最下位からの逆転残留を目指す磐田、復帰のFW川又堅碁が再離脱…MF山田大記も1カ月以上の離脱

2019.10.03 11:05 Thu
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ジュビロ磐田は3日、FW川又堅碁、MF山田大記の負傷を発表した。

川又は、1日に行われた練習中に負傷。浜松市内の医療機関にて検査を受け、左大腿二頭筋肉離れと診断。復帰まで約3週間かかるとのこと。川又は5月に右肩関節脱臼で離脱し、9月14日に行われた明治安田生命J1リーグ第26節の川崎フロンターレ戦でリーグ戦17試合ぶりの復帰を果たしたばかりだった。
山田は、8月31日のサンフレッチェ広島戦のウォームアップ時に負傷。その後別メニューでトレーニングを行なっていたが、患部の張りがあったために検査を受けた結果、左腓腹筋肉離れの再発と診断。約4〜5週間の離脱になるとのことだ。

今シーズンの川又はリーグ戦7試合に出場し1ゴール、山田は23試合に出場し1ゴールを記録。最下位で苦しむ磐田にとって、正念場での選手離脱は厳しいものとなった。
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4月度のJリーグKONAMI月間MVPが発表! J1は5戦5発の磐田FWジャーメイン良、J2は清水FW北川航也、J3は沼津FW和田育と静岡の3クラブから選出

Jリーグは14日、4月度のKONAMI月間MVPを発表した。 4月度は明治安田J1リーグがジュビロ磐田のFWジャーメイン良、明治安田J2リーグが清水エスパルスのFW北川航也、明治安田J3リーグがアスルクラロ沼津のFW和田育となった。 ジャーメイン良と和田は初受賞。北川もJ2では初受賞となる。 ジャーメインは4月は5試合に出場し5ゴールを記録。得点数ではFWレオ・セアラの6ゴールに及ばないものの、チームは月間1位と勝ち点獲得に貢献した点が評価された。 選考委員会の総評とジャーメインのコメントは以下の通り。 ◆Jリーグ選考委員会による総評 槙野智章委員 「PKが多いが、それを冷静に決める力。ジュビロの攻撃を牽引している。コンスタントに毎試合チャンスに顔を出してゴールを決めている」 北條聡委員 「チャンスを逃さぬ見事な決定力で5戦5発。4月だけで勝点10を積み上げたジュビロの巻き返しに大きく貢献」 ◆FWジャーメイン良(ジュビロ磐田) 「明治安田J1リーグ、4月の月間MVPに選んでいただきました。ありがとうございます。チームメイト、監督、コーチ、スタッフ、家族、そしていつも応援してくれるファン・サポーターの皆さんに感謝します」 「この賞は今月勝点を積み上げた、ジュビロ磐田に関わるみんなの成果だと思います。まだまだシーズンは続いていくので個人としてもチームとしても高みを目指して努力し、成長していきます!」 北川は4月の4試合で3ゴール2アシストと5ゴールに絡む活躍。チームは4勝1分けでリーグ2位の成績を残した。1試合平均は約60分の出場でありながらも大きな貢献を見せていた。 選考委員会の総評と北川のコメントは以下の通り。 ◆Jリーグ選考委員会による総評 足立修委員長 「周囲の選手を活かすことができ、プレーの幅、リーダーシップを含め、チームの中心となっており、パフォーマンスが清水の飛躍の一因となっている」 寺嶋朋也委員 「これぞエース。得点&アシストという求められる仕事をしっかりとこなしチームの勝利に貢献」 植松隼人特任委員 「プレーの質が高く、周りの活かし方が上手。アシスト率だけではなくゴールもしっかり決め切る場面が目立つ。彼の存在感が非常にチームの良さを引き出している」 ◆FW北川航也(清水エスパルス) 「4月度明治安田J2リーグKONAMI月間MVPを受賞でき、大変嬉しく思います。ファン、サポーターの皆様のご声援、チームメイト、スタッフ、家族の支えがあって4月の月間MVPを受賞できました。ご声援いただいている皆様、ありがとうございます」 「また、さらに活躍していけるようにチームメイトと切磋琢磨して自分自身も成長していけるように頑張りますので引き続きご声援よろしくお願いいたします」 和田は4月の4試合で5ゴールを記録。リーグ最多のゴール数だけでなく、シュート成功率は71.4%。さらに途中出場で2ゴール、同点時からのゴールが2つ、同点ゴールも2つと、勝ち点獲得に貢献するゴールを決めていた。 選考委員会の総評と和田のコメントは以下の通り。 ◆Jリーグ選考委員会による総評 反町康治委員 「ゴール前へ顔を出プレーが印象的。数字もしっかり残している」 平畠啓史委員 「4試合で5ゴールは見事。味方のパスやクロスに対する反応が鋭い。前線からの守備での貢献も大きく、アスルクラロ沼津を牽引している」 橋本英郎委員 「わかりやすくゴール・土壇場の決勝ゴールもあげて上位戦線に残れる活躍を見せていた」 丸山桂里奈特任委員 「今月の5ゴールはいろんなバリエーションのゴールだった。嗅覚を感じさせるアタッカー」 ◆FW和田育(アスルクラロ沼津) 「明治安田JリーグKONAMI月間MVPという素晴らしい賞を受賞することができ、とても光栄に思います。この賞は自分1人の力では受賞できませんでした。日頃よりご支援ご声援いただているパートナー企業の皆様、共に高め合ってくれているチームメイトやスタッフ、そしてどんな時も僕たちの背中を押してくれているファン・サポーターの皆さんがいてこその受賞です」 「この賞に相応しい選手となれる様、これからも日々努力し結果にこだわり続けます!これからもアスルクラロ沼津、そして和田育の応援をよろしくお願いします!」 2024.05.14 17:10 Tue

川島永嗣、グラッサ、ジャーメインと攻守の要を欠いた磐田を3ゴール粉砕! 鳥栖がアウェイで勝利し連敗ストップ【明治安田J1第13節】

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「心が洗われる」「優しい世界」試合中に頭部が激突…磐田FWジャーメイン良と東京VDF林尚輝のSNSでのやり取りが称賛「本当に尊敬できる」

互いを思うJリーガー同士のSNS上でのやりとりが話題となっている。 そのやりとりを見せたのは、ジュビロ磐田のFWジャーメイン良と東京ヴェルディのDF林尚輝。6日に行われた明治安田J1リーグ第12節で対戦した両者だったが、2人はプレー中に接触していた。 試合では2-1で東京Vがリードして迎えた66分に、ボックス右からのブルーノ・ジョゼのクロスをジャーメイン良がヘッド。シュートは見事にネットを揺らし同点に追いついたが、クリアに入った林の頭部とジャーメイン良の顔面が激突。両者はそのまま倒れ込み、林は交代することとなっていた。 この衝突後もジャーメイン良はプレーを続けていたが、9日に左前額骨陥没骨折と診断されたことが発表。手術を受け、トレーニング合流まで1カ月程度は離脱することが発表された。 今シーズンはここまで12得点を記録し、得点ランキングトップを走っていたジャーメイン良。この報告に自身のX(旧ツイッター/@rukei13)を通じて、「悔しいですがもしあのシーンでこの怪我をするとわかっててもFWとしてあの1点を取りに飛び込んでたと思います!また復活してチームに貢献できるようにがんばります!土曜日の鳥栖戦絶対勝ちましょう!試合で衝突した東京ヴェルディの林選手、今のところ大事は無いということで早期の復帰を祈ってます」とコメント。自身の悔しさを滲ませながらも、衝突で交代した林の状態を気遣っていた。 すると、この投稿を引用する形で林が自身のX(@hayashi_naoki23)で反応。「ジャーメイン選手お心遣いありがとうございます。骨折と聞いてとても申し訳ない気持ちでした。そんな自分に「また復帰したらバチバチやりましょう」と言ってくれたことをとても感謝しています。また同じピッチに立てるように精進します。1日でも早く復帰できることを心から願っています」とし、先輩からの気遣いに感謝しつつ、ジャーメイン良の状態を心配した。 どちらも意図したプレーではなく、ケガは偶発的に起きてしまったもの。スポーツマンシップ溢れる2人のやりとりには「良い話」、「お互いをリスペクトし合う関係は素敵」、「本当に尊敬できる」、「お二人の漢気に感動」、「泣ける」、「2人ともかっこいいです」、「優しい世界」、「SNSの正しい使い方」、「心が洗われる」と称賛のコメントが寄せられている。 <span class="paragraph-title">【SNS】試合中に激突したジャーメイン良と林尚輝の心温まるやりとり</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="ja" dir="ltr">ジャーメイン選手<br>お心遣いありがとうございます。<br><br>骨折と聞いてとても申し訳ない気持ちでした。<br><br>そんな自分に<br>「また復帰したらバチバチやりましょう」<br>と言ってくれたことをとても感謝しています。<br><br>また同じピッチに立てるように精進します。<br><br>1日でも早く復帰できることを心から願っています。 <a href="https://t.co/YQ1xmkNr9H">https://t.co/YQ1xmkNr9H</a></p>&mdash; 林 尚輝 Hayashi naoki (@hayashi_naoki23) <a href="https://twitter.com/hayashi_naoki23/status/1788471976060997789?ref_src=twsrc%5Etfw">May 9, 2024</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2024.05.10 12:25 Fri

