「細かいところで勝ちを逃し続けている…」、東京Vの主将・森田晃樹が東京ダービーで痛恨ドローのチームの甘さ指摘

2024.04.14 07:15 Sun
悔しさを抱えながらサポーターに挨拶する森田晃樹
©超ワールドサッカー
悔しさを抱えながらサポーターに挨拶する森田晃樹
東京ヴェルディのMF森田晃樹が、土壇場で勝利を逃した東京ダービーを振り返った。

東京Vは、13日に味の素スタジアムで行われた明治安田J1リーグ第8節でFC東京と対戦。
3万1000人以上を集めた16年ぶりのJ1での東京ダービーに臨んだ緑の名門は、前半半ば過ぎの28分にMF見木友哉のPKによるゴールで先制に成功。さらに、33分にはFW染野唯月の見事な右足ダイレクトボレーで追加点を挙げると、前半終了間際にはFW安斎颯馬が2枚目のイエローカードをもらって退場となり、2点リードに加え、数的優位まで得た。

しかし、後半は序盤こそ相手陣内でうまくゲームをコントロールしたが、68分にミス絡みのカウンターから途中出場のMF遠藤渓太に1点を返されると、以降は数的優位を活かせずに防戦一方の展開を強いられる。そして、後半アディショナルタイムの94分に相手のパワープレーから遠藤に左足ミドルシュートを決められ、土壇場で勝ち点3を逃す痛恨の2-2のドローとなった。

トップチームでは自身初のダービーに臨み、キャプテンとして攻守両面で戦い、個人としては質と量を兼ね備えたプレーで十分な存在感を示した森田だが、試合終了を告げるホイッスルを聞いた際には珍しく憤りを露わにした。
試合後の囲み取材では普段通りの飄々とした姿を見せたが、ダービーの重みを知るアカデミー出身の選手、チームリーダーとしてチームの甘さを指摘した。

「もったいなかったなというのが、率直な感想」

「相手が10人というところで、緩みみたいなものもあったと思いますし、守備のときにも、もっと前から行ってボールを蹴らせなければいけないところを、なぜか中途半端に行こうとして、簡単にボールを蹴られて、セカンドボールを拾われたりというところで、センターバック2枚余っていましたし、そういうところで難しさは感じていました」

「1失点目のシーンとかもそうですけど、その前にも同じようなシーンがあって、カウンターを作られていました。そういうミスというのは本当になくしていかなければいけない」

「失点のところもそうですけど、やっぱりこっちの方が人数が多いのに、なぜか一歩寄せられていないとか、そういう細かいところで、僕たちは勝ちを逃し続けているので、これは本当に反省するしかないなと思います」

個人としては後半のうまくいっていない状況において、もう少しチームを良い方向に導くことができたとキャプテンとしての反省も口に。

「雰囲気としてふわふわしていたし、そういうところは僕も声張って言っていましたけど、そういうところで良い方向に持っていくことができなかったというのが反省」

「もっとちゃんと僕がチーム全員を集めて、方向性というか、そういうのをしっかりとチームで話し合う時間を作れれば良かったのかなと思っています」

開幕からの8試合のうち、5試合で先制点を挙げるなど全試合で得点を挙げているものの、クリーンシートが一度もなく試合のクローズに問題を抱えるチームは、森田が指摘する緩みや甘さを改善し、次こそは勝ち点1ではなく勝ち点3を取り切れるか…。
関連ニュース

東京Vが明治大MF熊取谷一星の来季加入内定を発表…城福監督と江尻強化部長も即時フィット期待の多才なアタッカー

東京ヴェルディは1日、明治大学のMF熊取谷一星(21)の2025シーズン加入内定を発表した。 静岡県出身の熊取谷は、浜松開誠館高校から明治大学に進学。大学サッカー界屈指の名門で1年次から出番を掴むと、U-19日本代表やU-20日本代表にも招集。昨年は全日本大学サッカー選手権制覇に貢献した。 166cmの小兵アタッカーは左サイドハーフやトップ下、インサイドハーフを主戦場に、スピードを生かしたドリブル、豊富な運動量、攻撃センスを売りとする多才なアタッカーだ。 同じ明治大から加入し東京Vで活躍するMF稲見哲行は、その後輩について「ユーティリティでドリブルで運べ、前につけるパスもできる」と攻撃面の特徴を語る。さらに、「体力がありピッチをずっと走っているイメージ」、「明治で全員が求められる守備の強度を兼ね備えている」と、現在のチームにフィットするタレントであるとの見立てだ。 また、江尻篤彦強化部長は1日にクラブハウスで行われた囲み取材で、獲得の経緯を説明。 以前からリストアップし沖縄キャンプでも練習参加に招待し、「我々が必要なポジションと特性を持った選手で、攻守においてレベルの高いプレーができる」と、そのタレント性を評価。さらに、自身の伝手を使い、高校や大学の指導者から人間性をつぶさに確認し、「本当にひとつにぶれずにやれる」、「僕が必要としているチーム作りの中でピタッと嵌るかな」とメンタル面を含め重要な戦力になるとの考えから獲得オファーを掲示したという。 当然のことながら他クラブとの競合はあったものの、「去年の(J1昇格)プレーオフも見に来て、味スタにも足を運んでくれたというところで、彼の中にも(東京Vに加入する)イメージは強くなっていたと思います」と、熊取谷自身がチームスタイルやクラブのプロジェクトに魅力を感じてくれたと語っている。 「サイドでサイズはないけれども、キレのあるプレーできる選手だと思っている」と、将来的にはスタッド・ランスでプレーする日本代表MF伊東純也のような選手になることを期待している。 一方、同日行われた会見で城福浩監督は、「狭いエリアでボールを受けることを嫌がらない。それでいてハードワークを厭わないという意味で、我々の求めるものにすごくマッチしたものを持っている」と、江尻強化部長と同様に新戦力への期待を語った。 来シーズンから東京Vでプロキャリアをスタートすることになった熊取谷は、クラブ公式サイトを通じて意気込みを語っている。 「2025シーズンから東京ヴェルディに加入することになりました、明治大学の熊取谷一星です。幼い頃からの夢であったプロサッカー選手としてのキャリアを東京ヴェルディという伝統ある素晴らしいクラブでスタートできることを大変嬉しく思います」 「これまで支えてくれた家族をはじめ、自分に携わってくださった全ての方々への感謝の気持ちをプレーで表現していきたいと思います。そして、東京ヴェルディの勝利の為に全てを懸けて戦い、多くの方に勇気や喜びを届けられるよう日々精進していきます。応援よろしくお願いいたします」 2024.05.01 15:30 Wed

「思い通りのプレーはできなかった」悔しさ滲ませる山田楓喜、決勝へ意気込み「チームのために走って優勝したい」

パリ・オリンピック出場を決めたU-23日本代表のMF山田楓喜(東京ヴェルディ)が、U-23イラク代表戦を振り返った。 29日、AFC U23アジアカップ準決勝で日本はイラクと対戦。この試合に勝てばパリ・オリンピックの切符を掴む大事な一戦となった。 8大会連続12度目のオリンピック出場を懸けて戦った日本。28分に細谷真大が2試合連続ゴールを決めると、42分には荒木遼太郎が追加点。後半は攻め込みながらも、しっかりとイラクに対応して2-0で勝利。見事にオリンピック出場を決めた。 試合後、フラッシュインタビューに応じた山田は「前半は自分の思い通りのプレーはできていなくて、悔しい気持ちはありましたが、最低限の守備と走るところはできたと思うので、出場権獲得に導けたかなと思います」とコメント。今大会残していたインパクトはなかったが、それでもチームプレーに徹していた。 試合に向けては「世間的には凄く大事な試合となっていましたけど、自分としてはどんな試合でもいつも通りの平常心を保ってプレーすることを意識していました」とコメント。「その中でも、少し闘争心を燃やしてこの試合に入りました。この勝ちを得れたので自分としては良かったです」と、いつも通りを意識しつつも、やはり燃えていたという。 これでパリ行きの切符は確保。残すはアジアのトップだ。 「自分の持ち味をしっかり出して、チームのために走って優勝したいと思います」 決勝の相手は2大会連続ファイナリストのU-23ウズベキスタン代表。5月3日(金・祝)の24時30分キックオフ。NHKとDAZNで生中継される。 <span class="paragraph-title">【動画】細谷真大が巧みなトラップ&反転で流し込み先制!!</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="12BxyH07K4s";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> <span class="paragraph-title">【動画】藤田譲瑠チマのダイレクトパスを荒木遼太郎が落ち着いて沈める!!</span> <span data-other-div="movie2"></span> <script>var video_id ="sLN6xLyicEA";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.04.30 06:35 Tue

古巣初対戦終えた福岡MF北島祐二「気合いが入りすぎてすぐにイエローを…」、東京Vサポーターへの敬意も口に

アビスパ福岡のMF北島祐二が、古巣初対戦を振り返った。 福岡は28日、味の素スタジアムで行われた明治安田J1リーグ第10節で東京ヴェルディと対戦し、0-0のドローに終わった。 今回の一戦では長期離脱を乗り越え、古巣初対戦で7カ月ぶりのリーグ戦復帰を果たしたFW佐藤凌我に大きな注目が集まったが、その緑の元エースストライカー同様に、誰よりも高いモチベーションで試合に臨んだのが、同じく古巣初対戦の北島だった。 福岡の下部組織出身で2019年にトップチーム昇格を果たした北島は、昨シーズンに出場機会、新たな環境を求めて東京Vに期限付き移籍。自身初の移籍は決して順風満帆とはいかなかったが、キャリアハイのリーグ戦28試合に出場し、リーグ戦初ゴールを含め3ゴール4アシストを記録。 いずれもアウェイ開催のファジアーノ岡山戦、ブラウブリッツ秋田戦では高精度のプレースキックで後半アディショナルタイムの劇的決勝点をアシストし、クラブ16年ぶりのJ1昇格に貢献した。 そのJ1昇格を置き土産に福岡へ帰還した23歳は、開幕当初こそ試合に絡めなかったものの、今月3日に行われた鹿島アントラーズ戦で初先発し、1-0の勝利に貢献すると、以降は公式戦4試合連続出場。着実に出場機会を増やし、古巣初対戦ではリーグ戦2度目のスタメンを勝ち取った。 [3-4-2-1]の2シャドーの一角でプレーした味スタでの一戦では、「気合いが入りすぎた」と試合後に語ったように開始早々にイエローカードをもらってしまい、前半のみの出場とはなったが、元チームメイトのMF森田晃樹が「キック精度や攻撃のアクセント、そういうところの技術の高さはやっぱり持っていた」と語った攻撃センス、城福浩監督の下で磨きをかけたアグレッシブな守備など爪痕は残した。 同試合後、北島は「つい5、6カ月前までいたチームに対戦相手として来て、このスタジアムでやれることに対して、すごく気合いが入っていました。気合いが入りすぎて、すぐにイエローをもらってしまったんですけど、こういう感情を持ちながらプレーするのは初めてだったので楽しかったです」と、さまざまな思いを抱えながら戦った自身初の古巣対戦を振り返った。 個人としては互いに手の内を知る中、「ヴェルディの選手はボールを持つのが上手いですし、その中でも背後に走ったり、戦ったりというのは、もう全部僕はわかっていたので、そこの球際だったり、セカンドボールの拾い合いで負けないというのがキーになってくると思っていた」と、“戦い”の部分で負けないことを意識していた。 また、この試合では東京V時代同様にプレースキッカーを務める場面もあった。その中で「あそこに立った時になんか懐かしいような思いが芽生えた」と、“緑の戦士”として戦った昨季の記憶がふと頭をよぎったというが、「ただユニフォームの色が違いますし、攻める相手が違ったので、自分に集中して蹴れたのは良かった。ただ、あれが点に繋がるようにこれからやっていきたい」と、語っている。 最後に、個人チャントにちなんで“アレアレオ”の愛称で呼ばれるなど短い在籍期間ながら古巣サポーターに愛されたMFに、対戦相手として再会したヴェルディサポーターの印象について問うと、「最後(試合終盤)のヴェルディのゴール裏の迫力というのは、去年より増してるなと思いましたし、ベンチから見ていても嫌な雰囲気だなと。逆に言えば、良い雰囲気だなと感じました」、「(試合後のゴール裏への挨拶で)拍手だったり、名前を呼んでくれる方がいて、こんな嬉しいことなんだなと思いました」と、改めてリスペクトの言葉を口にした。 2024.04.29 07:40 Mon

