「ピッチでもっと成功したい」ハーツ移籍から1カ月、FW小田裕太郎の決意…良く知る選手の助けも「みんなで日本食レストランに行った」

2023.02.15 22:47 Wed
Getty Images
今冬も多くの日本人選手が海を渡り、海外リーグへと挑戦の場を移している。

すでに結果を出している選手もいれば、まだデビューできていない選手もいる中、ヴィッセル神戸から移籍したFW小田裕太郎(21)もまた、ヨーロッパへと羽ばたいた1人だ。
神戸の下部組織で育った小田は、大きな期待をかけられ、公式戦60試合で3ゴール3アシスト。今冬にスコットランドのハート・オブ・ミドロシアン(ハーツ)へと完全移籍を果たした。

かつてはガンバ大阪のFW食野亮太郎が所属したこともあり、現在スコティッシュ・プレミアシップではセルティックでプレーする選手たちも含めて7名がプレーしている。

小田はここまでリーグ戦3試合、カップ戦1試合に出場。移籍から1カ月程度でまだゴールという結果は残せていないが、新たな環境に適応するために奮闘している。
スコットランド『エジンバラ・ニュース』は、ハーツの小田にインタビュー。新たな環境でプレーする日本の若武者の声を聞いた。

「僕は通常2人のストライカーのうちの1人としてプレーするので、背後に入ってラインを破る必要があります」

「何よりも、監督は僕にゴールを決めたり、アシストをしたりすることを求めています。ここスコットランドでは、日本よりもゴールやアシストを求められるので、とても重要なことだと感じています。だから、ハーツでゴール、アシストを決めたいです」

「エジンバラの通りではファンが僕のところに来ることもありますが、もっとそうなって欲しいです。通りを歩けないぐらい、ピッチでもっと成功したい。多くのファンが欲しいです」

ここまで数字は残せていないが、その期待を感じているという小田。そして、その期待に応えたいと強く願っている。

そんな中、ハーツについては以前から知っていたとのこと。このチームで自身が成長し、パリ・オリンピック、そして日本代表を目指していけると考えているようだ。

「ハーツは僕の能力をさらに向上させ、成長する手助けをしてくれるチームだと思っています。今考えていることは、ここで結果を出すこと。ゴールとアシストを決めることです。それができれば、オリンピック代表、そして日本代表にも呼ばれると思います」

「これは望んでいることであり、楽しみにしていることでもあります。ハーツはまだ出場権を獲得していないですが、ヨーロッパの大会でプレーすることも僕にとってはとてもエキサイティングです。これも期待しています」

「ハーツについては契約する前から知っていました。それは食野亮太郎がいたからです。それがクラブを知った理由です。スコットランド、特にグラスゴーでは多くの日本人がプレーしているので、クラブとリーグについては知っていました」

前述の通り小田を含めて7名がプレーするスコットランド。小田にとってはヴィッセル神戸時代から良く知るDF小林友希もこの1月に移籍しセルティックでプレー。グラスゴーと街は違うが、既にスコットランドで集まったとのこと。小林、旗手怜央岩田智輝がエジンバラまで来てくれたようだ。

「小林は中学生の頃から一緒に遊んでいたので良く知っています。みんなエジンバラに来て、日本食レストランに行きました」

「彼らは僕よりも先輩でスコットランドについて多くのことを教えてくれました。僕はみんながとても早く英語を話していると感じますが、聞き取れません。スコットランド訛りはとても強いですが、まずは英語を理解する必要があります」

語学の習得も必要だという小田。スコットランドのサッカーについても、日本とは違うと語り、それはスタジアムの雰囲気を含めても異なるものを体験しているという。

「ここはとても緊張感があり、人が強いです。トレーニングでは、誰に対しても強く、逞しくならなければならないと感じています。日本のサッカーとは全く違うというわけではないですが、緊張感が違います」

「日本ではこのようなスタジアムを経験することはあまりないです」

「タインキャッスルのファンの情熱が好きです。彼らの声と、僕たちが得点する時の彼らの声が聞こえます。そこでもっとプレーすることを楽しみにしています」

「Jリーグが終わってから長いオフシーズンを過ごしていたので、コンディションに気をつけなければならないです。僕は自分の状態に気を配っていますが、今はスコットランドのサッカーとハーツがやっていることにフィットしているところ。ここに馴染んでいる最中です」

「ハーツに加入して1カ月が経過し、コンディションはどんどん良くなっています。ここでもっと成功できることを楽しみにしています」

小田の初ゴールはいつになるのか。ヨーロッパの各地で日本人選手が活躍していることも、大きな刺激となていることだろう。


関連ニュース

苦しんだスコットランドの2人…小田裕太郎&田川亨介についてハーツの指揮官が言及「2人とも不運だった」

スコットランドと言えば、日本人選手が5人所属しているセルティックを思い浮かべる方が多いだろう。一方で、日本人2人が所属するクラブもある。それが、ハート・オブ・ミドロシアン(ハーツ)だ。 セルティックやレンジャーズが本拠地とするグラスゴーではなく、首都のエディンバラを本拠地とするハーツ。U-23日本代表FW小田裕太郎とFW田川亨介が所属する。 小田は2023年1月にヴィッセル神戸から完全移籍で加入。今シーズンは、度重なるケガにも見舞われ、スコティッシュ・プレミアシップで21試合に出場し4ゴール。優勝を争う上位プレーオフでも1試合の出場に終わっている。 一方の田川は、FC東京から2023年8月に完全移籍。それでも、スコットランドの環境になかなか馴染めず、ここまで公式戦19試合の出場にとどまっており、スコティッシュ・プレミアシップでは11試合、プレーオフでも1試合の出場に終わっている。 共に2026年夏までの契約を残す中、イギリス『エディンバラ・ニュース』は、2人について特集。スティーブン・ネイスミス監督は、2人について語った。 「ユウタロウはいくつかの軽いケガに悩まされており、それが彼の精神状態を混乱させている。この期間、彼はいくつか良い試合をしたり、ベンチから出場して非常に良い成績を収めたりした」 「その後、数週間欠場した。これが最大のケガだった」 「彼にとって大切なことは一貫性だが、今シーズンの得点はチームで3番目に多い。彼は試合で影響力を持っており、そのクオリティがとても気に入っている。今ではスコットランドのサッカーをよく理解していると思う。彼が我々のためにプレーする時は脅威だ」 「キョウスケにとって、今シーズンは常に難しいものとなった。フィジカルとゲームのスピードが現れた。いくつかの試合でキョウスケは良いパフォーマンスを見せたと思うが、彼はチームから遠ざかっている」 共に良いシーズンとは言い難い1年となったが、少ない残りシーズンではチャンスを与える可能性もあるとのこと。2人に限らず、出番が少ない選手にチャンスを与えていく可能性もネイスミス監督は語った。 「今シーズンは2人とも不運だった。キョウスケはシャンクス(ローレンス・シャンクランド)がとても良い成績を収めていたし、ユウタロウはここ数試合でシステムが変わってしまった。誰もがプレーしたいと思っており、異なるダイナミクスが存在する」 「試合に勝てると思われる適切なチームを選ぶのが我々の仕事だが、もしかしたらそれらの選手の何人かにも出場時間を与えるかもしれない。我々にもそのようなチームは何人かいる」 「チームの核は全体を通してあまり変わっていない。幸運にも今シーズンはケガが多くなかったので、出場時間を望んでいる選手たちはいる」 2024.05.09 13:15 Thu

古橋の2発などでハーツとの上位対決を制したセルティックが次節オールドファームへ弾み!【スコティッシュ・プレミアシップ】

セルティックは4日、スコティッシュ・プレミアシップ第35節でハーツと対戦し3-0で勝利した。 リーグ戦5戦負けなしの首位セルティック(勝ち点81)が、3位ハーツ(勝ち点63)をホームに迎えた一戦。 セルティックはこの試合、FW古橋亨梧とMF旗手怜央スタメン入り、ケガ明けのFW前田大然とDF岩田智輝はベンチスタートとなり、DF小林友希はベンチ外となった。一方、ハーツのFW田川亨介とFW小田裕太郎はベンチスタートとなっている。 日本人所属クラブ同士の上位対決は、開始早々の4分にセルティックが先制する。右CKのこぼれ球をボックス手前で拾った旗手が胸トラップから左足でゴール前へボールを送ると、ゴール前の古橋がヘディングでゴール左に押し込んだ。 先制したセルティックだが、11分にピンチを迎える。左サイドを抜け出したグラントの折り返しをからボックス内に走り込んだデブリンがダイレクトシュートを放ったが、これはGKハートが左手一本で弾き出した。 その後は一進一退の展開が続く中、再びスコアを動かしたのはセルティック。21分、オライリーのロングパスからボックス中央に抜け出した古橋が右足ボレーでゴールネットを揺らした。 ハーフタイムにかけて押し込む状況を続けるセルティックは45分、ボックス内でこぼれ球を拾った古橋にチャンスが訪れたが、シュートはGKクラークのセーブに阻まれ、前半は2-0で終了した。 後半も立ち上がりから攻勢を続けるセルティックは57分、ボックス内でオライリーのパスを受けた旗手がシュート。相手GKが弾いたボールを拾ったオライリーがゴールを狙ったが、これもGKクラークの好セーブに防がれた。 膠着状態が続く中、セルティックは71分に旗手、古橋、キューンを下げて岩田、前田、イダーを投入。対する、ハーツはキングスレイを下げて小田をピッチに送り出した。 すると87分、セルティックは左クロスの流れからシャンクランドのハンドを誘発しPKを獲得。このPKをオライリーがゴール右に決め、試合を決定づける3点目を奪取。 結局、試合はそのまま3-0でタイムアップ。古橋の2ゴールなどで完勝のセルティックが次節の大一番へ大きな弾みを付けた。 セルティック 3-0 ハーツ 【セルティック】 古橋亨梧(前4) 古橋亨梧(前21) オライリー(後87[PK]) 2024.05.05 00:57 Sun

「素晴らしい」「調子上げてる!」パリ五輪世代の小田裕太郎が今季5点目! 嗅覚で奪った逆転勝利に繋がる見事な同点ゴール

ハート・オブ・ミドロシアン(ハーツ)のU-23日本代表FW小田裕太郎がゴールで逆転勝利に貢献した。 13日、スコティッシュ・プレミアシップ第33節でハーツはホームにリヴィング・ストンを無開けた。 セルティック、レンジャーズに続いて3位につけるハーツ。パリ五輪世代の小田は最終予選のメンバーには招集できず、リヴィングストン戦で先発出場を果たした。 しかし、試合はリヴィングストンのステファン・ケリーが早々に連続ゴールを決め、ハーツは2点ビハインドに。それでも、29分に1点を返すと、32分に小田がみせた。 自陣からのロングフィードが流れると、上手く抜け出したローレンス・シャンクランドがボックス内左から折り返し。これに猛然と飛び込んでいた小田が相手ともつれながらもしっかりと押し込み、同点に追いついた。 小田にとってはこれが今シーズン5ゴール目。ファンは「素晴らしい」、「調子上げてる!」、「良いゴールだ」とコメントを寄せている。 なお、チームはその後逆転し、4-2で勝利を収めている。 <span class="paragraph-title">【動画】小田裕太郎が逆転勝利につながる貴重な同点ゴール!</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="NFDGeVzW3DM";var video_start = 125;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.04.14 13:55 Sun

ハーツFW小田裕太郎が復帰戦で今季4ゴール目! 82分からの出場で結果出す

ハーツFW小田裕太郎が見事な一撃だ。 3位のハーツは16日のスコティッシュ・プレミアシップ第30節でロス・カウンティ戦のホームに乗り込み、1-2の敗北。3試合ぶりの黒星となり、連勝とはならなかった。 ふくらはぎのケガで3試合欠場の小田はこの試合のベンチに入り、実戦復帰を果たすと、0-2の82分から出場。残された時間はわずかだったが、シーズン4ゴール目を決めた。 90分に敵陣右サイドで味方から縦パスを受けると、ボックス右で対峙する相手をドリブルで縦に抜き去り、角度が厳しいところから右足で一矢報いるゴールをマークした。 小田は今年1月24日に行われた第12節延期分のダンディー・ユナイテッド戦以来のゴールに。なお、田川亨介はベンチ入りも出場しなかった。 <span class="paragraph-title">【ハイライト】ハーツFW小田裕太郎が復帰戦でゴール</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="C1n5WdLA-vE";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.03.17 13:45 Sun

日本人所属同士の上位対決は10人のセルティックがハーツに完敗…【スコティッシュ・プレミアシップ】

セルティックは3日、スコティッシュ・プレミアシップ第29節でハーツと対戦し0-2で敗戦した。 3日前に行われたダンディーFC戦を圧勝した2位セルティック(勝ち点68)が、3位ハーツ(勝ち点52)のホームに乗り込んだ一戦。 セルティックはこの試合、FW前田大然とDF岩田智輝がスタメン入り、FW古橋享梧はベンチスタートとなり、負傷中のMF旗手怜央、DF小林友希はベンチ外となった。一方、ハーツのFW田川亨介はベンチスタート、FW小田裕太郎はベンチ外となっている。 日本人所属クラブ同士の上位対決は、セルティックが先に決定機を創出する。11分、オライリーのパスをボックス右で受けようとしたヤン・ヒョンジュンがコクランに倒されてPKを獲得。しかし、イダーのPKはGKクラークの残した足に弾かれた。 先制のチャンスを逃したセルティックは、15分に退場者を出す。右サイドでバウンドしたボールを対応したようとしたヤン・ヒョンジュンの上げた足がコクランの顔付近をかすめると、主審はイエローカードを提示したが、オンフィールド・レビューの末にカードの色が赤に変更された。 早い時間に数的不利となったセルティックだが、22分に再びチャンスを迎える。自陣のクリアを中盤で拾った前田がドリブルで仕掛けたDFの裏を狙ったイダーへパス。さらにイダーからラストパスをボックス右で受けえたオライリーがシュートを放つと、左ポストに当たったボールがゴールネットを揺らしたが、イダーの場面でオフサイドを取られ、ゴールは取り消された。 その後は一進一退の展開が続く中、セルティックは39分にピンチ。右サイドから入れたクロスのクリアボールをボックス内で競り合ったDFアリスター・ジョンストンにディフレクトしたボールが岩田の左腕に当たると、オンフィールドレビューの末にハンドと判定されハーツにPKを献上。このPKをグラントがゴール左隅に決めた。 先制を許したセルティックは、前半追加タイム4分にも岩田のボールロストからピンチを招くと、フォレストのラストパスをボックス右で受けたシャンクランドにゴールネットを揺らされたが、VARの末にシャンクランドのオフサイドと判定され、ゴールは取り消された。 迎えた後半、セルティックはベルナルドを下げて古橋を投入。しかし、再びスコアを動かしたのはホームチームだった。56分、ボックス右でパスを受けたニューヴェンホフがピッチに足を取られて転倒するも、残った足で何とかマイナスに繋ぐと、これに反応したシャンクランドがダイレクトシュートをゴール左隅に流し込んだ。 2点を追う展開となったセルティックは78分、中盤でパスカットした古橋がカウンターを仕掛けると、ラストパスをボックス左で受けたイダーが決定機を迎えたが、シュートはGKクラークの好セーブに阻まれた。 直後にセルティックは岩田を下げてケリーを投入。対するハーツは79分、ニューヴェンホフとフォレストを下げて田川とデブリンをピッチに送り出した。 結局、試合はそのまま0-2でタイムアップ。序盤で数的不利となったセルティックは上位対決に敗れ、首位レンジャーズとの勝ち点差を縮めることはできなかった。 ハーツ 2-0 セルティック 【ハーツ】 グラント(前43[PK]) シャンクランド(後11) 2024.03.03 23:12 Sun
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly