エバートンは下位バーンリーに取りこぼし…ポープ&ピックフォードの両守護神が好守の応酬《プレミアリーグ》

2020.12.05 23:31 Sat
Getty Images
プレミアリーグ第11節、バーンリーvsエバートンが5日にターフ・ムーアで行われ、1-1のドローに終わった。
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前節、リーズ・ユナイテッドに競り負けて8位に順位を落としたエバートンが2試合ぶりの白星を目指して19位のバーンリーのホームに乗り込んだ一戦。この試合、アンチェロッティ監督はイウォビとデルフを両ウイングバック、前線にハメス・ロドリゲス、キャルバート=ルーウィン、リシャルリソンを並べた[3-4-3]の布陣で臨んだ。
試合は開始早々のいきなり動く。3分、ペナルティアーク付近でウェストウッドから横パスを受けたブレイディが右足を振り抜くと、グラウンダーの鋭いシュートがゴール左隅の完璧なコースへ決まった。

格下相手に先制を許したエバートンはここからボール支配率を高めて相手を押し込んでいく。13分には右サイド深くに侵攻したイウォビの高速クロスに反応したキャルバート=ルーウィンが右足ワンタッチで合わすが、至近距離からのシュートはGKポープの好守に遭う。18分にもハメスのサイドチェンジから左サイドで仕掛けたリシャルリソンがシュートを放つが、これもポープに阻まれる。

その後は2トップを目がけたバーンリーのロングボール戦術に苦戦し始める中、前半半ば過ぎにはハムストリングを痛めたデルフがプレー続行不可能となり、アンドレ・ゴメスを29分に緊急投入。これに伴い、ゴッドフレイを左サイドバック、イウォビを右サイドバックに配置。[4-3-3]の布陣に変更した。
前半終盤にかけては互いに決定機を作りあう。まずは41分、マクニールの長いスルーパスに抜け出したウッドがボックス内でGKと一対一のチャンスを迎えるが、ここは勇敢に飛び出したGKピックフォードの好守に阻まれる。

一方、前半アディショナルタイム3分には相手陣内中央でボールを奪ったアランのスルーパスに抜け出したリシャルリソンがボックス左から高速のグラウンダークロスを入れると、ニアに飛び込んだキャルバート=ルーウィンが右足ワンタッチで合わせ、2戦ぶりとなる今季11点目とした。

前半終了間際に追いついて試合を折り返したエバートンは後半も勢いを持って入る。51分にはボックス手前で一瞬フリーとなったハメスが得意の左足を一閃。鋭いシュートがゴール左隅に向かうが、ここはGKポープのワンハンドセーブに阻まれる。

その後も相手を押し込むアウェイチームだが、時間の経過とともに相手に押し返されてボールまで握られる。そして、相手得意のセットプレーを幾度も与えるが、DFミナを中心に身体を張った守備で撥ね返していく。

後半半ばから終盤にかけても拮抗した状況が続く中、両チームのベンチは選手交代で流れに変化を加えようと試みる。その流れの82分にはリシャルリソンのスルーパスに抜け出したキャルバート=ルーウィンがGKと一対一、直後の83分にはバーンリーのセットプレーからウッドが決定的なヘディングシュートを放つが、ポープとピックフォードのイングランド代表GKがビッグセーブで阻止する。

さらに、試合終了間際の91分にはボックス内でのハメスの短いスルーパスに抜け出したシグルドソンがゴール前で絶好機を迎えるが、右足のシュートはGKポープが懸命に伸ばした右足にブロックされた。

そして、イングランド代表の両守護神の活躍が光った拮抗した一戦は1-1のドローに終わり、エバートンは上位追走に向けて痛い勝ち点逸となった。

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