アーセナルがPL12連敗中の天敵シティに8年ぶり白星! 冨安は途中出場でマルティネッリ決勝点の起点に【プレミアリーグ】

2023.10.09 02:34 Mon
Getty Images
プレミアリーグ第8節、アーセナルvsマンチェスター・シティが8日にエミレーツ・スタジアムで行われ、ホームのアーセナルが1-0で勝利した。なお、アーセナルのDF冨安健洋は75分からプレーした。
PR
開幕5勝2分けで3位のアーセナルは前節、敵地でのボーンマス戦に4-0で完勝。悩めるハヴァーツにPKながら加入後初ゴールが生まれるポジティブな内容に。ただ、ミッドウィークのチャンピオンズリーグ(CL)ではRCランスに敵地で1-2の敗戦。今季の公式戦初黒星を喫することになった。
その敗戦からのバウンスバックを図るアルテタのチームは、目下リーグ戦12連敗中の天敵相手に2015年12月以来の勝利を狙った。ランス戦からは先発3人を変更。冨安とハヴァーツに代えてホワイト、ジョルジーニョを起用したほか、負傷でメンバー外となってプレミアリーグ連続出場が87試合でストップしたサカに代えてエンケケティアを起用。ガブリエウ・ジェズスが右ウイングに入る形となった。

対する首位のシティは前節、ウォルバーハンプトンとのアウェイゲームで今季リーグ戦初黒星。開幕からの連勝が「6」でストップすると共に、EFLカップのニューカッスル戦に続く公式戦2連敗となった。

それでも、直近のCLではRBライプツィヒ相手に途中出場のアルバレスとドクの活躍が光り、3-1の勝利を収めてバウンスバックに成功した。昨季熾烈なリーグタイトル争いを演じた難敵との今季初対戦では先発3人を変更。アカンジとグリーリッシュ、サスペンションのロドリに代えてアケ、コバチッチ、アルバレスを起用。アンカーにベルナルド・シウバ、両ウイングにアルバレス、フォーデンを配置する[4-3-3]で臨んだ。
互いに戦前の想定とはやや異なる人選、配置によって様子を見ながらの入りとなったが、アウェイのシティがセットプレーからいきなり決定機を作り出す。開始4分、フォーデンの右CKをファーに飛び込んだグヴァルディオルが左足で合わせて枠に飛ばすが、これはライスのゴールカバーに遭う。さらに、こぼれを繋いでアケがゴール左に抜け出すが、左足のシュートは枠に上に外れる。

序盤の攻防を経て相手の出方を確認した両者は、球際でのバトルに加えて戦術的な駆け引きを見せる。その勝負で優位に立つシティは、マイボール時はしっかりと相手のプレスをいなしながら、守備時もうまくビルドアップに制限をかけていく。そして、GKラヤへのプレッシャーからアルバレスやベルナルド・シウバがホームサポーターを狼狽させるシーンを作り出した。

それでも、前半半ばを過ぎた辺りからアーセナルも球際の勝負で五分五分に持ち込むと、回数は少ないもののエンケティアのカットインからの右足のシュートなどフィニッシュのシーンを作っていく。

前半終盤にかけて試合は完全に膠着。互いに中盤での攻防がメインとなる中で切り替えや個での局面打開を図ったが、リスク管理が徹底された相手の守備を上回る攻撃を見せられず。アーセナルが0.17、シティが0.46と、攻撃を特長とする両チームにしては非常に珍しいゴール期待値の低い前半の戦いとなった。

迎えた後半、先に動いたのはアーセナルベンチ。トロサールに代えて負傷明けのマルティネッリを左ウイングに投入した。両戦術家によるハーフタイムの修正に注目が集まった中、入りはホームチームが押し込む形に。そして、際どいセットプレーとマルティネッリの挨拶代わりのシュートでスタンドを沸かした。

対するシティは序盤の守勢を冷静に凌ぐと、若武者リコ・ルイスが果敢な中央突破からゴールを脅かしたワンプレーを起点に幾度かカウンターでチャンスの形を作り出す。

後半も半ばを迎えると、前半同様に膠着状態に。これを受け、グアルディオラ監督は68分に3枚替えを敢行。コバチッチとリコ・ルイス、アルバレスを下げてストーンズ、マテウス・ヌネス、ドクを投入。これでストーンズがアンカー、ベルナルド・シウバ、ヌネスのインサイドハーフという形に。

一方、アーセナルも相手の3枚替えを受けてか、75分にこちらも3枚替え。ジンチェンコとジョルジーニョ、エンケティアを下げて冨安、トーマス、ハヴァ―ツを同ポジションに入れた。

一連の選手交代による戦況の変化が期待された後半終盤の攻防。以降も睨み合いの展開は変わらずも、最終的にはこのメンバー変更がスコアを動かす契機となった。

86分、自陣中央右でボールを持ったトーマスが前線へロングフィードを入れると、タイミング良く前線へ抜けていった冨安が相手3枚に囲まれながらもペナルティアーク付近で中央のハヴァーツに頭で繋ぐ。これをドイツ代表MFが冷静にマイナスへ落とすと、ボックス左でマルティネッリが放った右足シュートがDFアケにディフレクトし、ゴール左隅に突き刺さった。

そして、土壇場で先制に成功したホームチームは反撃を試みるシティの攻撃を冷静に最後まで撥ね返し続け、1-0のままクローズした。

この結果、リーグ戦12連敗中だった天敵に2015年12月以来、8年ぶりの勝利を収めたアーセナルが今季初黒星からのバウンスバックに成功した。一方、ペップ体制のリーグ戦で対アーセナル初黒星のシティは、2018年12月以来となるリーグ戦連敗でトッテナムに首位の座を明け渡す形となった。

PR
関連ニュース

スポルティングに優勝をもたらせた27ゴールのギョケレシュ、引く手数多の中で去就に「何も約束はできない」

今夏の移籍市場で注目を集めているスポルティングCPのスウェーデン代表FWヴィクトル・ギョケレシュ(25)だが、移籍の可能性を示唆している。 チャンピオンシップ(イングランド2部)のコヴェントリー・シティからスポルティングに今シーズン加入したギョケレシュは、プリメイラ・リーガで31試合27ゴールを記録。チームの20度目のリーグ優勝に大きく貢献した。 イングランドでのプレー経験が多いギョケレシュには、プレミアリーグのクラブが関心を寄せており、特にアーセナルは獲得に動いているとされている。 そのギョケレシュには、1億ユーロ(約166億3000万円)の契約解除条項がついているが、自身の将来については残留も移籍もどちらもあるとポルトガル『A Bola』で語った。 「来シーズンも残るか? それはフットボールだし、普通のことで、何も約束はできない」 「ここにいることは本当に気に入っているけど、サッカー界では全てが非常に早く起こる。だから適応しなければいけない」 「あまり多くの予想はできないし、難しい。今シーズンはまだ試合があるし、そこから様子を見てみよう」 圧倒的な得点力を見せつけてきたギョケレシュ。来季はステップアップを見せるのか注目が集まる。 2024.05.07 22:25 Tue

チェルシーが今夏ウクライナ代表MFを狙う? 契約解除金は242.4億円…プレミアトップ3も注目の逸材

今シーズンも苦しい戦いが続いているチェルシー。今夏の補強に向けて、ウクライナ代表MFの獲得を考えているようだ。 チェルシーが関心を寄せているとされるのが、シャフタール・ドネツクに所属するウクライナ代表MFヘオルヒー・スダコフ(21)とのこと。10番を背負う攻撃的MFだ。 スダコフは、6500万ポンド(約126億円)の評価を受けている期待の若手。プレミア・リーガで22試合に出場し5ゴール4アシスト。チャンピオンズリーグ(CL)でも6試合1ゴール、ヨーロッパリーグ(EL)で2試合1ゴールを記録していた。 ウクライナ代表としても14試合に出場し1ゴールを記録しているスダコフには、チェルシー以外にもアーセナル、マンチェスター・シティ、リバプールも注目を寄せ、イタリアからも関心があるという。 チェルシーはここ数週間で相手の温度感を知るために代理人らと面会を行ったとされており、エバートン戦にはシャフタールのCEO(最高経営責任者)であるセルゲイ・パルキン氏がスタンフォード・ブリッジを訪れていたという。 イギリス『デイリー・メール』によれば、パルキン氏はスダコフの今夏の動きについて言及。「この夏、彼にはいくつかのビッグクラブに移籍する大きなチャンスがある。いくつかのビッグクラブと接触しており、直接交渉していないクラブもあるが、夏の状況を感じ取っている」と語り、今夏の移籍の可能性を示唆した。 チェルシーにはウクライナ代表FWミハイロ・ムドリクも所属しており、ウクライナコンビで躍動する未来もある。ただ、ムドリクは支払った移籍金ほどの結果を残せていない状況だ。 評価額は6500万ポンドだが、2028年まで契約を残しており、6月から有効となる契約解除条項は1億2500万ポンド(約242億4000万円)に設定されている。ただ、それ以外の金額でもクラブは売却を考えると見られており、争奪戦に転じる可能性もありそうだ。 2024.05.07 21:40 Tue