長期離脱乗り越えた福岡FW佐藤凌我が古巣の東京V戦で7カ月ぶりのリーグ戦復帰…「ヴェルディ戦で復帰できたことが嬉しい…」

アビスパ福岡のFW佐藤凌我が、大きなケガを乗り越えた末に迎えた待望の古巣初対戦を振り返った。 福岡は28日、味の素スタジアムで行われた明治安田J1リーグ第10節で東京ヴェルディと対戦し、0-0のドローに終わった。 4試合連続ドローに終わったこの一戦は福岡にとって悔しいものとなったが、昨年9月に行われたルヴァン・カップのFC東京戦で、左ヒザ前十字じん帯および外側半月板を損傷する重傷を負い、長いリハビリの末に7カ月ぶりのリーグ戦復帰を果たした佐藤にとっては特別なものとなった。 2021年に明治大学から東京Vに加入した佐藤は、在籍2年間でJ2リーグ2年連続2桁ゴールを記録し、若きエースストライカーとして台頭。その後、昨年に生まれ故郷のJ1クラブである福岡へ覚悟を持って移籍し、徐々に結果を残し始めたタイミングで前述のケガを負っていた。 全治8カ月と診断されていたものの、懸命なリハビリの末に今月17日に行われた松本山雅FCとのルヴァンカップで公式戦に復帰。そして、「日程表が出た時」から意識していた古巣との一戦でのリーグ戦復帰に照準を合わせてきた中、その目標通りに28日の試合で7カ月ぶりにJ1のピッチに戻ってきた。 同じく古巣初対戦となったMF北島祐二に代わってハーフタイム明けに投入された佐藤は、[3-4-2-1]の2シャドーの一角でプレー。豊富な運動量を武器に、守備では東京V時代に培った献身的な守備で相手のビルドアップをけん制し、攻撃では中盤と前線を行き来しながら積極的にボールに絡んで、後半序盤の押し込む展開に寄与。 59分にはMF紺野和也の右サイドからのグラウンダーの折り返しに対して、良いタイミングでゴール前に飛び込んだが、「触れば得点という場面、フォワードとして決めないといけない部分だった」と、ヴェルディファンにはお馴染みのワンタッチシュートでの恩返しゴールとはならなかった。 同試合後、佐藤はプロキャリアをスタートした思い入れのあるクラブ相手のリーグ復帰戦を感慨深げに振り返った。 「ようやくこうやってリーグに復帰できたこと、古巣のヴェルディ戦で復帰できたことをすごく嬉しく思います」 「日程表が出た時に、本当にここで復帰するという強い気持ちを持ってリハビリに取り組んできたので、まずそのピッチに立てたことはすごく幸せに思いますし、使ってくれた監督、トレーナーだったり、本当に長いリハビリを支えてくれた方々に感謝したいなと思います」 「(7カ月前に負傷したものの)2年間ヴェルディでプレーしたいいイメージの方が強くあるスタジアムなので、その部分では本当に久しぶりにまたこうやってこのスタジアムでプレーできて楽しかったです」 非常に濃い日々を過ごした古巣との初対戦では、「元チームメイトや古巣とやるというのは初めてのことだったので、楽しかったです」とMF森田晃樹や大学の後輩でもあるMF稲見哲行らとのマッチアップを楽しんだ。 同じく初めて対戦相手として対峙したヴェルディサポーターとの再会については、違和感を覚えながらも試合後のゴール裏への挨拶での温かな歓迎を含め改めて強い絆を感じるものになったという。 「すごく変な気持ちというか、すごく楽しみにしていた部分ではあるので、改めて敵としてやってみて素晴らしいサポーターだなと思いました」 「(対戦相手としてカモンヴェルディのチャントを聞いた印象は)懐かしいというか、敵として聞くのは初めてだったので嬉しかったです」 「(試合後のゴール裏への挨拶では)すごく拍手で迎え入れてくださったので、すごく嬉しく思いますし、もっともっと成長した姿をこれから見せられるようにしたいです。また次は福岡で次はこっちのホームでいい勝負ができればと思います」 また、共に惜しまれつつも、昨シーズン限りで東京Vを離れ、現在はそれぞれ藤枝MYFC、クリアソン新宿でプレーするMF梶川諒太、MF小池純輝という偉大な2人の先輩は、佐藤が東京V時代に公私両面で大きな影響を受けていた。 その梶川はこの試合前に自身のX(旧ツイッター)で「祐二スタメン! 凌我メンバーイン! どんだけ楽しみな一戦なんや。ヴェルディも2人も頑張れー」と、後輩2人と古巣の対戦を心から楽しみにしている投稿も行っていた。 その“兄貴分”について話を振ると、「純輝さんだったり、梶くんは本当にヴェルディ時代からお世話になっていましたし、ケガした時もリハビリの最中もすごく気にかけてくれていたので、今日見ていてくれたとしたら、すごく嬉しく思います。欲を言えば、やっぱり点を決めていいところを見せたかったですけど、それはまた持ち越しということで、次にそういう姿を見せられるように頑張りたいと思います」と、古巣のサポーター同様にJ1の舞台での活躍を見せていきたいと今後に向けた決意を示した。 2024.04.29 07:15 Mon
thumb

拮抗の東京Vvs福岡はゴールレス…後半ラストプレーでチアゴ・アウベスにビッグチャンスも共に4戦連続ドロー【明治安田J1第10節】

明治安田J1リーグ第10節の東京ヴェルディvsアビスパ福岡が28日に味の素スタジアムで行われ、0-0のドローに終わった。 前節、川崎フロンターレとのアウェイゲームを0-0のドローで終えた15位の東京V。3戦連続ドローで6戦無敗のチームは、ホーム初勝利と共に4戦ぶりの白星を目指した。城福浩監督は今シーズン初のクリーンシートを達成した前節と全く同じスタメンを採用した。 一方、ジュビロ磐田とのホームゲームを2-2のドローで終えた11位の福岡は、こちらも3戦連続ドロー且つ4戦無敗。敵地で4戦ぶりの白星を目指した一戦で長谷部茂利監督は先発3人を変更。井上聖也、前嶋洋太、重見柾斗に代えて負傷明けの奈良竜樹、紺野和也、古巣初対戦の北島祐二が起用された。 立ち上がりから球際でバチバチとやり合うインテンシティの高い攻防が繰り広げられる中、ホームの東京Vがボールの主導権を握ってゲームを進めていく。だが、福岡の堅固なブロックを前にセットプレーを含めて決定機創出には至らず。 一方、焦れずにミドルプレスで相手の攻撃を撥ね返しながら、シンプルなロングボール、カウンターを軸にチャンスを窺う福岡。14分には相手のビルドアップのミスを突いて高い位置でインターセプトしたシャハブ・ザヘディがボックス左に持ち込んで左足を振るが、このファーストシュートは枠の上に外れた。 その後はボールの主導権を完全に握った東京Vが細かくボールを出し入れしながら相手守備に揺さぶりをかけると、21分に決定機。中央での細かい崩しからボックス右の翁長聖に渡ると、すかさず右足のクロス。これをファーの深澤大輝がワンタッチで折り返したボールを、ゴール前の木村勇大がヘディングシュート。だが、枠の左を捉えたシュートはGK村上昌謙のファインセーブに阻まれて枠を叩いた。 前半半ばから終盤にかけて試合は睨み合いの展開に。30分を過ぎて各選手の立ち位置を入れ替えて変化を付ける東京Vは、アタッキングサードまでは比較的スムーズにボールを運ぶが、最後の局面で苦戦。これに対して福岡は我慢しながらカウンターを繰り出すと、回数こそ少ないものの松岡大起のミドルシュートやザヘディのヘディングシュートと効果的にフィニッシュまで持ち込んだが、こちらも決定機まであと一歩という場面が目立った。 ゴールレスで折り返した後半。先に動いたのはアウェイの福岡。北島を下げてこちらも古巣初対戦となる佐藤凌我を同じシャドーに入れた。 すると、後半は前線と中盤で積極的にボールに絡む佐藤を起点に、全体の運動量・強度を上げた福岡が主導権を握って押し込んでいく。そして、クロスから幾度か際どいシーンを作り出すと、55分にはセットプレー流れからボックス右のドウグラス・グローリが鋭い右足シュートを枠に飛ばすが、これはGKマテウスの好守に阻まれた。 福岡ペースも東京Vが徐々に押し返し始めると、60分過ぎに両ベンチが動く。ホームチームは齋藤功佑を下げてアタッカーのチアゴ・アウベスを左サイドに、アウェイチームは1枚カードをもらっていた松岡大起に代えて平塚悠知を同じボランチに入れた。 後半半ばを過ぎると、東京Vが前半のようにボール保持率を高めて主導権を奪い返す。そして、72分には翁長に代えて山見大登を右サイドに投入し、両サイドにドリブラーを配置する攻撃的な布陣でゴールへの意識を強める。これに対して福岡はザヘディ、紺野和也を下げてウェリントン、金森健志と前線にフレッシュなタレントを送り込んだ。 一連の交代策で活性化が期待されたものの、逆に試合は膠着状態に。86分には右サイドの山見が鮮やかなドリブル突破でボックス内に持ち込んで際どいクロスを供給するが、これは相手DFの身体を張ったブロックに遭う。 試合はゴールレスのまま5分が加えられたアディショナルタイムに突入。後半ラストプレーでは福岡の右CKを撥ね返した東京Vが右サイドを突破した山見のラストパスで中央に抜け出したチアゴ・アウベスにGKとの一対一という絶好機が訪れたが、後ろから追ってくるDFのプレッシャーやバウンドの影響で強いシュートを打つことができず。GK村上のビッグセーブに阻まれた。 そして、試合はこのままタイムアップを迎え、拮抗した東京Vと福岡の一戦は痛み分けに終わって、共に4試合連続ドローとなった。 東京ヴェルディ 0-0 アビスパ福岡 2024.04.28 16:06 Sun
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly