CLで気分を変えたい…/原ゆみこのマドリッド
2019.10.22 13:30 Tue
「よく考えるとズルいわよね」そんな風に私が怒っていたのは月曜日、ビジャレアルのカジェハ監督が「Se debería plantear como pasó en El Clásico/セ・デベリア・プランテアル・コモ・パソ・エン・エル・クラシコ(クラシコで起きたように計画しないといけなかった)」と、このところ毎日のようにカタルーニャ独立運動関連のデモや警官隊との衝突が起きているバルセロナでありながら、何事もなかったようにエスパニョール戦が日曜開催されたことに文句を言っているのを知った時のことでした。
つまりクラシコが今週土曜ではなく、12月に先送りになることにより、先週末のリーガの後はレアル・マドリーもバルサもCLにだけ全力を注げばいいってことで、そしたらカレンダー通り、粛々と3試合をこなさないといけないアトレティコなど、何だか体力的にとっても損した気がしない? もちろん土曜のアスレティック戦で頑張れば、勝ち点3差の首位にいるバルサと並び、お隣さんの上にも再び立てるとはいえ、とにかく土曜のバレンシア戦を見た限りでは期待なんて、とてもできないような気がしてしまうんですが…。
ちなみにその試合、一応、シメオネ監督もこのホーム3連戦を前にして、各国代表選手たちの疲労を考慮したんでしょうかね。スタメン中7人はマハダオンダ(マドリッド近郊)でお留守番していた選手たちだったんですが、ようやく1点を奪えたのは前半37分になってからのこと。モラタのクロスがチェリシェフの手に当たったのがエリア内だったと、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー-)により確認されたため、PKでジエゴ・コスタがようやく今季ホーム初ゴールを挙げたんですが、リードして迎えた後半が全然、ダメだったんですよ。
ええ、コケなども「Hemos hecho tres, cuatro presiones que no nos han salido bien y el equipo se ha metido atrás/エモス・エッチョー・トレス、クアトロ・プレシオネス・ケ・ノー・ノス・アン・サリードー・ビエン・イ・エル・エキポ・セ・ア・メティードー・アトラス(ウチは3、4回プレスを試みたんだけど、上手くいかなくて、チームは後ろに引いてしまった)」と言っていたように、いつもの悪い癖が出てしまった彼らにはまったく、追加点が入る気配がなし。それでも「今は前に進む、今は後ろに引くっていう決まりがある訳じゃなくて、対戦相手が押し込んでくるんだ」(コケ)という割には頑張っていたんですが、34分、とうとう災難に見舞われてしまいます。
まったくもう、9月のparon(リーガの停止期間)明けには首位から3位へ、10月には3位から5位となれば、11月にはどうなっているのか、想像もしたくないのはきっと私だけではなかった? シメオネ監督もリーガ9試合で勝ち点16と昨季と同じ、就任以来最低の成績となり、バレンシアに追いつかれた後など、スタンドからpito(ピト/ブーイング)を聞く破目になっていましたが、「Los que busquen culpables se llevarán mal conmigo. Los que quieran trabajar se llevarán bien/ロス・ケ・ブスケン・クルパブレス・セ・ジェバラン・マル・コンミーゴ。ロス・ケ・キエラン・トラバハール・セ・ジェバラン・ビエン(戦犯を探す者は私と上手くやれない。上手くいくのは働く気がある者)」と開き直られてもねえ。
そんな状態でようよう休む間もなく、火曜午後6時55分(日本時間翌午前1位55分)から、レバークーゼン戦を迎えるアトレティコなんですが、恐れていた通り、ジョアンは全治2、3週間でプレーできず。モンテネグロの代表戦でケガをしたサビッチもまだで、新しい顔はようやくリハビリが終わったビトロだけですが、月曜のマハダオンダでの練習ではモラタの代わりにコレアがスタメン組にいたなんて情報も。これでゴールが増えると思えるファンもあまりいないでしょうが、幸いなのはCL2節までに勝ち点4を貯めている彼らは現在、ユベントスと並んで首位。逆に相手はまだ勝ち点0とあって、焦りもあるはずなので、その辺を利用して、何とか勝利を掴んでもらいたいものです。
え、最近のあまりにひどいプレーぶりにとうとう、シメオネ監督にも批判が向き始めたとは言っても、解任の噂など露程も聞こえてこないアトレティコはお隣さんに比べると、まだマシなんじゃないかって? そうですね。というのも同じ土曜、最後の時間帯にマジョルカ戦をプレーしたマドリーは「nos ha costado entrar/ノス・ア・コスタードー・エントラール(試合に入り込むのに苦労した)」(ジダン監督) せいで、前半7分にラゴ・ジュニオールにゴールを決められてしまった上、ベンゼマのシュートは枠に嫌われ、ビニシウスも相変わらず狙いが定まらずと、そのまま1-0で負けてしまったから。いやあ、ベイル、モドリッチ、ルーカス・バスケス、クロースがケガのリハビリ中でいない折り、当日になってアザールが奥さんの第4子出産に立ち会うため、遠征に参加していなかったのも間が悪かったんですけどね。
おまけにラゴの突破を許したオドリオソラなど、後半29分には相手にリベンジを挑んだか、2枚目のイエローカードをもらって退場していましたが、こんな有様ではその日の早い時間、エイバルを前にMSG(メッシ、ルイス・スアレス、グリーズマンの頭文字)が初の揃い踏みしたバルサに首位を奪い取られても仕方ありませんって。後半14分からピッチに入った久保建英選手にはレンタル元に恩返しする機会はなかったものの、いくら主力数人が欠けていたとはいえ、昇格したばかりのマジョルカにとってはまさしく、予期せぬ大金星だったかと。
そしてマドリーが大変なのは、今季は得意のCLでもまだたったの勝ち点1、グループ最下位とエンジンがかかっていないせいで、いよいよ火曜午後9時(日本時間翌午前4時)からのガラタサライ戦の結果次第ではジダン監督の進退が問われるかもしれないとまで報じられる始末。何せ、この3節はトルコ人ファンの応援が熱いアリ・サミ・イェンでの試合ですし、マジョルカ戦から増強できたのはアザールとクロースだけですからね。ここでうっかり引き分け、もしくは負けでもしたら、来年5月30日の決勝で同じイスタンブールのアントゥルク・オリンピアッティ・スタディを訪れるどころか、2年前の誰かさんじゃありませんが、その3日前にポーランドのグダニスク・スタジアムで行われるEL決勝をモウリーニョ監督の下、目指す破目になる恐れもなきにしろあらず。
いえ、ガラタサライも今季モナコから移籍したファルカオがアキレス腱を痛め、ようやく2日前に練習を再開も出られないようですし、先走って悲観してもいけないんですけどね。幸い、ベンゼマはCLを得意としていますし、いざとなれば、セルヒオ・ラモスの頭も頼りになるとなれば、白星ゲットもそんなに難しくはないはずなんですが、さて。今回のマドリッド勢の試合はキックオフ時間がズレるため、火曜は私も長い夜を過ごすことになりそうです。
え、そんな話をしているうちにマドリッドの弟分、レガネスのペレグリーノ監督が辞任してしまったじゃないかって? いやあ、丁度、私がワンダにレバークーゼンの練習を見学に行っている間のことだったんですが、実は土曜、兄貴分たちの試合に挟まれた時間帯にあったお隣さんヘタフェとのダービーでもレガネスは2-0と敗戦。後半、ホルヘ・モリーナと交代でピッチに入った絶好調のアンヘルが19分にはケネディのクロスをヘッドで、39分にもセンターからのロングパスを受け、GKクェジェルをかわして2ゴールと、自身今季7得点というハイペースを維持されては、本当に手がつけられないとはまさにこのこと?
おかげで最下位のまま、未勝利が9試合に伸びてしまったペレグリーノ監督は試合後の記者会見で何度も解任の可能性を訊かれ、「Qué quieren que haga, que me tire del piso número 20, que haya un suicidio?/ケ・キエレン・ケ・アガ、ケ・メ・ティレ・デル・ピソ・ヌメロ・ベインテ、ケ・アジャ・ウン・スイシディオ(どうしてほしいんだ。私に20階から飛び降りろとでも? 自殺でもしろと?)」と怒っていたんですが、どうにもチームが上手く回っていないのは代表戦直前、私がブタルケに見に行ったレバンテ戦でも感じとれましたからね。当人もそれがわかっていたのか、月曜午後の練習で選手たちに別れを告げ、経営陣は引き留めたものの、辞任という形で昨季は13位まで躍進させたチームから身を引くことに。
まだ後任は決まっておらず、当面はレガネスBのセンブラーノス監督が練習の指揮を執るようですが、次節は土曜に久保選手の来訪も楽しみなマジョルカとのホームゲーム。そして来週水曜はサンティアゴ・ベルナベウでの兄弟ダービー、11月3日の日曜にも乾貴士選手がブタルケで見られるエイバル戦と注目のカードが続くため、昨季に比べ、いい選手は確実に増えているんですし、早いうちに悪い流れを変えて、勝ち点7まで増えてしまった残留ゾーン(今はエイベル、セルタ、ベティス)との差を縮めてくれるといいですよね。
一方、レガネスがそんな状況だけに尚更輝いて見えるのがヘタフェで、だって、シーズン序盤こそ躓いていたものの、代表戦前にはレアル・ソシエダを破り、12位まで上昇したばかりの彼らはこの日の勝利でとうとう9位と、順位が一桁になったんですよ。6位のセビージャとも勝ち点3となれば、2年連続でのeurogeta(エウロヘタ/ヨーロッパの大会に出るヘタフェのこと)も決して夢ではないかと。おまけにELグループリーグでもここまでトラブゾンスポルとクラスノダールに連勝して首位となれば、この木曜午後9時にバーゼルを迎えるコリセウム・アルフォンソ・ペレスでの3節だって、そんなにスタンドの空席が気にならないかも。何はともあれ、最近は気温まで一気に一桁に下がったマドリッドとあって、夜にスタジアム観戦するファンにはしっかり防寒していくことをお勧めします。
【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。
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いやあ、確かに治安面での不安は否定できず、お馴染みの黄色いチームバスではなく、レンタルバスでRCDEスタジアム入りしたビジャレアルでしたけどね。試合もダビド・ガジェゴ監督を解任したエスパニョールはマチン監督下での初陣だったものの、彼らはエカンビのゴールで0-1と勝利。そのせいか、クラシコ(伝統の一戦)の集客力たるや、比較にならないこともあるのか、それ程しつこくはなかったものの、今週はミッドウィークにヨーロッパの大会のグループリーグがあるんですよ。ちなみにその試合、一応、シメオネ監督もこのホーム3連戦を前にして、各国代表選手たちの疲労を考慮したんでしょうかね。スタメン中7人はマハダオンダ(マドリッド近郊)でお留守番していた選手たちだったんですが、ようやく1点を奪えたのは前半37分になってからのこと。モラタのクロスがチェリシェフの手に当たったのがエリア内だったと、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー-)により確認されたため、PKでジエゴ・コスタがようやく今季ホーム初ゴールを挙げたんですが、リードして迎えた後半が全然、ダメだったんですよ。
ええ、コケなども「Hemos hecho tres, cuatro presiones que no nos han salido bien y el equipo se ha metido atrás/エモス・エッチョー・トレス、クアトロ・プレシオネス・ケ・ノー・ノス・アン・サリードー・ビエン・イ・エル・エキポ・セ・ア・メティードー・アトラス(ウチは3、4回プレスを試みたんだけど、上手くいかなくて、チームは後ろに引いてしまった)」と言っていたように、いつもの悪い癖が出てしまった彼らにはまったく、追加点が入る気配がなし。それでも「今は前に進む、今は後ろに引くっていう決まりがある訳じゃなくて、対戦相手が押し込んでくるんだ」(コケ)という割には頑張っていたんですが、34分、とうとう災難に見舞われてしまいます。
まずはジョアン・フェリックスがパレホに足を踏まれて右足首を捻挫、プレー続行不可能となったんですが、もうその時のアトレティコは後半早いうちにエルモーソ、トマスをロディ、レマルに、更にモラタをマルコス・ジョレンテに代え、逃げ切り態勢に入っていたため、その先は10人でプレーことに。そこへパレホの直接FKが見事に決まってしまったから、さあ大変! いえ、その4分後、GKオブラクが再びのパレホのシュートをparadon(パラドン/スーパーセーブ)してくれなかったら、逆転されていたわけですから、命拾いしたとも言えなくはないんですけどね。44分にイ・カンインがアリアスに乱暴なタックルをして一発退場、人数的に拮抗したのも効果なく、1-1でリーガ3連続引き分けとなれば、9節終了後には5位まで後退していても仕方なかったかと。
まったくもう、9月のparon(リーガの停止期間)明けには首位から3位へ、10月には3位から5位となれば、11月にはどうなっているのか、想像もしたくないのはきっと私だけではなかった? シメオネ監督もリーガ9試合で勝ち点16と昨季と同じ、就任以来最低の成績となり、バレンシアに追いつかれた後など、スタンドからpito(ピト/ブーイング)を聞く破目になっていましたが、「Los que busquen culpables se llevarán mal conmigo. Los que quieran trabajar se llevarán bien/ロス・ケ・ブスケン・クルパブレス・セ・ジェバラン・マル・コンミーゴ。ロス・ケ・キエラン・トラバハール・セ・ジェバラン・ビエン(戦犯を探す者は私と上手くやれない。上手くいくのは働く気がある者)」と開き直られてもねえ。
[レバークーゼン戦前には第1キャプテンのコケが会見]
そんな状態でようよう休む間もなく、火曜午後6時55分(日本時間翌午前1位55分)から、レバークーゼン戦を迎えるアトレティコなんですが、恐れていた通り、ジョアンは全治2、3週間でプレーできず。モンテネグロの代表戦でケガをしたサビッチもまだで、新しい顔はようやくリハビリが終わったビトロだけですが、月曜のマハダオンダでの練習ではモラタの代わりにコレアがスタメン組にいたなんて情報も。これでゴールが増えると思えるファンもあまりいないでしょうが、幸いなのはCL2節までに勝ち点4を貯めている彼らは現在、ユベントスと並んで首位。逆に相手はまだ勝ち点0とあって、焦りもあるはずなので、その辺を利用して、何とか勝利を掴んでもらいたいものです。
[ワンダでボス監督の指示を聞くレバークーゼンの選手たち]
[取材陣はユベントス戦の時より少なかった]
え、最近のあまりにひどいプレーぶりにとうとう、シメオネ監督にも批判が向き始めたとは言っても、解任の噂など露程も聞こえてこないアトレティコはお隣さんに比べると、まだマシなんじゃないかって? そうですね。というのも同じ土曜、最後の時間帯にマジョルカ戦をプレーしたマドリーは「nos ha costado entrar/ノス・ア・コスタードー・エントラール(試合に入り込むのに苦労した)」(ジダン監督) せいで、前半7分にラゴ・ジュニオールにゴールを決められてしまった上、ベンゼマのシュートは枠に嫌われ、ビニシウスも相変わらず狙いが定まらずと、そのまま1-0で負けてしまったから。いやあ、ベイル、モドリッチ、ルーカス・バスケス、クロースがケガのリハビリ中でいない折り、当日になってアザールが奥さんの第4子出産に立ち会うため、遠征に参加していなかったのも間が悪かったんですけどね。
おまけにラゴの突破を許したオドリオソラなど、後半29分には相手にリベンジを挑んだか、2枚目のイエローカードをもらって退場していましたが、こんな有様ではその日の早い時間、エイバルを前にMSG(メッシ、ルイス・スアレス、グリーズマンの頭文字)が初の揃い踏みしたバルサに首位を奪い取られても仕方ありませんって。後半14分からピッチに入った久保建英選手にはレンタル元に恩返しする機会はなかったものの、いくら主力数人が欠けていたとはいえ、昇格したばかりのマジョルカにとってはまさしく、予期せぬ大金星だったかと。
そしてマドリーが大変なのは、今季は得意のCLでもまだたったの勝ち点1、グループ最下位とエンジンがかかっていないせいで、いよいよ火曜午後9時(日本時間翌午前4時)からのガラタサライ戦の結果次第ではジダン監督の進退が問われるかもしれないとまで報じられる始末。何せ、この3節はトルコ人ファンの応援が熱いアリ・サミ・イェンでの試合ですし、マジョルカ戦から増強できたのはアザールとクロースだけですからね。ここでうっかり引き分け、もしくは負けでもしたら、来年5月30日の決勝で同じイスタンブールのアントゥルク・オリンピアッティ・スタディを訪れるどころか、2年前の誰かさんじゃありませんが、その3日前にポーランドのグダニスク・スタジアムで行われるEL決勝をモウリーニョ監督の下、目指す破目になる恐れもなきにしろあらず。
いえ、ガラタサライも今季モナコから移籍したファルカオがアキレス腱を痛め、ようやく2日前に練習を再開も出られないようですし、先走って悲観してもいけないんですけどね。幸い、ベンゼマはCLを得意としていますし、いざとなれば、セルヒオ・ラモスの頭も頼りになるとなれば、白星ゲットもそんなに難しくはないはずなんですが、さて。今回のマドリッド勢の試合はキックオフ時間がズレるため、火曜は私も長い夜を過ごすことになりそうです。
え、そんな話をしているうちにマドリッドの弟分、レガネスのペレグリーノ監督が辞任してしまったじゃないかって? いやあ、丁度、私がワンダにレバークーゼンの練習を見学に行っている間のことだったんですが、実は土曜、兄貴分たちの試合に挟まれた時間帯にあったお隣さんヘタフェとのダービーでもレガネスは2-0と敗戦。後半、ホルヘ・モリーナと交代でピッチに入った絶好調のアンヘルが19分にはケネディのクロスをヘッドで、39分にもセンターからのロングパスを受け、GKクェジェルをかわして2ゴールと、自身今季7得点というハイペースを維持されては、本当に手がつけられないとはまさにこのこと?
おかげで最下位のまま、未勝利が9試合に伸びてしまったペレグリーノ監督は試合後の記者会見で何度も解任の可能性を訊かれ、「Qué quieren que haga, que me tire del piso número 20, que haya un suicidio?/ケ・キエレン・ケ・アガ、ケ・メ・ティレ・デル・ピソ・ヌメロ・ベインテ、ケ・アジャ・ウン・スイシディオ(どうしてほしいんだ。私に20階から飛び降りろとでも? 自殺でもしろと?)」と怒っていたんですが、どうにもチームが上手く回っていないのは代表戦直前、私がブタルケに見に行ったレバンテ戦でも感じとれましたからね。当人もそれがわかっていたのか、月曜午後の練習で選手たちに別れを告げ、経営陣は引き留めたものの、辞任という形で昨季は13位まで躍進させたチームから身を引くことに。
まだ後任は決まっておらず、当面はレガネスBのセンブラーノス監督が練習の指揮を執るようですが、次節は土曜に久保選手の来訪も楽しみなマジョルカとのホームゲーム。そして来週水曜はサンティアゴ・ベルナベウでの兄弟ダービー、11月3日の日曜にも乾貴士選手がブタルケで見られるエイバル戦と注目のカードが続くため、昨季に比べ、いい選手は確実に増えているんですし、早いうちに悪い流れを変えて、勝ち点7まで増えてしまった残留ゾーン(今はエイベル、セルタ、ベティス)との差を縮めてくれるといいですよね。
一方、レガネスがそんな状況だけに尚更輝いて見えるのがヘタフェで、だって、シーズン序盤こそ躓いていたものの、代表戦前にはレアル・ソシエダを破り、12位まで上昇したばかりの彼らはこの日の勝利でとうとう9位と、順位が一桁になったんですよ。6位のセビージャとも勝ち点3となれば、2年連続でのeurogeta(エウロヘタ/ヨーロッパの大会に出るヘタフェのこと)も決して夢ではないかと。おまけにELグループリーグでもここまでトラブゾンスポルとクラスノダールに連勝して首位となれば、この木曜午後9時にバーゼルを迎えるコリセウム・アルフォンソ・ペレスでの3節だって、そんなにスタンドの空席が気にならないかも。何はともあれ、最近は気温まで一気に一桁に下がったマドリッドとあって、夜にスタジアム観戦するファンにはしっかり防寒していくことをお勧めします。
【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。
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