ベンゼマがスーペルゴラッソで劇的逆転勝利に導く! S・ラモス&アザール復帰のマドリーがCLアタランタ戦に弾み《ラ・リーガ》

2021.03.14 02:21 Sun
Getty Images
ラ・リーガ第27節、レアル・マドリーvsエルチェが13日にアルフレド・ディ・ステファノで行われ、ホームのマドリーが2-1で逆転勝利した。
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首位アトレティコ・マドリーとのダービーを辛くもドローで終えた3位のマドリー(勝ち点54)は、来週ミッドウィークにアタランタとのチャンピオンズリーグ(CL)ラウンド16の2ndレグを控える中、降格圏手前の17位エルチェ(勝ち点24)と対戦した。
アタランタ戦を睨むジダン監督はモドリッチ、クロースの中盤の重鎮2人をベンチスタートとし、バルベルデとイスコをカゼミロの相棒に起用。また、負傷明けのセルヒオ・ラモスの復帰に、[3-5-2]へのシステム変更とサプライズを用意してきた。

ヴィニシウスとベンゼマを2トップに置き、中盤をカゼミロのアンカー、イスコとバルベルデのインテリオールという並びでスタートしたホームチームは、立ち上がりからアグレッシブな仕掛けを見せていく。

立ち上がりから相手を押し込むことに成功したマドリーだが、中央をきっちり固める相手の粘り強い守備を前になかなかフィニッシュまで持ち込むことができない。27分にはボックス手前のイスコがようやく最初の枠内シュートを放つが、これはGKバディアの正面。さらに、34分にはヴィニシウスが右サイドを突破してボックス右に持ち込んで折り返したクロスを、ファーに走り込んだフリーのベンゼマが左足ダイレクトシュートでゴールを狙うが、枠の左に外してしまう。
その後はエルチェのカウンターに幾度か引っくり返される場面が目立ち、39分にはテテ・モレンテの右クロスをボックス左で回収したフィデルに決定的な浮き球のクロスを許す。だが、ここはカリージョの手前でGKクルトワが長身と長い腕を生かした見事なクリアをみせ、事なきを得た。

後半も勢いを持って入ったマドリーは人数をかけた攻めで早い時間帯の先制点を目指す。その一方で、前半終盤から目立っていたエルチェの鋭いカウンターに晒されると、59分にはゴール前で完全にフリーとなったカジェリに決定的なシュートを浴びるが、ここはGKクルトワが2度目のビッグセーブでチームを救う。

だが、直後の61分にはエルチェにこの試合初めて与えた左CKの場面でテテ・モレンテのクロスをファーに走り込んだダニ・カルボに豪快に頭で合わせられると、クロスバーの内側を叩いたシュートがゴールラインを割り、アウェイチームが先制点を奪った。

痛恨のビハインドを背負ったマドリーは失点直後にセルヒオ・ラモス、バルベルデ、イスコを下げて、ロドリゴと共に切り札のモドリッチ、クロースを投入する3枚替えを敢行。この交代でルーカス・バスケスをウイングバックから最終ラインに下げ、本来の[4-3-3]に並びを戻した。

すると、中盤に入った重鎮2人の高精度のパスを軸により相手守備を揺さぶる場面が増えると、ここまでやや存在感を欠いていたエースが輝きを取り戻す。73分、左CKの場面でショートコーナーからボックス左角でモドリッチが左足に持ち替えて上げた正確なクロスをゴール前のベンゼマがきっちり頭で右隅へ流し込んだ。

魔術師モドリッチのお膳立てからエースに2試合連続ゴールが生まれ、試合を振り出しに戻したマドリーは、同点ゴール直前から交代の準備をしていたアザールをヴィニシウスに代えて75分に投入する。

ここからより前がかって逆転を狙うホームチームはベンゼマがサイドに流れて相手DFを引き出しながら、再三ゴール前に飛び出すカゼミロを起点に幾度か際どい場面を創出。だが、最後のところで粘る相手守備に苦しみ、早い時間帯での2点目とはならず。

その後、次々に守備的な交代カードを切って勝ち点1奪取を狙うエルチェを相手にハーフコートゲームを展開するマドリー。すると、4分が加えられた後半アディショナルタイムに頼れるエースが再びチームを救う。

91分、右サイド深くでバスケスが上げたクロスをボックス内のロドリゴが頭で競る。ペナルティアーク付近でこれを拾ったベンゼマが一度ロドリゴに預けて丁寧な胸での落としを受けると、すかさず左足を一閃。強烈な左足のボレーシュートが右ポストの内側を叩いてゴールネットを揺らした。

ドブレーテ達成となるベンゼマのスーペルゴラッソで最後の最後に勝ち越しゴールを奪ったマドリーは、このまま2-1のスコアで試合を終わらせ、格下相手に苦しみながらも見事な逆転勝利を収めた。

この結果、主力を休ませることはできなかったものの、セルヒオ・ラモス、アザールの復帰に劇的な逆転勝利と勢いを持ってアタランタとの大一番に臨めることになった。

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