三笘フル出場のブライトンがチェルシーにシーズンダブル! 新生ブルーズは5戦ぶりゴールも3連敗…《プレミアリーグ》

2023.04.16 01:08 Sun
Getty Images
プレミアリーグ第31節、チェルシーvsブライトンが15日にスタンフォード・ブリッジで行われ、アウェイのブライトンが1-2で逆転勝利した。なお、ブライトンのMF三笘薫は先発フル出場した。
PR
ランパード監督の再初陣となった11位のチェルシーは前節、ウォルバーハンプトンに0-1で敗戦。また、チャンピオンズリーグ(CL)準々決勝1stレグのレアル・マドリー戦では0-2というスコア以上の力の差を見せつけられて完敗。新体制連敗スタートとなった。前体制から続く公式戦無得点試合が「4」に更新された苦境のブルーズは、週明けにホームでの2ndレグを控える中、前回対戦で1-4の大敗を喫したシーガルズ相手にバウンスバックの新体制初白星を狙った。
ランパード監督はマドリー戦から先発6人を変更。並びを[4-3-3]に戻し、チャロバーやバディアシル、ザカリアら控え選手を起用。3トップはプリシッチ、スターリング、ムドリクという並びとなった。

一方、6戦ぶりの黒星からのバウンスバックを図った7位のブライトン。前節のトッテナムとのシックスポインターでは内容面では相手を凌駕しながらも、試合後にPGMOLが公式謝罪した三笘のPK見逃しや、微妙なハンドによって取り消された2つのゴールなど、判定面で大きなディスアドバンテージを被って1-2の惜敗となった。そのスパーズ戦からは先発3人を変更。GKをスティールからサンチェスに入れ替えた他、コルウィルとウェルベックに代えてウェブスター、ファーガソンが起用された。

ボールを保持するブライトン、カウンターで応戦するチェルシーという構図の下で立ち上がりから拮抗した展開に。序盤は左ウイングに入るムドリクの積極的な仕掛けからホームチームが攻勢を仕掛けていく。
一方、ブライトンは8分、三笘が鮮やかな仕掛けでボックス左に侵入してマイナスのパス。これをマク・アリスターがダイレクトで狙うが、惜しくも枠を捉え切れず。さらに、直後にはペナルティアーク付近で収めたファーガソンが強烈な右足のシュートを放つが、今度は惜しくもクロスバーを叩いた。

続けてのピンチを凌いだチェルシーはこの直後に公式戦5試合ぶりのゴールを挙げる。13分、ハーフウェイライン付近の左のハーフスペースでボールを受けたムドリクがそのまま斜めの仕掛けでバイタルエリアに侵入。DFを引き付けて自身の背後から飛び出すギャラガーに繋ぐと、ギャラガーが思い切って振った右足のシュートがDFダンクにディフレクトしてゴール左隅へ決まった。

2試合連続で前半早い時間帯にビハインドを負ったブライトンはすぐさま反撃を開始。三笘とエストゥピニャンの左サイドを起点に幾度も深い位置まで侵攻。26分には高い位置での潰しから前向きにボールを持った三笘がフォファナ、バディアシルを鮮やかなステップワークで続けてかわしてボックス内に持ち込み、ニア下を狙った右足のシュートを放つが、これはGKケパのビッグセーブに阻まれる。

直後に足を痛めたフェルトマンがプレー続行不可能となり、エンシソのスクランブル投入を余儀なくされたブライトンは、グロスを右サイドバック、マク・アリスターをセントラルMFに下げてエンシソをトップ下に配置。

それでも、アクシデントに動じないアウェイチームは28分にボックス右で仕掛けた三笘のシュート、33分にはエンシソの正確な右クロスにゴール前で反応したファーガソンに決定機が訪れるが、序盤から高い集中力を保つGKケパの牙城を破れない。さらに、この決定機で足首を痛めたファーガソンがプレー続行不可能となり、39分にウェルベックが2枚目の交代カードとして投入された。

前節に続く不運に見舞われたブライトンだったが、結果的にこの交代が同点ゴールをもたらす形に。42分、マク・アリスター、マーチと中央で繋いで右のグロスに展開。グロスは利き足とは逆の左足で正確なクロスを入れると、ファーでDF2枚の間に入ったウェルベックがヘディングシュートを流し込んだ。

これで1-1のイーブンに戻った試合は以降もブライトンペースで進んだが、チェルシーも前半終了間際にはチルウェルの左クロスからプリシッチが左ポスト直撃のシュートを放つなど見せ場を作って前半を終えた。

後半も試合展開に大きな変化はなし。アウェイのブライトンが引き続きボールを握って相手を押し込み、三笘の左サイドを起点に再三フィニッシュのシーンを作り出す。

一方、防戦一方のホームチームは57分に大胆な4枚替えを敢行。フォファナ、エンソ・フェルナンデス、スターリング、プリシッチを下げてリース・ジェームズ、コバチッチ、フェリックス、ツィエクをピッチに送り出した。

この交代によって徐々に試合がオープンな展開となる中、チェルシーもリース・ジェームズやコバチッチが違いを生みムドリクらが決定機に顔を出す。

だが、後半先にゴールをこじ開けたのは終始主導権を握っていたブライトン。69分、ターンオーバーの応酬からマーチがボールを奪って中央でフリーのエンシソに繋ぐと、19歳FWがペナルティアーク手前で豪快に右足を振り抜くと、鋭いシュートがゴール左上隅の完璧なコースを射抜いた。

エンシソにスーパーゴールを決められて試合を引っくり返されたチェルシーは、74分にザカリアを下げてマウントを投入。交代カードを使い切ってここからの同点、逆転を目指していく。

試合終盤にかけてはチェルシーがボール支配で相手を押し返したものの、逃げ切り態勢に入ったブライトンを前に完全に攻めあぐねる。そして、マイボール時は安定した繋ぎで相手のプレッシャーをいなして時計を進めたアウェイチームが冷静に試合をクローズ。

そして、因縁の相手にシーズンダブルを達成したシーガルズが2試合ぶりの白星を奪取。一方、公式戦5試合ぶりにゴールを記録も、ホームで圧倒され続けて逆転負けのチェルシーは新体制3連敗で、週明けのマドリー戦に弾みを付けることはできなかった。

PR
関連ニュース

苦手ビラを下したブライトンがリーグ戦7試合ぶりの白星!【プレミアリーグ】

プレミアリーグ第36節のブライトン&ホーヴ・アルビオンvsアストン・ビラが5日に行われ、1-0でホームのブライトンが勝利した。ブライトンのMF三笘薫はケガのためベンチ外となっている。 ミッドウィークに行われたヨーロッパ・カンファレンスリーグ(ECL)準決勝1stレグのオリンピアコス戦で公式戦7試合ぶりの黒星を喫した4位ビラが、リーグ戦6試合勝利のない13位ブライトンのホームに乗り込んだ一戦。 立ち上がりから一進一退の展開が続く中、ビラは23分にアクシデント。左モモ裏を痛めたロジャーズがピッチに座り込むと、プレー続行不可能となり、そのままピッチを後に。26分にキャッシュが緊急投入された。 前半半ばを過ぎてもシュート1本とフィニッシュの形が作れないビラは、前半終了間際にピンチ。追加タイム4分、アディングラの浮かせたパスからゴール前に抜け出したグロスが決定機を迎えたが、シュートは飛び出したGKが右足でブロックし枠を外れた。 ゴールレスで迎えた後半も拮抗した展開が続く中、先にネットを揺らしたのはブライトン。68分、エンシソが放ったミドルシュートのこぼれ球をボックス手前で拾ったアディングラが左に展開すると、ボックス左横に駆け上がったイゴールの折り返しをニアサイドのグロスがワンタッチで流し込んだ。 このゴールでブライトンの先制かと思われたが、VARの末に押し込んだグロスがオフサイドポジションであったため、ゴールは取り消された。 VARに救われたビラは79分、右CKのセカンドボールを拾ったアディングラのクリアをベイリーがブロック。こぼれ球がゴール前のマッギンに収まり、反転からゴールネットを揺らしたが、これもVARの末にオフサイドと判定され、ゴールは認められず。 その後はややオープンな展開が続くとブライトンは85分、ジョアン・ペドロとのワンツーでボックス左に侵入したアディングラがコンサに倒されると主審はPKを宣告。ジョアン・ペドロのPKはGKオルセンが右手で弾いたが、跳ね返りを素早く反応したジョアン・ペドロが頭でゴールに押し込んだ。 結局、これが決勝点となり1-0でタイムアップ。5連敗と苦手ビラを下したブライトンがリーグ戦7試合ぶりの白星を飾った。 2024.05.06 00:10 Mon

「残りたい」 引き抜き話ありのデ・ゼルビ監督がブライトン愛を語る…続投に必要なものとは?

ブライトン&ホーヴ・アルビオンのロベルト・デ・ゼルビ監督(44)が続投意思ありを主張した。 2022年9月からブライトンを率いるデ・ゼルビ監督。前任のグレアム・ポッター氏が築いた攻撃的スタイルをさらにアップデートさせると、昨季のプレミアリーグでクラブ史上最高位の6位に押し上げ、こちらも初の欧州挑戦となるヨーロッパリーグ(EL)出場に導いた。 今季はアレクシス・マク・アリスターや、モイセス・カイセドを失った上、ケガ人続きのチーム事情もあり、残り4試合のリーグ戦で12位と苦しむが、イタリア人指揮官を巡る他クラブの引き抜き話があり、今夏の去就が注目どころとなっている。 そんなデ・ゼルビ監督だが、イギリス『スカイ・スポーツ』で「(オーナーの)トニー(・ブルーム)と話をするつもり」とし、ブライトンに対する愛着を口に。指揮を執り続ける上で自身のモチベーションも必要だが、クラブ愛に満ちていると語った。 「ブライトンに残りたい思いがある。選手たちのことを愛しているからだ。この街が大好き。クラブやファンのことが大好きなんだ。ファンとのミーティングで、私が幸せなら、私を連れて行けるクラブなんてないが、私も常に情熱を持ち続けたいという話をした」 また、「私は幸せになりたい。選手、チーム、プレースタイル、選手の質だったり、自分のポテンシャルをすべて発揮してどんな試合も戦いたいが、今季は特にこの3カ月、それができなかった」とも述べ、こうも続けている。 「彼らは我々が何を必要としているのかわかっていると思う。今季を受けて、我々が何を改善する必要があるかもね。自分たちがブライトンであるのを忘れてはいけない。トップチームではないんだ」 「ブライトンでの仕事を愛しているし、クラブの方針を受け入れなければならないが、より高いレベルを目指して戦えるなら、問題なく戦わなければならない」 2024.05.04 11:55 Sat

三笘薫のブライトン、デ・ゼルビ監督退任ならプレミア昇格迫るイプスウィッチの指揮官招へいを狙う

日本代表MF三笘薫が所属するブライトン&ホーヴ・アルビオン。主軸が抜けたことに加え、シーズン中にはケガ人が増えたこともあり、今シーズンは苦戦が続いている。 シーズンも残り数試合となった中、ブライトンは12位に位置。来シーズンのヨーロッパの大会出場は非常に難しい状況となった。 一方で、この夏にはチームを率いるロベルト・デ・ゼルビ監督に退任の可能性。他クラブからのオファーもあるほか、不振の責任を感じて辞任する可能性もあると見られている。 イギリス『ガーディアン』によれば、ブライトンは新監督の招へいに関して、緊急事態に備える計画を立てているとのこと。その候補が、イプスウィッチ・タウンのキーラン・マッケンナ監督(37)とのことだ。 マッケンナ監督は、イプスウィッチタウンを率いてチャンピオンシップ(イングランド2部)を戦っており、残り1節で2位に位置。最終戦で引き分け以上の結果を残せば、チームはプレミアリーグに昇格となる。 2022-23シーズンはEFLリーグ1(イングランド3部)を戦っていたチームを2部に昇格させており、最終節の結果では2年連続で昇格に導くことに。その手腕はにわかに注目を集めている。 マッケンナ監督は、現役時代はトッテナムのアカデミーで育ち、ファーストチームに昇格しないまま引退。その後、指導者の道に進み、ノッティンガム・フォレスト、レスター・シティ、トッテナムなどのユースでコーチを務めていた。 2014年7月にトッテナムU-18で初めて監督を務めると、2016年9月からはマンチェスター・ユナイテッドのスカウトに就任。その後、U-18の監督となると、2018年7月からはマイケル・キャリック、ラルフ・ラングニック、ジョゼ・モウリーニョ、オーレ・グンナー・スールシャールのアシスタントコーチを務め、2021年12月からイプスウィッチを指揮していた。 予算規模の小さいイプスウィッチで結果を残したマッケンナ監督。チームと共にプレミアリーグに昇格するという選択をする可能性も十分にあるが、どういった選択をするだろうか。 2024.05.02 22:45 Thu

人員整理求められるバルセロナ、ファティとラングレのサウジ売却検討中か

バルセロナが2選手の売却に向け動きを見せているようだ。スペイン『スポルト』が報じた。 チャビ・エルナンデス監督の続投が決まり、来シーズンに向けた補強話が盛んに報じられているバルセロナ。しかし、依然として財政難はネックで、選手売却による人員整理が求められる。 バルセロナはここ数週間、サウジアラビアのクラブと会談を行っており、今夏の移籍について話し合っているとのこと。売却候補にブライトン&ホーヴ・アルビオンへレンタル中のスペイン代表FWアンス・ファティ(21)とアストン・ビラへレンタル中の元フランス代表DFクレマン・ラングレ(28)が挙がっているようだ。 1年前にアル・ナスルなどからオファーがあったというラングレは昨シーズンのトッテナム行きに続き、アストン・ビラでプレミアリーグを戦っているが、残留の可能性はほとんどない見通し。バルセロナは契約が残り2年を切る今夏の売却を検討中で、サウジアラビア行きの扉が開く可能性があるという。 また、ケガもありブライトンで苦戦中のファティも将来が不透明。サウジアラビアから多くの関心が寄せられている模様だ。 一方、以前からサウジアラビア行きが取り沙汰されていたブラジル代表FWハフィーニャ(27)に関しては、バルセロナで主力として活躍中。本人も退団を受け入れる様子もなく、移籍の可能性は限りなく低いとみられている。 2024.05.01 14:45 Wed

三笘薫はまだバルサの補強候補に? チャビ監督続投決定で3ポジションの補強検討

監督人事に決着がついたバルセロナは、ブライトン&ホーヴ・アルビオンの日本代表FW三笘薫(26)も新戦力候補に含めているようだ。スペイン『スポルト』が報じた。 チャビ・エルナンデス監督が今シーズン限りでの退任を表明していたものの、ジョアン・ラポルタ会長らが説得に成功し、続投が決まったバルセロナ。依然として財政難やサラリーキャップ制限の問題はつきまとうが、今シーズンは無冠が濃厚で、来季のタイトル獲得に向け今夏の補強を計画している。 補強に向け、まずバルセロナがやるべきは選手の売却で得た資金や選手の退団により浮いた年俸を100%利用できる1対1ルールの状態に戻すことだが、これに取り組んでいるラポルタ会長は状況を楽観視しているとのこと。目論見通りに事が運べば、2〜3人の補強が可能になる見込みのようだ。 チャビ監督とスポーツ・ディレクター(SD)のデコ氏が望んでいるのは、元スペイン代表MFセルヒオ・ブスケッツが退団して以来悩まされているアンカー、決定的なラストパスが出せる攻撃的MF、左サイドを切り崩すことができるウインガーとのこと。最優先はアンカーで、レアル・ソシエダのスペイン代表MFマルティン・スビメンディ(25)やバイエルンのドイツ代表MFジョシュア・キミッヒ(29)らが候補に挙がっている。 また、攻撃的MFで有力なのはマンチェスター・シティのポルトガル代表MFベルナルド・シウバ(29)。左ウイングの優先度は3番目となるが、デコ氏のリストには現在ケガで離脱中の三笘に加え、ナポリのジョージア代表FWクヴィチャ・クワラツヘリア(23)、アーセナルのブラジル代表FWガブリエウ・マルティネッリ(22)、バイエルンのドイツ代表FWレロイ・サネ(28)、アスレティック・ビルバオのスペイン代表FWニコ・ウィリアムズ(21)が名を連ねているという。 この3ポジションのうち補強が可能なのは2箇所と見られており、レンタル中のポルトガル代表FWジョアン・フェリックス(24)やポルトガル代表DFジョアン・カンセロ(29)の去就も補強プランに影響。さらに、選手の放出や売却も進める必要があり、望みの補強を叶えるにはまだまだ障壁が存在する。 2024.04.27 22:39 Sat
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly