決定力で勝ったイングランドがドイツ撃破で8強! スターリング2戦連発にケインが待望初弾《ユーロ2020》
2021.06.30 03:04 Wed
ユーロ2020のラウンド16、イングランド代表vsドイツ代表が29日にウェンブリー・スタジアムで行われ、イングランドが2-0で勝利した。
グループDを首位通過したイングランドと、“死の組”と言われたグループFを2位通過したドイツによるベスト8進出を懸けた注目の一戦。
3戦連続クリーンシートの堅守を武器に2勝1分けの無敗でグループリーグを突破したイングランド。その一方で、指揮官の用兵やアイデア不足の攻撃面の批判も目立つ。そういった中、サウスゲイト監督は難敵との一戦に向け、今大会で初めて[3-4-2-1]の布陣を採用。3バックと両ウイングバックはトリッピアーを除き、マンチェスターの2チームの4人で構成され、前線はケインとスターリングの相棒にフォーデンやマウント、グリーリッシュではなくサカが抜擢された。
一方、グループリーグを1勝1敗1分けで2位通過したドイツは、2-2のドローに終わったハンガリー代表戦から先発3人を変更。ギュンドアンとサネに代わってゴレツカとミュラーが復帰し、最前線はニャブリではなく対戦相手をよく知るヴェルナーが起用された。
ドイツのサイドアタックを警戒するイングランドが並びを合せるミラーゲームで臨んだ強豪対決は、完全アウェイのドイツがより攻勢に出る。開始4分にゴレツカがファーストシュートを放つと、8分には背後に抜け出したゴレツカがボックス手前でライスに倒されて好位置でFKを獲得。しかし、ハヴァーツの変化を付けたFKは壁にブロックされる。
以降、しばらくはイングランドペースが続いたが、前半30分を過ぎてからはドイツが盛り返して試合は完全にイーブンな状況に。その流れの中で32分には相手陣内中央でうまく浮いたハヴァーツに縦パスが入り、そこから絶妙なスルーパスがボックス左に走り込むヴェルナーに通るが、左足のシュートはGKピックフォードの好守に阻まれる。
その後、前半終了間際にはイングランドのショートカウンターが発動し、右サイドからペナルティアーク付近までドリブルで運んだスターリングの仕掛けからゴール前のケイン、サカに続けざまにこぼれ球を流し込むチャンスが訪れるが、DFフンメルスの身体を張った対応などに遭い、こちらも決定機を生かせなかった。
ゴールレスで折り返した後半は立ち上がりの48分にハヴァーツが強烈な左足のボレーシュートでいきなり相手ゴールに迫るが、これはGKピックフォードがこの試合2度目のビッグセーブで阻止する。
いきなりの決定機によって、よりオープンな攻防が期待されたが、以降は中盤での潰し合いが目立つ膠着状態に陥った。
共に狙いの形を封じられて攻撃の停滞が目立つ中、65分過ぎにようやく両ベンチが動く。ドイツはより個での打開が可能なニャブリをヴェルナーに代えて投入。イングランドは後半に入ってやや窮屈なプレーが多かったサカに代えて創造性に長けたグリーリッシュをピッチに送り込んだ。
すると、この交代策から数分後に試合が動く。75分、相手陣内右のハーフスペースでボールを受けたスターリングが果敢にドリブルで内へ切り込んでボックス手前のケインの足元へ斜めのパスを入れる。これをケインが丁寧にグリーリッシュへマイナスに落とすと、左サイドを駆け上がってきたショーにパスが繋がる。ここでショーがGKとDFの間に完璧なグラウンダークロスを入れると、最後は一連の攻撃の起点となったスターリングが右足ワンタッチで流し込んだ。
一瞬の隙を突かれて先制を許したドイツだったが、直後に絶好の同点機が舞い込む。81分、スターリングの不用意なバックパスに反応したハヴァーツが相手陣内左サイドでボールをカットし、中央に走り込むミュラーへ完璧なスルーパスを通す。しかし、百戦錬磨のミュラーはイージーと思われたGKとの一対一の場面でシュートを枠の左に外してしまい、絶好のチャンスを逸した。
“ピンチの後にチャンスあり”という格言を体現するイングランドは、直後の86分にハーフウェイライン付近でのショーのボール奪取からカウンターを発動。そして、ボックス左でグリーリッシュが左足で入れた丁寧なクロスをゴール前に飛び込んだケインがダイビングヘッドで合わせ、悩めるエースストライカーに待望の今大会初ゴールが生まれた。
これで完全に流れを掴んだイングランドはサネやジャン、ミュージアラの投入で攻勢を強めるドイツの反撃を冷静に凌ぎ切って4試合連続クリーンシートで試合をクローズ。
この結果、1966年以来、主要大会のノックアウトラウンドで勝てなかった宿敵に競り勝ったイングランドがベスト8進出を果たした。一方、レーブ体制の集大成として今大会に臨んだドイツは無念のベスト16敗退となった。
なお、イングランドは7月3日にローマで行われる準々決勝でスウェーデン代表vsウクライナ代表の勝者と対戦する。
イングランド 2-0 ドイツ
【イングランド】
スターリング(後30)
ケイン(後41)
グループDを首位通過したイングランドと、“死の組”と言われたグループFを2位通過したドイツによるベスト8進出を懸けた注目の一戦。
一方、グループリーグを1勝1敗1分けで2位通過したドイツは、2-2のドローに終わったハンガリー代表戦から先発3人を変更。ギュンドアンとサネに代わってゴレツカとミュラーが復帰し、最前線はニャブリではなく対戦相手をよく知るヴェルナーが起用された。
ドイツのサイドアタックを警戒するイングランドが並びを合せるミラーゲームで臨んだ強豪対決は、完全アウェイのドイツがより攻勢に出る。開始4分にゴレツカがファーストシュートを放つと、8分には背後に抜け出したゴレツカがボックス手前でライスに倒されて好位置でFKを獲得。しかし、ハヴァーツの変化を付けたFKは壁にブロックされる。
立ち上がりの劣勢を凌いだイングランドは15分過ぎからようやく相手陣内でのプレータイムを増やしていく。そして、16分にはスターリングがボックス手前右から右足を振ってGKノイアーにファインセーブを強いると、このプレーで得た右CKの場面ではゴール前で競り勝ったマグワイアがヘディングシュートを放ち、続けて枠内シュートを飛ばしていく。
以降、しばらくはイングランドペースが続いたが、前半30分を過ぎてからはドイツが盛り返して試合は完全にイーブンな状況に。その流れの中で32分には相手陣内中央でうまく浮いたハヴァーツに縦パスが入り、そこから絶妙なスルーパスがボックス左に走り込むヴェルナーに通るが、左足のシュートはGKピックフォードの好守に阻まれる。
その後、前半終了間際にはイングランドのショートカウンターが発動し、右サイドからペナルティアーク付近までドリブルで運んだスターリングの仕掛けからゴール前のケイン、サカに続けざまにこぼれ球を流し込むチャンスが訪れるが、DFフンメルスの身体を張った対応などに遭い、こちらも決定機を生かせなかった。
ゴールレスで折り返した後半は立ち上がりの48分にハヴァーツが強烈な左足のボレーシュートでいきなり相手ゴールに迫るが、これはGKピックフォードがこの試合2度目のビッグセーブで阻止する。
いきなりの決定機によって、よりオープンな攻防が期待されたが、以降は中盤での潰し合いが目立つ膠着状態に陥った。
共に狙いの形を封じられて攻撃の停滞が目立つ中、65分過ぎにようやく両ベンチが動く。ドイツはより個での打開が可能なニャブリをヴェルナーに代えて投入。イングランドは後半に入ってやや窮屈なプレーが多かったサカに代えて創造性に長けたグリーリッシュをピッチに送り込んだ。
すると、この交代策から数分後に試合が動く。75分、相手陣内右のハーフスペースでボールを受けたスターリングが果敢にドリブルで内へ切り込んでボックス手前のケインの足元へ斜めのパスを入れる。これをケインが丁寧にグリーリッシュへマイナスに落とすと、左サイドを駆け上がってきたショーにパスが繋がる。ここでショーがGKとDFの間に完璧なグラウンダークロスを入れると、最後は一連の攻撃の起点となったスターリングが右足ワンタッチで流し込んだ。
一瞬の隙を突かれて先制を許したドイツだったが、直後に絶好の同点機が舞い込む。81分、スターリングの不用意なバックパスに反応したハヴァーツが相手陣内左サイドでボールをカットし、中央に走り込むミュラーへ完璧なスルーパスを通す。しかし、百戦錬磨のミュラーはイージーと思われたGKとの一対一の場面でシュートを枠の左に外してしまい、絶好のチャンスを逸した。
“ピンチの後にチャンスあり”という格言を体現するイングランドは、直後の86分にハーフウェイライン付近でのショーのボール奪取からカウンターを発動。そして、ボックス左でグリーリッシュが左足で入れた丁寧なクロスをゴール前に飛び込んだケインがダイビングヘッドで合わせ、悩めるエースストライカーに待望の今大会初ゴールが生まれた。
これで完全に流れを掴んだイングランドはサネやジャン、ミュージアラの投入で攻勢を強めるドイツの反撃を冷静に凌ぎ切って4試合連続クリーンシートで試合をクローズ。
この結果、1966年以来、主要大会のノックアウトラウンドで勝てなかった宿敵に競り勝ったイングランドがベスト8進出を果たした。一方、レーブ体制の集大成として今大会に臨んだドイツは無念のベスト16敗退となった。
なお、イングランドは7月3日にローマで行われる準々決勝でスウェーデン代表vsウクライナ代表の勝者と対戦する。
イングランド 2-0 ドイツ
【イングランド】
スターリング(後30)
ケイン(後41)
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