PK2発の鎌田大地が初のドッペルパックで早くもキャリアハイ更新の今季ブンデス6点目! フランクフルトが5発圧勝で連敗ストップ《ブンデスリーガ》

2022.10.16 00:27 Sun
Getty Images
ブンデスリーガ第10節、フランクフルトvsレバークーゼンが15日にドイチュ・バンク・パルクで行われ、ホームのフランクフルトが5-1で圧勝した。なお、フランクフルトのMF鎌田大地は87分までプレー。MF長谷部誠は負傷欠場となった。
PR
8位のフランクフルトは前節、長谷部に休養を与えて4バックに変更した影響もあり、最下位のボーフムに0-3の完敗。さらに、アウェイで戦ったトッテナムとのアウェイゲームでは鎌田にCL初ゴールが生まれたものの、逆転を許して2-3の敗戦。グループ最下位に転落している。その公式戦連敗からのバウンスバックを図るホームチームは、トッテナム戦でヒザを痛めた長谷部が不在となったものの、鎌田は引き続きスタメンに入った。
対する15位のレバークーゼンは前節、シャビ・アロンソ新監督の初陣となったシャルケ戦に4-0で完勝。最高のスタートを切ったが、スペイン人指揮官のCL初陣はポルトに0-3で完敗。こちらもグループ最下位に沈んだ。新チームのリバウンドメンタリティが試される一戦では、メンバー数人を入れ替えるとともにシステムを[3-4-3]に戻した。

共にミッドウィークのチャンピオンズリーグ(CL)で敗戦を喫した強豪同士の一戦。ホームのフランクフルトは長谷部不在のリベロにヤキッチを配する新たなアプローチをみせ、鎌田はソウと共に[3-4-2-1]の2セントラルMFに入った。

ミラーゲームの形となり、立ち上がりから球際での攻防が目立つ中、より相手陣内でプレーするホームのフランクフルト。ゲッツェのミドルシュートでファーストシュートを放つと、9分には中盤での鎌田、ゲッツェの鮮やかなパス交換からコロ・ムアニがハイラインの背後へ完璧に抜け出す。だが、フィニッシュをもたついた結果、ボックス内でのシュートはDFインカピエの見事なスライディングブロックに阻まれる。
最初の決定機を逸したフランクフルトだが、以降も鎌田、ゲッツェを起点にうまく相手の守備を揺さぶりながらハイラインの背後を積極的に狙っていく。28分にはリンドストロームからの絶妙なスルーパスでゴール前に抜け出したコロ・ムアニに2度目のビッグチャンスも、今度はGKフラデツキーにうまく間合いを詰められて決め切れず。

前半半ばを過ぎて徐々に押し返したレバークーゼンは、33分にディアビの正確なクロスに反応したフリンポンがボックス右でダイレクトボレーを狙うが、これは惜しくもクロスバーの上部を掠める。

その後もコロ・ムアニが仕留め切れず、ゴールレスでの折り返しが濃厚と見られたフランクフルトだったが、前半アディショナルタイムにリンドストロームのボックス内での仕掛けからDFタプソバのファウルを誘ってPK獲得。

ここでキッカーのコロ・ムアニが右を狙ったシュートはGKフラデツキーに読まれて痛恨の失敗。だが、VARのレビューの結果、ゴールラインに足がかかっていなかったとの判定で蹴り直しとなると、キッカーが鎌田に変更。フランクフルトで初めてPKキッカーとなった日本代表MFは冷静に右隅へ蹴り込み、公式戦連発となる今季リーグ5点目を決めた。

前半アディショナルタイム5分の先制点によって1点リードで後半に臨んだホームチーム。これに対して、アウェイチームを率いるシャビ・アロンソ監督はデミルバイ、アミリを投入する2枚替えで臨んだ。

後半立ち上がりは一進一退の攻防となった中、先にゴールをこじ開けたのはアウェイチーム。56分、相手陣内左サイドで得たFKの場面でキッカーのデミルバイが正確なクロスをゴール前に入れると、タイミング良くゴール前に入ってきたインカピエのダイビングヘッドが決まった。

相手のこの試合初めての枠内シュートで失点を喫したフランクフルトだったが、前半再三の決定機を逸していたフランス代表FWが決定的な仕事を果たす。

58分、レンツの相手陣内での見事なプレスバックからカウンターに持ち込むと、鎌田からボールを受け直したレンツが左サイド深くから正確なクロスを供給。ゴール前に飛び込んだコロ・ムアニがダイビングヘッドで流し込んだ。

さらに、畳みかけるホームチームは連続で決定機を作ると、65分にはコロ・ムアニと共に再三相手の背後を取っていたリンドストロームがDFインカピエのヘディングのバックパスをかっさらってボックス右まで持ち込んで絶妙なループシュートを流し込む。

これでラクな展開に持ち込んだフランクフルトは、68分に鎌田のスルーパスに抜け出したコロ・ムアニがボックス内でインカピエと交錯。一度プレーが流されたものの、VARのレビューの結果この試合2度目のPKが与えられる。ここで再びキッカーを務めた鎌田は今度は左下隅へシュートを突き刺し、今季リーグ戦9試合目の出場でブンデスリーガでのキャリアハイとなる6ゴール目を挙げた。

鎌田のリーグ戦初のドッペルパックで点差を3点に広げ、さらにPKを与えたプレーで2枚目の警告を受けたインカピエが退場したことで、勝利を決定的なモノとしたフランクフルト。以降は積極的に選手交代を行うと、86分にはゲッツェのスルーパスを起点にボレとアラリオの途中出場コンビの連携で古巣対戦のアルゼンチン人FWに加入後初ゴールが生まれた。

この5点目の直後に鎌田はお役御免となり、18歳MFヴェーニヒがブンデスリーガデビューを飾った。そして、試合はこのまま5-1のスコアでタイムアップを迎え、フランクフルトが快勝で公式戦連敗をストップ。一方、敗れたレバークーゼンはシャビ・アロンソ新体制で初の公式戦連敗に。

PR
関連ニュース

フランクフルト、左手のケガに悩まされるエースFWマーモウシュの手術を発表

フランクフルトは20日、エジプト代表FWオマル・マーモウシュ(25)が左手の手術を受けることを発表した。 クラブの発表によれば、マーモウシュは以前から左手に問題を抱えており、完治には手術の必要があるとのこと。なお、手術は21日に行われる予定だという。 昨季限りでヴォルフスブルクを退団したマーモウシュは、昨夏にパリ・サンジェルマン(PSG)へ移籍したFWランダル・コロ・ムアニの後釜としてフランクフルトに加入。 センターフォワード、左右のウイングと前線の複数ポジションでプレー可能なユーティリティー性に加え、卓越した足元の技術、コーディネーションを駆使した緩急自在のドリブル、正確な右足のキックが特長の技巧派FWは、すぐに定位置を確保。 今シーズンは公式戦41試合に出場し17ゴール6アシストを記録していた。 2024.05.20 00:30 Mon

現役ラストマッチ終えた長谷部誠、2014年から在籍のフランクフルトに感謝 「素晴らしい10年間」

元日本代表MF長谷部誠がフランクフルトでのキャリアを振り返った。ドイツ『ビルト』が伝えた。 4月、今シーズン限りでの現役表明を引退した長谷部。18日に行われたブンデスリーガ最終節のRBライプツィヒ戦が現役ラストマッチとなった。 同じく今シーズン限りでの引退を表明しているチームキャプテンのドイツ人MFセバスティアン・ローデと共にベンチスタートとなった一戦は、前半終了間際にオランダ代表MFシャビ・シモンズにPKを沈められ、1点ビハインドでハーフタイムへ。後半開始早々にも失点し、ライプツィヒに2点のリードを許してしまう。 それでも56分、フランス人FWウーゴ・エキティケのヘディング弾で1点を返すと、77分にはエジプト代表FWオマル・マーモウシュがPKを決めて同点に。来シーズンのヨーロッパリーグ(EL)出場に向け、引き分けでの6位死守が求められる中、後半アディショナルタイムには長谷部とローデが共にピッチに登場し、無事2-2で試合を締めくくった。 試合後、ローデと共にチームメイトやサポーターたちとの時間を過ごした長谷部は、2014年夏から在籍するフランクフルトでの10年を回想。2017-18シーズンのDFBポカール制覇、2021-22シーズンのヨーロッパリーグ(EL)制覇を良き思い出として振り返っている。 「信じられないくらい素晴らしい10年間でした。皆さんがいなければ、こんなに長くプレーすることはできなかったでしょう」 「ポカールの優勝、ヨーロッパリーグの優勝など、素晴らしい瞬間をたくさん経験できました。こんな経験ができるなんて思ってもいませんでした。本当にありがとうございました」 また、スポーツ・ディレクター(SD)のマルクス・クレシェ氏は「年齢が高かったため、マコトがここでプレーするのは2、3年だろうと考えていたが、彼は10年プレーした。並外れたキャリアだ」とコメント。マティアス・ベック会長は長谷部とローデの両レジェンドにクラブの終身会員資格を与え、「君たちは我々と共にあり、我々も君たちと共にある」という言葉を贈っている。 2024.05.19 12:02 Sun

【ブンデスリーガ日本人選手】ブンデス通算384試合目の出場となった長谷部のラストマッチはフランクフルトが2点差を追いつきドロー決着…

ブンデスリーガ最終節が週末にドイツ各所で行われた。 今シーズンのブンデスリーガには、日本代表で活躍するボルシアMGのDF板倉滉、シュツットガルトのDF伊藤洋輝、フライブルクのMF堂安律、ボーフムFW浅野拓磨に加え、フランクフルトでクラブ史上最年長出場記録を保持するDF長谷部誠が在籍している。 今シーズンも多くの選手が活躍する中、最終節では板倉、伊藤、堂安が先発出場、長谷部、浅野、福田師王、原口元気が途中出場している。 今季限りでの引退を表明している長谷部がベンチスタートとなったフランクフルトは、ホームでRBライプツィヒと対戦。スコアが動いたのは41分、ドリブルでボックス左から侵入したシャビ・シモンズがゲッツェに倒され、ライプツィヒがPKを獲得。このPKをシャビ・シモンズ自身がゴール中央に決めた。 先制を許したフランクフルトは、後半開始早々に再び失点する。46分、自陣でのボール奪取からカウンターを狙うと、ザイヴァルトの縦パスをバイタルエリア中央で受けたシェシュコが右足一閃。強烈なミドルシュートがゴール左に突き刺さった。 2点を追う展開となったフランクフルトは56分、セットプレーのから二次攻撃を仕掛けると、ボックス右横でこぼれ球を拾ったクナウフのクロスをエキティケがヘディングシュートを叩き込み、1点を返す。 さらにフランクフルトは77分、強引な突破でボックス右深くまで侵入したマーモウシュがヘンリクスに倒されると、オンフィールドレビューの末にPKを獲得。これをマーモウシュ自身が決め、同点に追いついた。 試合を振り出しに戻したフランクフルトは、後半アディショナルタイムにチャイビとゲッツェを下げてとなる現役ラストマッチとなる長谷部と、同じく今季限りでの引退を表明しているローデを投入。 結局、試合はそのまま2-2でタイムアップ。ブンデス通算384試合目となった長谷部のラストマッチはドロー決着で幕を閉じた。 また、伊藤が先発したシュツットガルトと板倉が先発したボルシアMGによる日本代表対決は、23分にスコアが動く。ボックス中央で受けたギラシーの落としをボックス左で受けたミロがクロスをゴール前にポジションを取り直したギラシーがヘディングでゴールに叩き込み、シュツットガルトが先制した。 先制したシュツットガルトは31分にも、カラソルのパスをペナルティアーク右前で受けたギラシーが素早いターンでライツをかわし、ボックス内に侵入。カットインから左足を振り抜くと、これが右ポストに当たりゴールに吸い込まれた。 2-0で迎えた後半もシュツットガルトが主導権を握ると、75分に再びスコアを動かす。ウンダブのパスで右サイドを抜け出したギラシーがボックス内まで切り込み折り返しを供給。これを逆サイドから走り込んだチョン・ウヨンがダイレクトシュートで流し込んだ。 3点を追うボルシアMGは79分にコネを下げて福田を投入。対するシュツットガルトは80分に伊藤を下げると。83分に追加点。センターライン付近でボールを受けた14がドリブルで相手ボックス内まで切り込むと、ボックス右から強烈なシュートをニアサイドに突き刺した。 その後、4点差としたシュツットガルトは85分に今季限りでの退団が発表された原口を投入。結局、試合はそのまま4-0でシュツットガルトが大勝。同時刻開催のバイエルンが敗れたため、クラブ最高位タイとなる2位でシーズンを終えた。 その他、浅野が67分からプレーしたボーフムはアウェイでブレーメンと対戦し1-4で敗戦。堂安がフル出場したフライブルクはアウェイでウニオン・ベルリンと対戦し1-2で敗戦。堂安は85分に今季7ゴール目を記録した。 ★板倉滉[ボルシアMG] ▽5/18 シュツットガルト 4-0 ボルシアMG ◆フル出場 ★福田師王[ボルシアMG] ▽5/18 シュツットガルト 4-0 ボルシアMG ◆79分からプレー ★長谷部誠[フランクフルト] ▽5/18 フランクフルト 2-2 RBライプツィヒ ◆101分からプレー ★堂安律[フライブルク] ▽5/18 ウニオン・ベルリン 2-1 フライブルク ◆フル出場 ★伊藤洋輝[シュツットガルト] ▽5/18 シュツットガルト 2-2 ボルシアMG ◆80分までプレー ★原口元気[シュツットガルト] ▽5/18 シュツットガルト - ボルシアMG ◆85分からプレー ★浅野拓磨[ボーフム] ▽5/18 ブレーメン 4-1 ボーフム ◆67分からプレー 2024.05.19 01:20 Sun

後任監督探しが難航するバイエルン、クリスタル・パレスのグラスナー監督を狙うもオファーは門前払い

バイエルンがクリスタル・パレスのオリバー・グラスナー監督(49)の獲得に動いたものの、交渉は破談に終わったようだ。ドイツ『ビルト』が報じている。 バイエルンはブンデスリーガのタイトルレースでレバークーゼンに大きく後れを取っていたこともあり、2月にトーマス・トゥヘル監督の今シーズン限りの退任を発表。 すぐに後任探しを始めたクラブだが、レバークーゼンのシャビ・アロンソ監督や過去にクラブを率いたドイツ代表のユリアン・ナーゲルスマン監督、現在オーストリア代表を率いるラルフ・ラングニック監督らにアプローチをかけるも、交渉はまとまらず破談に終わっていた。 そういったなか、バイエルンは新たにドイツでの監督経験を持ち、フランクフルトでは日本代表MF鎌田大地(現ラツィオ)や元日本代表MF長谷部誠らと共にヨーロッパリーグ(EL)制覇を成し遂げたクリスタル・パレスのグラスナー監督にオファーを提示したようだ。 『ビルト』によれば、バイエルンはクリスタル・パレスに対して移籍金1800万ユーロ(約30億円)のオファーを送ったが、2026年まで契約を残すグラスナー監督に対して1億ユーロ(約169億円)の移籍金を求めるクリスタル・パレスはこれを拒否。バイエルンも獲得を諦めたと報じている。 またも新監督の確保に失敗したバイエルンの新指揮官候補には、フリーのハンジ・フリック氏(59)や ブライトン&ホーヴ・アルビオンのロベルト・デ・ゼルビ監督(44)の名が挙がっている。 2024.05.14 00:45 Tue

ボルシアMGvsフランクフルトはドロー…板倉vs長谷部は実現せず【ブンデスリーガ】

ブンデスリーガ第33節のボルシアMGvsフランクフルトが11日に行われ、1-1の引き分けに終わった。ボルシアMGのDF板倉滉はフル出場、フランクフルトのDF長谷部誠はベンチ入りも出場機会はなかった。 リーグ戦4試合勝利のない13位ボルシアMG(勝ち点33)は、前節ドローに終わったブレーメン戦のスタメンからGKニコラスに代えて守護神オムリンを4試合ぶりに起用。板倉は3バックの右でスタメン出場した。 一方、2連敗中の6位フランクフルト(勝ち点45)は、惨敗した前節のレバークーゼン戦のスタメンからエンクンクに代えてクナウフをスタメンで起用した。長谷部はベンチスタートとなっている。 試合は早い時間にスコアが動く。ボルシアMGは9分、GKオムリンのロングフィードを左サイドで収めたスカリーがドリブルでボックス左まで侵入。折り返しを走り込んだハックが右足で合わせると、このシュートがゴール左隅に吸い込まれた。 先制を許したフランクフルトだが、徐々にボール支配率を高めていく。すると35分、相手の中途半端なクリアを敵陣中盤でカットしたディナ・エビンベがボックス手前まで持ち上がると、ゴール前のエキティケとのパス交換からボックス中央まで侵入したディナ・エビンベがゴール左隅にシュートを流し込んだ。 迎えた後半は立ち上がりからフランクフルトが主導権を握る。50分にはゲッツェがボックス右から供給したループパスのこぼれ球をチャイビが右ボレーで合わせたが、これは板倉のブロックに防がれた。 対するボルシアMGは58分、ディナ・エビンベのバックパスを中盤でカットしたクヴァンカラがボックス左手前まで切り込みシュート。ゴール右隅を狙ったシュートはわずかにゴール右に外れた。 その後は互いに選手を入れ替えながらゴールを目指したが、拮抗した展開が続く。結局、最後までスコアは動かず1-1のまま試合終了。ボルシアMGはホーム最終戦を勝利で飾ることはできなかった。 2024.05.12 00:37 Sun
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly