンターレ)だろう。いずれもアンダー世代の代表を経験し、谷口は日本代表に選出された経験もある。植田、三浦だけでなく、可能性がある選手には経験を積ませていきたい。 ◆カギはインサイドハーフか ▽中盤も新たなメンバーを試したいポジションだ。長谷部誠(フランクフルト)、山口蛍(セレッソ大阪)、井手口陽介(ガンバ大阪)の3選手に関しては、パフォーマンスも安定し結果も残している。しかし、アンカーを務められるのは長谷部、山口となっており、ケガや出場停止などを考えれば、新たな選手に出てきてもらいたい。 (C)J.LEAGUE PHOTOS▽前回招集されたメンバーでは、アンカーとしては高萩洋次郎(FC東京)が考えられるだろう。また、遠藤航(浦和レッズ)も最終予選でアンカーとしてプレーしており、大きな問題とはならなそうだ。バランスを取れる選手としては大谷秀和(柏レイソル)も気になる存在だ。 ▽一方で、インサイドハーフには新戦力を試してもらいたい。クラブで出色のパフォーマンスを見せていた柴崎岳(ヘタフェ)は負傷離脱してしまったが、新天地に活躍の場を移した森岡亮太(ベベレン)は久々に日本代表でもプレーがみたいところ。また、前回も招集されていた小林祐希(ヘーレンフェーン)も試合でパフォーマンスを見たい選手だ。 ▽国内組では、川辺駿(ジュビロ磐田)や山村和也(セレッソ大阪)、武富孝介(柏レイソル)、原川力、福田晃斗(ともにサガン鳥栖)といった所属クラブで結果を出している選手もいる。このポジションには出場機会が限られている香川真司(ドルトムント)や、戦列を離れている清武弘嗣(セレッソ大阪)が居るが、幅を持って考え、最終的なメンバーを絞ってもらいたいところだ。 ◆両ウイングにも新たな風を ▽3トップを考えた際、両ウイングが激戦区となるだろう。右は本田圭佑(パチューカ)、久保裕也(ヘント)、浅野拓磨(シュツットガルト)、左は原口元気(ヘルタ・ベルリン)、乾貴士(エイバル)、武藤嘉紀(マインツ)がメインとなっている。 Getty Images▽しかし、右には堂安律(フローニンヘン)、左には中島翔哉(ポルティモネンセ)と所属クラブでも結果を残し始めている選手も控えている。デュッセルドルフへと移籍した宇佐美貴史もここ3試合で2ゴールと気を吐いている。国内組では右には伊東純也(柏レイソル)、江坂任(大宮アルディージャ)、左には阿部浩之(川崎フロンターレ)など、結果を残している選手もいる。攻撃陣はコンディションと調子、そして結果が重要視されるため、多くのカードを手元に置くことが重要になるだろう。 ◆1トップの3番手は ▽1トップには大迫勇也(ケルン)が軸として入り、岡崎慎司(レスター・シティ)も今シーズンはゴールという結果を残している。しかし、3番手がなかなか出てこないのが現状だ。 (C)J.LEAGUE PHOTOS▽サウジアラビア戦でデビューを果たし、J1での得点ランキングでも2位につける杉本健勇(セレッソ大阪)、しばらく代表から離れているもののクラブでは結果を残している金崎夢生(鹿島アントラーズ)が有力候補だろう。その他、川又堅碁(ジュビロ磐田)、小林悠(川崎フロンターレ)といった今シーズン調子が良い選手も、再び代表でプレーする可能性はあるだろう。 ▽いずれにしても前線でタメを作るポストプレーができ、コンビネーションでゴールが奪える選手が求められることは間違いない。手元に置いて、チェックする必要はあるだろう。 ◆ここからはサバイバル ▽11月も国際親善試合が控えているが、欧州遠征という話も浮上している。12月にはEAFF E-1 東アジアサッカー選手権2017が日本で行われる。12月の大会では「最後に残るであろう選手を見極める大会となる。(ロシアW杯アジア)最終予選を突破した我々にとって、国内組を試す良い機会になる。本当に最後の最後までチームに残ることができるかどうか。そういった候補の選手を探す場として、この大会を位置付けたい」とハリルホジッチ監督もコメントした。 ▽クラブでの活躍が、日本代表に招集されることにつながり、W杯出場に近づくことになる。メンバー入りを果たすためには、各選手の活躍が必要になるが、日本代表としてもそういった選手が出てくることを待ちわびているだろう。 《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》 2017.09.28 14:30 Thu
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【編集部コラム】“柏から世界へ”を体現した30人目の日本人ブンデスリーガー・伊藤達哉

▽24日、ドイツの地で新たな日本人選手がデビューを果たした。その名は伊藤達哉。ハンブルガーSVに所属する20歳のストライカーは、30人目の日本人ブンデスリーガーとなった。 ▽伊藤は、柏レイソルの下部組織出身でU-12から所属。順調にステップアップしていた中、U-18に所属していた2015年7月にハンブルガーSVへの移籍が発表。3年契約を結び、トップチームを経験することなく、ドイツの地へと渡った。 (C)J.LEAGUE PHOTOS[柏レイソルの最終ラインを支えるDF中山雄太はユースで共にプレー]▽柏U-18時代には、2014年4月にUAEで開催されたアル・アインインターナショナルチャンピオンシップでチームを準優勝に導く活躍。その才能の高さを発揮し、大会MVPにも輝いた。また、同年のプレミアリーグではDF中山雄太、DF古賀太陽、MF手塚康平、FW大島康樹ら現在柏のトップチームでプレーする選手と共にプレー。チームはイーストで首位になりチャンピオンシップへ進むも、セレッソ大阪U-18に0-1で敗れ優勝を逃していた。 ▽伊藤は166cm、59kgと小柄な体格。屈強な外国人選手の中でプレーすれば、その体格差は明らかだ。しかし、レギオナルリーガ(ドイツ4部)のハンブルガーSV IIで経験を積み、2016-17シーズンは20試合に出場し1ゴール、今シーズンは7試合で1ゴール5アシストを記録。故障者の影響もあったが、実力でブンデスリーガでのベンチ入りを前節果たし、ついにレバークーゼン戦でブンデスリーガデビューを勝ち取った。 Getty Images▽マルクス・ギズドル監督も「彼はとても爽快であり、トレーニングでの印象も確認した。彼のような青年を見るのは良いことだ」と語っており、単に人手不足ではなく、伊藤の力を見込んでの起用というところだろう。 ▽デビューを果たしたレバークーゼン戦では、82分から登場。左サイドのポジションに入ると、精力的に動きまわり攻守に奔走。交代直後にチームは痛恨の3失点目を喫するが、得意のドリブルで相手DFを翻弄しラストパス。これは味方に繋がらなかったが、才能の片鱗をみせた。チームも3-0で敗れたものの、ブンデスリーガデビューという一歩を踏み出せたことは、伊藤にとっても重要な経験だったはずだ。 Getty Images▽デビュー戦を終えた伊藤はクラブ公式サイトを通じ「監督が僕を信頼してくれたことはもちろん嬉しいです。僕たちが負けたとしても、僕は多くのことを受け取れますし、もっと良くなるように自分を出せると思います」とコメント。悔しいデビュー戦となったが、この先もトップチームでの成長を続けていきたいと意気込んでいる。 ▽ドイツ挑戦3年目。今シーズンが契約最終年となる。ハンブルガーSVでの挑戦を続けるには、今掴んでいるチャンスを活かし、結果に繋げる必要があるだろう。チームには、日本代表であり、ブンデスリーガでの経験が豊富なDF酒井高徳も所属している。先輩のアシストを受けながら、飛躍を遂げられるかに期待は懸かる。 ▽これまで代表歴がない伊藤だが、実は東京オリンピック世代の1人。ドイツでの成功は、日本代表が自国開催のオリンピックでメダルを獲得することに繋がる可能性もある。U-20ワールドカップに出場したメンバーでは、MF堂安律(フローニンヘン)、MF坂井大将(AFCトゥビーズ)が海を渡り挑戦中。GK山口瑠伊もフランスのロリアンからスペインのエストレマドゥーラUDへと挑戦の場を移した。伊藤がブンデスリーガで成長できれば、オリンピックで日の丸を背負ってプレーする姿が見られるかもしれない。 《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》 2017.09.26 20:30 Tue
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【原ゆみこのマドリッド】揃って勝利というのは珍しい…

▽「もうクビとは気が早いこと」そんな風に私が驚いていたのは月曜日、リーガ6節が終わったばかりというのにビジャレアルのエスクリバ監督が解任されたというニュースを聞いた時のことでした。いやあ、確かに日曜はコリセウム・アルフォンソ・ペレスで4-0と惨敗、ヘタフェに待望の1部復帰後ホーム初勝利を与えてくれた時には2年前、彼の率いていたシーズンにチームが2部降格の憂き目に遭ったお詫びぐらいにはなったんじゃないだろうかと気楽に思っていたものでしたけどね。実際、ビジャレアルは2勝1分け3敗で14位につけていたため、監督自身も試合後の記者会見では進退を問われる可能性は考えていないと、意に介していなかったものの、ホントに昨今は世知辛い。 ▽それだけに月曜にはその試合で今季初得点、昨季のヘタフェ昇格に大きく貢献したMoligol(モリゴル)の復活を印象づけてくれた35歳のベテラン、ホルヘ・モリーナなど「Sabemos que cuando los resultados no se dan el entrenador es el primero que cae/サビアモス・ケ・クアンドー・ロス・レスルタードス・ノー・セ・ダン・エル・エントレナドール・エス・エル・プリメーロ・ケ・カエ(結果が出ない時、最初に辞めさせられるのは監督ということはわかっている)」と達観していましたが、逆に言えば、ここで2勝目を挙げられず、ホーム3連敗を喫していたら、ボルダラス監督の立ち位置も微妙になっていたはず。そう思うと、エスクリバ監督には悪いけれど、つくづくこの勝利、ありがたいと感じてしまうんですが…。 ▽いえ、話は順番にしていきましょう。先週末のリーガ、トップバッターを務めたのはアトレティコだったんですが、ワンダ・メトロポリターノの2試合目がデーゲームというのは私にとって、周辺を観察するのにおあつらえ向き。さすがに午前10時までのチョコラーテ・コン・チュロス(ホットチョコレートと揚げ菓子、スペインの伝統的な朝食メニュー)無料配布には間に合わなかったものの、少し早めにメトロ(地下鉄)7号線のEstadio Metropolitano(エスタディオ・メトロポリターノ)駅を出て、スタジアム正面の歩道にある100試合以上に出場した歴代アトレティコ選手のプレートを見たり、taquilla(タキージャ/チケット窓口)がその正面左手側のプレハブ小屋にあるのを発見したり、ファンゾーンや軽食販売トラックが大賑わいしているのを眺めながら、一周してみたんですが、天気が良かったせいか、一番売れていたのはやっぱりビールだったかと。 ▽今のところ、クラブ博物館の移転はまだのため、付属施設がオフィシャルメガストアしかなく、そこは入り口に行列ができるぐらいの大混雑。時間が気になる試合前に行くのはあまりお勧めしませんが、この土曜のように試合が終わるのも早いと、正面右側、メトロの駅近くにあるスタジアム内駐車場の出入り口の周りで選手たちの車が出て来るのを待つファンもかなり多数いて、その頃でしたら、ストアの方も入り易くなっているかと思います。ただ、難点はアトレティコがアジアン・ゴールデンタイム枠に当たるのはあまりないことでしょうか。 ▽え、それより肝心のrival directo/リバル・ディレクトー(直接ライバル)との対戦はどうだったのか知りたいって? いやあ、ミッドウィークのアスレティック・ビルバオ戦から5人の選手をローテーション、しかもその試合同様、前半は大したチャンスもなかったアトレティコだったんですけどね。セビージャのカリッソも「Nos hicieron gol en la primera jugada del segundo tiempo」/ノス・イシエロン・ゴル・エン・ラ・プリメーラ・フガダ・デル・セグンド・ティエンポ(後半最初のプレーでゴールを奪われた)」と言っていたように、再開から1分で先制点をゲット。そう、ビエットのスルーパスを受けたカラスコがエリア内でGKセルヒオ・リコをかわしてガラ空きのゴールにボールを蹴り入れたんですが、おかげで最初から盛り上がっていたスタンドがますます沸き立つことに。 ▽これがまた、新スタジアムは上部に屋根がグルリとついているため、ビセンテ・カルデロンと違った響き方で、後でシメオネ監督も「Cuando la gente anima y grita parece un circo romano/クアンドー・ラ・ヘンテ・アニマ・イ・グリタ・パレセ・ウン・シルコ・ロマーーノ(人々が応援して大声を出すと、まるで古代ローマの円形闘技場のようだ)」と感心することしきり。更に24分にはカラスコがエリア内右側から出したパスを敵DFに取られそうになりながら、グリーズマンが必死に足を延ばしてボールを一旦外へ。それをフィリペ・ルイスが戻したところ、新スタジアム初ゴールに続き、リコの股間を抜くシュートで2点目にしてくれるんですから、ようやく彼にもエンジンがかかってきた? ▽結局、そのまま2-0と勝利、順位を逆転して2位となったアトレティコでしたが、相手のセビージャがリーガ3連戦の最後だったため、ノリートがケガで招集されていなかったり、ヘスス・ナバスも目立たったりと、プレーのレベルが落ちていたのに比べ、メンツが代わっても守備力はもちろん、ゴールも決められるようになった彼らには感心するばかり。これにはその日、午前中にメディカルチェックを済ませ、パルコ(貴賓席)で観戦していたジエゴ・コスタにもこの3カ月間で心してコンディションを整えないと、先発に食い込めないという危機感を与えたかもしれません。 ▽ただ本当に今季のチームに得点力があるのかどうかはこの水曜、今季2度目のヨーロッパの強豪との対決となるCLチェルシー戦を迎えてみないと何とも言えないんですが、いえ、同じ出戻り組のフィリペ・ルイスなど、「ジエゴがただの通過点ではなく、留まるために帰って来たのはアトレティコがビッグなクラブという証明」と自信を見せていましたけどね。2014年夏にチェルシーに移った最後の1人、後釜として来たオブラクが優秀なせいもありますが、これまで1度も復帰を乞われたことのないGKクルトワなど、「凄いFWだから、estoy contento de que hasta el proximo ano no tengamos que enfrentarnos a el/エストイ・コンテントー・デ・ケ・アスタ・エル・プロキシモ・アーニョ・ノー・テンガモス・ケ・エンフレンタールノス・ア・エル(来年まで彼と当たらなくて済むのにボクは満足しているよ)」と、FIFA処分でアトレティコがコスタを選手登録できず、年明けまでプレーできないことを歓迎。 ▽その辺はグリーズマン、コレア、フェルナンド・トーレス、ビエット、ガメイロら、今いるFWたちがそうは問屋が卸さないと発奮してくれることに期待するしかないんですが、要注意は先週末、プレミアリーグのストーク・シティ戦でハットトリックを挙げたモラタ。BBC(ベイル、ベンゼマ、クリスティアーノ・ロナウドの頭文字)の頸木から放たれ、コンテ監督の下で爆発しているため、その日は休養をもらったゴディンも決して気を抜くことはできないかと。加えてペドロ、セスク、アスピリクエタといったスペイン人選手たちが見られるのも楽しみなアトレティコvsチェルシー戦は水曜午後8時45分(日本時間翌午前3時45分)からキックオフ。1節はカラバフに大勝した相手とは対照的にローマとスコアレスドローだったアトレティコだけにここは絶対、勝ち点が欲しいところです。 ▽そして土曜の次の時間帯ではお隣さんがメンディソローサでアラベスと試合したんですが、メトロで40分程かけて自宅近くのバル(スペインの喫茶店兼バー)に私が着いた頃にはすでに前半も30分が経過。こちらは現在、ケガ人が多いながら、CLドルトムント戦が火曜と近いため、ジダン監督はベイルやモドリッチをベンチスタートに。代わってセバージョスが先発デビューしていたんですが、その彼が早くも前半10分、アセンシオからのパスを敵DFにコースを塞がれる前に撃って先制点を挙げているんですから、これはもう、レアル・マドリーのスペイン人若手逸材獲得力を褒めるしかありませんって。 ▽一方、開幕から5連敗、20チーム中最初に監督解任踏み切ったアラベスもこの日はカベージョ暫定監督の下、意地を見せ、40分にはムニルのクロスをキャプテンのマヌ・ガルシアがヘッドで決めて同点に追いつくことに成功。でもその3分後にまたセバージョスにゴールを許し、再びリードされてしまってはねえ。後半はどちらもポストを叩くシュートがあったものの、得点は生まれず、そのまま1-2でマドリーが勝利することに。まあ、結果はこれでいいんですが、それにしても気懸りなのはジダン監督も「Para nosotros irnos con los dos goles es muy poco/パラ・ノソトロス・イルノス・コン・ロス・ドス・ゴーレス・エス・ムイ・ポコ(ウチにとって、2ゴールはとても少ない終わり方)」と言っていたように、最近の彼らはなかなかシュートが決まらないこと。 ▽とりわけミッドウィークのベティス戦で12本もシュートを撃ち、その日も8本撃ったものの、ロナウドが得点できなかったのは当人も試合中、かなりイラついていましたしね。ちょっと心配ではありますが、幸い次は気合が入るCLマッチ。しかもここ数年、恒例になっているドルトムントとのアウェイ戦となれば、きっとロナウドも照準を取り戻してくれるはずです。月曜に現地入りしたチームにはアラベス戦を肋骨の痛みでお休みしたクロースが復帰したものの、ベンゼマ、コバチッチ、マルセロ、テオ、バジェホはまだケガが治らず。その影響で右SBの控えがRMカスティージャ(マドリーのBチーム)から昇格したばかりのアシャーフしかいないため、開幕から10試合皆勤しているカルバハルの疲労が心配されますが、「Es joven y puede aguantar/エス・ホベン・イ・プエデ・アグアンタール(若いから耐えられる)」とジダン監督は気にしていないよう。 ▽どちらにしろ、今は左SB2名がおらず、万能DFのナチョをそこに充てないといけないため、カルバハルが出るしかないんですけどね。ちなみにドルトムントは開幕から5勝1分けでブンデスリーガ首位を走っており、とりわけ8得点を挙げているオーバメヤンが絶好調。その他、香川真司選手は途中出場が多いようですが、フィリップ、プリシッチなど、計19得点しながら、失点はたったの1と文句のつけようのない成績を挙げているものの、何故かCLでは1節のトッテナム戦に3-1で黒星スタートしています。うーん、これまでマドリーのジグナル・イドゥナ・パルクでの成績は3分け3敗とまだ白星がないのはちょっと心配とはいえ、火曜午後8時45分からの一戦では撃ち負けないでくれるといいですね。 ▽そして翌日曜はヘタフェ(マドリッド郊外)にメトロ10号線とメトロ・スールを乗り継いで向かった私でしたが、そこでは予期しないgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)にお目にかかることに。いえ、前日の兄貴分同様、前半をスコアレスで終え、柴崎岳選手の欠場が響いているのかなという印象もあったホームチームだったんですけどね。後半には秘密兵器が炸裂。それは後でボルダラス監督も「Le damos mucha importancia al balon parado y hemos conseguido el premio/レ・ダモス・ムーチャ・インポルタンシア・アル・バロン・パラードー・イ・エモス・コンセギードー・エル・プレミオ(ウチはセットプレーを重要視していて、ご褒美を手に入れた)」と満面に笑みを浮かべていた、週2回の非公開練習の成果だったんですよ。 ▽ええ、後半8分にはCKからカラのヘッドをアンヘルがゴール右前から頭で押し込み先制したかと思えば、いえ、18分の2点目はモリーナがセメドのパスミスを敵陣エリア前で奪って決めたんですけどね。24分にはFKからカラのヘッドはGKバルボサに弾かれたものの、ベルガラがこぼれ球を3点目に。ロスタイムにも最後の仕上げとばかり、アンヘルが再びFKからヘッドで4点目を入れているんですから、ビックリしたの何のって。もちろん、その日のビジャレアルのように集中力を欠いたチームも珍しいですけどね。まだ左足の第5中足骨のヒビを手術して治すか決める検査が残っており、復帰時期が見えない柴崎選手もこれには安心? それともアンヘルやアルバロ・ヒメネスに先発の座を固められてしまう方が心配でしょうか。 ▽そんなヘタフェはミッドウィークの苦行も今週はなくなり、土曜のデポルティボとのアウェイ戦にも余裕を持って臨めることになったんですが、その日の朗報はまだ終わらず。そう、丁度、駅から自宅への帰り道、オンダ・マドリッド(ローカルラジオ局)でもう1つのマドリッドの弟分、レガネスが終盤に差し掛かっていたんですが、こちらも後半に入って掴んだボーヴュのゴールによる1点リードを必死で守っているだけかと思えば、ロスタイム最後のプレーで再びシマノフスキが絶妙のラストパス。今度はエラソが決め、ラス・パルマスに0-2と勝ったため、マドリッドの4チームが全て白星という最高の週末になることに。 ▽いえ、月曜の試合でサンティアゴ・ベルナベウでマドリーに勝って勢いに乗るベティスがレバンテに4-0で勝ったため、彼らはヨーロッパリーグ出場圏の6位から7位に落ちてしまったんですけどね。1つ上の大先輩、マドリーとたった勝ち点差1だけというのは大いに胸を張っていいかと。ただ次節はもう1つの兄貴分、アトレティコをブタルケに迎えるため、そうそう浮かれてもいられないんですが、それが終われば世間は各国代表戦ウィークに突入。ほとんど招集される選手がいないレガネスにとっては願ってもない練習漬けの2週間になるため、ここでマラガ戦の後はアスレティック・ビルバオ、セビージャ、バレンシアと続く、格上チームとの戦いを乗り切る力をつけてくれるといいですよね。【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2017.09.26 13:45 Tue
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【原ゆみこのマドリッド】アウェイの方がいいらしい…

▽「やっと来てくれた」そんな風に私が満足していたのは金曜日、ジエゴ・コスタがバラハス空港ターミナル4の到着ゲートから姿を現した映像をスポーツ紙のサイトで確認した時のことでした。いやあ、各TV局もお昼(スペインでは午後2時-4時がランチライム)のスポーツニュース枠で生中継しようと、現場にカメラとリポーターを張り付けていたものの、残念ながらタイムアップ。先日は当人がチェルシーと話し合うため、ロンドン入りしたなんて誤報もあったため、前夜にはすでにアトレティコのオフィシャルページに移籍決定と出ていても当人を見ない限り信用できないなと思っていたんですけどね。さすがに今度は間違いなかったようで、意外と体型も崩れていないのにホッとしたファンも多かったかと。 ▽いえ、ようやくアトレティコが3年前に3800万ユーロ(約51億円)でチェルシーに売ったコスタをクラブ史上最高額の5500万ユーロ(約74億円)+1000万ユーロ(約14億円)の成功報酬で買い戻したと言っても、FIFA処分の終わる来年1月まで彼がプレーすることはできないんですけどね。実際、夏の市場が閉じた後のこんな時期まで決まらなかったのはそのせいなんですが、母国ブラジルで3カ月ものバケーションを満喫する破目になった当人は「世間が言っている程、ひどい状態じゃないよ。プロフェ・オルテガ(フィジカルコーチ)が鍛えてくれるしね。Me dan miedo sus entrenamientos, no la bascule/メ・ダン・ミエードー・スス・エントレナミエントス、ノー・ラ・バスクラ(体重計より、彼のトレーニングの方が怖い)」とジョーク混じりにコメント。 ▽何にせよ、あと3ケ月もあれば、フィジカルコンディションも整い、木曜のアディダスのイベントでコケが「Con Diego tenía un entendimiento especial/コン・ディエゴ・テニア・ウン・エンテンディミエントー・エスペシアル(ジエゴとは特別な相互理解があった)。自分がボールを持つたび、彼がやろうとすることがわかったし、向こうもどこにパスが来るかわかっていた」と再会を喜んでいた元同僚とのフィーリングも戻ってくるんでしょうが、それまでが不安というファンもご安心を。アトレティコはこのミッドウィーク開催のリーガで当面、コスタがいなくても強いことを証明してくれたんです。 ▽え、次の時間帯にあるサンティアゴ・ベルナベウでのお隣さんの試合を見るため、水曜の私は近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)をアスティック戦途中で出ないといけなかったんだろうって?その通りで目撃できたのは前半、ガイタンのシュートがポストに阻まれたり、グリースマンの一撃がGKケパにparadon(パラドン/スーパーセーブ)されたり、挙句の果てにはフィリペ・ルイスがエリア内でラウール・ガルシアを倒したと見なされ、PKを献上。幸いにもそれを2節のラス・パルマス戦のビエラに続き、GKオブラクがアドゥリスのキックも見事に弾き、いえ、1年前、ミラノでのCL決勝ではPK戦で1本も止められなかったことから、あまりparapenalti(パラペナルティ/PK止め屋)の呼び声はあまり高くない彼だったんですけどね。試合中のPKに限るとその日を合わせ、10本中6本を弾いているって物凄くない? ▽おかげでスコアは0-0のまま、後半が始まっていくらもしないうちにお店を出たところ、メトロ(地下鉄)の改札を通った瞬間、「Gooool! Gol del Atletico!/ゴル・デル・アトレティコ」という絶叫がオンダ・マドリッド(ローカルラジオ局)から伝わってくるのですから、運命とはかくも皮肉。ええ、10分にエリア内に走り込んだコケがグリースマンのスルーパスを受け、コレアに折り返すと、そのシュートが決まってアトレティコが先制点を挙げたんですが、まったくももう。試合の大半の時間、どうして彼らは上手くパスを繋いでシュートチャンスが作れないんだろうと常にイライラしている私が映像を見られなくなった途端、そんな絶妙のコンビネーションを見せるなんてあんまりじゃないですか。 ▽まあ、これもシメオネ監督も「今はより意識して練習に取り組んでいる。En el fútbol el trabajo paga y los resultados están a la vista/エン・エル・フトボル・エル・トラバッホ・パガ・イ・ロス・レスルタードス・エスタン・ア・ラ・ビスタ(サッカーでは努力が報われるし、結果は明白だ)」と褒めていた通り、コレアの成長を褒めるしかないんですが、更に私がサンティアゴ・ベルナベウの駅を出た時にはリードが2点に。こちらは28分、ヒメネスのスローインをサウルがグリースマンに繋ぎ、その浮かせたパスをカラスコがシュート。どうやら彼も監督の「Somos más fuertes cuanto mejor sea la competencia interna/ソモス・マス・フエルテス・クアントー・メホール・セア・ラ・コンペテンシア・シンテルナ(ウチはチーム内の競争が激しい程、強くなれる)」というメッセーッジを素直に理解したか、このところ途中出場が続いているにも関わらず、立派にアタッカーの責任を果たしてくれたようです。 ▽最後、ロスタイムにはバレンシアガのクロスをラウール・ガルシアが押し込んで、アスレティックに1点差と迫られたものの、アトレティコは1-2の勝利で新しいサン・マメスがオープンして以来、6勝1分けで無敗という記録を維持。もちろんゴールが2つも生まれたことは嬉しいんですが、相手のジガンダ監督も「PK失敗でウチはショックを受けた」と言っていたように、やはり勝利のポイントはオブラクが前半の失点を防いでくれたことにあったかと。当人は「Es una loetría/エス・ウナ・ロテリア(あれは宝くじのようなもの)。止められれば満足だけど、決められてもそんなに悔やんではいられないよ」といつものクールさを崩しませんでしたが、勝ち点を稼いでくれるGKっていうのはきっと、彼みたいな選手のことを言うんですよね。 ▽そんなアトレティコはもう土曜午後1時(日本時間午後8時)にはワンダ・メトロポリターノにセビージャを迎えるんですが、相手はこの5節、ラス・パルマスにマンチェスター・シティから古巣に戻って来たヘスス・ナバスのゴールで1-0と勝利。現在、3位のアトレティコの勝ち点2上をいく2位につけています。まさにベリッソ監督も「Somos rivales directos/ソモス・リバレス・ディレクトス(我々は直接のライバルだ)」という状況で、新スタジアムでの2戦目に挑むアトレティコも油断できないんですが、2019年のCL決勝会場に選ばれたこともあってか、周辺でのフィエスタは今回も続行。ええ、朝9時から10時までのchocolate con churros/チョコラーテ・コン・チューロス(ホットチョコレートと揚げ菓子、スペインの伝統的な朝食メニュー)の無料配布に始まり、キッズ用とコンサート用の2つのファンゾーンもオープンするのだそう。 ▽木曜時点で1000枚残っていたというチケットも運が良ければ、当日、スタジアムのチケット売り場で買えるようですし、先週オープンしたメガストアも他のお店であまり見かけない、歴代の紋章がプリントされたビンテージシリーズなどが置いてあって面白いし、試合後も軽食販売のバンではハッピーアワーを開催と、マドリッド観光に来ている日本人が立ち寄っても半日ぐらい楽しめそうなんですが…万が一、チケットが売り切れていた場合、スタジアム近隣にTV観戦できるバルがないというのがネックでしょうか。そうそう、金曜夜に前日合宿に入ったメンバーからはフェルナンド・トーレスとヒメネスが監督の戦略的判断で外れ、ベルサイコがリスト入り。前節終盤に痛みを覚えて交代したフィリペ・ルイスは回復したようです。 ▽え、それより大変なことになってしまったお隣さんの話を聞きたいって?そうですね、実はその水曜、アトレティコと同時進行でマドリッドの弟分、レガネスが昇格組のジローナとブタルケでスコアレスドローに終わった後、ベティス戦に挑んだレアル・マドリーだったんですが、いえ、予定通り、5試合の出場停止処分が終わったクリスチアーノ・ロナウドはリーガ初先発したんですけどね。それでもポルトガル代表戦やCLアポエル戦などでゴールを挙げていることから、火曜のエイバル戦でのpoker(ポケル/1試合4得点のこと)で早くも9ゴールとリーガ得点王レーストップを独走するメッシ追撃を早速、始めてくれるものと思いきや、その日の彼はまったくシュートが決まらず。 ▽ただそれはロナウドだけでなく、ベイルもイスコもクロースも同じだったんですが、うーん、このところ、ホームゲームではバレンシア、レバンテ戦とドローが続いていたとはいえ、後半半ばから根性のremontada(レモンターダ/逆転劇)モードに入られてもねえ。先日は契約を2022年まで延長、それだけにこの日は張り切ってピッチに立ったイスコなども「Si no metemos un gol pronto en el Bernabéu nos entra ansiedad/シー・ノー・メテモス・ウン・ゴル・プロントー・エン・エル・ベルナベウ・ノス・エントラ・アンシエダッド(ベルナベウでは早くゴールを入れないと焦りが生じる)」と言っていましたが、実際、25分のマルセロ負傷と同時にジダン監督がdoble cambio(ドブレ・カンビオ/2選手交代)をした折など、一時、ルーカス・バスケスとマジョラルが入りながら、もう1人アウトする選手が誰かわからず。ピッチに12人いるなんて不可解な状況、私も初めてお目にかかりましたっけ。 ▽結局、ここではモドリッチが退き、ロナウド、ベイル、マジョラル、アセンシオ、ルーカス・バスケスの5人FW体制となったマドリーでしたが、それでも得点には至らず。ロスタイムにはセルヒオ・ラモスも前線に張って、93分の奇跡を狙ったんですが…まさかロスタイム4分、その試合最初のシュートを撃っていたサナブリアにノーマークでグアルダードのクロスをヘッドされ、土壇場の決勝点という十八番を奪われてしまったから、私も呆気にとられるばかり。だって3連戦の谷間ということもあって、セティエン新監督はキャプテンのホアキンやメキシコシティ大地震で傷心のグアルダードを温存、後半終盤まで出さなかったんですよ。それどころか、ファビアンやフランシスといったカンテラーノ(ベティスB出身の選手)の抜擢が当たり、敵の猛攻に耐え抜くと、0-1でベルナベウでは19年ぶりとなる勝利をもぎ取ってしまうって、こんな監督冥利に尽きる試合はない? ▽いえ、当人は「Ganar aquí es sabiendo que vas a sufrir y que tienes que tener suerte/ガナール・アキー・エス・サビエンドー・ケ・バス・ア・スフリル・イ・ケ・ティエネス・ケ・テネール・スエルテ(ここで勝つには苦しむことを知り、ツキもなければならない)」と謙遜していましたけどね。実はこのセティエン監督、昨季もラス・パルマスを率いてマドリーとの2試合にドロー。今までと打って変わって、ベティスがパスを丁寧に繋げるチームになっていたのにも驚かされたものですが、逆にちょっと心配なのはジダン監督の方で、だって「No quiso entrar el balón, tuvimos 26 ó 27 ocasiones/ノー・キソ・エントラール・エル・バロン、トゥビモス・ベインティセイス・オ・ベインティシエテ・オカシオネス(ウチは26、7回、シュートしたが、ボールがゴールに入りたがらなかった)」なんて、お隣さんではよくあるにしても天下のマドリーでは絶対、通じない言い訳だから。 ▽おかげで首位バルサとの差がまだ9月なのにも関わらず、勝ち点差7に開いてしまい、こんな時期から奇跡の逆転優勝の話をしないといけなくなりそうなのは私も辛いんですが、それでもアウェイでは好調なマドリーですからね。マルセロが左太もも肉離れで全治1カ月、テオも先週末のレアル・ソシエダ戦で肩を半脱臼して2週間、更にクロースも肋骨が痛んでお休みと、まだベンゼマも全快せず、メンバー的にはちょっと不安がある彼らですけどね。移籍して2試合に出ただけではありますが、エンソとジダン監督の親子対決が実現するかもしれないアラベス戦は土曜午後4時15分(日本時間午後11時15分)にキックオフ。ちなみに相手は開幕から5連敗中で、4節にはスベルダ監督を解任、金曜にはデ・ビアージ氏が後継に決まったものの、この試合はハビエル・セバジョ暫定監督のまま戦うようです。 ▽そして木曜には弟分の片割れ、ヘタフェがアウェイでセルタ戦だったんですが、前半24分にマキシ・ゴメスに奪われた先制点を後半40分、途中出場コンビのアルバロ・ヒメネスのパスからアンヘルが決め、1-1の引き分けに持ち込んでボルダラス監督のチームが意地を見せたというのはまあ、喜ばしいんですけどね。実は同日のお昼、オペラ近くの「くらや」という比較的新しいラーメン屋でランチを私がとっていたところ、いきなり柴崎岳選手が友人連れで隣のテーブルに現れるというハプニングが勃発。こんなことがあるなら、火曜にヘタフェの練習見学に行った際、せっかく海を越えて応援に来ながら、バルサ戦のケガでリハビリ中のため、グラウンドで当人を見られず、それではと、彼の白いベンツが駐車場から出て来るのを待ちながら、タッチの差で止まってもらえなかった日本人女子2人に教えてあげたかったと思ったものですが、まあ私も10年以上、マドリッドにいて、選手とお店で出くわすなんて初めての体験でしたからね。 ▽あまり期待するのもどうかと思いますが、肝心の柴崎選手のケガの状態は金曜と言っていたクラブのパルテ・メディコ(負傷者情報)が出ず。よって正確にはわからないんですが、AS(スポーツ紙)の番記者が夜に出した記事によると、左足第5中足骨にヒビが入っており、全治2カ月程だとか。うーん、ボルダラス監督やクラブ広報は楽観的でしたし、ラーメン屋で見た彼も楽しそうにお喋りしていたため、まさかそんな重傷とは私も思わなかったんですけどねえ。これが本当だとすると、すでにセルタ戦でも前線に繋げる選手がいないせいか、後方からロングボールを放り込むという、どこかアバウトなサッカーになっていたヘタフェにとっては大打撃。日曜のビジャレアル戦からあと7試合、何とか乗り切って、同日、ラス・パルマスと顔を合わせるレガネス共々、柴崎選手の復帰まで降格圏外を維持できるといいのですが…。【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2017.09.23 08:20 Sat
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【倉井史也のJリーグ】今年Jリーグで起きている一番の異変に気づいてないわけないじゃない!? の巻

▽今年はJリーグ大変革の年……って、確かに資金がたっぷり出来て賞金も上がって、各チームとも少しでも成績を上げようと補強して監督の首、バンバン切ってとやっとるわけですが。その中でもっともこれまでと違う点って、どこかおわかりでしょうか? ▽それって、去年のリーグの成績を見ればわかるんです。それもJ2リーグの。去年、自動昇格を決めたのは札幌と清水。そして昇格プレーオフを勝ち残ったのは4位のC大阪でした。 ▽ね、もうおわかりですね。この昇格チームが今年は残留レースから抜け出しそうなんです。いや、そもそもJ2の一番下の順位だったチームって、これまで最初からずっと下位で苦しんでませんでしたっけ? ところが今の順位はC大阪が4位、清水が13位、札幌が14位と去年の逆の順番で、しかも現在16位の甲府と札幌の勝点差は5。これはもしかして、史上初の「昇格組から降格なし」ってことになるかもしれません。 ▽毎年残留ラインは、試合数×1、つまり34って言われてますから、残り8試合で清水はあと2勝、札幌は2勝2分で来年もJ1ってことになりそうです。 ▽ただし、ちょっと心配なのは実は清水。直近リーグ戦5試合であげた勝ち点は3。これって16位甲府、18位新潟の2よりも多いけど、17位大宮の5よりも低い、リーグワースト3位の成績なのです。なによりこのペースだと、残留ラインすれすれって感じです。 ▽リーグの川崎戦に向けて調整していたはずの鄭大世は、天皇杯の川崎戦でも出番なし。ケガ明けから直ぐに結果が出せるとは思えないけど、このまま長引くとずっと最後まで調子が出せず……なんてことにもなりかねない。再昇格2年目の磐田が6位ってことで、よけいに胸をかきむしられてんじゃないかと察しまする。 ▽さてさて、そんなJ2からの昇格組が落としてはいけないのが今週の試合。札幌は最下位の新潟と、清水は降格圏を脱出したばかりの広島との対戦で、しかもそれぞれホームゲーム。と、昇格組にピントを合わせて書いてきましたけど、もしかしてここで降格圏から「まくり」が始まりそうな予感もすごくしたりして……。【倉井史也】 試合当日は、はやる気持ちを抑えられずスタジアムに受け付け開始と同時に駆けつけ、選手のバスが両方行ってしまうまで名残を惜しむ。自慢は対戦カードの因縁をよく覚えていること。特にサポーター寄りのネタが得意。パッと見は若いが実は年齢不詳のライター。 2017.09.22 12:30 Fri
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【六川亨の日本サッカー見聞録】退場者を間違える誤審に改めて主審の苦労を痛感

▽今年から開催されているレフェリーブリーフィングの第5回目が9月21日に開催された。今回は冒頭に小川審判委員長から、この会を催す趣旨が改めて紹介された。それは次の3点である。 1)クラブと審判アセッサー間で意見交換。 2)クラブによるレフェリングに関するフィードバック。 3)メディア関係者へのレフェリング説明会 ▽と、いうものだ。なぜ改めて趣旨を説明したかというと、メディア関係者に、表現について配慮を求めるためだった。覚えている読者もいるかもしれないが、8月16日のJ2リーグ第28節の町田対名古屋戦で、PR(プロフェッショナルレフェリー)の家本政明主審が誤審をした。 ▽試合終了間際の89分、名古屋の青木がこぼれ球を拾いゴールへ突進し、GKと1対1になりかけた。すると町田DF深津と奥山が両側から挟むように体を寄せ、深津が足を引っ掛けて青木を倒した。走り寄った家本主審は即座にレッドカードを取り出しが、彼がカードを突きつけたのはプレーに関与していないMF平戸だった。 ▽審判委員会のヒアリングによると、家本主審は「誰がやったのか」と聞いたところ、町田の選手からは、「それは主審が決めて下さい」という返事だったそうだ。試合後、キャプテンでもある深津は「自分がやった」と告白したが、すでに試合は成立している。 ▽小川審判委員長は、「犯人捜しはしない」と審判委員会の基本的立場を述べつつ、メディアに要請したのは、「誤審」という表記についてだった。誤審であることは認めるものの、家本主審の子供が学校で嫌がらせを受け、泣きながら帰宅したことを明かした上で、メディアに配慮を求めたのだった。 ▽過去には08年4月6日のJ2第6節、甲府対C大阪戦で56分に西村雄一主審からレッドカードを提示されたDF池端が退場となったが、後日行われた規律委員会で“人違い”であったと判断され、本来退場処分を受けるべきだったGK桜井に退場処分が付け替えられたことがある。 ▽Jリーグではそれに続く2度目の誤審で、今後はルヴァン杯のように追加副審を置くか、VAR(ビデオアシスタントレフェリー)を導入しないと対応は難しいと審判4人制の限界を話していた。 ▽2日後の規律委員会では「警告、退場、出場停止処分」の懲罰の運用上、平戸には「退場処分及び出場停止処分を科さないこととする」とし、「本来退場処分を受けるべきであった深津選手に退場処分を付け替え、1試合の出場停止処分を科す」と訂正。ただし、サッカー競技規則第5条で主審の決定「プレーに関する事実についての主審の決定は最終である」ことから公式記録は変更されず、平戸の退場処分は残ったままだ。 ▽この試合で返す返すも残念なのは、深津が素直に自分の非を認めていれば、違った意味で注目を集めたかもしれないということだ。そして、この件を聞きながら、JSL(日本サッカーリーグ)時代のあるエピソードを思い出した。 ▽古河(現ジェフ千葉)のある選手が、特定の主審からよくイエローカードをもらった。自分では反則ではないと思っても警告されてしまう。あまりにも厳しいジャッジに、意を決し主審に理由を聞いてみた。すると主審は「背番号●はダーティーなプレーヤーだから気をつけろと先輩から聞いている」と答えたそうだ。 ▽確かに自分の背番号ではある。そこで念のために選手の名前を聞いたところ、それは自分の前に同じ背番号でプレーしていた先輩で、すでに引退していた。そのことを主審に伝えたところ、以後はイエローカードもめっきり減ったという。 ▽これは先入観の悪しき例で、今日のブリーフィングでも小川審判委員長は「先入観を持って笛を吹くことはない」と強調していた。ただ、先入観と予備知識の違いはどこにあるのかを判断するのは難しいところではないだろうか。 ▽かつてJリーグの審判技術向上のため招かれたレスリー・モットラム主審は、離日の際の会見で、「Aというチームは主審が背中を向けていたり、ボールがないところでの反則が巧妙なので気を遣った」と述懐していた。それがAというチームの伝統であり強さかもしれないが、今回の件も含め、改めて主審は「労多くして功少なし」と実感せずにはいられなかった。 2017.09.21 21:00 Thu
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【編集部コラム】モウリーニョの慧眼、マティッチがレッド・デビルズの帝王に

▽“2年目のモウリーニョは強い”。この言葉通り、マンチェスター・ユナイテッドが好調だ。今季はここまでリーグ戦5試合で4勝1分け。16得点2失点の内容はほぼ完璧で、同じく優勝候補筆頭のマンチェスター・シティと共に首位に位置している。 ◆的確な補強 Getty Images▽モウリーニョは過去、ポルト、チェルシー(第1期、第2期)、インテル、レアル・マドリー時代のいずれも2年目にリーグ制覇を達成している。「クラブの性質を理解すること」や「選手たちの個性の把握」、「モチベーターとしての効果のピーク」と、その要因は様々なことが考えられるが、最も大きな要因の1つに1年目のシーズンを受けての“的確な補強”が挙げられるだろう。 ▽今夏、モウリーニョが選択したのは、MFネマニャ・マティッチとFWロメル・ルカク、DFビクトル・リンデロフの3選手。23歳のリンデロフは投資の意味も大きいため、実際にレギュラー級の即戦力として計算できると期待されたのはマティッチとルカクだ。 ▽その2人は、見事にモウリーニョの期待に応えており、チームの好調を支える不動の主力となっている。ルカクはここまで、公式戦7試合で7得点。それも固め取りではなく、公式戦7試合のうちゴールがなかったのは1試合という点は、安定して力を出せていることの証左でもある。 ▽FWズラタン・イブラヒモビッチと遜色ないポストプレーヤーであるルカクだが、スピードや前線での動きの量は元スウェーデン代表FWを遥かに凌ぐ。ポストワークでボールを捌いた後、自らフリーランでボックスに侵入していける点は、ベテランとなったイブラヒモビッチには繰り返すことができない動きのため大きな強みだ。今季、ルカクの効果によりユナイテッドのロングカウンターのクオリティは昨季に比べて遥かに向上している。 ◆懐疑論も… ▽そして、ルカク以上にインパクトを残しているのがマティッチだ。シーズン前、アンカーの補強を目指すユナイテッドのターゲットには、モナコのブラジル代表MFファビーニョ、スパーズのイングランド代表MFエリック・ダイアー、そしてマティッチがリンクされていた。 ▽イングランドの選手であるE・ダイアーの獲得が困難なミッションであったことはさておき、報道によればこの3人のうちでモウリーニョが望む第1候補はマティッチだった。23歳のE・ダイアーとファビーニョに対し、マティッチは今年で30歳。すぐさまフィットしなかった場合のリスクは大きい。 ▽それもあり、私を含めてこれまでユナイテッドを見続けてきた人も “ファビーニョ派”だった人は少なくなかった。しかし、モウリーニョとマティッチは懐疑論を見事に一蹴している。 ▽ユナイテッドでのマティッチは、チェルシー時代の2セントラルの一角というよりも、より守備的でアンカー的な役割を担っている。経験に裏打ちされた絶妙なポジショニングと展開力はMFマイケル・キャリックの後釜として打ってつけ。それに加えてマティッチには、キャリックにはないプレス強度とそれを何度も継続できるスタミナがある。マティッチが高い位置でボールを“強奪”することにより、ショートカウンターでも相手への脅威は増している。 ◆マティッチは既に帝王 Getty Images▽残念ながら現在は負傷離脱中だが、マティッチの相棒であるMFポール・ポグバは今季のリーグ戦4試合で2ゴール2アシストを記録。ポグバが今季、攻撃面で結果を残しているのは、マティッチの存在により守備の負担が減ったことが要因であることは明らかだ。 ▽まるでマティッチは、ユナイテッドに5年も10年も在籍してきたかのようなプレーを見せている。元来、攻撃参加を好むタイプではあるが、モウリーニョはユナイテッドで彼がオーバーラップすることをかなり制限しているように見える。 ▽そして、この判断は非常に的確と言える。マティッチのリーグ戦でのスタッツを見ると、タックル数(12回)、タックル成功数(9回)、インターセプト数(10回)、パス成功数(332本)、タッチ数(457回)はいずれもチーム最多。マティッチは既に、レッド・デビルズの中盤における“帝王”として君臨している。“守備に特化させたマティッチ”はここまで、チェルシー時代以上に輝いている。 ▽正直に言えば、マティッチがこれほどまでフィットするとは思っていなかった。だが、モウリーニョは以下のように語っていた。 「昨年、ユナイテッドに加入した時点で、マティッチのような選手が必要だと感じていた」 ▽改めて、ジョゼ・モウリーニョという監督の慧眼には舌を巻く。3度にわたってプレミアリーグを制覇しているモウリーニョは、このリーグがいかにタフであるかということを完全に理解している。だからこそルカクだけでなく、プレミアリーグで実績のあるマティッチをチョイスした。「4000万ポンドは安い」。「チェルシーが放出したのは驚き」「今夏のベスト補強」。オフシーズンにはまったく聞こえなかったような声は、日に日に増している。 ◆マティッチはユナイテッドの最重要選手の1人 ▽とはいえ、これまでのマティッチはシーズン終盤にかけて疲労が蓄積するとともにパフォーマンスを低下させる印象がある。モウリーニョは、うまくマティッチを休ませながらシーズンを進める必要があり、さらに言えばMFマイケル・キャリックやMFマルアン・フェライニ、MFアンデル・エレーラらポグバ不在時に相棒となる選手たちが、いかにこのセルビア代表MFの負担を軽減させるパフォーマンスを披露できるのかも、ユナイテッドが2012-13シーズン以来のリーグタイトルを奪還するためには重要となってくる。 「彼はフットボーラーに求められる忠誠心、安定感、野心、チームプレーヤーという全ての要素を体現している」 ▽マティッチ加入後、懐疑的な声に反発するようにそう語ったモウリーニョ。“スペシャル・ワン”の全幅の信頼を得るマティッチが、今季のユナイテッド成功の鍵となる最重要人物の1人であることを疑うものは、もはやいない。 《超ワールドサッカー編集部・音堂泰博》 2017.09.20 22:00 Wed
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【原ゆみこのマドリッド】何とか両方無事に見られた…

▽「嫌疑が晴れて良かったわ」そんな風に私がホッとしていたのは月曜。バルベルデ監督の記者会見の内容を知った時のことでした。というのも、先月、ネイマールがPSGに移籍した穴を埋めるため、1億5000万ユーロ(約200億円/ボーナス込みの金額)という巨額移籍金を払ってドルトムントから獲得したデンベレが、先週末にコリセウム・アルフォンソ・ペレスでハムストリングを断裂…。いえ、今はカタールのアル・サッドでプレーするチャビ以来、バルサの選手たちが「en ese campo no se podía jugar/エン・エセ・カンポ・ノー・セ・ポディア・フガール(ここのピッチじゃプレーできない)」(デウロフェウ)、「Antes de empezar el partido ya vimos que estaba alto y seco/アンテス・デ・エンペサール・エル・パルティードー・ジャー・ビモス・ケ・エスタバ・アルト・イ・セコ(試合が始まる前から、芝が長くて乾燥していたのはわかった)」(デニス・スアレス)とアウェイのピッチコンディションに文句をつけるのはお約束のようなものなんですけどね。 ▽そこに運が悪くもデンベレが全治4カ月という重傷で、4年前にもネイマールがコリセウムの同じような場所で筋肉系のケガをしていることも重なって、その原因は整備責任者のヘタフェにあるんじゃないかと疑われてしまったんですが、バルベルデ監督は「No creo que tuviera una incidencia decisiva el estado del césped/ノー・クレオ・ケ・トゥビエラ・ウナ・インシデンシア・デシシバ・エル・エスタードー・デル・セスペッド(芝の状態が決定的だったとは思わない)」ときっぱり否定。曰く、「彼のように大きなケガをしたことのないサッカー選手は体に違和感があってもそれが何か、理解する経験に欠けている。自分もやったことがあるが、taconazo(タコナソ/ヒールキック)はもっとも大腿2頭筋に負担をかける動き。ベテランなら無理せず、ボールを見逃しただろう」とのことですが、え、だったら柴崎岳選手はどうして足首を痛めて途中交代してしまった? ▽それはヘタフェのボルダラス監督も「Ha sido el sólo. Ha notado una molestia grande en el pie/ア・シードー・エル・ソロ。ア・ノタードー・ウナ・モレスティア・グランデ・エン・エル・ピエ(1人でやったケガで、足がひどく傷むのに気づいた)」と言うだけで、まだ検査結果がクラブから発表されていないため、程度もわからないんですけどね。今のところ、木曜午後9時(日本時間翌午前4時)からのセルタ戦に出られるかは微妙。当人も差し当たり、火曜のカンプ・ノウで日本代表の同僚、乾貴士選手がバルサにリベンジしてくれることを願うばかりかと思いますが…。まあ、こればっかりはねえ。金曜にはマドリッド勢の弟分の片割れであるレガネスを、それこそ乾選手のアシストからガルベスがヘッドを決めて1-0で破ったエイバルですが、デンベレの早期負傷交代はまったく影響なく、バルサがヘタフェに逆転勝ちしたことを考えると、あまり過度の期待を懸ける訳にもいかないかと。 ▽そう、その土曜の試合、「No estábamos jugando rápido y el campo no nos ayudaba porque el balón no corría/ノー・エスタバモス・フガンドー・ラピド・イ・エル・カンポ・ノー・ノス・アジュダバ・ポルケ・エル・バロン・ノー・コリア(ウチはスピードのあるプレーをしていなかった。ピッチもボールが走らず、助けにならなかった)」とバルベルデ監督は言っていましたっけ。そんな試合は40分、FKから始まって、ベルガラが頭で落としたボールを柴崎選手がエリア前からシュート。これが見事に決まって、ヘタフェが先制。私の隣に座っていた顔なじみのヘタフェ番女性記者など、「golazo(ゴラソ/スーパーゴール)って日本語でどう書くの?」とノートに綴った文字をスマホで撮るぐらいハシャイでいたものですけどね。 ▽チラホラとスタンドにいた日本人ファンも大喜びしていたんですが、後半はイニエスタをデニス・スアレスに代えてきたバルサが底力を発揮。ええ、ボルダラス監督は「ゴールの前にアントゥネスへのファウルがあった」と言いますが、51分にはセルジ・ロベルトがエリア内右奥からフリーのデニス・スアレスにラストパス。そのシュートが決まって同点に追いつかれただけでなく、83分には伏兵も登場したんですよ。それは中国の広州恒大から来たということでどこか、これまで過小評価されていた感のあったパウリーニョ。メッシからスルーパスをもらってエリア内に入り込むと、ジェネが邪魔するのをモノともせず、強烈な一撃でGKグアイタを破り、ブラジル代表の貫録で決勝点を挙げてしまったから、驚いたの何のって(最終結果1-2)。 ▽おかげで1部復帰ホームデビューだったセビージャ戦同様、土壇場の失点で引き分けを逃してしまったヘタフェですが、まだ先は長いですからね。ただコリセウムではこの日曜がビジャレアル戦、その次は各国代表戦を挟んで10月14日にレアル・マドリー戦と強敵が続くため、初勝利を掴むのはなかなか大変そうなんですが、その辺、アウェイのセルタ戦、デポルティボ戦で埋め合わせできるといいんですが…。 ▽その試合の後は知り合いの車に乗せてもらい、メトロ(地下鉄)7番線の途中の駅からエスタディオ・メトロポリターノで下車。キックオフ1時間程前にはスタジアムに着いた私でしたが、恐れていたような大混雑にも遭わず。というのもクラブや市当局が再三、早めの来場を勧告したり、隣接のメガオフィシャルショップを午前10時にオープンしたり、周辺に設けたファンゾーンでキッズパークやコンサートなどのアクティビティを昼間からやっていた甲斐があったんですかね。ビセンテ・カルデロンとお別れして3カ月余り、この日を待ちわびていたファンたちは午後7時の開門から三々五々、入場していったようです。帰りのメトロ入口が凄いことになっていたらしいのはともかく、スペイン国王フィリペ6世もパルコ(貴賓席)観戦したアトレティコの新しいホームでのマラガ戦を試合前のセレモニーから楽しむことができたのは非常に嬉しかったかと。 ▽まあ、始球式にクラブのレジェンド、ガラテとフェルナンド・トーレス、そしてカンテラ(ユース組織)の少年の3人が登場。パスを回して、先発ではなかったトーレスがベンチに戻るというのはご愛嬌でしたけどね。シメオネ監督も「Nunca vi una cosa igual. Las banderas flameando todas juntas/ヌンカ・ビ・ウナ・コーサ・イグアル。ラス・バンデラス・フラマンドー・トーダス・フンタス(同じことは見たことがない。全てのフラッグが一斉に振られていた)」と感動していたようですが、ただ、ボールが走り出すとそこにいるのはいつものアトレティコ。前半は開幕3連敗で腰が引けていたか、専守防衛のマラガをまったく崩せず、大いにイライラさせられることに。 ▽それどころか、38分にはアトレティコのカンテラ出身のボルハ・バストンに至近距離からシュートを撃たれ、「メトロポリターノの初ゴールを挙げるのはカンテラーノだといいね」と言っていたサウールの希望が皮肉な形で実現してしまうところでしたが、そこはGKオブラクがparadon(パラドン/スーパーセーブ)で危機を回避。シメオネ監督もこのままだと先週火曜のCLローマ戦と同じになってしまうと恐れたか、後半開始からはガビ、コケ、サウール、トーマスのカンテラーノ4人の中盤を諦め、トーマスに代えてカラスコを投入したものの、その効果もすぐには見えなかったんですが…。 ▽ええ、丁度、テコ入れ第2弾として、「最初はちょっと変な感じで、ホームじゃなくて、何かの決勝を戦っているような感じだったけど、con la afición, con nuestras canciones...empezamos a notarlo nuestro/コン・ラ・アフィシオン、コン・ヌエストラス・カンシオネス…エンペサモス・ア・ノタールロ・ヌエストロ(ファンやボクらの歌…それで自分たちのホームだと気づき始めた)」というトーレスがライン際で出場を待っていた時でしたっけ。アトレティコが一瞬だけ、輝きを放ってくれたんですよ。 ▽それは60分、コレアがマラガのDFをかわしてエリア内奥から出したパスをグリーズマンが方向を変えたところ、やはりアトレティコのカンテラーノだったGKロベルトを破ってネットに突き刺さったから、それまで途切れなく応援していた場内がどんなに盛り上がったことか。ようやく虎の子の1点を手に入れた彼らはまあ、最後はまたオブラクに助けられたりもしたんですけどね。何とか最後まで1-0を保って、胸を張って試合後のイベントに臨めることに。 ▽え、選手全員揃ってvuelta de honor(ブエルタ・デ・オノール/ファンに感謝するピッチ一周)をしたり、その後はド派手な打ち上げ花火をしたりだなんて、トロフィーがないだけで、まるで優勝祝いみたいじゃないかって? そうですね、これで選手たちが満足して、今季は他に何もなしで終わってしまったりしたら困りますが、一応、殊勲のゴールで夏のマンチェスター・ユナイテッド移籍騒動や開幕ジローナ戦で退場、リーガ2試合に出場停止になってチームに迷惑をかけた件をチャラにしてしまった形のグリーズマンなど、「タイトルを祝えるよう、できることは全てやるよ。Todos tenemos ganas. Yo el primero/トードス・テネモス・ガナス。ジョ・エル・プリメーロ(皆がやる気だ。ボクが一番にね)」と意欲を見せてくれましたしね。 ▽その辺はまず、水曜午後午後8時(日本時間翌午前3時)からのアウェイ、ビルバオ戦で証明してもらいたいものですが、さて。日曜の練習にこのマラガ戦をケガで欠場したヒメネス、ヴルサリコが復帰したアトレティコは再び、ワンダ・メトロポリターノに戻って来る土曜に強敵セビージャを迎えるため、サン・マメスではローテーションが考えられますが、相手も日曜のラス・パルマス戦では1-0で負けてしまったものの、ビルバオはヨーロッパリーグに出場しているチームですからね。シメオネ監督もここは頭の悩ませどころでしょうか。 ▽そして翌日曜、セントロ(マドリッド市内中心部)に戻るまでメトロに30分近く乗らないといけないため、午前様になってしまった私が大寝坊をしてしまったのはレアル・マドリーの試合が夜の時間帯だったのもありますが、大丈夫。このソシエダ戦が出場停止処分5試合の最後となるクリスチアーノ・ロナウドが彼女のジョルジーナさんと前夜、古巣のスポルティングを見にリスボンに行ってしまおうと、マルセロも前節に退場して今回はお留守番になろうと、ベンゼマやコバチッチが負傷離脱中だろうと、クロースが軽いケガでお休みしようと、彼らには代わりになる選手がいるんです。 ▽その第一人者は、バレンシア戦に続いてドローに終わったレバンテ戦でベンチに入れていなかったのをジダン監督も深く反省したんでしょうかね。この日、初先発に抜擢されたCFマジョラルが序盤から躍動。ええ、18分にはセルヒオ・ラモスが敵DFに引き倒されながら、chilena(チレナ/オーバーヘッドシュート)を試みようとツマ先で上げたボールをかっさらい、先制点を決めているんですから、マドリーのカンテラーノもしっかりしているじゃないですか。 ▽ただ残念ながら、このリードは長くは続かず、10分後にはソシエダの右SBオドリオソラのクロスを左SBケビン・ロドリゲスがvolea(ボレア/ボレーシュート)。ボールがGKケイロル・ナバスの手をすり抜けて、スコアが同点となり、アノエタのゴール裏に設けられた簡易スタンドにいた応援団が前のめりになったため、看板が落ちてTVのカメラマンが骨折するなんて騒ぎにもなったんですが…。しかしマジョラルは35分の2点目にも貢献。うーん、どちらかというと、直前、再び同じ形でケビンのシュートがゴールバーを直撃、そこからカウンターでマドリーが攻め上がり、マジョラルがアセンシオに向けて出したラストパスをカットしようと突っ込んだのがこれまた、ケビンだったことの方が私には驚きだったんですけどね。 ▽エウセビオ監督も「彼についてはelogiar que haya llegado de una portería a otra para ayudar al equipo/エロヒアル・ケ・アジャ・ッジェガードー・デ・ウナ・ポルテリア・ア・オトラ・パラ・アジュダール・アル・エキポ(一方のゴールからもう一方のゴールにチームを助けるため、駆けつけたことを褒めるばかり)」と言っていましたが、その結果はオウンゴールという最悪な形になることに。加えて、このフランス人のカンテラーノは60分、イスコが自陣から出したパスを追うベイルと70メートルのガチンコで徒競争。時速35キロにも達するスピード自慢の相手に追い抜かれてしまい、最後はGKルリの頭を超えるシュートで3点目を奪われたとなれば、とてもその夜、マドリー戦初得点を祝う気にはならなかったに違いありませんって。 ▽結局、これで1-3と快勝したマドリーでしたが、何より良かったのは水曜午後10時(日本時間翌午前5時)から、ホームにベティスを迎える前にベイルがゴールを挙げて、自信を取り戻してくれたこと。いえ、本人は昨今、サンティアゴ・ベルナベウのスタンドからpito(ピト/ブーイング)が聞こえてきても「そういうのはサッカーではよくあるし、コントロールはできない。ブーイングされないよう、練習しないとね」とあまり気にしていないようでしたけどね。ジダン監督も「Para mí esta no es todavía su mejor version/パラ・ミー・エスタ・ノー・エス・トダビア・ス・メホール・ベルシオン(私にとってはまだ、最高のバージョンじゃない)。もっと上手くできるのだから、辛抱してやらないと」と言っていましたが、それって、マドリーファンには一番ないものですよ。 ▽とにかく早々に復調してくれるに越したことはないんですが、一方のベティスも先週末、デポルティボにホアキンのdoblete(ドブレテ/1試合2得点)で2-1と勝利。キケ・ステイン新監督の下で徐々に進歩してきているようなので、マドリーも油断は大敵です。とはいえ、今度は先週のCLアポエル戦で2ゴールを挙げたロナウド、そしてマルセロ、クロースも出られますからね。ソシエダ戦で頑張ったマジョラルや左SBのテオなどは控えに戻る可能性が高いんですが、何せライバルのバルサは開幕4連勝で、アトレティコも同じですが、現在の勝ち点差は4。これ以上広がると先々、面倒なため、まずはガッチリ勝利を掴んでおかないといけませんよね。【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2017.09.19 12:45 Tue
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【原ゆみこのマドリッド】得点しなくちゃ始まらない…

「怖くないんだ」そんな風に私が驚いてしまったのは木曜日、2時間半もの長い練習を終え、グラウンドから引き揚げてきたボルダラス監督に次はバルサ戦だから、ドキドキしていると私が打ち明けたところ、「Un partido bonito/ウン・パルティードー・ボニート(美しい試合だ)。楽しみにしているよ」という答えが返ってきた時のことでした。いやあ、もちろんプロの監督さんですから、チームを勝利に導くため、強敵をあっと言わせるような戦略を練るなり、ウィークポイントを探すなり、弱気になっているヒマなどないのはわかりますけどね。2004年にヘタフェが最初に1部に上がった頃から、彼らを見ている私にはあまりバルサ戦でのいい思い出はなし。 ▽それもそのはずで、ここまでリーガ24試合ではたったの2勝だけ。シュスター監督時代の2007年コパ・デル・レイ準決勝ではカンプ・ノウでの5-2負けをコリセウム・アルフォンソ・ペレスで4-0と大逆転、初の決勝進出を果たしたなんてこともあったものの、その1stレグでメッシがマラドーナばりに何人ものDFをかわして決めたゴールは今でも当人の名ゴール集ビデオの定番ですし、実際、彼1人に17試合で18得点も挙げられているんですよ。この火曜にバルサが3-0で勝ったCLユベントス戦でも2ゴールと、大体、相手は開幕からリーガ3連勝の首位チーム。となれば、前節、ようやくマドリッドの弟分ダービーでレガネスを倒し、今季初勝利したばかりのヘタフェにはちょっと荷が重いかもと思ってしまう私はシビアすぎる? ▽ただ、とにかくメッシにボールがいかないようにして守り倒すしかないと悲観してしまう自分とは違い、バルダラス監督は攻撃は最大の防御と思っているんでしょうかね。その日のセッションでは全体練習が終わった後、柴崎岳選手も含む攻撃陣9人だけが残って、30分以上もシュートを特訓。レガネス戦ではアランバリ、アルバロ・ヒメネスのゴールがエリア外から決まったのに味をしめたか、パスを繋いで2列目から上がった選手が撃ったり、コーチの出すボールをエリア内で反転してシュート、5本決めた選手は終わりといったメニューをこなしていましたが、ちなみに日本人のカップル1組が見守る中、柴崎選手は3人目に上がっていましたっけ。 ▽うーん、最後まで残っていたのはアトレティコからレンタル中のアマトと控えCFのアンヘルだったのは何ですけどね。もちろん前日、金曜のスタジアム非公開練習では守備にも万全を期すはずですが、果たしてあのバルサに撃ち合いを挑んで勝算があるのかどうか。とはいえ、どこぞのチームももう少し、そういう得点力アップへ努力する姿勢を見習ってほしいと思ったのは事実だった訳で…。 ▽ええ、アトレティコです。月曜の記者会見ではシメオネ監督も「今のように努力を続けたら、遅かれ早かれCL優勝は達成できる」と力強いことを言っていたため、ローマ戦には私も期待していたんですけどね。いつものバル(スペインの喫茶店兼バー)の有料チャンネルに何故か、その試合のメニューがなく、4試合が代わる代わる映るマルチチャンピオンズで見る破目になったのはともかく、寂しかったのはバイエルン、PSG、マンチェスター・ユナイテッド、チェルシーと次々ゴールが決まっていくにも関わらず、待てど暮らせど、アトレティコの今季CL初得点の映像が届かなかったこと。 ▽いえ、中盤をガビ、トマス、コケ、サウルのカンテラーノ(アトレティコB出身の選手)で固め、「ボールを奪って、敵MFのバックを取れるよう、jugue con esos cuatro centrocampistas/フゲ・コン・エソス・クアトロ・セントロカンピスタス(あの4人のMFを使ったんだ)。後半はスピードのある選手(コレア、カラスコ、ガイタン)でプレーのテンポを上げて、疲れた相手がついて来られないようにした」というシメオネ監督の作戦は見事に当たり、シュートだけなら20回も撃ったんですけどね。 ▽うち12回は枠内だったんですが、序盤にサウルのボールがポストをかすめたのに始まり、32分にはコケの至近距離からのシュートもDFマノレスにライン前でクリアされる始末。ビエットなどに至っては先日のバレンシア戦に続き、後半の絶好機にvaselina(バセリーナ/ループシュート)をGKアリッソンにそらされて、深刻なゴール入らない病の疑いがますます濃くなることに。 ▽そして極めつきは後半ロスタイム、CKからのサウルのヘッドがまたしてもアリッソンに弾かれてしまったのはまだしも、素早い反応で当人がこぼれ球をゴール前から蹴ったところ、ポストに当たって入らないって一体、どうなっている? 結局、そのまま試合はスコアレスドローで終わり、この夏、選手が大量に変わり、「ウチはまだ建設途上のチームだから」というディ・フランチェスコ監督は満足そうだったんですけどね。シメオネ監督も「Nosotros estamos creciendo, estamos mejorando, con pasos lentos/ノソトロス・エスタモス・クレシエンドー、エスタモス・メホランドー、コン・パソス・レントス(ウチは成長し、改善している。ゆっくりとだけどね)」と勝ち点3が取れなかったことにそれ程、失望はしていなかったんですが、いやいや。だって、CLグループリーグ2節でアトレティコはその日、カラバフに6-0と大勝したチェルシーを迎えるんですよ。 「ボクらはここまで全部アウェイ戦で物凄い努力を強いられてきながら、el equipo responde bien, falta meter gol, pero este es el camino/エル・エキポ・レスポンデ・ビエン、ファルタ・メテール・ゴル、ペロ・エス・エル・カミーノ(チームはいいリアクションをしている。ゴールが足りないけど、これが行くべき道だ)」なんて言っていたコケみたいな選手もいましたけどね。でも点が入らないと勝てないし、グループ2位以上で決勝トーナメントに行かないと、せっかく獲ったビトロ(今はラス・パルマスにレンタル中)も、ようやくチェルシーと交渉を始めたジエゴ・コスタが来ても宝の持ち腐れになるってわかっている? ▽え、ローマに勝てなかったのはここ2試合、リーガ戦出場停止でプレーできなかったグリースマンが先発しながら、その憂さを晴らすような活躍を見せてくれなかったせいもあるんだろうって? そうですね、その辺り真逆なのがお隣さんで、水曜にアポエルをサンティアゴ・ベルナベウに迎えたレアル・マドリーではスペイン・スーパーカップ2ndレグでの退場で5試合の処分を受け、まだ今季リーガ戦に出場していないクリスチアーノ・ロナウドが大張り切り。前日、バルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場を私が訪れた時は15分の公開時間でロンド(輪になって中の選手がボールを奪うゲーム)しか見せてもらえなかったため、よくわからなかったんですが、敵の堅い守りに手を焼いていた前半、12分には早速、ベイルのラストパスを撃ち込み、先制点を挙げてくれるんですから、まったく羨ましい限りじゃないですか。 ▽ええ、それこそ「Es el mejor del mundo, siempre esta ahi, siempre mete goles/エス・エル・メホール・デル・ムンドー、シエンプレ・エスタ・アイー、シエンプレ・メテ・ゴーレス(彼は世界一の選手。常に必要な場所にいて、常にゴールを入れてくれる)」とジダン監督が言う通りなんですが、残念ながら後半すぐにゴールバーを直撃して、ライン上でバウンドしたシュートはホークアイの判定でゴールにならず。6分にはベイルのクロスをアポエルのロベルト・ラゴが腕に当ててもらったPKを決め、2点目を取った後、自身で走ってボールをセンターサークルまで運ぶ程、当人のハットトリック願望は高かったものの、終盤のゴールもオフサイドで認めてもらえなかったのはツイていなかったかと。 ▽ただ後半16分、マドリーには追加点が生まれていて、その殊勲者はセルヒオ・ラモス。中盤で敵からパスを受けた後、マルセロに繋いで自分もガンガン上がり、最後はベイルが頭で落としたボールをchilena(チレナ/オーバーヘッドシュート)でゴールにするって、もうこの人、本当にDF? これにはジダン監督も「Yo no podia hacer eso, solo lo pueden hacer pocos/ジョ・ノー・ポディア・アセル・エソ、ソロ・ロ・プエデン・アセール・ポコス(私にはああいうことはできなかった。できるのは僅かな選手だけだよ)。セルヒオは普通、頭で決めるんだが、ちょっと妙なオーバーヘッドだったね」と苦笑いしていましたが、何はともあれ、これでスコアは3-0。おかげでセバージョス、マジョラルがCLデビューの機会をもらえることになりましたっけ。 ▽まあ、相手は試合後、ドニス監督からして「マドリーはウチの可能性の上を行くチーム」とあっさり敗北に納得していたようなアポエルなので、3-0で快勝も当然だったかと思いますが、実はネガティブなこともあって、いえ、馴染みの番記者たちが「きっとラモスは子供の頃、パパとビーチでオーバーヘッドの練習をしたみたいな話をしに出てくるぞ」と、ゴールの後、太もも前面に新たに刻んだ手紙のようなタトゥーを披露した理由を聞くのを期待していたにも関わらず、当人がミックスゾーンで止まらなかったことじゃありませんよ。1つ目は前半途中でクロースに交代したコバチッチが太ももの筋を部分断裂、全治2カ月の重傷だったこと。ローテーション政策をとるジダン監督にとって、持ち札が1枚減ってしまったことになりますが、もう1つ、この日はチームの3点全てに絡んでいたにも関わらず、ベイルにpito(ピト/ブーイング)をするファンがいたのも如何なものと。 ▽ええ、今季まだ1得点で決して本調子とは言えない彼ですけどね。現在、ベンゼマも1カ月の負傷離脱、もう1人のCFマジョラルはここぞという時に頼りにするには経験が足りないという事情があるこの時期、ホームのサポーターが選手のやる気を削ぐような真似はしない方がいいのでは? 何せ今週末、日曜のレアル・ソシエダ戦では出場停止最後の試合でロナウドが再び出られず、更に前節レバンテ戦で退場したマルセロも上訴委員会のおかげで試合数は1つになったものの、サン・セバスティアン(スペイン北部のビーチリゾート、ソシエダのホームタウン)には行けず。その上、バルサ同様、開幕3連勝で首位に並んでいるソシエダは木曜のヨーロッパリーグ・グループリーグ1節ローゼンボリ戦にも4-0と大勝してノリノリですからね。 ▽1節でトッテナムに3-1負けと予想外の結果を出したドルトムントを訪れるCL次戦のことはまだ考えなくてもいいものの、バレンシア、レバンテと2試合連続で引き分けて、リーガではすでに永遠のライバルと勝ち点差が4もついてしまったマドリーですし、たとえ、弟分のヘタフェが渾身の力を振り絞って、土曜の午後4時15分(日本時間翌午前1時15分)からのコリセウム・アルフォンソ・ペレスでバルサを倒してくれたとしても、日曜午後8時45分(日本時間翌午前3時45分)からの試合で自身が勝たなければ、まったく意味がありませんって。 ▽一方、そのヘタフェvsバルサ戦の後、土曜の午後8時45分から、ワンダ・メトロポリターノのこけら落としでマラガを迎えるのがアトレティコなんですが、いえ、選手たちは木曜に初めて新スタジアムのピッチで練習できて嬉しそうでしたけどね。試合観戦の梯子をする予定の私は今から戦々恐々。というのも当局から、スタジアムへは公共交通機関を使い、混雑を見越して2時間前には着くようにとの通達が出ていると聞いたから。 ▽うーん、確かに私も初めての会場ではゲートがわからず、気がついたら一周していたという経験が多いため、早めに着きたいんですが、ヘタフェ(マドリッド郊外)から、セルカニアス(国鉄近郊路線)とメトロ(地下鉄)を乗り継いで、最寄り駅のエスタディオ・メトロポリターノまでの所要時間は1時間越え間違いなし。タクシーもスタジアム付近の渋滞に巻き込まれる心配が大きいですし、何とかスムースに移動できることを祈るばかりかと。これって、今季はまたマドリッドの1部チームが4つになった弊害でもあるんですが、記念のオープニングマッチで3試合ぶりにアトレティコがゴールを挙げる姿を見逃したらと思うと、もう気が気ではありません。 ▽そうそう、最後に今節、レガネスは金曜にアウェイでエイバル戦なんですが、開幕から4試合中3試合が金曜開催って、ちょっと可哀そうすぎ。それでも前節はヘタフェに負け、初黒星を喫したものの、まだ勝ち点6でマドリッド勢一番上の5位にいますからね。先週はセビージャに3-0と完敗したエイバルですが、あちらは水曜のCLでリバプールと2-2で引き分けたくらいレベルの高い相手。決して乾貴士選手のいるチームが弱い訳ではないため、決して油断をせず、いい結果をイプルア(エイバルのホーム)から持ち帰ってくれるといいのですが。 【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2017.09.15 16:53 Fri
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【倉井史也のJリーグ】今週は本気で応援した選手がいるわけです。本気です!? の巻

▽今週の感動したこと。それってやっぱりACLの浦和vs川崎Fでしょ。1-3で初戦を落として、2戦目も先制点を奪われたら、それから4点取ろうなんてことは、なかなか難しいはずですよ。 ▽だけど、このコラムじゃ浦和について触れようなんて全然思ってないわけです。確かに浦和はすごい! でも、こんなとき大切なのはショッキングな負け方をしたチームの選手がどんな態度を取るかってことで。その意味で一番感動したのは小林悠。さすがキャプテンというか日本代表選手というか。 ▽いろいろ思うことは当然あったと思うんです。退場になってしまった車屋紳太郎にも、自分を交代させた鬼木達監督にも。でも、それをグッと飲み込んで、チームのことだけを考えて、次の試合のことに話を向けて。 ▽これまで、こんなときに報道陣の前で不満を漏らしてしまう選手ってたくさん見てきました。あるいは、いつもは報道陣に囲まれると話すのに、こんなときだけ無視して通り過ぎていく選手。だけど小林は違いますからね。 ▽中立的立場で試合を見なきゃいけないと思うし、それは貫いてるつもりなんですけど、ふと個人の立場になったら、これは今週、小林を応援したいな、みたいな。あ、どこがいつも中立なんだっつうツッコみも、もっともでございます。 ▽さてさて、そんな激闘を終えた川崎Fは16日(土)にアウェイ戦の清水に臨むわけですよ。あれ? 浦和は17日(日)に試合なのになぜ? つーのはおいといて。リーグ戦では2位につける川崎Fだけど、もしこの試合を落とすようなら5位転落もあり得ます。中村憲剛は連戦の疲れが出てもおかしくないし、大島僚太はケガを抱えているのがバレちゃったし。 ▽一方、清水は鄭大世が8月5日の鳥栖戦からずっとケガで離脱中。その間6戦で7得点と得点力不足に苦しんでるのです。ただ、この川崎F戦に向けて牙を研いでいるという話もあり、もしかしたら復帰の舞台に古巣を選ぶ可能性も。 ▽ま、見てるほうは小林と鄭大世という両ストライカーの意地の張り合いってのを見たいもんですけどね。特に今回は小林にとっても、ここで一発決めてなんとか踏みとどまりたい試合でしょ。それにここで勝っておかないと、またまたこれまで川崎Fが歩んできたいつもの道を歩くことになりそうな。あ、そういえば対戦相手の清水も昔は……(汗)。【倉井史也】 試合当日は、はやる気持ちを抑えられずスタジアムに受け付け開始と同時に駆けつけ、選手のバスが両方行ってしまうまで名残を惜しむ。自慢は対戦カードの因縁をよく覚えていること。特にサポーター寄りのネタが得意。パッと見は若いが実は年齢不詳のライター。 2017.09.14 23:35 Thu
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【六川亨の日本サッカー見聞録】殿堂掲額式典で小倉最高顧問が明かしたジョホールバル秘話

▽毎年9月10日はJFA(日本サッカー協会)の創立記念日だ。今年で96周年となったが、同日は日本サッカー殿堂掲額式典の行われる日でもある。第14回となる今年は、特別選考としてJSL(日本サッカーリーグ)で日産自動車に数々のタイトルをもたらして黄金時代を築き、Jリーグでは横浜フリューゲルスで天皇杯を制し、その後は日本代表の監督を務めた加茂周氏が選出された。加茂さんについては、また別の機会でエピソードを紹介したいと思う。 ▽そしてもう一人はカメラマンの今井恭司氏である。サッカーカメラマンの草分け的存在で、70年代から日本代表や日本ユース代表の試合を取材にアジアはもちろん、ヨーロッパまで足を伸ばして貴重な写真の数々をサッカーマガジン誌に発表してきた。 ▽懐かしいVTRを交えての掲額式典は1時間ほどで終わり、その後はラウンジに移動しての歓談となった。今井さんとは、日本代表の取材に行くと、シュート練習の際はゴール裏で球拾いをした思い出話に花が咲いた。当時の代表チームは監督とコーチ、マッサーと協会事務員に、スポーツメーカーから派遣された5人くらいしかスタッフはいなかったからだ。 ▽いまと比べると隔世の感があるが、当時の方が選手との距離も近かったのは言うまでもない。そんな昔話で当時を振り返っていると、自然にロシアW杯杯アジア最終予選のオーストラリア戦の話しになった。すると小倉純二JFA最高顧問が、97年のフランスW杯アジア最終予選での隠れたエピソードを教えてくれた。 ▽当時を知らない読者がいるかもしれないので簡単に紹介しよう。W杯予選は5カ国2グループに分かれ、ホーム・アンド・アウェーのリーグ戦で、各組1位がストレートイン。2位同士が第3代表決定戦に回り、勝てば本大会に出場し、敗れたチームはオーストラリアとのプレーオフに最後のチャンスを賭けることになる。 ▽B組の日本は残り2試合で3位だったが、11月1日のアウェー韓国戦に勝ち、勝点を10に伸ばした。そして翌日、2位のUAEがウズベキスタンと0-0のドローに終わったため、勝点は9にとどまる。この結果、日本は再び2位に浮上し、地力での出場権獲得の可能性が復活した。 ▽このため、FIFA(国際サッカー連盟)は、JFAに対して、「第3代表決定戦の希望地はどこか」と聞いてきたそうだ。そこで小倉専務理事(当時)は、「中東(A組はサウジとイランに可能性があった)と極東にとって中間距離のマレーシアでの開催を希望する」と答えた。 ▽そしてすぐさまマレーシア協会に連絡を取り、スタジアムの確保を依頼したところ、第3代表決定戦の行われる11月16日は「カップ戦のため、クアラルンプールのスタジアムはどこも予定が入って満杯だ。すでに負けているジョホールバルなら空いている」との返事だった。小倉専務理事にとって「初めて聞いた都市名で、どこにあるのかも知らなかった」ものの、二つ返事でジョホールバルを押さえてもらうよう依頼した。 ▽一方のA組は、1試合を残しイランが勝点12の1位、サウジが同11で続いていた。サウジが第3代表決定戦で希望したのは、自国と橋でつながっている隣国のバーレーンだった。ところがイランは、同じ中東に位置しながら、アラブ圏ではない。他の国々がアラビア語なのに対し、ペルシャ語と独自の言語と文化を持っている。宗教も、同じイスラム教でもサウジはスンニ派が多数を占め、イランはシーア派とこちらも相違がある。 ▽そうした事情から、イランはバーレーンでの開催に難色を示し、マレーシア開催を支持した。もしかしたら1位抜けする予定だったかもしれないし、第3代表決定戦に回っても日本なら勝てると思ったのかもしれない。 ▽11月7日、FIFAは第3代表決定戦をマレーシアで開催することを決定。その翌日、日本はホームでカザフスタンに5-1で大勝し、ジョホールバル行きを決めた。そしてA組では、11月7日にイランがカタールに0-2で敗れ、勝点は12でストップ。5日後の試合でサウジがカタールに1-0で勝ったため、勝点を14に伸ばしてフランス行きを決めた。 ▽決戦の地であるジョホールバルは、首都クアラルンプールから331キロ離れ、クルマで移動すると3時間28分かかる。むしろシンガポールからは23・3キロで、国境越えがあるとはいえクルマで42分と近距離だ。「それを知らずにイランはクアラルンプール経由で移動したので、その点も日本にとってアドバンテージになったかもしれない」と小倉最高顧問。 ▽岡野のVゴールで日本はW杯初出場を果たした。そしてオーストラリアとのプレーオフに回ったイランも78年以来となる2度目のW杯出場を決めたのだった。【六川亨】1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた、博識ジャーナリストである。 2017.09.14 16:20 Thu
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【特集】女子必見の第2弾! CL登場の超絶イケメン選手たち(グループE~H)

▽昨日お届けした「チャンピオンズリーグに参戦するイケメン特集」第2弾です! 昨日はグループA~Dまでのイケメン8選手をご紹介しましたが、本日はグループE~Hのイケメン8選手をピックアップします! ▽なお、超WSは各選手を以下のようなタイプ別に分類しました。 (C)CWS Brains,LTD.タイプA:ロールキャベツ系男子(見た目は草食、中身は肉食) タイプB:肉食系男子 タイプC:草食系男子 タイプD:アスパラベーコン系男子(見た目は肉食、中身は草食) ※ルックスとキャラクターを考慮しておりますが、勝手な主観ですので参考程度に御覧ください。表中の「Cute」「Wild」はルックス面(顔)、「Hot」「Cool」はプレー中のキャラクターイメージです。 【グループE】 Getty Images名前:MFヘスス・ナバス チーム:セビージャ(スペイン) 出身:スペイン 年齢:31歳 身長:170cm インスタグラム:@jnavas15 超WS診断:タイプD(アスパラベーコン系男子) (C)CWS Brains,LTD.▽高速ドリブルが特長のヘスス・ナバスは、今年の夏にマンチェスター・シティから古巣のセビージャに復帰したウインガー。顔の彫りが深く、まるで彫刻のようで見とれてしまいます。ブルーの瞳も魅力的で、吸い込まれそう! 【グループE】 Getty Images名前:GKロリス・カリウス チーム:リバプール(イングランド) 出身:ドイツ 年齢:24歳 身長:189cm インスタグラム:@lorisk21 超WS診断:タイプD(アスパラベーコン系男子) (C)CWS Brains,LTD.▽このコーナー、初めてのゴールキーパーからのピックアップ! イケメン殿堂入りのデイビッド・ベッカムに、どことなく似ていますよねっ! Getty Images▽ちなみに、カリウスのインスタグラムは超オシャレなんです! ズバリこの人、自分がイケメンって自覚しているタイプです…。日本人的な感覚だとちょっと嫌味に感じるかもですが、ここまで抜けてカッコイイと納得です、はい。 【グループF】 Getty Images名前:MFドリエス・メルテンス チーム:ナポリ(イタリア) 出身:ベルギー 年齢:30歳 身長:169cm インスタグラム:@driesmertens 超WS診断:タイプB(肉食系男子) (C)CWS Brains,LTD.▽メルテンスは、昨季セリエAの3位で今季も開幕3連勝と好調のナポリを支えるドリブラーです。このコーナー、唯一の身長160cm台からの選出となりましたっ! Getty Images▽少しタレ目のメルテンスは、笑顔がとても素敵な選手。その一方で、ナポリの選手らしく、試合中はすぐカッっとなったりして闘争心溢れる面も。インスタでは、オシャレな私服姿や素晴らしい筋肉美も見れますよ! 【グループF】 Getty Images名前:MFダビド・シルバ チーム:マンチェスター・シティ(イングランド) 出身:スペイン 年齢:31歳 身長:173cm インスタグラム:@david21lva 超WS診断:タイプC(草食系男子) (C)CWS Brains,LTD.▽マンチェスター・シティのファンタジスタことシルバも選出!シルバの母親は日本にルーツがあると言われており、どことなく親近感が沸くルックスですよねっ! シルバが好きな日本の女性サポーターも多そうです。 Getty Images▽最近、丸刈りにしたシルバ。カッコイイのはカッコイイですが、評判はいまいち!? 【グループG】 Getty Images名前:GKイケル・カシージャス チーム:ポルト(ポルトガル) 出身:スペイン 年齢:36歳 身長:185cm インスタグラム:@ikercasillas 超WS診断:タイプB(肉食系男子) (C)CWS Brains,LTD.▽言わずと知れたレアル・マドリーのレジェンドGK、カシージャスは現在ポルトで活躍中。胸板が厚くて、しっかり守ってくれそうな男らしさがありますよねっ! Getty Images▽指示を出すカシージャス。こんなイケメンに指示されたら、何でも言うこと聞いちゃいそう! 【グループG】 Getty Images名前:FWラダメル・ファルカオ チーム:モナコ(フランス) 出身:コロンビア 年齢:31歳 身長:177cm インスタグラム:@falcao 超WS診断:タイプB(肉食系男子) (C)CWS Brains,LTD.▽“ティグレ(=虎)”の愛称を持つファルカオは、モナコでプレーするゴールハンター。濃い目の顔で熱いハートを持つファルカオですが、ピッチを離れれば優しいパパ。2人の娘さんがよくインスタに登場しますが、とても可愛いんです! 【グループH】 Getty Images名前:DFマルク・バルトラ チーム:ドルトムント(ドイツ) 出身:スペイン 年齢:26歳 身長:183cm インスタグラム:@marcbartra 超WS診断:タイプD(アスパラベーコン系男子) (C)CWS Brains,LTD.▽バルトラは昨年の夏にバルセロナからドルトムントに移籍したセンターバック。日本の若手俳優的な雰囲気とルックスで素敵ですよねっ! Getty Images▽細マッチョで綺麗な筋肉! ちなみにパートナーもすごく綺麗な方で、インスタでは娘さんも登場します! 【グループH】 Getty Images名前:MFトニ・クロース チーム:レアル・マドリー(スペイン) 出身:ドイツ 年齢:27歳 身長:182cm インスタグラム:@toni.kr8s 超WS診断:タイプC(草食系男子) (C)CWS Brains,LTD.▽このコーナー、最後に紹介するのはレアル・マドリーの天才パサー、クロースです! トリに相応しいイケメンっぷり! Getty Images▽息子ちゃんを抱っこ。絶対、いいパパです! 息子ちゃん、指と反対の方向を向いてます(笑)。 Getty Images▽きゃー! 裸も美肌でサイコーです! 裸にジャージ。まさに、裸にエプロンの男版です! ▽以上、CLに登場するイケメン特集、楽しんでいただけましたでしょうか。好評だったら今後も継続するかも!? 2017.09.13 19:02 Wed
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【特集】女子必見! CL登場の超絶イケメン選手たち(グループA~D)

▽本日12日からUEFAチャンピオンズリーグ(CL)の新シーズンがスタートします。コアなサッカーファン向けのコンテンツが多い超ワールドサッカーですが、「たまには女性が楽しめるコンテンツも」ということで、今回はCLに登場するイケメン選手たちをグループごと2選手ずつピックアップしました! 写真中心なので、気軽に見ていただければと思います! 本日はA~Dグループ。明日はE~Hグループから2選手ずつ紹介します。 ▽なお、超WSは各選手を以下のようなタイプ別に分類しました。 (C)CWS Brains,LTD.タイプA:ロールキャベツ系男子(見た目は草食、中身は肉食) タイプB:肉食系男子 タイプC:草食系男子 タイプD:アスパラベーコン系男子(見た目は肉食、中身は草食) ※ルックスとキャラクターを考慮しておりますが、勝手な主観ですので参考程度に御覧ください。表中の「Cute」「Wild」はルックス面(顔)、「Hot」「Cool」はプレー中のキャラクターイメージです。 【グループA】 Getty Images名前:MFダレイ・ブリント チーム:マンチェスター・ユナイテッド(イングランド) 出身:オランダ 年齢:27歳 身長:180cm インスタグラム:@blinddaley 超WS診断:タイプA(ロールキャベツ系男子) (C)CWS Brains,LTD.▽まずは、マンチェスター・ユナイテッドのブリント。ブリントは、センターバックや左サイドバック、セントラルMFなど、複数のポジションをこなせるユーティリティプレーヤーです。 Getty Images▽こちらはスーツ姿。甘い顔なのに、蓄えたお髭と後ろに流した髪によって男らしさも強調されてますよねっ! このギャップ、たまりません! Getty Images▽笑顔のブリントさん。日本人女性にも好まれそうなキュートさ! インスタグラムには、私服姿やワンちゃんとの写真、肉体美も見れますので、是非チェックしてみて下さい! 【グループA】 Getty Images名前:MFフランコ・セルビ チーム:ベンフィカ(ポルトガル) 出身:アルゼンチン 年齢:23歳 身長:170cm インスタグラム:@cervifranco 超WS診断:タイプC(草食系男子) (C)CWS Brains,LTD.▽グループAからはもう1人、ベンフィカに所属するセルビ! こちらは男性ユーザーでもご存知ない方が多いかもしれませんよね。 Getty Images▽左ウイングを主戦場とするセルビですが、攻撃的なポジションならどこでもプレーできる万能アタッカー。高いテクニックと抜群の瞬発力を生かしたドリブルを得意としている将来性豊かなイケメンです! ▽インスタグラムでは、パートナーとの写真もたくさん! 「セルビってイケメンだよね」なんてボソっとつぶやけば、「サッカー通だな」と思われること間違いなしですよ! 【グループB】 Getty Images名前:MFハメス・ロドリゲス チーム:バイエルン(ドイツ) 出身:コロンビア 年齢:26歳 身長:180cm インスタグラム:@jamesrodriguez10 超WS診断:タイプA(ロールキャベツ系男子) (C)CWS Brains,LTD.▽ハメスは日本メディアへの露出もあるのでご存知の方も多いと思います! 今年の夏にレアル・マドリーからバイエルンに移籍した左利きのテクニシャンです! Getty Images▽二重のパッチリ目に凛々しい眉、セクシーな唇と白い歯! う~ん、素敵です。 Getty Images▽綺麗な夜景に負けないスマイル! 一緒に夜景、見たいです(笑) 【グループB】 Getty Images名前:MFアドリアン・ラビオ チーム:パリ・サンジェルマン(フランス) 出身:フランス 年齢:22歳 身長:188cm インスタグラム:@adrienrabiot_25 超WS診断:タイプA(ロールキャベツ系男子) (C)CWS Brains,LTD.▽ボンジュール! これぞイケメンのフランス人、という印象のラビオ。美白で鼻が高くて長身! 口説かれたら、即KOされちゃいそう!Getty Images▽ラビオは顔だけじゃなく、プレーもエレガントなんです! 高い足元の技術に加えて自らドリブルで仕掛けることができるMFで、DFとFWをつなぐ役割を見事にこなします! 【グループC】 Getty Images名前:MFダニエレ・デ・ロッシ チーム:ローマ(イタリア) 出身:イタリア 年齢:34歳 身長:184cm インスタグラム:なし! 超WS診断:タイプB(肉食系男子) (C)CWS Brains,LTD.▽「もっとワイルドな男いない?」っと思っていた方、おまたせです! ローマのキャプテンを務めるデ・ロッシは、顔だけでなくプレーも常に全力のちょいワル系イタリア人です! スーツ姿、シビれますよね!Getty Images▽国歌斉唱も全力! ちなみに、デ・ロッシはインスタのアカウントがありません。過去にはサッカー選手のインスタの使い方に苦言を呈したことも! 男も惚れる男でしょ!? 【グループC】 Getty Images名前:FWフェルナンド・トーレス チーム:アトレティコ・マドリー(スペイン) 出身:スペイン 年齢:33歳 身長:185cm インスタグラム:@fernandotorres 超WS診断:タイプB(肉食系男子) (C)CWS Brains,LTD.▽グループCにはアトレティコ・マドリーが入っているので、この人を紹介しないわけにはいかないですよね! ご存知、エル・ニーニョ(神の子)ことトーレスです! トーレスは20代の頃は「キュート系」の顔立ちでしたが、年齢とともに「ワイルド系」になってきました!Getty Images▽筋肉の具合もいい感じ! こんなに優しそうなのに、実はプレー中にすぐカッっとなるところも。それもまた、女心をくすぐるんですよねっ! 【グループD】 Getty Images名前:FWパウロ・ディバラ チーム:ユベントス(イタリア) 出身:アルゼンチン 年齢:23歳 身長:177cm インスタグラム:@paulodybala 超WS診断:タイプC(草食系男子) (C)CWS Brains,LTD.▽「なんで顔、隠してるの~!」っていう方がいたらゴメンなさい! これはディバラがよくやっているゴールパフォーマンスなんです! でも、顔隠しててもイケメンって分かりますよねっ!Getty Images▽やっぱりイケメンでした~! でも、この髪形はちょっとワイルド。吸い込まれそうな笑顔にもヤラれちゃいそう! 耳もキュート! 【グループD】 Getty Images名前:MFクラウディオ・マルキジオ チーム:ユベントス(イタリア) 出身:イタリア 年齢:31歳 身長:179cm インスタグラム:@marchisiocla8 超WS診断:タイプB(肉食系男子) (C)CWS Brains,LTD.▽「さっきのデ・ロッシ的なの、おかわり!」という方のために、ユベントスからもう1人、イタリアの伊達男! これまた男前!Getty Images▽スーツ似合い過ぎ! いい香りがしそうです(笑)。Getty Images▽髪が乱れていてもヤバいです。顔のどのパーツを見ても非の打ちどころがなく、整い過ぎですっ。 ▽以上、A~Dグループのイケメンを紹介しました。明日はE~Hグループのイケメン8選手を紹介するので、お楽しみに! 2017.09.12 19:00 Tue
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【原ゆみこのマドリッド】ゴールが入らない日もある…

▽「このままじゃ独走されてしまう」そんな風に私が怯えていたのは日曜日、リーガ第3節も5-0でエスパニョールとのダービーに快勝と、開幕3連勝中のバルサがマドリッドの両雄に順位表で勝ち点4差をつけて首位にいるのを見た時のことでした。いやあ、カンプ・ノウではアルゼンチン代表が来年のW杯に出場できるかできないかの瀬戸際にいる憂さを晴らすが如く、メッシがハットトリックを挙げ、スタンドは「Nobita Dimision!/ノビタ・ディミシオン(ドラえもんののび太/バルトメウ会長のあだ名、辞めちまえ)」という大合唱。経営陣と選手たちの仲が最悪と言われ、メッシやイニエスタの契約延長問題にも決着がつかないでいる彼らなんですけどね。 ▽逆に片やこの夏、すでに2つもスーパーのつくタイトルを獲得し、世間からは近年最高のチームと絶賛され、ペレス会長も「Zidane es una bendicion del cielo/ジダン・エス・ウナ・ベンディシオン・デル・シエロ(ジダンは天からの恵みのようなものだ)」と、かつてのギャラクティコ選手がギャラクティコ監督に成長してくれたことに大満足を示しているレアル・マドリー。そのお隣さん、アトレティコだって先日、シメオネ監督と2020年まで契約を再延長し、新スタジアム、ワンダ・メトロポリターノのオープンまであと1週間という、良い時期にあるはずなんですけどね。どちらも先週末は結果が出せず、ここまで1勝2分けで勝ち点5留まりとなれば、私が先行きを不安に思ってしまったとしても仕方ない? ▽いえ、話は順番にしていかないといけません。この各国代表戦のparon(パロン/リーガの停止期間のこと)明けの3節は金曜、レガネスvsヘタフェというマドリッドの弟分ダービーから始まったんですが、予想通り、互いのスタジアムが5キロ程しか離れておらず、長年のライバルながら、リーガ1部では初の対決とあって、ブタルケ(レガネスのホーム)は物凄い盛り上がりを見せることに。試合の展開も互いに押したり引いたり、拮抗していたんですが、前半38分、敵エリア内からクリアされたボールをボランチのアランバッリが豪快にシュート。これが「A todos nos ha sorprendido, ha sido fantastico/ア・トードス・ノス・ア・ソルプレンディードー、ア・シードー・ファンタスティコ(皆、ビックリしたし、素晴らしかったよ)。30メートル離れたところからで、GKは何もできなかった」とボルダラス監督も驚くゴールになったから、場内には200枚程のチケットしか売ってもらえなかった、その日のユニは赤かったものの、azulones(アスロンネス/青い奴ら、ヘタフェとそのファンの愛称)の歓声だけが響き渡ることに。 ▽とはいえ、後半は気を取り直したアシエル・ガリターノ監督のチームが反撃を開始。ええ、当日の朝、ファイル(モロッコ)やジェネ(トーゴ)ら同様、監督と話し合って先発出場を決めたという日本代表から帰還したばかりの柴崎岳選手も後で「良いモチベーションを持っていたし、しっかりやろうと思っていた」は言ってはいたものの、やはり疲れが出てしまったんでしょうね。当人がアルバロに交代した後の21分、ヘタフェは、ディエゴ・リコの2度のシュートを放たれると、GKクエジャールが弾き返したものの、ゲレーロのシュートが3度目の正直となって、とうとうホームチームに同点を許します。おまけにその6分後にはアントゥネスがエリア内でガブリエウを倒し、レガネスにPKを与えられたため、スタンドの大多数はその夜だけでも、3連勝でリーガ首位に君臨する、レガネスのビッグな姿を夢見たものだったんですが…。 ▽それまでも好セーブを連発していたヘタフェのGKグアイタがゲーレロのシュートを弾いてしまったから、驚いたの何のって。レガネスの選手たちも気持ちは同じだったようで、そのまま引き分けても首位にはなれたんですが、38分にはCKからヘタフェのアルバロに、エリア外からのシュートを決められてしまい、試合は1-2で終了。ヘタフェにとって、喉から手が出る程欲しかったリーガ復帰初勝利という結果になりました。そうは言っても勝ち点6あるレガネスはマドリッドの兄貴分たちの上にいますしね。また金曜試合となる次節では乾貴士選手のいるエイバルを訪問と、しばらく同格チームとの対戦が続くため、1敗ぐらいでめげることはまったくありませんって。 ▽一方、ヘタフェは土曜にバルサをコリセウム・アルフォンソ・ペレスに迎え、それからもセルタ、ビジャレアルと、ちょっとネーム的には格上に見えるチームとの対戦となるんですが、幸いなのはカタルーニャ州のクラブ以外、どちらもまだリーガで1勝のみと、エンジンがかかっていないこと。メッシが絶好調のバルサだって、今週火曜にはユベントスとのCLグループリーグ初戦があるため、疲れて上京してくるかもしれませんしね。ビジャレアルもヨーロッパリーグが始まって、やり繰りが大変になるはずなので、とりあえず9月は10位以内ぐらいを維持できれば、残留への道筋をつけていけるのではないでしょうか。 ▽そして翌土曜、午後1時というアジアン・コールデンタイムにレバンテをサンティアゴ・ベルナベウに迎えたのがマドリーだったんですが、ジダン監督もこれまでローテーション政策が非常に上手くいっていたため、ちょっと過信しましたかね。水曜にCLのアポエル戦もあることを考慮したか、各国代表戦で遠方から戻って来たケイロル・ナバス(コスタリカ)やモドリッチ(クロアチア)をベンチ外にし、マルコス・ジョレンテとテオ・エルナンデスが今季初めて先発に入ったんですが、前半12分にサプライズに襲われることに。 ▽ええ、後でゴール前での争奪戦でカルバハルを出し抜いてゴールを決めたイヴィも「Es una jugada ensayada, porque sabemos de la fuerza de Ivan Lopez en el saque/エス・ウナ・フガダ・エンサジャーダ、ポルケ・サベモス・デ・ラ・フエルサ・デ・イバン・ロペス・エン・エル・サケ(あれは練習したプレー。ボクらはイバン・ペレスがスローインに強いのを知っていたからね)」と言っていたんですが、まさか、昨季は2部の絶対王者だったとはいえ、昇格組のレバンテに先制されてしまうとは! ▽ただ、それだけなら時間もまだ十分ありましたし、心配することもなかったんですが、想定外だったのは28分にベンゼマが1人で太モモの筋を伸ばしてしまい、全治1ケ月のケガで交代を余儀なくされたから、さあ大変!でもねえ、その日、モラタ(チェルシー)とマリアーノ(リヨン)の移籍で今季の控えの中で唯一のCF、マジョラルをスタンド見学にしてしまったのはジダン監督のミスだったかもしれませんが、代わりに入ったのはベイルですよ。ピッチにはスペイン代表のルーカス・バスケスやアセンシオもいましたし、そんな贅沢な状況に一体、誰が文句を言えるというのでしょう。 ▽実際、35分にはクロースのCKをセルヒオ・ラモスが「Ramos entra como un animal y con fuerza muy arriba, cualquier contacto con el hacia irte al suelo/ラモス・エントラ・コモ・ウン・アニマル・イ・コン・フエルサ・ムイ・アリバ、クアルキエル・コンタクトー・コン・エル・アシア・イルセ・アル・スエロ(ラモスはアニマルのように突っ込んできて、とても高いところでも力がある。彼と接触すれば、誰だって倒れるしかないよ)」(GKラウール)という勢いでカンパーニャを潰しながらヘッド。これは弾かれたものの、こぼれたボールをルーカス・バスケスが押し込んでマドリーは同点に追いついいたんですが、その日、本当に欠けていたのはツキだったかと。 ▽だってえ、ベイルも何度かシュートを撃っていましたし、後半にはイスコやコバチッチを投入。41分にはマルセロがラウールにセーブされた後、もつれて倒れたレルマを蹴ったため、レッドカードをゲット。クリスティアーノ・ロナウド、ラモスに続く、今季3人目のキャプテン退場となって、1人少なくなったため、完全に根性のremontada(レモンターダ/逆転劇)の舞台は整ったと、私など思ったんですけどね。奇跡の男、ラモスも最後は前線に残ってFWとしてプレー、ロスタイムにはクロースのエリア外からのシュートが近いところまで行ったんですが…ポストに弾かれ、試合は1-1のまま終了し、「La clave es ilusion y trabajo/ラ・クラベ・エス・イルシオン・イ・トラバッホ(鍵は夢と努力だった)」(ムニョス監督)というレバンテの前にホームで勝ち点2を落とすという、代表週間前のバレンシア戦と同じ躓きをしてしまうことに。 ▽え、その結果を知りながら、次の時間帯で勝利を掴めなかったアトレティコだって十分、間抜けじゃないかって? まあ、そうなんですが、こちらはアウェイのメスタージャですし、火曜のCLローマ戦を前にゴディンやガビを温存したのはあまり関係なかったんですよ。バレンシアもシュートが枠内に飛ばず、GKオブラクの手を煩わすシーンはほとんどなかったんですが、最大のチャンスに大空高く撃ち上げてしまったビエットを始め、自分たちも点を取れなければ答えは簡単。ゴールレスの引き分けです。 ▽ただ、ジダン監督が「Tenemos que jugar major/テネモス・ケ・フガール・メホール(ウチはもっと上手くプレーしないといけない)。より効率的にゴールを決めないと」と反省、テオなども「Necesitamos a Cristiano para que meta goles/ネセシタモス・ア・クリスティアーノ・パラ・ケ・メタ・ゴーレス(ゴールを入れるため、クリスティアーノが必要だ)」とあと1試合、リーガの出場停止が残っているエースを恋しがっていたのと対照的にアトレティコの方は試合後、「Hemos hecho un buen futbol/エモス・エッチョー・ウン・ブエン・フトボル(ウチはいいサッカーをした)」(フィリペ・ルイス)と妙に楽観的。 ▽確かに「チャンスも作ったし、ゴールが足りなかっただけ。今週はFIFAウィークだったんだから、FWたちを辛抱して見守らないと。そのうち入るよ。練習すれば良くなるはずさ」というのは正論ですが、ちょっと待って!今回、アトレティコの前線で各国代表に行っていたのはグリーズマン(フランス)とカラスコ(ベルギー)のみ、先発したコレア、ビエット、そして後半に入ったフェルナンド・トーレス、ガメイロ、ガイタンは2週間、ずっとマハダオンダ(マドリッド近郊)でトレーニング漬けだったのを忘れていない? ▽まあ、マルセリーノ新監督も「マドリーにもアトレティコにも負けなかったのは特筆に値する。Va a ser muy dificil ganarnos/バ・ア・セル・ムイ・ディフィシル・ガナールノス(ウチに勝つのは難しくなるだろう)」と言っていた通り、良い補強選手も入ったバレンシアが昨季よりずっと強くなったのはわかりましたけどね。「El peor momento hasta ahora es el primer tiempo en Girona/エル・ペオール・モメントー・アスタ・アオラ・エス・エル・プリメール・ティンポー・エン・ジローナ(今まで最悪だったのはジローナでの前半だけ)」というシメオネ監督の言葉ももっともなんですが、要はそれが響いての1勝2分け。うーん、来週土曜の次節マラガ戦はいよいよ、ワンダ・メトロポリターノでプレーすることができますが、選手たちも初めてのスタジアムとあって、まだホームゲームという感覚が持てないかもしれないのがちょっと怖いです。 ▽え、それよりもう、アトレティコはローマ遠征の準備で大変なんじゃないかって?そうですね、日曜にリハビリセッションをした彼らは月曜には機上の人に。シメオネ監督はアルゼンチン代表でケガをして帰って来たアウグスト以外、21名全員を連れ、火曜午後8時45分(日本時間翌午前3時45分)から、スタジオ・オリンピコでの1節に挑みます。何せ、間の悪いことに相手は同じ土曜開催予定だったセリエAのサンプドリア戦が天候不順で順延、体力の消耗なしでプレーできますからね。リーガで2試合出場停止だったグリーズマンが準備万端なのは心強いですが、果たしてゴールは入るのかどうか。彼らのグループにはチェルシーもいるため、あまり取りこぼしができないのは辛いところですよね。 ▽そしてグリーズマン同様、代表戦から1週間おいて、最高のコンディションでロナウドが復帰するのが水曜のマドリーなんですが、何せこちらは相手がキプロスのアポエル。しかもホームとあって、勝利は当然、むしろ何点取れるかの方が気になるぐらいで、むしろ彼らにとって頭痛の種は日曜のレアル・ソシエダ戦かと。そう、ロナウド、ベンゼマ、そして下手したら2試合以上の処分が下りかねないマルセロも欠場するためで、その上、バルサと並んで唯一、開幕3連勝をしているチームとのアウェイゲームですからね。ソシエダも木曜にELローゼンボリ戦があって、日程的にはむしろ不利なぐらいとはいえ、こんな時こそ、イスコやアセンシオが真価を発揮してくれないと困ってしまう? とはいえ、リーガ4節はまだ先、とりあえず今はヨーロッパの大会の開幕を楽しみに待つことにしましょうか。【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2017.09.11 17:49 Mon
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