得点ランキングトップのFWジャーメイン良が左前額骨陥没骨折…1カ月程度の離脱で磐田に大打撃

ジュビロ磐田は9日、FWジャーメイン良の負傷を報告した。 ジャーメイン良は6日に行われた明治安田J1リーグ第12節の東京ヴェルディ戦で負傷。検査の結果、左前額骨陥没骨折と診断されたとのことだ。トレーニング合流までは、手術後1カ月程度を要する見込みとなっている。 試合では2-1で迎えた66分に、ボックス右からのブルーノ・ジョゼのクロスをジャーメイン良がヘッド。シュートは見事にネットを揺らし同点に追いついたが、クリアに入った林尚輝の頭部とジャーメイン良の顔面が激突。両者はそのまま倒れ込み、林は交代することとなっていた。 ジャーメイン良は2022シーズンに横浜FCから磐田へ加入すると、今シーズンは開幕から絶好調を維持しており、J1リーグ12試合で11ゴールを記録。すでに2桁ゴールを記録しており、リーグ得点ランキングトップに立つ活躍を見せていた。 <span class="paragraph-title">【動画】得点王のジャーメイン良が負傷した瞬間</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="r_Gi58dDKcs";var video_start = 292;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.05.09 10:20 Thu

「ホームでのゴールは格別」…東京Vにホーム初白星もたらした木村勇大が殊勲の2発誇る

東京ヴェルディに待望のホーム初白星と連勝をもたらした殊勲の若きストライカーが、自身も待ちわびた本拠地での2ゴールを誇った。 東京Vは6日、味の素スタジアムで行われた明治安田J1リーグ第12節のジュビロ磐田戦に3-2で勝利した。 昨シーズンのJ2リーグで熾烈な昇格争いを演じた11位の磐田を相手に、今シーズンのホーム初勝利と初の連勝を狙った緑の名門。 2点リードで試合を折り返す、上々の前半45分を過ごしたものの、後半序盤の連続失点で追いつかれる拙い試合運びに。さらに、痛恨のPK献上で一時逆転の危機も迎えたが、FWジャーメイン良のPK失敗に救われて辛くも2-2のイーブンを維持。その後、相手の一発退場で数的優位を得ると、13分が加えられた後半アディショナルタイムに劇的な勝ち越しゴールを挙げ、苦しみながらも待望のホーム初白星を手にした。 この白熱の昇格組対決で文句なしのマン・オブ・ザ・マッチの活躍を見せたのが、京都サンガF.Cからの期限付き移籍で、アカデミー時代を過ごした古巣に帰還したFW木村勇大だ。 ここまで保有元の京都との対戦を除く全試合でスタメン出場し、いずれもアウェイの地で3ゴールを挙げていた大型ストライカーは、この磐田戦で決勝点を含む2ゴールに、DFリカルド・グラッサの退場を誘発する殊勲の働きを見せた。 そして、23歳FWは試合後のミックスゾーンで「開幕からホームでなかなか勝てていなくて、すごくファン・サポーターの皆さんも歯がゆい思いをしていたと思うので、それは自分たちもそうでしたし、そのなかで難しい展開でしたけど、勝ち切ることができて、ホーム初勝利はすごくうれしいです」と、満面の笑みで味スタでの今季初勝利を振り返った。 これでチームトップの5ゴールを挙げた木村だが、前節のサガン鳥栖戦では自ら得たPKを決めて先制点を挙げた一方、後半立ち上がりのゴール前でのビッグチャンスを逸し、この試合に向けた会見で城福浩監督も「木村勇大はシュートの練習をしなければいけない」と決定力の改善を訴えていた。 そういったなか、「勝ち切るゴール、2点目を取ること」を課題に「今日こそはと思って挑んだ試合」では、その2つの課題を見事にクリアする2ゴールを決めてみせた。 前半41分にセットプレーの流れからFW染野唯月のヘディングシュートのこぼれをゴール前で詰めて決めたチーム2点目の場面では、シュートセーブで倒れていたGK川島永嗣に当てないように蹴り上げる形でのフィニッシュだったが、クロスバーの内側を掠めてゴールネットを揺らす際どいフィニッシュでもあった。 そのフィニッシュは概ね狙い通りの形だったが、「ちょっと(コースを)攻めすぎました(笑)」と自身としても冷や汗をかくものだったという。 「ソメ(染野)がいいところにヘディングしてくれて、そういうこぼれに詰めるとか、誰かが逸らしたところに反応するというのは、すごくこだわってやってきたので、ソメがいいところにヘディングして、いい形で目の前にこぼれてきたので、冷静にちゃんと開いているコースを見れて打てました」 「(クロスバーを掠める際どいシュートに)焦りましたね。やっちゃったなと思ったら、入ったのでよかったです。ちょっと(コースを)攻めすぎてしまいました(笑)」 一方、後半アディショナルタイムの99分に決めた殊勲の決勝点はニアゾーンへのタイミングの良い抜け出し、角度のないところから左足で決め切る、文句なしのファインゴールだった。 木村自身は「気持ちで入ってくれた」と謙遜したが、ストライカーとしての矜持、周囲との密なコミュニケーション、日々の研鑽を感じさせる会心の一撃だったことを窺わせた。 「なかなか押し込んで最後のブロックのところをこじ開けられない時間が続いていた中で、ソメが(森田)晃樹にすごくいいパスを入れて、晃樹だったらパスを出せるのではないかなと思って、ちょっとスペースが空いたのがわかったので、とにかくそこに走り込んですごくいいボールが来たので、あとは決めるだけでした」 「中に味方の選手がいたのもわかっていましたけど、あの局面ではシュートかなと思いましたし、キーパーとの駆け引きとかもありますけど、そこはあまり考えずに、とにかく強いシュートを打ったので、気持ちでそこは入ってくれたのではないかなと思います」 その殊勲の一発を決めた直後には一目散に緑のゴール裏に駆け寄り、ホームサポーターと喜びを分かち合った木村は、京都からの期限付き移籍でのプレーであることを自覚しつつも、「自分はもうヴェルディの人間だと思っているので、その中でファン・サポーターの方たちの応援のおかげで、勝ち切ることができましたし、最後に押し込んでいる展開のときにすごく声援が力になっていたので、みんなと喜びを分かち合えたらと思ってゴール裏に行きました」と、そのゴールセレブレーションを説明。 さらに、「自分自身もアウェイだけのゴールだなと思っていましたし、なかなかホームで決められていなくて、ホームで勝利もできていなかったので、ホームでゴールを決めるのは格別でした」と、改めてホームでの待望の初ゴールに満足感を示した。 東京V加入後は前線の選手にも守備面のハードワークを求める指揮官の下、攻守両面で抜群の存在感を放つ偉丈夫は、今季ここまでのJ1で被ファウル数がトップというデータもあり、得点以外の部分でもチームに欠かせない存在となっている。 その被ファウルのデータについて「ちょっと控えてほしいですね。(笑) 結構、痛いので…」と冗談とも本音とも取れるリアクションを見せた木村。それでも、「それも光栄なこと。去年の自分は京都で全く出られなくて、途中から金沢に行ってJ2でプレーし、(チームは)J3に落ちてしまいました。そこでもなかなか納得いくプレーができない中、こうやって拾ってもらって、J1で今は堂々とプレーして、相手選手にもそういう厳しいマークをされているというのは、自分の価値が上がってきている証拠」と、自身の成長を実感。 また、「去年は全然試合にも出られなくて、今年はこうやってずっと開幕から使ってもらっていて、いい意味で連戦なんで疲れはありますけど、すごく幸せな疲れ。こうやってピッチに立たせてもらっていることに感謝しかない」と、改めて新天地での充実ぶりを語った。 なお、敵地で行われる次節の3位・鹿島アントラーズ戦は、「すごく良い関係性が築けている」と強い信頼を口にする相棒の染野が保有元との契約で不在となり、「彼がいないので、すごく厳しい戦いになる」と木村自身も覚悟を持って臨む一戦となるが、2戦連発の勢いに乗ってチームを3連勝に導けるか…。 2024.05.06 22:15 Mon
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