「お金を使うなら賢明かつ最も効果的に」2年連続プレミア優勝争いのアーセナル…ライス、ハヴァーツ、ラヤらアルテタ監督が昨夏の補強を語る「本当に満足」

2年連続でプレミアリーグの優勝争いをしているアーセナル。ミケル・アルテタ監督は、夏の補強が非常に大きな影響を及ぼしていると語った。クラブ公式サイトが伝えた。 アーセナルは2022-23シーズンもプレミアリーグの優勝を争っており、終盤まで首位に立っていた。しかし、終盤にかけて日本代表DF冨安健洋、フランス代表DFウィリアム・サリばと主軸が相次いで負傷。その結果、チームは勝ち点を取りこぼすようになり、最終的にはマンチェスター・シティの3連覇を許す形となった。 迎えた今シーズン、アーセナルは引き続き優勝争いを繰り広げると、残り2節の段階で首位に。2位で追いかけるシティは消化が1試合少なく、勝ち点差は「1」となっており、最後に抜かれる可能性があるものの、首位に立っている。 2003-04シーズン以来の20年ぶりのリーグ制覇を多くの人が望む中、他力という状態ではあるものの、今シーズンはケガ人がこのタイミングでおらず、チームも失速していない。 4日に行われたプレミアリーグ第36節のボーンマス戦でも強さをみせて3-0で快勝。アルテタ監督は、試合後に夏の補強が非常に大きな影響を与えたとした。 「(影響は)たくさんある。我々が探していたものであり、お金を使うのであれば、賢明かつ最も効果的な方法で行った方が良い」 「我々は今回の選手の獲得に本当に満足している。チームに大きな影響を与えた。チームのレベルだけでなく、他の選手たちのレベルも上がった」 「そして今日は個人による素晴らしいパフォーマンスがいくつかあったのを見た。その段階に行きたいのであれば、そうしたことが必要だ」 健全経営で知られるアーセナルは、マネーゲームに応じることは一切ない。それでも、今シーズンに向けては予てから熱望していた中盤にイングランド代表MFデクラン・ライスをウェストハムからクラブ史上最高額となる1億500ポンド(約192億円)で獲得。チェルシーから獲得したドイツ代表FWカイ・ハヴァーツは6500万ポンド(約124億8000万円)で獲得し、多額の資金を費やしたが、ライスは中盤を支えリーグ戦36試合で7ゴール9アシストを記録。ハヴァーツは35試合で12ゴールを記録するなど、首位に立つチームを支えている。 また、守護神のスペイン代表GKダビド・ラヤはブレントフォードからまさかのレンタル中で300万ポンド(約5億8000万円)。ゴールデングローブ賞の獲得も確定し、夏に完全移籍になることは間違いないが、それでも総額3000万ポンド(約58億円)でお釣りが十分にくる。4000万ポンド(約76億8000万円)をかけたオランダ代表DFユリエン・ティンバーは期待値は高かったが、まさかの開幕戦で重傷。それでもシーズン中の復帰に目処が立っている。 しっかりとしたスカウティングと、しっかりとしたプランに基づいた投資が2年連続で結果に出たアーセナル。選手の頑張り、アルテタ監督の手腕と共に、エドゥSD(スポーツ・ディレクター)との連係も成功しているということになりそうだ。 2024.05.05 20:55 Sun

「信じられないほど素晴らしかった」前半の出来を振り返るアルテタ監督、暫定ながら首位キープ…悲願のリーグ制覇へ残り2節「本当にやり遂げたい」

アーセナルのミケル・アルテタ監督が、ボーンマス戦を振り返った。クラブ公式サイトが伝えた。 4日、プレミアリーグ第36節でアーセナルはホームにボーンマスを迎えた。 プレミアリーグで首位に立ち2003-04シーズン以来の優勝を目指すアーセナル。暫定的ながら首位で最終盤を迎えている中、ボーンマス戦は立ち上がりから圧倒しながらもゴールが遠い展開に。それでも45分にカイ・ハヴァーツが倒されて得たPKをブカヨ・サカが決めて先制する。 後半もアーセナルペースで試合が進むが、この日はゴールだけが遠い。しかし、70分にレアンドロ・トロサールがネットを揺らし追加点。後半アディショナルタイムにはデクラン・ライスにもゴールが生まれ、終わってみれば3-0の勝利。首位をキープした。 アルテタ監督は試合後、前半の出来について言及。ゴールだけが足りなかったと振り返った。 「まさかこうなるとは予想していなかった。おそらく今シーズンを通してプレーしてきた中で、最高の前半のスタートだった。我々は信じられないほど素晴らしかったと思う」 「ボールを持った状態では非常に落ち着いていて、ボールを持っていないときは非常にアグレッシブで、多くのチャンスを生み出した。簡単に3点、4点、5点と取れたはずだ」 「ただ、我々はそうはしなかった。1点を決め、ボーンマスの良さもあった。彼らはいくつかの点を変更し、いくつかの問題を引き起こし、ゲームはオープンになった。我々の避けたいことだったが、この試合でも特定の状況を正しい方法で解決し、ゴール前で非常に効率よくゴールを決め、クリーンシートを維持することができた」 内容とは裏腹に苦しんだアーセナル。それでもしっかりと勝利を収め、残り2節まできた。シティが未消化の1試合で勝利すれば首位の座は明け渡すものの、残り2試合のマンチェスター・ユナイテッド戦、エバートン戦での連勝で結果を待ちたいところだ。 「とても興奮している。もう9カ月半もやってきており、あと2週間だ。本当にやり遂げたいと思っている。我々は過去の状態に近づいているし、ここでタイトルを獲得できることを願っている」 <span class="paragraph-title">【動画】アーセナルが3連勝! リーグ制覇へ3連勝</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="Ekc-pfcAmic";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.05.05 10:15 Sun

「本当に堅実」「とても信頼できる」3試合連続先発の冨安健洋、堅実なプレーぶりが現地で高評価「シーズン終了までポジションを守るだろう」

アーセナルの日本代表DF冨安健洋が現地で高く評価されている。 4日、プレミアリーグ第36節でアーセナルはボーンマスをホームに迎えた。 暫定ではあるものの首位を走り続けているアーセナル。昨シーズンは終盤に失速して優勝を逃したが、今シーズンはここまで堅実な戦いを見せており、チェルシー、トッテナムとのダービーにも勝利していた。 チャンピオンズリーグ(CL)ではバイエルンの前に敗退となったが、その後のリーグ戦で3連勝。冨安は3試合連続で先発出場すると、積極的に攻撃に絡んでいくなど高いパフォーマンス。守備でも堅実さを見せ、3-0で勝利したチームに貢献した。 フル出場でチームを支えた冨安に対し、イギリス『フットボール・ロンドン』は7点(10点満点)をつけた。 「冨安の左サイドバックも本当に堅実なプレーを見せた。このポジションに相応しいのは、シーズンの残りの間も彼になりそうだ」 また、イギリス『イブニング・スタンダード』も7点(10点満点)をつけている。 「3試合連続で先発出場しており、シーズン終了までそのポジションを守るはずだ。とても信頼できる堅実なパフォーマー」 イギリス『90min』も7点(10点満点)をつけ、「日本代表選手は常に左サイドを上下に動き、精力的にプレーを見せていた」と評価している。 マンチェスター・シティが2位で追いかけており、未消化試合で勝利されると逆転されるアーセナル。残り2戦、マンチェスター・ユナイテッド、エバートンに連勝し、果報は寝て待ちたい。 <span class="paragraph-title">【動画】3試合連続先発の冨安健洋は精力的にプレー</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="D374g2lqBXM";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.05.05 09:05 Sun
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly